JP5938274B2 - 耐震部材の取り付け方法、耐震部材 - Google Patents

耐震部材の取り付け方法、耐震部材 Download PDF

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Description

本発明は天井等における耐震部材の取り付け方法、および耐震部材に関する。
多くの構造物において、天井は天井パネルとこれを支持する野縁等の支持構造体で形成され、天井裏には、この支持構造体を吊るための吊りボルト等の吊材が設けられる。
天井の耐震性を向上させるためには、天井とその上部の構造体との間に、ブレースなどの斜材を耐震部材として取り付けるのが一般的である。このような耐震部材の例が、特許文献1に記載されている。
しかしながら、天井裏には様々な配管が設けられており、斜材を取り付けるとこれらの配管と干渉する可能性が大きくなる。配管はなるべく直線状に配置することが望まれるので、空間の制約はできるだけ小さくすることが好ましい。
これに対し、特許文献2には、上部の鉄骨梁と下部の天井材支持構造との間に、吊材とともに鉛直方向の曲げ柱を取り付ける例が示されている。この場合、天井裏の空間の制約は小さくなる。
特開2007−205045号公報 特開平10−317571号公報
しかしながら、特許文献2の例では、曲げ柱の取付構造が複雑で大掛かりなものとなっており、施工が容易でないという問題がある。
天井の耐震性向上のためには、既存の天井の耐震改修を行いたいという要望もある。この際、天井裏のスペースで作業を行うことが必要になるが、特許文献2のように複雑で大掛かりな構造になると、取り付け作業も難しくなる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、配管位置等の空間の制約を軽減でき、かつ施工も容易な耐震部材の取り付け方法等を提供することを目的とする。
前述の目的を達するための第1の発明は、天井パネルの支持構造体を上部構造体から複数の吊材を用いて吊り下げた天井における耐震部材の取り付け方法であって、前記耐震部材は、垂直部材と、前記垂直部材の上下に設けられ同じ方向に延びる水平部材と、を有する一対の分割体と、前記一対の分割体の上下の前記水平部材の端部同士の間でせん断力を伝達するための伝達材と、を具備し、前記一対の分割材のそれぞれを、前記吊材の位置で前記上部構造体と接合するとともに、その接合前または接合後に、前記一対の分割体の上下の前記水平部材の端部同士の間に前記伝達材を配置することを特徴とする耐震部材の取り付け方法である。
これにより、ブレース等の斜め材を用いることなく耐震補強を行うことができ、空間の制約を軽減することができる。
また、耐震部材は、小割した分割体を組み合わせて形成されるので、運搬や施工が容易となり、天井裏のような狭いスペースでも作業ができる。従って、既存の天井の耐震改修も容易になる。また、耐震部材は枠組み形式のものとなるので、耐震性能も高い。
さらに、上部構造体への取り付けは吊材を利用して行うので、取り付け作業も容易である。この際、伝達材を分割体の間に配置して耐震部材を形成するので、吊材の間隔に合わせた耐震部材の幅の微調整を現場で行うことができるなど、施工性も高い。
また、前記垂直部材の上端部に、水平方向に張り出した張出部を有する上部取付板が設けられ、前記張出部に、平面が切欠かれた切欠部が設けられ、前記分割体を前記上部構造体に接合する際、前記吊材を前記切欠部に通し、前記切欠部において接合を行うことが望ましい。
このようにして吊材を切欠部に通して接合を行うことで、取り付け作業が容易になる。
前記伝達材の両端部を、前記一対の分割体のそれぞれの水平部材の端部と接合することが望ましい。
あるいは、前記伝達材は、少なくとも一方の前記分割体の水平部材については長手方向の移動を許容し、かつ両分割体の水平部材間の垂直方向の相対変位を拘束するものでもよい。
前者の場合、耐震部材の耐震性能をより高めることができ、後者の場合、施工がより容易になる。
また、前記垂直部材の下端部に下部取付板が設けられ、前記垂直部材の下端部が、前記下部取付板の下端部よりも上方に取り付けられ、前記分割体を、前記下部取付板の、前記垂直部材の下端部より下方において前記支持構造体と接合することが望ましい。
このようにして、下部取付板の下方の余った部分を支持構造体に接合すると、接合位置の微調整ができて施工誤差が吸収されるので、取り付け作業が容易になる。
第2の発明は、上下を取付対象の構造体に取り付けて用いるための耐震部材であって、垂直部材と、前記垂直部材の上下に設けられ同じ方向に延びる水平部材と、を有する割体が一対配置され、前記一対の分割体の間で、上方の前記水平部材の端部同士、および下方の前記水平部材の端部同士が対向し、対向する前記上方の前記水平部材の端部同士、および前記下方の前記水平部材の端部同士の間でせん断力を伝達するための水平方向の伝達材が設けられたことを特徴とする耐震部材である。
また、前記垂直部材の上端部に、水平方向に張り出した張出部を有する上部取付板が設けられ、前記張出部に、平面が切欠かれた切欠部が設けられることが望ましい。
前記伝達材の両端部が、前記一対の分割体のそれぞれの水平部材の端部と接合されることが望ましい。
あるいは、前記伝達材は、少なくとも一方の前記分割体の水平部材については長手方向の移動を許容し、かつ両分割体の水平部材間の垂直方向の相対変位を拘束するものでもよい。
さらに、前記垂直部材の下端部に下部取付板が設けられ、前記垂直部材の下端部が、前記下部取付板の下端部よりも上方に取り付けられることが望ましい。
第2の発明の耐震部材は、第1の発明の取り付け方法により取り付けを行うことができる。従って、配管位置等の空間の制約を軽減でき、かつ施工も容易に行える。
本発明により、配管位置等の空間の制約を軽減でき、かつ施工も容易な耐震部材の取り付け方法等を提供することができる。
耐震部材1を示す図 上部取付板115と床スラブ2の接合部を示す図 下部取付板119と野縁受け43の接合部を示す図 伝達材13を示す図 耐震部材1の取り付け方法を示す図 伝達材13aを示す図 伝達材13bを示す図
以下、図面を参照しながら、本発明の耐震部材の取り付け方法等の実施形態について説明する。まず、第1の実施形態について図1〜図4を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
(耐震部材1の構成)
図1は第1の実施形態の耐震部材1について示す図である。図1(a)は耐震部材1の構成を示す図、図1(b)は天井パネル5上の平面を示す図である。
図に示すように、本実施形態では、天井が、天井パネル5と、これを支持するための野縁41、野縁受け43等による支持構造体からなる。
野縁41、野縁受け43は長尺の部材である。
野縁41は天井パネル5の上に平行配置される。野縁41の下面には、天井パネル5が取り付けられる。
野縁受け43は、野縁41の長手方向と直交するように平行配置し、野縁41の上に取り付ける。
また、上部構造体である上階の床スラブ2には、吊材である吊りボルト31が平面の縦横方向に所定の間隔で取り付けられており、各吊りボルト31の下端部は、野縁受け43に設けた取付部33に取り付けられる。これにより前記の支持構造体が床スラブ2から吊られる。
そして、本実施形態では、野縁受け43と床スラブ2とに、耐震部材1を取り付け、これにより、地震時等における天井の水平変位を抑制する。
図1に示すように、この耐震部材1は、枠組み形式のものであり、一対の分割体11、11と、これらの間でせん断力を伝達するための伝達材13で構成される。
分割体11は、垂直部材111と、垂直部材111の上下端部に配置され、垂直部材111から同じ方向に同じ長さで延びる水平部材113、113で構成されており、コの字状の立面を有するものとなっている。なお、垂直部材111、水平部材113には断面C字状の鋼製のチャンネル材が用いられる。
垂直部材111の上端部と上方の水平部材113は、溶接等により上部取付板115に取り付けられる。垂直部材111の下端部と下方の水平部材113も、同じく溶接等により下部取付板119に取り付けられる。これにより、垂直部材111と上下の水平部材113、113とがそれぞれ接合される。
耐震部材1は、分割体11、11を、上下の水平部材113、113の端部同士を対向させて立面ロの字状に配置し、これらの端部同士の間に伝達材13を配置して形成される。
分割体11の上端部では、吊りボルト31を利用して上部取付板115が床スラブ2へ接合される。図2は、上部取付板115と床スラブ2の接合部を示す図である。図2(a)は接合部の正面(図1(a)で示されている面)を見た図であり、図2(b)は接合部を側方から見た図である。また、図2(c)は接合部を下から見た図であり、図2(d)はナット35について示す図である。
図に示すように、垂直部材111と水平部材113は、上部取付板115の両面にそれぞれ取り付けられる。また、上部取付板115の上辺の一端部には、水平方向に張り出した張出部115aが設けられる。図2(c)に示すように、この張出部115aには、端辺から平面を切欠いた切欠部115bが設けられる。
上部取付板115は、この切欠部115bに吊りボルト31を配置し、吊りボルト31にナット35を取り付け、下方から締め込むことにより床スラブ2に接合される。
なお、図2(d)に示すように、ナット35としては、半割体351、351の一端351a、351a同士を回転軸352により連結し、かつ他端351b、351bは互いに係嵌可能としたものを用いる。このナット35は、半割体351、351を開いて内側に吊りボルト31を配置し、他端351b、351b同士を係嵌すれば、通常のナットと同様に用いることができる。このようなナットについては特許文献1に記載されている。
一方、分割体11の下端部では、下部取付板119が野縁受け43へ接合される。図3は、下部取付板119と野縁受け43の接合部を示す図である。
下部取付板119でも、その両面に垂直部材111と水平部材113がそれぞれ取り付けられる。垂直部材111の下端部と水平部材113は、下部取付板119の下端部より上方に取り付けられ、下部取付板119の下部には余裕が生じている。下部取付板119は、この余裕部分で野縁受け43にビス119cを用いて接合される。
前記したように、耐震部材1は、分割体11、11の間に伝達材13を配置して形成される。図4は、この伝達材13を示す図である。図4(a)は伝達材13の正面を見た図であり、図4(b)は伝達材13を上から見た図、図4(c)は図4(a)の線A−Aによる断面図である。
図に示すように、伝達材13の配置箇所では、両分割体11、11の水平部材113、113の端部同士が対向して配置される。伝達材13はコの字状の断面を有しており、長手方向の両端部を水平部材113、113の端部に被せ、側面同士、および上下面同士を合わせるようにして配置される。そして、これらの面同士がビス15を用いて接合される。
(耐震部材1の取り付け方法)
次に、この耐震部材1の取り付け方法を、図5を参照しながら説明する。本実施形態では、既設の天井に耐震部材1を取り付けて耐震改修する例を説明する。
耐震部材1の取り付けを行う際は、まず天井裏に一対の分割体11、11を搬入する。ここでは、一方の分割体11の上下の水平部材113、113の端部のそれぞれに、予め伝達材13、13の一方の端部を前記したように接合しておく。
次いで、図5(a)、(b)に示すように、他方の分割体11の上下の水平部材113、113の端部を、前記の伝達材13、13の内側へそれぞれ挿入する。そして、吊りボルト31の間隔に合わせて両分割体11、11の水平部材113、113の間隔を微調整した後、他方の分割体11の上下の水平部材113、113の端部を伝達材13、13の他方の端部にそれぞれ前記したように接合する。
こうして耐震部材1が形成される。最後に、前記したように両分割体11、11の上部取付板115、115を床スラブ2に接合するともに、下部取付板119、119を野縁受け43に接合する。これにより、耐震部材1の取り付けが行われる。
以上説明したように、本実施形態では、ブレース等の斜め材を用いることなく耐震補強を行うことができ、空間の制約を軽減することができる。
また、耐震部材1は、小割した分割体11、11を組み合わせて形成されるので、運搬や施工が容易となり、天井裏のような狭いスペースでも作業ができ、既存の天井の耐震改修も容易になる。また、耐震部材1では伝達材13により両分割体11、11間でせん断力が伝達できるので、枠組みとして水平力に抵抗でき、耐震性能も高い。
さらに、床スラブ2への取り付けは吊りボルト31を利用して行うので、取り付け作業も容易である。この際、伝達材13を分割体11、11の間に配置して耐震部材1を形成するので、吊りボルト31の間隔に合わせた耐震部材1の幅の微調整を現場で行うことができるなど、施工性も高い。
また、上部取付板115に切欠部115bを有する張出部115aを設けているので、この切欠部115bに吊りボルト31を通して接合を行うことができる。さらに、下部取付板119には、下方で余裕部分を設けているので、下部取付板119を野縁受け43に接合する際に接合位置の微調整ができて施工誤差が吸収される。従って、分割体11の取り付け作業が容易になる。
なお、本発明はこれに限ることはない。例えば、本実施形態では既存の天井の耐震改修を行う例について説明したが、新設時に上記と同様にして耐震部材1の取り付けを行うことも可能である。
また、本実施形態では垂直部材111や水平部材113にチャンネル材を用いているが、適当な強度を有するものであれば、H型鋼などその他の断面形状の部材を用いてもよい。
さらに、伝達材13の断面をコの字状のものとしているが、平板状の伝達材13を用いて一面のみを各水平部材113、113の端部と接合することも可能である。
その他、本発明としては様々な構成が考えられる。その例として、伝達材が異なる例を第2、第3の実施形態として説明する。なお、これらの実施形態は第1の実施形態と異なる点を主に説明し、同様の点については説明を省略する。
[第2の実施形態]
図6は、第2の実施形態の伝達材13aを示す図である。図6(a)は伝達材13aの正面を見た図であり、図6(b)は伝達材13aを上面から見た図である。図6(c)は図6(a)の線B−Bによる断面図である。
図に示すように、第2の実施形態は、伝達材13aの両端部を両分割体11、11の水平部材113、113の端部に被せるように配置する点は第1の実施形態と同様であるが、一方の分割体11の水平部材113の端部のみビス15で接合している点で主に異なっている。
また、伝達材13aは断面C字状のものであり、水平部材113、113の正面の一部も覆っている。従って、伝達材13aに接合されない他方の分割体11の水平部材113は、図6(a)の矢印で示すように長手方向のみ移動が許容される。即ち、この水平部材113は、長手方向には移動できるが、該長手方向と平面上直交する面外方向には移動ができない。さらに、伝達材13aの上下面により垂直方向の移動も拘束されるので、両分割体11、11の水平部材113、113間の垂直方向の相対変位は拘束される。
第2の実施形態では、両分割体11、11の上下の水平部材113、113同士の間で上記のように伝達材13aが設けられ、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
即ち、枠組み形式の耐震部材として機能させるためには、両分割体11、11間でせん断力を伝達できれば十分であり、必ずしも軸力まで伝達する必要はない。前記した他方の分割体11の水平部材113は伝達材13aに接合されないが、両分割体11、11の水平部材113、113間の垂直方向の相対変位は拘束されるため、この場合でも伝達材13aを介して両分割体11、11間でせん断力の伝達は可能であり、枠組み形式の耐震部材の強度が大きく減じられることはない。
さらに、第2の実施形態では、水平部材113が長手方向に移動自在であるので、吊りボルト31の間隔に合わせて耐震部材の幅が自ずと調整される。また伝達材13aに水平部材113の端部を接合する手間も省けるので、施工がより容易になる。一方、第1の実施形態では、伝達材13によりせん断力を確実に伝達でき、耐震性能をより高めることができる利点がある。
[第3の実施形態]
図7は、第3の実施形態の伝達材13bを示す図である。図7(a)は伝達材13bの正面を見た図であり、図7(b)は伝達材13bを上面から見た図である。図7(c)は図7(a)の線C−Cによる断面図である。
図に示すように、第3の実施形態では、側面板131と当接板132で構成された伝達材13bを、両分割体11、11の水平部材113、113の間に配置する。
当接板132は、側面板131の両端部で上下の位置に設けられ、該側面板131の法線方向に突出する。上下の当接板132、132の間隔は水平部材113の高さと同等である。
伝達材13bは、両端部において、上下の当接板132、132の間に水平部材113、113の端部がそれぞれ位置するように配置される。本実施形態では、これらの水平部材113、113は伝達材13bに特に接合せず、図7(a)の矢印で示す長手方向の移動が許容される。一方、これらの水平部材113、113は、上下の当接板132に当接することで垂直方向の移動が拘束されるので、水平部材113、113間の垂直方向の相対変位は拘束される。
第3の実施形態では、両水平部材113、113とも伝達材13bに固定されないが、この場合でも伝達材13bによってせん断力を伝達することは可能であり、前記した第2の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、第3の実施形態では、伝達材13bは水平部材113に合わせて配置するだけでよいので、施工がより容易になる。
このように、水平部材113の上下に当接し垂直方向の移動を拘束する部分が伝達材にあれば、該水平部材113の長手方向の移動を許容し、かつ、両分割体11、11の水平部材113、113間の垂直方向の相対変位を伝達材によって拘束できる。これにより、枠組み形式の耐震部材としての機能を維持しつつ、施工を容易とできる。
第3の実施形態では、水平部材113の面外方向の移動は許容されるが、天井に専ら一方向のみの水平力が加わることが想定される場合や、前記の面外方向への水平力が、該面外方向に沿って本発明の耐震部材を別に設ける等して支持される場合などであれば、上記のような構成とできる。
なお、第1の実施形態では分割体11、11を床スラブ2や野縁受け43に取り付ける前に、その水平部材113、113と伝達材13を接合しているが、第3の実施形態では、分割体11、11を床スラブ2や野縁受け43に取り付けた後、その水平部材113、113の端部同士の間に伝達材13bを配置することができる。なお、第1あるいは第2の実施形態でも、これと同様、分割体11、11の取り付け後、その水平部材113、113の端部同士の間に伝達材を配置し必要な接合を行うことは可能である。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本発明は、実施形態で説明したような、野縁受け43等による支持構造体を床スラブ2から吊り下げたものに限らず、その他種々の構造体に適用することが可能である。
1:耐震部材
2:床スラブ
5:天井パネル
11:分割体
13、13a、13b:伝達材
31:吊りボルト
41:野縁
43:野縁受け
111:垂直部材
113:水平部材
115:上部取付板
115a:張出部
115b:切欠部
119:下部取付板

Claims (10)

  1. 天井パネルの支持構造体を上部構造体から複数の吊材を用いて吊り下げた天井における耐震部材の取り付け方法であって、
    前記耐震部材は、
    垂直部材と、前記垂直部材の上下に設けられ同じ方向に延びる水平部材と、を有する一対の分割体と、
    前記一対の分割体の上下の前記水平部材の端部同士の間でせん断力を伝達するための伝達材と、
    を具備し、
    前記一対の分割材のそれぞれを、前記吊材の位置で前記上部構造体と接合するとともに、その接合前または接合後に、前記一対の分割体の上下の前記水平部材の端部同士の間に前記伝達材を配置することを特徴とする耐震部材の取り付け方法。
  2. 前記垂直部材の上端部に、水平方向に張り出した張出部を有する上部取付板が設けられ、
    前記張出部に、平面が切欠かれた切欠部が設けられ、
    前記分割体を前記上部構造体に接合する際、前記吊材を前記切欠部に通し、前記切欠部において接合を行うことを特徴とする請求項1に記載の耐震部材の取り付け方法。
  3. 前記伝達材の両端部を、前記一対の分割体のそれぞれの水平部材の端部と接合することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の耐震部材の取り付け方法。
  4. 前記伝達材は、少なくとも一方の前記分割体の水平部材については長手方向の移動を許容し、かつ両分割体の水平部材間の垂直方向の相対変位を拘束するものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の耐震部材の取り付け方法。
  5. 前記垂直部材の下端部に下部取付板が設けられ、
    前記垂直部材の下端部が、前記下部取付板の下端部よりも上方に取り付けられ、
    前記分割体を、前記下部取付板の、前記垂直部材の下端部より下方において前記支持構造体と接合することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の耐震部材の取り付け方法。
  6. 上下を取付対象の構造体に取り付けて用いるための耐震部材であって、
    垂直部材と、前記垂直部材の上下に設けられ同じ方向に延びる水平部材と、を有する割体が一対配置され、前記一対の分割体の間で、上方の前記水平部材の端部同士、および下方の前記水平部材の端部同士が対向し、
    対向する前記上方の前記水平部材の端部同士、および前記下方の前記水平部材の端部同士の間でせん断力を伝達するための水平方向の伝達材が設けられた
    ことを特徴とする耐震部材。
  7. 前記垂直部材の上端部に、水平方向に張り出した張出部を有する上部取付板が設けられ、
    前記張出部に、平面が切欠かれた切欠部が設けられることを特徴とする請求項6に記載の耐震部材。
  8. 前記伝達材の両端部が、前記一対の分割体のそれぞれの水平部材の端部と接合されることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の耐震部材。
  9. 前記伝達材は、少なくとも一方の前記分割体の水平部材については長手方向の移動を許容し、かつ両分割体の水平部材間の垂直方向の相対変位を拘束するものであることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の耐震部材。
  10. 前記垂直部材の下端部に下部取付板が設けられ、
    前記垂直部材の下端部が、前記下部取付板の下端部よりも上方に取り付けられることを特徴とする請求項6から請求項9のいずれかに記載の耐震部材。
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