JP2011241627A - 鋼製耐震壁、及びこれを備えた建物 - Google Patents

鋼製耐震壁、及びこれを備えた建物 Download PDF

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Abstract

【課題】せん断座屈を抑制しつつ、補剛リブの必要板厚、必要数量を低減することを目的とする。
【解決手段】壁体22を構成する壁部22A、22B、22Cのうち、壁部22A、22Cは平鋼板で構成され、壁部22Bは波形鋼板で構成されている。また、他の例として、壁体42を構成する壁部42A、42B、42Cは何れも波形鋼板で構成されているが、壁部42Bの波形鋼板の波長が、壁部42A、42Cの波形鋼板の波長よりも小さくされている。これらの壁部42B、22Bは、壁体22、42における上下の梁16の中央部に配置されている。これにより、鋼製耐震壁10、40全体のせん断座屈耐力を効率的に向上することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋼製耐震壁、及びこれを備えた建物に関する。
建物の耐震壁としては、平板状の平鋼板を用いた鋼製耐震壁が知られている(例えば、特許文献1)。この鋼製耐震壁は、せん断変形しながら地震等の外力に対して抵抗する。従って、鋼製耐震壁には、通常、せん断変形に伴うせん断座屈を抑制する補剛リブが設けられる。この補剛リブとしては、平鋼板の上下方向に延びる縦リブや、平鋼板の幅方向に延びる横リブがある。
例えば、図9及び図10には、平鋼板302を用いた鋼製耐震壁300が示されている。この鋼製耐震壁300は、平鋼板302と、平鋼板302の外周に設けられた枠体304とを備え、柱306と梁308からなる架構310に取り付けられている。平鋼板302には上下方向に延びる縦リブ312と、平鋼板302の幅方向に延びる横リブ314が設けられている。これらの縦リブ312及び横リブ314によって平鋼板302が面外方向(図10において、矢印D方向)にはらみ出すせん断座屈が抑制されている。
しかしながら、縦リブ312及び横リブ314の取り付けには手間がかかる。特に、オフィス、商業施設、物流倉庫等に代表される階高の高い建物では、鋼製耐震壁の高さの増加に伴って、平鋼板の座屈長が長くなり、鋼製耐震壁が座屈し易くなる。従って、補剛リブの必要板厚、必要数量が増加する結果、補剛リブの取り付け作業が煩雑化し、また、材料コストが増加する可能性がある。
特開2005−264713号公報
本発明は、上記の事実を考慮し、せん断座屈を抑制しつつ、補剛リブの必要板厚、必要数量を低減することを目的とする。
請求項1に記載された鋼製耐震壁は、上下方向に隣接する第1壁部と第2壁部を有し、対向する柱と該柱の間に架設された上下の水平部材を有する架構に取り付けられる壁体を備え、前記第1壁部が、波形鋼板で構成され、前記第2壁部が、第1壁部よりも波長が小さい波形鋼板で構成されている。
請求項1に係る発明によれば、第1壁部が波形鋼板で構成され、第2壁部が第1壁部よりも波長が小さい波形鋼板で構成されている。ここで、波形鋼板の機械的性質は、波長が大きくなるに従って平鋼板に近づき、その面外剛性が小さくなる。即ち、波長が大きい波形鋼板よりも波長が小さい波形鋼板の方が、面外剛性が大きくなる。従って、例えば、せん断座屈が発生し易い壁体における上下の水平部材の中央部を第2壁部で構成し、他の部位を第1壁部で構成することにより、鋼製耐震壁全体のせん断座屈耐力を効率的に向上することができる。従って、補剛リブの必要板厚、必要数量を低減することができる。これにより、補剛リブの取り付け作業の手間が低減されると共に、材料コストを削減することができる。
請求項2に記載された鋼製耐震壁は、上下方向に隣接する第1壁部と第2壁部を有し、対向する柱と該柱の間に架設された上下の水平部材を有する架構に取り付けられる壁体を備え、前記第1壁部が、平鋼板で構成され、前記第2壁部が、波形鋼板で構成されている。
請求項2に係る発明によれば、第1壁部が平鋼板で構成され、第2壁部が波形鋼板で構成されている。ここで、波形鋼板は、平鋼板と比較して中立軸周りの断面2次モーメントが大きく、平鋼板よりも面外剛性が大きい。そのため、例えば、周辺の柱、水平部材による拘束力が小さく、せん断座屈が発生し易い壁体における上下の水平部材の中央部を第2壁部で構成し、他の部位を第1壁部で構成することにより、鋼製耐震壁全体のせん断座屈耐力を効率的に向上することができる。従って、補剛リブの必要板厚、必要数量を低減することができる。これにより、補剛リブの取り付け作業の手間が低減されると共に、材料コストを削減することができる。
請求項3に記載された鋼製耐震壁は、請求項1又は請求項2に記載の鋼製耐震壁において、前記第1壁部が、前記第2壁部の上下に設けられ、上下の前記水平部材にそれぞれ接合されている。
請求項3に係る発明によれば、第1壁部が第2壁部の上下に設けられ、上下の水平部材にそれぞれ接合されている。即ち、第1壁部の間に第2壁部が設けられている。ここで、上下の第1壁部の間にある第2壁部は、上下の水平部材によって拘束される第1壁部と比較して、せん断座屈が発生し易くなる。従って、第2壁部を波形鋼板で構成することにより、鋼製耐震壁全体のせん断座屈耐力を効率的に向上することができる。
請求項4に記載された鋼製耐震壁は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の鋼製耐震壁において、前記第1壁部と前記第2壁部とが、該第1壁部と該第2壁部の間に設けられた横リブで連結されている。
請求項4に係る発明によれば、第1壁部と第2壁部とを連結する横リブによって、第1壁部の端部及び第2壁部の端部に面外剛性が付与される。従って、第1壁部と第2壁部の連結部のせん断座屈を抑制することができる。
請求項5に記載された鋼製耐震壁は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の鋼製耐震壁において、前記第2壁部が、上下の前記水平部材間の中央部に配置されている。
請求項5に係る発明によれば、波形鋼板で構成された第2壁部を上下の水平部材間の中央部に配置することにより、鋼製耐震壁全体のせん断座屈耐力を効率的に向上することができる。壁体における上下の水平部材間の中央部は、架構によって拘束される鋼製耐震壁の外周部と比較して、せん断座屈し易いためである。
請求項6に記載された建物は、対向する柱と該柱の間に架設された上下の水平部材を有する架構と、前記架構に取り付けられる請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の鋼製耐震壁と、を備えている。
請求項6に係る発明によれば、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の鋼製耐震壁を備えることにより、耐震性能を確保しつつ、鋼製耐震壁の製作コストを削減することができる。
本発明は、上記の構成としたので、せん断座屈を抑制しつつ、補剛リブの必要板厚、必要数量を低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る鋼製耐震壁を示す立面図である。 図1の2−2線拡大断面図である。 従来の鋼製耐震壁のせん断座屈状態を示す立面図である。 本発明の第2実施形態に係る鋼製耐震壁を示す立面図である。 図4の5−5線拡大断面図である。 本発明の第1、第2実施形態に係る鋼製耐震壁の変形例を示す立面図である。 本発明の第1、第2実施形態に係る鋼製耐震壁の変形例を示す立面図である。 本発明の第1、第2実施形態に係る波形鋼板の変形を示す断面図である。 従来の鋼製耐震壁を示す立面図である。 図9の9−9線拡大断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る鋼製耐震壁について説明する。なお、各図において、適宜図示される矢印Hは上下方向(壁体の高さ方向)を示し、矢印Wは壁体の幅方向を示し、矢印Dは壁体の面外方向(壁体の板厚方向)を示している。
先ず、第1実施形態に係る鋼製耐震壁の構成について説明する。
図1及び図2には、第1実施形態に係る鋼製耐震壁10が取り付けられた架構12が示されている。架構12は、対向する鉄筋コンクリート造の左右の柱14と、これらの柱14の間に架設された鉄筋コンクリート造の上下の梁(水平部材)16とを有して構成されたラーメン構造とされている。柱14及び梁16には、主筋及びせん断補強筋が適宜埋設されている。なお、図2における符号18、20は、梁16に埋設された主筋、せん断補強筋である。
図1及び図2に示されるように、鋼製耐震壁10は壁体22と、壁体22の外周に設けられた枠体24を備えている。壁体22は上下方向(矢印H方向)に隣接する3つの壁部22A、22B、22Cを備えている。壁部22B(第2壁部)は、山部と谷部が交互に繰り返す波形鋼板で構成され、折り筋を横(折り筋の向きを水平方向)にして架構12の構面に配置されている。壁部22A(第1壁部)及び壁部22C(第1壁部)は平板状の平鋼板で構成され、壁部22Bの上下に設けられている。これらの壁部22A、22B、22Cの大きさを増減することにより、壁部22Bが壁体22における上下の梁16の中央部に位置するように配置されている。なお、上下の梁16間の中央部とは、上下の梁16の内法高さT(下の梁16の上面から上の梁16の下面までの距離)を3等分した際に中央に位置するT/3の領域を意味し、また、上下の梁16間の中央部に壁部22Bが配置されるとは、前述した中央のT/3の領域に壁部22Bの少なくとも一部が位置することを意味する。
壁部22Aと壁部22Bとの間には連結用横リブ(横リブ)26が設けられている。連結用横リブ26は板状で略水平に配置され、その上下の面に壁部22Aの下端部及び壁部22Bの上端部が突き当てられて溶接等で接合されている。また、連結用横リブ26の長辺側の端部は、壁体22から当該壁体22の面外方向外側へ突出している。この連結用横リブ26によって、壁部22Aと壁部22Bとがせん断力を伝達可能に連結されると共に、壁部22Aと壁部22Bの連結部に面外剛性が付与されている。これと同様に、壁部22Bと壁部22Cとの間には連結用横リブ26が設けられ、その上下の面に壁部22Bの下端部及び壁部22Cの上端部が突き当てられて溶接等で接合されている。この連結用横リブ26によって、壁部22Bと壁部22Cとがせん断力を伝達可能に連結されると共に、壁部22Bと壁部22Cの連結部に面外剛性が付与されている。なお、各壁部22A、22B、22Cの材料としては、普通鋼(例えば、SM490、SS400等)や低降伏点鋼(例えば、LY225等)等が用いられる。
壁体22の外周に設けられた枠体24は、壁体22の幅方向の両端部(図1において、左右の端部)に設けられた縦端部フランジ24Aと、壁体22の上下の端部に設けられた横端部フランジ24Bとを枠状に接合して構成されている。縦端部フランジ24Aは板状で、各壁部22A、22B、22Cの幅方向の両端部に沿って溶接等で接合されている。また、縦端部フランジ24Aには、連結用横リブ26の材軸方向の端部26Aがそれぞれ溶接等で接合されている。これにより、連結用横リブ26の材軸方向の端部26Aの固定度が上がっている。また、横端部フランジ24Bは板状で、壁部22Aの上端部及び壁部22Bの下端部に沿ってそれぞれ溶接等で接合されている。これらの縦端部フランジ24Aの端部と横端部フランジ24Bの端部は壁体22の角部において溶接等で接合され、壁体22を囲んでいる。なお、縦端部フランジ24Aと横端部フランジ24Bとは必ずしも接合する必要はなく、また、枠状でなくても良い。
また、縦端部フランジ24A及び横端部フランジ24Bには、せん断力伝達手段としてのスタッド32が突設されている。これらのスタッド32を柱14及び梁16に埋設することにより、壁体22が架構12に取り付けられると共に、スタッド32を介して壁体22と架構12との間でせん断力が伝達可能に接合されている。また、この縦端部フランジ24Aを介して、連結用横リブ26の材軸方向の端部26Aが柱14に接合されている。
なお、縦端部フランジ24Aと柱14、横端部フランジ24Bと梁16の接合構造は、上記したものに限らない。例えば、スタッドが立設された接合用プレートを柱14及び梁16にそれぞれ埋設し、この接合用プレートに縦端部フランジ24A及び横端部フランジ24Bを溶接又はボルト等で接合しても良い。また、エポキシ樹脂等の接着剤により、縦端部フランジ24Aと柱14、横端部フランジ24Bと梁16を接着接合しても良い(接着工法)。更に、連結用横リブ26、縦端部フランジ24A、及び横端部フランジ24Bは板状に限らず、H形鋼、L形鋼、T形鋼、チャネル鋼等でも良い。
各壁部22A、22B、22Cにおける縦端部フランジ24Aの間の部位には、縦リブ34が接合されている。縦リブ34は板状で、その材軸を上下方向にすると共に、壁体22の幅方向に間隔を空けて複数(本実施形態では、各4つ)設けられている。各縦リブ34の材軸方向の両端部は、上下の横端部フランジ24Bにそれぞれ溶接等で接合されている。また、各壁部22A、22Cにおける横端部フランジ24Bと連結用横リブ26の間の部位には、横リブ36が接合されている。横リブ36は板状で、その材軸を壁体22の幅方向にして設けられている。縦リブ34と横リブ36は壁部22A、22Bにおいて格子状に接合されており、これらの縦リブ34及び横リブ36によって各壁部22A、22B、22Cに面外剛性が付与されている。なお、平鋼板で構成された壁部22A、22Bと比較して、波形鋼板で構成された壁部22Bは面外剛性が大きいため、横リブ36は省略されている。
なお、縦リブ34は、壁部22A、22B、22Cの表面に溶接されるか、若しくは壁部22A、22B、22Cを幅方向に分割した分割ピースの間に配置され、隣接するピースの端部が溶接等によって接合される。横リブ36についても同様である。また、これらの縦リブ34及び横リブ36は必要に応じて設ければ良く、適宜省略可能である。
次に、第1実施形態に係る鋼製耐震壁の作用について説明する。
風や地震等によって架構12に外力が作用すると、架構12に取り付けられた壁体22にせん断力が伝達され、壁体22がせん断変形する。これにより、壁体22が外力に抵抗して耐震性能を発揮する。また、外力に対して壁体22が降伏するように設計することで、鋼材の履歴エネルギーによって振動エネルギーが吸収され、制振性能を発揮する。
一方、壁体22のせん断変形が進むと、壁体22が面外方向(図2において、矢印D方向)へはらみ出し、せん断座屈する恐れがある。特に、上下の梁16間の中央部に位置する壁体22の部位(壁体22の高さ方向中央部)は、架構12によって拘束される壁体22の上部及び下部と比較してせん断座屈が発生し易くなる。この対策として、本実施形態では、壁体22における壁部22Bを波形鋼板で構成している。この波形鋼板は、平鋼板と比較して、面外変形に対する中立軸周りの断面2次モーメントが大きく、平鋼板よりも面外剛性が大きい。そのため、せん断座屈耐力が大きいという機械的性質を有しており、平鋼板と比較して変形性能(せん断変形性能)に優れている。そこで、せん断座屈が発生し易い上下の梁16間の中央部に位置する壁部22Bを波形鋼板で構成することにより、鋼製耐震壁10全体のせん断座屈耐力を効率的に向上することができる。従って、従来の鋼製耐震壁(例えば、図8に示す鋼製耐震壁300)と比較して、補剛リブ(縦リブ34、横リブ36)の必要板厚、必要数量を低減することができる。これにより、縦リブ34、横リブ36等の補剛リブの取り付け作業の手間が低減されると共に、材料コストを削減することができる。
ここで、図3には、比較例として、載荷実験で用いた従来の鋼製耐震壁320が示されている。本載荷実験では、従来の鋼製耐震壁320に、水平荷重(矢印R方向)を繰り返し載荷し、鋼製耐震壁320にせん断座屈を発生させて、当該せん断座屈の発生位置を観察した。
従来の鋼製耐震壁320は、平鋼板で構成された壁体322と、壁体322の外周に設けられた枠体324を備え、上下の梁326に接合されている。壁体322には、格子状に接合された縦リブ328及び横リブ330が設けられている。この鋼製耐震壁320は、本実施形態に係る鋼製耐震壁10と異なり、壁体322における上下の梁326間の中央部が平鋼板で構成されている。即ち、本実施形態に係る鋼製耐震壁10の壁部22Bに相当する構成を備えていない。
図3から分かるように、壁体322における上下の梁326間の中央部(上下の梁326の内法高さTの中間部及び中間部周辺)に、せん断座屈が集中していることが分かる。従って、前述したように、上下の梁16間の中央部に位置する壁部22Bを波形鋼板で構成することにより、鋼製耐震壁10全体のせん断座屈耐力を効率的に向上させることができる。
更に、壁部22A、22Cを平鋼板で構成でしたことにより、壁体22全体を波形鋼板で構成する場合と比較して、壁体22の製作コストが低減される。壁部22A、22Cでは、波形鋼板のような折り曲げ加工を要しないためである。また、壁体22に対する壁部22Bの比率や、壁部22Bの波形形状(例えば、波長、波の高さ等)を変えることにより、鋼製耐震壁10のせん断剛性を調整することができる。これにより、鋼製耐震壁10が負担する水平力や、建物の偏心を調整することができる。更に、波形鋼板は、その折り筋と直交する方向の剛性が弱いというアコーディオン効果を有している。従って、波形鋼板の折り筋を壁体22の幅方向にして用いることにより、上下の梁16から壁体22へ導入される軸力が無視できる程度となる。従って、上下の梁16に対する壁体22の拘束力が減少し、架構12の変形性能を低下させることなく、建物の耐震性能を向上させることができる。
更にまた、壁体22を上下方向に隣接する3つの壁部22A、22B、22Cに分割したことにより、1つ当たりの壁部22A、22B、22Cのサイズが小さくなる。従って、壁部22A、22B、22Cの運搬性、揚重性等が向上するため、現場における鋼製耐震壁の組み立て作業が容易となる。
次に、第2実施形態に係る鋼製耐震壁の構成について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成のものは同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。
図4及び図5に示されるように、第2実施形態に係る鋼製耐震壁40では、壁体42を構成する壁部42A、42B、42Cの全てが波形鋼板で構成されており、また、壁部42B(第2壁部)の波形鋼板の波長が、壁部42A、42C(第1壁部)の波形鋼板の波長よりも小さくされている。換言すると、壁部42A、42Cの波形鋼板の波長が、壁部42Bの波形鋼板の波長よりも大きくされている。
ここで、図5に示されるように、壁部42Bを構成する波形鋼板の山部をM、谷部をVとすると、波形鋼板の波長Lとは、隣接する山部M間の距離、又は隣接する谷部V間の距離に相当する長さを意味する。これと同様に、壁部42Aを構成する波形鋼板の山部をM、谷部をVとすると、波形鋼板の波長Lは、隣接する山部M間の距離、又は隣接する谷部V間の距離となる。本実施形態では、この波長Lが波長Lよりも小さくになるように、壁部42A、42Bの波形鋼板の形状が設定されている。なお、壁部42Bと壁部42Cの波形鋼板の形状についても同様である。
なお、上記した波形鋼板の波長Lの定義は、山部M又は谷部Vを2つ以上有する波形鋼板に限定するものではない。また、本実施形態では、壁部42Aと壁部42Cの波形鋼板の形状を同じにしたが、異なっていても良い。
次に、第2実施形態に係る鋼製耐震壁の作用について説明する。
波形鋼板の機械的性質は、その波長が大きくなるに従って平鋼板に近づき、その面外剛性が小さくなる。ここで、本実施形態では、壁部42Aの波形鋼板の波長Lよりも壁部42Bの波形鋼板の波長Lが小さくされている。即ち、壁部42Aよりも壁部42Bの面外剛性が大きくされている。このように面外剛性が大きい壁部42Bを、壁体42における上下の梁16の中央部に配置することにより、鋼製耐震壁10全体のせん断座屈耐力を効率的に向上することができる。
また、壁部42A、42Cの波形鋼板の波長Lが壁部42Bの波形鋼板の波長Lよりも小さいため、壁体42全体を波長Lの波形鋼板で構成する場合と比較して、壁体42の製作コストが低減される。壁部42A、42Cでは、平鋼板の折り曲げ回数が減少するためである。更に、各壁部42A、42B、42Cを波形鋼板で構成したことにより、鋼製耐震壁40のせん断剛性を更に柔軟に調整することができ、また、上下の梁16から壁体22へ導入される軸力を更に小さく抑えることができる。
なお、第1実施形態で説明した壁部22A(図2参照)の平鋼板は、見方を変えると、本実施形態で説明した壁部42Aの波形鋼板の波長Lを極限に大きくしたものに相当する。即ち、本実施形態と同様に、第1実施形態においても、壁部22Bが壁部22A、22Cよりも波長が小さい波形鋼板で構成されていると言うことができる。
また、本実施形態では、波形鋼板の波長を変えることにより、壁部42A、42Cと壁部42Bの面外剛性を調整したが、波形鋼板の波の高さD(図5参照)を変えることにより、壁部42A、42Cと壁部42Bの面外剛性を調整することも可能である。具体的には、壁部42Bの波の高さを壁部42A、42Cの波の高さよりも大きくすることにより、壁部42Bの面外剛性を大きくしても良い。
次に、第1、第2に実施形態係る鋼製耐震壁の変形例について説明する。
第1、第2実施形態では、壁体22、42の幅方向全域に壁部22B、42Bを設けたが、壁体22、42の幅方向の中央部にのみ壁部22B、42Bを設けても良い。例えば、図6に示される鋼製耐震壁50では、壁体52における上下の梁16の中央部であって、壁体52の幅方向(矢印W方向)の中央部に波形鋼板で構成された壁部52Bが設けられている。壁体52における壁部52B以外の壁部52A、52C、52Dは、平鋼板で構成されている。このように、壁体52の幅方向の中央部に面外剛性が大きい壁部52Bを配置することにより、鋼製耐震壁50全体のせん断座屈耐力を効率的に向上することができる。柱14によって拘束される壁体52の幅方向の端部と比較して、壁体52の幅方向の中央部は、せん断座屈し易いためである。なお、ここで言う壁体52の幅方向の中央部とは、壁体52の幅方向の端部を除く部位である。
また、上記第1、第2実施形態では、鋼製耐震壁10、40を柱14に接合したが、必ずしも柱14に接合しなくても良い。例えば、図7に示される鋼製耐震壁60は、上下の梁16にのみ接合されており、柱14とは接合されておらず、柱14との間に開口60A、60Bがそれぞれ形成されている。これらの開口60A、60Bは、設備用の配線、配管や、出入り口として用いることができる。
なお、鋼製耐震壁60と柱14との間には、必ずしも開口60A、60Bを設ける必要はなく、鋼製耐震壁60と柱14とを接触させ、若しくは僅かな隙間を空けて配置しても良い。また、図7に示す構成では、鋼製耐震壁60の幅方向両側に開口60A、60Bを設けたが、鋼製耐震壁60の幅方向片側にのみ開口60A又は開口60Bを設けても良い。なお、鋼製耐震壁60と柱14とを接合しない場合は、鋼製耐震壁60が間柱として機能する。即ち、鋼製耐震壁60は耐震間柱としても使用することができる。
また、例えば、第1実施形態では、壁部22Bの上下の端部を、当該壁部22Bの中心軸から外れた位置で壁部22A、22Cと接合したがこれに限らず、壁部22Bの中心軸上で壁部22A、22Cと接合しても良い。また、壁部22Bの中心軸から一方側に外れた位置で壁部22A、22Cと接合しても良いし、中心軸を挟んで壁部22Bの上端部と下端部が互い違いになるように壁部22A、22Cと接合しても良い。なお、ここでいう壁部22Bの中心軸とは、壁部22Bを構成する波形鋼板の山部と谷部の中間にある仮想の軸である。更に、壁部22Bを構成する波形鋼板としては、図8(A)〜図8(D)に示すような断面形状の波形鋼板を用いても良い。また、上記第1、第2実施形態では、各壁部22B、42B等を構成する波形鋼板の折り筋の向きを横にして架構12に配置したが、折り筋の向きを縦(上下方向)にして架構12に配置しても良い。
更に、上記第1実施形態では、連結用横リブ26を介して壁部22A、22B、22Cを溶接で接合したが、壁部22A、22B、22Cをボルト等で接合しても良い。また、上記第1実施形態では、壁部22A、22Cを平鋼板で構成し、壁部22Bを波形鋼板で構成したがこれに限らない。平鋼板で構成された壁部と、波形鋼板で構成された壁部が少なくとも各一つあれば良く、例えば、壁部22Aを平鋼板で構成し、壁部22B、22Cを波形鋼板で構成しても良い。第2実施形態についても同様である。
また、架構12を構成する柱14及び梁16は、鉄筋コンクリート造に限らず、鉄骨鉄筋コンクリート造、プレストレスコンクリート造、鉄骨造、CFT造、更には現場打ち工法、プレキャスト工法等の種々の工法を用いることができる。また、梁16に替えて水平部材としてのコンクリートスラブ又は小梁等に鋼製耐震壁を取り付けても良い。
更にまた、第1、第2実施形態に係る鋼製耐震壁10、40等は、建物の一部に用いても良いし、建物の全てに用いても良い。また、耐震構造や免震構造等の種々の新築建物、改築建物に適用することができる。これらの鋼製耐震壁10、40等を設置することにより、耐震性能、制振性能が向上された建物を構築することができる。
以上、本発明の第1、第2実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、第1、第2実施形態を組み合わせて用いてもよいし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 鋼製耐震壁
12 架構
14 柱
16 梁
22 壁体
22A 壁部(第1壁部)
22B 壁部(第2壁部)
22C 壁部(第1壁部)
26 連結用横リブ(横リブ)
40 鋼製耐震壁
42 壁体
42A 壁部(第1壁部)
42B 壁部(第2壁部)
42C 壁部(第1壁部)
50 鋼製耐震壁
52 壁体
52A 壁部(第1壁部)
52B 壁部(第2壁部)
52C 壁部(第1壁部)
52D 壁部(第1壁部)
波長
波長

Claims (6)

  1. 上下方向に隣接する第1壁部と第2壁部を有し、対向する柱と該柱の間に架設された上下の水平部材を有する架構に取り付けられる壁体を備え、
    前記第1壁部が、波形鋼板で構成され、
    前記第2壁部が、第1壁部よりも波長が小さい波形鋼板で構成されている鋼製耐震壁。
  2. 上下方向に隣接する第1壁部と第2壁部を有し、対向する柱と該柱の間に架設された上下の水平部材を有する架構に取り付けられる壁体を備え、
    前記第1壁部が、平鋼板で構成され、
    前記第2壁部が、波形鋼板で構成されている鋼製耐震壁。
  3. 前記第1壁部が、前記第2壁部の上下に設けられ、上下の前記水平部材にそれぞれ接合されている請求項1又は請求項2に記載の鋼製耐震壁。
  4. 前記第1壁部と前記第2壁部とが、該第1壁部と該第2壁部の間に設けられた横リブで連結されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の鋼製耐震壁。
  5. 前記第2壁部が、上下の前記水平部材間の中央部に配置されている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の鋼製耐震壁。
  6. 対向する柱と該柱の間に架設された上下の水平部材を有する架構と、
    前記架構に取り付けられる請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の鋼製耐震壁と、
    を備える建物。
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