JP2011127278A - 鋼製耐震壁、及び当該鋼製耐震壁を有する建物 - Google Patents

鋼製耐震壁、及び当該鋼製耐震壁を有する建物 Download PDF

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Yoshihiro Ota
Norio Sakuragawa
Shunsuke Sugimoto
Mitsuru Takeuchi
Kenji Tanaka
義弘 太田
俊介 杉本
典男 櫻川
健嗣 田中
満 竹内
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
株式会社竹中工務店
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Abstract

【課題】補剛リブの補剛効果を向上することを目的とする。
【解決手段】対向する波形鋼板18、20が、間隔を空けた状態で補剛リブ24により連結されている。この補剛リブ24によって対向する波形鋼板18、20に面外剛性が付与される。また、対向する波形鋼板18、20を、間隔を空けて連結することにより、間隔を空けない場合と比較して、面外変形に対する波形鋼板18、20の断面2次モーメントが増大する。従って、波形鋼板18、20に付与される面外剛性が増大するため、補剛リブ24の補剛効果が向上する。
【選択図】図2

Description

本発明は、鋼製耐震壁、及び当該鋼製耐震壁を有する建物に関する。
建物の耐震壁としては、鋼板、波形鋼板、C形鋼等の鋼板ブロックを用いた鋼製耐震壁が知られている(例えば、特許文献1、2)。これらの鋼製耐震壁は、せん断変形しながら地震等の外力に対して抵抗する。従って、鋼製耐震壁には、通常、せん断変形に伴うせん断座屈を抑制する補剛リブが設けられる。例えば、図24〜図26には、波形鋼板302を用いた波形鋼板耐震壁300が示されている。この波形鋼板耐震壁300は、波形鋼板302と、波形鋼板302の外周を囲む枠体304とを備え、柱306と梁308からなる架構310に取り付けられている。波形鋼板302の板面には鉛直方向に延びる補剛リブ312が設けられている。この補剛リブ312によって波形鋼板302が面外方向(図25において、矢印A方向)にはらみ出すせん断座屈が抑制されている。
しかしながら、この補剛リブ312の取り付けには手間がかかる。特に、オフィス、商業施設、物流倉庫等に代表される階高の高い建物では、鋼製耐震壁の高さや幅の増加に伴って、波形鋼板302の座屈長が長くなり、波形鋼板耐震壁300が座屈し易くなる。従って、補剛リブ312の必要板厚、必要数量が増加する結果、補剛リブの取り付け作業が煩雑化し、また、材料コストが増加してしまう可能性がある。
一方、特許文献3の鋼製耐震壁(又は鋼製制振壁)では、対向する波形鋼板同士をボルトで接合することにより、各波形鋼板の板厚を減少させている。これにより、波形鋼板の折り曲げ加工が容易となるため、波形鋼板の製作コストを削減することができる。しかしながら、鋼製耐震壁のせん断座屈については考慮されていない。
特開2005−264713号公報 特開平11−293950号公報 特開2008−031633号公報
本発明は、上記の事実を考慮し、補剛リブの補剛効果を向上することを目的とする。
請求項1に記載の鋼製耐震壁は、柱と水平部材からなる架構に取り付けられ、対向する鋼製の壁体と、対向する前記壁体を、間隔を空けて連結する補剛リブと、を備えている。
上記の構成によれば、鋼製の壁体は、対向すると共に、間隔を空けた状態で補剛リブにより連結されている。この補剛リブによって、対向する壁体に面外剛性が付与される。ここで、対向する壁体を、間隔を空けて連結したことにより、間隔を空けない場合と比較して、壁体の面外変形に対する断面2次モーメントが増大する。即ち、壁体に付与される面外剛性が増大するため、補剛リブの補剛効果が向上する。従って、補剛リブの必要板厚、必要数量が減少するため、補剛リブの取り付け作業の手間が低減されると共に、材料コストを削減することができる。
請求項2に記載の鋼製耐震壁は、請求項1に記載の鋼製耐震壁において、前記補剛リブが、該補剛リブの材軸を鉛直方向にして設けられている。
上記の構成によれば、補剛リブの材軸を鉛直方向にすることで、鋼製耐震壁全体の座屈耐力を向上させることができるとともに、対向する壁体の水平方向の座屈長を短くすることができる。
請求項3に記載の鋼製耐震壁は、請求項1に記載の鋼製耐震壁において、前記補剛リブが、該補剛リブの材軸を水平方向にして設けられている。
上記の構成によれば、補剛リブの材軸を水平方向にすることで、鋼製耐震壁全体の座屈耐力を向上させることができるとともに、対向する壁体の鉛直方向の座屈長を短くすることができる。
請求項4に記載の鋼製耐震壁は、請求項1〜3の何れか1項に記載の鋼製耐震壁において、前記壁体が、波形鋼板である。
上記の構成によれば、壁体が波形鋼板とされている。波形鋼板は、断面形状が波形形状であるため、平板鋼板と比較して面外剛性が大きい。従って、平板鋼板よりも補剛リブの必要板厚、必要数量が減少する。よって、補剛リブの取り付け作業の手間が低減されると共に、材料コストを削減することができる。
請求項5に記載の鋼製耐震壁は、請求項1〜3の何れか1項に記載の鋼製耐震壁において、前記壁体が、平板鋼板である。
上記の構成によれば、壁体が平板鋼板とされている。平板鋼板は断面が直線形状であるため、断面が波形形状の波形鋼板と比較して、補剛リブとの接合長さが短くなる。従って、補剛リブの取り付け作業の手間を低減することができる。また、波形鋼板と比較して鋼製耐震壁の構造が単純化されるため、鋼製耐震壁の製作コストを削減することができる。
請求項6に記載の鋼製耐震壁は、請求項1〜3の何れか1項に記載の鋼製耐震壁において、前記壁体が、積み上げられた複数の鋼板ブロックを連結して構成されている。
上記の構成によれば、壁体が、積み上げられた複数の鋼板ブロックによって構成されている。隣接する鋼板ブロックは連結された状態で架構に取り付けられている。このように複数の鋼板ブロックを積み上げて壁体を構成することにより、一つ当たりの鋼板ブロックのサイズが小さくなるため、運搬性、揚重性が向上する。
請求項7に記載の鋼製耐震壁は、請求項1〜6の何れか1項に記載の鋼製耐震壁において、前記補剛リブの幅方向端部に、前記壁体がそれぞれ接合されている。
上記の構成によれば、補剛リブの幅方向端部に壁体をそれぞれ接合することにより、対向する壁体の間隔を効率的に広げることができる。即ち、対向する壁体の面外変形に対する断面2次モーメントを効率的に増加することができる。従って、補剛リブの補剛効果が向上する。
請求項8に記載の鋼製耐震壁は、請求項1〜7の何れか1項に記載の鋼製耐震壁において、前記壁体が、水平方向に複数の壁部に分割され、隣接する前記壁部の間に設けられた前記補剛リブに、隣り合う前記壁部の端部がそれぞれ接合されている。
上記の構成によれば、壁体が、水平方向に、複数の壁部に分割されている。隣接する壁部の間には補剛リブが設けられており、当該(一つの)補剛リブに隣り合う壁部の端部がそれぞれ接合されている。この(一つの)補剛リブによって、対向する壁体が間隔を空けた状態で連結されている。従って、対向する壁体に付与される面外剛性が増大するため、補剛リブの補剛効果が向上する。
請求項9に記載の建物は、請求項1〜8の何れか1項に記載の鋼製耐震壁を有している。
上記の構成によれば、請求項1〜8の何れか1項に記載の鋼製耐震壁を有することにより、施工性が良く、材料コストが低減された建物を構築することができる。
本発明は、上記の構成としたので、補剛リブの補剛効果を向上することができる。
本発明の第1実施形態に係る鋼製耐震壁が取り付けられた架構を示す、立面図である。 図1の1−1線断面図である。 (A)は図2の2a−2a線断面図であり、(B)は図2の2b−2b線断面図である。 第1実施形態に係る鋼製耐震壁の要部を示す、分解斜視図である。 第1実施形態に係る鋼製耐震壁の要部を示す、組立斜視図である。 (A)は従来の鋼製耐震壁を示す断面図であり、(B)は第1実施形態に係る鋼製耐震壁を示す、図2の2a−2a線断面図に相当する図であり、(C)は第1実施形態に係る鋼製耐震壁を示す、図2の2b−2b線断面図に相当する図である。 第1実施形態に係る鋼製耐震壁の変形例を示す、図1の1−1線断面図に相当する図である。 (A)は図7の3a−3a線断面図であり、(B)は図7の3b−3b線断面図であり、(C)は図7の3c−3c線断面図である。 (A)及び(B)は、第1実施形態に係る鋼製耐震壁の変形例を示す、図1の1−1線断面図に相当する図である。 本発明の第2実施形態に係る鋼製耐震壁が取り付けられた架構を示す、立面図である。 図10の4a−4a線断面図である。 図10の4b−4b線断面図である。 第1実施形態に係る鋼製耐震壁の変形例が取り付けられた架構を示す、立面図である。 図13の5−5線断面図である。 第1実施形態に係る鋼製耐震壁の変形例の要部を示す、分解断面図である。 第1実施形態に係る鋼製耐震壁の変形例の要部を示す、図1の1−1線断面図に相当する図である。 第1実施形態に係る鋼製耐震壁の変形例の要部を示す、分解斜視図である。 第1実施形態に係る鋼製耐震壁の変形例を示す、図1の1−1線断面図に相当する図である。 第1実施形態に係る鋼製耐震壁の変形例が取り付けられた架構を示す、立面図である。 図19の6−6線断面図である。 第1実施形態に係る鋼製耐震壁の変形例を示す、図1の1−1線断面図に相当する図である。 第1実施形態に係る鋼製耐震壁の変形例を示す、図1の1−1線断面図に相当する図である。 (A)〜(D)は、第1実施形態に係る鋼板の変形例を示す断面図である。 従来の波形鋼板耐震壁が取り付けられた架構を示す、立面図である。 図24の7−7線断面図である。 図25の8−8線断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
先ず、第1実施形態について説明する。
図1、図2、図3(A)、及び図3(B)には、第1実施形態に係る波形鋼板耐震壁(鋼製耐震壁)10が取り付けられた架構12が示されている。架構12は、鉄筋コンクリート造の左右の柱14と、鉄筋コンクリート造の上下の梁16(水平部材)とから構成されたラーメン構造とされている。柱14及び梁16には、主筋及びせん断補強筋が適宜埋設されている。なお、図2の符号32、34は、梁16に埋設された主筋、せん断補強筋である。
図1及び図2に示されるように、波形鋼板耐震壁10は、間隔を空けて対向する2枚の波形鋼板(壁体)18、20と、これらの波形鋼板18、20の外周を囲む枠体22を備えている。各波形鋼板18、20は鋼板を折り曲げ加工して形成されており、波形鋼板18は山部18Aと谷部18Bが交互に繰り返す波形形状とされ、波形鋼板20は山部20Aと谷部20Bが交互に繰り返す波形形状とされている。これらの波形鋼板18、20は同一の波形形状とされており、山部18Aと山部20A、及び谷部18Bと谷部20Bとを対向させ、折り筋を横(折り筋の向きを水平方向)にして架構12の構面に配置されている。波形鋼板18、20の材料としては、普通鋼(例えば、SM490、SS400等)や低降伏点鋼(例えば、LY225等)等が用いられる。
なお、本実施形態では、波形鋼板耐震壁10を正面視したときに、波形鋼板18、20の外面が落ち込む部分(凹む部分)を谷部18B、20Bとし、落ち込まない部分(凹まない部分)を山部18A、20Aとしている。また、波形鋼板18、20を対向させた場合に、各々の波形鋼板18、20から互いに接近する方向へ突出する部分を谷部18B、20Bとし、各々の波形鋼板18、20から互いに離間する方向へ突出する部分を山部18A、20Aとしても良い。
対向する波形鋼板18、20は、複数(図1では、2つ)の補剛リブ24によって連結されている。具体的には、図1、図4、及び図5に示されるように、波形鋼板18は、水平方向(折り筋方向、矢印B方向)に分割された複数(図1では、3つ)の壁部(ピース)18X、18Y、18Zを備え、隣接する壁部18X、18Yの間、及び隣接する壁部18Y、18Zの間に一つの補剛リブ24がそれぞれ設けられている。なお、波形鋼板18と同様に、波形鋼板20も水平方向に3つの壁部20X、20Y、20Zに分割され、水平方向に隣接する壁部20X、20Yの間、及び壁部20Y、20Zの間に一つの補剛リブ24がそれぞれ設けられている。
補剛リブ24は鋼製の板材で、その材軸を鉛直又は略鉛直方向にして配置されている。また、各補剛リブ24の幅方向端部24A(図3(A)及び図3(B)参照)には、水平方向両側から、隣り合う波形鋼板18の壁部18X、18Yの端部又は壁部18Y、18Zの端部がそれぞれ突き当てられて溶接で接合されており、また、隣り合う波形鋼板20の壁部20X、20Yの端部又は壁部20Y、20Zの端部がそれぞれ突き当てられて溶接で接合されている。この補剛リブ24によって、対向する波形鋼板18、20が、間隔を空けた状態で連結されている。また、補剛リブ24の材軸方向の端部は、後述する横取付フランジ22Bに接合されている。この補剛リブ24によって対向する波形鋼板18、20に面外剛性が付与され、波形鋼板18、20が面外方向(図2において、矢印A方向)へはらみ出す面外変形が抑制されている。なお、補剛リブ24の材軸は、必ずしも鉛直方向である必要はなく、補剛リブ24の製作誤差や施行誤差等を考慮した略鉛直方向でも良い。
図1に示されるように、対向する波形鋼板18、20の折り筋方向(矢印B方向)の両端部には、鋼製の縦取付フランジ22Aが設けられている。この縦取付フランジ22Aは板状に形成され、対向する波形鋼板18、20の縦辺に沿ってそれぞれ溶接されている。また、波形鋼板18、20の折り筋と直交する方向(矢印C方向)の両端部には、鋼製の横取付フランジ22Bが設けられている。この横取付フランジ22Bは板状に形成され、対向する波形鋼板18、20の横辺に沿ってそれぞれ溶接されている。また、縦取付フランジ22Aの端部と横取付フランジ22Bの端部は溶接で接合されており、これらの縦取付フランジ22A及び横取付フランジ22Bによって、対向する波形鋼板18、20の外周を囲む枠体22が構成されている。また、これらの縦取付フランジ22A、横取付フランジ22Bによって、波形鋼板耐震壁10の断面形状が閉断面(ボックス断面)とされている(図2参照)。
縦取付フランジ22A及び横取付フランジ22Bには、せん断力伝達手段としてのスタッド30が突設されている。これらのスタッド30を柱14及び梁16に埋設することにより、対向する波形鋼板18、20が架構12に取り付けられると共に、スタッド30を介して波形鋼板18、20と架構12との間でせん断力が伝達可能となっている。
なお、縦取付フランジ22Aと柱14、横取付フランジ22Bと梁16の接合方法は、上記したものに限らない。例えば、スタッドが立設された接合用プレートを柱14及び梁16にそれぞれ埋設し、この接合用プレートに縦取付フランジ22A及び横取付フランジ22Bを溶接又はボルト等で接合しても良い。また、エポキシ樹脂等の接着剤により、縦取付フランジ22Aと柱14、横取付フランジ22Bと梁16を接着接合しても良い(接着工法)。更に、縦取付フランジ22A及び横取付フランジ22Bは板状に限らず、H形鋼、L形鋼、T形鋼、チャネル鋼等でも良い。
次に、第1実施形態の作用について説明する。
風や地震等によって架構12に外力が作用すると、架構12に取り付けられた各波形鋼板18、20にせん断力が伝達され、各波形鋼板18、20がせん断変形する。これにより、波形鋼板18、20が外力に抵抗して耐震性能を発揮する。また、外力に対して波形鋼板18、20が降伏するように設計することで、鋼材の履歴エネルギーによって振動エネルギーが吸収され、制振性能を発揮する。
ここで、波形鋼板18、20のせん断変形が進むと、波形鋼板18、20が面外方向(図2において、矢印A方向)へはらみ出し、せん断座屈する恐れがある。このせん断座屈を抑制するために、本実施形態では、対向する波形鋼板18、20を補剛リブ24で連結し、各波形鋼板18、20に面外剛性を付与している。従って、対向する波形鋼板18、20のせん断座屈が抑制されている。
また、対向する波形鋼板18、20は、補剛リブ24によって間隔を空けた状態で連結されている。従って、各波形鋼板18、20に平面保持仮定が成立するものとすると、従来の波形鋼板耐震壁300(図24〜図26参照)と比較して、面外変形に対する波形鋼板18、20の断面2次モーメントが大きくなる。即ち、補剛リブ24によって波形鋼板18、20に付与される面外剛性が大きくなり、補剛リブ24の補剛効果が向上する。
ここで、従来の波形鋼板耐震壁300の水平断面図を図6(A)に示し、本実施形態に係る波形鋼板耐震壁10の水平断面図を図6(B)、及び図6(C)に示す。また、従来の波形鋼板耐震壁300の中立軸X回りの断面2次モーメントIを式(1)に示し、本実施形態に係る波形鋼板耐震壁10の断面2次モーメントIを式(2)に示す。
なお、図6(B)では補剛リブ24の端面に波形鋼板18、20を接合している。また、式(2)では、本実施形態の波形鋼板18、20の板厚を従来の波形鋼板302の1/2とし、波形鋼板302の断面積と波形鋼板18、20の断面積(合計)を同じにしている。更に、波形鋼板18、20の中立軸X周りの断面2次モーメントは、山部18A、20Aと谷部18B、20Bの平均値として算出している。更にまた、波形鋼板302、波形鋼板18、20の中心軸O、O’回りの断面2次モーメントは微小であるため、式(1)及び式(2)では省略している。

ただし、
:補剛リブの板厚
H :補剛リブの幅
B :波形鋼板の幅(1枚の補剛リブによって補剛される波形鋼板の幅)
:波形鋼板の板厚
h :山部と谷部の間の距離
である。
上記式(1)及び式(2)から、従来の波形鋼板耐震壁300及び本実施形態の波形鋼板耐震壁10の中立軸X周りの断面次2モーメントI、Iを下記条件で試算すると、波形鋼板耐震壁300の断面2次モーメントIは、I≒4.0×10mmとなり、波形鋼板耐震壁10の断面2次モーメントIは、I≒4.94×10mmとなる。即ち、従来の波形鋼板耐震壁300と比較して、本実施形態の波形鋼板耐震壁10では、断面2次モーメントIが約25%(≒(I−I)/I)増加する。これは、対向する波形鋼板18、20の中立軸X回りの断面2次モーメントが、中立軸Xから各波形鋼板18、20の中心軸O、O’までの距離(H/2、又は(H/2)−h)の2乗に比例するためである。
<試算条件>
補剛リブの幅H=250mm
補剛リブの板厚t=25mm
波形鋼板の幅B=1000mm(≒補剛リブ間隔)
波形鋼板の板厚t=3mm
山部と谷部の間の距離h=100mm
従って、波形鋼板18、20の断面積や補剛リブ24の数量及び板厚を増加せずに、波形鋼板耐震壁10の面外剛性、及びせん断座屈耐力を増加することができる。また、従来の波形鋼板302(比較例)と比較して、1枚当たりの波形鋼板18、20の板厚を薄くすることができるため、波形鋼板18、20の折り曲げ加工が容易となり、波形鋼板18、20の製作コストを削減することができる。更に、補剛リブ24の材軸を鉛直方向にしているため、波形鋼板18、20の水平方向(矢印B方向)の座屈長S(図1参照)が短くなる。なお、上記の試算は一例であって本実施形態はこれに限定されるものではない。
また、前述したように、対向する波形鋼板18、20の断面2次モーメントは、中立軸Xから各波形鋼板18、20の中心軸O、O’までの距離(H/2、又は(H/2)−h)の2乗に比例する。従って、補剛リブ24の幅方向端部24A(図3(A)参照)側に波形鋼板18、20を接合することにより、波形鋼板18、20の断面2次モーメントを効率的に増加することができる。なお、補剛リブ24の幅方向端部24Aに波形鋼板18、20を接合する構成には、図3(A)に示されるように、波形鋼板18、20の山部18A、20Aから補剛リブ24の幅方向端部24Aを僅かに突出させ、溶接部とする構成も含まれる。
次に、第1実施形態の変形例について説明する。
図2に示されるように、波形鋼板耐震壁10では、谷部18Bと谷部20Bが対向する部位は、山部18Aと山部20Aが対向する部位よりも波形鋼板18、20の間隔が狭くなっている。即ち、谷部18B、20Bが対向する部位では、山部18A、20Bが対向する部位よりも断面2次モーメントが小さくなる。従って、図7、及び図8(A)〜図8(C)に示されるように、対向する一方の波形鋼板18、20の山部18A、谷部18Bと、他方の波形鋼板302の谷部20B、山部20Aとを対向させることにより、波形鋼板18、20の間隔を一定又は略一定にし、対向する波形鋼板18、20の断面2モーメントを均一又は略均一にしても良い。
また、図9(A)に示される波形鋼板48、50のように、山部48A、50Aよりも谷部48B、50Bを小さくし、断面2次モーメントが相対的に小さくなる部位を少なくしても良い。更に、図9(B)に示されるように、対向する一方の波形鋼板48の山部48A、谷部48Bと、他方の波形鋼板50の谷部50B、山部50Aとを対向させることにより、即ち、谷部48Bと谷部50Bとが対向しないようにすることにより、断面2モーメントが相対的に小さくなる部位を少なくしても良い。
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成のものは同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。
図10〜図12には、第2実施形態に係る鋼板ブロック耐震壁(鋼製耐震壁)70が取り付けられた架構12が示されている。鋼板ブロック耐震壁70は、間隔を空けて対向すると共に、架構12の構面に配置される2つの壁体72、74を備えている。壁体72は、複数(図10では、3つ)の壁部72X、72Y、72Zを備えている。
3つの壁部72X、72Y、72Zは、架構12の構面に水平方向(矢印B方向)に並べられている。隣接する壁部72X、72Yの間、及び隣接する壁部72Y、72Zの間には、一つの補剛リブ82がそれぞれ設けられている。なお、図視を省略するが、壁体72と同様に、壁体74も複数(3つ)の壁部を備え、水平方向(矢印B方向)に隣接する壁部の間に一つの補剛リブ82がそれぞれ設けられている。
補剛リブ82は鋼製の板材で、その材軸を鉛直又は略鉛直方向にして配置されている。この補剛リブ82には、水平方向両側から隣り合う壁部72X、72Yの端部又は壁部72Y、72Zの端部がそれぞれ突き当てられて溶接で接合されている。これと同様に、補剛リブ82には、隣り合う壁体74の壁部の端部がそれぞれ突き当てられて溶接で接合されている。この補剛リブ82によって、対向する壁体72、74が間隔を空けた状態で連結されている。また、この補剛リブ82の材軸方向両端部は、後述する取付部材84に接合されている。この補剛リブ82によって、対向する壁体72、74に面外剛性が付与され、壁体72、74が面外方向(図11において、矢印A方向)へはらみ出す面外変形が抑制されている。
壁体72の各壁部72X、72Y、72Zは、積み上げられた複数(図10では、6つ)の鋼板ブロック76を連結して構成されている。これと同様に、壁体74の各壁部も積み上げられた複数(図10では、6つ)の鋼板ブロック76を連結して構成されている。図11に示されるように、鋼板ブロック76はC形鋼からなり、ウェブ76Aと、ウェブ76Aの上下の端部に設けられたフランジ76Bと、を備えている。鉛直方向に隣接する鋼板ブロック76は各々のフランジ76B同士を重ね合わせ、これらのフランジ76B同士を貫通する高力ボルト78及びナット80でせん断力Q(図10参照)を伝達可能に接合されている。鋼板ブロック76には、普通鋼(例えば、SM490、SS400等)や低降伏点鋼(例えば、LY225等)等が用いられる。
上下の梁16には、取付部材84がそれぞれ設けられている。取付部材84は板状に形成され、突設されたスタッド30を梁16に埋設することにより、梁16に固定されている。この取付部材84には、壁体72、74上部の鋼板ブロック76のフランジ76Bが重ね合わされ、これらの取付部材84及びフランジ76Bを貫通する高力ボルト86及び袋ナット88によって接合されている。これにより、各壁体72、74が梁16にせん断力を伝達可能に接合されている。なお、袋ナット88は、予め取付部材84に溶接等で固定されており、スタッド30と共に梁16に埋設されている。
図10及び図12に示されるように、左右の柱14には取付部材90がそれぞれ設けられている。取付部材90はフランジ90Bを備え、フランジ90Bに突設されたスタッド30を柱14に埋設することにより柱14に固定されている。また、フランジ90Bには一対のウェブ90Aが突設されている。一対のウェブ90Aには、各壁体72、74端部の鋼板ブロック76のウェブ76Aがそれぞれ重ね合わされ、これらのウェブ90A、76Aを貫通する高力ボルト92及びナット94によって接合されている。これにより、各壁体72、74が柱14にせん断力を伝達可能に接合されている。
次に、第2実施形態の作用について説明する。
風や地震等によって架構12に外力が作用すると、架構12に取り付けられた各壁体72、74にせん断力が伝達される。壁体72に伝達されたせん断力は、水平方向(矢印B方向)に隣接する壁部72X、72Y、72Zの間で伝達されると共に、鉛直方向(矢印C方向)に隣接する複数の鋼板ブロック76の間で伝達され、各鋼板ブロック76がせん断変形する。これと同様に、壁体74に伝達されたせん断力は、水平方向(矢印B方向)に隣接する壁部の間で伝達されると共に、鉛直方向(矢印C方向)に隣接する複数の鋼板ブロック76の間で伝達され、各鋼板ブロック76がせん断変形する。これにより、各鋼板ブロック76が外力に抵抗して耐震性能を発揮する。また、外力に対して鋼板ブロック76が降伏するように設計することで、鋼材の履歴エネルギーによって振動エネルギーが吸収され、制振性能を発揮する。
ここで、第1実施形態と同様に、鋼板ブロック76のせん断変形が進むと、壁体72、74が面外方向(図11において、矢印A方向)へはらみ出し、せん断座屈する恐れがある。このせん断座屈を抑制するために、本実施形態では、対向する壁体72、74を補剛リブ82で連結し、各壁体72、74に面外剛性を付与している。従って、対向する壁体72、74のせん断座屈が抑制されている。
また、対向する壁体72、74は、補剛リブ82によって間隔を空けた状態で連結されている。従って、各壁体72、74に平面保持仮定が成立するものとすると、対向する壁体72、74の間隔の二乗に比例して、面外変形に対する壁体72、74の断面2次モーメントが増加する。従って、補剛リブ82によって壁体72、74に付与される面外剛性が大きくなるため、補剛リブ82の補剛効果が向上する。更に、面外方向へ突出したフランジ76Bによっても、鋼板ブロック76の面外変形が抑制される。
また、鋼板ブロック耐震壁70は、積み上げられた複数の鋼板ブロック76を連結して構成されている。従って、一つ当たりの鋼板ブロック76のサイズが小さくなるため、鋼板ブロック76の運搬性、揚重性が向上する。
なお、壁体72、74を構成する壁部72X等の数や、積み上げる鋼板ブロック76の数は、必要に応じて適宜変更可能である。また、積み上げられた複数の鋼板ブロック76は、せん断力を伝達可能に接合されていれば良く、溶接、エポキシ樹脂等の接着剤、又はモルタル、グラウト等の充填材で接合しても良い。これと同様に、壁体72、74と柱14及び梁16とは、せん断力を伝達可能に接合されていれば良く、溶接やエポキシ樹脂等の接着剤で接合しても良い。また、本実施形態では、C形鋼の鋼板ブロック76を例に説明したが、H形鋼、I形鋼、ボックス形鋼等を用いることができる。
また、上記第1、第2実施形態では、波形鋼板耐震壁10、鋼板ブロック耐震壁70の全面において波形鋼板18、20又は壁体72、74を対向させたが、これに限らない。例えば、第1実施形態を例に説明すると、波形鋼板耐震壁10の一部を対向する波形鋼板18、20で構成し、他の部位を1枚の波形鋼板で構成しても良い。具体的には、図13及び図14に示されるように、波形鋼板耐震壁100では、対向する2枚の波形鋼板18、20の水平方向(矢印B方向)両側に、1枚の波形鋼板102が配置されている。
対向する波形鋼板18、20は、波形鋼板耐震壁100の水平方向中央部に設けられ、補剛リブ24によって間隔空けた状態で連結されている。波形鋼板18、20の外周には枠体104が設けられている。枠体104は、波形鋼板18、20の折り筋方向(矢印B方向)の端部に接合される縦連結フランジ104Aと、波形鋼板18、20の折り筋と直交する方向(矢印C方向)の端部に接合され、梁16に固定される横取付フランジ104Bと、から構成されている。これらの縦連結フランジ104Aの端部と横取付フランジ104Bの端部は溶接で接合されている。
対向する2枚の波形鋼板18、20の水平方向両側には、1枚の波形鋼板102が配置されている。波形鋼板102の外周には、枠体106が設けられている。枠体106は、波形鋼板102の折り筋方向(矢印B方向)の一端部に接合され、柱14に固定される縦取付フランジ106Aと、波形鋼板102の折り筋方向(矢印B方向)の他端部に接合される縦連結フランジ106Cと、波形鋼板102の折り筋と直交する方向(矢印C方向)の端部に接合される横取付フランジ106Bと、から構成されている。これらの縦取付フランジ106A及び縦連結フランジ106Cの端部と、横取付フランジ106Bの端部とは溶接で接合されている。また、縦連結フランジ106Cは、波形鋼板18、20の縦連結フランジ104Aに重ね合わされ、これらの縦連結フランジ106C、縦連結フランジ104Aを貫通する高力ボルト108及びナット110によってせん断力を伝達可能に接合されている。
ここで、波形鋼板耐震壁100の外周部は、柱14及び梁16によって拘束されるため、波形鋼板耐震壁100の中央部と比較してせん断座屈し難い。換言すると、波形鋼板耐震壁100の中央部は、外周部と比較してせん断座屈し易くなっている。従って、波形鋼板耐震壁100の中央部のみを2枚の波形鋼板18、20で構成し、他の部位を1枚の波形鋼板102で構成することにより、効率的に波形鋼板耐震壁100のせん断座屈を抑制することができ、また、波形鋼板耐震壁100の材料コストを低減することができる。
なお、対向する2枚の波形鋼板18、20は、波形鋼板耐震壁100の中央部に限らず、必要に応じて波形鋼板耐震壁100の端部に設けても良い。また、図13に示す構成では波形鋼板耐震壁100を水平方向に分割したが、波形鋼板耐震壁100を鉛直方向に分割し、対向する2枚の波形鋼板18、20の上下に1枚の波形鋼板102をそれぞれ配置しても良い。
また、上記第1実施形態では、対向する波形鋼板18、20を複数の壁部18X、20X等に分割したが、これに限らない。即ち、波形鋼板18、20を複数の壁部18X、20X等に分割せずに、波形鋼板18、20の板面に補剛リブを接合しても良い。
具体的には、図15に示されるように、対向する波形鋼板112、114の対向面には、補剛リブ116Aの幅方向端部がそれぞれ接合される。補剛リブ116Aの幅方向両端部は、波形鋼板112、114の山部112A、114A及び谷部112B、114Bに応じた波形形状とされており、これらの山部112A、114A及び谷部112B、114Bに補剛リブ116Aが組み合わされ、溶接で接合される。この補剛リブ116Aによって、対向する波形鋼板112、114が間隔を空けた状態で連結される。
また、波形鋼板112、114の対向面と反対側の面には、補剛リブ116Bがそれぞれ接合される。この補剛リブ116Bは、補剛リブ116Aと連続するように設けられ(補剛リブ116Aと同一平面内に設けられ)、その幅方向一端部が波形鋼板18、20の波形鋼板112、114の山部112A、114A及び谷部112B、114Bに応じた波形形状とされている。そして、補剛リブ116Bは、波形鋼板112の山部112A及び谷部112B、又は波形鋼板114の山部114A及び谷部114Bに波形形状の端部が組み合わされ、溶接で接合されている。これらの補剛リブ116A、116Bによって、対向する波形鋼板112、114に面外剛性を付与することにより、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、図16に示されるように、対向する波形鋼板18、20の面外方向外側に設けられた補剛リブ116Bは適宜省略可能である。また、第2実施形態に係る鋼板ブロック耐震壁70についても、対向する壁体72、74の間に補剛リブ82を設け、壁体72、74の対向面に補剛リブ82を接合しても良い。この場合、水平方向に複数(図10では、3つ)の鋼板ブロック76を並べるのではなく、鋼板ブロック76の3倍のスパン長を有する鋼板ブロックを積み上げて、壁体72、74を構成しても良い。
また、第1、第2実施形態では、波形鋼板18、20又は壁体72、74に、その下端部から上端部まで延びる補剛リブ24、82を設けたが、これに限らない。補剛リブ24、82は、波形鋼板18、20又は壁体72、74に部分的に設けることができる。第1実施形態を例に説明すると、図17及び図18に示す波形鋼板耐震壁60では、対向する谷部18B、20Bにのみ補剛リブ62が設けられている。
各波形鋼板18、20の谷部18B、20Bには、波形鋼板18、20の折り筋と直交する方向へ延びる長孔64がそれぞれ形成されている。これらの長孔64には矩形の補剛リブ62が貫通されており、補剛リブ62の端部が谷部18B、20Bから面外方向外側(図18において、矢印A方向)へ突出している。この補剛リブ62の端部と各波形鋼板18、20とは溶接で接合され、これにより、対向する波形鋼板18、20が間隔を空けた状態で補剛リブ62によって連結されている。
ここで、前述したように、谷部18B、20Bが対向する部位では、波形鋼板18、20の間隔が狭くなるため、波形鋼板の断面2次モーメントが相対的に小さくなる。従って、谷部18Bに補剛リブ24を設けることにより、波形鋼板耐震壁60のせん断座屈耐力を効率的に増加させることができる。
なお、図17及び図18に示す構成では、対向する谷部18B、20Bにそれぞれ長孔64を形成したが、谷部18B、20Bの一方にのみ長孔64を形成しても良い。この場合、長孔64がない谷部18B、20Bと補剛リブ62の端部とは、谷部18B、20Bの内面に補剛リブ62の端部を突き当て、溶接等により接合すれば良い。
また、上記第1、第2実施形態では、補剛リブ24、82の材軸を鉛直方向にしたが、補剛リブ24、82の材軸を水平方向又は略水平方向にしても良い。第1実施形態を例に説明すると、図19及び図20に示されるように、対向する波形鋼板18、20の鉛直方向(矢印C方向)中央部には、水平方向(矢印B方向)へ延びる補剛リブ118が設けられている。
波形鋼板18は、鉛直方向に分割された複数(図19では、2つ)の壁部18L、18Mから構成されており、隣接する壁部18L、18Mの間に設けられた補剛リブ118に壁部18L、18Mの端部がそれぞれ溶接で接合されている。なお、波形鋼板18と同様に、波形鋼板20も鉛直方向に分割された複数(2つ)の壁部(不図示)から構成されており、これらの壁部の間に補剛リブ118が設けられている。なお、補剛リブ118の材軸は、必ずしも水平方向である必要はなく、補剛リブ118の製作誤差や施行誤差等を考慮した略水平方向でも良い。
補剛リブ118には、鉛直方向両側から、隣り合う壁部18L、18Mの端部がそれぞれ突き当てられて溶接で接合されており、また、鉛直方向両側から隣り合う波形鋼板20の壁部の端部がそれぞれ突き当てられて溶接で接合されている。また、補剛リブ118の材軸方向両端部は、縦取付フランジ22Aに溶接で接合されている。この補剛リブ118によって、対向する波形鋼板18、20が、間隔を空けた状態で連結され、各波形鋼板18、20に面外剛性が付与されている。これにより、波形鋼板18、20が面外方向(矢印A方向)へはらみ出す面外変形が抑制されている。また、補剛リブ118を設けたことにより、各波形鋼板18、20の鉛直方向(矢印C方向)の座屈長Tが短くなる。従って、階高の高い建物に、特に有効である。
また、上記第1、第2実施形態では、2枚の波形鋼板18、20、又は2枚の壁体72、74を対向させたが、3枚以上の波形鋼板、壁体を対向させても良い。第1実施形態を例に説明すると、図21に示されるように、波形鋼板耐震壁120は、対向する3枚の波形鋼板18、20、122を備えている。隣接する波形鋼板18、20は、それぞれ山部18A、20Aを対向させると共に、谷部18B、20Bを対向させて配置され、隣接する波形鋼板20、112は、山部20Aと谷部112Bを対向させると共に、谷部20Bと山部122Aを対向させて配置されている。これら対向する3枚の波形鋼板18、20、122は、相互に間隔を空けた状態で補剛リブ24によって連結されている。
このように、3枚の波形鋼板18、20、122で波形鋼板耐震壁120を構成することにより、1枚当たりの波形鋼板18、20、122が負担する耐力が小さくなるため、更に各波形鋼板18、20、122の板厚を薄くすることができる。また、中央部に位置する波形鋼板20には、風雨が直接当たらないため、腐食、劣化等が抑制される。
また、上記第1、第2実施形態では、対向する波形鋼板18、20、又は対向する壁体72、74の形状、大きさを同じにしたが、これに限らない。例えば、対向する波形鋼板18、20を異なる波形形状にしても良い。また、対向する一方の波形鋼板18、20を普通鋼で構成し、対向する他方の波形鋼板18、20を低降伏点鋼で構成しても良い。
更に、上記第1実施形態では、対向する波形鋼板18、20の外周に一つの枠体22を設けたが、2つの波形鋼板18、20に別々の枠体を設けても良い。また、波形鋼板耐震壁10及び鋼板ブロック耐震壁70は上下の梁16又は左右の柱14に接合されていれば良い。この場合、波形鋼板耐震壁10及び鋼板ブロック耐震壁70と、接合されない梁16又は柱14との間に隙間や開口を設けても良い。隙間や開口を設けることにより、設備配線・配管等の設備開口や、出入り口を設けることができる。なお、波形鋼板耐震壁10及び鋼板ブロック耐震壁70と左右の柱14とを接合しない場合は、波形鋼板耐震壁10及び鋼板ブロック耐震壁70が間柱として機能する。即ち、波形鋼板耐震壁10及び鋼板ブロック耐震壁70は耐震間柱としても使用することができる。
また、図2に示されるように、波形鋼板18、20の上下の端部は、各波形鋼板18、20の中心軸から外れた位置で上下の梁16に接合されているが、これ限定されない。例えば、図2に示したように、波形鋼板18、20の中心軸の片側で上下の梁16と接合しても良いし、中心軸を挟んで波形鋼板18、20の上端部と下端部が互い違いになるように、中心軸の両側で上下の梁16と接合しても良い。更に、中心軸上で、波形鋼板18、20と梁16とを接合しても良い。なお、ここで云う波形鋼板18、20の中心軸とは、山部と谷部の中間にある仮想の軸である。
更に、図22に示されるように、波形鋼板18、20に替えて平板鋼板124(壁体)を用いても良い。この鋼板耐震壁128では、平板鋼板124の断面が直線形状であるため、断面が波形形状の波形鋼板18、20と比較して、補剛リブ126の溶接長が短くなる。従って、補剛リブ126の取り付け作業の手間が低減される。また、鋼板耐震壁128の構造が単純化されるため、鋼製耐震壁の製作コストを削減することができる。更に、波形鋼板耐震壁10等には、図23(A)〜図23(D)に示すような断面形状の波形鋼板18、20を用いても良い。また、補剛リブ24、82等の形状も板状に限らず、L形鋼やT形鋼等を用いても良い。更に、補剛リブ24、82と波形鋼板18、壁体72との接合は溶接に限らず、ボルト接合でも良い。
また、架構12を構成する柱14及び梁16は、鉄筋コンクリート造に限らず、鉄骨鉄筋コンクリート造、プレストレスコンクリート造、鉄骨造、CFT造、更には現場打ち工法、プレキャスト工法等の種々の工法を用いることができる。また、梁16に替えてコンクリートスラブ又は小梁等に鋼製耐震壁を取り付けても良い。
更に、第1、第2実施形態に係る波形鋼板耐震壁10、鋼板ブロック耐震壁70等は、建物の一部に用いても良いし、建物の全てに用いても良い。また、耐震構造や免震構造等の種々の新築建物、改築建物に適用することができる。これらの波形鋼板耐震壁10、鋼板ブロック耐震壁70を設置することにより、耐震性能、制振性能が向上された建物を構築することができる。
以上、本発明の第1、第2の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、第1、第2の実施形態を組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 波形鋼板耐震壁(鋼製耐震壁)
12 架構
14 柱
16 梁(水平部材)
18 波形鋼板(壁体)
20 波形鋼板(壁体)
24 補剛リブ
48 波形鋼板(壁体)
50 波形鋼板(壁体)
60 波形鋼板耐震壁(鋼製耐震壁)
62 補剛リブ
70 鋼板ブロック耐震壁(鋼製耐震壁)
72 壁体
74 壁体
76 鋼板ブロック
82 補剛リブ
100 波形鋼板耐震壁(鋼製耐震壁)
102 波形鋼板
112 波形鋼板
116A 補剛リブ
116B 補剛リブ
118 補剛リブ
120 波形鋼板耐震壁(鋼製耐震壁)
124 鋼板(壁体)
126 補剛リブ
128 鋼板耐震壁(鋼製耐震壁)

Claims (9)

  1. 柱と水平部材からなる架構に取り付けられ、対向する鋼製の壁体と、
    対向する前記壁体を、間隔を空けて連結する補剛リブと、
    を備える鋼製耐震壁。
  2. 前記補剛リブが、該補剛リブの材軸を鉛直方向にして設けられている請求項1に記載の鋼製耐震壁。
  3. 前記補剛リブが、該補剛リブの材軸を水平方向にして設けられている請求項1に記載の鋼製耐震壁。
  4. 前記壁体が、波形鋼板である請求項1〜3の何れか1項に記載の鋼製耐震壁。
  5. 前記壁体が、平板鋼板である請求項1〜3の何れか1項に記載の鋼製耐震壁。
  6. 前記壁体が、積み上げられた複数の鋼板ブロックを連結して構成されている請求項1〜3の何れか1項に記載の鋼製耐震壁。
  7. 前記補剛リブの幅方向端部に、前記壁体がそれぞれ接合されている請求項1〜6の何れか1項に記載の鋼製耐震壁。
  8. 前記壁体が、水平方向に複数の壁部に分割され、
    隣接する前記壁部の間に設けられた前記補剛リブに、隣り合う前記壁部の端部がそれぞれ接合されている請求項1〜7の何れか1項に記載の鋼製耐震壁。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の鋼製耐震壁を有する建物。
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