JP5938275B2 - 耐震部材、耐震部材の取り付け方法 - Google Patents
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また、本発明では、支柱を設置した後、補強対象の構造体の構成部材を切込部に配置しつつ下部受材を上方に移動させ、その後、下部受材と支柱の下端部、および下部受材と構成部材との接合を行うことで、耐震部材を容易に取り付けることができる。
また、耐震部材は各部材に小割した状態で運搬し、現場で取り付けて施工できるので、運搬や施工の際の負担も小さい。
これにより、耐震部材を片持ち柱状に形成でき、強度を高めることができる。
また、前記切欠部は、前記水平部材の両端部で、異なる側辺から切欠かれたものであることが望ましい。
さらに、切欠部を水平部材の両端部で異なる側辺から切欠いたものとすれば、水平部材を回転させて切欠部に吊材を配置することができるので、作業の自由度が高まり、狭いスペースでも上部受材の取り付け作業を容易に行うことができる。
これにより、補強対象の構造体の構成部材を前記のようにして切込部に配置したうえで、この構成部材に張出部を接合することができ、下部受材の取り付け作業が容易になる。
これにより、天井パネルがある既設の天井においても、耐震部材の取り付けを容易に行うことができる。
これにより耐震部材が片持ち柱状に形成されるので、その強度を高めることができる。
このようにして上部受材の水平部材の端部の切欠部に吊材を配置することで、この箇所で吊材を利用して上部受材の接合を行うことができ、施工が容易になる。
このようにすれば、作業の自由度が高まり、狭いスペースでも上部受材の取り付け作業を容易に行うことができる。
これにより、天井裏の空間の制約を更に小さくできる。
このように、天井の支持構造体の構成部材を切込部に配置したうえで、この構成部材に張出部を接合することで、下部受材の取り付け作業が容易になる。
(耐震部材1の構成)
図1は第1の実施形態の耐震部材1について示す図である。図1(a)は耐震部材1の構成を示す図、図1(b)は天井パネル5上の平面を示す図である。
野縁41は天井パネル5の上に平行配置される。野縁41の下面には、天井パネル5が取り付けられる。
野縁受け43は、野縁41の長手方向と直交するように平行配置され、野縁41の上に取り付ける。
野縁受け43aは、後述する下部受材15を取り付けるために増設された野縁受けであり、野縁受け43の長手方向と直交するように配置し、野縁受け43の上に取り付ける。
下部受材15は、張出部157を野縁受け43、43aの側面にビス157aで接合することにより、野縁受け43、43aに接合して取り付けられる。
次に、この耐震部材1の取り付け方法を、図6、図7を参照しながら説明する。
その後、前記のようにして、下部受材15と支柱13の下端部、および下部受材15と野縁受け43、43aをそれぞれ接合して取り付ける。
また、支柱13を設置した後、野縁受け43、43aを切込部155に配置しつつ下部受材15を上方に移動させ、その後、下部受材15と支柱13の下端部、および下部受材15と野縁受け43、43aの接合を行うことで、耐震部材1を容易に取り付けることができる。
また、耐震部材1は上部受材11、支柱13、下部受材15に小割した状態して運搬し、現場で取り付けて施工できるので、運搬や施工の際の負担も小さい。
さらに、本実施形態では、上部受材11の水平部材113の端部113aにおいて、平面が切欠かれた切欠部113bが設けられる。従って、切欠部113bに吊りボルト31を通し、吊りボルト31を用いて上部受材11の床スラブ2への接合を行うことができるので、施工が容易になる。
加えて、本実施形態では、支柱13を吊りボルト31の位置に合わせて設けるので、空間の制約をさらに小さくすることができる。
また、本実施形態では、上部受材11において水平部材113、113を十字に交差させているが、一方の水平部材113のみの構成としてもよい。ただし、水平部材113、113を十字に交差させると、平面の各方向からの水平力に対し効率よく抵抗することが可能になる。
さらに、本実施形態では下部受材15を箱状の部材としているが、これに限らず、例えば筒状の部材であってもよい。
図9は、第2の実施形態の耐震部材1aについて示す図である。図9(a)は耐震部材1aの構成を示す図、図9(b)は天井パネル5上の平面を示す図である。
野縁受け43bは、野縁41と直交する方向に配置して野縁41の上に取り付け、野縁受け43cは、野縁受け43bと直交する方向に配置して野縁受け43、43bの上に取り付ける。
例えば、本発明の耐震部材は、実施形態で説明したような、野縁受け43等による支持構造体を床スラブ2から吊り下げたものに限らず、その他種々の構造体に適用することが可能である。
2:床スラブ
5:天井パネル
11:上部受材
13:支柱
15:下部受材
31:吊りボルト
41:野縁
43、43a、43b、43c:野縁受け
111:支柱受部
113:水平部材
113b、113c:切欠部
155:切込部
157:張出部
Claims (12)
- 上下を取付対象の構造体に取り付けて用いるための耐震部材であって、
支柱と、下部受材とを具備し、
前記下部受材は、上面に開口を有し、前記支柱と接続され、かつ、その側面に、下部の前記構造体の構成部材を配置するための、上端から切込まれた切込部が設けられることを特徴とする耐震部材。 - 前記支柱の上端部に取り付け可能な上部受材を更に具備し、
前記上部受材は、水平部材を有することを特徴とする請求項1に記載の耐震部材。 - 前記水平部材の端部において、平面が切欠かれた切欠部が設けられることを特徴とする請求項2に記載の耐震部材。
- 前記切欠部は、前記水平部材の両端部で、異なる側辺から切欠かれたものであることを特徴とする請求項3に記載の耐震部材。
- 前記切込部の側方に、外方に向かって張り出す張出部が設けられることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の耐震部材。
- 天井パネルの支持構造体を上部構造体から吊り下げた天井における耐震部材の取り付け方法であって、
前記耐震部材は、支柱と、下部受材とを具備し、
前記下部受材は、前記支柱と接続され、かつ、その側面に、上端から切込まれた切込部が設けられたものであり、
前記支柱を前記上部構造体の下に設ける工程(a)と、
前記支持構造体の構成部材を前記切込部に配置しつつ前記下部受材を上方に移動させ、前記下部受材を、前記構成部材、および前記支柱の下端部に接合する工程(b)と、
を備えることを特徴とする耐震部材の取り付け方法。 - 前記下部受材として、天井パネルの上に配置しておいたものを用いることを特徴とする請求項6に記載の耐震部材の取り付け方法。
- 前記耐震部材は、前記支柱の上端部に取り付け可能な上部受材を更に具備し、
前記上部受材は、水平部材を有し、
前記工程(a)の前に、前記上部受材を前記上部構造体に接合する工程(c)を更に備え、
前記工程(a)では、前記支柱の上端部を前記上部受材に取り付けることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の耐震部材の取り付け方法。 - 前記水平部材の端部において、平面が切欠かれた切欠部が設けられ、
前記工程(c)では、前記支持構造体を吊り下げた吊材を前記切欠部に配置し、前記切欠部において前記上部受材を接合することを特徴とする請求項8に記載の耐震部材の取り付け方法。 - 前記切欠部は、前記水平部材の両端部で、異なる側辺から切欠かれたものであり、
前記吊材を前記切欠部に配置する際、前記上部受材を回転させることを特徴とする請求項9に記載の耐震部材の取り付け方法。 - 前記工程(a)では、前記支柱を、前記支持構造体を吊り下げた吊材の平面位置に合わせて設けることを特徴とする請求項6から請求項10のいずれかに記載の耐震部材の取り付け方法。
- 前記切込部の側方に、外方に向かって張り出す張出部が設けられ、
前記工程(b)では、前記張出部を前記構成部材に接合することを特徴とする請求項6から請求項11のいずれかに記載の耐震部材の取り付け方法。
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