JP2014173395A - 耐震補強部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】天井内に設備レイアウトの自由度を確保しつつ、低コストで耐震補強できる耐震補強部材を提供すること。
【解決手段】耐震補強部材1は、天井裏空間で略水平に延びる野縁受け12と、この野縁受け12に支持されて野縁受け12に略直交しかつ略水平に延びる野縁13と、この野縁13に支持される板状の天井仕上材14と、を備える天井10を耐震補強する。耐震補強部材1は、天井裏の鉄骨梁20の下面に取り付けられた板状の下側プレート31と、この下側プレート31に略垂直に設けられて水平方向に延びるとともに側面で野縁13を支持する板状の第1支持部40と、下側プレート31に略垂直に設けられて水平方向でかつ第1支持部40に略直交する方向に延びるとともに側面で野縁受け12を支持する板状の第2支持部50と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、天井を耐震補強する耐震補強部材に関する。
従来より、地震時の建物の挙動により、天井下地や天井仕上材に大きな慣性力が作用し、これら天井下地や天井仕上材が破損したり落下したりするおそれがある。そこで、例えば、天井裏空間に耐震補強部材としてブレースを設けることが提案されている。(特許文献1参照)。
このブレースは、例えば、水平面に対して傾斜して直線状に延びる軽量鉄骨の部材であり、このブレースの上端は、天井裏の吊りボルトに係止され、下端は、天井下地である野縁受けあるいは野縁に係止される。
特開2009−35960号公報
しかしながら、以上のようなブレースは、天井裏空間を斜めに延びるため、占有スペースが大きい。したがって、新築建物にブレースを取り付ける場合、天井裏の設備機器をブレースに干渉しないように配置する必要があり、設備レイアウトの自由度が低くなるおそれがあった。
また既存建物にブレースを取り付ける場合、天井内の設備レイアウトを大きく変更するので、施工手間がかかって、コスト高となる場合があった。あるいは、設備レイアウトを変更できず、ブレースを所定位置に取り付けられないので、所定の耐震性能を発揮できない場合があった。
本発明は、天井内に設備レイアウトの自由度を確保しつつ、低コストで耐震補強できる耐震補強部材を提供することを目的とする。
請求項1に記載の耐震補強部材(例えば、後述の耐震補強部材1)は、野縁受け(例えば、後述の野縁受け12)と、当該野縁受けに支持されて前記野縁受けに略直交する野縁(例えば、後述の野縁13)と、当該野縁に支持される板状の天井仕上材(例えば、後述の天井仕上材14)と、を備える天井(例えば、後述の天井10)の耐震補強部材であって、梁(例えば、後述の鉄骨梁20)の下面に取り付けられた板状の基部(例えば、後述の下側プレート31)と、当該基部に略垂直に設けられて、水平方向に延びるとともに前記天井の一部(例えば、後述の野縁13、増設野縁13A、天井仕上材14)を支持する板状の第1支持部(例えば、後述の第1支持部40、40A)と、前記基部に略垂直に設けられて、水平方向でかつ前記第1支持部とは異なる方向に延びるとともに前記天井の一部(例えば、後述の野縁受け12、増設野縁受け12A、天井仕上材14)を支持する板状の第2支持部(例えば、後述の第2支持部50、50A)と、を備える。
請求項2に記載の耐震補強部材は、前記第1支持部は、側面で前記野縁を支持し、前記第2支持部は、前記野縁受けを支持することを特徴とする。
この発明によれば、板状の第1支持部で野縁や天井仕上材などを支持するとともに、板状の第2支持部で天井仕上材を直接支持したり野縁受けを支持したりした。よって、地震時に、野縁の長さ方向の慣性力に対しては、第1支持部が抵抗し、野縁受けの長さ方向の慣性力に対しては、第2支持部が抵抗する。また、鉛直方向の慣性力に対しては、第1支持部および第2支持部で抵抗する。
ここで、耐震補強部材は、天井裏の梁下空間のみに設けられるため、占有スペースが小さくなる。よって、新築建物にこの耐震補強部材を取り付ける場合、天井内の設備レイアウトにほとんど干渉しないので、設備レイアウトの自由度を高めることができる。
また、天井裏の梁下空間に大型の設備機器が設けられることはほとんどないので、既存建物にこの耐震補強部材を取り付ける場合、天井内の設備機器同士の間に容易に取り付けることができるから、天井内の設備レイアウトを変更する必要はない。また、耐震補強部材の取付けは梁下空間のみで作業できるので、施工手間もかからないから、コストを低減できる。
また、従来のブレースによる耐震補強では、野縁の長さ方向の慣性力に抵抗するブレースと、野縁受けの長さ方向の慣性力に抵抗するブレースと、を設置する必要があった。しかしながら、この発明によれば、1つの耐震補強部材で、野縁の長さ方向の慣性力および野縁受けの長さ方向の慣性力に抵抗できるので、従来のブレースによる耐震補強に比べて、設置箇所が少なくて済み、工期を短縮して、コストを低減できる。
また、耐震補強部材を梁に取り付けるので、天井の直上の床スラブの有無は問わない。つまり、天井の直上が剛性の低い金属屋根であったり、剛性の低いALC版であったりしても、耐震補強部材を容易に取り付けることができる。
請求項2に記載の耐震補強部材は、前記第1支持部と前記第2支持部とは、互いに当接していることを特徴とする。
この発明によれば、野縁を支持する第1支持部と野縁受けを支持する第2支持部とを当接させた。よって、野縁の長さ方向の慣性力に対して、第1支持部だけでなく、第2支持部も抵抗したり、野縁受けの長さ方向の慣性力に対して、第2支持部だけでなく、第1支持部も抵抗したりする。したがって、天井の耐震性をさらに向上できる。
本発明によれば、耐震補強部材は、天井裏の梁下空間のみに設けられるため、占有スペースが小さくなる。よって、新築建物にこの耐震補強部材を取り付ける場合、天井内の設備レイアウトにほとんど干渉しないので、設備レイアウトの自由度を高めることができる。また、天井裏の梁下空間に大型の設備機器が設けられることはほとんどないので、既存建物にこの耐震補強部材を取り付ける場合、天井内の設備機器同士の間に容易に取り付けることができるから、天井内の設備レイアウトを大きく変更する必要はない。また、耐震補強部材の取付けは梁下空間のみで作業できるので、施工手間もかからないから、コストを低減できる。また、1つの耐震補強部材で、野縁の長さ方向の慣性力および野縁受けの長さ方向の慣性力に抵抗できるので、従来のブレースによる耐震補強に比べて、設置箇所が少なくて済み、工期を短縮して、コストを低減できる。また、耐震補強部材を梁に取り付けるので、天井の直上の床スラブの有無は問わない。つまり、天井の直上が剛性の低い金属屋根であったり、剛性の低いALC版であったりしても、耐震補強部材を容易に取り付けることができる。
本発明の第1実施形態に係る耐震補強部材が適用された天井の見上げ図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 本発明の第2実施形態に係る耐震補強部材が適用された天井の見上げ図である。 図4のC−C断面図である。 図4のD−D断面図である。 本発明の第1の変形例に係る耐震補強部材が適用された天井の断面図である。 本発明の第2の変形例に係る耐震補強部材が適用された天井の断面図である。 本発明の第3の変形例に係る耐震補強部材が適用された天井の断面図である。 本発明の第4の変形例に係る耐震補強部材が適用された天井の断面図である。 本発明の第5の変形例に係る耐震補強部材が適用された天井の断面図である。 本発明の第6の変形例に係る耐震補強部材が適用された天井の見上げ図である。 本発明の第7の変形例に係る耐震補強部材が適用された天井の見下げ図である。 図13のE−E断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る耐震補強部材1が適用された天井10の見上げ図である。図2は、図1のA−A断面図である。図3は、図1のB−B断面図である。なお、図1では、理解の容易のため、天井仕上材14を省略している。
耐震補強部材1は、天井10を耐震補強するものである。
天井10は、天井裏の躯体から吊下げ支持された複数の図示しない吊りボルトと、これら吊りボルトに支持されて略水平かつ互いに略平行に延びる複数の野縁受け12と、これら野縁受け12に支持されて野縁受け12に略直交しかつ略水平で互いに略平行に延びる複数の野縁13と、これら野縁13に支持される板状の天井仕上材14と、を備える。
天井仕上材14としては、岩綿吸音板、石膏ボード、珪酸カルシウム板、金属板などが挙げられる。
耐震補強部材1は、天井裏の鉄骨梁20に取り付けられた取付け部30と、この取付け部30に略垂直に設けられて水平方向に延びるとともに側面で野縁13を支持する板状の第1支持部40と、取付け部30に略垂直に設けられて水平方向でかつ第1支持部40に略直交する方向に延びるとともに側面で野縁受け12を支持する板状の第2支持部50と、を備える。
第1支持部40と第2支持部50とは、平面視で、取付け部30上に略T字形状に配置されている。
取付け部30は、鉄骨梁20の下フランジ21の下面を覆う板状の基部としての下側プレート31と、鉄骨梁20のウエブ22を挟んで配置されて下フランジ21の上面を覆う一対の上側プレート32A、32Bと、下側プレート31と一対の板状の上側プレート32A、32Bとの間に介装された介装プレート33と、下側プレート31と一対の板状の上側プレート32A、32Bとを連結する連結部材34と、を備える。
連結部材34は、下側プレート31および上側プレート32A、32Bを貫通するボルト341と、このボルト341の先端に螺合されたナット342と、を備える。
このような取付け部30は、ボルト341を締め付けて、下側プレート31と一対の上側プレート32A、32Bとで鉄骨梁20の下フランジ21を挟み込むことで、鉄骨梁20に取り付けられる。
第1支持部40は、2枚の板状の部材で構成される。すなわち、第1支持部40は、取付け部30の下側プレート31に略垂直に溶接固定された矩形板状の第1支持プレート41と、この第1支持プレート41に沿って設けられて側面で野縁13を支持する板状の第1調整プレート42と、を備える。
第1調整プレート42の水平方向両端部は、折曲げ形成されており、これにより、第1調整プレート42の面内方向および面外方向の水平力に対する剛性を向上させている。
第1支持プレート41と第1調整プレート42とは、ボルト43で固定されている。なお、ボルトに限らず、接着材や打込鋲あるいはこれらを併用して、第1支持プレート41と第1調整プレート42とを固定してもよい。
また、第1調整プレート42と野縁13とは、ビス44で固定されている。また、野縁13のうちビス44が打ち込まれる部分では、天井仕上材14と野縁13とを固定するためのビス45が細かいピッチで打ち込まれている。
第2支持部50は、2枚の板状の部材で構成される。すなわち、第2支持部50は、取付け部30の下側プレート31に略垂直に溶接固定された矩形板状の第2支持プレート51と、この第2支持プレート51に沿って設けられて側面で野縁受け12を支持する矩形板状の第2調整プレート52と、を備える。
第2調整プレート52の水平方向両端部は、折曲げ形成されており、これにより、第2調整プレート52の面内方向および面外方向の水平力に対する剛性を向上させている。
第2支持プレート51と第2調整プレート52とは、ボルト53で固定されている。なお、ボルトに限らず、接着材や打込鋲あるいはこれらを併用して、第2支持プレート51と第2調整プレート52とを固定してもよい。
また、第2調整プレート52と野縁受け12とは、ビス54で固定されている。
第2調整プレート52の下端部は、折曲げ形成された折返し部521であり、この折返し部521には、天井仕上材14がビス55で固定されている。
また、第1支持部40の第1支持プレート41と第2支持部50の第2支持プレート51とは、下側プレート31上に略T字形状に配置されており、第2支持プレート51の端縁は、第1支持プレート41の側面に溶接で接合されている。
以上の耐震補強部材1は、以下の手順で天井10に取り付けられる。
まず、耐震補強部材1の一部を予め製作しておく。具体的には、取付け部30の下側プレート31に、第1支持部40の第1支持プレート41および第2支持部50の第2支持プレート51を溶接で取り付けるとともに、これら第1支持プレート41と第2支持プレート51とを溶接で接合し、補強部材本体2とする。
ステップ1では、補強部材本体2を鉄骨梁20の下フランジ21の下面に位置決めする。このとき、第1支持プレート41が野縁13の直上に位置し、第2支持プレート51が野縁受け12の直上に位置するようにする。
ステップ2では、一対の上側プレート32A、32B、介装プレート33、および連結部材34を用いて、補強部材本体2を鉄骨梁20に固定する。
ステップ3では、吊りボルト、野縁受け12、野縁13を施工する。
ステップ4では、第1調整プレート42および第2調整プレート52を取り付ける。
すなわち、第1調整プレート42の上側を第1支持プレート41に重ねるとともに、下側を野縁13に重ねて配置し、この状態で、ボルト43、ビス44を用いて、第1調整プレート42を第1支持プレート41に固定するとともに、野縁13を第1調整プレート42に固定する。このように第1調整プレート42を用いることで、野縁13の施工誤差を吸収する。
また、第2調整プレート52の上側を第2支持プレート51に重ねるとともに、下側を野縁受け12に重ねて配置し、この状態で、ボルト53、ビス54を用いて、第2調整プレート52を第2支持プレート51に固定するとともに、野縁受け12を第2調整プレート52に固定する。このように第2調整プレート52を用いることで、野縁受け12および天井仕上材14の施工誤差を吸収する。
ステップ5では、天井仕上材14を施工する。このとき、天井仕上材14を第2調整プレート52の折返し部521にビス55で固定する。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)板状の第1支持部40の側面で野縁13を支持するとともに、板状の第2支持部50の側面で野縁受け12および天井仕上材14を支持した。よって、地震時に、野縁13の長さ方向の慣性力に対しては、第1支持部40が抵抗し、野縁受け12の長さ方向の慣性力に対しては、第2支持部50が抵抗する。また、鉛直方向の慣性力に対しては、第1支持部40および第2支持部50で抵抗する。
ここで、耐震補強部材1は、天井裏の梁下空間のみに設けられるため、占有スペースが小さくなる。よって、新築建物にこの耐震補強部材1を取り付ける場合、天井内の設備レイアウトにほとんど干渉しないので、設備レイアウトの自由度を高めることができる。
また、既存建物にこの耐震補強部材1を取り付ける場合、天井内の設備機器同士の間に容易に取り付けることができるから、天井内の設備レイアウトを大きく変更する必要はない。また、耐震補強部材1の取付けは梁下空間のみで作業できるので、施工手間もかからないから、コストを低減できる。
また、1つの耐震補強部材1で、野縁13の長さ方向の慣性力および野縁受け12の長さ方向の慣性力に抵抗できるので、従来のブレースによる耐震補強に比べて、設置箇所が少なくて済み、工期を短縮して、コストを低減できる。
また、耐震補強部材1を鉄骨梁20に取り付けるので、天井10の直上の床スラブの有無は問わない。つまり、天井10の直上が剛性の低い金属屋根であったり、剛性の低いALC版であったりしても、耐震補強部材1を容易に取り付けることができる。
(2)野縁13を支持する第1支持部40の第1支持プレート41と、野縁受け12を支持する第2支持部50の第2支持プレート51と、を互いに当接させて溶接で接合した。よって、野縁13の長さ方向の慣性力に対して、第1支持部40だけでなく、第2支持部50も抵抗する。また、野縁受け12の長さ方向の慣性力に対して、第2支持部50だけでなく、第1支持部40も抵抗する。したがって、天井10の耐震性をさらに向上できる。
(3)予め補強部材本体2を製作しておき、この補強部材本体2を、一対の上側プレート32A、32B、介装プレート33、および連結部材34を用いて、鉄骨梁20に取り付け、その後、第1調整プレート42および第2調整プレート52を取り付ける。よって、施工現場で溶接を用いる必要がないので、鉄骨梁20の断面性能が低下するのを防止できる。また、特に既存建物に耐震補強部材1を取り付ける場合、溶接火花による火災や天井下地材、床、室内の備品などの汚損を有効に防止できる。
〔第2実施形態〕
図4は、本発明の第2実施形態に係る耐震補強部材1Aが適用された天井10Aの簡略化した見上げ図である。図5は、図4のC−C断面図である。図6は、図4のD−D断面図である。
本実施形態では、鉄骨梁20の直下には間仕切壁60が設けられている点、および、耐震補強部材1Aの第1支持部40Aおよび第2支持部50Aの構造が、第1実施形態と異なる。
すなわち、鉄骨梁20の直下には、この鉄骨梁20に沿って延びる間仕切壁60が設けられており、この間仕切壁60の上端は、鉄骨梁20の梁底に接続されている。また、この間仕切壁60により、天井10Aは二分割されている。
取付け部30には、間仕切壁60を挟んで一対の略コの字形状の溝型鋼70が溶接固定されている。
この溝型鋼70は、取付け部30の下側プレート31に略垂直に設けられて互いに略平行な一対の板状の第2支持部50Aの第2支持プレート51Aと、下側プレート31に略垂直に設けられて一対の第2支持部50A同士を連結する板状の第1支持部40Aの第1支持プレート41Aと、を備える。
本実施形態によれば、上述の(1)〜(3)と同様の効果に加えて、以下のような効果がある。
(4)鉄骨梁20に至る間仕切壁60を設けることができ、また、間仕切壁60を挟んで別々の天井10Aを同時に支持できる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上述の各実施形態では、ボルト341を締め付けて、下側プレート31と上側プレート32A、32Bとで鉄骨梁20の下フランジ21を挟み込むことで、取付け部30を鉄骨梁20に取り付けたが、これに限らない。
例えば、図7に示すように、予め、一方の上側プレート32Aを下側プレート31と一体化しておき、図7中二点鎖線で示すように、上側プレート32Aを下フランジ21に引っ掛けて、その後、上側プレート32Bおよび介装プレート33を連結部材34で下側プレート31に連結することで、取付け部30Bを鉄骨梁20に取り付けてもよい。
また、図8に示すように、下フランジ21の上面のみを覆う上側プレート32A、32Bの代わりに、下フランジ21の上面、ウエブ22の側面、および上フランジ23の下面を覆う一対の被覆部材35A、35Bを用意し、これら一対の被覆部材35A、35Bを下側プレート31に連結してもよい。この場合、リブプレート351を被覆部材35A、35Bに設けることにより、鉄骨梁20の剛性が向上し、耐震補強部材1から伝わる応力で鉄骨梁20が変形するのを防止できる。
また、図9に示すように、取付け部30を鉄骨梁20の下フランジ21の下面を覆う下側プレート31のみで構成し、この下側プレート31を接着材やビス36で下フランジ21に固定してもよい。なお、接着材やビスに限らず、ボルト、ナット、打込鋲あるいはこれらを併用して、下側プレート31を接着剤やビス36で下フランジ21に固定してもよい。
また、上述の各実施形態では、取付け部30を鉄骨梁20に取り付けたが、これに限らず、取付け部30を鉄筋コンクリート梁80に取り付けてもよい。
この場合も、取付け部30を、鉄筋コンクリート梁80の下面を覆う下側プレート31のみで構成し、この下側プレート31を接着剤やビスで下フランジ21に固定してもよい。
あるいは、図10に示すように、取付け部30を、鉄筋コンクリート梁80の下面および両側面を覆う断面コの字形状とし、この取付け部30を鉄筋コンクリート梁80の両側面に打込鋲37で固定してもよい。なお、打込鋲に限らず、接着材、アンカー、ボルト、ナットあるいはこれらを併用して、取付け部30を鉄筋コンクリート梁80に固定してもよい。
また、上述の各実施形態では、支持部40、40A、50、50Aを野縁13および野縁受け12に固定したが、これに限らない。例えば、支持部40、40A、50、50Aと野縁13および野縁受け12との位置合わせが困難な場合や、天井仕上材14にかかる応力を分散させたい場合には、支持部40、40A、50、50Aを天井仕上材14のみに固定してもよい。この場合、図11に示すように、支持部40、40A、50、50Aの下端を折り曲げて略水平に延びる折返し部90を設け、この折返し部90と天井仕上材14との間に鋼板91を介装し、ビス92で鋼板91を折返し部90に固定するとともに、ビス93で天井仕上材14を鋼板91に固定する。
また、上述の第1実施形態では、第1支持部40および第2支持部50を略T字形状に配置し、第2実施形態では、第1支持部40Aおよび第2支持部50Aを略コの字形状に配置したが、これに限らず、第1支持部および第2支持部を、H字形状、L字形状、十字形状、四角形状、円筒形状あるいはこれらの組合せなど、どのように配置してもよい。
また、上述の各実施形態では、耐震補強部材1を鉄骨梁20に取付け、変形例では、耐震補強部材1を鉄筋コンクリート梁に取り付けたが、これに限らない。すなわち、H形鋼、溝形鋼、山形鋼を組み合わせたトラス梁に取り付けてもよいし、逆梁に取り付けてもよい。
また、上述の各実施形態では、第1支持部40、40Aと第2支持部50、50Aとを互いに当接させたが、これに限らず、第1支持部と第2支持部とを離して設けてもよい。
また、耐震補強部材1を構成する部材の厚みや大きさ、および、耐震補強部材1に用いられるビスやボルトの径や本数は、必要に応じて適宜決定されてよい。
また、耐震補強部材1を天井10に取り付ける手順は、上述のステップ1〜5に限らない。例えば、ステップ2とステップ3とを入れ替えてもよい。
また、上述の第1実施形態では、第1支持プレート41と第2支持プレート51とを溶接で接合したが、これに限らず、溶接で接合せず、当接させただけでもよい。
また、本発明の耐震補強部材1〜1Eをブレースと併用してもよい。例えば、天井裏の梁下の空間に耐震補強部材1〜1Eを設け、スラブ下の空間に適宜ブレースを設ける構造としてもよい。
また、各実施形態において、鉄骨梁20の下フランジ21と取付け部30の下側プレート31との間に、第1支持プレート41、41Aと第1調整プレート42との間、第2支持プレート51、51Aと第2調整プレート52との間に、ゴムなどのクッション材を介装してもよい。耐震補強は全体の剛性のバランスが重要であり、剛性の高い箇所に応力が集中してしまうので、耐震補強部材1の剛性を下げる必要が生じる場合がある。このような場合、クッション材を用いることで、容易に剛性を下げることができる。
また、耐震補強部材1〜1Eの野縁受け12や野縁13との位置合わせが困難な場合には、増設野縁受け12Aや増設野縁13Aを設けてもよい。すなわち、図12に示すように、既存の野縁受け12に略平行に増設野縁受け12Aを設けるとともに、既存の野縁13に略平行に増設野縁13Aを設ける。
このようにすれば、耐震補強部材1の位置に応じて増設野縁受け12Aや増設野縁13Aを配置すればよいので、耐震補強部材1を既存の野縁受け12や野縁13の位置に合わせて配置する必要がなく、耐震補強部材1の施工性が向上する。
なお、増設野縁13Aを取り付ける場合、予め増設野縁13Aを第1調整プレート42に取り付けておき、第1調整プレート42とともに増設野縁13Aを取り付けてもよいし、先に増設野縁13Aを取り付けて、その後、第1調整プレート42を取り付けてもよい。
また、増設野縁受け12Aを取り付ける場合、予め増設野縁受け12Aを第2調整プレート52に取り付けておき、第2調整プレート52とともに増設野縁受け12Aを取り付けてもよいし、先に増設野縁受け12Aを取り付けて、その後、第2調整プレート52を取り付けてもよい。
また、図13及び図14に示すように、本発明の耐震補強部材1をシステム天井に取り付けてもよい。
すなわち、システム天井11は、天井裏の躯体から吊下げ支持された複数の図示しない吊りボルトと、これら吊りボルトに支持されて略水平かつ互いに略平行に延びる図示しない複数のTバー受けチャンネルと、これらTバー受けチャンネルに支持されてTバー受けチャンネルに略直交しかつ略水平で互いに略平行に延びる複数のメインTバー15と、これらメインTバー15に支持されてメインTバー15に略直交しかつ略水平で互いに略平行に延びる複数のクロスTバー16と、これらメインTバー15およびクロスTバー16に支持される板状の天井仕上材14と、を備える。
この場合、第1調整プレート42でメインTバー15を支持し、第2調整プレート52でクロスTバー16を支持する。
1、1A、1B、1C、1D、1E…耐震補強部材
2…補強部材本体
10、10A…天井
11…システム天井
12…野縁受け
12A…増設野縁受け
13…野縁
13A…増設野縁
14…天井仕上材
15…メインTバー
16…クロスTバー
20…鉄骨梁
21…下フランジ
22…ウエブ
23…上フランジ
30、30B、30C、30D、30E…取付け部
31…下側プレート(基部)
32A、32B…上側プレート
33…介装プレート
34…連結部材
35A…被覆部材
35B…被覆部材
36、37…ビス
40、40A…第1支持部
41、41A…第1支持プレート
42…第1調整プレート
43…ボルト
44、45…ビス
50、50A…第2支持部
51、51A…第2支持プレート
52…第2調整プレート
53…ボルト
54、55…ビス
60…間仕切壁
70…溝型鋼
80…鉄筋コンクリート梁
90…折返し部
91…鋼板
92、93…ビス
341…ボルト
342…ナット
521…折返し部

Claims (3)

  1. 野縁受けと、当該野縁受けに支持されて前記野縁受けに略直交する野縁と、当該野縁に支持される板状の天井仕上材と、を備える天井の耐震補強部材であって、
    梁の下面に取り付けられた略板状の基部と、
    当該基部に略垂直に設けられて、水平方向に延びるとともに前記天井の一部を支持する板状の第1支持部と、
    前記基部に略垂直に設けられて、水平方向でかつ前記第1支持部とは異なる方向に延びるとともに前記天井の一部を支持する板状の第2支持部と、を備えることを特徴とする耐震補強部材。
  2. 前記第1支持部は、側面で前記野縁を支持し、
    前記第2支持部は、前記野縁受けを支持することを特徴とする請求項1に記載の耐震補強部材。
  3. 前記第1支持部と前記第2支持部とは、互いに当接していることを特徴とする請求項1または2に記載の耐震補強部材。
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