JPH0138487Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、計器殊にその裏面にフレキシブルプ
リント配線板が取付けられる計器の見返板に関す
る。

近年における自動車用計器は機構の複雑化及び
装備のデラツクス化が一般的になり、これら電気
回路も非常に複雑となつてきている。このため、
これらの配線は一般にプリント配線板で行なわれ
ており、特にフレキシブルなプリント配線板は計
器ケースの裏取付面の形状に凹凸があつても取付
けが可能であり、また省エネルギー事情から言つ
ても単位面積当りの重量がリジツトタイプの配線
板に比べ軽いなどの利点があることから、現在で
は非常に多く使用されている。

しかして、このようなフレキシブルプリント配
線（以下「FPC」という）は、計器ケースがそ
の取付けスペース的制約及び軽量化のために必要
最小限の大きさで作られている反面、かかる
FPCが電気回路をなす銅箔が複数本平行に並ん
で幅をとることから、どうしてもその一部分がケ
ース裏面から側方にとびでてしまい、このとびで
た部分が破損したり又は他の部品と干渉して回路
の断線又は短絡事故を引き起す問題があつた。

本考案は、このような従来の問題を解消するた
めになされたもので、計器ケースの前面開口部に
装着される見返板に着目し、この見返板を改良し
て計器ケースの裏面からとびでるFPCの一部分
を保護しようとすることを目的とする。

本考案による計器の見返板は、その少なくとも
一部分が計器ケースの側面外側にまで延ばされて
該計器ケースの裏面からとびでてその側面外側に
折曲されたFPCの一部分を覆う保護部分を形成
する。

したがつて、本考案によれば、計器の見返板を
多少改良するだけの構成でFPCのとびだし部分
が破損したり又は他の部品と干渉して回路の断線
又は短絡事故を引き起すようなことは確実に防止
される。

以下図面を参照して本考案の一実施例について
詳述する。

図面において、１は計器ケース、２は計器ケー
スの裏面に取付けられたFPC、３は計器ケース
の前面開口部に装着した見返板、４は見返板の前
方に装着した透明板であり、見返板３は本考案に
したがつてその外周部分が参照番号３ａで示すよ
うに計器ケース１の側面外側にまで延ばされ、こ
の延長部分３ａが計器ケース１の裏面からとびで
てその側面外側に折曲されているFPC２の一部
分（とびだし部分）２ａを覆う保護部分を形成し
ている。

なお、計器ケース１の内部には指針、文字板等
の機構が収納されるものであるが、これら内部機
構は本考案と直接関係がないので省略してある。

以上述べた見返板３の構成によれば、したがつ
て、その延長部分である保護部分３ａがFPC２
のとびだし部分２ａを覆うので、このFPC２の
とびだし部分２ａが破損したり又は他の部品と干
渉して回路の断線又は短絡事故を引き起すような
ことは確実に防止される。

しかも、見返板３の保護部分３ａは計器ケース
１との間に細長溝状の空間部５を形成するような
構成となり、この細長溝状の空間部にFPC２の
とびだし部分２ａが収納されて抜けにくくなるの
で、FPC２のとびだし部分２ａが一層確実に保
護される。

また、見返板３は計器ケース１と違つて設計変
更が比較的容易であることから、見返板を延長し
て保護部分３ａを形成することは簡単に実施で
き、したがつてこのような構成の見返板を装備す
る計器全体の製作も容易かつ簡単であるなどの実
用的効果もある。

なお、FPC２がその形状上計器ケース１の裏
面全周からとびでないでその一部分からとびでる
ような場合には、このとびだし部分に対応して見
返板３の一部分を延長して保護部分３ａを形成し
ても良いことは勿論である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案による見返板を装備する計器の
一例を示す要部断面図である。 １…計器ケース、２…フレキシブルプリント配
線板（FPC）、２ａ…そのとびだし部分、３…見
返板、３ａ…その延長部分（保護部分）、４…透
明板、５…細長溝状の空間部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 計器ケースの前面開口部に装着した見返板にお
   いて、その少なくとも一部分を計器ケースの側面
   外側にまで延ばして該計器ケースの裏面からとび
   でてその側面外側に折曲されたフレキシブルプリ
   ント配線板の一部分を覆う保護部分を形成してな
   ることを特徴とする計器の見返板。