JPH021917Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 本考案は裏面に金属箔膜を備え表面をプリント
板に沿わせて実装されるシールド板の接地構造に
関するものである。

技術の背景 従来より問題とされている外来ノイズや発生ノ
イズの対策として、プリント板よりのノイズ成分
を減少させるために、特に両面プリント板に沿わ
せてシールド板を実装して対処している。

従来技術と問題点 この種の従来の実装構造を第１図に示す。図中
は、１はプリント板、２はシールド板である。プ
リント板１には各種搭載部品３Ａ，３Ｂ，３Ｃが
搭載されており、これらの各搭載部品の端子４
Ａ，４Ｂ，４Ｃは、プリント板１に挿通され該プ
リント板１の裏側に半田付けされている。シール
ド板２は、第２図に詳細を示すように、絶縁体シ
ート５の裏面にAl，Fe等の金属箔膜６を貼り合
わせたもので、プリント板１の裏側（半田付面
側）に金属箔膜６を下側にして所定の間隙を介し
実装されている。この間隙は、プリント板１の裏
側に突出している端子４Ａ，４Ｂ，４Ｃの突出量
より大きく設定されている。このように実装され
るシールド板２は、プリント板１の接地用端子部
に接続されてシールド接地の役割を果たすように
なつているが、その接地要領を第３，４図に示
す。第３図の場合は一端に圧着端子７を固定した
配線８の他端をシールド板２の金属箔膜６に半田
９により半田付けするとともに、圧着端子７をね
じ１０によりプリント板１の接地用端子部に接続
するものである。しかし、この接続構造には、半
田付け部がとれやすくて信頼性が低く、しかも作
業性が悪いという欠点がある。また、第４図の場
合は、シールド板２にはとめ１１を取り付け、こ
のはとめ１１を使用して接続を行うもので、第３
図の場合より信頼性の点では優れているが、作業
性が悪くコスト高になるという欠点を有してい
る。

考案の目的 本考案は上述の問題点を解決するためのもの
で、プリント板に対するシールド板の接続を低コ
ストで容易かつ確実に行うことのできるシールド
板の接地構造を提供することを目的としている。

考案の構成 本考案では、絶縁体シートの裏面に金属箔膜を
備えたシールド板の周辺の複数箇所に、プリント
板取付用の取付部を形成し、かつ前記取付部の表
面から前記金属箔膜にかけて導電性テープを貼り
合わせるとともに、プリント板のアースパターン
を前記取付部上の導電性テープに当接させて前記
プリント板を前記取付部に取り付けるようにして
上記目的の達成を図つている。

考案の実施例 以下、第５図乃至第７図に関連して本考案の実
施例を説明する。

第５図は本考案に係るシールド板の接地構造の
実施例を示す分解斜視図で、図中、２１はプリン
ト板、２２はシールド板、２３はモールドカバー
である。

シールド板２２は、絶縁体シートの裏面に金属
箔膜を備えてなり、その周辺の複数箇所にはＬ形
の取付部２４が一体に形成されている。取付部２
４の一片２５は、第６図に詳細を示すように、シ
ールド板２２の表面と距離Ｈを介し平行に設けら
れており、該一片２５の表面から金属箔膜にかけ
て導電性テープ２６が貼り合わされている。なお
２７は絶縁体シート、２８は金属箔膜である。取
付部２４は、シールド板２２を打ち抜いて折り曲
げることにより形成されるが、この場合折り曲げ
部の金属箔膜２８が切れるようなことがあつて
も、上述のように一片２５の表面から絶縁体シー
ト２７の裏側の金属箔膜２８にかけて導電性テー
プ２６が貼り合わされているため、一片２５の表
面と絶縁体シート２７の裏側の金属箔膜２８とは
この導電性テープ２６を介して確実に導通する。

一方、プリント板２１の裏面の一片２５に対応
する部分には、第７図に示すように、プリント板
２１の表面パターンにスルーホール２９を介し接
続するアースパターン３０が形成されている。

また、モールドカバー２３の上面には、一片２
５に対応する位置にねじ穴３５を有する支持部３
１が突設されている。

プリント板２１に対するシールド板２２の実装
に際しては、第７図に示すように、まず取付部２
４の一片２５を支持部３１上に載置してその上に
プリント板２１を載置するが、この場合、プリン
ト板２１の裏面のアースパターン３０が一片２５
の表面の導電性テープ２６に当接する。この状態
でねじ３２をプリント板２１及び一片２５に設け
られた穴３３及び３４に挿入して突出部３１のね
じ穴３５に螺合させて締め付けると、シールド板
２２はプリント板２１に実装され、この状態で、
プリント板２１の表面パターンに接続するアース
パターン３０は導電性テープ２６を介し確実に金
属箔膜２８に導通する。すなわち、プリント板２
１とシールド板２２の接地は容易かつ確実に行わ
れる。なお、上述の距離Ｈはプリント板２１の裏
面に突出する搭載部品の端子の突出長より大きく
設定されているため、上述の実装は支障なく行わ
れるものである。

考案の効果 以上述べたように、本考案によれば、半田付け
やはとめ等を必要とせずに容易かつ確実にシール
ド接地を行うことができ、コストを低減するとと
もに、作業性、信頼性を向上させることが可能で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のシールド板接地構造を示す正面
図、第２図は同シールド板の詳細を示す正面図、
第３図及び第４図は同各種接地要領説明図、第５
図乃至第７図は本考案に係るシールド板の接地構
造の実施例を示すもので、第５図はシールド板の
接地構造を示す分解斜視図、第６図は導電性テー
プ貼り合わせ要領説明図、第７図はシールド板実
装要領説明図である。 図中、２１はプリント板、２２はシールド板、
２４は取付部、２５は取付部の一片、２６は導電
性テープ、２７は絶縁体シート、２８は金属箔
膜、３０はアースパターンである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 絶縁体シートの裏面に金属箔膜を備えてなり表
   面をプリント板に沿わせて実装されるシールド板
   の接地構造であつて、該シールド板に、プリント
   板取付用の取付部を設け、かつ前記取付部の表面
   から前記金属箔膜にかけて導電性テープを貼り合
   わせるとともに、前記プリント板のアースパター
   ンを前記取付部上の導電性テープに当接させて前
   記プリント板を前記取付部に取り付けるようにし
   たことを特徴とするシールド板の接地構造。