JPH0715195Y2 - コントロールユニット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、車載電子機器等を制御するコントロールユニ
ットの構造に関する。

〈従来の技術〉 箱体内に電気部品を収納してコネクタ等により該外部の
電子機器と接続されるエンジン制御装置のコントロール
ユニット等、車載電子機器のコントロールユニットが従
来より知られている（実開昭59−58655号公報，実開昭5
8−138385号公報等参照）。

かかるコントロールユニットは、従来第３図に示しよう
に、箱状容器１の壁内表面に、チップ部品等の電気部品
２を装着してなるフレキシブルプリント基板３が張り付
けられている。尚、４はコネクタである。

〈考案が解決しようとする課題〉 しかしながら、このような従来のコントロールユニット
では、次のような問題点がある。

即ち、前記箱状容器１を樹脂製とした場合は該コントロ
ールユニットと他の機器との間のノイズ伝播対策を施さ
ないと、コントロールユニットを車載した場合に、車に
搭載された他の電気部品が発する伝播ノイズ等による電
波障害を受けたり、逆に車載ラジオ等に悪影響を及ぼ
し、ラジオノイズとして受信されたりすることがある。
さらに、電気部品２の中にはパワー素子のように発熱す
るものもあるため、箱状容器１を樹脂製とした場合は放
熱が悪くなるので、放熱性を考慮してコントロールユニ
ットを車室内の特に温度の上がらない場所に設置する必
要があり、これによって設置場所の限定を受けるという
問題点がある。

一方、箱状容器１をAl,Fe,Cu等若しくはこれら夫々の合
金による金属製とした場合は、前記ノイズの影響は無く
なるが重量が増加すると共に加工工数も増加し、もって
コストが上昇することとなる。

従って第４図に示すように、屈曲されたフレキシブル基
板３の上板側と下板側とを上側金属板5,下側金属板６で
覆い、樹脂製の箱状容器１に入れて車載しているものが
あるが、前記ノイズは箱状容器１の側部から伝播し前述
した種々の悪影響を及ぼすという問題点がある。

本考案はこのような従来の実情に鑑みなされたもので、
樹脂性の箱状容器内表面にフレキシブルプリント基板が
位置するように張り付けられたコントロールユニットに
おいて、耐電波障害性及び耐ラジオノイズ性が優れ、ま
た放熱性も向上したコントロールユニットを提供するこ
とを目的とする。

〈課題を解決するための手段〉 このため、本考案は、樹脂性の箱状容器内表面にフレキ
シブルプリント基板が位置するように張り付けられたコ
ントロールユニットにおいて、箱状容器内表面全体を複
層に形成したフレキシブルプリント基板により覆い、か
つ該フレキシブルプリント基板の少なくとも最外表面側
の一層を電磁遮蔽体とすると共に、発熱部品を搭載する
部分のフレキシブルプリント基板の外表面側に放熱板を
張付ける構成とした。

〈作用〉 そして、上記構成においては、コントロールユニットは
フレキシブルプリント基板により覆われることとなり、
また該フレキシブルプリント基板の少なくとも最外表面
側の一層を電磁遮蔽体で構成したので、もってコントロ
ールユニットは電磁遮蔽体で完全に覆われることとな
り、電波障害及びラジオノイズに強くなる。

また、発熱部品を搭載する部分のフレキシブルプリント
基板の外表面側に放熱板を張付ける構成としたので、放
熱性も向上し、コントロールユニットの設置場所の限定
を受けずに済み、種々の不都合を解消できる。

〈実施例〉 以下に本考案の一実施例を図面に基づいて説明する、
尚、従来例と同一要素には同一符号を付して説明を簡単
にする。

第１図において、樹脂性の箱状容器１の内表面にフレキ
シブルプリント基板３が位置するように張り付けられて
いる。

この場合フレキシブルプリント基板３には、第２図に示
すように、箱状に折り曲げ形成された場合に箱状容器１
の内表面を完全に覆うように、曲げ部８及び９が形成さ
れている。

さらに、フレキシブルプリント基板３は複層に形成され
ており、かつ該フレキシブルプリント基板３の最外表面
側の一層が電磁遮蔽体である全面導電体となっている。

また、フレキシブルプリント基板３には発熱部品である
パワー素子10が搭載されており、フレキシブルプリント
基板３の該パワー素子10に相対する外表面側にアルミ板
11を張付けている。

かかる構成によれば、コントロールユニットはフレキシ
ブルプリント基板３により完全に覆われることとなり、
また該フレキシブルプリント基板３の最外表面側の一層
が電磁遮蔽体で構成したので、もってコントロールユニ
ットは電磁遮蔽体で完全に覆われることとなり、電波障
害及びラジオノイズに強くなる。

よって、本考案に係るコントロールユニットは樹脂製の
箱状容器１に入れて車載しているので重量も軽く、また
樹脂性であるので製造コストも低くなる。またフレキシ
ブルプリント基板３は全面が電磁遮蔽体により完全に覆
われてので、電波障害及びラジオノイズに強くなり、コ
ントロールユニットの設置場所の限定を受けずに済む。

また、パワー素子10を搭載する部分のフレキシブルプリ
ント基板３の外表面側に放熱板であるアルミ板11を張付
ける構成としたので、放熱性も向上している。

従って、コントロールユニットの設置場所の限定を受け
ることがなくなり、例えば設置場所としてエンジンルー
ム内を選ぶことが可能となる結果、外部の電子機器とコ
ントロールユニットとを接続するハーネスが長くなると
こがなく、ラジオノイズや電波障害に対してさらに強く
なる。

〈考案の効果〉 以上説明したように、本考案によれば、フレキシブルプ
リント基板を複層に形成すると共に、少なくとも最外表
面側の一層を電磁遮蔽体とし、また所定の位置に放熱板
を張付けたので、フレキシブルプリント基板は全方向か
ら電磁波に対して遮蔽され、コスト増加を伴わないで耐
電波障害及び耐ラジオノイズの性能をえることができ、
かつ放熱性も向上させることができるので、取付け箇所
の制限を受けないという実用的効果大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るコントロールユニットの一実施例
を示す正面断面図、第２図は同上のコントロールユニッ
トにおける組立構造を示す平面図、第３図及び第４図は
従来のコントロールユニットを示す正面断面図である。 １……箱状容器、３……フレキシブルプリント基板、8,
9……曲げ部、10……パワー素子、11……アルミ板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】樹脂性の箱状容器内表面にフレキシブルプ
   リント基板が位置するように張り付けられたコントロー
   ルユニットにおいて、箱状容器内表面全体を複層に形成
   したフレキシブルプリント基板により覆い、かつ該フレ
   キシブルプリント基板の少なくとも最外表面側の一層を
   電磁遮蔽体とすると共に、発熱部品を搭載する部分のフ
   レキシブルプリント基板の外表面側に放熱板を張付けた
   ことを特徴とするコントロールユニット。