JP3045608B2 - コントロールボックス - Google Patents

コントロールボックス

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JP3045608B2
JP3045608B2 JP4152493A JP15249392A JP3045608B2 JP 3045608 B2 JP3045608 B2 JP 3045608B2 JP 4152493 A JP4152493 A JP 4152493A JP 15249392 A JP15249392 A JP 15249392A JP 3045608 B2 JP3045608 B2 JP 3045608B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車等に搭載され
るコントロールボックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より自動車等の電気系統には、各装
置の制御を行うコントロールボックスが設けられてい
る。この種のコントロールボックスとしては、図5に示
すように、ケース本体1と蓋体2とによって構成される
ケース内に、各種電気電子部品4,4…が実装されたプ
リント基板5が収納されたものがある。ケース本体1に
は、その底板の角部近傍にスペーサ6,6…を介して上
方へ立設させた取り付け部7,7…が設けられており、
この取り付け部7,7…に、前記プリント基板5の角部
近傍に形成された取り付け孔8,8…を挿通させてナッ
ト等によりこのプリント基板5を固定して、さらに、ケ
ース本体1の上部より蓋体2をかぶせることにより、こ
のコントロールボックスが組み立てられるようになって
いる。また、このコントロールボックスには、そのケー
ス本体1の側部に溶接等により取り付けられた固定部
9,9が設けられており、この固定部9,9を自動車の
ボディーへ固定することにより、このコントロールボッ
クスが車両へ取り付けられるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なコントロールボックスにあっては、各種電気電子部品
4,4…が実装されているプリント基板5がケース内に
収納されているものであるので、このプリント基板5の
各種電気電子部品4,4…から発生した熱がケースの内
部にこもってしまい、これら電気電子部品4,4…に悪
影響を与えてしまうという問題があった。また、スペー
サ6,6…を介して立設させた取り付け部7,7…へプ
リント基板5を取り付けるものであるので、その構造が
極めて複雑となり、大型化、部品点数の増大及び構造の
複雑化を招き、極めて組立作業性の悪いものであった。
しかも、車両への取り付けのために、固定部9,9をケ
ース本体1へ例えば溶接等により別個に取り付けなけれ
ばならず、コストアップを招くという問題があった。ま
た、放熱効果を高めるために、図6に示すように、ケー
ス本体1の外面側に冷却フィンを形成し、プリント基板
5とケース本体1の底板とを熱伝導性に優れかつ絶縁性
を有する放熱シート10等を介して密着させたり、図7
に示すように、特に発熱量の多い部品4,4を、放熱シ
ート10,10等を介して、ケース本体1の内面へ密着
させて、各電気電子部品4,4…から発生した熱をケー
ス本体1へ伝達させて放散させるものもあるが、このよ
うなコントロールボックスにあっては、その内部構造及
び外部形状が、さらに複雑化してしまい、さらに、組立
作業性が悪くなるとともにコストアップを招いてしまう
という問題があった。この発明は、上記事情に鑑みてな
されたもので、小型化及び簡略化され、かつ組立作業性
及び放熱性に優れた安価なコントロールボックスを提供
することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1の発明のコントロー
ルボックスは、ケース内部に各電気電子部品が実装され
て自動車等のボディーに取り付けられるコントロールボ
ックスにおいて、平板状の金属コアの表面に絶縁層を介
して回路パターンを設けた放熱基板によって前記ケース
の全部もしくは一部が構成され、前記電気電子部品が前
記放熱基板の回路パターンに実装されて前記ケース内に
収納され、前記ケースを構成する前記放熱基板が外部に
露出されていることを特徴としている。第2の発明のコ
ントロールボックスは、第2の発明の放熱基板の外表面
が、前記金属コアを露出してなることを特徴としてい
る。第3の発明のコントロールボックスは、第1または
第2の放熱基板の側部が前記ケースの外周から延在され
てなり、この延在された側部が自動車等のボディーへ固
定される固定部とされてなることを特徴としている。第
4の発明のコントロールボックスは、第1ないし第3
いずれかの発明の放熱基板の前記金属コアが、前記回路
パターンのアースと導通されてなることを特徴としてい
る。
【0005】
【作用】第1の発明のコントロールボックスによれば、
各電気電子部品から発生した熱が放熱基板へ極めて良好
に伝達されて外部へ放出される。また、ケースの全部も
しくは一部が部品実装される基板とされているので、部
品点数が削減され、組立作業性が向上される。また、ケ
ースの全部もしくは一部を放熱基板によって構成し、し
かも、この放熱基板を外部に露出させたことにより、ケ
ース内部に収納されて放熱基板の回路パターンに実装さ
れた電気電子部品からの熱を放熱基板から確実に外部へ
放散させることができ、例えば冷却フィン等を設けるな
どの特別な放熱構造を施すことなく、放熱効果に優れ、
しかも簡略化されて小型化が可能なコントロールボック
スとすることができる。第2の発明のコントロールボッ
クスによれば、放熱基板に伝達された熱が、放熱基板の
金属コアが露出された外表面から極めて良好に放散され
る。第3の発明のコントロールボックスによれば、ケー
スの外周から延在された放熱基板の側部が車両のボディ
ーと固定される固定部とされているので、別個に固定部
を設ける必要をなくすことができる。第4の発明のコン
トロールボックスによれば、コントロールボックスを車
両へ取り付けるべく、単に、固定部を車両のボディーへ
固定することにより、全体がケースである車両のボディ
ーと回路パターンのアースを導通状態とすることができ
る。
【0006】
【実施例】以下、本発明のコントロールボックスの一実
施例を図1及び図2によって説明する。なお、上記従来
例と同一構造部分には、同一符号を付して説明を省略す
る。図に示すように、本実施例のコントロールボックス
は、そのケースが、底板12と、この底板12の上部に
取り付けられる上部ケース13とから構成されている。
底板12は、例えば炭素鋼板、ステンレス、銅あるいは
アルミ等からなる平板状の金属コアKの表面に例えば、
ホーローエナメルあるいはアルミナ等の絶縁層Sを介し
て回路パターンを設けたホーロー基板(放熱基板)Hか
らなるもので、この底板12の回路パターンには、各電
気電子部品4,4…が実装されている。また、この回路
パターンのアースは、ホーロー基板Hの金属コアKと導
通されている。
【0007】また、この底板12は、上部ケース13を
取り付けた際に、上部ケース13の外周から延在される
一側部を有しており、この一側部が車両のボディーへボ
ルト・ナット等により固定される固定部15とされてい
る。なお、符号16,16は、ボルト等が挿通される取
り付け孔である。また、底板12の外表面及び固定部1
5は、絶縁層Sのない状態、つまり金属コアKが露出さ
れた状態とされている。このように、上記コントロール
ボックスによれば、平板状の金属コアKの表面にホーロ
ー等の絶縁層Sを介して回路パターンを設けたホーロー
基板Hをケースの底板12に用いて、この底板12の回
路パターンへ各電気電子部品4,4…を実装したもので
あるとともに、このホーロー基板Hの外表面は、金属コ
アKが露出されたものであるので、各電気電子部品4,
4…から発生した熱が極めて良好に底板12へ伝達され
てこの底板12から効率良く外部へ放熱される。したが
って、従来のように放熱効果を高めるためにケース本体
1を特別な形状に形成したり、プリント基板5あるいは
電気電子部品4の取り付け構造を複雑化することなく、
極めて放熱効果に優れたコントロールボックスとするこ
とができる。
【0008】また、底板12自体が各電気電子部品4,
4…の実装される基板とされているので、従来のよう
に、各電気電子部品4,4…が実装されたプリント基板
5をケース内に収納するための構造を不要とすることが
できる。これにより、構造の簡略化及び部品点数の削減
を図ることができ、組立作業性の良好な小型化されたコ
ントロールボックスとすることができる。しかも、固定
部15が底板12の一側部からなるものであるので、従
来のように車体への取り付けのためにケース本体1へわ
ざわざ溶接等により固定部9,9を別個に取り付ける必
要がなく、製造コストの低減を図ることができるととも
にコントロールボックスの車両のボディーへの極めて良
好な取り付け状態を確保することができる。
【0009】また、底板12の金属コアKと回路パター
ンのアースとが導通されているので、コントロールボッ
クスを車両へ取り付けるべく、単に、固定部15を車両
のボディーへ固定するだけで、全体がアースである車両
のボディーと回路パターンのアースとを導通状態とする
ことができる。したがって、回路のアースを確保すべ
く、車両のボディーと回路パターンのアースとに配線を
設ける必要をなくすことができるとともに、良好な耐ノ
イズ性を確保することができる。なお、図3(a)に示
すように、特に、発熱量の多い部品のみを底板12とし
て用いたホーロー基板Hに実装し、比較的発熱量の少な
い部品を通常のプリント基板5に実装してこのプリント
基板5をケース内の上部に装着し、これら底板12及び
プリント基板5を配線することにより、コントロールボ
ックスをさらに小型化することができる。
【0010】また、図3(b)に示すように、ホーロー
基板Hの外表面の、特に、発熱量の多い部品が実装され
た個所のみを、金属コアKが露出された状態にして、他
の部分を上部ケース13によって、覆っても良い。この
ようにすると、上部ケース13によって覆われた底板1
2の下面側にも、回路パターンを形成することが可能と
なり、電気電子部品4,4…の高密度な実装を可能とす
ることができ、コントロールボックスをさらに小型化す
ることができる。なおまた、上記実施例のコントロール
ボックスは、そのケースを構成する底板12のみをホー
ロー基板Hとしたが、ケース全体、あるいは、図4
(c)に示すように、ケースの上面及び下面にホーロー
基板Hを用いたり、図4(d)に示すようにコ字状のホ
ーロー基板Hを用いてケースを構成し、これらホーロー
基板Hの内面側に回路パターンを設けて電気電子部品
4,4…を実装することにより、さらに、放熱効果に優
れかつ小型化されたコントロールボックスとすることが
できる。
【0011】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のコント
ロールボックスによれば、下記の効果を得ることができ
る。第1の発明のコントロールボックスによれば、平板
状の金属コアの表面に絶縁層を介して回路パターンを設
けた放熱基板をケースの全部もしくは一部に用いて、こ
の放熱基板の回路パターンへ各電気電子部品を実装した
ものであり、しかも放熱基板を外部へ露出させたもので
あるので、各電気電子部品から発生した熱が極めて良好
に放熱基板へ伝達されて、この放熱基板から効率良く外
部へ放熱される。したがって、従来のように放熱効果を
高めるためにケース本体を特別な形状に形成したり、
却フィン等を設けるなどの特別な放熱構造を施すことな
く、これにより、部品の取り付け構造を複雑化すること
なく、極めて放熱効果に優れ、しかも簡略化されて小型
化が可能なコントロールボックスとすることができる。
また、従来のように、各電気電子部品が実装されたプリ
ント基板をケース内に収納するための構造を不要とする
ことができる。これにより、構造の簡略化及び部品点数
の削減を図ることができ、組立作業性の良好な小型化さ
れたコントロールボックスとすることができる。第2の
発明のコントロールボックスによれば、放熱基板の外表
面が金属コアを露出してなることより、この放熱基板に
伝達された熱をさらに良好に放散させることができる。
第3の発明のコントロールボックスによれば、固定部が
ケースを構成する放熱基板の一側部からなるものである
ので、従来のように、ケースへわざわざ溶接等により固
定部を別個に取り付ける必要がなく、製造コストの低減
を図ることができるとともにコントロールボックスの車
両のボディーへの極めて良好な取り付け状態を確保する
ことができる。第4の発明のコントロールボックスによ
れば、放熱基板の金属コアと回路パターンのアースとが
導通されているので、コントロールボックスを車両へ取
り付けるべく、単に、固定部を車両のボディーへ固定す
るだけで、全体がアースである車両のボディーと回路パ
ターンのアースとを導通状態とすることができる。した
がって、回路のアースを確保すべく、車両のボディーと
回路パターンのアースとを導通させる配線を設ける必要
をなくすことができるとともに、良好な耐ノイズ性を確
保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のコントロールボックスの
構造を説明するコントロールボックスの分解斜視図であ
る。
【図2】 本発明の一実施例のコントロールボックスの
構造を説明するコントロールボックスの概略断面図であ
る。
【図3】 (a)及び(b)は、本発明の他の実施例の
コントロールボックスの構造を説明するコントロールボ
ックスの概略断面図である。
【図4】 (c)及び(d)は、本発明の他の実施例の
コントロールボックスの構造を説明するそれぞれ概略断
面図である。
【図5】 従来のコントロールボックスの構造を説明す
るコントロールボックスの分解斜視図である。
【図6】 従来のコントロールボックスのプリント基板
の実装例を説明するコントロールボックスの概略断面図
である。
【図7】 従来のコントロールボックスの電気電子部品
の実装例を説明するコントロールボックスの一部の斜視
図である。
【符号の説明】
4…電気電子部品、15…固定部、H…ホーロー基板
(放熱基板)、K…金属コア、S…絶縁層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 研 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−15700(JP,A) 特開 平5−13972(JP,A) 実開 昭61−138297(JP,U) 実開 昭62−32592(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 7/20 H01R 4/64 H05K 7/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内部に各電気電子部品(4)が実
    装されて自動車等のボディーに取り付けられるコントロ
    ールボックスにおいて、平板状の金属コア(K)の表面
    に絶縁層(S)を介して回路パターンを設けた放熱基板
    (H)によって前記ケースの全部もしくは一部が構成さ
    れ、前記電気電子部品が前記放熱基板の回路パターンに
    実装されて前記ケース内に収納され、前記ケースを構成
    する前記放熱基板が外部に露出されていることを特徴と
    するコントロールボックス。
  2. 【請求項2】 前記放熱基板の外表面は、前記金属コア
    が露出されてなることを特徴とする請求項1記載のコン
    トロールボックス。
  3. 【請求項3】 前記放熱基板は、その側部が前記ケース
    の外周から延在されてなり、この延在された側部が自動
    車等のボディーへ固定される固定部(15)とされてな
    ることを特徴とする請求項1または2記載のコントロー
    ルボックス。
  4. 【請求項4】 前記放熱基板の前記金属コアは、前記回
    路パターンのアースと導通されてなることを特徴とする
    請求項1ないし3のいずれか1項記載のコントロールボ
    ックス。
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