JPH0311909Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は、印刷配線板を複数枚を有するイン
バータ装置に係り、特に印刷配線板間の電磁シー
ルドの改良に関するものである。

〔従来技術〕

従来この種の装置として第１図〜第３図に示す
ものがあつた。図において、１はインバータ装置
を構成する箱体で、その背面には第２図に示すよ
うに放熱用フイン１ａが設けられている。２は印
刷配線板等の内部部品を保護するカバー、３はイ
ンバータ装置の主回路を構成する電気部品を搭載
した主回路用印刷配線板であつて、箱体１にネジ
４により取付け固定されている。５は制御回路を
構成する電気部品を搭載した制御回路用印刷配線
板であつて、スペーサ６を介して主回路用印刷配
線板３に取付けられている。そして、これら両印
刷配線板３，５は部品マウント面とは反対側の面
では配線パターン面どうしが相対向する状態に取
付けられている。７は主回路用印刷配線板３と制
御回路用印刷配線板５との間に設けられた銅箔を
両面絶縁シートで被覆した電磁用シールド板であ
る。８は主回路用印刷配線板３の配線パターン面
である裏側に設けられた外部接続用端子台であ
る。そしてこの端子台８の各端子の符号及び接続
先を制御回路用印刷配線板５の端子の下側にシル
ク印刷で表示している。

次に動作について説明する。インバータ装置に
対して外部よりの電源及び負荷モータや起動、停
止、速度設定用などの各種信号等の結線を印刷配
線板３，５の端子台８におこない運転する。マイ
コンなどを使用している制御回路用印刷配線板５
は主回路用印刷配線板３からのノイズの影響をシ
ールド板７によりしやへいし誤動作することな
く、正常に機能をはたすことが出来る。

従来のインバータ装置は以上のように構成され
ているので端子台に結線する場合、主回路用印刷
配線板の端子台周辺が絶縁されていないので、ス
クリユードライバー等が誤つてすべるなどし、印
刷配線板のパターン等にきずをつけるなど、通電
中であれは短絡事故を起こす可能性があつた。ま
た、端子符号なども印刷配線板の裏側のため、両
面にシルク印刷をおこなうことになり、表面が乾
いてから裏面におこなうなど作業がしにくいなど
の欠点があつた。

〔考案の概要〕

この考案は上記のような従来のものの欠点を除
去するためになされたもので、２枚の印刷配線板
の間に取付けた電磁用シールド板の外径を、端子
台が取付けられた一方の印刷配線板の外径より若
干大きく形成し、上記シールド板に穴を設けて、
上記一方の印刷配線板に取付けられた上記端子台
を上記穴から上記他方の印刷配線板側へ突出さ
せ、上記端子台の端子符号や用途等を上記シール
ド板の上記他方の印刷配線板側の面に上記穴に沿
つて表示したことにより、上記シールド板で上記
一方の印刷配線板の配線パターン面の端子台周辺
も確実に絶縁することができ、しかも、安全かつ
簡単に結線作業が出来るインバータ装置を提供す
ることを目的としている。

〔考案の実施例〕

以下、この考案の一実施例を図について説明す
る。第１図乃至第３図と同一又は相当部分は同一
符号を以つて示した第４図乃至第６図において、
１３はインバータ装置の主回路を構成する電気部
品を搭載した一方の印刷配線板である主回路用印
刷配線板で箱体１にネジ４により固定されてい
る。５は制御回路を構成する電気部品を搭載した
他方の印刷配線板である制御回路用印刷配線板で
あつて、スペーサ６を介して主回路用印刷配線板
１３に取付けられている。１７は主回路用印刷配
線板１３と制御回路用印刷配線板５との間に設け
られ、銅箔を両面絶縁シートで被覆した電磁用シ
ールド板、８は主回路用印刷板１３の配線パター
ン面である裏側に設けられた外部接続用端子台で
ある。そして電磁用シールド板１７の形状は第６
図に示すように外部接続用端子台８の外形寸法に
すこし余裕を見た穴１７ａが設けてあり、該端子
台８だけが顔を出す形に形成され、これによつて
端子台８の周辺を効果的に絶縁できる。さらに、
シールド板１７の制御回路用印刷配線板５側の面
で端子台８の各端子台の下側に符号及び用途など
が印刷してある。

以上の構成によればインバータ装置に対して外
部よりの電源及び負荷モーターや起動、停止、速
度設定用などの各種信号等の結線を印刷配線板１
３，５の端子台８におこない運転する。

マイコンなどを使用している制御回路用印刷配
線板５は主回路用印刷配線板１３からのノイズの
影響をシールド板１７によりしやへいし、誤動作
することなく正常に機能をはたすことが出来る。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案によれば、２枚の印刷
配線板の間に取付けた電磁用シールド板の外径を
外部結線用端子台が取付けられている一方の印刷
配線板の外径より若干大きく形成した上で、その
シールド板に設けた穴から端子台を他方の印刷配
線板側へ突出させることによつて、シールド板で
一方の印刷配線板の端子台の周辺を含む配線パタ
ーン面全体を確実に覆うようにし、端子台の端子
符号や用途等をシールド板の他方の印刷配線板側
の面に上記穴に沿つて表示することによつて、端
子台の端子符号や用途等をわかりやすくしたの
で、端子台周辺を効果的に絶縁でき、しかも、結
線がわかりやすく、ドライバー等で印刷配線板を
きずつけることなく、安全に確実に結線作業をお
こなうことが出来る等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のインバータ装置の一部切欠正面
図、第２図は第１図の断面側面図、第３図は第１
図の要部拡大図である。第４図はこの考案の一実
施例を示す一部切欠き正面図、第５図は第４図の
断面側面図、第６図は第４図の要部拡大図であ
る。 図において、１……箱体、２……カバー、３，
１３……主回路用印刷配線板、４……ネジ、５…
…制御回路用印刷配線板、６……スペーサ、７，
１７……電磁用シールド板、８……端子台であ
る。なお、各図中、同一符号は同一または相当部
分を示すものである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 配線パターン面どうしが相対向するように間隔
   を隔ててケースに取付けられた２枚の印刷配線板
   と、これらの印刷配線板の間に取付けられた電磁
   用シールド板と、上記一方の印刷配線板の配線パ
   ターン面に取付られた外部結線用端子台とを具備
   するインバータ装置において、上記シールド板の
   外径を上記一方の印刷配線板の外径より若干大き
   く形成し、上記シールド板に穴を設けて、上記一
   方の印刷配線板に取付けられた上記端子台を上記
   穴から上記他方の印刷配線板側へ突出させ、上記
   端子台の端子符号や用途等を上記シールド板の上
   記他方の印刷配線板側の面に上記穴に沿つて表示
   したことを特徴とするインバータ装置。