JP7409439B2 - 空気入りタイヤの試験方法 - Google Patents
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Description
具体的には、特許文献1は、内圧が充填された供試タイヤを高温雰囲気下に保持する熱劣化処理工程と、この熱劣化処理が施され且つ内圧が充填された上記供試タイヤを、オゾン雰囲気下に保持するオゾン劣化処理工程と、このオゾン劣化処理が施された上記供試タイヤを、台上試験装置により、試験内圧が充填され且つ試験荷重が負荷された状態で回転させる走行試験工程とを含み、上記オゾン劣化処理工程と走行試験工程とが、その順に1回以上繰り返される試験方法を開示している。
特許文献1に開示された試験方法は、タイヤに含まれる老化防止剤の減少に起因すると考えられるTGC等の発生を評価する試験方法としては有効である。
(1)タイヤトレッドの溝底表面にワックスが析出し、タイヤトレッドの溝底表面に厚さの不均一なワックス層が形成され、
(2)タイヤトレッドの溝底に生じる繰り返し歪みによって、上記ワックス層の厚さの薄い箇所に割れが生じ、
(3)割れが生じた部分がオゾンによって攻撃され、タイヤトレッドの溝底にクラック(TGC)が生じる、ことが考えられている。
一方、特許文献1に開示された試験方法では、タイヤトレッドの溝底表面に形成される厚さの不均一なワックス層を再現することが困難であり、上述したメカニズムで生じるTGCを再現し、タイヤの耐久性を評価することは困難であった。
(a)内圧が充填された供試タイヤを、当該供試タイヤが含有するワックスの融点の-45℃~-15℃の温度で保持する前処理工程と、
(b)上記前処理工程を経た供試タイヤを、台上試験装置により回転させる走行試験工程と、
(c)上記走行試験工程を経た供試タイヤを、オゾン雰囲気下で静置するオゾン処理工程と、
を含み、工程(a)を行った後、工程(b)及び工程(c)をこの順序で交互に行う。
上記工程(a)において、供試タイヤの保持時間は7~21日間である、ことが好ましい。
(d)供試タイヤの表面を洗浄する洗浄工程。
上記工程(c)において、供試タイヤの保持温度は20~50℃であり、オゾン濃度は10~50pphmであり、供試タイヤの保持時間は1~14日間であり、試験内圧は正規内圧-70kPa~正規内圧であり、試験荷重は正規荷重~正規荷重の150%である、ことが好ましい。
まず、上記試験方法において評価対象となる空気入りタイヤを説明する。
図1は、本実施形態に係る試験方法の実行に供されるタイヤの一例を概略的に示す部分断面図である。
図1に示す空気入りタイヤ2は、上記試験方法で評価対象となりうるタイヤである。図1中、上下方向はタイヤの半径方向、左右方向はタイヤの軸方向、紙面に垂直な方向はタイヤの周方向である。
図1に示された空気入りタイヤ2は、一点鎖線CLを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。この一点鎖線CLは、タイヤ2の赤道面を表す。図1にはタイヤの主要部材のみが示されている。このタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10及びベルト12を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、乗用車に装着されうる。
上記空気入りタイヤの試験方法の手順を説明する。
図2は、本実施形態に係る試験方法で実行する各工程の工程順を説明するための図である。
上記試験方法では、図2に示すように、まず(i)前処理工程S1を行う。
その後、(ii)第1洗浄工程S2、(iii)走行試験工程S3、(iv)第2洗浄工程S4及び(v)オゾン処理工程S5をこの順序で行う。
ここで、(i)前処理工程S1、(iii)走行試験工程S3及び(v)オゾン処理工程S5は必須工程である。一方、(ii)第1洗浄工程S2及び(iv)第2洗浄工程S4は任意工程であり、必要に応じて行えば良い。
上記試験方法では、上記(i)~(v)の各工程をそれぞれ1回ずつ行った後、更に上記(ii)~(v)の工程を1回、2回又は3回繰り返すことが好ましい。
上記試験方法は、市場において発生するタイヤのTGCを再現することを目的としている。そのため、試験に供される供試タイヤ2は、正規リムに相当する試験用リムに組み込まれ、タイヤ2の内部に空気が充填されたタイヤである。
この前処理工程S1は、供試タイヤ2の溝20の底部の表面(本明細書では、溝底表面とも称する)に、ワックスを析出させ、厚さの不均一なワックス層を形成させることを目的として行う工程である。上記溝底表面に、厚さの不均一なワックス層が形成された場合、その表面は凹凸面として観察される。
上記溝底表面に厚さの不均一なワックス層を形成するために、本工程では、供試タイヤ2を恒温槽内で保持する。
一方、上記恒温槽の内部温度がワックスの融点の-45℃よりも低温の場合には、充分にワックスが析出しないことがある。また、上記恒温槽の内部温度がワックスの融点の-15℃よりも高温の場合には、ワックスは析出するものの、形成されたワックス層は厚さがほぼ均一で、表面が平滑なワックス層となることがあり、更には、時間の経過とともにワックスがゴム中に戻ってしまうことがある。
上記恒温槽の内部温度は、上記ワックスの融点の-30℃~-20℃の温度が好ましい。
なお、本発明においてワックスの融点とは、示差走査熱量測定装置(DSC)を用いて測定した際のピークトップの温度である。例えば、示差走査熱量計(Thermo plus DSC8230、 Rigaku製)を用い、5℃/minで昇温し、得られる融解のピークトップを融点とできる。
また、本発明では、温度の表記について「ワックスの融点の-X℃の温度」と表記した場合、ワックスの融点からX℃差し引いて得られる温度を意味する。従って、例えば、「ワックスの融点の-45℃の温度」は、ワックスの融点から45℃差し引いて得られる温度である。
上記保持時間が7日間未満では、供試タイヤ2の溝底表面に充分にワックスが析出しないことがある。一方、上記保持時間が21日間を超えると、ワックス層が形成されても厚さの不均一性に乏しく、ワックス層の表面が平滑面に近くなることがある。
上記保持時間は、10~17日間がより好ましい。
この第1洗浄工程S2では、供試タイヤ2の溝底表面を含むタイヤの表面に付着した汚れや、供試タイヤ2の表面に析出した老化防止剤等の薬品を洗い流すための工程である。
本工程では、供試タイヤ2の表面に水又は洗剤を含む水を掛ければ良い。
また、本工程を行う場合、前処理工程S1において供試タイヤ2の溝底表面に析出したワックスが除去されることは避ける必要がある。そのため、本工程では、例えば、供試タイヤ2の表面を擦るようなことはしない。
この第1洗浄工程S2は上述した通り、必要に応じて行う任意工程である。
この走行試験工程S3は、前処理工程S1で供試タイヤ2の溝20の溝底表面に形成された厚さの不均一なワックス層の割れを再現することを目的として、タイヤの走行試験を行う工程である。
本工程では、上記ワックス層の割れを再現するために、供試タイヤ2を台上試験装置(図3参照)により、試験内圧が充填され且つ試験荷重が負荷された状態で回転させて、走行試験を行う。
図3は、本実施形態に係る試験方法の実行に用いられる台上試験装置の一例を概略的に示す斜視図である。
図3に示す台上試験装置32は、タイヤ2の走行試験を行うための装置である。
台上試験装置32は、供試タイヤ2が装着される試験用のリム34、このリム34を支持する支持装置36、及び、供試タイヤ2を回転駆動する駆動ドラム38を備えている。
支持装置36及び駆動ドラム38は試験架台33に設置されている。駆動ドラム38は、図示しない電動モータによって回転させられる。支持装置36は、図示しない流体圧シリンダ等の昇降装置により、供試タイヤ2を上下動させうる。その結果、供試タイヤ2は、駆動ドラム38に対して離間及び接近することができる。リム34に装着された供試タイヤ2は、上記昇降装置により、駆動ドラム38に押圧させられ、所定荷重が負荷される。供試タイヤ2は、この状態で、駆動ドラム38によって回転駆動されうる。更に、支持装置36は、供試タイヤ2を駆動ドラム38に押圧させる際のスリップ角を調節可能に構成されている。
走行試験には、台上試験装置32が用いられる。この走行試験は台上試験とも呼ばれる。この走行試験は、上記前処理工程S1を経た供試タイヤ2に対して行われる。
本試験では、供試タイヤ2が装着された試験用のリム34は、支持装置36の回転軸40に取り付けられる。供試タイヤ2に所定の試験内圧が充填された上で、走行試験が開始される。供試タイヤ2は、支持装置36により、駆動ドラム38の外周面に、所定の試験荷重で押圧される。供試タイヤ2は、この状態で走行させられる。
供試タイヤ2の溝底表面温度は、赤外放射温度計による測定等、既知の手法によって測定すれば良い。
上記走行試験速度は、例えば、20~60km/時の範囲で設定すれば良い。
上記試験内圧は、例えば、「正規内圧-70kPa」以上、正規内圧以下の範囲で設定すれば良い。
上記試験荷重は、例えば、「正規荷重」以上、「正規荷重の150%」以下の範囲で設定すれば良い。
上記スリップ角は、例えば、-3°~3°の範囲で設定すれば良い。
上記走行期間は、例えば、10~100時間で設定すれば良い。
これらの走行条件を適宜設定して、供試タイヤ2の走行時の溝底表面温度を上記範囲に制御することにより、この走行試験工程S3では、供試タイヤ2の溝底表面に形成されたワックス層の割れを再現することができる。
この第2洗浄工程S4は、走行試験工程S3を終えた供試タイヤ2において、供試タイヤ2の表面に付着した汚れや、供試タイヤ2の表面に析出した老化防止剤等の薬品を洗い流すための工程である。
具体的な洗浄手法は、第1洗浄工程S2と同様である。
この第2洗浄工程S4は上述した通り、必要に応じて行う任意工程である。
このオゾン処理工程S5は、供試タイヤ2の溝底表面(溝底のゴム表面)にクラックを生じさせることを目的として行う工程である。
走行試験工程S3を経た供試タイヤ2は、供試タイヤ2の溝底のゴム表面に形成されたワックス層に割れが生じている。上記ワックス層に割れが生じた場合、本工程では、上記ワックス層の割れた部分を介して侵入したオゾンが供試タイヤ2の溝底のゴム表面に到達し、当該ゴムを攻撃する。その結果、供試タイヤ2の溝底のゴム表面にはクラックの起点が発生し、更には、クラックが成長する。
そのため、このオゾン処理工程S5を経ることにより、供試タイヤ2の溝底表面におけるクラックの発生(TGCの発生)を再現することができる。
一方、上記オゾン濃度が10pphm未満の場合や、上記試験荷重が正規荷重未満の場合は、供試タイヤ2の溝底のゴム表面にクラックやその起点が発生しにくくなるおそれがある。また、上記オゾン濃度が50pphmを超える場合や、上記試験荷重が正規荷重の150%を超える場合は、市場のタイヤに生じるクラックに比べてより大きな(長さの長い)クラックが供試タイヤ2に発生してしまうおそれや市場の優劣の順位が再現できないおそれがある。
走行試験工程S3及びオゾン処理工程S5を繰り返し行う場合は、上記の方法を採用することにより、供試タイヤ2を台上試験装置32に脱着させる手間を低減させることができる。
勿論、走行試験工程S3又は第2洗浄工程S4を終えた後、供試タイヤ2を台上試験装置32から取り外し、別途、供試タイヤ2に荷重を負荷する他の装置で供試タイヤ2を保持し、その状態で供試タイヤ2をオゾン雰囲気に晒しても良い。
なお、オゾン処理工程S5を終えた後のクラックの発生の有無の観察箇所は、このオゾン処理工程S5において、所定の荷重を負荷して表面歪が大きくなった箇所が好ましい。この部分が再現性良くTGCの発生を再現することができるからである。
1回目のオゾン処理工程S5では、タイヤの溝底のゴム表面にクラックが生じることが期待できるが、このオゾン処理工程S5は、タイヤを静置して行っているため、上記溝底のゴム表面に生じるのは、クラックにまで成長していないクラックの起点にとどまることも多い。
そのため、1回目のオゾン処理工程S5を終えた後、再度、走行試験工程S3を行うことにより、1回目のオゾン処理工程S5で生じたクラックの起点からクラックを成長させることができる。これにより本実施形態の試験方法は、市場のタイヤで生じたTGCの再現により近づくことになる。
また、オゾン処理工程S5を複数回行う場合、市場のタイヤで生じるTGCの再現により近づける観点から、供試タイヤ2に荷重を負荷する箇所はできるだけ同じ箇所が好ましい。
従って、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの試験方法において、最終工程は、通常(v)オゾン処理工程であるが、(iii)走行試験工程あっても良い。更に、(iv)第2洗浄工程を行う場合は、この(iv)第2洗浄工程が最終工程であっても良い。
乗用車用ラジアルタイヤ(供試タイヤ)に対して、上述した(i)前処理工程、(ii)第1洗浄工程、(iii)走行試験工程、(iv)第2洗浄工程及び(v)オゾン処理工程をこの順にそれぞれ1回ずつ行い、その後、(ii)~(v)の工程を1回目と同じ条件で2回繰り返した。
上記供試タイヤは、トレッドを構成するゴムが融点65℃のワックスを含有している。また、このゴムは老化防止剤も含有している。上記供試タイヤのサイズは175/65R15である。
各工程は具体的には以下の通り行った。
供試タイヤは、恒温槽内で14日間保持した後、取り出した。
供試タイヤを恒温槽から取り出した後、この供試タイヤを図3に示した台上試験装置32に取り付けた。この状態で次工程以降の工程を行った。
SEM観察の結果の1つを図4に示した。図4A及び図4Bは、上記ワックス層のSEM画像であり、図4Aはワックス層の表面のSEM画像、図4Bはワックス層の断面のSEM画像である。
更に、上記ワックス層の断面のSEM画像を用いて、ワックス層の凹凸量を測定した。具体的には、ワックス層における最も厚さの厚い部分と、最も厚さの薄い部分との厚さの差を算出した。ここでは、5枚の観察画像を取得し、画像ごとに上記の厚さの差を算出し、その平均値を本実施例におけるワックス層の凹凸量とした。この凹凸量は他の実施例及び比較例との対比に際して基準量とした。
(iii)走行試験工程:走行時の溝底表面温度が40℃となる条件で供試タイヤを1日間走行させた。
このとき、供試タイヤの試験内圧は正規内圧-50kPa、試験荷重は正規荷重の150%、スリップ角は0°とし、走行速度は20~60km/hの範囲内で溝底表面温度が40℃となるように調節した。
(v)オゾン処理工程:供試タイヤを台上試験装置32に取り付けたまま、オゾン雰囲気下で3日間保持した。
このとき、オゾン濃度は30pphmとし、供試タイヤの試験内圧は正規内圧-50kPa、試験荷重は正規荷重の150%とした。
まず、試験の終了した供試タイヤの溝底表面に形成されたワックス層をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察するためのサンプルを作成し、このサンプルを用いてワックス層の表面(観察倍率1000倍)をSEMで観察した。このとき、サンプルは、上記オゾン処理工程で荷重を負荷していた箇所から切り出した。
クラック長さの評価は、まず上記SEM画像に基づいて、ワックス層に割れが生じ、更にゴムにクラックが発生しているか否かを観察した。そのうえで、溝底のゴム表面にクラックの発生が認められた場合には、取得画像内における最も長さの長いクラックを特定し、当該クラックの長さを測定した。ここでは、5枚の観察画像を取得し、画像ごとに上記クラックの長さを測定し、その平均値を本実施例におけるクラック長さとした。
(i)前処理工程における恒温槽の内部温度及び恒温槽での保持期間、(ii)第1洗浄工程の有無、並びに、(iv)第2洗浄工程の有無を表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして試験を行った。
更に、実施例1と同様にして試験結果を評価し、その結果を実施例1の結果とともに表1に示した。
実施例1と同様にして溝底表面に形成されたワックス層の厚さをFT-IRで測定し、実施例1の測定結果(ピーク強度)を100とした際の相対値として、結果を表1に示した。
(2)ワックス層の凹凸度合
実施例1と同様にして、前処理工程を終えた後の溝底表面に形成されたワックス層の凹凸量を取得した。その後、得られたワックス層の凹凸量を実施例1のワックス層の凹凸量と比較し、ワックス層の凹凸度合を下記の基準で評価した。
◎:凹凸量が、実施例1の凹凸量の75%以上である。
〇:凹凸量が、実施例1の凹凸量の50%以上、75%未満である。
△:凹凸量が、実施例1の凹凸量の25%以上、50%未満である。
×:凹凸量が、実施例1の凹凸量の25%未満である。
実施例1と同様にして溝底のゴム表面に発生したクラックの長さを測定し、実施例1のクラックの長さを100とした際の相対値として、結果を表1に示した。
そのため、本発明の空気入りタイヤの試験方法は、上記のメカニズムで生じるTGCに対する耐久性の評価方法として適していることが明らかとなった。
なお、比較例1、2の評価結果では、両者ともにワックス層の厚さ指数が低く、かつワックス層の凹凸度合の評価が「×」であった。これについては、比較例1ではそもそも前処理工程でワックスが析出しておらず上記の結果になったのに対し、比較例2では前処理工程で一旦ワックスは析出したものの、恒温槽で保持している間にゴム中にワックスが戻り上記の結果になったものと推測している。
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・ベルト
14・・・コア
16・・・エイペックス
18・・・トレッド面
20・・・溝
22・・・カーカスプライ
32・・・台上試験装置
33・・・試験架台
34・・・リム
36・・・支持装置
38・・・駆動ドラム
40・・・(支持装置の)回転軸
S1・・・前処理工程
S2・・・第1洗浄工程
S3・・・走行試験工程
S4・・・第2洗浄工程
S5・・・オゾン処理工程
Claims (9)
- 内圧が充填された供試タイヤの試験方法であって、
試験荷重が掛けられた供試タイヤをオゾン雰囲気下で静置する工程(c)を含み、
前記工程(c)において、供試タイヤをオゾン雰囲気下で静置する時間は1~14日間である、
空気入りタイヤの試験方法。 - 前記工程(c)において、供試タイヤの保持温度は20~50℃であり、試験内圧は正規内圧-70kPa~正規内圧である、請求項1に記載の空気入りタイヤの試験方法。
- 内圧が充填された供試タイヤの試験方法であって、
試験荷重が掛けられた供試タイヤをオゾン雰囲気下で静置する工程(c)を含み、
前記工程(c)が行われる供試タイヤは、トレッドの溝底表面に厚さの不均一なワックス層が形成され、前記ワックス層に割れが生じた空気入りタイヤである、
空気入りタイヤの試験方法。 - 前記工程(c)において、供試タイヤの保持温度は20~50℃であり、供試タイヤの保持時間は1~14日間であり、試験内圧は正規内圧-70kPa~正規内圧である、請求項3に記載の空気入りタイヤの試験方法。
- 前記工程(c)において、オゾン濃度は10~50pphmであり、試験荷重は正規荷重~正規荷重の150%である、請求項1から4のいずれかに記載の空気入りタイヤの試験方法。
- 前記工程(c)の前に、
供試タイヤが含有するワックスの融点の-45℃~-15℃の温度で、当該供試タイヤを保持する工程(a)、
を行う、請求項1から5のいずれかに記載の空気入りタイヤの試験方法。 - 前記工程(a)において、供試タイヤの保持時間は7~21日間である、請求項6に記載の空気入りタイヤの試験方法。
- 前記工程(a)と前記工程(c)との間に、
供試タイヤの表面を洗浄する工程(d)、
を行う、請求項6又は7に記載の空気入りタイヤの試験方法。 - 供試タイヤの溝底表面にクラックを生じさせることを目的とする、請求項1から8のいずれかに記載の空気入りタイヤの試験方法。
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