JP7371684B2 - 円筒状印刷版および印刷物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、円筒状印刷版および印刷物の製造方法に関する。
印刷市場では、飲料・中食市場の拡大、多品種・小ロット化の進行、デザインの多様化などの影響を受けて、包装材料およびラベル分野が成長している。これらの分野では、主にロール・トゥ・ロール方式による連続印刷によって印刷物が製造されており、一般的にグラビア印刷、フレキソ印刷、樹脂凸版印刷などが用いられる。
製版工程時間が短く、より高精細な印刷が可能な水なし平版印刷が包装材料およびラベル分野においても提案されている。しかし、水なし平版印刷版がシート状であるため、印刷機シリンダーの円周方向に取り付ける際、シリンダーの外周長さよりも平版印刷版が短い場合、原反に印刷された絵柄間に余白ができてしまい、トリミングなどの後加工が煩雑になるという課題があった。一方、シリンダーの外周長さよりも平版印刷版が長く、シリンダーギャップ(溝)に印刷版をくわえさせ固定する場合、そのくわえ部の間隙にインキが付着することで、間隙を模った線状の汚れを印刷物に発生させるという課題があった。
これらの課題に対し、例えば特許文献1では、インキが付着する間隙がそもそもできないように、円筒状母材上にシリコーン樹脂層を継ぎ目なく形成し、その上にインキ着肉性のレジストパターン部を設けた、シリコーン下層型の円筒状水なし印刷版が開示されている。
国際公開第2017/077825号
しかしながら、特許文献1に開示されるようなシリコーン下層型の円筒状水なし印刷版では、表面自由エネルギーの低いシリコーン樹脂層の上にインキ着肉性パターンをレジスト形成するため、印刷中にシリコーン樹脂層とインキ着肉性パターンとの界面で剥離が起こり易く、印刷物の製造における耐久性が低いという課題があった。
そこで、本発明は、印刷物のインキ汚れを抑制し、かつ、耐久性に優れた円筒状印刷版の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る円筒状印刷版の製造方法は、平版印刷版または平版印刷版原版を円筒状支持体に巻き付け、前記平版印刷版または平版印刷版原版の端部間の間隙にインキ反発性組成物を充填する工程を有する円筒状印刷版の製造方法である。また、本発明に係る印刷物の製造方法は、本発明に係る方法により得られる円筒状印刷版の表面にインキを付着させる工程と、直接またはブランケットを介して前記インキを被印刷体に転写する工程とを含む印刷物の製造方法である。
本発明によれば、印刷物のインキ汚れを抑制し、かつ、耐久性に優れた円筒状印刷版を得ることができる。
平版印刷版原版の形状の一例を示す模式断面図である。 (A)円筒状に成形した平版印刷版原版、(B)間隙をインキ反発性組成物で充填した円筒状印刷版原版の形状の一例を示す模式断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、目的や用途に応じて種々に変更して実施することができる。
(円筒状印刷版原版)
本発明における円筒状印刷版原版は、少なくとも基材およびインキ着肉/反発機能層がこの順に設けられた円筒状印刷版原版であって、平版印刷版原版を円筒状に成形することで作製することができる。以下、本発明における円筒状印刷版原版を図面に基づいて説明する。
平版印刷版原版100は、図1に示すように、少なくとも基材1およびインキ着肉/反発機能層4をこの順に有する。任意で基材1とインキ着肉/反発機能層4の間に、有機層2および/または感熱層3を設けてもよい。平版印刷版原版100が、水なし平版印刷版原版であれば、インキ着肉/反発機能層4はインキ反発性であり、基材1、有機層2および感熱層3のいずれかがインキ着肉性を有する。一方、水あり平版印刷版原版であれば、インキ着肉/反発機能層4はインキ着肉性であり、基材1、有機層2および感熱層3のいずれかが、湿し水を受容したときにインキ反発性を発現する。
図2(A)に示すように、平版印刷版原版100の端部を基材1側に湾曲させ、湾曲させた平版印刷版原版100の端部のインキ着肉/反発機能層4同士が隣接もしくは接触し、間隙5ができるように円筒状に成形して、円筒状に成形された平版印刷版原版200を作成した後、図2(B)に示すように、間隙5をインキ反発性組成物6で充填することで、円筒状印刷版原版300を作製することができる。
本発明における円筒状印刷版原版は、従来の1つずつ円筒状基材にインキ着肉/反発機能層を設けて製造する円筒状印刷版原版と比べて、既存の平版印刷版原版を利用できることから、生産性の点で好ましい。
円筒状印刷版原版300の作製においては、平版印刷版原版100を、露光機、印刷機に備えられた版胴、並びに金属およびプラスチックのシリンダーのような円筒状支持体に巻き付けて、円筒状に成形された平版印刷版原版200を作製することが取り扱い性の点で好ましい。
インキ着肉/反発機能層4とインキ反発性組成物層6は、円筒状印刷版原版300の最表面に連続的に存在することが好ましい。「連続的に存在する」とは、円筒状印刷版原版の最表面において、インキ着肉/反発機能層4あるいはインキ反発性組成物層6が途切れることなく存在していることをいう。ここで、最表面とは、円筒状印刷版原版の全体において、一番外側に存在する層の表面を指す。
インキ着肉/反発機能層4とインキ反発性組成物層6は、円筒状印刷版原版300の最表面に連続的に存在することが好ましい。インキ着肉/反発機能層4とインキ反発性組成物層6が、円筒状印刷版原版300の最表面に連続的に存在することにより、円筒状印刷版原版を用いて印刷物を製造した場合、印刷版の間隙におけるインキの堆積を抑制し、印刷物のインキ汚れをより抑制することができる。また、円筒状印刷版原版300は、基材1、インキ着肉/反発機能層4、およびインキ反発性組成物層6がこの順に積層された箇所を少なくとも有することがより好ましい。
(円筒状印刷版)
本発明における円筒状印刷版は、少なくとも基材およびインキ着肉/反発機能層がこの順に設けられた円筒状印刷版であって、前記円筒状印刷版原版に画像部と非画像部を形成したものである。以下、本発明における円筒状印刷版を図面に基づいて説明する。
本発明における円筒状印刷版は、前述の円筒状印刷版原版300に対して、炭酸ガスレーザー、エキシマレーザー、YAGレーザーによるアブレーションや、金属・ダイヤモンドバイトによる物理切削などで画像形成することにより作製することができる。図1に示すような平版印刷版原版100において、有機層2、感熱層3またはインキ着肉/反発機能層4のいずれかが、近赤外光で感光し画像形成する機能を有している場合、近赤外領域付近に発光波長領域が存在する汎用の半導体レーザーで画像形成ができるため、製版速度が速い点で好ましい。
また、平版印刷版原版100を露光あるいは露光および現像して画像形成した後、平版印刷版100の端部を基材1側に折り曲げ、折り曲げた平版印刷版の端部のインキ着肉/反発機能層4同士が隣接もしくは接触し、間隙5ができるように円筒状に成形して円筒状に成形された平版印刷版200を作製した後、間隙5をインキ反発性組成物6で充填することで、円筒状印刷版300を作製することもできる。
インキ着肉/反発機能層4とインキ反発性組成物層6が、円筒状印刷版300の最表面に連続的に存在することにより、円筒状印刷版を用いて印刷物を製造した場合、印刷版の間隙においてインキの堆積を抑制し、印刷物のインキ汚れをより抑制することができる。
また、基材1、インキ着肉/反発機能層4、およびインキ反発性組成物層6をこの順に積層された箇所を少なくとも有することがより好ましい。
本発明における円筒状印刷版原版および円筒状印刷版において、基材、有機層、感熱層、インキ着肉/反発機能層は共通する。以下に各々について説明する。
(基材)
基板としては、従来印刷版に用いられ、印刷工程において寸法的な変化の少ない公知の紙、金属、フィルムなどがあげられる。本発明における基材は、インキ着肉性を有することが好ましい。具体的には、紙、プラスチック(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなど)がラミネートされた紙、アルミニウム(アルミニウム合金も含む)、亜鉛、銅などの金属板、セルロースアセテート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタールなどのプラスチックのフィルム、アルミニウム(アルミニウム合金も含む)、亜鉛、銅などの金属が蒸着された紙、もしくはアルミニウム(アルミニウム合金も含む)、亜鉛、銅などの金属がラミネートまたは蒸着されたプラスチックフィルムなどが挙げられる。プラスチックフィルムは透明でも不透明でもよい。検版性の観点からは、不透明のフィルムが好ましい。
これら基板のうち、アルミニウム板は印刷工程において寸法的な変化が少なく、しかも安価であるので特に好ましい。また、軽印刷用の柔軟な基板としては、ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。基板の厚みは特に限定されず、印刷機に対応した厚みを選択すればよい。
(有機層)
基材とインキ着肉/反発機能層の間に、任意で有機層を設けることができる。本発明における有機層は、インキ着肉性を有することが好ましい。有機層の特性は、水なし印刷版においては、柔軟性を付与し、基材あるいは感熱層と良好な接着性を有し、さらに現像液あるいは印刷時に使用する溶剤に対する耐性が高いことである。例えば、特開2004-199016号公報、特開2004-334025号公報などに開示されている金属キレート化合物を含有する有機層が好ましく用いられるが、この限りではない。
有機層は顔料を含むことが好ましい。顔料を含むことにより、有機層の光透過率を400~650nmの全ての波長に対して15%以下とすることが可能となり、これにより、機械読み取りによる検版性を付与することができる。顔料としては、酸化チタン、亜鉛華、リトポン等の無機白色顔料や、黄鉛、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、オーカー、チタンイエロー等の無機黄色顔料を用いることが好ましい。これらの顔料の中で、隠蔽力、着色力の点から酸化チタンが特に好ましく用いられる。顔料の含有量は、良好な隠蔽性能が得られるという点で、有機層中に2体積%以上が好ましい。一方で、良好な塗工性能が得られるという点で、有機層中に30体積%以下が好ましい。
(感熱層)
基材とインキ着肉/反発機能層の間に、任意で感熱層を設けることができる。本発明における感熱層は、インキ着肉性を有することが好ましい。感熱層としては、描き込みに使用されるレーザー光を熱に変換(光熱変換)する機能を有し、さらに、発生した熱によって、感熱層の少なくとも表面が分解し、もしくは現像液への溶解性が高まる、またはインキ反発層との接着力が低下するものであることが好ましい。このような感熱層は例えば以下のような組成物を含有することができる。
(a)活性水素を有するポリマー、有機錯化合物、および光熱変換物質を含む組成物。
(b)活性水素を有するポリマー、架橋剤、および光熱変換物質を含む組成物。
(c)自己反応性を持つ活性水素を有するポリマー、および光熱変換物質を含む組成物。
前記感熱層は、レーザー光を照射することで、光熱変換物質から発生した熱により、(a)に示した組成物においては、活性水素を有するポリマーと有機錯化合物とで構成されていた架橋構造が分解される。(b)に示した組成物においては、レーザー光を照射することで、光熱変換物質から発生した熱により、当該ポリマーと架橋剤とで構成されていた架橋構造が分解される。(c)に示した組成物においては、レーザー光を照射することで、光熱変換物質から発生した熱により、当該ポリマーの自己反応で形成された架橋構造が分解される。
感熱層に好ましく用いられる活性水素を有するポリマーとしては、活性水素をもつ構造単位を有するポリマーを挙げることができる。活性水素をもつ構造単位としては例えば、-OH、-SH、-NH、-NH-、-CO-NH、-CO-NH-、-OC(=O)-NH-、-NH-CO-NH-、-CO-OH、-CS-OH、-CO-SH、-CS-SH、-SOH、-PO、-SO-NH、-SO-NH-、-CO-CH-CO-などが挙げられる。
上記組成物(a)および(b)で好適に使用できる活性水素を有するポリマーとしては、カルボキシル基もしくは水酸基を有するアクリル樹脂類、ポリウレタン類、ポリウレア類、ポリアミド類、エポキシ樹脂類、ポリアルキレンイミン類、ノボラック樹脂類、セルロース誘導体類などが挙げられる。
また、上記組成物(c)で好適に使用できる自己反応性を持つ活性水素を有するポリマーとしては、レゾール樹脂類、メラミン樹脂類などが挙げられる。
活性水素を有するポリマーの含有量は、熱により感熱層表面を分解する点、あるいは現像液に対し易溶解性に変化させることにより、現像を促進させる点で、感熱層中20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましい。また、感熱層の靱性の点で95質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましい。
上記組成物(a)に含まれる有機錯化合物は、金属と有機化合物とを含むものである。これは活性水素を有するポリマーへの架橋剤として機能する。このような有機錯化合物としては、金属に有機配位子が配位した有機錯塩、金属に有機配位子および無機配位子が配位した有機無機錯塩、金属と有機分子が酸素を介して共有結合している金属アルコキシド類などが挙げられる。
有機錯化合物を形成する主な金属としては、Al(III)、Ti(IV)、Mn(II)、Mn(III)、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)、Ni(II)、Ni(IV)、Cu(I)、Cu(II)、Zn(II)、Ge、In、Sn(II)、Sn(IV)、Zr(IV)、Hf(IV)が好ましい。Al(III)は感度向上効果が得られやすい点から特に好ましく、Ti(IV)は印刷インキやインキ洗浄剤に対する耐性が発現しやすい点から特に好ましい。
また、配位子としては、酸素、窒素、硫黄などをドナー原子として有する配位基を有する化合物が挙げられる。配位基の具体例としては、酸素をドナー原子とするものとしては、-OH(アルコール、エノールおよびフェノール)、-COOH(カルボン酸)、>C=O(アルデヒド、ケトン、キノン)、-O-(エーテル)、-COOR(エステル、R:脂肪族または芳香族炭化水素を表す)、-N=O(ニトロソ化合物)、-NO(ニトロ化合物)、>N-O(N-オキシド)、-SOH(スルホン酸)、-PO(亜リン酸)など、窒素をドナー原子とするものとしては、-NH(1級アミン、ヒドラジン)、>NH(2級アミン、ヒドラジン)、>N-(3級アミン)、-N=N-(アゾ化合物、複素環化合物)、=N-OH(オキシム)、-NO(ニトロ化合物)、-N=O(ニトロソ化合物)、>C=N-(シッフ塩基、複素環化合物)、>C=NH(アルデヒド、ケトンイミン、エナミン類)、-NCS(イソチオシアナト)など、硫黄をドナー原子とするものとしては、-SH(チオール)、-S-(チオエーテル)、>C=S(チオケトン、チオアミド)、=S-(複素環化合物)、-C(=O)-SH、-C(=S)-OH、-C(=S)-SH(チオカルボン酸)、-SCN(チオシアナート)などが挙げられる。
上記のような金属と配位子から形成される有機錯化合物のうち、好ましく用いられる化合物としては、Al(III)、Fe(II)、Fe(III)、Ti(IV)、Zr(IV)のアセチルアセトン錯体、アセト酢酸エステル錯体などが挙げられる。
このような化合物の具体例としては、例えば以下のような化合物を挙げることができる。
アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(プロピルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(ブチルアセトアセテート)、アルミニウムビス(エチルアセトアセテート)モノ(アセチルアセトネート)、アルミニウムビス(アセチルアセトネート)モノ(エチルアセトアセテート)、アルミニウムビス(プロピルアセトアセテート)モノ(アセチルアセトネート)、アルミニウムビス(ブチルアセトアセテート)モノ(アセチルアセトネート)、アルミニウムビス(プロピルアセトアセテート)モノ(エチルアセトアセテート)、アルミニウムビス(ブチルアセトアセテート)モノ(エチルアセトアセテート)、アルミニウムジブトキシドモノ(アセチルアセトネート)、アルミニウムジイソプロポキシドモノ(アセチルアセトネート)、アルミニウムジイソプロポキシドモノ(エチルアセトアセテート)、チタニウムジイソプロポキシドビス(アセチルアセトネート)、チタニウムジ-n-ブトキシドビス(アセチルアセトネート)、チタニウムジイソプロポキシドビス(エチルアセトアセテート)、チタニウムジ-n-ブトキシドビス(エチルアセトアセテート)、チタニウムトリ-n-ブトキシドモノ(エチルアセトアセテート)、チタニウムトリイソプロポキシドモノ(メタクリルオキシエチルアセトアセテート)、チタニウムオキサイシドビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムジ-n-ブトキシドビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、鉄(III)アセチルアセトネート、アセト酢酸エステル鉄(III)、鉄(III)。これらを2種以上含有してもよい。
このような有機錯化合物は、ポリマーの架橋剤として働く。その量は感熱層中0.5質量%以上が好ましい。また、水なし平版印刷版の耐久性を維持する点で50質量%以下が好ましい。
上記組成物(b)に含まれる架橋剤としては、上記ポリマーが有する活性水素と反応性を有する官能基を複数有する多官能性化合物が挙げられる。例えば、多官能イソシアネート、多官能ブロックドイソシアネート、多官能エポキシ化合物、多官能(メタ)アクリレート化合物、多官能アルデヒド、多官能メルカプト化合物、多官能アルコキシシリル化合物、多官能アミン化合物、多官能カルボン酸、多官能ビニル化合物、多官能ジアゾニウム塩、多官能アジド化合物、ヒドラジンなどが挙げられる。
上記組成物(a)~(c)が含むことができる光熱変換物質としては、レーザー光を吸収することにより、光エネルギーを原子・分子の運動エネルギーに変換し、瞬間的に感熱層表面で200℃以上の熱を発生させることで、感熱層の架橋構造を熱分解する機能を有するものが好ましい。特に赤外線または近赤外線を吸収する顔料、染料が好ましい。例えば、カーボンブラック、カーボングラファイト、アニリンブラック、シアニンブラックなどの黒色顔料、フタロシアニン、ナフタロシアニン系の緑色顔料、結晶水含有無機化合物、鉄、銅、クロム、ビスマス、マグネシウム、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、コバルト、バナジウム、マンガン、タングステンなどの金属粉、またはこれら金属の硫化物、水酸化物、珪酸塩、硫酸塩、燐酸塩、ジアミン化合物錯体、ジチオール化合物錯体、フェノールチオール化合物錯体、メルカプトフェノール化合物錯体などを挙げることができる。
また、赤外線または近赤外線を吸収する染料としては、エレクトロニクス用や記録用の染料で、最大吸収波長が700nm~1500nmの範囲にあるシアニン系染料、アズレニウム系染料、スクアリリウム系染料、クロコニウム系染料、アゾ系分散染料、ビスアゾスチルベン系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、ペリレン系染料、フタロシアニン系染料、ナフタロシアニン金属錯体系染料、ポリメチン系染料、ジチオールニッケル錯体系染料、インドアニリン金属錯体染料、分子間型CT染料、ベンゾチオピラン系スピロピラン、ニグロシン染料などが好ましく使用される。
これらの染料のなかでも、モル吸光係数εの大きなものが好ましく使用される。具体的には、εは1×10L/(mol・cm)以上が好ましく、より好ましくは1×10L/(mol・cm)以上である。εが1×10L/(mol・cm)以上であれば、初期感度をより向上させることができる。ここでの係数は照射する活性エネルギー線に対してである。具体的な波長を示すのであれば780nm、830nmまたは1064nmに注目するのがよい。
これらの光熱変換物質を2種以上含有してもよい。吸収波長の異なる2種以上の光熱変換物質を含有することにより、発信波長の異なる2種以上のレーザーに対応させることができる。
これらのなかでも、光熱変換率、経済性および取り扱い性の面から、カーボンブラック、赤外線または近赤外線を吸収する染料が好ましい。
これら光熱変換物質の含有量は、感熱層中0.1質量%~70質量%が好ましく、より好ましくは0.5質量%~40質量%である。光熱変換物質の含有量を0.1質量%以上とすることで、レーザー光に対する感度をより向上させることができる。一方、70質量%以下とすることで、水なし印刷版の高い耐久性を維持することができる。
(インキ着肉/反発機能層)
平版印刷版原版が、水なし平版印刷版原版であれば、インキ着肉/反発機能層はインキ反発性であり、シリコーン化合物を含むことが好ましい。中でも、シリコーンゴム層であることが好ましい。シリコーンゴム層は、付加反応型シリコーンゴム層組成物、縮合反応型シリコーンゴム層組成物、もしくは付加反応型と縮合反応型の両方を含有するシリコーンゴム層組成物を塗布して得られる層、またはこれらの組成物の溶液を塗布、乾燥して得られる層が挙げられる。
一方、水あり平版印刷版原版であれば、インキ着肉/反発機能層はインキ着肉性であり、光/熱重合性化合物および光/熱重合開始剤を含むことが好ましい。光/熱重合性化合物としては、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂などを使用することができ、特に限定されない。光/熱重合開始剤は、公知の市販品を好ましく用いることができる。生産性の点から、近赤外領域付近に発光波長領域が存在する汎用の半導体レーザーによる露光で硬化することが好ましく、一方で、未露光部は物理的刺激により容易に除去できることがより好ましい。例えば、(1)水や溶剤をかけながら回転するブラシで摩擦して未露光部を除去する方法、(2)湿し水で膨潤させた後、供給されたインキのタックにより未露光部を除去する方法などが挙げられる。
(シリコーンゴム層)
シリコーンゴム層に用いられるシリコーンゴムとしては、硬化速度に優れ、生産性向上が期待できる点で、付加反応型シリコーンゴム組成物が好ましい。付加反応型シリコーンゴム組成物は、少なくともビニル基含有オルガノポリシロキサン、複数のヒドロシリル基を有するSiH基含有化合物および硬化触媒を含むことが好ましい。さらに、反応抑制剤を含有してもよい。
ビニル基含有オルガノポリシロキサンは、下記一般式(α)で表される構造を有し、主鎖末端もしくは主鎖中にビニル基を有するものである。中でも主鎖末端にビニル基を有するものが好ましい。これらを2種以上含有してもよい。
-(SiR-O-)- (α)
一般式(α)中、nは2以上の整数を示す。RおよびRは炭素数1~50の飽和または不飽和の炭化水素基を表す。炭化水素基は直鎖状でも枝分かれ状でも環状でもよく、芳香環を含んでいてもよい。RおよびRは同じであっても異なっていてもよい。一般式(α)で表されるポリシロキサンに複数存在するRは相互に同じであっても異なっていてもよい。また 一般式(α)で表されるポリシロキサンに複数存在するR2は相互に同じであっても異なっていてもよい。上記一般式(α)中、RおよびRは全体の50%以上がメチル基であることが、水なし平版印刷版のインキ反発性の点で好ましい。また、精細度や耐傷性の観点から、ビニル基含有オルガノポリシロキサンの重量平均分子量は30,000以上200,000以下が好ましい。
SiH基含有化合物としては、例えば、オルガノハイドロジェンポリシロキサン、ジオルガノハイドロジェンシリル基を有する有機ポリマーが挙げられ、好ましくはオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。これらを2種以上含有してもよい。オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、直鎖状、環状、分岐状、網状の分子構造をもつことができる。
また、下記一般式(i)と(ii)で表されるシロキサン構造単位の共重合体であるSiH基含有化合物が地汚れ開始温度向上、コストの点から好ましい。
-SiH(CH)-O- (i)
-Si(CH-O- (ii)
本発明における、前記SiH基含有化合物の一般式(i)で表されるシロキサン構成単位と一般式(ii)で表されるシロキサン構成単位の合計100モル%に対する一般式(i)で表されるシロキサン構成単位の含有比率((i)/((i)+(ii))×100)は、1分子当たりに反応できる官能基量が多く、架橋密度を向上できる点から50モル%以上であることが好ましく、60モル%以上であることがより好ましい。一般式(i)で表されるシロキサン構成単位の含有比率は、100モル%であっても構わないが、架橋点過多により脆くなるのを防ぐ点で99モル%以下であることが好ましい。
反応抑制剤としては、含窒素化合物、リン系化合物、不飽和アルコールなどが挙げられ、アセチレン基含有アルコールが好ましく用いられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの反応抑制剤を含有することにより、シリコーンゴム層の硬化速度を調整することができる。反応抑制剤の含有量は、シリコーンゴム層組成物やその溶液の安定性の観点から、シリコーンゴム層組成物中0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。また、シリコーンゴム層の硬化性の観点から、シリコーンゴム層組成物中20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
硬化触媒は公知のものから選ぶことができる。好ましくは白金系化合物であり、具体的には白金単体、塩化白金、塩化白金酸、オレフィン配位白金、白金のアルコール変性錯体、白金のメチルビニルポリシロキサン錯体などを挙げることができる。これらを2種以上含有してもよい。硬化触媒の含有量は、シリコーンゴム層の硬化性の観点から、シリコーンゴム層組成物中0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましい。また、シリコーンゴム層組成物やその溶液の安定性の観点から、シリコーンゴム層組成物中20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。なお、白金触媒は、走査型電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分光法(SEM/EDX)分析により、分布と含有量を見積もることができる。
また、これらの成分の他に、水酸基含有オルガノポリシロキサンや加水分解性官能基含有シランもしくはこの官能基を含有するシロキサン、ゴム強度を向上させる目的でシリカなどの公知の充填剤、接着性を向上させる目的で公知のシランカップリング剤を含有してもよい。シランカップリング剤としては、アルコキシシラン類、アセトキシシラン類、ケトキシミノシラン類などが好ましく、またビニル基やアリル基がケイ素原子に直結したものが好ましい。
シリコーンゴム層の膜厚は、インキ反発性と耐久性をより向上させる点で、2.0μm以上が好ましく、3.0μm以上がより好ましく、4.0μm以上がさらに好ましい。また、精細度を向上させる点で、7.0μm以下が好ましく、6.0μm以下がより好ましい。なお、シリコーンゴム層の膜厚は、水なし平版印刷版の切片を樹脂包埋後、CP法により断面を作製し、電界放射型走査電子顕微鏡(FE-SEM)観察することで確認することができる。
本発明におけるシリコーンゴム層中にはインキ反発性をより向上させる目的で、シリコーンオイルを含有させることができる。
前記シリコーンオイルは、シリコーンゴム層表面に十分押し出され、インキ反発性を顕著に向上させる点で、シリコーンゴム層中の含有量は10質量%以上が好ましい。また、シリコーンゴム層の膜強度を維持する点で、シリコーンゴム層中への含有量は30質量%以下が好ましく、25質量%以下であることがより好ましい。
シリコーンゴム層中のシリコーンオイル量は、切削したシリコーンゴム層をヘキサンに浸漬し、抽出されたシリコーンオイルの質量を測定することで確認することができる。
本発明で言うシリコーンオイルとは、シリコーンゴム層の架橋に携わらないフリーのポリシロキサン成分のことを指す。従って、末端ジメチルポリジメチルシロキサン、環状ポリジメチルシロキサン、末端ジメチル-ポリジメチル-ポリメチルフェニルシロキサンコポリマー、末端ジメチル-ポリジメチル-ポリジフェニルシロキサンコポリマーなどのジメチルシリコーンオイル類、またアルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシポリエーテル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、アミド変性シリコーンオイル、カルバナ変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイルなどの分子中のメチル基の一部に各種有機基を導入した変性シリコーンオイル類が挙げられる。
これらシリコーンオイルの分子量は、標品にポリスチレンを用いたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定することができ、重量平均分子量Mwが1000~10万のものが好ましい。
(インキ反発性組成物およびインキ反発性組成物層)
インキ反発性組成物は、1液系でも、混合することで硬化する2液以上の系でもよいが、取り扱い性の点で1液系が好ましい。硬化方法に限定はなく、室温で自然硬化させても、加熱硬化させてもよい。インキ反発性組成物を硬化させて形成するインキ反発性組成物層の膜強度を向上し、円筒状印刷版の耐久性を向上させる点で、加熱硬化させることが好ましい。
平版印刷版が水なし平版印刷版である場合、インキ反発性組成物はシリコーン化合物を含むことが好ましい。
シリコーン化合物を含むインキ反発性組成物はバインダーポリマーを有することが好ましい。インキ反発性組成物のバインダーポリマーとしては、シリコーンポリマー、フルオロシリコーンポリマー、シリコーン・アクリル共重合体などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの中でも、コストの点でシリコーンポリマーを好ましく使用することができる。
シリコーンポリマーにはビニル基を有する付加型と、シラノール基を有する縮合型を使用することができる。これらのうち、空気中の水分で反応・硬化するため1液系にし易いという点で、縮合型シリコーンポリマーが好ましい。
付加型シリコーンポリマーの架橋剤としては、オルガノハイドロジェンポリシロキサン、ジオルガノハイドロジェンシリル基を有する有機ポリマーなどのSiH基含有化合物が挙げられる。縮合型シリコーンポリマーの架橋剤としては、公知のシランカップリング剤を用いることができる。
縮合型シリコーンポリマーの架橋剤としては、シランカップリング剤を好ましく用いることができ、3官能の加水分解性基を有するアルコキシシラン類、アセトキシシラン類、ケトキシミノシラン類、および4官能の加水分解性基を有するアルコキシシラン類、アセトキシシラン類、ケトキシミノシラン類などの化合物が好ましい。3官能の加水分解性基を有する化合物であれば、ビニル基やアリル基がケイ素原子に直結したものが硬化速度の点で好ましい。
縮合型シリコーンポリマーを含むインキ反発性組成物におけるシランカップリング剤の含有量は、硬化速度の点で3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。インキ反発性組成物層の脆性を抑制できる点で15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。
また、3官能の加水分解性基を有するシランカップリング剤と4官能の加水分解性基を有するシランカップリング剤を併用する場合、4官能の加水分解性基を有するシランカップリング剤の含有量は、硬化速度を向上させる点で、インキ反発性組成物におけるシランカップリング剤全量に対して5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。一方、保存安定性の点で、インキ反発性組成物におけるシランカップリング剤全量に対して50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
縮合型シリコーンポリマーを含むインキ反発性組成物は、一般式(I)で表される化合物および一般式(II)で表される化合物を含むことが好ましい。
R-Si-(A) (I)
Si-(B) (II)
一般式(I)および一般式(II)において、Rは非加水分解性の有機基を表し、AおよびBは加水分解性基を表す。具体的には、Rは、ビニル基、クロロメチル基、メチル基、エチル基、フェニル基、プロピル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。Aは、アセトキシ基、オキシム基、メトキシ基、エトキシ基などが挙げられる。Bは、アセトキシ基、オキシム基、メトキシ基、エトキシ基などが挙げられる。
また、インキ反発性組成物中に含まれる一般式(II)で表される化合物が、一般式(I)で表される化合物および一般式(II)で表される化合物の合計に対し、5~50質量%であることが好ましい。インキ反発性組成物層の膜強度を向上し、円筒状印刷版の耐久性をより向上させることができる点で、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。一方、インキ反発性組成物層の脆性破壊を抑制し、耐久性を維持できる点で、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
上記のようなインキ反発性組成物を硬化させて形成したインキ反発性組成物層は、SiO4/2構成単位を含むことが好ましい。すなわち、シリコーン化合物がSiO4/2構成単位を含むことが好ましい。インキ反発性組成物層中にSiO4/2構成単位を含むことは固体29Si NMR分析により確認することができる。シリコーン化合物がSiO4/2構成単位を含むことも同様の方法で確認することができる。
また、インキ反発性組成物層におけるSiO4/2構成単位の含有率は、RSiO1/2構成単位、RSiO2/2構成単位、RSiO3/2構成単位およびSiO4/2構成単位の合計に対し、0.8~2.5%であることが好ましい。すなわち、シリコーン化合物に含まれるSiO4/2構成単位の含有率は、RSiO1/2構成単位、RSiO2/2構成単位、RSiO3/2構成単位およびSiO4/2構成単位の合計に対し、0.8~2.5%であることが好ましい。
インキ反発性組成物層におけるSiO4/2構成単位の含有率およびシリコーン化合物に含まれるSiO4/2構成単位の含有率は、インキ反発性組成物層の膜強度を向上し、円筒状印刷版の耐久性をより向上させることができる点で、0.8%以上が好ましく、1.0%以上がより好ましい。一方で、インキ反発性組成物層が必要以上に硬くなることによる脆性破壊を抑制する点で、2.5%以下が好ましく、1.5%以下がより好ましい。ここで、Rは任意の有機置換基である。
SiO4/2構成単位の含有率は、固体29Si NMR分析で得られたRSiO1/2構成単位のピーク面積、RSiO2/2構成単位のピーク面積、RSiO3/2構成単位のピーク面積、およびSiO4/2構成単位のピークの合計に対するSiO4/2構成単位のピーク面積の割合から求めることができる。インキ反発性組成物層におけるSiO4/2構成単位の含有率は、インキ反発性組成物層における架橋密度の目安となる。固体29Si NMR分析で得られた各ピーク面積の詳細な測定方法は実施例の欄にて説明する。
また、インキ反発性組成物層中にはインキ反発性をより向上させ、水なし平版印刷版の円周方向の端部間の間隙の汚れをより抑制する目的で、シリコーンオイルを含有することができる。ここでいうシリコーンオイルは、上記シリコーンゴム層に含有することができるシリコーンオイルと同様のものが使用できる。
インキ反発性組成物層におけるシリコーンオイルの含有量は、インキ反発性を顕著に向上させる点で5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。また、インキ反発性組成物層の膜強度を維持する点で50質量%以下が好ましく、25質量%以下であることがより好ましい。
インキ反発性組成物層におけるシリコーンオイルの含有量は、切削したインキ反発性組成物層をヘキサンに浸漬し、抽出されたシリコーンオイルの質量を測定することで確認することができる。
一方、平版印刷版が水あり平版印刷版である場合、インキ反発性組成物は、湿し水と接触することによってインキ反発性を発現する親水性化合物を使用することができる。ここで、親水性化合物とは、水と接触させたときの接触角が90度未満の化合物を指し、湿し水によって膨潤し、インキ反発性を獲得するため、より膨潤させやすい水溶性樹脂が好ましい。
水溶性樹脂は湿し水に膨潤あるいは溶解するものであれば良く、例えばグリシジル変性アクリル樹脂、レゾール型フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、アラビアガム、でんぷん、ゼラチン、カゼインなどが挙げられ、これらを2種以上含有してもよい。
水あり平版印刷版の端部間にできる間隙を埋めた後に、光/熱硬化により耐久性を向上できる点で、このような水溶性樹脂の中でも、ビニル基および/もしくはメチロール基を有するのが好ましい。例えば、グリシジル変性アクリル樹脂、レゾール型フェノール樹脂などを好ましく用いることができる。
(インキ反発性組成物層の形成方法)
インキ反発性組成物層は、例えば、平版印刷版をインキ着肉/反発機能層側が表面になるように筒状にし、(1)表面がインキ反発性のテープを平版印刷版の円周方向の端部間の間隙に貼り付ける、(2)インキ反発性組成物層を有するテープを平版印刷版の円周方向の端部間の間隙に貼り付けた後、離型フィルムを剥がすことでインキ反発性組成物層を転写させる、(3)インキ反発性組成物を平版印刷版の円周方向の端部間の間隙に充填する、などの方法により形成することができる。
中でも、インキ反発性組成物が、表面がインキ反発性のテープであることが好ましい。
また、平版印刷版をインキ着肉/反発機能層側が表面になるように筒状にし、(3)インキ反発性組成物を平版印刷版の円周方向の端部間の間隙に充填してインキ反発性組成物層を形成することが好ましい。また、平版印刷版をインキ反発性組成物層側が表面になるように筒状にし、(3)インキ反発性組成物を平版印刷版の円周方向の端部間の間隙に充填した後、加熱する工程を含むことにより、インキ反発性組成物層を形成することがより好ましい。
本発明において、インキ反発性組成物層の膜厚は、インキ着肉/反発機能層上に積層された箇所の膜厚をいう。すなわち、図2(B)に示すように、インキ反発性組成物層6の膜厚6Hは、インキ着肉/反発機能層の表面からインキ反発性組成物層の表面までの高さで定義され、表面粗さ・輪郭形状測定機で測定することができる。
インキ反発性組成物層の膜厚は、インキ反発性をより向上することができる点で1μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましい。一方、印刷時に応力がかかり、インキ反発性組成物層が摩耗することによる耐久性低下を抑制する点で、100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、10μm以下がさらに好ましい。
(円筒状印刷版の製造方法)
次に、円筒状印刷版原版を用いて円筒状印刷版を製造する方法について説明する。本発明に係る円筒状印刷版の製造方法は、円筒状印刷版原版を像に従って露光する工程(露光工程)、または、露光工程に加え、露光した円筒状印刷版原版に物理的刺激を与え、画像形成する工程(現像工程)を含むことが好ましい。
まず、露光工程について説明する。前述の円筒状印刷版原版を像に従って露光する。露光工程で用いられる光源としては、発光波長領域が300nm~1500nmの範囲にあるものが挙げられる。これらの中でも、感熱層の吸収波長として広く用いられることから、近赤外領域付近に発光波長領域が存在する半導体レーザーやYAGレーザーが好ましく用いられる。具体的には、熱への変換効率の観点から780nm、830nm、1064nmの波長のレーザー光が露光に好ましく用いられる。
次に、現像工程について説明する。露光後の原版に物理的刺激を与えることにより、露光部あるいは未露光部のインキ着肉/反発機能層を除去する。物理的刺激を与える方法としては、例えば、(I)乾燥した不織布、脱脂綿、布、スポンジなどで版面を拭き取る方法、(II)現像液を含浸した不織布、脱脂綿、布、スポンジなどで版面を拭き取る方法、(III)現像液で版面を前処理した後に水道水などをシャワーしながら回転ブラシで擦る方法、(IV)高圧の水や温水、または水蒸気を版面に噴射する方法、(V)現像液に浸漬させて版面を回転ブラシで擦る方法、(VI)湿し水で膨潤させた後、供給されたインキのタックにより露光部あるいは未露光部を除去する方法などが挙げられる。
現像液として、例えば水、アルコールやパラフィン系炭化水素を使用することができる。また、ジグリコールアミン、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールへのアルキレンオキサイド付加物などのプロピレングリコール誘導体や、上記化合物と水との混合物も使用できる。現像液の具体例としては、HP-7N、WH-3、PP-1、PP-3、PP-F、PP-FII、PTS-1、CP-1、CP-Y、CP-X、NP-1、DP-1(何れも東レ(株)製)などが挙げられる。また、画線部の視認性や網点の計測精度を高める目的から、クリスタルバイオレット、ビクトリアピュアブルー、アストラゾンレッド等の染料を有する現像液を用いて現像と同時に画線部の染色を行うこともできる。さらには、現像の後に上記の染料を含む液によって染色することもできる。
円筒状印刷版は画線部と非画線部を備えた平版印刷版からも製造することができる。平版印刷版を円筒状支持体に巻き付け、平版印刷版の端部間の間隙にインキ反発性組成物を充填することで円筒状印刷版を製造することができる。ここで、平版印刷版は、水なし平版印刷版でも水あり平版印刷版でも良い。平版印刷版の端部間にできる間隙は、5mm以下であることが好ましい。5mm以下であれば、均一にインキ反発性組成物で埋めることができ、塗布ムラによる汚れや耐久性低下を抑制することができる。
平版印刷版の端部間にできる間隙をインキ反発性組成物で埋めた後、前記インキ反発性組成物を平坦化する工程および/または前記インキ反発性組成物を加熱する工程を含むことが好ましい。平坦化する工程としては、平版印刷版の端部間にできる間隙に埋められたインキ反発性組成物の上から、機械的に圧力をかける方法、スクレーパーやハンドローラーなどで平らに均す方法、などが挙げられる。平坦化されたインキ反発性組成物の算術表面粗さRaは、0.3μm以下になることが好ましい。0.3μm以下であれば、塗布ムラによる汚れや耐久性低下を抑制することができる。加熱する工程としては、平版印刷版の端部間にできる間隙に埋められたインキ反発性組成物に熱源を接触させる方法、熱風をかける方法、などが挙げられる。
(円筒状印刷版を用いた印刷物の製造方法)
前述の円筒状印刷版を用いた本発明の実施の形態に係る印刷物の製造方法は、少なくとも(1)円筒状印刷版の表面にインキを付着させる工程、および(2)前記インキを直接またはブランケットを介して被印刷体上に転写する工程、を有する。
円筒状印刷版は、円筒状支持体に直接固定される、あるいは、円筒状支持体から着脱可能なスリーブに固定される。スリーブに固定する場合、軽量化の観点から、スリーブの材質はグラスファイバーおよび/もしくはアルミニウムを含むことが好ましい。
前述の円筒状印刷版を用いた本発明の実施の形態に係る印刷物の製造方法は、例えば、以下のような方法である。円筒状印刷版の表面にインキ反発性液体を塗布する。インキが供給されたインキローラーを、その円筒状印刷版の表面に接触させ、画線部ではインキが付着し、非画線部ではインキが反発する。その後、画像様にインキが付着した円筒状印刷版を、直接被印刷体と接触させ、または、一度ブランケットに接触させた後、ブランケットを被印刷体と接触させることで、画像様のインキを被印刷体に転写させ、印刷物を製造することができる。
ここで、円筒状印刷版の表面にインキ反発性液体を塗布する工程は、水あり印刷であれば必須であり、インキ反発性液体は湿し水を指す。水なし印刷であれば任意であり、インキ反発性液体はシリコーン層を膨潤し得る低極性溶剤を指す。
インキをブランケットを介して被印刷体に転写する工程において、インキ流動性増加による被印刷体との密着性向上を目的に、ブランケットに転写されたインキを加熱しても良い。
本発明における円筒状印刷版は、包装材料に対する印刷に好適に用いることができる。ラミネート加工、製袋加工などの後処理において、既存の設備が使用できる点で、被印刷体はロール・トゥ・ロールで搬送されることが好ましい。
被印刷体としては、フィルム、紙、金属箔などが挙げられる。具体的には、クラフト紙、片艶クラフト紙、上質紙、中質紙、新聞用紙、化繊紙、和紙、コート紙、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、セルロースアセテート、アルミニウム箔(アルミニウム合金も含む)、亜鉛箔、銅箔、また上記のいずれかを組み合わせた積層体などが挙げられるが、この限りではない。軽量かつ液体の包装も可能といった汎用性の高さから、被印刷体はフィルムが好ましい。
被印刷体へ画像様のインキを転写させた後、インキの硬化のために、加熱、紫外線(UV)照射、電子線(EB)照射の工程を含んでも良い。残留溶剤、低分子成分のマイグレーションを避けることができ、食品包装に対応できるという点で、EBインキを用いて、電子線(EB)照射の工程を含むことがより好ましい。
水あり印刷は、湿し水がインキに混じることで、被印刷体との密着性が悪化すること、被印刷体に溶剤が残留する可能性があることから、本発明における円筒状印刷版は、水なし平版印刷版で構成されることが好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
(1)インキ反発性組成物層の膜厚測定
表面粗さ・輪郭形状測定機SURFCOM 1400D((株)東京精密製)を用いて、JIS B 0601-2001の試験方法に準拠し、測定速度:0.3mm/s、測定距離:6mmの条件で、円筒状印刷版原版のインキ着肉/反発機能層とインキ反発性組成物層のそれぞれの表面が測定範囲に入るようにし、インキ着肉/反発機能層とインキ反発性組成物層の段差を測定した。測定は任意の5箇所で実施し、その平均値をインキ反発性組成物層の膜厚とした。
(2)軟包装印刷
軟包装印刷機“OFFSET CI8”(COMEXI社製)を用いて、EBオフセットインキ “Sterabeam”(東洋インキ株式会社製)の墨インキをインキローラーに供給し、版胴に取り付けられた円筒状印刷版上のサーキットテープ“647”のベタ濃度が1.8になるように、円筒状印刷版にインキを供給した。円筒状印刷版とブランケットとを接触させ、円筒状印刷版からブランケットにインキを転写した。続いてブランケット上のインキを、ポリプロピレンフィルム“P2111”(東洋紡株式会社製)に転写するオフセット印刷を行った。
(3)間隙の汚れ濃度の測定
(2)および(8)の印刷において、1,000m印刷した時点で得られた印刷物をサンプリングし、間隙の汚れ部の濃度を、反射分光光度計“SpectroEye”(X-rite(株)製)を用いて、カラーフィルター:ブラックの条件で測定した。測定は5箇所で実施し、その平均値を間隙の汚れの濃度とした。反射濃度が0.1以下であれば実用上問題なく、0.05以下が好ましく、0.01以下がより好ましいと判断した。
(4)地汚れ開始温度の測定
(2)および(8)の印刷において、チラーを用いて版面温度を制御しながら印刷を実施した。円筒状印刷版の版面温度は非接触温度計で測定し、温度ごとに非画線部の地汚れを確認した。地汚れが確認できた時点の温度を地汚れ開始温度とした。地汚れ開始温度は28℃以上であれば実用上問題なく、より安定的に印刷できるという点で、30℃以上が好ましく、35℃以上がより好ましいと判断した。
(5)耐久性の評価
上記(2)および(8)の印刷において、円筒状印刷版のインキ着肉/反発機能層もしくはインキ反発性組成物層が摩耗し、非画線部領域にインキが付着した時点の円筒状印刷版とブランケットの接触回数(shot数)を、円筒状印刷版の耐久性とした。円筒状印刷版の耐久性は、4,000shot以上であれば実用上問題なく、6,000shot以上が好ましく、10,000shot以上がより好ましいと判断した。
(6)生産性の評価
生産性は印刷版原版の製造難易度で評価した。後述する有機層組成物溶液、感熱層組成物溶液およびシリコーンゴム層組成物溶液の塗工において、基材にハジキなく連続塗工できる場合はA、基材に塗工したときにハジキが発生する場合はCと評価した。
(7)インキ反発性組成物層におけるSiO4/2構成単位の含有率の算出
インキ反発性組成物層におけるSiO4/2構成単位の含有率は、固体29Si NMR分析により定量できる。インキ反発性組成物層を削り取り、AVANCE400(Bruker社製)を用いたDD/MAS法により、測定核:29Si、スペクトル幅:40kHz、パルス幅:4.2μsec、パルス繰り返し時間:ACQTM 0.02049sec,PD 140sec、観測ポイント:8192、基準物質:ヘキサメチルシクロトリシロキサン(外部基準:-9.66ppm)、温度:22℃、試料回転数:4kHzの条件下で固体29Si NMR測定を行った。
得られた29Si DD/MAS NMRスペクトルの化学シフト5-10ppm付近のピークをRSiO1/2構成単位、10-25ppm付近のピークをRSiO2/2構成単位、50-75ppm付近のピークをRSiO3/2構成単位、85-125ppm付近のピークをSiO4/2構成単位にそれぞれ帰属した。各構成単位のピーク面積を測定し、各構成単位のピーク面積の合計に対して、SiO4/2構成単位のピーク面積の比率を求めることで、インキ反発性組成物層におけるSiO4/2構成単位の含有率を算出した。
(8)水あり軟包装印刷
軟包装印刷機“OFFSET CI8”(COMEXI社製)を用いて、湿し水を円筒状印刷版の版面に供給した後、EBオフセットインキ “Sterabeam”(東洋インキ株式会社製)の墨インキを、ベタ濃度が1.8になるように円筒状印刷版に付着させた。次に円筒状印刷版とブランケットとを接触させ、円筒状印刷版からブランケットにインキを転写した。続いてブランケット上のインキを、ポリプロピレンフィルム“P2111”(東洋紡株式会社製)に転写するオフセット印刷を行った。
(9)表面粗さ測定
インキ反発性組成物層の表面粗さ(算術表面粗さRa)の測定はレーザー顕微鏡“VK-9510”(KEYENCE社製)を用いて行った。20倍の対物レンズを使用して、平版印刷版の端部間にできる間隙を埋めたインキ反発性組成物層の200×200μm領域を測定し、10箇所の平均値を表面粗さとした。
[実施例1]
水なし平版印刷版-1を以下の方法で作製した。厚み0.30mmの脱脂したアルミ基材上に有機層組成物溶液をバーコーターで塗布し、200℃で90秒間乾燥し、厚み10.0μmの有機層を設けた。なお、有機層組成物溶液は、下記成分を室温(20~28℃)にて撹拌混合することにより得た。
<有機層組成物溶液>
(a)活性水素を有するポリマー:エポキシ樹脂:“エピコート”(登録商標)1010(ジャパンエポキシレジン(株)製):35質量部
(b)活性水素を有するポリマー:ポリウレタン:“サンプレン”(登録商標)LQ-T1331D(三洋化成工業(株)製、固形分濃度:20質量%):375質量部
(c)アルミキレート:アルミキレートALCH-TR(川研ファインケミカル(株)製):10質量部
(d)レベリング剤:“ディスパロン”(登録商標)LC951(楠本化成(株)製、固形分:10質量%):1質量部
(e)酸化チタン:“タイペーク”(登録商標)CR-50(石原産業(株)製)のN,N-ジメチルホルムアミド分散液(酸化チタン50質量%):60質量部
(f)N,N-ジメチルホルムアミド:730質量部
(g)メチルエチルケトン:250質量部。
次いで、感熱層組成物溶液を有機層上にバーコーターで塗布し、140℃で90秒間加熱乾燥し、厚み1.5μmの感熱層を設けた。なお、感熱層組成物溶液は、下記成分を室温(20~28℃)にて撹拌混合することにより得た。
<感熱層組成物溶液>
(a)赤外線吸収染料(シアニン色素):NK5559(株式会社林原製、最大吸収波長:774nm):16.0質量部
(b)有機錯化合物:チタニウム-n-ブトキシドビス(アセチルアセトネート):“ナーセム”(登録商標)チタン(日本化学産業(株)製、濃度:73質量%、溶剤としてn-ブタノール:27質量%を含む):15.0質量部
(c)フェノールホルムアルデヒドノボラック樹脂:“スミライトレジン”(登録商標)PR53195(住友ベークライト(株)製):60質量部
(d)ポリウレタン:“ニッポラン”(登録商標)5196(日本ポリウレタン(株)製、濃度:30質量%、溶剤としてメチルエチルケトン:35質量%、シクロヘキサノン:35質量%を含む):25質量部
(e)テトラヒドロフラン:1044質量部。
次いで、塗布直前に調製したシリコーンゴム層組成物溶液-1を感熱層上にバーコーターで塗布し、140℃で80秒間加熱し、平均膜厚5.0μmのシリコーンゴム層を設けることで水なし平版印刷版原版を得た。なお、シリコーンゴム層組成物溶液-1は、下記成分を室温にて撹拌混合することにより得た。
<シリコーンゴム層組成物溶液-1>
(a)α,ω-ジビニルポリジメチルシロキサン:DMS-V35(重量平均分子量49,500、GELEST Inc.製):86.26質量部
(b)メチルハイドロジェンシロキサン-ジメチルシロキサン共重合体RD-1((i)/((i)+(ii))×100=50モル%、東レ・ダウコーニング(株)製):4.93質量部
(c)ビニルトリス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:2.64質量部
(d)白金触媒SRX212(東レ・ダウコーニング(株)製、白金触媒が6.0質量%):6.17質量部
(e)“アイソパー”E(エッソ化学(株)製):900質量部
ここで、水なし平版印刷版原版-1のシリコーンゴム層がインキ着肉/反発機能層である。
さらに、水なし平版印刷版原版-1の間隙に貼付するインキ反発性組成物層として、インキ反発テープ-1を以下の方法で作製した。
サーキットテープ“647”(厚み:0.1mm、(株)寺岡製作所製)上に、塗布直前に調製したインキ反発テープ-1組成物溶液をバーコーターで塗布し、140℃で80秒間加熱し、平均膜厚5.0μmのシリコーンゴム層を設けることでインキ反発テープ-1を得た。なお、インキ反発テープ-1組成物溶液は、下記成分を室温(20~28℃)にて撹拌混合することにより得た。
<インキ反発テープ-1組成物溶液>
(a)α,ω-ジビニルポリジメチルシロキサン:DMS-V35(重量平均分子量49,500、GELEST Inc.製):86質量部
(b)メチルハイドロジェンシロキサン-ジメチルシロキサン共重合体RD-1((i)/((i)+(ii))×100=50モル%、東レ・ダウコーニング(株)製):5質量部
(c)ビニルトリス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:3質量部
(d)白金触媒SRX212(東レ・ダウコーニング(株)製、白金触媒が6.0質量%):6質量部
(e)“アイソパー”E(エッソ化学(株)製):900質量部。
軟包装印刷機“OFFSET CI8”(COMEXI社製)の版胴に水なし平版印刷版原版-1を巻き付けて円筒状に形成し、間隙にインキ反発テープ-1を貼付することで、円筒状印刷版原版を得た。上記(1)および(6)の方法で評価したところ、生産性はAであり、インキ反発性組成物層の膜厚は105μmであった。
円筒状印刷版原版のインキ着肉/反発機能層上の一部に、サーキットテープ“647”(厚み:0.1mm、(株)寺岡製作所製)を貼り付け、インキ着肉部を形成して円筒状印刷版を得た。
得られた円筒状印刷版を、上記(3)~(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れは0.1と実用上問題なく、地汚れ開始温度は28℃であり、耐久性は4,000shotであった。
[実施例2]
シリコーンゴム層組成物溶液-1を以下のシリコーンゴム層組成物溶液-2に変更した以外は、実施例1と同様にして水なし平版印刷版原版-2を得た。ここで、水なし平版印刷版原版-2のシリコーンゴム層がインキ着肉/反発機能層である。
<シリコーンゴム層組成物溶液-2>
(a)α,ω-ジビニルポリジメチルシロキサン:DMS-V35(重量平均分子量49,500、GELEST Inc.製):67.80質量部
(b)シリコーンオイル:KF-96-50cs(重量平均分子量:3,780、表面張力:20.8mN/m、沸点:>150℃、信越化学工業(株)製):20.0質量部
(c)メチルハイドロジェンシロキサン-ジメチルシロキサン共重合体RD-1((i)/((i)+(ii))×100=50モル%、東レ・ダウコーニング(株)製):3.39質量部
(d)ビニルトリス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:2.64質量部
(e)白金触媒SRX212(東レ・ダウコーニング(株)製、白金触媒が6.0質量%):6.17質量部
(f)“アイソパー”E(エッソ化学(株)製):900質量部
さらに、水なし平版印刷版原版-2の間隙に貼付するインキ反発性組成物層として、インキ反発テープ-2を以下の方法で作製した。
サーキットテープ“647”(厚み:0.1mm、(株)寺岡製作所製)上に、塗布直前に調製したインキ反発テープ-2組成物溶液をバーコーターで塗布し、140℃で80秒間加熱し、平均膜厚5.0μmのシリコーンゴム層を設けることでインキ反発テープ-2を得た。なお、インキ反発テープ-2組成物溶液は、下記成分を室温(20~28℃)にて撹拌混合することにより得た。
<インキ反発テープ-2組成物溶液>
(a)α,ω-ジビニルポリジメチルシロキサン:DMS-V35(重量平均分子量49,500、GELEST Inc.製):82.9質量部
(b)シリコーンオイル:KF-96-50cs(重量平均分子量:3,780、表面張力:20.8mN/m、沸点:>150℃、信越化学工業(株)製):4質量部
(c)メチルハイドロジェンシロキサン-ジメチルシロキサン共重合体RD-1((i)/((i)+(ii))×100=50モル%、東レ・ダウコーニング(株)製):4.1質量部
(d)ビニルトリス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:3質量部
(e)白金触媒SRX212(東レ・ダウコーニング(株)製、白金触媒が6.0質量%):6質量部
(f)“アイソパー”E(エッソ化学(株)製):900質量部
インキ反発テープ-1をインキ反発テープ-2に変更したこと以外は、実施例1と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状印刷版を得た。得られた円筒状印刷版原版を、上記(1)および(6)の方法で評価したところ、生産性はAであり、インキ反発性組成物層の膜厚は105μmであった。
得られた円筒状印刷版を、上記(3)~(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れは0.05、地汚れ開始温度は30℃と良好であり、耐久性は4,000shotであった。
[実施例3]
インキ反発テープ-2組成物溶液を以下のインキ反発テープ-3組成物溶液に変更した以外は、実施例2と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状印刷版を得た。
<インキ反発テープ-3組成物溶液>
(a)α,ω-ジビニルポリジメチルシロキサン:DMS-V35(重量平均分子量49,500、GELEST Inc.製):39質量部
(b)シリコーンオイル:KF-96-50cs(重量平均分子量:3,780、表面張力:20.8mN/m、沸点:>150℃、信越化学工業(株)製):50質量部
(c)メチルハイドロジェンシロキサン-ジメチルシロキサン共重合体RD-1((i)/((i)+(ii))×100=50モル%、東レ・ダウコーニング(株)製):2質量部
(d)ビニルトリス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:3質量部
(e)白金触媒SRX212(東レ・ダウコーニング(株)製、白金触媒が6.0質量%):6質量部
(f)“アイソパー”E(エッソ化学(株)製):900質量部
得られた円筒状印刷版原版を、上記(1)の方法で評価したところ、インキ反発性組成物層の膜厚は105μmであった。
得られた円筒状印刷版を、上記(3)~(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れはなく、地汚れ開始温度は35℃と非常に良好であり、耐久性は4,000shotであった。
[実施例4]
サーキットテープ“647”の厚みを0.1mmから0.08mmに変更し、インキ反発テープ-2組成物溶液を以下のインキ反発テープ-4組成物溶液に変更した以外は、実施例2と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状印刷版を得た。
<インキ反発テープ-4組成物溶液>
(a)α,ω-ジビニルポリジメチルシロキサン:DMS-V35(重量平均分子量49,500、GELEST Inc.製):39質量部
(b)シリコーンオイル:KF-96-50cs(重量平均分子量:3,780、表面張力:20.8mN/m、沸点:>150℃、信越化学工業(株)製):50質量部
(c)メチルハイドロジェンシロキサン-ジメチルシロキサン共重合体RD-1((i)/((i)+(ii))×100=50モル%、東レ・ダウコーニング(株)製):2質量部
(d)ビニルトリス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:3質量部
(e)白金触媒SRX212(東レ・ダウコーニング(株)製、白金触媒が6.0質量%):6質量部
(f)“アイソパー”E(エッソ化学(株)製):900質量部
得られた円筒状印刷版原版を、上記(1)の方法で評価したところ、インキ反発性組成物層の膜厚は85μmであった。
得られた円筒状印刷版を、上記(3)~(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れはなく、地汚れ開始温度は35℃と非常に良好であり、耐久性は4,000shotであった。
[実施例5]
サーキットテープ“647”(厚み:0.1mm、(株)寺岡製作所製)をカプトンテープ“650S”(厚み:0.035mm、(株)寺岡製作所製)に変更し、インキ反発テープ-2組成物溶液を以下のインキ反発テープ-5組成物溶液に変更した以外は、実施例2と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状印刷版を得た。
<インキ反発テープ-5組成物溶液>
(a)α,ω-ジビニルポリジメチルシロキサン:DMS-V35(重量平均分子量49,500、GELEST Inc.製):67.6質量部
(b)シリコーンオイル:KF-96-50cs(重量平均分子量:3,780、表面張力:20.8mN/m、沸点:>150℃、信越化学工業(株)製):20質量部
(c)メチルハイドロジェンシロキサン-ジメチルシロキサン共重合体RD-1((i)/((i)+(ii))×100=50モル%、東レ・ダウコーニング(株)製):3.4質量部
(d)ビニルトリス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:3質量部
(e)白金触媒SRX212(東レ・ダウコーニング(株)製、白金触媒が6.0質量%):6質量部
(f)“アイソパー”E(エッソ化学(株)製):900質量部
得られた円筒状印刷版原版を、上記(1)の方法で評価したところ、インキ反発性組成物層の膜厚は40μmであった。
得られた円筒状印刷版を、上記(3)~(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れはなく、地汚れ開始温度は35℃と非常に良好であり、耐久性は10,000shotと良好であった。
[実施例6]
ポリエチレンテレフタレートである“ルミラー”(登録商標)F99(東レ株式会社製)に対し、塗布直前に調製した上記インキ反発テープ-5組成物溶液をバーコーターで塗布し、100℃で10秒間加熱することで、平均膜厚5.0μmの半硬化したシリコーンゴム層を設けることでインキ反発転写テープ-5を得た。
円筒状に形成した水なし平版印刷版原版-2の間隙に、シリコーンゴム層側が間隙を埋めるようにインキ反発転写テープ-5を貼付し、F99の上から、こて形ヒーターを用いて160℃で60秒間加熱し、シリコーンゴム層を硬化させた。その後、F99を剥離することで円筒状印刷版原版を得た。
上記(1)の方法で評価したところ、インキ反発性組成物層の膜厚は5μmであった。
円筒状印刷版原版のインキ着肉/反発機能層上の一部に、サーキットテープ“647”(厚み:0.1mm、(株)寺岡製作所製)を貼り付け、インキ着肉部を形成して円筒状印刷版を得た。得られた円筒状印刷版を、上記(3)~(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れはなく、地汚れ開始温度は35℃、耐久性は20,000shotと非常に良好であった。
[実施例7]
円筒状に形成した水なし平版印刷版原版-2の間隙にインキ反発テープ-2を貼付する代わりに、以下のインキ反発性組成物-1を充填し、室温で硬化させた以外は、実施例2と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状印刷版を得た。
<インキ反発性組成物-1>
(a)α,ω-両末端シラノールポリジメチルシロキサン:DMS-S33(重量平均分子量43,500、GELEST Inc.製):35.72質量部
(b)メチルトリアセトキシシラン:3質量部
(c)テトラキス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:1質量部
(d)ジブチル錫ジアセテート:0.28質量部
(e)“アイソパー”(登録商標)E(エッソ化学(株)製):60質量部
一般式(III)で表される化合物の含有量は、一般式(II)で表される化合物および一般式(III)で表される化合物の合計に対し、25質量%であった。
得られた円筒状印刷版原版を、上記(1)の方法で評価したところ、インキ反発性組成物層の膜厚は5μmであった。
得られた円筒状印刷版を、上記(3)~(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れは0.1と実用上問題なく、地汚れ開始温度は28℃であり、耐久性は20,000shotと非常に良好であった。
[実施例8]
円筒状に形成した水なし平版印刷版-2の間隙にインキ反発テープ-2を貼付する代わりに、以下のインキ反発性組成物-2を充填し、室温で硬化させた以外は、実施例2と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状印刷版を得た。
<インキ反発性組成物-2>
(a)α,ω-両末端シラノールポリジメチルシロキサン:DMS-S33(重量平均分子量43,500、GELEST Inc.製):34.72質量部
(b)シリコーンオイル:KF-96-50cs(重量平均分子量:3,780、表面張力:20.8mN/m、沸点:>150℃、信越化学工業(株)製):20質量部
(c)メチルトリアセトキシシラン:11.25質量部
(d)テトラキス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:3.75質量部
(e)ジブチル錫ジアセテート:0.28質量部
(f)“アイソパー”(登録商標)E(エッソ化学(株)製):30質量部
一般式(III)で表される化合物の含有量は、一般式(II)で表される化合物および一般式(III)で表される化合物の合計に対し、25質量%であった。
得られた円筒状印刷版原版について、上記(1)の方法で評価したところ、インキ反発性組成物層の膜厚は5μmであった。
得られた円筒状印刷版を、上記(3)~(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れはなく、地汚れ開始温度は35℃、耐久性は20,000shotと非常に良好であった。
[実施例9]
円筒状に形成した水なし平版印刷版-2の間隙にインキ反発テープ-2を貼付する代わりに、以下のインキ反発性組成物-3を充填し、こて形ヒーターを押し当て、160℃で60秒間加熱し硬化させた以外は、実施例2と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状印刷版を得た。
<インキ反発性組成物-3>
(a)α,ω-両末端シラノールポリジメチルシロキサン:DMS-S33(重量平均分子量43,500、GELEST Inc.製):39.72質量部
(b)シリコーンオイル:KF-96-50cs(重量平均分子量:3,780、表面張力:20.8mN/m、沸点:>150℃、信越化学工業(株)製):20質量部
(c)メチルトリアセトキシシラン:7.5質量部
(d)テトラキス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:2.5質量部
(e)ジブチル錫ジアセテート:0.28質量部
(f)“アイソパー”(登録商標)E(エッソ化学(株)製):30質量部
一般式(III)で表される化合物の含有量は、一般式(II)で表される化合物および一般式(III)で表される化合物の合計に対し、25質量%であった。
得られた円筒状印刷版原版を、上記(1)の方法で評価したところ、インキ反発性組成物層の膜厚は5μmであった。
得られた円筒状印刷版を、上記(3)~(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れはなく、地汚れ開始温度は35℃、耐久性は20,000shotと非常に良好であった。
[実施例10]
円筒状に形成した水なし平版印刷版原版-2の間隙にインキ反発テープ-2を貼付する代わりに、以下のインキ反発性組成物-4を充填し、室温で硬化させた以外は、実施例2と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状印刷版を得た。
<インキ反発性組成物-4>
(a)α,ω-両末端シラノールポリジメチルシロキサン:DMS-S33(重量平均分子量43,500、GELEST Inc.製):30.22質量部
(b)シリコーンオイル:KF-96-50cs(重量平均分子量:3,780、表面張力:20.8mN/m、沸点:>150℃、信越化学工業(株)製):20質量部
(c)メチルトリアセトキシシラン:18質量部
(d)テトラキス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:1.5質量部
(e)ジブチル錫ジアセテート:0.28質量部
(f)“アイソパー”(登録商標)E(エッソ化学(株)製):30質量部
一般式(III)で表される化合物の含有量は、一般式(II)で表される化合物および一般式(III)で表される化合物の合計に対し、7.7質量%であった。
得られた円筒状印刷版原版を、上記(1)および(7)の方法で評価したところ、インキ反発性組成物層の膜厚は5μmであり、インキ反発性組成物層におけるSiO4/2構成単位の含有率は0.55%であった。
得られた円筒状印刷版を、上記(3)~(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れはなく、地汚れ開始温度は35℃と非常に良好であり、耐久性は8,000shotと良好であった。
[実施例11]
円筒状に形成した水なし平版印刷版-2の間隙にインキ反発テープ-2を貼付する代わりに、以下のインキ反発性組成物-5を充填し、室温で硬化させた以外は、実施例2と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状印刷版を得た。
<インキ反発性組成物-5>
(a)α,ω-両末端シラノールポリジメチルシロキサン:DMS-S33(重量平均分子量43,500、GELEST Inc.製):37.72質量部
(b)シリコーンオイル:KF-96-50cs(重量平均分子量:3,780、表面張力:20.8mN/m、沸点:>150℃、信越化学工業(株)製):10質量部
(c)メチルトリアセトキシシラン:19.8質量部
(d)テトラキス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:2.2質量部
(e)ジブチル錫ジアセテート:0.28質量部
(f)“アイソパー”(登録商標)E(エッソ化学(株)製):30質量部
一般式(III)で表される化合物の含有量は、一般式(II)で表される化合物および一般式(III)で表される化合物の合計に対し、10質量%であった。
得られた円筒状印刷版原版を、上記(1)および(7)の方法で評価したところ、インキ反発性組成物層の膜厚は5μmであり、インキ反発性組成物層におけるSiO4/2構成単位の含有率は0.83%であった。
得られた円筒状印刷版を、上記(3)~(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れはなく、地汚れ開始温度は33℃と良好であり、耐久性は15,000shotと非常に良好であった。
[実施例12]
円筒状に形成した水なし平版印刷版-2の間隙にインキ反発テープ-2を貼付する代わりに、以下のインキ反発性組成物-6を充填し、室温で硬化させた以外は、実施例2と同様にして円筒状印刷版を得た。
<インキ反発性組成物-6>
(a)α,ω-両末端シラノールポリジメチルシロキサン:DMS-S33(重量平均分子量43,500、GELEST Inc.製):44.72質量部
(b)シリコーンオイル:KF-96-50cs(重量平均分子量:3,780、表面張力:20.8mN/m、沸点:>150℃、信越化学工業(株)製):10質量部
(c)メチルトリアセトキシシラン:12質量部
(d)テトラキス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:3質量部
(e)ジブチル錫ジアセテート:0.28質量部
(f)“アイソパー”(登録商標)E(エッソ化学(株)製):30質量部
一般式(III)で表される化合物の含有量は、一般式(II)で表される化合物および一般式(III)で表される化合物の合計に対し、20質量%であった。
得られた円筒状印刷版原版を、上記(1)および(7)の方法で評価したところ、インキ反発性組成物層の膜厚は5μmであり、インキ反発性組成物層におけるSiO4/2構成単位の含有率は1.04%であった。
得られた円筒状印刷版を、上記(3)~(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れはなく、地汚れ開始温度は33℃と良好であり、耐久性は20,000shotと非常に良好であった。
[実施例13]
円筒状に形成した水なし平版印刷版-2の間隙にインキ反発テープ-2を貼付する代わりに、以下のインキ反発性組成物-7を充填し、室温で硬化させた以外は、実施例2と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状平版印刷版を得た。
<インキ反発性組成物-7>
(a)α,ω-両末端シラノールポリジメチルシロキサン:DMS-S33(重量平均分子量43,500、GELEST Inc.製):33.72質量部
(b)シリコーンオイル:KF-96-50cs(重量平均分子量:3,780、表面張力:20.8mN/m、沸点:>150℃、信越化学工業(株)製):20質量部
(c)メチルトリアセトキシシラン:12質量部
(d)テトラキス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:4質量部
(e)ジブチル錫ジアセテート:0.28質量部
(f)“アイソパー”(登録商標)E(エッソ化学(株)製):30質量部
一般式(III)で表される化合物の含有量は、一般式(II)で表される化合物および一般式(III)で表される化合物の合計に対し、25質量%であった。
得られた円筒状印刷版原版を、上記(1)および(7)の方法で評価したところ、インキ反発性組成物層の膜厚は5μmであり、インキ反発性組成物層におけるSiO4/2構成単位の含有率は1.41%であった。
得られた円筒状印刷版を、上記(3)~(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れはなく、地汚れ開始温度は35℃、耐久性は20,000shotと非常に良好であった。
[実施例14]
円筒状に形成した水なし平版印刷版-2の間隙にインキ反発テープ-2を貼付する代わりに、以下のインキ反発性組成物-8を充填し、室温で硬化させた以外は、実施例2と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状印刷版を得た。
<インキ反発性組成物-8>
(a)α,ω-両末端シラノールポリジメチルシロキサン:DMS-S33(重量平均分子量43,500、GELEST Inc.製):35.72質量部
(b)シリコーンオイル:KF-96-50cs(重量平均分子量:3,780、表面張力:20.8mN/m、沸点:>150℃、信越化学工業(株)製):20質量部
(c)メチルトリアセトキシシラン:7質量部
(d)テトラキス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:7質量部
(e)ジブチル錫ジアセテート:0.28質量部
(f)“アイソパー”(登録商標)E(エッソ化学(株)製):30質量部
一般式(III)で表される化合物の含有量は、一般式(II)で表される化合物および一般式(III)で表される化合物の合計に対し、50質量%であった。
得られた円筒状印刷版原版を、上記(1)および(7)の方法で評価したところ、インキ反発性組成物層の膜厚は5μmであり、インキ反発性組成物層におけるSiO4/2構成単位の含有率は2.43%であった。
得られた円筒状印刷版を、上記(3)~(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れはなく、地汚れ開始温度は35℃、耐久性は12,000shotと非常に良好であった。
[実施例15]
円筒状に形成した水なし平版印刷版-2の間隙にインキ反発テープ-2を貼付する代わりに、以下のインキ反発性組成物-9を充填し、室温で硬化させた以外は、実施例2と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状印刷版を得た。
<インキ反発性組成物-9>
(a)α,ω-両末端シラノールポリジメチルシロキサン:DMS-S33(重量平均分子量43,500、GELEST Inc.製):37.72質量部
(b)シリコーンオイル:KF-96-50cs(重量平均分子量:3,780、表面張力:20.8mN/m、沸点:>150℃、信越化学工業(株)製):20質量部
(c)メチルトリアセトキシシラン:3質量部
(d)テトラキス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:9質量部
(e)ジブチル錫ジアセテート:0.28質量部
(f)“アイソパー”(登録商標)E(エッソ化学(株)製):30質量部
一般式(III)で表される化合物の含有量は、一般式(II)で表される化合物および一般式(III)で表される化合物の合計に対し、75質量%であった。
得られた円筒状印刷版原版を、上記(1)および(7)の方法で評価したところ、インキ反発性組成物層の膜厚は5μmであり、インキ反発性組成物層におけるSiO4/2構成単位の含有率は3.07%であった。
得られた円筒状印刷版を、上記(3)~(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れはなく、地汚れ開始温度は35℃と非常に良好であり、耐久性は8,000shotと良好であった。
[実施例16]
インキ反発性組成物-7を充填した後に、スクレーパーで平らに均し、電気アイロンを用いて150℃で30秒間加熱して硬化させたこと以外は、実施例13と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状印刷版を得た。得られた円筒状印刷版原版を、上記(9)の方法で評価したところ、平坦化したインキ反発性組成物-7層の算術表面粗さRaは、0.20μmであった。
得られた円筒状印刷版を、上記(3)および(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れはなく、耐久性は25,000shotと非常に良好であった。
[実施例17]
中央に200×200mmのベタ画像部を設けた水あり平版印刷版SUPERIA ZP(FUJIFILM製)を、軟包装印刷機“OFFSET CI8”(COMEXI社製)の版胴に巻き付け円筒状に形成し、水あり平版印刷版の端部間にできる間隙を、室温下で攪拌して調製した下記インキ反発性組成物-10で埋め、室温で乾燥させることで円筒状印刷版を製造した。上記(9)の方法で評価したところインキ反発性組成物-10層の算術表面粗さRaは、0.52μmであった。その後、上記(8)の水あり軟包装印刷を実施した。
<インキ反発性組成物-10>
(a)水:85質量%
(b)アラビアガム(日本粉末薬品(株)製):10質量%
(c)ベンジルアルコール:2.5質量%
(d)ヘキサメタリン酸:2質量%
(e)ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム:0.5質量%
上記(3)および(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れはなく、耐久性は25,000shotと非常に良好であった。
[実施例18]
インキ反発組成物-10の代わりに、室温下で攪拌して調製した下記インキ反発性組成物-11を用いたこと以外は、実施例17と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状印刷版を得た。得られた円筒状印刷版原版を、上記(9)の方法で評価したところ、インキ反発性組成物-11層の算術表面粗さRaは、0.48μmであった。その後、上記(8)の水あり軟包装印刷を実施した。
<インキ反発性組成物-11>
(a)水:80質量%
(b)レゾール型フェノール樹脂フェノライトGG-1402(DIC(株)製):19質量%
(c)パラトルエンスルホン酸:1質量%
上記(3)および(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れは0.1と実用上問題なく、耐久性は8,000shotと良好であった。
[実施例19]
インキ反発性組成物-11で、平版印刷版原版の端部間にできる間隙を埋め、電気アイロンを用いて150℃で30秒間加熱したこと以外は、実施例18と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状印刷版を得た。得られた円筒状印刷版原版を、上記(9)の方法で評価したところ、インキ反発性組成物-11層の算術表面粗さRaは、0.35μmであった。その後、上記(8)の水あり軟包装印刷を実施した。
上記(3)および(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れは0.05であり、耐久性は15,000shotと非常に良好であった。
[実施例20]
インキ反発性組成物-11で、平版印刷版の端部間にできる間隙を埋め、スクレーパーで平らに均し、電気アイロンを用いて150℃で30秒間加熱したこと以外は、実施例18と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状印刷版を得た。得られた円筒状印刷版原版を、上記(9)の方法で評価したところ、平坦化したインキ反発性組成物-11層の算術表面粗さRaは、0.20μmであった。その後、上記(8)の水あり軟包装印刷を実施した。
上記(3)および(5)の方法で評価したところ、間隙の汚れはなく、耐久性は20,000shotと非常に良好であった。
[比較例1]
円筒状に形成した水なし平版印刷版-1の間隙にインキ反発テープ-1を貼付しなかったこと以外は実施例1と同様にして円筒状印刷版原版および円筒状印刷版を得た。上記
上記(3)~(5)の方法で評価したところ、地汚れ開始温度は28℃であり、耐久性は20,000shotと非常に良好であったが、間隙の汚れは1.0もあったため、実用不可の結果となった。
[比較例2]
厚み0.30mmの脱脂した円筒状アルミ基材上に、シリコーンゴム層組成物溶液-1、感熱層組成物溶液の順に塗工した以外は、実施例1と同様に円筒状印刷版原版を作製した。ここで、感熱層組成物溶液は、円筒状アルミ基材上に設けられたシリコーンゴム層の、幅方向で半分を被覆するように塗工した。
円筒状印刷版原版は、円筒状アルミ基材1つずつに塗工して製造すること、また、表面自由エネルギーの低いシリコーンゴム層の上に感熱層組成物溶液を塗工した際に、ハジキが多発することから、生産性が著しく劣っていた。
得られた円筒状印刷版原版を用いて、実施例1と同様にして円筒状印刷版を得た。得られた円筒状印刷版を、上記(3)~(5)の方法で評価したところ、円筒塗布のため間隙の汚れはなく、地汚れ開始温度は28℃であったが、印刷中にシリコーン層と感熱層の界面で剥離が起こり、耐久性は2,000shotと実用不可の結果となった。
Figure 0007371684000001
Figure 0007371684000002
Figure 0007371684000003
1 基材
2 有機層
3 感熱層
4 インキ着肉/反発機能層
5 間隙
6 インキ反発性組成物あるいはインキ反発性組成物層
6H インキ反発性組成物層の膜厚
100 平版印刷版原版あるいは平版印刷版
200 円筒状に成形された平版印刷版原版あるいは円筒状に成形された平版印刷版
300 円筒状印刷版原版あるいは円筒状印刷版

Claims (22)

  1. 平版印刷版または平版印刷版原版を円筒状支持体に巻き付け、前記平版印刷版または平版印刷版原版の端部間の間隙にインキ反発性組成物を充填する工程を有する円筒状印刷版の製造方法。
  2. 前記間隙の円周方向の長さが5mm以下である請求項1に記載の円筒状印刷版の製造方法。
  3. 前記インキ反発性組成物が、シリコーン化合物を含む請求項1または2に記載の円筒状印刷版の製造方法。
  4. 前記インキ反発性組成物がシリコーンオイルを5~50質量%含む請求項1~3のいずれかに記載の円筒状印刷版の製造方法。
  5. 前記シリコーン化合物が、SiO4/2構成単位を含む請求項3または4に記載の円筒状印刷版の製造方法。
  6. 前記シリコーン化合物に含まれるSiO4/2構成単位が、RSiO1/2構成単位、RSiO2/2構成単位、RSiO3/2構成単位およびSiO4/2構成単位の合計に対し、0.8~2.5%である請求項5に記載の円筒状印刷版の製造方法。
  7. 前記インキ反発性組成物が親水性化合物を含む請求項1または2のいずれかに記載の円筒状印刷版の製造方法。
  8. 前記親水性化合物が水溶性樹脂を含む請求項7に記載の円筒状印刷版の製造方法。
  9. 前記水溶性樹脂がビニル基および/またはメチロール基を有する請求項8に記載の円筒状印刷版の製造方法。
  10. 前記間隙に、インキ反発性組成物を充填した後、前記インキ反発性組成物を平坦化する工程および/または前記インキ反発性組成物を加熱する工程を含む請求項1~9のいずれかに記載の円筒状印刷版の製造方法。
  11. 前記インキ反発性組成物が、表面がインキ反発性のテープである請求項1~9のいずれかに記載の円筒状印刷版の製造方法。
  12. 前記インキ反発性組成物により膜厚1~100μmのインキ反発性組成物層を形成する請求項1~11のいずれかに記載の円筒状印刷版の製造方法。
  13. 前記インキ反発性組成物により算術表面粗さRaが0.3μm以下のインキ反発性組成物層を形成する請求項1~12のいずれかに記載の円筒状印刷版の製造方法。
  14. 前記円筒状支持体が着脱可能なスリーブを備えている請求項1~13のいずれかに記載の円筒状印刷版の製造方法。
  15. 前記スリーブがグラスファイバーおよび/またはアルミニウムを含む請求項14に記載の円筒状印刷版の製造方法。
  16. 請求項1~15のいずれかに記載の方法により得られる円筒状印刷版の表面にインキを付着させる工程と、直接またはブランケットを介して前記インキを被印刷体に転写する工程とを含む印刷物の製造方法。
  17. 前記円筒状印刷版の表面にインキを付着させる工程の前に、前記円筒状印刷版の表面にインキ反発性液体を塗布する工程を含む請求項16に記載の印刷物の製造方法。
  18. 前記円筒状印刷版が、少なくとも水なし平版印刷版で構成される請求項16または17に記載の印刷物の製造方法。
  19. ブランケットを介して前記インキを被印刷体に転写する工程において、ブランケットに転写されたインキを加熱する工程を含む請求項16~18のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
  20. 直接またはブランケットを介して前記インキを被印刷体に転写する工程の後に、被印刷体に転写された前記インキに対して電子線照射する工程を含む請求項16~19のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
  21. 前記被印刷体がフィルムである請求項16~20のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
  22. 前記被印刷体がロール・トゥ・ロールで搬送される請求項16~21のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
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