JP2000100323A - 隔壁型形成方法、装置および型材料装着シリンダー - Google Patents

隔壁型形成方法、装置および型材料装着シリンダー

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JP2000100323A
JP2000100323A JP27262998A JP27262998A JP2000100323A JP 2000100323 A JP2000100323 A JP 2000100323A JP 27262998 A JP27262998 A JP 27262998A JP 27262998 A JP27262998 A JP 27262998A JP 2000100323 A JP2000100323 A JP 2000100323A
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Japan
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mold material
mold
partition
cylindrical
cylinder
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Withdrawn
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JP27262998A
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English (en)
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Yoshiaki Tsuruoka
美秋 鶴岡
Kuniaki Kimura
晋朗 木村
Makoto Aichi
誠 相地
Jun Takemoto
潤 竹本
Yoichiro Ohashi
洋一郎 大橋
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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  • Supply, Installation And Extraction Of Printed Sheets Or Plates (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大面積であっても均一で完全な形状の型部材が
形成される隔壁型形成方法、装置および隔壁型形成にお
いて用いる型材料装着シリンダーの提供。 【解決手段】平板形状の型材料を円筒形状とする型材料
円筒化過程と、前記円筒形状の前記型材料を前記円筒の
軸中心に回転し、前記型材料の表面に切削加工用のバイ
トを当て、前記円筒の軸と平行方向に前記回転に同期し
て前記バイトを移動し、前記円筒形状の前記型材料に所
定形状の隔壁型を形成する切削を行う切削過程と、前記
円筒形状の前記型材料を平板形状とする型材料平板化過
程と、を有する隔壁形成方法、その方法が適用される装
置、および、その隔壁型形成において用いる型材料装着
シリンダー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマディスプレ
イパネルの技術分野に属する。特に、プラズマディスプ
レイパネル(以降、略称として「PDP」を併用する)
のガラス基板に転写または賦型により隔壁を形成すると
きに用いる型部材の形成技術に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネルの隔壁を形
成する方法としては、スクリーン印刷法、サンドブラス
ト法、等が知られている。スクリーン印刷法は、低融点
ガラスにアルミナ等の金属酸化物およびビヒクル等を混
ぜた隔壁材料(ガラスペースト)をガラス基板にスクリ
ーン印刷によりパターン印刷し、乾燥する工程を8〜1
0数回繰り返して隔壁パターンを約150μmまで積み
上げ、最後に焼成を行うことによって隔壁を形成する。
サンドブラスト法は、ガラス基板に隔壁材料を厚さ約2
00μmに塗布し、ドライフィルムフォトレジストを隔
壁材料の表面に貼り付け、露光現像によりレジストパタ
ーンを形成し、サンドブラストによりレジストのない隔
壁材料の部分を削り取り、その後レジストを苛性ソーダ
で溶かし去り、最後に焼成を行うことによって隔壁を形
成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スクリーン印刷法は、
スクリーン印刷機を用いるため低コストで、隔壁パター
ン部分にだけ印刷が行われるから、材料にムダがない特
長を有する。しかし、印刷回数が多くなるため、高さを
そろえるのが難しく部分的に崩れることもある。また印
刷精度には限界があるため、ファインピッチへの対応が
困難という問題を有する。サンドブラスト法は、スクリ
ーン印刷法に比較して、高精細なパターンを形成するこ
とができる特長を有する。しかし、隔壁材料等の材料の
利用効率が低く、サンドブラストを行う際に、多量の不
要物、廃棄物を発生するという問題を有する。
【0004】これらの問題を解決するために、隔壁形状
の凹部に充填した隔壁材料をガラス基板に転写して隔壁
を形成する形成方法、または、ガラス基板に隔壁材料を
塗工しておき、その塗工面に隔壁形状の凹部を有する型
部材を賦型して隔壁を形成する方法、等が提案されてい
る。たとえば、特開平8─273537号公報には、凹
版を使用して型シートを製造し、その型シートのシート
凹部にガラスペーストを充填し、その型シートをガラス
基板に密着後剥離して、ガラス基板の表面にガラスペー
ストを転写することが記載されている。この方法によれ
ば、ゴミを発生することもなく、材料の利用効率が高
く、生産速度も早く、精度の良い隔壁を形成することが
できる。ところが、このような転写または賦型による隔
壁の形成において、特に隔壁領域が大面積である場合
に、全体に均一で完全な形状の型部材を形成することが
困難である。
【0005】そこで本発明の目的は、大面積であっても
均一で完全な形状の型部材が形成される隔壁型形成方
法、装置および隔壁型形成において用いる型材料装着シ
リンダーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は下記の本発
明によって達成される。すなわち、本発明の隔壁型形成
方法は、平板形状の型材料を円筒形状とする型材料円筒
化過程と、前記円筒形状の前記型材料を前記円筒の軸中
心に回転し、前記型材料の表面に切削加工用のバイトを
当て、前記円筒の軸と平行方向に前記回転に同期して前
記バイトを移動し、前記円筒形状の前記型材料に所定形
状の隔壁型を形成する切削を行う切削過程と、前記円筒
形状の前記型材料を平板形状とする型材料平板化過程
と、を有するようにしたものである。
【0007】本発明によれば、型材料円筒化過程におい
て平板形状の型材料が円筒形状とされ、切削過程におい
て前記円筒形状の前記型材料が前記円筒の軸中心に回転
され、前記型材料の表面に切削加工用のバイトが当ら
れ、前記円筒の軸と平行方向に前記回転に同期して前記
バイトが移動され、前記円筒形状の前記型材料に所定形
状の隔壁型が形成される切削が行われ、型材料平板化過
程により前記円筒形状の前記型材料が平板形状とされ
る。すなわち、平板形状の型材料を円筒形状とすること
により、平面体に対する切削加工を回転体に対する切削
加工へと置き換えることができ、これにより大面積の型
材料に対して精密加工、高速加工を行うことができる。
したがって、大面積であっても均一で完全な形状の型部
材が形成される隔壁型形成方法が提供される。
【0008】また、本発明の隔壁型形成装置は、平板形
状の型材料を円筒形状にして装着する型材料装着シリン
ダーと、前記型材料装着シリンダーを軸中心に回転する
回転手段と、隔壁型と嵌め合いとなる形状を有する切削
加工用のバイトと、前記型材料装着シリンダーの軸と平
行方向に前記回転に同期して前記バイトを移動するバイ
ト移動手段と、を有するようにしたものである。
【0009】本発明によれば、型材料装着シリンダーに
より平板形状の型材料が円筒形状にされて装着され、回
転手段により型材料装着シリンダーが軸中心に回転さ
れ、切削加工用のバイトは隔壁型と嵌め合いとなる形状
を有し、そのバイトがバイト移動手段により前記型材料
装着シリンダーの軸と平行方向に前記回転に同期して移
動される。すなわち、平板形状の型材料を円筒形状とす
ることにより、平面体に対する切削加工を回転体に対す
る切削加工へと置き換えることができ、これにより大面
積の型材料に対して精密加工、高速加工を行うことがで
きる。したがって、大面積であっても均一で完全な形状
の型部材が形成される隔壁型形成装置が提供される。
【0010】また本発明の型材料装着シリンダーは、平
板形状の型材料を巻き付け円筒形状にして前記型材料を
支持する円柱面と、前記円柱面に円柱軸と平行方向に開
口する前記型材料の両端部を差し込むための差込スリッ
トと、前記差込スリットに通じて前記円柱内に設けられ
る前記型材料の前記両端部を支持し前記型材料にテンシ
ョンを加える固定部材と、を有するようにしたものであ
る。
【0011】本発明によれば、円柱面により平板形状の
型材料が巻き付けられ円筒形状にされて前記型材料が支
持され、差込スリットは前記円柱面に円柱軸と平行方向
に開口しており、前記差込スリットには前記型材料の両
端部が差し込まれ、前記差込スリットに通じて前記円柱
内に設けられる固定部材により前記型材料の前記両端部
が支持され前記型材料にテンションが加えられる。すな
わち、差込スリットの幅は平板形状の型材料の厚さの2
倍(両端部の厚さの合計)よりも僅かに大きい程度と
し、その差込スリットに型材料の両端部を差し込むこと
ができる。さらに、円柱内に設けられる固定部材により
型材料の両端部を支持し、型材料にテンションを加える
ことにより、型材料を円柱面に密着することができる。
これにより、型材料が円柱面と一致しない部分は差込ス
リットに差し込まれた僅かな範囲だけとなり、しかも、
円柱面と一致しない程度は極めて小さくなる。このた
め、切削加工を行っているバイトに不正な力が作用して
起こる切削不良の範囲と程度が小さくなる。したがっ
て、大面積であっても均一で完全な形状の型部材を切削
加工によって形成するための型材料装着シリンダーが提
供される。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明について実施の形態
により説明する。本発明において隔壁の型部材を形成す
る方法を図1に模式図として示す。図1において、1は
型材料、2は型材料装着シリンダー、3はバイトであ
る。型材料1は、アルミニウム、銅、鉄、真鍮、その他
の金属または合金を材料とする平板である。隔壁(リブ
とも呼ぶ)の高さは、通常は、100〜200μmであ
るから、型材料1の厚さは切削によってその高さの隔壁
を形成することができる厚さを有するとともに、切削後
において必要とする機械的な強度が得られるように選定
される。たとえば、型材料1は200〜2000μmの
厚さを有する。また、型材料1の寸法は、隔壁を形成す
る領域の寸法と、型材料1を型材料装着シリンダー2に
装着する部分の寸法と、平板である型材料1を円筒形状
にしたことにより発生する不連続部分周辺の切削加工に
おける不良部分と、位置合わせマーク等が記載される余
白部分とを合計した寸法よりも大きい寸法を有する。
【0013】型材料装着シリンダー2は、平板形状の型
材料1を巻き付け円筒形状とするためのシリンダーであ
る。型材料装着シリンダー2の構造の一例を断面図とし
て図3に示す。図3において、1は型材料、2は型材料
装着シリンダー、31は円柱面、32は差込スリット、
33a,33bは固定部材である。型材料装着シリンダ
ー2の表面である円柱面31は、もともとは平板形状で
ある型材料1を巻き付けることにより円筒形状に変形し
て型材料1を支持する。勿論、巻き付けを容易にするた
め、あらかじめ型材料1に対し円筒形状とする変形、等
の変形を加えておいてから巻き付けることができる。円
柱面31に支持された状態において、型材料1と円柱面
31との間には間隙が生じないようにすることが必要で
ある。間隙がある場合には、バイトをあてて切削を行う
場合の切削の深さ、すなわち隔壁の高さを正確にするこ
とができなくなるからである。
【0014】差込スリット32は、円柱面31に設けら
れた型材料1の両端部を差し込むための開口部である。
この開口部の形状は、円柱軸と平行方向に延びる直線状
の形状を有する。差込スリット32の幅は平板形状の型
材料1の厚さの2倍(両端部の厚さの合計)よりも僅か
に大きい程度とする。これにより、その差込スリット3
2に型材料1の両端部を差し込んだときにできる歪曲、
段差等の、その部分の円柱面31からのズレを小さくす
る。図3に示すように、この一例では、型材料1の両端
部は差込スリット32の位置において曲げられており、
この曲げによってもその部分の円柱面31からのズレを
小さくする。
【0015】固定部材33a,33bは、型材料装着シ
リンダー2の内部に設けられており、その内部は差込ス
リット32に通じている。固定部材33a,33bは、
差込スリット32から差し込まれた型材料1の両端部を
支持するとともに、その型材料1にテンションを加え
る。図3に示すように、この一例では、固定部材33
a,33bは、概ね円柱の棒材にスリットを形成した形
状を有する。そのスリットに型材料1の両端部が差し込
まれている。この固定部材33a,33bをその軸の周
りに回転することによって型材料1の両端部が固定部材
33a,33bに巻かれてその型材料1にはテンション
が加わる。また、その型材料1は差込スリット32に引
き込まれる。この固定部材33a,33bの軸周りの回
転機構は、図3には示していないが、たとえば、固定部
材33a,33bの軸に固定されたホイールギアをウォ
ームギアによって回転する機構、等により実現すること
ができる。
【0016】この固定部材33a,33bにより、型材
料1は円柱面31に密着し、型材料1と円柱面31との
間には間隙が生じないようにすることができる。これに
より、型材料が円柱面と一致しない部分は差込スリット
32に差し込まれた僅かな範囲だけとなり、しかも、円
柱面と一致しない程度は極めて小さくなる。このため、
切削加工を行っているバイトに不正な力が作用して起こ
る切削不良の範囲と程度が小さくなる。通常は、切削不
良は差込スリット32の加工がこれから行われる側、す
なわち下流側に生じる。
【0017】型材料装着シリンダー2の構造の別の一例
を断面図として図5に示す。図5において、1は型材
料、2は型材料装着シリンダー、61は円柱面、62は
固定溝、63は固定キー、64a〜64dは巻付用ロー
ラである。型材料装着シリンダー2の表面である円柱面
61は、もともとは平板形状である型材料1を巻き付け
ることにより円筒形状に変形して型材料1を支持する。
図5(A)において、巻付用ローラ64a〜64dは、
型材料1を巻き付ける際に、型材料1を円柱面61に押
しつけて密着する作用を有する。勿論、巻き付けを容易
にするため、あらかじめ型材料1に対し円筒形状とする
変形、等の変形を加えておいてから巻き付けることがで
きる。円柱面61に支持された状態において、型材料1
と円柱面61との間には間隙が生じないようにすること
が必要である。
【0018】図5(A)に示す、型材料装着シリンダー
2の円柱面61に型材料1を巻き付けた状態において、
固定キー63を固定溝62に打ち込む。固定溝62は、
型材料装着シリンダー2の表面に、軸と平行方向に形成
された凹形状の断面を有する溝である。固定キー63
は、その凹形状に対して、型材料1を溝との間に挟み込
んで固定する嵌め合いの形状を有する。図5(B)は、
固定キー63が固定溝62に打ち込まれ、型材料1が円
柱面61に密着して支持された状態を示している。図5
(B)においては固定キー63が円柱面61の表面より
も外側に突出しているように描かれているが、打ち込み
が完全に行われた段階においては円柱面61の表面より
も外側に突出することはない。
【0019】図1に戻って説明を続ける。図1において
バイト3は切削加工用のバイトであり、隔壁型と嵌め合
いとなる形状を有する。隔壁型は隔壁と同形状または嵌
め合いとなる形状を有する。したがって、バイト3によ
って切削加工を型材料1に対して行うと切削が完了した
部分は、隔壁と同形状のバイト3である場合には隔壁と
嵌め合いとなる形状が型材料1に形成され、隔壁と嵌め
合いとなる形状のバイト3である場合には隔壁と同形状
が型材料1に形成される。このバイト3は、切削加工に
より隔壁を形成する刃先を複数有するものとすることが
できる。複数の刃先の各々を、たとえば、粗削りバイト
と仕上げ削りバイト、等の組合せとし、1回の切削工程
で切削を完了させるバイトとすることができる。なお、
隔壁型と嵌め合いとなる形状を有するバイト3を使用す
る前に、型材料装着シリンダー2に装着した状態の型材
料1の表面を平滑化し表面精度を高める整面切削加工用
のバイトを必要に応じて用いることができる。
【0020】図1には図示していないが、本発明の隔壁
型形成装置は、型材料装着シリンダー2を軸中心に回転
する回転手段を有する。また、型材料装着シリンダー2
の軸と平行方向に型材料装着シリンダー2の回転に同期
してバイト3を移動するバイト移動手段を有する。実際
の切削加工が行われる場合には、バイト3は型材料装着
シリンダー2の切削を行いながら、バイト移動手段によ
り型材料装着シリンダー2の軸と平行方向に移動する。
この移動は型材料装着シリンダー2の回転に同期してい
るから、型材料装着シリンダー2に装着した状態の型材
料1に螺旋形の隔壁を形成する。この切削加工は、周知
の旋盤による切削加工と原理的には同一である。
【0021】図1に示す、隔壁の型部材を形成する方法
についてここで整理すると。まず、平板形状の型材料1
を型材料装着シリンダー2に装着して円筒形状とする
(型材料円筒化過程)。次に、型材料装着シリンダー2
を回転することによりその円筒形状の型材料1を円筒の
軸中心に回転する。次に、その回転している型材料1の
表面に切削加工用のバイトを当てる。次に、円筒の軸と
平行方向に回転に同期してバイトを移動し、円筒形状の
型材料1に所定形状の隔壁型を形成する切削を行う(切
削過程)。最後に、円筒形状の型材料1を平板形状に戻
す(型材料平板化過程)。
【0022】次に、切削した型材料1を隔壁と同形状を
有するマスター型として、隔壁材料の転写または賦型に
実際の用いるマザー型を得る方法について説明する。マ
スター型からマザー型を得る過程の一例を図2に示す。
図2(A)は円筒形状の型材料1を平板形状に戻す過程
を示している。たとえば、3本ロールまたはプレス機で
平らにする。図2(B)は隔壁(リブとも呼ぶ)を形成
する領域を規定しマスター型に位置決めマークを記載す
る過程を示している。型材料装着シリンダー2に装着し
た状態の型材料1に螺旋形の隔壁を形成しているから、
型材料1のエッジの方向と隔壁の方向とは一致していな
い。また、切削不良の領域を回避することが必要であ
る。
【0023】図2(C)は、図2(B)で規定された隔
壁を形成する領域に対してニッケル電界メッキを行う過
程を示している。このメッキによりマスター型と嵌め合
いとなる形状の層、すなわちマザー型が得られる。必要
に応じて、マスター型の表面には剥離層が設けられる。
図2(D)は、マスター型と密着して得られたマザー型
を剥がして独立したマザー型を得る過程を示している。
【0024】次に、型材料1を切削して得られた隔壁型
(マスター型)を用いて隔壁を形成する過程の一例を図
4に模式図として示す。図4において、41はマスター
型、42はマザー型、43は隔壁材料、44はガラス基
板である。隔壁を得るため成形した隔壁材料の形状と同
一形状を有するマスター型41と、そのマスター型41
に対して嵌め合い関係(凸型に対する凹型)の形状を有
するマザー型42を、模式図として、図4(A)に示
す。図4において(B)→(C)→(D)はマザー型4
2を使用した転写による本発明における隔壁の形成過程
を示している。また、図4において(E)→(C)→
(D)はマザー型42を使用した賦型による本発明にお
ける隔壁の形成過程を示している。
【0025】まず、転写による隔壁の形成過程について
説明する。マザー型42に隔壁材料43を充填し(隔壁
材料充填過程)、ガラス基板44と対向させる(対置過
程)。マザー型42に隔壁材料43を充填し、ガラス基
板44と対向させた状態を、模式図として、図4(B)
に示す。対向させた後、隔壁材料43が充填されたマザ
ー型42とガラス基板44とが成す領域は排気が行われ
真空とする。このとき、マザー型42とガラス基板44
の各々の外側面から受ける大気圧と、各々の内側の面か
ら受ける真空圧との差圧により力を受けて変形しないよ
うに、マザー型42とガラス基板44との各々の外側の
領域においても排気が行われ真空とする(真空過程)。
【0026】その真空となった状態において、排気が行
われ真空圧となっているマザー型42そして/またはガ
ラス基板44の外側の領域を大気圧に戻す。これによ
り、マザー型42そして/またはガラス基板44は外側
面から受ける大気圧と、内側の面から受ける真空圧との
差圧により力を受けて変形する。この変形により、隔壁
材料43が充填されたマザー型42とガラス基板44と
を密着する(密着過程)。隔壁材料43が充填されたマ
ザー型42とガラス基板44とを密着した状態を、模式
図として、図4(C)に示す。この変形は僅かであるか
らマザー型42そして/またはガラス基板44の変形も
僅かである。実際のマザー型42は隔壁材料43が充填
される領域の周辺部分に変形によって生じる歪みを吸収
する部分または支持部分を有する。また、実際のガラス
基板44は隔壁材料43が転写される領域の周辺部分に
変形によって生じる歪みを吸収する部分または支持部分
を有する。したがって、隔壁材料43をガラス基板44
に転写するマザー型42そして/またはガラス基板44
の領域は、マザー型42とガラス基板44とを密着した
状態においては歪みを生じていない。
【0027】その密着した状態において、隔壁材料43
が電離放射線硬化性樹脂を含み電離放射線を照射して硬
化させる種類の隔壁材料43である場合には、電離放射
線を照射して隔壁材料43を硬化させる(電離放射線照
射過程)。そして、排気が行われ真空圧となっているマ
ザー型42とガラス基板44とが成す領域を大気圧に戻
すとともに、大気圧に戻したマザー型42そして/また
はガラス基板44の外側の領域を排気し真空とする。こ
れにより、マザー型42とガラス基板44とを剥離する
(剥離過程)。マザー型42とガラス基板44とを剥離
した状態を、模式図として、図4(D)に示す。このと
き、図4(D)に示すように、マザー型42は隔壁材料
43を残してガラス基板44から剥離しており、隔壁材
料43はガラス基板44に転写している。
【0028】次に、賦型による隔壁の形成過程について
説明する。ガラス基板44に隔壁材料43を塗工し(隔
壁材料塗工過程)、マザー型42と対向させる(対置過
程)。ガラス基板44に隔壁材料43を塗工し、マザー
型42と対向させた状態を、模式図として、図4(E)
に示す。対向させた後、隔壁材料43が塗工されたガラ
ス基板44とマザー型42とが成す領域は排気が行われ
真空とする。このとき、マザー型42とガラス基板44
の各々の外側面から受ける大気圧と、各々の内側の面か
ら受ける真空圧との差圧により力を受けて変形しないよ
うに、マザー型42とガラス基板44との各々の外側の
領域においても排気が行われ真空とする(真空過程)。
【0029】その真空となった状態において、排気が行
われ真空圧となっているマザー型42そして/またはガ
ラス基板44の外側の領域を大気圧に戻す。これによ
り、マザー型42そして/またはガラス基板44は外側
面から受ける大気圧と、内側の面から受ける真空圧との
差圧により力を受けて変形する。この変形により、マザ
ー型42と隔壁材料43が塗工されたガラス基板44と
を密着する(密着過程)。マザー型42と隔壁材料43
が塗工されたガラス基板44とを密着した状態を、模式
図として、図4(C)に示す。この変形は僅かであるか
らマザー型42そして/またはガラス基板44の変形も
僅かである。実際のマザー型42はガラス基板44に塗
工された隔壁材料43を賦型する領域の周辺部分に変形
によって生じる歪みを吸収する部分または支持部分を有
する。また、実際のガラス基板44は隔壁材料43が賦
型される領域の周辺部分に変形によって生じる歪みを吸
収する部分または支持部分を有する。したがって、ガラ
ス基板44に塗工された隔壁材料43を賦型するマザー
型42そして/またはガラス基板44の領域は、マザー
型42とガラス基板44とを密着した状態においては歪
みを生じていない。
【0030】その密着した状態において、隔壁材料43
が電離放射線硬化性樹脂を含み電離放射線を照射して硬
化させる種類の隔壁材料43である場合には、電離放射
線を照射して隔壁材料43を硬化させる(電離放射線照
射過程)。そして、排気が行われ真空圧となっているマ
ザー型42とガラス基板44とが成す領域を大気圧に戻
すとともに、大気圧に戻したマザー型42そして/また
はガラス基板44の外側の領域を排気し真空とする。こ
れにより、マザー型42とガラス基板44とを剥離する
(剥離過程)。マザー型42とガラス基板44とを剥離
した状態を、模式図として、図4(D)に示す。このと
き、図4(D)に示すように、ガラス基板44に塗工さ
れた隔壁材料43はガラス基板44に停まり、マザー型
42によって賦型されている。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、大面積で
あっても均一で完全な形状の型部材が形成される隔壁形
成方法および隔壁形成装置、ならびに大面積であっても
均一で完全な形状の型部材を切削加工によって形成する
ための型材料装着シリンダーが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において隔壁の型部材を形成する方法を
模式図として示す図である。
【図2】マスター型からマザー型を得る過程の一例を示
す図である。
【図3】型材料装着シリンダーの構造の一例(1)を示
す断面図である。
【図4】隔壁型を用いて隔壁を形成する過程の一例を示
す模式図である。
【図5】型材料装着シリンダーの構造の一例(2)を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 型材料 2 型材料装着シリンダー 3 バイト 31,61 円柱面 32 差込スリット 33a,33b 固定部材 41 マスター型 42 マザー型 43 隔壁材料 44 ガラス基板 62 固定溝 63 固定キー
フロントページの続き (72)発明者 相地 誠 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 竹本 潤 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 大橋 洋一郎 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平板形状の型材料を円筒形状とする型材料
    円筒化過程と、 前記円筒形状の前記型材料を前記円筒の軸中心に回転
    し、前記型材料の表面に切削加工用のバイトを当て、前
    記円筒の軸と平行方向に前記回転に同期して前記バイト
    を移動し、前記円筒形状の前記型材料に所定形状の隔壁
    型を形成する切削を行う切削過程と、 前記円筒形状の前記型材料を平板形状とする型材料平板
    化過程と、 を有することを特徴とする隔壁型形成方法
  2. 【請求項2】平板形状の型材料を円筒形状にして装着す
    る型材料装着シリンダーと、 前記型材料装着シリンダーを軸中心に回転する回転手段
    と、 隔壁型と嵌め合いとなる形状を有する切削加工用のバイ
    トと、 前記型材料装着シリンダーの軸と平行方向に前記回転に
    同期して前記バイトを移動するバイト移動手段と、 を有することを特徴とする隔壁型形成装置。
  3. 【請求項3】平板形状の型材料を巻き付け円筒形状にし
    て前記型材料を支持する円柱面と、 前記円柱面に円柱軸と平行方向に開口する前記型材料の
    両端部を差し込むための差込スリットと、 前記差込スリットに通じて前記円柱内に設けられる前記
    型材料の前記両端部を支持し前記型材料にテンションを
    加える固定部材と、 を有することを特徴とする型材料装着シリンダー。
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WO2021193423A1 (ja) * 2020-03-23 2021-09-30 東レ株式会社 円筒状印刷版および印刷物の製造方法
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