JP6930145B2 - 印刷版用シリコーン組成物、並びに平版印刷版原版、平版印刷版および印刷物の製造方法 - Google Patents

印刷版用シリコーン組成物、並びに平版印刷版原版、平版印刷版および印刷物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、印刷版用シリコーン組成物、その印刷版用シリコーン組成物を用いた平版印刷版原版、平版印刷版の製造方法、およびその平版印刷版を用いた印刷物の製造方法に関するものである。
印刷には、凸版印刷、凹版印刷、孔版(スクリーン)印刷、平版印刷など様々な方式があり、各方式の特徴を活かして印刷が行われている。中でも平版印刷は、精細度の高い印刷物が得られる点や、ランニングコストを含めたトータルコストが安価である点などで他の印刷方式に比べ有利である。
平版印刷は、インキ受容性の画線部とインキ反発性の非画線部を印刷版のほぼ同一平面に存在させ、インキ付着性の差異を利用して画線部のみにインキを着肉させた後、紙などの被印刷媒体にインキを転写する印刷方法である。平版印刷のための印刷版(以下、平版印刷版という)には、湿し水の作用によって非画線部をインキ反発性とするものと、湿し水を用いることなく、シリコーンゴムやフッ素樹脂をインキ反発性の非画線部として使用するものとに大別される。
このようなシリコーンゴムやフッ素樹脂をインキ反発性の非画線部として使用する平版印刷版に関して、これまでに様々な提案がなされてきた。
例えば、インキ反発層として縮合反応(湿式硬化)型のシリコーンゴム層を用いる平版印刷版原版が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
また、インキ反発層として縮合反応型のシリコーンゴム層を用い、該シリコーンゴム層中にシリコーンオイルを含む平版印刷版原版が挙げられる(例えば、特許文献2および3参照)。
一方、シリコーンゴムやフッ素樹脂をインキ反発性の非画線部として使用する平版印刷版を用いた平版印刷に使用するインキに関してもこれまでに様々な提案がなされてきた。
例えば、紫外光の照射で瞬時に硬化するUVインキが挙げられる(例えば、特許文献4参照)。
特開昭61−230151号公報(特許請求の範囲) 特開2001−232959号公報(特許請求の範囲) 特開平7−36178号公報(特許請求の範囲) 特許第5158274号公報(特許請求の範囲)
上記特許文献1に記載の縮合反応型シリコーンゴム層は、4官能のシランカップリング剤を含むため硬化性に優れるものの、アミノ基を有するシランカップリング剤の含有量が過少または過多であるため下層との接着力や耐傷性が不十分であった。また、インキ反発性の液体を含まないため、インキ反発性も不十分であった。上記特許文献2に記載の縮合反応型シリコーンゴム層は、少量のシリコーンオイルを含むため従来の油性インキに対する反発性は良好であるものの、上記特許文献4に記載のインキ中の地汚れ抑制成分が少ない活性エネルギー線硬化型インキに対しては反発性が不十分であった。また、4官能のシランカップリング剤を含まないため硬化も遅く、さらに、アミノ基を有するシランカップリング剤の含有量が過多であることに加え、エトキシシランであるため反応性に乏しいことから下層との接着性も不十分であった。上記特許文献3に記載の縮合反応型シリコーンゴム層も、少量のシリコーンオイルを含むため従来の油性インキに対する反発性は良好であるものの、活性エネルギー線硬化型インキに対しては反発性が不十分であった。また、4官能のシランカップリング剤を含まないため硬化も遅く、さらに、上記特許文献1や2に記載されたようなアミノ基を含むシランカップリング剤なども含まないため下層との接着性や耐傷性も不十分であった。
そこで、本発明の課題は、かかる従来技術における問題点を解決し、下層との接着力および耐傷性に優れたシリコーンゴム層を有する平版印刷版原版および平版印刷版を提供することにあり、このような平版印刷版原版の製造に用いられる印刷版用シリコーン組成物を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る印刷版用シリコーン組成物は次の構成を有する。すなわち、
(A)シラノール基を有するオルガノポリシロキサンと、
(B)下記一般式(VII)で表される化合物を含有し、
Figure 0006930145

(一般式(VII)中、Mは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の2価の飽和または不飽和炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜3の直鎖状または枝分かれ状の1価のアルキル基を表す。また、Lは1価の官能基を表す。)
かつ、
前記(B)一般式(VII)で表される化合物が、下記一般式(VIII)〜(X)で表される化合物のいずれかから選択される一種類以上である印刷版用シリコーン組成物。
Figure 0006930145


(一般式(VIII)〜(X)中、Mは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の2価の飽和または不飽和炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜3の直鎖状または枝分かれ状の1価のアルキル基を表し、Xは水素、炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基のいずれかを表す。また、Jは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基を表す。)
また、本発明に係るもう一つの印刷版用シリコーン組成物は次の構成を有する。すなわち、
(A)シラノール基を有するオルガノポリシロキサンと、
(B)下記一般式(VII)で表される化合物を含有し、
Figure 0006930145

(一般式(VII)中、Mは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の2価の飽和または不飽和炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜3の直鎖状または枝分かれ状の1価のアルキル基を表す。また、Lは1価の官能基を表す。)
かつ、
前記(B)一般式(VII)で表される化合物が、下記一般式(XIV)〜(XVII)で表される化合物のいずれかから選択される一種類以上であって、
前記(B)一般式(XIV)〜(XVII)で表される化合物を前記印刷版用シリコーン組成物の全成分中に0.25質量%以上0.35質量%以下含有する印刷版用シリコーン組成物。
Figure 0006930145

(一般式(XIV)〜(XVII)中、Mは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の2価の飽和または不飽和炭化水素基を表し、Rはメチル基を表す。また、R は炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基のいずれかを表し、Xは水素、炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基のいずれかを表す。)
そして、本発明は、上記のような印刷版用シリコーン組成物を用いた平版印刷版原版、平版印刷版の製造方法、およびその平版印刷版を用いた印刷物の製造方法についても提供する。詳細については後述する。
本発明によれば、平版印刷版原版および平版印刷版の製造に用いて最適な印刷版用シリコーン組成物を提供することができ、この印刷版用シリコーン組成物を用いることで、下層との接着力および耐傷性に優れたシリコーンゴム層を有する平版印刷版原版および平版印刷版が得られる。また、その平版印刷版と適切なインキを用い高いインキ反発性をもって平版印刷を行うことにより、望ましい印刷物が得られる。
本発明の印刷物の製造方法の一例を示す概略断面図である。
本発明は、(A)シラノール基を有するオルガノポリシロキサンと、(B)前述の一般式(VII)で表される化合物を含有する印刷版用シリコーン組成物である(以後それぞれを(A)成分、(B)成分と省略する場合がある)。
(B)一般式(VII)で表される化合物を含有することで下層に対する接着力と耐傷性が向上する。
また、(C)インキ反発性の液体(以後、(C)成分と省略する場合がある)を含有することでインキに対する反発性、とりわけ活性エネルギー線硬化型インキなどに代表されるインキ中に地汚れ抑制成分を含有しないか少量であるインキに対する反発性の向上を図ることができる。さらに、(D)4官能のシランカップリング剤(以後、(D)成分と省略する場合がある)を含有することで、シリコーンゴム層の硬化性の向上がはかれるため、平版印刷版原版の製造ラインにおいて、シリコーンゴム層の硬化不良に伴う搬送ローラーなどへのシリコーン成分の転写による汚染を抑制することができる。
上述のように、本発明の印刷版用シリコーン組成物は下層との接着力および耐傷性に優れたシリコーンゴム層を有する平版印刷版原版および平版印刷版を得ることができる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
まず、印刷版用シリコーン組成物について説明する。本発明の印刷版用シリコーン組成物は、(A)シラノール基を有するオルガノポリシロキサンと、(B)前述の一般式(VII)で表される化合物を含有する印刷版用シリコーン組成物である。
(A)シラノール基を有するオルガノポリシロキサンとしては、下記一般式(IV)で表される化合物を挙げることができ、分子中に2個以上のシラノール基を有するオルガノポリシロキサンである。中でも分子主鎖の両末端にシラノール基を有する化合物がシリコーンゴム層の硬化性を向上させる点で好ましい。また、これらを2種以上含有してもよい。
Figure 0006930145

(一般式(IV)中、Tは下記一般式(V)で示される官能基である。)
Figure 0006930145

(一般式(IV)および(V)中、Rは水酸基または脂肪族不飽和結合を含まない一価の有機基のいずれかを示し、Rは脂肪族不飽和結合を含まない一価の有機基を示す。脂肪族不飽和結合を含まない一価の有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基などのアルキル基;フェニル基、トルイル基、キシリル基、ナフチル基などのアリール基;ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフロロプロピル基などのハロゲン化アルキル基などが挙げられる。aは0〜4,000、bは0〜5、cは0〜2,000、およびdは0〜4,000の範囲内の整数を示す。Rが脂肪族不飽和結合を含まない一価の有機基である場合、bは2以上の整数であり、RおよびRはそれぞれ独立し、同じであっても異なっていてもよい。また、少なくともa、b、cのいずれか1つは1以上の整数であり、dは0または1以上の整数である。)
前記一般式(IV)および(V)中、RおよびRはそれぞれ全体の50モル%以上がメチル基であることが、平版印刷版のインキ反発性の面で好ましい。
また、(A)シラノール基を有するオルガノポリシロキサンの重量平均分子量としては、30,000以上が耐刷性や耐傷性を向上させる点で好ましく、硬化性や画像再現性を向上させる点で、300,000以下が好ましい。
これら(A)シラノール基を有するオルガノポリシロキサンの分子量は、標品にポリスチレンを用いたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
(A)シラノール基を有するオルガノポリシロキサンの含有量は、シリコーンゴム層のインキ反発性を向上させる点で、印刷版用シリコーン組成物中60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上がより好ましい。また、シリコーンゴム層の硬化性を確保する点で、99質量%以下が好ましい。
本発明の印刷版用シリコーン組成物は、上記(A)成分に加え、(B)前記一般式(VII)で表される化合物((B)成分)を含有する。
(B)前記一般式(VII)で表される化合物としては、下記一般式(VIII)〜(X)で表される化合物から選択される一種類以上が挙げられる。
Figure 0006930145

(一般式(VIII)〜(X)中、Mは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の2価の飽和または不飽和炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜3の直鎖状または枝分かれ状の1価のアルキル基を表し、Xは水素、炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基のいずれかを表す。また、Jは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基を表す。)
(B)前記一般式(VIII)〜(X)で表される化合物としては、下記一般式(XI)〜(XIII)で表される化合物から選択される一種類以上が挙げられる。
Figure 0006930145

(一般式(XI)〜(XIII)中、Xは水素、炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基のいずれかを表し、Rは炭素数1〜3の直鎖状または枝分かれ状の1価のアルキル基を表す。また、Jは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基を表す。)
下層との接着性や耐傷性を向上させる点で、一般式(VII)、(VIII)〜(XIII)で表される化合物のRはメチル基であることが好ましい。Rがメチル基である一般式(VII)、(VIII)〜(XIII)で表される化合物の具体例としては、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、メチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]カルバメート、エチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]カルバメート、tert−ブチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]カルバメートなどを挙げることができるが、これらに限定されない。
(B)前記一般式(VII)、(VIII)〜(XIII)で表される化合物の含有量としては、前記印刷版用シリコーン組成物の全成分中に0.20質量%以上0.40質量%以下であることが好ましい。0.20質量%以上含有することで下層に対する接着力と耐傷性が向上し、0.40質量%以下含有することで下層に対する高接着力を維持できる。0.25質量%以上0.35質量%以下であることがより好ましい。
また、(B)前記一般式(VII)で表される化合物の他の例としては、下記一般式(XIV)〜(XVII)で表される化合物から選択される一種類以上が挙げられる。
Figure 0006930145

(一般式(XIV)〜(XVII)中、Mは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の2価の飽和または不飽和炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜3の直鎖状または枝分かれ状の1価のアルキル基を表す。また、Rは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基のいずれかを表し、Xは水素、炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基のいずれかを表す。)
(B)前記一般式(XIV)〜(XVII)で表される化合物としては、下記一般式(I)〜(III)で表される化合物から選択される一種類以上が挙げられる。
Figure 0006930145

(一般式(I)〜(III)中、Xは水素、炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基のいずれかを表し、Rは炭素数1〜3の直鎖状または枝分かれ状の1価アルキル基を表す。)
下層との接着性や耐傷性を向上させる点で、一般式(VII)、(XIV)〜(XVII)、(I)〜(III)で表される化合物のRはメチル基であることが好ましい。Rがメチル基である一般式(VII)、(XIV)〜(XVII)、(I)〜(III)で表される化合物の具体例としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(6−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N’−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、3−(N−アリルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができるが、これらに限定されない。
(B)前記一般式(VII)、(XIV)〜(XVII)、(I)〜(III)で表される化合物の含有量としては、前記印刷版用シリコーン組成物の全成分中に0.20質量%以上0.40質量%以下であることが好ましい。0.20質量%以上含有することで下層に対する接着力と耐傷性が向上し、0.40質量%以下含有することで下層に対する高接着力を維持できる。0.25質量%以上0.35質量%以下であることがより好ましい。
(C)インキ反発性の液体としては、シリコーン化合物であることが好ましく、シリコーンオイルがより好ましい。本発明におけるシリコーンオイルとは、シリコーンゴム層の架橋に携わらないフリーのオルガノポリシロキサン成分を指す。例えば、トリメチルシリル基末端のポリジメチルシロキサン、環状ポリジメチルシロキサン、トリメチルシリル基末端のジメチルシロキサン−メチルフェニルシロキサンコポリマー、トリメチルシリル基末端のジメチルシロキサン−ジフェニルシロキサンコポリマーなどのシリコーンオイル類、またアルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシポリエーテル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、アミド変性シリコーンオイル、カルバナ変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイルなどの分子中のメチル基の一部に各種有機基を導入した変性シリコーンオイル類が挙げられる。
(C)インキ反発性の液体は、1気圧環境下において150℃で24時間加熱後の質量減少率が0質量%以上0.5質量%以下であることが好ましい。1気圧環境下において150℃で24時間加熱後の質量減少率が0質量%以上0.5質量%以下であれば、平版印刷版原版の製造時や保管時に揮発しにくく、インキ反発性の効果を失いにくい。なお、本発明におけるインキ反発性の液体の質量減少率は以下の測定および計算により算出できる。1気圧環境下においてシャーレにインキ反発性の液体を任意質量(A[g])量り入れ、ホットプレート(例えば、“デジタルホットプレート”HP(アズワン(株)製)など)上で液温が150℃となる条件で24時間加熱し、加熱後のインキ反発性の液体の質量(B[g])を測定する。測定により得られた加熱前後の各質量を下記数式(1)に当てはめることでインキ反発性の液体の質量減少率を算出できる。
インキ反発性の液体の重量減少率[質量%]=100×(A−B)/A (1)
また、インキ反発性の液体の25℃における表面張力は15mN/m以上30mN/m以下が好ましい。25℃における表面張力が15mN/m以上であれば、印刷版用シリコーン組成物の他の成分との親和性がより高くなり、印刷版用シリコーン組成物の安定性が向上する。25℃における表面張力が30mN/m以下であれば、インキが剥離し易くなり、インキ反発性をより向上させることができる。なお、本発明における表面張力はウィルヘルミー法(プレート法)により得られる表面張力を指す。インキ反発性の液体の25℃における表面張力は市販の表面張力計(例えば、“FACE自動表面張力計”CBVP−Z型(協和界面科学(株)製)など)を用いて測定することができる。インキ反発性の液体は熱浴に接したシャーレに入れ、熱浴の循環液体(水やオイルなど)の温度を制御することによって25℃に保持される。
(C)インキ反発性の液体の含有率としては、印刷版用シリコーン組成物の全成分中に10質量%以上30質量%以下含有することが好ましい。インキ反発性を顕著に向上させる点で10質量%以上が好ましく、また、インキ反発層の膜強度を維持する点で30質量%以下が好ましい。15質量%以上25質量%以下であることがより好ましい。
(C)インキ反発性の液体の分子量は、前述した標品にポリスチレンを用いたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定することができ、重量平均分子量Mwが1000〜10万のものが好ましい。
(D)4官能のシランカップリング剤としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラノルマルプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラノルマルブトキシシラン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)シラン、テトラキス(2−オクチルドデシロキシ)シラン、テトラアリロキシシラン、テトラフェノキシシラン、テトラキス(メトキシエトキシ)シラン、テトラキス(エトキシエトキシ)シラン、テトラキス(1−メトキシ−2−プロポキシ)シラン、テトラキス(メトキシエトキシエトキシ)シラン、テトラアセトキシシラン、テトラキス(トリフルオロアセトキシ)シラン、テトラキス(メチルエチルケトキシミノ)シラン、テトラキス(メチルイソブチルケトキシミノ)シランなどが挙げられるが,これらに限定されない。中でも、硬化性の点でテトラアセトキシシラン、テトラキス(トリフルオロアセトキシ)シラン、テトラキス(メチルエチルケトキシミノ)シラン、テトラキス(メチルイソブチルケトキシミノ)シランが好ましい。これらを2種以上含有してもよい。
(D)4官能のシランカップリング剤の含有率としては、印刷版用シリコーン組成物の全成分中に0.50質量%以上1.50質量%以下含有することが好ましい。0.50質量%以上であれば硬化性が良好となり、1.50質量%以下であれば耐傷性が良好となる。
本発明の印刷版用シリコーン組成物には、前述した(B)一般式(VII)で表される化合物とは異なる下記一般式(VI)で表される3官能のシランカップリング剤を含有することが下層に対する接着力をより向上できる点で好ましい。
Figure 0006930145

(一般式(VI)中、Rは炭素数1以上の置換もしくは非置換のアルキル基、アルケニル基、アリール基、またはこれらの組み合わされた基を表す。Zは加水分解性基を表し、それぞれ同一でも異なってもよい。)
反応性の点で、Rとしてはアルケニル基やアリール基が好ましい。Zとしては、アセトキシ基などのアシロキシ基、メチルエチルケトオキシム基などのケトオキシム基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、イソプロペノキシ基などのアルケニルオキシ基、アセチルエチルアミノ基などのアシルアルキルアミノ基、ジメチルアミノキシ基などのアミノキシ基などが挙げられる。
具体的な化合物としては、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、アリルトリアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシランなどのアセトキシシラン類、メチルトリス(メチルエチルケトキシミノ)シラン、エチルトリス(メチルエチルケトキシミノ)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトキシミノ)シラン、アリルトリス(メチルエチルケトキシミノ)シラン、フェニルトリス(メチルエチルケトキシミノ)シランなどのケトキシミノシラン類、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシランなどのアルコキシシラン類、ビニルトリスイソプロペノキシシラン、トリイソプロペノキシメチルシランなどのアルケニルオキシシラン類などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの中では、反応性の点でアセトキシシラン類、ケトキシミノシラン類が好ましい。これらを2種以上含有してもよい。
(B)前記一般式(VII)で表される化合物とは異なる3官能のシランカップリング剤の含有率としては、印刷版用シリコーン組成物の全成分中に1質量%以上10質量%以下含有することが好ましい。1質量%以上であれば下層に対する接着力がより向上し、10質量%以下であれば耐傷性やインキ反発性が良好となる。
(B)前記一般式(VII)で表される化合物や(D)4官能のシランカップリング剤、(B)前記一般式(VII)で表される化合物とは異なる3官能のシランカップリング剤などの全シランカップリング剤の合計含有率としては、印刷版用シリコーン組成物の全成分中に2質量%以上10質量%以下含有することが好ましい。2質量%以上であれば印刷版用シリコーン組成物のポットライフが良好となり、10質量%以下であれば耐傷性やインキ反発性が良好となる。
本発明の印刷版用シリコーン組成物には、硬化性の向上を目的に触媒を含有してもよい。触媒としては、有機カルボン酸、酸類、アルカリ、アミン、金属アルコキシド、金属ジケテネート、錫、鉛、亜鉛、鉄、コバルト、カルシウム、マンガンなどの金属の有機酸塩などが挙げられる。具体的には、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジラウレート、オクチル酸亜鉛、オクチル酸鉄などを挙げることができる。これらを2種以上含有してもよい。
触媒の含有率としては、印刷版用シリコーン組成物の全成分中に0.01質量%以上1質量%以下含有することが好ましい。0.01質量%以上であればシリコーンゴム層の硬化性や下層との接着性が良好となり、1質量%以下であれば印刷版用シリコーン組成物の安定性が良好となる。
本発明の印刷版用シリコーン組成物には、塗工性や吐出性の向上を目的に溶剤を含有してもよい。なお、本発明において印刷版用シリコーン組成物を溶剤で希釈した液体を印刷版用シリコーン組成物希釈液と表記する。
溶剤としては、例えば、脂肪族、脂環族、芳香族の炭化水素や、ハロゲン化炭化水素、鎖状または環状のエーテル化合物などが挙げられる。中でも、経済性や安全性を向上させる点で、脂肪族または脂環族の炭化水素が好ましい。また、シリコーン組成物の溶解性を向上させる点で、溶剤の溶解度パラメーターは、16.4(MPa)1/2以下が好ましく、15.4(MPa)1/2以下がより好ましく、14.4(MPa)1/2以下がさらに好ましい。また、安全性や取り扱い性を向上させる点で、沸点が60℃以上であることが好ましく、80℃以上であることがより好ましい。一方、塗液の乾燥性を向上させる点で、沸点が150℃以下であることが好ましく、120℃以下であることがより好ましい。このような溶剤の具体例としては、炭素数が6〜9の直鎖状または分岐状の脂肪族炭化水素や、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、トリメチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素などを挙げることができる。これら溶剤の2種以上を意図的に混合して用いてもよいし、これら溶剤があらかじめ混合された以下に代表されるような市販の溶剤を用いてもよい。
分岐状脂肪族炭化水素の混合物として例えば、“マルカゾール”8(丸善石油化学(株)製)、“アイソパー”C、“アイソパー”E(いずれもエクソンモービルケミカル社製)、“IPソルベント”1016(出光興産(株)製)、“アイソゾール”200(JX日鉱日石エネルギー(株)製)が挙げられ、各社から入手可能である。
脂環族炭化水素の混合物として例えば、“エクソール”DSP80/100、“エクソール”DSP100/140、“エクソール”D30、(いずれもエクソンモービルケミカル社製)、CS揮発油(JX日鉱日石エネルギー(株)製)が挙げられ、各社から入手可能である。
また、前述の脂肪族、脂環族、芳香族の炭化水素や、ハロゲン化炭化水素、鎖状または環状のエーテル化合物などの溶剤以外の溶剤を混合して用いることもできるが、印刷版用シリコーン組成物の溶解性を向上させる点で、前述の溶剤が全溶剤中80体積%以上含まれることが好ましく、90体積%以上含まれることがより好ましい。
また、本発明の印刷版用シリコーン組成物には前述した化合物の他に、ゴム強度を向上させる目的でフュームドシリカや、ビニル基、SiH基、シラノール基を有するシリコーンレジンなどの公知の補強剤を含有してもよい。
さらに、現像後の平版印刷版に検版性を付与する目的で、特開2002−244279号公報に記載の有色染料や国際公開第2008/056588号に記載の有色顔料を含有してもよい。
以下に、印刷版用シリコーン組成物希釈液の具体的な作製方法を記載するが、これに限定されない。
例えば、容器中に溶剤、シラノール基を有するオルガノポリシロキサン、インキ反発性の液体を投入し、一般公知のミキサーなどにより成分が均一になるまで攪拌混合する(攪拌は印刷版用シリコーン組成物希釈液完成まで継続する)。得られた混合液は、乾燥ガス(乾燥空気や乾燥窒素など)で10分以上バブリングして液中の水分を除去することが、印刷版用シリコーン組成物希釈液の反応活性の維持やポットライフ向上の点で好ましい。得られた混合液中に、前記一般式(VII)で表される化合物とは異なる3官能のシランカップリング剤と4官能のシランカップリング剤を予め混合しておいた混合液を投入して攪拌混合したのち、触媒を投入して攪拌混合する。最後に、前記一般式(VII)で表される化合物を投入して攪拌混合することで印刷版用シリコーン組成物希釈液を得ることができる。
次に、平版印刷版原版について説明する。ここで、平版印刷版原版とは印刷に使用される平版印刷版を製造するために用いられる平版印刷版の前駆体を指す。本発明の平版印刷版原版は少なくとも基板、感熱層、シリコーンゴム層をこの順に有する。
基板としては、従来平版印刷版の基板として用いられてきた寸法的に安定な公知の紙、金属、ガラス、フィルムなどを使用することができる。具体的には、紙;プラスチック(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなど)がラミネートされた紙;アルミニウム(アルミニウム合金も含む)、亜鉛、銅などの金属板;ソーダライム、石英などのガラス板;シリコンウエハー;セルロースアセテート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタールなどのプラスチックのフィルム;上記金属がラミネートまたは蒸着された紙またはプラスチックフィルムなどが挙げられる。プラスチックフィルムは透明でも不透明でもよいが、不透明のフィルムが検版性を向上させる上で好ましい。
これら基板のうち、アルミニウム板は寸法的に極めて安定であり、しかも安価であるので特に好ましい。また、軽印刷用の柔軟な基板としては、ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
基板の厚みは特に限定されず、印刷に使用される印刷機に対応した厚みを選択すればよい。
基板上に設けられる感熱層としては、例えば以下に記載の感熱層などが挙げられるが、これらに限定されない。
<感熱層−1>:熱溶解型感熱層
熱溶解型感熱層は、平版印刷版原版の状態で架橋剤による架橋構造が形成されており、近赤外レーザーの照射により発生する熱で、感熱層とシリコーンゴム層間の接着力が低下するタイプの感熱層である。その後の現像処理によって、レーザー光を照射した部分のシリコーンゴム層が除去される。レーザー照射部の感熱層は現像後も大部分が残存する。熱溶解型感熱層としては、例えば、活性水素を有するポリマー、架橋剤、光熱変換物質を含む組成物や、その希釈液または活性水素を有するポリマー、有機錯化合物、光熱変換物質を含む組成物や、その希釈液を塗布、(加熱)乾燥して得られる層が挙げられる。活性水素を有するポリマーとしては、p−ヒドロキシスチレンの単独重合体もしくは共重合体、ノボラック樹脂、レゾール樹脂などのフェノール性水酸基を有するポリマーが好ましい。架橋剤としては、例えば、有機錯化合物、多官能イソシアネート、多官能ブロックドイソシアネート、多官能エポキシ化合物、多官能(メタ)アクリレート化合物、多官能アルデヒド、多官能メルカプト化合物、多官能アルコキシシリル化合物、多官能アミン化合物、多官能カルボン酸、多官能ビニル化合物、多官能ジアゾニウム塩、多官能アジド化合物、ヒドラジンなどが挙げられる。有機錯化合物としては、Al(III)、Fe(II)、Fe(III)、Ti(IV)、Zr(IV)のアセチルアセトン錯体、アセト酢酸エステル錯体などが挙げられる。光熱変換物質としては、赤外線または近赤外線を吸収する染料や顔料などが挙げられる。熱溶解型感熱層の具体例としては、例えば、特開平11−221977号公報、特開2005−309126号公報、特開2009−014946号公報に記載の感熱層などを挙げることができる。
<感熱層−2>:熱膨張型感熱層
熱膨張型感熱層の具体例としては、例えば、特開2005−300586号公報、特開2005−331924号公報に記載の気泡を有する感熱層や、国際公開第2010/113989A1号に記載の液泡を有する感熱層などを挙げることができる。
感熱層に気泡や液泡を有する高感度の直描型平版印刷版原版(レーザー光を用いて原稿から直接画像を書き込むことができる平版印刷版原版を指す)は、露光後に物理的な力を加えるだけで現像できる。このため、直描型平版印刷版原版を露光して平版印刷版を製造する工程において、露光部のシリコーンゴム層が浮き上がる「火膨れ」と呼ばれる現象が生じる場合がある。「火膨れ」現象が起きた場合、露光後の直描型平版印刷版原版を搬送する際に、浮き上がったシリコーンゴム層が露光機や自動現像機内の搬送ローラーに転写する場合がある。搬送ローラーに転写したシリコーンゴム層は、次に処理する版の版面へ再転写し、露光阻害や現像阻害などの原因となる。この火膨れの現象は、直描型平版印刷版原版が高感度であるほど、また、露光量が多くなるほど起こりやすくなる。
このような火膨れ現象を抑制するための熱膨張型感熱層の具体例としては、例えば、特開2012−93728号公報、特開2012−133321号公報、特開2012−133322号公報、国際公開第2012/043282A1号などに記載の非感光性粒子を含む感熱層や、国際公開第2012/099003A1号に記載のノボラック樹脂、ポリウレタンならびに光熱変換物質を少なくとも含有し、かつ、少なくともノボラック樹脂を含む相と、ポリウレタンを含む相とを有する相分離構造を有する感熱層などを挙げることができる。
<感熱層−3>:熱融除型感熱層
近赤外レーザーの照射により熱融除するタイプの感熱層である。その後の現像処理によって、表面のシリコーンゴム層が破壊された感熱層と一緒に除去され画線部となる。例えば、特開平7−314934号公報や特開平9−086065号公報、特開平9−131981号公報、米国特許第5,353,705号明細書に記載の感熱層などを挙げることができる。
<感熱層−4>:熱分離型感熱層
第1の層およびこれに付着された第2の層を含み、これら第1の層と第2の層がインキおよびインキ忌避性液体からなる群より選ばれる少なくとも1つの印刷液体に対して異なる親和性を有する印刷部材を加熱して、前記第2の層を実質的に融除することなしに、前記第1の層を前記第2の層からイメージに関連するパターンでもって不可逆的に分離させる画像形成システムや、第1の層と、この第1の層の下側に付着して配置された第2の層と、この第2の層の下側に配置された第3の層とを含み、前記第1の層と他の層の少なくとも一方がインキおよびインキ忌避性液体からなる群より選ばれる少なくとも1つの印刷液体に対して異なる親和性を有する印刷部材を加熱して、前記第2の層を融除することなしに、前記第1の層を前記第2の層からイメージに関連するパターンでもって不可逆的に分離させる画像形成システムである。上記システムにおいて、印刷パターンが形成される第2の層が熱分離型感熱層である。例えば、米国特許第6,107,001号明細書に記載の感熱層などを挙げることができる。
<感熱層−5>:熱硬化型感熱層
近赤外レーザーの照射により発生する熱で熱活性化架橋剤による架橋構造が形成されるタイプの感熱層である。その後の現像処理によって、レーザー光を照射した部分のシリコーンゴム層が残存し、未照射部のシリコーンゴム層が除去される。レーザー未照射部の感熱層は現像後も残存する。例えば、特開平11−157236号公報や、特開平11−240271号公報に記載の熱硬化型感熱層などを挙げることができる。
感熱層の膜質量としては、平版印刷版の耐刷性や感熱性または感光性を向上させる点で0.5g/m以上が好ましい。また、希釈溶剤が揮散しやすく生産性が優れる点で7g/m以下が好ましい。
シリコーンゴム層は、前述した印刷版用シリコーン組成物または印刷版用シリコーン組成物希釈液を基板上に設けられた感熱層上に塗布することで形成できる。
シリコーンゴム層の膜質量は0.6〜10g/mの範囲内であることが好ましい。シリコーンゴム層の膜質量を0.6g/m以上とすることで平版印刷版のインキ反発性や耐傷性、耐刷性が十分となり、10g/m以下とすることで経済的見地から不利とならず、画像再現性、インキマイレージの低下が起こりにくい。1〜5g/mの範囲内がより好ましい。
本発明の平版印刷版原版には、接着性の向上や光ハレーションの防止、検版性向上、断熱性向上、耐刷性向上などを目的として、前記基板と前記感熱層との間に断熱層を有してもよい。本発明に用いられる断熱層としては、例えば特開2004−199016号公報、特開2004−334025号公報、特開2006−276385号公報などに記載された断熱層が挙げられるが、これらに限定されない。
断熱層の膜質量としては、1g/m以上が平版印刷版の耐刷性や断熱性を向上させる点で好ましい。また、希釈溶剤が揮発しやすく生産性が優れる点で、25g/m以下が好ましい。2〜20g/mの範囲内がより好ましい。
本発明の平版印刷版原版は、版面を保護する目的で版面上にカバーフィルムもしくは合紙またはその両方を設けてもよい。
カバーフィルムとしては、露光光源波長の光を良好に透過する厚み100μm以下のフィルムが好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、セロファンなどを挙げることができる。また、曝光による原版の感光を防止する目的で、特開平2−063050号公報に記載されたような種々の光吸収剤や光退色性物質、光発色性物質をカバーフィルム上に有していてもよい。
合紙としては、秤量30〜120g/mのものが好ましく、より好ましくは30〜90g/mである。秤量30g/m以上であれば機械的強度が十分であり、120g/m以下であれば経済的に有利であるばかりでなく、平版印刷版原版と紙の積層体が薄くなり、作業性が有利になる。好ましく用いられる合紙の例として、例えば、情報記録原紙40g/m(名古屋パルプ(株)製)、金属合紙30g/m(名古屋パルプ(株)製)、未晒しクラフト紙50g/m(中越パルプ工業(株)製)、NIP用紙52g/m(中越パルプ工業(株)製)、純白ロール紙45g/m(王子製紙(株)製)、クルパック73g/m(王子製紙(株)製)などが挙げられ、各社より入手できるがこれらに限定されるものではない。
次に、平版印刷版原版の製造方法について説明する。
基板上に断熱層を設ける場合には、基板上に断熱層組成物またはその希釈液を塗布し、加熱下または非加熱下で乾燥、硬化することにより基板上に断熱層を形成する。
断熱層組成物またはその希釈液の塗布には、スリットダイコーター、グラビアコーター、ロールコーター、ワイヤーバーコーターなどを用いることができるが、スリットダイコーター好ましい。
加熱には熱風乾燥機、赤外線乾燥機などを用いることができ、50〜250℃の温度で30秒〜5分間乾燥することが好ましい。
基板上または断熱層上に感熱層組成物またはその希釈液を塗布し、加熱下または非加熱下で乾燥、硬化することにより基板上または断熱層上に感熱層を形成する。
感熱層組成物またはその希釈液の塗布には、スリットダイコーター、グラビアコーター、ロールコーター、ワイヤーバーコーターなどを用いることができるが、スリットダイコーター好ましい。
加熱には熱風乾燥機、赤外線乾燥機などを用いることができ、50〜150℃の温度で30秒〜5分間乾燥することが好ましい。
また、金属などの薄膜を感熱層とする場合には、上記の工程を、基板上または断熱層を設けた基板上に、感熱層組成物を蒸着またはスパッタリングする工程に変更して形成できる。
次いで、感熱層上に印刷版用シリコーン組成物または印刷版用シリコーン組成物希釈液を塗布し、加熱下または非加熱下で乾燥、硬化することによりシリコーンゴム層を形成する。
印刷版用シリコーン組成物または印刷版用シリコーン組成物希釈液を塗布する際、感熱層表面に付着した水分を可能な限り除去することが、接着性を向上させる点で好ましい。
印刷版用シリコーン組成物または印刷版用シリコーン組成物希釈液の塗布には、スリットダイコーター、グラビアコーター、ロールコーター、ワイヤーバーコーターなどを用いることができるが、スリットダイコーター好ましい。
加熱には熱風乾燥機、赤外線乾燥機などを用いることができ、50〜150℃の温度で30秒〜5分間乾燥することが好ましい。
平版印刷版原版の版面保護を目的としてシリコーンゴム層上にカバーフィルムもしくは合紙またはその両方を設けてもよい。
次に、平版印刷版の製造方法について説明する。平版印刷版の製造方法としては、少なくとも前述した平版印刷版原版を露光する工程(露光工程)、露光部または未露光部いずれかのシリコーンゴム層を除去する工程(現像工程)を含む方法が挙げられる。
まず、露光工程について説明する。本発明の平版印刷版原版を露光する方法としては、原画フィルムを用いることなく、デジタルデータに従い、特定発光波長のレーザー光により直描型平版印刷版原版に直接画像を書き込む方法(CTP)が挙げられる。CTP方式での露光に用いられるレーザー光源としては、発光波長領域が350〜1,500nmの範囲にあるものが挙げられる。
次に、現像工程について説明する。露光後の平版印刷版原版は、液体の存在下または非存在下で摩擦することにより、露光部または未露光部いずれかのシリコーンゴム層が除去される。摩擦処理としては、例えば、(i)液体の非存在下、現像用パッド、ブラシ、乾燥木綿パッドなどで版面を擦る方法、(ii)水または界面活性剤を添加した水を含浸した不織布、脱脂綿、布、スポンジなどで版面を拭き取る方法、(iii)水または界面活性剤を添加した水を版面に接触させながら回転ブラシで擦る方法、(iv)高圧の水や温水または水蒸気を版面に噴射する方法などが挙げられる。界面活性剤としては、水溶液にしたときにpHが5〜8になるものが好ましく、界面活性剤の含有量としては水溶液の10質量%以下であることが好ましい。このような水溶液は安全性が高く、廃棄コストなどの経済性の点でも好ましい。
現像に先立ち、前処理液中に一定時間版を浸漬する前処理を行ってもよい。前処理液としては、例えば、水、水にアルコールやケトン、エステル、カルボン酸などの極性溶媒を添加したもの、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類などの少なくとも1種からなる溶媒に極性溶媒を添加したもの、あるいは極性溶媒が用いられる。中でも、グリコール化合物あるいはグリコールエーテル化合物を主成分として用いた前処理液が好ましい。また、前処理液中にアミン化合物や、前述した界面活性剤などを添加してもよい。
前処理液としては、特開昭63−179361号公報、特開平4−163557号公報、特開平4−343360号公報、特開平9−34132号公報、国際公開第1997/017634号に記載された前処理液などを挙げることができる。前処理液の具体例としては、PP−1、PP−3、PP−F、PP−FII、PTS−1、PH−7N、CP−1、NP−1、DP−1、CP−Y(いずれも東レ(株)製)などを挙げることができる。
また、画線部の視認性や網点の計測精度を高める目的から、水または界面活性剤を添加した水にクリスタルバイオレット、ビクトリアピュアブルー、アストラゾンレッドなどの染料を添加して現像と同時に画線部のインキ受容層の染色を行うこともできる。さらには、現像の後に上記の染料を添加した液によって染色することもできる。
上記現像工程の一部または全部は、自動現像機により自動的に行うこともできる。自動現像機としては現像部のみの装置、前処理部および現像部がこの順に設けられた装置、前処理部、現像部および後処理部がこの順に設けられた装置、前処理部、現像部、後処理部および水洗部がこの順に設けられた装置などを使用できる。このような自動現像機の具体例としては、TWL−650シリーズ、TWL−860シリーズ、TWL−1160シリーズ(いずれも東レ(株)製)などや、特開平4−2265号公報、特開平5−2272号公報、特開平5−6000号公報などに開示されている自動現像機を挙げることができ、これらを単独または併用して使用することができる。
また、平版印刷版の他の製造方法としては、前述した印刷版用シリコーン組成物または印刷版用シリコーン組成物希釈液を、基板上または基板上に設けられた別の層の上にインクジェットなどを用いて直接パターニングし、加熱下または非加熱下でシリコーンゴム層を乾燥、硬化する方法が挙げられる。加熱する場合には、熱風乾燥機、赤外線乾燥機などを用いて、50〜150℃の温度で、30秒〜5分間乾燥することが好ましい。
得られた平版印刷版を積み重ねて保管する場合には、版面保護の目的で、版と版の間に合紙を挟んでおくことが好ましい。
次に、平版印刷版とインキを用いて印刷物を製造する方法について説明する。本発明の平版印刷版は、湿し水を用いることなくインキのみで印刷を行う水なし印刷に好適に使用することができる。
印刷物の製造方法は、少なくともシリコーンゴム層を有する平版印刷版の表面に、インキを付着させる工程と、前記インキを直接またはブランケットを介して被印刷媒体に転写する工程を含む。
図1を用いて本発明の印刷物の製造方法の一形態を説明する。なお、以下ではブランケット胴4を使用した例を説明するが、本発明はこれに限定されず、ブランケット胴4を使用せず直接インキローラー1から版胴3に装着された平版印刷版2にインキを付着させた後、インキを直接被印刷媒体に転写しても構わない。また、以下では被印刷媒体5の上方からインキを供給する例を説明するが、被印刷媒体5の下方からインキを供給しても構わない。
はじめに、インキローラー1にインキを供給する。インキローラー1に供給されたインキは、版胴3との接点において、版胴3に装着された平版印刷版2に付着する。平版印刷版2に付着したインキはブランケット胴4との接点において、ブランケット胴4の表面に転写する。ブランケット胴4に付着したインキは、圧胴6上に配置された被印刷媒体5との接点において、被印刷媒体5に転写する。被印刷媒体5を必要に応じて乾燥することにより、印刷物が得られる。インキローラーや各胴の回転スピードは特に限定されるものではなく、印刷物に要求される品質、納期、インキの性質に応じて、適宜設定することができる。
印刷物の製造に用いられる印刷機としては、例えば、枚葉方式または輪転方式などの一般公知の直刷り印刷機やオフセット印刷機が挙げられるが、印刷時の平版印刷版へのダメージ抑制により多くの印刷物が得られる点から、オフセット印刷機が好ましい。オフセット印刷機は、フィーダー部、印刷部、デリバリー部により構成される。印刷部は、少なくとも、インキ供給部、版胴、ブランケット胴、圧胴を有する。
オフセット印刷機としては、揺動ローラーおよび/または版胴に冷却機構が備わったオフセット印刷機が耐地汚れ性を向上させる点で好ましい。
被印刷媒体としては、薄紙、厚紙、フィルム、ラベル、金属などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
油性インキや水溶性インキを用いた印刷の場合、被印刷媒体に転写されたインキは自然乾燥または加熱処理により乾燥および/または硬化し、印刷物が得られる。
活性エネルギー線硬化型インキを用いた印刷の場合は、被印刷媒体に転写されたインキは活性エネルギー線により瞬時に硬化し、印刷物が得られる。
活性エネルギー線のひとつであるUVインキを用いた印刷の場合は、被印刷媒体に転写されたインキは紫外線照射装置からの紫外光により瞬時に硬化し、印刷物が得られる。
本発明に好ましく用いることができるインキとしては、以下に記載のインキなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
<インキ−1>:油性インキ
油性インキとしては、例えば、特開昭48−004107号公報、特開平01−306482号公報などで開示された公知の酸化重合型油性インキが挙げられる。また、特開2005−336301号公報、特開2005−126579号公報、特開2011−144295号公報、特開2012−224823号公報などで開示された、従来の油性インキ中の溶剤成分を鉱物油(石油)成分から植物油成分に置き換えた、大豆油インキや植物油インキ、ならびにNon−VOCインキなどと称される環境低負荷型のインキも油性インキに含まれる。
<インキ−2>:水溶性インキ
水溶性インキとしては、例えば、特開2009−57461号公報、特許第4522094号公報などで開示された水または水系洗浄液で洗浄可能な公知の水溶性インキが挙げられる。
<インキ−3>:UVインキ
UVインキとしては、例えば、特許第5158274号公報、特開2012−211230号公報などで開示された公知の紫外線硬化型インキが挙げられる。また、UVインキには省電力(減灯)UV印刷やLED−UV印刷に使用される高感度UVインキも含まれる。
本発明の平版印刷版は、地汚れ抑制成分を多く含有する油性インキや水溶性インキに対して高いインキ反発性を発現することは勿論のこと、地汚れ抑制成分の含有量が極めて少ないUVインキなどに代表される活性エネルギー線硬化型インキに対しても高いインキ反発性を発現する。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。各実施例、比較例における評価は以下の方法で行った。
(1)シリコーンゴム層/感熱層間接着性(対下層接着性)の評価
シリコーンゴム層/感熱層間接着性の指標となるシャドー領域網点の再現性を以下の方法で評価した。
平版印刷版原版をレーザー露光機:“PlateRite”8800E(大日本スクリーン製造(株)製)に装着し、露光量:125mJ/cmの条件で網点面積率70〜99%(1%刻み)のシャドー網点画像(AM175線(2400dpi))を露光し、以下現像条件で現像を行った。
<現像条件>
自動現像機:TWL−1160FII(東レ(株)製)
前処理液:CP−Y(東レ(株)製、液温:45℃)
現像液:水道水(液温:30℃)
後処理液:PA−1(液温:30℃)
水洗:水道水(液温:30℃)
現像速度:80cm/分
得られた平版印刷版において、各網点面積率の再現性を光学顕微鏡(対物レンズ:10〜50倍、接眼レンズ:10倍)で観察し、9割以上再現できた網点面積率をシャドー網点再現性とし、以下の評点でシリコーンゴム層/感熱層間接着性を評価した。
4点:面積率99%の網点が再現でき、接着性が極めて良好
3点:面積率98%の網点が再現でき、接着性が良好
2点:面積率98%の網点が再現できず、接着性がやや不良
1点:面積率95%の網点が再現できず、接着性が不良
(2)耐傷性の評価
未露光の平版印刷版原版を上記(1)と同様の現像条件で現像した。現像後の平版印刷版(6cm×6cm)を連続荷重式摩擦堅牢度試験器に取り付け、2cm×3cmにカットした毛足長さ約5mmの起毛パッド:“カペロン”NS5100(カンボークリエート(株)製)を用いて荷重100gにて150往復擦過した。擦過後の平版印刷版を厚さ0.15mmのアルミ板に貼り付け、印刷機:“OLIVER”466SD((株)桜井グラフィックシステムズ製)に装着し、以下に示す印刷条件で印刷を行った。
<印刷条件>
インキローラー:トラスト・ゼータ(テクノロール(株)製)
ブランケット:MC1300((株)金陽社製)
版面温度:28℃
印刷速度:8,000枚/時間
被印刷媒体:“OKトップコート”(登録商標)(王子製紙(株)製)
インキ:UV171CT墨M−TW((株)T&K TOKA製)
得られた印刷物を目視観察し、以下の評点で耐傷性を評価した。
4点:傷が全く認められない
3点:薄い傷がわずかに認められる
2点:薄い傷が全面に認められる
1点:濃い傷が全面に認められる
(3)インキ反発性の評価
未露光の平版印刷版原版を上記(1)と同様の現像条件で現像し、現像後の平版印刷版を印刷機:“OLIVER”466SDに装着し、上記(2)と同様の印刷条件で印刷を行った。得られた印刷物の非画線部の地汚れ程度を目視評価した。地汚れが認められない場合は、印刷速度を6,000枚/時間に落として再度印刷し、地汚れ程度を目視評価した。6,000枚/時間でも地汚れが認められない場合は、印刷速度を4,000枚/時間に落として再度印刷し、地汚れ程度を目視評価した。評点は以下の通りとした。
5点:印刷速度4,000枚/時間で地汚れなし
4点:印刷速度6,000枚/時間で地汚れなし
3点:印刷速度8,000枚/時間で地汚れなし
2点:印刷速度8,000枚/時間でくわえ部に地汚れあり
1点:印刷速度8,000枚/時間で全面に地汚れあり
(4)シリコーンゴム層硬化性の評価
加熱直後のシリコーンゴム層の硬化性を指擦り試験にて評価した。評点は以下の通りとした。
5点:指で強く擦っても白化しない状態(完全硬化)
4点:指で強く擦るとわずかに白化する状態
3点:指で強く擦ると白化する状態
2点:指で弱く擦っても白化する状態
1点:オイル状態
[実施例1]
厚さ0.24mmの脱脂したアルミ基板(三菱アルミ(株)製)上に、下記の断熱層組成物希釈液を塗布し、200℃で90秒間乾燥し、膜質量10g/mの断熱層を設けた。
<断熱層組成物希釈液>
容器中に下記(a)成分を投入し、スリーワンモーターにて攪拌しながら(b)、(c)、(d)、(e)成分を順次ゆっくりと投入し、成分が均一になるまで攪拌混合した。得られた混合液中に(f)、(g)成分を投入して10分間攪拌混合することで断熱層組成物希釈液を得た。
(a)下記酸化チタン分散液:“タイペーク”(登録商標)CR−50(石原産業(株)製)のN,N−ジメチルホルムアミド分散液(酸化チタン50質量%):60質量部
(b)エポキシ樹脂:“JER”(登録商標)1010(三菱化学(株)製):35質量部
(c)ポリウレタン:“サンプレン”(登録商標)LQ−T1331D(三洋化成工業(株)製、固形分濃度:20質量%):375質量部
(d)N,N−ジメチルホルムアミド:730質量部
(e)メチルエチルケトン:250質量部
(f)アルミキレート:“アルミキレート”ALCH−TR(川研ファインケミカル(株)製):10質量部
(g)レベリング剤:“ディスパロン”(登録商標)LC951(楠本化成(株)製、固形分:10質量%):1質量部
<酸化チタン分散液の作製>
ジルコニアビーズ:“YTZ”(登録商標)ボール(φ1mm、(株)ニッカトー製)1,600gを充填した密閉可能なガラス製規格瓶中に、N,N−ジメチルホルムアミド:500g、“タイペーク”(登録商標)CR−50(石原産業(株)製):500gを投入し、密閉後、小型ボールミル回転架台(アズワン(株)製)にセットし、0.4m/秒の回転速度で7日間分散することで、酸化チタン分散液を得た。
次いで、下記の感熱層組成物希釈液を前記断熱層上に塗布し、140℃で90秒間加熱し、膜質量1.4g/mの感熱層を設けた。なお、感熱層組成物希釈液は、下記成分を室温にて撹拌混合することにより得た。
<感熱層組成物希釈液>
(a)フェノールホルムアルデヒドノボラック樹脂:“スミライトレジン”(登録商標)PR53195(住友ベークライト(株)製):45.0質量部
(b)ポリウレタン溶液:“ニッポラン”(登録商標)5196(日本ポリウレタン(株)製、固形分濃度:30質量%):62.5質量部
(c)赤外線吸収染料:“PROJET”825LDI((株)Avecia製):12.0質量部
(d)チタニウムジ−n−ブトキシビス(アセチルアセトネート)溶液:“ナーセム”(登録商標)チタン(日本化学産業(株)製、固形分濃度:73質量%):28.5質量部
(e)ポリオキシプロピレンジアミン/グリシジルメタクリレート/3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン=1/3/1モルの反応物(固形分濃度:50質量%):22.5質量部
(f)テトラヒドロフラン:717.0質量部
(g)エタノール:112.5質量部
次いで、下記の印刷版用シリコーン組成物希釈液−1を前記感熱層上に塗布し、140℃で80秒間加熱し、膜質量2.0g/mのシリコーンゴム層を設けた。
<印刷版用シリコーン組成物希釈液−1>
容器中に下記(a)、(b)成分を投入し、成分が均一になるまで攪拌混合した。得られた液を乾燥窒素で20分間バブリングすることで液中の水分を除去した。得られた液中に(c)成分を投入して1時間攪拌混合したのち、(d)成分を投入してさらに10分間攪拌混合した。さらに(e)成分を投入し10分間攪拌混合することで印刷版用シリコーン組成物希釈液−1を得た。
(a)イソパラフィン系溶剤:“アイソパー”(登録商標)E(エクソンモービルケミカル社製):900.00質量部
(b)シラノール基を有するオルガノポリシロキサン(両末端シラノールポリジメチルシロキサン):“DMS”−S45(GELEST Inc.製、重量平均分子量:110,000、分子中のシラノール基数:2個):94.65質量部
(c)前記一般式(VII)で表される化合物とは異なる3官能のシランカップリング剤:ビニルトリス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:5.00質量部
(d)反応触媒:ジブチル錫ジアセテート:0.05質量部
(e)前記一般式(VII)で表される化合物:3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部
[実施例2]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−1を下記の印刷版用シリコーン組成物希釈液−2に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
<印刷版用シリコーン組成物希釈液−2>
容器中に下記(a)、(b)、(c)成分を投入し、成分が均一になるまで攪拌混合した。得られた液を乾燥窒素で20分間バブリングすることで液中の水分を除去した。得られた液中に(d)成分を投入して1時間攪拌混合したのち、(e)成分を投入してさらに10分間攪拌混合した。さらに(f)成分を投入し10分間攪拌混合することで印刷版用シリコーン組成物希釈液−2を得た。
(a)“アイソパー”(登録商標)E:900.00質量部
(b)“DMS”−S45:74.65質量部
(c)インキ反発性の液体:KF−96−50cs(シリコーンオイル、重量平均分子量:3,780、25℃における表面張力:20.8mN/m、1気圧環境下において150℃で24時間加熱後の質量減少率:0.1質量%、信越化学工業(株)製)20.00質量部
(d)ビニルトリス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:5.00質量部
(e)ジブチル錫ジアセテート:0.05質量部
(f)3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部
[実施例3]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−1を下記の印刷版用シリコーン組成物希釈液−3に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
<印刷版用シリコーン組成物希釈液−3>
容器中に下記(a)、(b)成分を投入し、成分が均一になるまで攪拌混合した。得られた液を乾燥窒素で20分間バブリングすることで液中の水分を除去した。得られた液中に、予め(c)、(d)成分を混合した混合液を投入して1時間攪拌混合したのち、(e)成分を投入してさらに10分間攪拌混合した。さらに(f)成分を投入し10分間攪拌混合することで印刷版用シリコーン組成物希釈液−3を得た。
(a)“アイソパー”(登録商標)E:900.00質量部
(b)“DMS”−S45:93.65質量部
(c)ビニルトリス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:5.00質量部
(d)4官能のシランカップリング剤:テトラキス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:1.00質量部
(e)ジブチル錫ジアセテート:0.05質量部
(f)3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部
[実施例4]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−1を下記の印刷版用シリコーン組成物希釈液−4に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
<印刷版用シリコーン組成物希釈液−4>
容器中に下記(a)、(b)、(c)成分を投入し、成分が均一になるまで攪拌混合した。得られた液を乾燥窒素で20分間バブリングすることで液中の水分を除去した。得られた液中に、予め(d)、(e)成分を混合した混合液を投入して1時間攪拌混合したのち、(f)成分を投入してさらに10分間攪拌混合した。さらに(g)成分を投入し10分間攪拌混合することで印刷版用シリコーン組成物希釈液−4を得た。
(a)“アイソパー”(登録商標)E:900.00質量部
(b)“DMS”−S45:73.65質量部
(c)KF−96−50cs:20.00質量部
(d)ビニルトリス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:5.00質量部
(e)テトラキス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:1.00質量部
(f)ジブチル錫ジアセテート:0.05質量部
(g)3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部
参考実施例5]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−アミノプロピルトリエトキシシラン:0.30質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例6]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部をN−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例7]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部をN,N’−ビス[3−(トリメトキシシリル)]プロピル]エチレンジアミン:0.30質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
参考実施例8]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.75質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を0.20質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
参考実施例9]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.55質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を0.40質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例10]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を88.65質量部に変更し、KF−96−50cs:20.00質量部を5.00質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例11]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を83.65質量部に変更し、KF−96−50cs:20.00質量部を10.00質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例12]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を63.65質量部に変更し、KF−96−50cs:20.00質量部を30.00質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例13]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を53.65質量部に変更し、KF−96−50cs:20.00質量部を40.00質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例14]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4のテトラキス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:1.00質量部をテトラアセトキシシラン:1.00質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例15]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を74.15質量部に変更し、テトラキス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:1.00質量部を0.50質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例16]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.15質量部に変更し、テトラキス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:1.00質量部を1.50質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例17]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を72.65質量部に変更し、テトラキス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:1.00質量部を2.00質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
参考実施例18]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−1の“DMS”−S45:94.65質量部を94.85質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を0.10質量部に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
参考実施例19]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−1の“DMS”−S45:94.65質量部を94.45質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を0.50質量部に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
参考実施例20]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.85質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を0.10質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例21]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.70質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を0.25質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例22]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.60質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を0.35質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
参考実施例23]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.45質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を0.50質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例24]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を78.65質量部に変更し、KF−96−50cs:20.00質量部を15.00質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例25]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を68.65質量部に変更し、KF−96−50cs:20.00質量部を25.00質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例26]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−1の3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例27]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−2の3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部に変更したこと以外は実施例2と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例28]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−3の3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部に変更したこと以外は実施例3と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例29]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例30]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部をメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]カルバメート:0.30質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例31]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.85質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.10質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例32]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.75質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.20質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例33]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.70質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.25質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例34]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.60質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.35質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例35]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.55質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.40質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例36]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.45質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.50質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例37]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.85質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部をメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]カルバメート:0.10質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例38]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.75質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部をメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]カルバメート:0.20質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例39]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.70質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部をメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]カルバメート:0.25質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例40]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.60質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部をメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]カルバメート:0.35質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例41]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.55質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部をメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]カルバメート:0.40質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例42]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.45質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部をメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]カルバメート:0.50質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例43]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を88.65質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部に変更し、KF−96−50cs:20.00質量部を5.00質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例44]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を83.65質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部に変更し、KF−96−50cs:20.00質量部を10.00質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例45]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を78.65質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部に変更し、KF−96−50cs:20.00質量部を15.00質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例46]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を68.65質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部に変更し、KF−96−50cs:20.00質量部を25.00質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例47]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を63.65質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部に変更し、KF−96−50cs:20.00質量部を30.00質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例48]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を53.65質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部に変更し、KF−96−50cs:20.00質量部を40.00質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例49]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部に変更し、テトラキス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:1.00質量部をテトラアセトキシシラン:1.00質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例50]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を74.15質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部に変更し、テトラキス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:1.00質量部を0.50質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例51]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を73.15質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部に変更し、テトラキス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:1.00質量部を1.50質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[実施例52]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−4の“DMS”−S45:73.65質量部を72.65質量部に変更し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部を3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン:0.30質量部に変更し、テトラキス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:1.00質量部を2.00質量部に変更したこと以外は実施例4と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
[比較例1]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−1を下記の印刷版用シリコーン組成物希釈液−5に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
<印刷版用シリコーン組成物希釈液−5>
容器中に下記(a)、(b)成分を投入し、成分が均一になるまで攪拌混合した。得られた液を乾燥窒素で20分間バブリングすることで液中の水分を除去した。得られた液中に(c)成分を投入して1時間攪拌混合したのち、(d)成分を投入してさらに10分間攪拌混合することで印刷版用シリコーン組成物希釈液−5を得た。
(a)“アイソパー”(登録商標)E:900.00質量部
(b)“DMS”−S45:94.95質量部
(c)ビニルトリス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:5.00質量部
(d)ジブチル錫ジアセテート:0.05質量部
[比較例2]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−1を下記の印刷版用シリコーン組成物希釈液−6に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
<印刷版用シリコーン組成物希釈液−6>
容器中に下記(a)、(b)、(c)成分を投入し、成分が均一になるまで攪拌混合した。得られた液を乾燥窒素で20分間バブリングすることで液中の水分を除去した。得られた液中に(d)成分を投入して1時間攪拌混合したのち、(e)成分を投入してさらに10分間攪拌混合することで印刷版用シリコーン組成物希釈液−6を得た。
(a)“アイソパー”(登録商標)E:900.00質量部
(b)“DMS”−S45:74.95質量部
(c)KF−96−50cs:20.00質量部
(d)ビニルトリス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:5.00質量部
(e)ジブチル錫ジアセテート:0.05質量部
[比較例3]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−1を下記の印刷版用シリコーン組成物希釈液−7に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
<印刷版用シリコーン組成物希釈液−7>
容器中に下記(a)、(b)成分を投入し、成分が均一になるまで攪拌混合した。得られた液を乾燥窒素で20分間バブリングすることで液中の水分を除去した。得られた液中に、予め(c)、(d)成分を混合した混合液を投入して1時間攪拌混合したのち、(e)成分を投入してさらに10分間攪拌混合することで印刷版用シリコーン組成物希釈液−7を得た。
(a)“アイソパー”(登録商標)E:900.00質量部
(b)“DMS”−S45:93.95質量部
(c)ビニルトリス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:5.00質量部
(d)テトラキス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:1.00質量部
(e)ジブチル錫ジアセテート:0.05質量部
[比較例4]
印刷版用シリコーン組成物希釈液−1を下記の印刷版用シリコーン組成物希釈液−8に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で平版印刷版原版の作製、製版、評価を行った。
<印刷版用シリコーン組成物希釈液−8>
容器中に下記(a)、(b)、(c)成分を投入し、成分が均一になるまで攪拌混合した。得られた液を乾燥窒素で20分間バブリングすることで液中の水分を除去した。得られた液中に、予め(d)、(e)成分を混合した混合液を投入して1時間攪拌混合したのち、(f)成分を投入してさらに10分間攪拌混合することで印刷版用シリコーン組成物希釈液−8を得た。
(a)“アイソパー”(登録商標)E:900.00質量部
(b)“DMS”−S45:73.95質量部
(c)KF−96−50cs:20.00質量部
(d)ビニルトリス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:5.00質量部
(e)テトラキス(メチルエチルケトキシミノ)シラン:1.00質量部
(f)ジブチル錫ジアセテート:0.05質量部
実施例1〜52および比較例1〜4について、使用した前記一般式(VII)で表される化合物と4官能のシランカップリング剤の種類を表1に、評価結果を表2に示す。
Figure 0006930145
Figure 0006930145
本発明に係る印刷版用シリコーン組成物は、高い下層との接着力および耐傷性が求められるあらゆる平版印刷版原版および平版印刷版の製造に用いることができ、最適な印刷版用シリコーン組成物を提供することができ、その平版印刷版を用いた平版印刷では望ましい印刷物を得ることが可能になる。
1 インキローラー
2 平版印刷版
3 版胴
4 ブランケット胴
5 被印刷媒体
6 圧胴

Claims (15)

  1. (A)シラノール基を有するオルガノポリシロキサンと、
    (B)下記一般式(VII)で表される化合物を含有し、
    Figure 0006930145

    (一般式(VII)中、Mは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の2価の飽和または不飽和炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜3の直鎖状または枝分かれ状の1価のアルキル基を表す。また、Lは1価の官能基を表す。)
    かつ、
    前記(B)一般式(VII)で表される化合物が、下記一般式(VIII)〜(X)で表される化合物のいずれかから選択される一種類以上である印刷版用シリコーン組成物。
    Figure 0006930145


    (一般式(VIII)〜(X)中、Mは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の2価の飽和または不飽和炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜3の直鎖状または枝分かれ状の1価のアルキル基を表し、Xは水素、炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基のいずれかを表す。また、Jは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基を表す。)
  2. 前記(B)一般式(VIII)〜(X)で表される化合物が、下記一般式(XI)〜(XIII)で表される化合物のいずれかから選択される一種類以上である、請求項に記載の印刷版用シリコーン組成物。
    Figure 0006930145

    (一般式(XI)〜(XIII)中、Xは水素、炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基のいずれかを表し、Rは炭素数1〜3の直鎖状または枝分かれ状の1価のアルキル基を表す。また、Jは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基を表す。)
  3. 前記(B)一般式(VII)〜(XIII)におけるRがメチル基である、請求項1または2に記載の印刷版用シリコーン組成物。
  4. (A)シラノール基を有するオルガノポリシロキサンと、
    (B)下記一般式(VII)で表される化合物を含有し、
    Figure 0006930145

    (一般式(VII)中、Mは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の2価の飽和または不飽和炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜3の直鎖状または枝分かれ状の1価のアルキル基を表す。また、Lは1価の官能基を表す。)
    かつ、
    前記(B)一般式(VII)で表される化合物が、下記一般式(XIV)〜(XVII)で表される化合物のいずれかから選択される一種類以上であって、
    前記(B)一般式(XIV)〜(XVII)で表される化合物を前記印刷版用シリコーン組成物の全成分中に0.25質量%以上0.35質量%以下含有する印刷版用シリコーン組成物。
    Figure 0006930145

    (一般式(XIV)〜(XVII)中、Mは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の2価の飽和または不飽和炭化水素基を表し、Rはメチル基を表す。また、Rは炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基のいずれかを表し、Xは水素、炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基のいずれかを表す。)
  5. 前記(B)一般式(XIV)〜(XVII)で表される化合物が、下記一般式(I)〜(III)で表される化合物のいずれかから選択される一種類以上である、請求項4に記載の印刷版用シリコーン組成物。
    Figure 0006930145

    (一般式(I)〜(III)中、Xは水素、炭素数1〜6の直鎖状、枝分かれ状、環状の1価の飽和または不飽和炭化水素基のいずれかを表し、Rはメチル基を表す。)
  6. さらに(C)インキ反発性の液体を含有する、請求項1〜のいずれかに記載の印刷版用シリコーン組成物。
  7. 前記(C)インキ反発性の液体が、1気圧環境下において150℃で24時間加熱後の質量減少率が0質量%以上0.5質量%以下である、請求項に記載の印刷版用シリコーン組成物。
  8. 前記(C)インキ反発性の液体の25℃における表面張力が、15mN/m以上30mN/m以下である、請求項またはに記載の印刷版用シリコーン組成物。
  9. 前記(C)インキ反発性の液体を、前記印刷版用シリコーン組成物の全成分中に10質量%以上30質量%以下含有する、請求項6〜8のいずれかに記載の印刷版用シリコーン組成物。
  10. さらに(D)4官能のシランカップリング剤を含有する、請求項1〜のいずれかに記載の印刷版用シリコーン組成物。
  11. 前記(D)4官能のシランカップリング剤を前記印刷版用シリコーン組成物の全成分中に0.50質量%以上1.50質量%以下含有する、請求項10に記載の印刷版用シリコーン組成物。
  12. 基板上に少なくともシリコーンゴム層を有する平版印刷版原版を製造する方法であって、請求項1〜11のいずれかに記載の印刷版用シリコーン組成物を硬化して硬化物を得る工程を含む、平版印刷版原版の製造方法。
  13. 請求項12に記載の製造方法により得られた平版印刷版原版を用いる、平版印刷版の製造方法。
  14. 請求項13に記載の製造方法により得られた平版印刷版と、インキを用いる、印刷物の製造方法。
  15. 前記インキが活性エネルギー線硬化型インキである、請求項14に記載の印刷物の製造方法。
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