JP7299094B2 - エンジンの回転数調整機構及びそれを具備する作業車 - Google Patents

エンジンの回転数調整機構及びそれを具備する作業車 Download PDF

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本発明は、エンジンの回転数を調整するためのエンジンの回転数調整機構及びそれを具備する作業車の技術に関する。
従来、排気ガス浄化装置が搭載されたエンジンに関する技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1には、炭素系化合物を浄化する第1排気ガス浄化体を内装する第1ケースと、窒素系化合物を浄化する第2排気ガス浄化体を内装する第2ケースとで構成された排気ガス浄化装置を具備するエンジンが開示されている。
このようにエンジンに排気ガス浄化装置を設けることで、エンジンから排出された排気ガスを浄化し、エンジンからスモークが発生するのを抑制することができる。
しかしながら、種々の事情(例えば、エンジンを搭載する作業車の仕様や、製造コストの制限等)によっては、エンジンに排気ガス浄化装置を設けることができない場合も想定される。このため、排気ガス浄化装置を用いることなく、スモークの発生を抑制することが可能な機構の開発が望まれている。
特開2017-145803号公報
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、スモークの発生を抑制することが可能なエンジンの回転数調整機構及びそれを具備する作業車を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、エンジンに回動可能に設けられ、回動量に応じて前記エンジンの回転数を調整可能な調整レバーと、作業者が操作可能なアクセル操作具と、前記調整レバーと当接するカム部を有し、回動することで前記カム部を介して前記調整レバーを回動させる操作レバーと、前記アクセル操作具の操作に連動して前記操作レバーが回動するように、前記アクセル操作具と前記操作レバーとを連結する連結部材と、を具備し、前記カム部は、前記アクセル操作具が第一の操作範囲で操作されている状態において前記調整レバーと当接する第一の当接する部分と、前記アクセル操作具が前記第一の操作範囲よりも前記エンジンを高回転数で回転させる第二の操作範囲で操作されている状態において前記調整レバーと当接する第二の当接する部分と、を具備し、前記第一の当接する部分は、前記操作レバーが前記エンジンの回転数を増加させる方向に回動するにつれて、前記操作レバーの回動量に対する前記調整レバーの回動量を大きくする形状に形成され、前記第二の当接する部分は、前記操作レバーが前記エンジンの回転数を増加させる方向に回動するにつれて、前記操作レバーの回動量に対する前記調整レバーの回動量を小さくする形状に形成されているものである。
請求項2においては、前記第一の当接する部分は、前記調整レバーを受け入れるような凹となる円弧状に形成されているものである。
請求項3においては、前記調整レバーは、前記カム部に当接すると共に、前記カム部に対して転動可能な円筒状部を具備するものである。
請求項4においては、前記操作レバーは、前記カム部が前記調整レバーに対して一方側から当接するように配置され、かつ前記カム部が前記操作レバーの回動中心となる操作レバー側回動中心部に対して前記一方側とは反対の他方側に位置するように配置されるものである。
請求項5においては、前記調整レバーは、当該調整レバーの回動中心となる調整レバー側回動中心部が、前記操作レバー側回動中心部に対して前記他方側に位置するように配置されるものである。
請求項6においては、前記操作レバー側回動中心部及び前記調整レバー側回動中心部を覆うカバー部材をさらに具備するものである。
請求項7においては、前記操作レバー側回動中心部及び前記カバー部材を支持する支持部材をさらに具備するものである。
請求項8においては、前記支持部材は、前記調整レバー側回動中心部よりも前記他方側において、前記連結部材を支持するものである。
請求項9においては、前記調整レバーの回動を規制することで、前記エンジンのアイドリング回転数を増加させるアイドリング調整部をさらに具備するものである。
請求項10においては、前記エンジンの回転数調整機構を具備するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、スモークの発生を抑制することができる。
請求項2においては、エンジンの回転数を滑らかに上昇させることができる。
請求項3においては、エンジンの回転数を滑らかに上昇させることができる。
請求項4においては、部品や組み付けの誤差の影響を低減することができる。
請求項5においては、エンジンの回転数調整機構の小型化を図ることができる。
請求項6においては、エンジンの回転数を滑らかに上昇させることができる。
請求項7においては、エンジンの回転数調整機構を簡素な構成とすることができる。
すなわち、操作レバー側回動中心部とカバー部材を、共通の部材(支持部材)を用いて取り付けることができ、エンジンの回転数調整機構を簡素な構成とすることができる。
請求項8においては、エンジンの回転数調整機構を簡素な構成とすることができる。
請求項9においては、エンジンの加速時(回転数を増加させる場合)におけるスモークの発生をより効果的に抑制することができる。
すなわち、アイドリング回転数を増加させることで、エンジンの回転数(燃料噴射量)の急激な増加を抑制することができる。これによって、燃料の燃焼を促し、スモーク(燃焼しきれなかった燃料)の発生を抑制することができる。
請求項10においては、スモークの発生を抑制することができる。
トラクタの全体的な構成を示した右側面図。 エンジンに設けられた回転数調整機構を示した概略図。 回転数調整機構を示した前方斜視図。 同じく、前方分解斜視図。 同じく、右側面図。 一部の部材を省略した回転数調整機構の右側面図。 操作レバーのカム部の形状を示した右側面図。 回転数調整機構を示した背面図。 同じく、正面図。 初期状態におけるベアリングとカム部の当接位置を示した右側面図。 アクセルペダルを最大限踏み込んだ際の回転数調整機構を示した右側面図。 ベアリングがカム部の第二当接部と当接した状態を示した右側面図。 ベアリングがカム部の第三当接部と当接した状態を示した右側面図。 アクセルペダルを踏み込んだ際の、調整レバーの回動量の時間変化の一例を示した図。 (a)カム部の形状の変形例を示した右側面図。(b)同じく、他の変形例を示した右側面図。
まず、図1を用いて本発明の一実施形態に係る回転数調整機構100を具備するトラクタ1の全体構成について説明する。
トラクタ1は、主としてフロントフレーム2、エンジン3、フライホイールハウジング4、クラッチハウジング5、トランスミッションケース6、昇降装置7、前輪8、後輪9、ボンネット10、マフラ11、車軸ケース12、ステアリングホイール13、座席14及び回転数調整機構100等を具備する。
フロントフレーム2は、複数の板材を適宜組み合わせて形成される枠状の部材である。フロントフレーム2は、その長手方向を前後方向に向けてトラクタ1の前下部に配置される。フロントフレーム2の後部には、エンジン3が固定される。エンジン3の後部には、フライホイールハウジング4が固定される。フライホイールハウジング4の後部には、クラッチハウジング5が固定される。クラッチハウジング5の後部には、トランスミッションケース6が固定される。トランスミッションケース6の後部には、昇降装置7が設けられる。昇降装置7には、各種の作業装置(例えば、耕運機等)を装着することができる。
また、フロントフレーム2の前部は、車軸ケース12に収容されたフロントアクスル機構(不図示)を介して左右一対の前輪8に支持される。トランスミッションケース6は、リアアクスル機構(不図示)を介して左右一対の後輪9に支持される。
また、エンジン3は、ボンネット10に覆われる。ボンネット10の左側方には、エンジン3の排気ガスを排出するマフラ11が配置される。ボンネット10の後方には、ステアリングホイール13、座席14、その他各種の操作具等が配置される。
回転数調整機構100は、エンジン3の回転数を調整するための機構である。回転数調整機構100は、アクセルペダル110等を具備する。アクセルペダル110は、ボンネット10の後方(座席14の前下方)に配置される。回転数調整機構100の詳細については後述する。
なお、本実施形態においては、エンジン3として、機械的に回転数を調整可能なディーゼルエンジンを用いることを想定している。エンジン3は、回転数調整機構100によって、燃料噴射ポンプによる燃料噴射量が変更される。燃料噴射量が増加すると、エンジン3の回転数が増加する。またエンジン3は、排気ガスの流れを受けて回転する過給機(ターボチャージャ)を具備している。過給機は、エンジン3の排気ガスを受けて、空気を圧縮し、高密度の空気をエンジン3に取り込む(吸気する)ことができる。
エンジン3の動力は、トランスミッションケース6に収容された変速装置(不図示)で変速された後、前記フロントアクスル機構を経て前輪8に伝達可能とされると共に、前記リアアクスル機構を経て後輪9に伝達可能とされる。こうして、エンジン3の動力によって前輪8及び後輪9を回転駆動させ、トラクタ1は走行することができる。また、エンジン3の動力によって、昇降装置7に装着された作業装置を駆動させることができる。
次に、図1から図9を用いて、回転数調整機構100の構成について説明する。
以下では、図中の矢印U、矢印D、矢印F、矢印B、矢印L及び矢印Rで示した方向を、それぞれ上方向、下方向、前方向、後方向、左方向及び右方向と定義して、回転数調整機構100の説明を行う。
なお、図2に示すように、回転数調整機構100を構成する主な部材は、エンジン3の右側面に設けられる。本実施形態において、当該回転数調整機構100(より具体的には、後述する支軸133aの軸線等)は、エンジン3の側面の形状に応じて、トラクタ1の車体に対して若干左右に傾斜した状態で設けられる。そこで本実施形態では、便宜上、トラクタ1の車体の左右方向(水平方向)に対して若干傾斜した方向(後述する支軸133aの軸線方向)を左右方向と定義し、また当該左右方向及び前後方向に対して垂直な方向(鉛直方向に対して若干傾斜した方向)を上下方向と定義する。
図1から図4に示す回転数調整機構100は、エンジン3の回転数を調整するための機構である。回転数調整機構100は、主としてアクセルペダル110、調整レバー120、支持部材130、操作レバー140、ベアリング150、揺動部材160、ケーブル170、調整ナット180及びカバー部材190を具備する。
図1及び図5に示すアクセルペダル110は、エンジン3の回転数を調整するための操作具である。アクセルペダル110は、作業者(トラクタ1の運転者)が足で踏み込むことで回動操作することができる。
図4から図6に示す調整レバー120は、回動量に応じてエンジン3の回転数を調整可能なものである。調整レバー120は、主としてレバー本体121、回動中心部122、ベアリング支持部123及びベアリング124を具備する。
レバー本体121は、板状の部材である。レバー本体121は、板面を左右に向けて配置される。レバー本体121は、側面視において上下に長い略ひし形状に形成される。
回動中心部122は、調整レバー120の回動中心となる部分である。回動中心部122は、軸線を左右方向に向けた略円筒状に形成される。回動中心部122は、レバー本体121の上下中途部を左右に貫通するように設けられ、当該レバー本体121に固定される。
ベアリング支持部123は、略円柱状に形成される部材である。ベアリング支持部123は、軸線を左右方向に向けて配置される。ベアリング支持部123は、レバー本体121の下端部近傍を左右に貫通するように設けられ、当該レバー本体121に固定される。ベアリング支持部123は、レバー本体121から右方に突出するように設けられる。
ベアリング124は、後述する操作レバー140と当接する部材である。ベアリング124は、略円筒状に形成される。ベアリング124は、レバー本体121の右方において、ベアリング支持部123に回動可能に支持される。本実施形態において、ベアリング124は、ベアリング支持部123に3つ設けられる。また本実施形態においては、ベアリング124としてボールベアリングが用いられる。
調整レバー120は、エンジン3の燃料噴射ポンプによる燃料噴射量を変更可能な調整軸3aに固定される。調整軸3aは、エンジン3の右側面に、右方に向かって突出するように設けられている。調整レバー120の回動中心部122には、調整軸3aが挿通される。回動中心部122は、調整軸3aに対して相対回転不能となるように固定される。
調整軸3aは、エンジン3の内部に設けられた図示せぬ付勢部材によって、右側面視反時計回りに付勢されている。調整レバー120に力を加えて、右側面視時計回りに回動させると、当該調整レバー120と一体的に調整軸3aも右側面視時計回りに回動する。これによってエンジン3の燃料噴射ポンプによる燃料噴射量が増加し、エンジン3の回転数を増加させることができる。
支持部材130は、後述する操作レバー140やカバー部材190を支持するものである。支持部材130は、主として第一固定部131、第二固定部132、下側支持部133、連結部134、後側支持部135、延設部136及び上側支持部137を具備する。
第一固定部131は、エンジン3に対して固定される部分である。第一固定部131は、略矩形板状に形成される。第一固定部131は、板面を前後に向けて配置される。
第二固定部132は、エンジン3に対して固定される部分である。第二固定部132は、略矩形板状に形成される。第二固定部132は、板面を前後に向けて配置される。第二固定部132は、第一固定部131の前下方に配置される。
下側支持部133は、後述する操作レバー140及びカバー部材190を支持する部分である。下側支持部133は、略矩形板状に形成される。下側支持部133は、板面を左右に向けて配置される。下側支持部133は、第二固定部132の右端部に固定される。下側支持部133には、支軸133aが設けられる。
支軸133aは、略円柱状に形成される部分である。支軸133aは、軸線を左右方向に向けて配置される。支軸133aは、下側支持部133の前上部を左右に貫通するように設けられ、当該下側支持部133に固定される。支軸133aは、下側支持部133から右方に突出するように設けられる。
連結部134は、第一固定部131と第二固定部132とを連結する部分である。連結部134は、略矩形板状に形成される。連結部134は、板面を左右に向けて配置される。連結部134の後部は、第一固定部131の前面の右下部に固定される。連結部134の前部は、下側支持部133の右側面の上下中途部に固定される。このように、連結部134は、下側支持部133を介して、第一固定部131と第二固定部132とを連結する。
後側支持部135は、後述するケーブル170を支持する部分である。後側支持部135は、略矩形板状に形成される。後側支持部135は、板面を略上下に向けて配置される。後側支持部135の後端部は、略下方に向けて屈曲される。これによって、後側支持部135は側面視略L字状に形成される。後側支持部135の前端部は、第一固定部131の背面の上部に固定される。これにより、後側支持部135は、第一固定部131から後方に突出するように配置される。後側支持部135の後部(略下方に屈曲された部分)の右端部には、切欠部135aが形成される。
延設部136は、第一固定部131から上方に延びるように形成される部分である。延設部136は、長手方向を上下に向けた略矩形板状に形成される。延設部136は、板面を前後に向けて配置される。延設部136の下部は、第一固定部131の前面の右上部に固定される。
上側支持部137は、後述するカバー部材190を支持する部分である。上側支持部137は、略矩形板状に形成される。上側支持部137は、板面を左右に向けて配置される。上側支持部137の後部は、延設部136の前面の上部に固定される。
支持部材130は、エンジン3の右側面に固定される(図2参照)。具体的には、第一固定部131及び第二固定部132が、エンジン3に適宜の締結具(ボルト等)を用いて固定される。支持部材130は、右側面視において、調整レバー120を上下及び後方から囲むように配置される。具体的には、支持部材130は、支軸133aが調整レバー120の回動中心部122(調整軸3a)の前下方に位置するように配置される。また支持部材130は、上側支持部137が調整レバー120の上方に位置するように配置される。また支持部材130は、第一固定部131、後側支持部135及び延設部136が、調整レバー120よりも後方に位置するように配置される。
操作レバー140は、調整レバー120を回動させるためのものである。操作レバー140は、主としてレバー本体141、回動中心部142、ケーブル連結部143及びカム部144を具備する。
レバー本体141は、板状の部材である。レバー本体141は、板面を左右に向けて配置される。レバー本体141は、右側面視において、長手方向を略上下に向けて配置される。
回動中心部142は、操作レバー140の回動中心となる部分である。回動中心部142は、軸線を左右方向に向けた略円筒状に形成される。回動中心部142は、レバー本体141の下端部に固定される。
ケーブル連結部143は、後述するケーブル170が連結される部分である。ケーブル連結部143は、略矩形板状に形成される。ケーブル連結部143は、板面を左右に向けて配置される。ケーブル連結部143の下端部は、左方に向けて屈曲される。これによって、ケーブル連結部143は背面視(正面視)略L字状に形成される。ケーブル連結部143の左下部(左方に屈曲された部分の端部)は、レバー本体141の右側面の上下中途部に固定される。ケーブル連結部143は、右側面視において、長手方向を略上下に向けて(レバー本体141と平行な方向に延びるように)配置される。ケーブル連結部143の上端は、レバー本体141の上端近傍まで延びるように形成される。
図7に示すカム部144は、調整レバー120(より詳細には、ベアリング124)と当接する部分である。カム部144は、レバー本体141の上部を、後側面から上面に亘って適宜の形状に切り欠くことで形成される。カム部144は、主として第一当接部144a、第二当接部144b及び第三当接部144cを具備する。なお、本実施形態中の第二当接部144bは、本願発明の第一の当接する部分に相当する。また、本実施形態中の第三当接部144cは、本願発明の第二の当接する部分に相当する。
第一当接部144aは、右側面視直線状に形成された平面状の部分である。第一当接部144aは、右側面視において、レバー本体141の後側面に対して、所定の角度α(<90度)に延びるように形成される。本実施形態においては、角度α=60度~70度となるように形成されている。第一当接部144aは、右側面視において、レバー本体141の後側面から適宜の長さとなるように形成される。
第二当接部144bは、右側面視円弧状に形成された曲面状の部分である。なお、本実施形態中の第二当接部144bは、本願発明の第一の当接する部分に相当する。第二当接部144bは、右側面視において、前側に向かって凹むように形成される。より具体的には、第二当接部144bは、右側面視において、レバー本体141の後方に設定された点C1を中心とする半径R1の円弧状に形成される。点C1の位置及び半径R1の値は、任意に設定することができる。第二当接部144bは、第一当接部144aの端部(前側の端部)と滑らかに連続するように形成される。
第三当接部144cは、右側面視円弧状に形成された曲面状の部分である。なお、本実施形態中の第三当接部144cは、本願発明の第二の当接する部分に相当する。第三当接部144cは、右側面視において、後側に向かって突出するように形成される。より具体的には、第三当接部144cは、右側面視において、レバー本体141の前方に設定された点C2を中心とする半径R2の円弧状に形成される。点C2の位置及び半径R2の値は、任意に設定することができる。第三当接部144cは、第二当接部144bの端部と滑らかに連続するように形成される。
このように、カム部144は、右側面視において、レバー本体141の根元側(回動中心部142側)から先端側に向かって、傾斜角度が変化するように形成されている。具体的には、カム部144は、まずレバー本体141の後側面に対して所定の角度αで傾斜するように形成される(第一当接部144a)。その後、カム部144は、徐々に傾斜角度が緩やかになり(第二当接部144b)、レバー本体141の後側面(レバー本体141の長手方向)と略平行になるように形成される(第二当接部144bと第三当接部144cの境界部近傍)。さらにその後、カム部144は、徐々に傾斜角度が大きくなるように形成される(第三当接部144c)。
図4から図6に示すベアリング150は、操作レバー140を滑らかに回動させるための部材である。ベアリング150は、略円筒状に形成される。ベアリング150は、操作レバー140の回動中心部142に嵌め合わされて固定される。本実施形態においては、ベアリング150は、回動中心部142に2つ設けられる。また本実施形態においては、ベアリング150としてボールベアリングが用いられる。
回動中心部142に固定されたベアリング150には、支持部材130の支軸133aが挿通される。これによって、操作レバー140は、ベアリング150を介して、支軸133aに回動可能に支持される。操作レバー140の回動中心部142は、調整レバー120の回動中心部122よりも前方に位置することになる。
操作レバー140は、カム部144が、調整レバー120のベアリング124に対して前方から当接するように配置される。また操作レバー140は、常時、上部が後方に向かって傾斜するように配置される。すなわち操作レバー140は、後述するようにアクセルペダル110によって回動されたとしても、回動中心部142に対して、レバー本体141の上部が左方に位置するように配置される。これによって、カム部144は、常時回動中心部142(より詳細には、回動中心部142の中心)に対して後方に位置するように配置される。
揺動部材160は、操作レバー140に対して後述するケーブル170を回動可能に連結する部材である。揺動部材160は、主として本体部161及び揺動軸162を具備する。
本体部161は、略矩形板状の部材を略L字状に屈曲させて形成される部材である。揺動軸162は、本体部161の揺動中心となる部材である。揺動軸162は、本体部161の一端部(後端部)を左右に貫通するように設けられる。揺動軸162は、さらに操作レバー140のケーブル連結部143の上端部に、左方から挿通される。これによって、本体部161は、操作レバー140のケーブル連結部143に対して揺動可能に連結される。
図5に示すケーブル170は、アクセルペダル110と操作レバー140とを連結する部材である。ケーブル170は、インナーケーブル、及びインナーケーブルを覆うアウターケーブル等(不図示)を具備する。ケーブル170の一端は、アクセルペダル110に連結される。ケーブル170の他端は、揺動部材160(本体部161)の端部に連結される。すなわち、ケーブル170は、揺動部材160を介して操作レバー140のケーブル連結部143に揺動可能に連結される。ケーブル170の他端部近傍は、支持部材130の切欠部135aに挿通される。ケーブル170のアウターケーブルは、適宜の締結具(ナット等)を用いて当該切欠部135aに固定される。
このように本実施形態では、ケーブル170が操作レバー140のケーブル連結部143に連結される。すなわち、操作レバー140のカム部144が形成される部分(レバー本体141)に対して左右に変位した位置に配置されたケーブル連結部143に、ケーブル170を連結することができる。このように、カム部144が形成される部分と、ケーブル170が連結される部分とを別個設けることで、カム部144とケーブル170との干渉を容易に回避することができ、設計の自由度を向上させることができる。
図4から図6に示す調整ナット180は、調整レバー120の回動を規制することで、エンジン3のアイドリング回転数を調整するものである。調整ナット180は、エンジン3のアイドリング回転数の初期値を設定するストッパボルト3bに設けられる。
ストッパボルト3bは、長手方向を前後に向けて配置される。ストッパボルト3bは、エンジン3の右側面に形成されたボルト固定部3cに挿通された状態で固定される。ストッパボルト3bは、調整レバー120のレバー本体121の後方に配置される。ストッパボルト3bの前端は、レバー本体121の上端部の後側面と対向するように配置される。
調整ナット180をストッパボルト3bに設けない場合には、当該ストッパボルト3bの前端が調整レバー120(レバー本体121)と当接することによって、当該調整レバー120の回動(右側面視反時計回り方向への回動)が規制される。これによって、エンジン3のアイドリング回転数が設定されることになる。
本実施形態では、ストッパボルト3bの前端から突出するように、調整ナット180を固定している。これによって、調整レバー120は、調整ナット180と当接することによって右側面視反時計回り方向への回動が規制されることになる。この場合、調整ナット180を設けない場合(ストッパボルト3bによって調整レバー120の回動が規制される場合)よりも、アイドリング回転数が増加することになる。例えば、本実施形態では、調整ナット180を設けない場合のアイドリング回転数が約800rpmであるエンジン3に対して、調整ナット180を設けることで、アイドリング回転数を約1000rpmに増加させることを想定している。
図4、図5、図8及び図9に示すカバー部材190は、調整レバー120、操作レバー140等を覆うための部材である。カバー部材190は、主として側面191、前面192、底面193、上面194、上側固定部195及び下側固定部196を具備する。側面191、前面192、底面193、上面194及び上側固定部195は、板状の部材を適宜屈曲させて一体的に形成される。
側面191は、板面を左右に向けて配置される。側面191は、右側面視において支持部材130の下側支持部133の下端部から、操作レバー140の上端部までと重複するように配置される。
前面192は、板面を前後に向けて配置される。前面192は、側面191の前端から左方に延びるように形成される。前面192は正面視において調整レバー120及び操作レバー140と重複するように配置される。
底面193は、板面を上下に向けて配置される。底面193は、側面191の下端から左方に延びるように形成される。底面193の左端は、下側支持部133の左側面と同一位置(面一)となる位置に配置される。
上面194は、側面191の上端から左上方に延びるように形成される。上面194は、右側面視において調整レバー120の上部及び調整ナット180と重複するように配置される。上面194は、他の部材と干渉しないように、適宜屈曲される。
上側固定部195は、板面を左右に向けて配置される。上側固定部195は、上面194の上端から上方に延びるように形成される。上側固定部195は、右側面視において上側支持部137と重複するように配置される。上側固定部195は、適宜の締結具(ボルト等)を用いて上側支持部137に固定される。
下側固定部196は、略矩形板状の部材を背面視略L字状に屈曲させて形成される。下側固定部196は、底面193の内側面(上面)に固定される。下側固定部196は、適宜の締結具(ボルト等)を用いて下側支持部133に固定される。ここで、底面193の左端は、下側支持部133の左側面と面一となるように形成されている。このため、下方から下側支持部133の左方に工具を容易に挿入することができ、ボルト等の締結具を容易に固定することができる。
このように、カバー部材190を設けることで、調整レバー120や操作レバー140等を上方、下方、前方及び側方から覆うことができる。特に、調整レバー120の回動中心部122及びベアリング124、操作レバー140の回動中心部142、並びにベアリング150等の、回動部分をカバー部材190で覆うことで、当該回動部分に泥や埃等が付着し、滑らかな回動が阻害されるのを抑制することができる。
以下では、上述の如く構成された回転数調整機構100によって、エンジン3の回転数を上昇させる(加速させる)様子について説明する。
まず、初期状態(アクセルペダル110を操作していない状態)について説明する。
図5及び図6に示すように、アクセルペダル110を操作していない(踏み込んでいない)場合、調整レバー120は、調整ナット180と当接する位置まで、右側面視反時計回りに回動している。本実施形態では、この状態のエンジン3の回転数がアイドリング回転数(本実施形態では、約1000rpm)となる。当該アイドリング回転数は、調整ナット180を設けない場合のアイドリング回転数(本実施形態では、約800rpm)に比べて大きくなる。また、アクセルペダル110を操作していない場合、調整レバー120のベアリング124は、操作レバー140のカム部144の第一当接部144aに当接している(図10参照)。また、アクセルペダル110を操作していない場合、調整レバー120のベアリング124は、前後方向において調整ナット180よりも前方に位置している。
次に、アクセルペダル110を操作する場合について説明する。
図12に示すように、作業者(運転者)がアクセルペダル110を踏み込むと、ケーブル170を介して操作レバー140が右側面視反時計回りに回動する。操作レバー140が回動すると、カム部144によってベアリング124が後方に押され、調整レバー120が側面視時計回りに回動する。調整レバー120の回動量に応じて、エンジン3の回転数が増加する。
ここで、操作レバー140のカム部144によってベアリング124が押される場合、ベアリング124は、カム部144の第一当接部144a、第二当接部144b及び第三当接部144cを順に転がりながら、カム部144内を移動する(転動する)。
作業者がアクセルペダル110を踏み込み始めた直後には、ベアリング124は、第一当接部144aを転がる(図10参照)。第一当接部144aは、操作レバー140の後側面に対して前方に傾斜するように形成されている。このため、カム部144の後方への移動(アクセルペダル110の操作、操作レバー140の回動)に対して、ベアリング124の後方への移動(調整レバー120の回動)が抑制される。すなわち、作業者のアクセルペダル110の操作量に対して、調整レバー120の回動量が比較的小さくなる。これによって、作業者がアクセルペダル110を踏み込み始めた直後には、エンジン3の回転数は緩やかに上昇する。
さらに作業者がアクセルペダル110を踏み込むと、ベアリング124は、第一当接部144aと隣接する第二当接部144bを転がる(図12参照)。第二当接部144bは、レバー本体141の後側面に対する傾斜角度が徐々に緩やかになるように形成されている。このため、作業者がアクセルペダル110を踏み込むと、カム部144の移動に対するベアリング124の移動が徐々に大きくなる。すなわち、作業者のアクセルペダル110の操作量に対して、調整レバー120の回動量が徐々に大きくなる。
さらに作業者がアクセルペダル110を踏み込むと、ベアリング124は、第二当接部144bと隣接する第三当接部144cを転がる(図13参照)。第三当接部144cは、レバー本体141の後側面に対する傾斜角度が徐々に大きくなるように形成されている。ここで、ベアリング124が第三当接部144cを転がる状態では、レバー本体141が後方に向かって比較的大きく傾斜した状態になっている。この状態では、操作レバー140の回動量に対する調整レバー120の回動量が大きくなる。そこで本実施形態では、第三当接部144cの傾斜を大きくすることで、操作レバー140の回動量(ひいては、アクセルペダル110の操作量)に対する調整レバー120の回動量の増大の抑制(一定化)を図っている。
なお、本実施形態では、アクセルペダル110を最大限踏み込んだ場合、調整レバー120のベアリング124は、前後方向において回動中心部122や調整ナット180よりも後方に位置している(図11参照)。
次に、初期状態からアクセルペダル110を最大限まで踏み込んだ場合の、調整レバー120の回動の様子について説明する。
図14には、1秒間で、アクセルペダル110を初期状態から最大限まで踏み込んだ際の、調整レバー120の回動量の変化の一例を示している。この際、アクセルペダル110は概ね一定の速度で踏み込み操作されている。なお図14においては、調整レバー120の回動量を表す指標として、調整レバー120の下端部(ベアリング124)の所定方向(本実施形態では、略前後方向)への移動距離をストロークセンサで計測した結果を示している。また図14には、比較のため、本実施形態のように操作レバー140を介して調整レバー120を回動させるのではなく、ケーブル170で直接調整レバー120を回動させた場合の当該調整レバー120の回動の様子(調整レバー120の下端部の移動距離)を、破線で示している。
上述の如く、本実施形態においては操作レバー140にカム部144を形成したことにより、アクセルペダル110を踏み込み始めた直後の調整レバー120の回動量(ベアリング124の移動距離)が緩やかに増加していることがわかる。また、さらにアクセルペダル110を踏み込むと(時間が経過すると)、調整レバー120の回動量の増加量が徐々に大きくなっていることがわかる。
このように、アクセルペダル110を踏み込むにつれて調整レバー120の回動量の増加量が徐々に大きくなるように構成することで、加速時のエンジン3の燃料噴射量が抑制され、エンジン3の回転数が緩やかに増加することになる。エンジン3の回転数を緩やかに増加させることで、エンジン3の燃料噴射量に対する吸気量不足を抑制することができる。
すなわち、排気ガスにより作動する過給機の動作は、エンジン3の回転数の増加に対して若干の時間遅れが生じる。そこで、本実施形態のようにエンジン3の回転数を緩やかに増加させることで、エンジン3の回転数(燃料噴射量)と、過給機による吸気量との差(吸気量の不足)を小さく抑えることができる。これによって、吸気量不足による燃料の不完全燃焼を抑制し、燃料の燃焼を促すことができ、ひいてはスモーク(白煙)の発生を抑制することができる。
また、本実施形態では、調整ナット180を用いて、エンジン3のアイドリング回転数を増加させている。これによって、加速前(アクセルペダル110を踏み込む前)のエンジン3の回転数が高くなるため、吸気量も増加し、加速時に燃料噴射量が増加しても、スモークの発生を抑制することができる。
以上の如く、本実施形態に係るエンジン3の回転数調整機構100は、
エンジン3に回動可能に設けられ、回動量に応じて前記エンジン3の回転数を調整可能な調整レバー120と、
作業者が操作可能なアクセルペダル110(アクセル操作具)と、
前記調整レバー120と当接するカム部144を有し、回動することで前記カム部144を介して前記調整レバー120を回動させる操作レバー140と、
前記アクセルペダル110の操作に連動して前記操作レバー140が回動するように、前記アクセルペダル110と前記操作レバー140とを連結するケーブル170(連結部材)と、
を具備し、
前記カム部144は、
前記操作レバー140が前記エンジン3の回転数を増加させる方向に回動するにつれて、前記操作レバー140の回動量に対する前記調整レバー120の回動量を大きくする形状に形成された第二当接部144b(調整部)を具備するものである。
このように構成することにより、スモークの発生を抑制することができる。
すなわち、アクセルペダル110を操作すると、操作レバー140の回動量に対する調整レバー120の回動量が徐々に大きくなるため、エンジン3の回転数(燃料噴射量)の急激な増加を抑制することができる。これによって、燃料の燃焼を促し、エンジン3の加速時(回転数を増加させる場合)におけるスモークの発生(燃焼しきれなかった燃料が白煙として発生すること)を抑制することができる。
また、前記第二当接部144bは、
前記調整レバー120を受け入れるような凹となる円弧状に形成されているものである。
このように構成することにより、エンジン3の回転数を滑らかに上昇させることができる。
すなわち、カム部144(第二当接部144b)を円弧状に形成することで、調整レバー120を滑らかに回動させることができ、ひいてはエンジン3の回転数を滑らかに上昇させることができる。
また、前記調整レバー120は、
前記カム部144に当接すると共に、前記カム部144に対して転動可能なベアリング124(円筒状部)を具備するものである。
このように構成することにより、エンジン3の回転数を滑らかに上昇させることができる。
すなわち、ベアリング124をカム部144に対して転動させることで、操作レバー140の回動に対して調整レバー120を滑らかに回動させることができ、ひいてはエンジン3の回転数を滑らかに上昇させることができる。
また、前記操作レバー140は、
前記カム部144が前記調整レバー120に対して前方(一方側)から当接するように配置され、かつ前記カム部144が前記操作レバー140の回動中心となる回動中心部142(操作レバー側回動中心部)に対して後方(前記一方側とは反対の他方側)に位置するように配置されるものである。
このように構成することにより、部品や組み付けの誤差の影響を低減することができる。
すなわち、操作レバー140を一方向に傾斜するように配置することで、部品や組み付けの誤差が生じた場合にも、当該誤差がエンジン3の回転数の制御に与える悪影響(例えば、当該誤差による操作レバー140に対する調整レバー120の回動位置のずれ等)を抑制することができる。
より具体的には、例えば操作レバー140が傾斜していない(上下方向に平行に配置されている)場合、カム部144が水平(前後方向)に近い傾斜になるため、多少の寸法誤差によって、調整レバー120のベアリング124と、操作レバー140のカム部144との当接位置が大きく変化することになり、エンジン3の回転数の制御に大きな誤差が生じることになる。本実施形態では、このような悪影響を抑制するため、操作レバー140を後方に傾斜するように配置している。
また、前記調整レバー120は、
当該調整レバー120の回動中心となる回動中心部122(調整レバー側回動中心部)が、前記操作レバー140の回動中心部142に対して後方に位置するように配置されるものである。
このように構成することにより、エンジン3の回転数調整機構100の小型化を図ることができる。
すなわち、操作レバー140の傾斜方向(後方)に調整レバー120を配置することで、部品の配置の省スペース化を図ることができる。
また、回転数調整機構100は、
操作レバー140の回動中心部142及び調整レバー120の回動中心部122を覆うカバー部材190をさらに具備するものである。
このように構成することにより、エンジン3の回転数を滑らかに上昇させることができる。
すなわち、操作レバー140の回動中心部142及び調整レバー120の回動中心部122に泥や埃等が付着するのを抑制することができる。これによって、操作レバー140及び調整レバー120を滑らかに回動させることができ、ひいてはエンジン3の回転数を滑らかに上昇させることができる。
また、回転数調整機構100は、
操作レバー140の回動中心部142及び前記カバー部材190を支持する支持部材130をさらに具備するものである。
このように構成することにより、エンジン3の回転数調整機構100を簡素な構成とすることができる。
すなわち、操作レバー140の回動中心部142とカバー部材190を、共通の部材(支持部材130)を用いて取り付けることができ、エンジン3の回転数調整機構100を簡素な構成とすることができる。
また、前記支持部材130は、
調整レバー120の回動中心部122よりも後方において、前記ケーブル170を支持するものである。
このように構成することにより、エンジン3の回転数調整機構100を簡素な構成とすることができる。
すなわち、操作レバー140の回動中心部142及びカバー部材190に加えて、ケーブル170も支持部材130に支持させることで、エンジン3の回転数調整機構100を簡素な構成とすることができる。また、操作レバー140の傾斜方向(後方)においてケーブル170を支持することで、部品の配置の省スペース化を図ることができる。
また、回転数調整機構100は、
前記調整レバー120の回動を規制することで、前記エンジン3のアイドリング回転数を増加させる調整ナット180(アイドリング調整部)をさらに具備するものである。
このように構成することにより、スモークの発生をより効果的に抑制することができる。
すなわち、アイドリング回転数を増加させることで、エンジン3の回転数(燃料噴射量)の急激な増加を抑制することができる。これによって、燃料の燃焼を促し、スモーク(燃焼しきれなかった燃料)の発生を抑制することができる。
また、トラクタ1(作業車)は、
エンジン3の回転数調整機構100を具備するものである。
このように構成することにより、スモークの発生を抑制することができる。
なお、本実施形態に係るアクセルペダル110は、本発明に係るアクセル操作具の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るケーブル170は、本発明に係る連結部材の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第二当接部144bは、本発明に係る調整部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るベアリング124は、本発明に係る円筒状部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る回動中心部142は、本発明に係る操作レバー側回動中心部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る回動中心部122は、本発明に係る調整レバー側回動中心部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る調整ナット180は、本発明に係るアイドリング調整部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第二当接部144bは、本発明に係る第一の当接する部分の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第三当接部144cは、本発明に係る第二の当接する部分の実施の一形態である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態に係る作業車はトラクタ1であるものとしたが、本発明に係る作業車の種類はこれに限定されるものでない。本発明に係る作業車は、その他の農業車両、建設車両、産業車両等であってもよい。
また、本実施形態において、アクセル操作具の一例としてアクセルペダル110を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、その他種々の操作具をアクセル操作具として用いることが可能である。例えば、手で操作可能なレバー等をアクセル操作具として用いることも可能である。
また、本実施形態において、アクセルペダル110と操作レバー140を連結する連結部材としてケーブル170を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、その他種々の部材を連結部材として用いることが可能である。例えば、棒状や板状の部材を適宜組み合わせて構成されたリンク機構を、連結部材として用いることも可能である。
また、本実施形態において、操作レバー140の回動量に対する調整レバー120の回動量を大きくするようなカム部144の形状として、側面視円弧状(曲面状)に形成された第二当接部144bを例示したが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、操作レバー140の回動に伴って、当該操作レバー140の回動量に対する調整レバー120の回動量が大きくなるような形状であれば、カム部144の形状を任意に変更することが可能である。
例えば、図15(a)に示すように、カム部144全体を、右側面視直線状に形成された、平面状の部分とすることも可能である。また、図15(b)に示すように、カム部144に、側面視直線状(平面状)に形成され、レバー本体141に対する傾斜角度が異なる複数の(図15(b)の例では2つの)平面部(第一平面部144d及び第二平面部144e)を形成することも可能である。
また、本実施形態では、カム部144に対して転動可能な円筒状部としてベアリング124(ボールベアリング)を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、その他種々の部材を円筒状部として用いることが可能である。例えば、板材を円筒状に屈曲して形成されたカラーを円筒状部として用いることも可能である。
また、本実施形態では、エンジン3のアイドリング回転数を増加させるアイドリング調整部として調整ナット180を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、その他種々の部材をアイドリング調整部として用いることが可能である。すなわち、調整レバー120の回動を所定の位置で規制することができるものであれば、アイドリング調整部の構成は限定するものではない。
また、本実施形態では、回転数調整機構100が適用されるエンジン3として、機械的に回転数を調整可能なディーゼルエンジンを例示したが、本発明はこれに限るものではなく、種々のエンジンに適用することが可能である。但し、回転数を電子制御可能なエンジンにおいては、燃料噴射量を任意に調整してスモークを抑制することができるため、本発明は機械的に回転数を調整可能なエンジンに対して適用するのが効果的である。
1 トラクタ
3 エンジン
100 回転数調整機構
110 アクセルペダル
120 調整レバー
122 回動中心部
124 ベアリング
130 支持部材
140 操作レバー
142 回動中心部
144 カム部
144a 第一当接部
144b 第二当接部
144c 第三当接部
170 ケーブル
180 調整ナット
190 カバー部材

Claims (10)

  1. エンジンに回動可能に設けられ、回動量に応じて前記エンジンの回転数を調整可能な調整レバーと、
    作業者が操作可能なアクセル操作具と、
    前記調整レバーと当接するカム部を有し、回動することで前記カム部を介して前記調整レバーを回動させる操作レバーと、
    前記アクセル操作具の操作に連動して前記操作レバーが回動するように、前記アクセル操作具と前記操作レバーとを連結する連結部材と、
    を具備し、
    前記カム部は、
    前記アクセル操作具が第一の操作範囲で操作されている状態において前記調整レバーと当接する第一の当接する部分と、
    前記アクセル操作具が前記第一の操作範囲よりも前記エンジンを高回転数で回転させる第二の操作範囲で操作されている状態において前記調整レバーと当接する第二の当接する部分と、
    を具備し、
    前記第一の当接する部分は、
    前記操作レバーが前記エンジンの回転数を増加させる方向に回動するにつれて、前記操作レバーの回動量に対する前記調整レバーの回動量を大きくする形状に形成され、
    前記第二の当接する部分は、
    前記操作レバーが前記エンジンの回転数を増加させる方向に回動するにつれて、前記操作レバーの回動量に対する前記調整レバーの回動量を小さくする形状に形成されている、
    エンジンの回転数調整機構。
  2. 前記第一の当接する部分は、
    前記調整レバーを受け入れるような凹となる円弧状に形成されている、
    請求項1に記載のエンジンの回転数調整機構。
  3. 前記調整レバーは、
    前記カム部に当接すると共に、前記カム部に対して転動可能な円筒状部を具備する、
    請求項1又は請求項2に記載のエンジンの回転数調整機構。
  4. 前記操作レバーは、
    前記カム部が前記調整レバーに対して一方側から当接するように配置され、かつ前記カム部が前記操作レバーの回動中心となる操作レバー側回動中心部に対して前記一方側とは反対の他方側に位置するように配置される、
    請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のエンジンの回転数調整機構。
  5. 前記調整レバーは、
    当該調整レバーの回動中心となる調整レバー側回動中心部が、前記操作レバー側回動中心部に対して前記他方側に位置するように配置される、
    請求項4に記載のエンジンの回転数調整機構。
  6. 前記操作レバー側回動中心部及び前記調整レバー側回動中心部を覆うカバー部材をさらに具備する、
    請求項5に記載のエンジンの回転数調整機構。
  7. 前記操作レバー側回動中心部及び前記カバー部材を支持する支持部材をさらに具備する、
    請求項6に記載のエンジンの回転数調整機構。
  8. 前記支持部材は、
    前記調整レバー側回動中心部よりも前記他方側において、前記連結部材を支持する、
    請求項7に記載のエンジンの回転数調整機構。
  9. 前記調整レバーの回動を規制することで、前記エンジンのアイドリング回転数を増加させるアイドリング調整部をさらに具備する、
    請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載のエンジンの回転数調整機構。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載のエンジンの回転数調整機構を具備する作業車。
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