JP2003294135A - 移動農機の変速操作機構 - Google Patents
移動農機の変速操作機構Info
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Abstract
入力部材49の操作を正確に行えるようになし、また入
力部材49周辺の振動を抑制し、さらに正確性の期待さ
れる操作感覚が得られるようになす。 【解決手段】 入力部材49と出力部材54のそれぞれ
を第一特定軸線(支点軸51)回りの回動可能に装設
し、前記出力部材49に前記入力部材54の変位を検出
するためのセンサ58と、該センサ58の検出に関連し
て作動する変速モータと、該変速モータと前記出力部材
54とを連動連結するための摩擦力を付与するものとし
た第一摩擦力付与手段60とを備えた移動農機の変速操
作機構において、前記入力部材49の前記第一特定軸線
51回りへの遊動変位を規制するための摩擦力を付与す
るものとした第二摩擦力付与手段73を設ける。
Description
される移動農機の変速操作機構に関する。
無段変速装置の変速入力部材を連動させるものとした出
力部材とのそれぞれを第一特定軸線回りの回動可能に装
設し、前記出力部材に前記入力部材の変位を検出するた
めのセンサと、該センサの検出に関連して作動する変速
モータと、該変速モータと前記出力部材とを連動連結す
るための摩擦力を付与するものとした第一摩擦力付与手
段とを備えた移動農機の変速操作機構は存在している
(特開2000−355228号公報参照)。
レバーが前進側へ特定角度操作されると、これをセンサ
が検出し、変速モータを正転させる。そして、この変速
モータの回転が無段変速装置の変速入力部材を正側へ特
定角度だけ変位させる。これにより、無段変速装置は主
変速操作レバーの操作角度に応じて機体の前進速度を増
速させるように変速作動する。なお、主変速操作レバー
が後進側へ特定角度操作されると、これと対称的に作動
し、無段変速装置は主変速操作レバーの操作角度に応じ
て機体の後進速度を増速させるように変速作動する。
作機構では、主変速操作レバーが出力部材に対して、セ
ンサとの関係で定まる一定範囲内で特定軸線回りへ遊動
する現象が生じるのであり、この現象が主変速操作レバ
ーの操作を不正確となすと共に、主変速操作レバー周辺
の振動を誘発するほか、操作感覚の安定性を損ねるもの
となるのである。本発明は、上記問題点に対処し得るも
のとした移動農機の変速操作機構を提供することを目的
とする。
本発明では、請求項1に記載したように、変速操作変位
を伝達される入力部材と、無段変速装置の変速入力部材
を連動させるものとした出力部材とのそれぞれを第一特
定軸線(支点軸51)回りの回動可能に装設し、前記出
力部材に前記入力部材の変位を検出するためのセンサ
と、該センサの検出に関連して作動する変速モータと、
該変速モータと前記出力部材とを連動連結するための摩
擦力を付与するものとした第一摩擦力付与手段とを備え
た移動農機の変速操作機構において、 前記入力部材の
前記第一特定軸線(支点軸51)回りへの遊動変位を規
制するための摩擦力を付与するものとした第二摩擦力付
与手段を設けた構成となす。
出力部材とが別体でそれぞれが独立して回動されるもの
である構成の下で、前記入力部材が前記第二摩擦力付与
手段によりその遊動を規制されるものとなる。
請求項2に記載したように、前記第二摩擦力付与手段が
前記第一特定軸線(支点軸51)からこの軸線回りの特
定半径方向へ離間させて設けてある構成となす。このよ
うにすれば、前記摩擦力付与手段を前記第一特定軸線
(支点軸51)からこの軸線回りの特定半径方向へ離間
させて設けたことが前記第一特定軸線(支点軸51)箇
所の構造を簡易化させるほか、前記第二摩擦力付与手段
の付与する摩擦力が前記入力部材の揺動変位を規制する
ための抵抗トルクを発生させる際にその抵抗トルクの腕
長さを長くなすように作用する。
摩擦力付与手段が、前記入力部材に形成された延長アー
ムと、該延長アームの先部に付設された摩擦部材と、前
記入力部材を支持した固定部に止着されるもので前記摩
擦部材と摺接で摩擦力を生成させるものとした摺接板部
材と、該摺接板部材に前記摩擦部材を弾圧状に接触させ
るものとした弾圧手段とで形成されている構成となす。
このようにすれば、前記第二摩擦力付与手段が安価な構
造により第一特定軸線(支点軸51)から離れて形成さ
れるものとなり、また前記第二摩擦力付与手段の付与す
る摩擦力が前記入力部材の揺動変位を規制するための抵
抗トルクを発生させる際に、請求項2記載の発明の場合
と同様に、延長アームがその抵抗トルクの腕長さを長く
なすように作用する。
摩擦力付与手段が、前記入力部材に対向状且つ片持ち状
に形成された一対の延長アームと、これら延長アームの
先部の対向面部に付設された一対の摩擦部材と、前記入
力部材を支持した固定部に止着され且つ前記一対の摩擦
部材間に位置されるほか前記第一特定軸線を中心とする
円弧に添わせた円弧状透孔を形成された摺接板部材と、
前記一対の延長アームの先部に形成されたボルト孔と前
記円弧状透孔とにボルトを挿通させると共に前記摩擦部
材のそれぞれを弾力で前記摺接板部材の対応する側面に
圧接させるためのバネ部材を前記ボルトに係着するほか
前記ボルトにナットを螺合させ該ナットの位置変更によ
り前記バネ部材の弾力が変更されるものとした弾圧手段
とで形成された構成となす。
同様な作用が得られるほか、前記弾圧手段が前記入力部
材の揺動変位を規制するための摩擦力を最適大きさに調
整することを可能となし、また前記摩擦部材及び前記摺
接板部材が前記延長アーム、前記延長アーム先部の透孔
及び、前記円弧状透孔に挿通されたボルト及び、このボ
ルトに係着された前記バネ部材により圧接されるため
に、安定的な摩擦力が生成されるのであり、これにより
前記入力部材の揺動操作が安定的に行えると共に前記入
力部材の前記第一特定軸線回りの遊動が確実に規制され
るものとなる。
摩擦力付与手段と前記入力部材との双方が機体上に形成
された運転操作部の側部に存在するサイドコラムの内方
に設けてある構成となす。このようにすれば、前記第二
摩擦力付与手段が入力部材の近傍に容易に形成されると
共に風雨に曝されないものとなる。
部が、機体上に形成された運転操作部の側部に存在する
サイドコラムの骨組み構造部である構成となす。このよ
うにすれば、前記固定部の支持剛性が向上して前記摺接
板部が強固に支持されるようになるため、前記第二摩擦
力付与手段は摩擦力を入力部材に安定的に付与するもの
となる。
部材が前記第一特定軸線回りの任意位置に揺動されてそ
の位置を第二摩擦力付与手段による摩擦力で保持され、
また前記入力部材の変位が前記突出部材を介して前記セ
ンサに伝達され、該センサが前記入力部材の位置を検出
して前記変速モータを作動させ、該変速モータの回転が
第一摩擦力付与手段の摩擦力を介して前記出力部材に伝
達される構成となす。このようにすれば、変速作動が、
通常時には作業者の少ない操作力に基づいて作動する前
記変速モータの駆動力で行われるようになり、また前記
変速モータの故障時には作業者が一定大きさ以上の操作
力を前記入力部材に付与することによりその操作力で直
接的に行われるようになる。
ンの一例を図面に基づいて詳述する。図1は前記コンバ
インの全体側面図、図2は前記コンバインの平面図であ
る。これらの図において、1は左右一対の走行クローラ
2を支持したトラックフレームで、3はこのトラックフ
レーム1に架設するシャーシフレームである。4は刈刃
5及び穀稈搬送機構6等を備える刈取部で、シャーシフ
レーム3の前部に配置されている。7は刈取部4の骨組
みをなす刈取フレーム8を介して刈取部4をシャーシフ
レーム3に対し昇降させるための油圧シリンダである。
部で、左側にフィードチェン10を張設すると共に内部
に扱胴11及び処理胴12を軸架したものとなされてい
る。13は排藁処理部であり、脱穀部9の後部に配設さ
れ且つ排藁チェン14終端を臨ませてなる。15は脱穀
部9から送り出された穀粒を揚穀筒16を介して搬入さ
れる穀物タンク、17は前記タンク15内の穀粒を機外
に搬出するための排出オーガである。そして18は丸形
操向ハンドル19及び運転席20等を備える運転操作部
であり、21は運転席20下方に設けたエンジン、22
は燃料タンクである。
り各部を作動されるもので、走行クローラ2の作動によ
り走行し、前進中に刈刃5が植立穀稈を刈り取り、これ
を穀稈搬送機構6が脱穀部9まで搬送し、脱穀部9に達
した後はフィードチェン10が挟持搬送し、この搬送中
に、扱胴11及び処理胴12が脱穀するのであり、脱穀
部9で生じた排藁は排藁チェン14で排藁処理部13ま
で送られ、排藁処理部13が排藁を短く切断する等して
機外へ排出するものとなる。
図1〜図3を参照して説明する。ここに、図3は前記コ
ンバインの前部右側面図である。図3に示すように運転
操作部18には床面23が形成してあり、この床面23
はシャーシフレームを介してステップ板24を水平状に
敷設した構成としてある。床面23の前部からはステア
リングコラム25が起立させてあり、このステアリング
コラム25の上部に前記操向ハンドル19が設けられ、
またステアリングコラム25の側面にはエンジン21の
出力を増減させるためのアクセルレバー26が設けられ
ている。
図2及び図3に示すようにサイドコラム27が形成して
あり、このサイドコラム27の上面はサイドパネル28
で覆い、サイドコラム27の運転操作部18側の側面は
開閉カバー29a付の側板29で覆い、また図2に示す
ように穀稈搬送機構6側の側面はゴム板30等で覆って
いる。サイドパネル28には複数のレバー溝が形成して
あり、これらの溝を通じてサイドコラム27の内方側か
ら主変速操作レバー31、副変速レバー32、刈取クラ
ッチレバー33及び脱穀クラッチレバー34が上向きに
延出させてある。
24近傍個所には切欠aが形成してあり、この切欠aを
通じてサイドコラム27の内方から横向きのペダル支点
軸35がステップ板25上まで延出され、この支点軸3
5の外方端にペダルアーム36の基端を固定すると共に
このアーム36をステップ板24の上方に位置させて前
上がり状になし、さらにペダルアーム36の先端に駐車
ブレーキペダル37を固着している。この駐車ブレーキ
ペダル37は踏み込まれることでミッション内の伝動系
統に制動力を付与するための制動力付与部を作動せるも
のである。さらに38は駐車ブレーキレバーで支点軸3
8a回りへ揺動させることで前記駐車ブレーキペダル3
7を踏み込んだ状態と同様に作用するものである。
て、図2及び図3を参照して説明する。これらの図に示
すように、サイドコラム27の下方に位置するシャーシ
フレーム3部分には一対の走行クローラ2、2を駆動す
るものとしたミッション39が固定してあり、このミッ
ション39は走行主変速用の油圧式無段変速機構を形成
する直進用HST40と、旋回用の油圧式無段変速機構
を形成する旋回用HST41とを備えている。ここに、
HSTとは油圧駆動装置のことで、原動機で油圧ポンプ
を駆動し、発生した圧力油を油圧モータに導き、任意回
転速度の回転動力を取り出す構造となされたものであ
る。
31の揺動操作により変速入力部40aを操作されるも
ので、主変速操作レバー31の揺動操作量に関連して一
対の走行クローラ2、2を各々の回転速度を同一に保持
したまま変速させるようにミッション39の内部機構に
作用するものとなされており、また上記旋回用HST4
1は操向ハンドル19の回転操作により操作入力部を操
作されるもので、操向ハンドル19の回転操作量に関連
して一対の走行クローラ2、2の速度差を大小に変化さ
せたり回転方向を正逆に変化させるようにミッション3
9の内部機構に作用するものとなされている。直進用H
ST40と旋回用HST41の構造は近似したものであ
り、これらの本体フレームは鋳造品で形成する等して剛
性の大きいものとなされている。
入力部材が設けてある。この副変速入力部材は副変速レ
バー32により操作されるもので、直進用HST40か
ら走行クローラ2、2へ伝達される回転の回転伝達比を
ミッション39内で変化させるものとなされている。
40の変速入力部材40aとを連動連結している変速操
作機構について、図1、図3〜図8を参照して説明す
る。ここに、図4はサイドコラム内の変速操作機構など
を示す左側面図であり、図5はサイドコラム内の変速操
作機構などを示す平面図であり、図6は変速操作機構の
要部を示す左側面図であり、図7は変速操作機構の要部
を示す平面図であり、図8は変速操作機構の要部を示す
正面図である。
27の内方には骨組み構造42が形成してあり、この骨
組み構造42は前起立支持部材43、後起立支持部材4
4及び、これら部材43、44の上端部に架設された水
平支持部材45を備えている。前起立支持部材43は前
記ミッション39に支持させてあり、また後起立支持部
材44は正面視門形となされていて、2つの起立辺部4
4a、44bのそれぞれの下端部をシャーシフレーム3
の前部に支持させており、また水平支持部材45は後端
部を前記脱穀部9の骨組み構造に支持させている。そし
て後起立支持部材44の近傍で水平支持部材45の長さ
途中には垂下部材46を固定している。
の間には変速機構用支持板47が架設状に固着されてお
り、この支持板47は垂下部材46と前起立支持部材と
43の間に渡る長方形部47aと、この長方形部47a
の下方へ張り出させた張出部47bとを備えたものとな
されている。そして、長方形部47aは図8に示すよう
に上辺部を90度に折り曲げて形成された水平縁部47
cを有すると共に中央箇所に筒部材48を横向きに固着
されたものとなされており、また張出部47bは図6に
示すように比較的大きな透孔bを形成されたものとなさ
れている。
部材49が回転自在に外嵌されており、また筒部材48
の中心箇所には左右一対のベアリング50、50を介し
て支点軸51(第一特定軸線)が回転自在に装着されて
いる。入力部材49は筒部材48に外嵌された筒部49
aと、この筒部49aに固着されたアーム部49bとを
備えており、このアーム部49bは前後向き軸孔部材5
2と、段付状の丸棒からなる左右向きの突出部材53と
を備えたものとなされている。この際、軸孔部材52に
は図6に示すように主変速操作レバー31の基端部に直
角状に固着された軸部材31aが周方向変位可能に挿設
されている。
部材54がその中心部に形成された丸孔を介して回転自
在に外挿されている。この出力部材54は前部を屈曲さ
れて結合座部54aを形成されると共に前記突出部材5
3と関連した箇所に僅かな長孔状となされた透孔54b
を形成され、さらに入力部材49側の反対面にセンサ支
持板56を固着されている。このセンサ支持板56には
これに形成された2つの長孔56a、及びこの長孔56
aに挿通されるボルト57を介してセンサ58が固定さ
れている。
入力部58bとを備えており、この際、検出情報入力部
58bはU形溝cを有し、このU形溝c内に前記突出部
材53の先部を内挿され、本体部58aにおける入力回
動軸(第二特定軸線)d回りの正逆に回動されるものと
なされ、また本体部58aは検出情報入力部58b及び
入力回動軸dがその基準位置(透孔54bの支点軸51
回り周方向長さの略中央点)から正側(前側)に特定角
度(例えば2.5度)以上に揺動されたとき後述の変速
モータ59を正側(即ち、前側であり図6中において右
回り)へ回転させるためのON信号を発し、また検出情
報入力部58b及び入力回動軸dが前記基準位置から逆
側に特定角度(例えば2.5度)以上に揺動されたとき
後述の変速モータ59を逆側に回転させるためのON信
号を発し、前記基準位置からON信号を発する位置まで
の間ではON信号を発しない状態(OFF状態)に保持
されるものとなされている。この際、入力回動軸dはセ
ンサ58の単体状態において本体部58aにおいて任意
方向へ360度以上に自在に回転するようになされてい
る。
bとセンサ58との関係について説明すると、突出部材
53が透孔54bに対してこの透孔54bの支点軸51
回り周方向長さの略中央点からこの透孔54bの前側周
壁に至るまでの間で前記支点軸51回り周方向長さの略
中央点から前側へ特定角度(例えば2.5度)以上揺動
したときセンサ58がON信号を発し、さらに突出部材
53が透孔54bに対し、前側へ揺動したときこの突出
部材53が透孔54bの前側周壁に当接して出力部材5
4を前側へ押圧するようになり、また突出部材53が透
孔54bに対してこの透孔54bの支点軸51回り周方
向長さの略中央点からこの透孔54bの後側周壁に至る
までの間で前記支点軸51回り周方向長さの略中央点か
ら後側へ特定角度(例えば2.5度)以上に揺動したと
きON信号を発し、さらに突出部材53が透孔54bに
対し、後側へ揺動したときこの突出部材53が透孔54
bの後側周壁に当接して出力部材54を前側へ押圧する
ようになされている。
軸51上での出力部材54の回動に摩擦力を付与するも
のとした第一摩擦力付与手段60が形成してある。この
第一摩擦力付与手段60は支点軸51に固着された円板
部材61と、この円板部材61と出力部材54の一面と
の間に介装された摩擦部材62、出力部材54の他面側
に支点軸51との相対変位を規制された状態に嵌着され
た円板部材63、この円板部材63と出力部材64の前
記他面との間に介装された摩擦部材65、及び、支点軸
51の端部に装着されたナット及びバネ座66と、円板
部材63との間に圧縮状に装着されたリング状の板バネ
部材67を備え、左右の円板部材61、63が2つの摩
擦部材62、65を出力部材54の左右両面にバネ力で
圧接させた状態となされている。
ルト固定してある。この変速モータ59は電動式でウオ
ーム減速機構を経て出力軸59aを回転させるものとな
されおり、出力軸59aには小径ギヤ68が固定してあ
り、このギヤ68は支点軸51のナット装着側とは反対
側の端部に固定された大径ギヤ69と噛み合わせてい
る。この際、ウオーム減速機構は大きな減速比が得られ
るほか、大径ギヤ69側から変速モータ59への回転伝
達を規制して変速モータ59の非通電状態で大径ギヤ6
9の回転位置を固定させる上で寄与するものである。
54との間にはこれら部材49、54を結合するための
結合手段70が設けてある。この結合手段70はアーム
部49bに固定されたナット部材71、出力部材54に
形成されたボルト孔e、及び、このボルト孔eに密状に
挿通されてナット部材71に螺着されるボルト72から
なり、入力部材49と出力部材54との結合状態では前
記突出部材53が透孔54bの支持軸(第一特定軸線)
51回り周方向長さfの略中央に位置する構成となされ
ている。この結合手段70は通常ではボルト72を取り
外して非結合状態となされるものである。
前起立支持部材43との間には支点軸51回りの入力部
材49の回動変位を摩擦力で制限するものとした第二摩
擦力付与手段73が設けてある。この第二摩擦力付与手
段73は、入力部材49に対向状にボルト固定された一
対の延長アーム74、74と、これら延長アーム74、
74の先部に付設された左右一対の摩擦部材75と、こ
れらの摩擦部材75、75間に位置され前記摩擦部材7
5、75の接触した状態でこの摩擦部材75に対し相対
移動される左右側面を具備した摺接板部材76と、この
摺接板部材76に前記摩擦部材75を弾圧状に圧接させ
るものとした弾圧手段77とで形成されている。
を形成した前起立支持部材43に固着された支持片78
にボルト固定されると共に支点軸51の中心線を曲率中
心とする円弧状透孔gを形成されている。そして、弾圧
手段77は各延長アーム74の先部にボルト孔を形成し
てこれらボルト孔にボルト79を挿通させると共に、こ
のボルト79に皿状のバネ部材80をこれの中心孔を介
して外挿しナットを介して圧縮状に締結するほか、バネ
部材80の弾力をナットの螺合量の変更により調整する
ものとした構成となされている。
54の結合座部54aとステアリングコラム25の回動
入力軸81とを第一変速ロッド82で結合すると共に、
ステアリングコラム25の変速出力軸83と図3に示す
直進用HST40の変速入力部材40a(図3参照)と
が図示しないリンク機構を介して連動連結されている。
係機構について、図10及び図11を参照して説明す
る。ここに、図10は変速操作機構の連係機構部を示す
左側面図であり、図11は変速操作機構の連係機構部を
示す平面図である。
に軸受筒84を横向きに固着し、この軸受筒84に図3
に示す駐車ブレーキペダル37と連動連結された牽制軸
85を内挿し、この牽制軸85にアーム板86を固定し
ている。そして、アーム板86に概ね逆三角状の案内透
孔hの形成された牽制板87をボルト固定している。
7側へ張り出させたローラ支持軸88が固定されてお
り、この支持軸88の先部にローラ89がベアリングを
介して装着されている。このローラ89は牽制板87の
案内透孔h内に位置されると共に、左右位置を牽制板8
7のそれと概ね合致されている。
に作用するものとなされている。即ち、駐車ブレーキペ
ダル37や駐車ブレーキレバー38(図3参照)が非操
作状態にあるときは、牽制板87は図示しないスプリン
グの弾力で図10に示すようにローラ89に対して下方
に揺動した位置に保持されるのであり、この保持状態で
はローラ89が案内透孔hの拡大部内に位置した状態と
なって、入力部材49が支点軸51回りの変位を許容さ
れる。一方、ブレーキペダル23が踏み込まれるか駐車
ブレーキレバー38が揺動されると、牽制板87は矢印
方向jへ移動されてローラ89に対して上方に揺動した
位置に保持されるのであり、この際の牽制板87の移動
により、案内透孔hがローラ89を該透孔hの下部であ
る細巾部h0内へ向け案内移動させ、最終的に細巾部h
0がローラ89中心を図中の符号kで示す位置、即ち主
変速操作レバー31を中立位置に位置させるような位置
に固定させる。
インの使用例及び各部の作用について説明する。コンバ
インを前後進させるときは、駐車ブレーキペダル37や
駐車ブレーキレバー38は非操作状態のまま、主変速操
作レバー31を前後何れかの側へ揺動操作する。この主
変速操作レバー31の揺動操作においてこれを通常の揺
動速度で例えば角度「15度」前側へ揺動操作した場合
の作動は次のように行われる。
段73による摩擦力に打ち勝って入力部材49と同体状
に揺動されると、突出部材53が透孔54b内の空所範
囲を後側へ移動してセンサ58の検出情報入力部材58
bを入力回動軸d回りへ揺動させ、この揺動角度が2.
5度以上となったとき、センサ58がこれを検出してO
N信号を発し変速モータ59を正側へ回転させる。変速
モータ59の回転は支点軸51を回転させ、第一摩擦力
付与手段60の摩擦力を介して出力部材54を回転させ
る。この出力部材54の回転は主変速操作レバー31の
操作速度に較べて遙かに大きいため検出情報入力部材5
8bの揺動角度は電動モータの回転に伴って直ちに減少
して2.5度未満となる。このときセンサ58はOFF
状態となって、その検出作動によるON信号の発出は消
失し、変速モータ59は停止され、出力部材54の支点
軸51回りの回動が停止される。
への揺動操作が続行されているため、再び、突出部材5
3が透孔h内の空所範囲を後側へ移動してセンサ58の
検出情報入力部材58bを入力回動軸d回りへ揺動させ
るため、先と同様に、センサ58がON信号を発出して
変速モータ59を正側へ回転させる。以後、主変速操作
レバー31の揺動角度が15度に達するまで、このよう
なセンサ58のON・OFF作動による変速モータ59
の間歇的な回転作動が小刻みに繰り返され、これにより
出力部材54は変速モータ59の駆動力で主変速操作レ
バー31の揺動操作位置に対応した位置まで揺動された
後、停止される。この際の入力部材49の揺動角度と出
力部材54の揺動角度との関係を示すと図12に示すと
おりであり、即ち、入力部材49の揺動角度の増大に対
して出力部材54の揺動角度は階段状に増大するものと
なる。こうして前側へ15度揺動された主変速操作レバ
ー31は第二摩擦力付与手段73の付与する摩擦力によ
りその位置を安定的に保持され支点軸51回りの遊動は
生じない。なお図中、mは検出情報入力部58bが入力
回動軸d回りへ2.5度回転した位置を示し、m1は入
力部材49が角度「15度」揺動された位置を示してい
る。
ッド82を介してステアリングコラム25内に伝達され
た後、直進用HST40の変速入力部材40aに伝達さ
れるのであり、これによりエンジン21の回転が直進用
HST40にて主変速操作レバー31の揺動操作量に応
じて変速され、その後、ミッション39を経て左右の走
行クローラ2、2に伝達される。
速度で例えば角度「15度」後側へ揺動操作した場合の
作動は、主変速操作レバー31を通常の揺動速度で前側
へ揺動操作した前述の場合の作動に較べると、入力部材
49の揺動、検出情報入力部58bの揺動、変速モータ
59の回転、出力部材54の揺動、直進用HST40の
変速入力部材の揺動、及び、走行クローラ2、2の回転
などの向きが逆となることを除き同様に行われる。
ば角度「15度」前側又は後側へ揺動操作した場合の作
動は次のように行われるのであって、即ち、図13に示
すように入力部材49が角度「15度」揺動される過程
で、突出部材53と検出情報入力部58bとの既述の関
連作動により検出情報入力部58bの角度「2.5度」
以上の揺動が数回程度(図示例では4回)繰り返し発生
し、センサ58はその繰り返し回数だけ信号を発出して
変速モータ59を間歇的に回転させ、各回の回転により
出力部材54は図中の符号n1、n2、n3、n4で示
す角度づつ回転される。これにより出力部材54は変速
モータ59の駆動力に補助されつつ主変速操作レバー3
1の揺動操作角度である「15度」に対応した位置m1
まで揺動され、その後、停止される。
ては、入力部材49の揺動速度が速いため、変速モータ
59の回転立ち上がり速度の大きさによっては突出部材
53が透孔54bの前側或いは後側の周壁面に当接する
ことが生じ得る。突出部材53が透孔54bの周壁面に
圧接しているときもセンサ58からはON信号が発せら
れているから変速モータ59の立ち上がり時の回転力が
突出部材54に作用するのであり、これにより主変速操
作レバー31は突出部材53と透孔54bの周壁面との
圧接力のみで出力部材54を揺動させる場合に較べて極
めて軽く操作される。
しない状態の下で主変速操作レバー31を前側又は後側
へ揺動操作した場合の作動は次のように行われる。主変
速操作レバー31が第二摩擦力付与手段73の摩擦力に
打ち勝って入力部材49と同体状に揺動されると、突出
部材53が透孔54b内の空所範囲を移動してセンサ5
8の検出情報入力部材58bを入力回動軸d回りへ揺動
させる。この際、検出情報入力部材58bの揺動角度が
「2.5度」以上となり、センサ58がこれを検出して
信号を発出する。しかし、変速モータ59は故障のため
回転しない。従って、突出部材53は透孔54bの周壁
面と圧接した状態となり、この際の圧接力が第一摩擦力
付与手段60、支点軸51、大径ギヤ69及び小径ギヤ
68を介して変速モータ59に伝達される。しかし、変
速モータ59はウオーム減速機構を内蔵しているため小
径ギヤ68に回転力が付与されても小径ギヤ68は回転
するものとならない。従って主変速操作レバー31に付
与される揺動操作力が不十分であると、出力部材54は
揺動変位しないのであり、一方、主変速操作レバー31
に付与される操作力が第一摩擦力付与手段60及び第二
摩擦力付与手段73の摩擦力に打ち勝つだけの大きさと
なったとき、突出部材53が出力部材54を第一摩擦力
付与手段60の摩擦力に打ち勝って支点軸51回り揺動
されるものとなる。
で緊急停止したり、或いは機体を駐車状態とするとき
は、駐車ブレーキペダル37を踏み込むか、駐車ブレー
キレバー38を駐車側へ揺動操作するのであり、これに
より牽制板87が矢印方向jへ揺動され、この揺動の過
程で案内透孔hがローラ89をその細巾部h0内に位置
させて主変速操作レバー31の中立位置に対応する位置
に固定させるのであり、これにより駐車状態での主変速
操作レバー31の不用意な揺動作動が規制されるものと
なり、この一方で制動力付与部が作動してミッション3
9内の走行系の回転伝動部材の回転を規制する。
入力部材と出力部材とが別体でそれぞれが独立して回動
されるものである構成の下で、入力部材が第二摩擦力付
与手段によりその遊動を規制されるようになり、主変速
操作レバーの操作を正確に行うことができると共に、主
変速操作レバーの遊動に起因したその周辺の振動を抑制
できるほか、主変速操作レバーが遊動することなく任意
な操作角度位置でピタリと停止されるため安定した操作
感覚を得ることができる。
擦力付与手段を第一特定軸線(支点軸51)箇所に設け
る場合に較べて第一特定軸線(支点軸51)箇所の構造
を簡易化させることができ、また第二摩擦力付与手段の
付与する摩擦力が入力部材の揺動変位を規制するための
抵抗トルクを発生させる際にその抵抗トルクの腕長さを
長くなすように作用するため、第二摩擦力付与手段が発
生すべき摩擦力の大きさを小さくなすことができるもの
である。
2記載の効果を的確且つ安価に得ることができるもので
ある。
2記載の発明と同様な効果が得られる上に次のような効
果が得られるのであって、即ち、入力部材の揺動変位を
規制するための摩擦力を最適大きさとなすことができ、
また摩擦部材75及び摺接板部材76が延長アーム7
4、延長アーム74先部のボルト孔及び、円弧状透孔g
に挿通されたボルト49及び、このボルト49に係着さ
れたバネ部材80により圧接されるために、安定的な摩
擦力を発生させることができるのであり、これにより入
力部材の揺動操作を安価な構造により安定的に行うこと
ができると共に入力部材の第一特定軸線回りの遊動を確
実に規制することができる。
擦力付与手段を入力部材の近傍に容易に形成することが
できると共に第二摩擦力付与手段を風雨から護って長期
に亘って良好に作動させることができる。
(骨組み構造42)の支持剛性を向上させて摺接板部を
強固に支持することができ、これにより第二摩擦力付与
手段から付与される摩擦力を安定的となすことができ
る。
の少ない操作力により機体の走行速度を変更することが
でき、また変速モータの故障時にも支障なく機体の走行
速度を変更することができる。
図である。
構などを示す左側面図である。
構などを示す平面図である。
る。
合した状態を示す平面図である。
図である。
である。
通常速度で揺動させたときの入力部材の揺動角度と出力
部材の揺動角度との関係を示す図である。
瞬間的に揺動させたときの入力部材の揺動角度と、出力
部材の揺動角度との関係を示す図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 変速操作変位を伝達される入力部材と、
無段変速装置の変速入力部材を連動させるものとした出
力部材とのそれぞれを第一特定軸線回りの回動可能に装
設し、前記出力部材に前記入力部材の変位を検出するた
めのセンサと、該センサの検出に関連して作動する変速
モータと、該変速モータと前記出力部材とを連動連結す
るための摩擦力を付与するものとした第一摩擦力付与手
段とを備えた移動農機の変速操作機構において、 前記
入力部材の前記第一特定軸線回りへの遊動変位を規制す
るための摩擦力を付与するものとした第二摩擦力付与手
段を設けたことを特徴とする移動農機の変速操作機構。 - 【請求項2】 前記第二摩擦力付与手段が前記第一特定
軸線からこの軸線回りの特定半径方向へ離間させて設け
てあることを特徴とする請求項1記載の移動農機の変速
操作機構。 - 【請求項3】 前記第二摩擦力付与手段が、前記入力部
材に形成された延長アームと、該延長アームの先部に付
設された摩擦部材と、前記入力部材を支持した固定部に
止着され前記摩擦部材との間で摩擦力を生成させるもの
とした摺接板部材と、該摺接板部材に前記摩擦部材を弾
圧状に接触させるものとした弾圧手段とで形成されてい
ることを特徴とする請求項1又は2記載の移動農機の変
速操作機構。 - 【請求項4】 前記第二摩擦力付与手段が、前記入力部
材に対向状且つ片持ち状に形成された一対の延長アーム
と、これら延長アームの先部の対向面部に付設された一
対の摩擦部材と、前記入力部材を支持した固定部に止着
され且つ前記一対の摩擦部材間に位置されるほか前記第
一特定軸線を中心とする円弧に添わせた円弧状透孔を形
成された摺接板部材と、前記一対の延長アームの先部に
形成されたボルト孔と前記円弧状透孔とにボルトを挿通
させると共に前記摩擦部材のそれぞれを弾力で前記摺接
板部材の対応する側面に圧接させるためのバネ部材を前
記ボルトに係着するほか前記ボルトにナットを螺合させ
て前記バネ部材の圧縮変形量を変更調整可能となされて
いることを特徴とする請求項1又は2記載の移動農機の
変速操作機構。 - 【請求項5】 前記第二摩擦力付与手段と前記入力部材
との双方が機体上に形成された運転操作部の側部に存在
するサイドコラムの内方に設けてあることを特徴とする
請求項1、2、3又は4記載の移動農機の変速操作機
構。 - 【請求項6】 前記固定部が、機体上に形成された運転
操作部の側部に存在するサイドコラムの骨組み構造部で
あることを特徴とする請求項3、4、又は5記載の移動
農機の変速操作機構。 - 【請求項7】 前記入力部材が前記第一特定軸線回りの
任意位置に揺動されると共にその任意位置を第二摩擦力
付与手段による摩擦力で保持され、また前記入力部材の
変位が前記突出部材を介して前記センサに伝達され、該
センサが前記入力部材の位置を検出して前記変速モータ
を作動させ、該変速モータの回転が第一摩擦力付与手段
の摩擦力を介して前記出力部材に伝達される構成を特徴
とする請求項1〜6の何れかに記載の移動農機の変速操
作機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002099665A JP4275897B2 (ja) | 2002-04-02 | 2002-04-02 | 移動農機の変速操作機構 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003294135A true JP2003294135A (ja) | 2003-10-15 |
JP4275897B2 JP4275897B2 (ja) | 2009-06-10 |
Family
ID=29240994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002099665A Expired - Lifetime JP4275897B2 (ja) | 2002-04-02 | 2002-04-02 | 移動農機の変速操作機構 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP4275897B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009201375A (ja) * | 2008-02-26 | 2009-09-10 | Kubota Corp | コンバイン |
JP2009234352A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-15 | Kubota Corp | 駐車ブレーキ操作装置 |
JP2016121759A (ja) * | 2014-12-25 | 2016-07-07 | 多摩川精機株式会社 | ディテント機構 |
-
2002
- 2002-04-02 JP JP2002099665A patent/JP4275897B2/ja not_active Expired - Lifetime
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