JP2004028309A - 動力車両 - Google Patents

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JP2004028309A
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Hidetsugu Tomioka
富岡 英嗣
Makoto Takasuka
高須賀 誠
Shinya Yoshiki
吉木 晋也
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

【課題】簡単な構成でHSTトラニオン軸を駆動できる足踏み式の前進用ペダルと後退用ペダルのリンク機構を設けた動力車両を提供すること。
【解決手段】エンジン2の回転動力が伝達されるHST4と、HST4の出力を車両前進方向から後退方向まで変更するためのHST4内部に設けられたトラニオン軸30と、該トラニオン軸30の回動角度を踏込量に応じて車両前進方向と後退方向に変更する前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9bと、該前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9bの間下方に直立状に前記二つのHSTペダル9a、9bを中立位置に戻すためのHST中立戻しアーム37とを備えている動力車両である。
【選択図】     図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、トラクタや乗用芝刈機等において、駆動系に静油圧式無段変速装置(HST)を有する動力車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの出力を静油圧式無段変速装置(HST)を介して走行車輪に伝動するよう構成した動力車両において、従来のHSTユニットは高馬力(高トルク)用であり車両も大きく、HSTユニット位置とHST操作ペダル取付位置とが離れていたので、HSTユニットのトラニオン軸に取り付ける中立戻しアームの形状の設計は容易であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近年になってHSTユニットを小型化した小馬力(低トルク)用の動力車両に搭載するようになると、HSTユニットの配置位置とHST操作ペダル取付位置とが接近重合し、各部材や連動リンクの干渉を防ぐ複雑な構成とするためにコストアップとなったり、調節するための機構が折り込めなくなって使いにくくなったりする不具合を生じている。
本発明の課題は、上記問題点を解決し、簡単な構成でHSTトラニオン軸を駆動できる足踏み式の前進用ペダルと後退用ペダルのリンク機構を設けた動力車両を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は、次の構成により解決される。
請求項1記載の発明は、エンジン2の回転動力が伝達される静油圧式無段変速装置(HST)4と、該HST4の出力を車両前進方向から後退方向まで変更するためのHST内部に設けられたトラニオン軸30と、該トラニオン軸30の回動角度を踏込量に応じて車両前進方向と後退方向に変更する前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9bと、該前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9bの間の下方に直立状に前記二つのHSTペダル9a、9bを中立位置に戻すためのHST中立戻しアーム37とを備えた動力車両である。
【0005】
請求項1の発明によれば、前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9bの間の下方に直立状に前記二つのHSTペダル9a、9bを中立位置に戻すためのHST中立戻しアーム37を配置したので、HSTペダル9a、9b下方の空き空間部を有効利用できるコンパクトな構成となる。
【0006】
請求項2記載の発明は、HST中立戻しアーム37にはHSTペダル9の踏み込みを外すとトラニオン軸30と前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9bを中立位置に戻す回転中心37aを備え、該回転中心37aよりHST中立戻しアーム37の下端部に設けられた張力変更可能なスプリング39を取り付けた請求項1記載の動力車両である。
【0007】
請求項2記載の発明によれば、スプリング39を、たとえば機体に係止するためのピン40a〜40cを機体上下方向に数カ所設けることにより、安価で簡単にスプリング39の引っ張り角度を調整でき、これにより引っ張り荷重の強弱を容易に調整することが可能になる。
【0008】
請求項3記載の発明は、前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9bはその踏み面の配置位置を前後左右に変更可能な構成になっている請求項1記載の動力車両である。
請求項3記載の発明によれば、運転者の体型に合わせてペダルの位置を変更できる。
【0009】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9bの間の下方に直立状に前記二つのHSTペダル9a、9bを中立位置に戻すためのHST中立戻しアーム37を配置したので、HSTペダル9a、9b下方の空き空間部を有効利用できるコンパクトな構成となり、小型の動力車両に容易に適用できる。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、スプリング39の係止位置を変更可能にするピン40a〜40cを機体上下方向に数カ所設けるだけの構成で、安価で簡単にスプリング39の張力を調整することが可能になる。
【0011】
請求項3記載の発明によれば、運転者の体型に応じてペダルの配置位置を変更でき、運転者に最も理想的な前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9bの操作性が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面と共に以下を説明する。
図1には本発明の一実施例のトラクタの側面図を示し、図2には図1のトラクタの平面図を示し、図3と図4には足踏み式の前進用ペダルと後退用ペダルのHSTトラニオン軸とのリンク機構を示す右側面図と平面図を示す。
【0013】
従来から周知のトラクタ1は機体の前部にエンジン2を搭載し、このエンジン2の回転動力をミッションケース3の前部に取り付けられた静油圧式無段変速装置(HST)4にユニバーサルジョイント5を介して伝達する。静油圧式無段変速装置4に入った動力はフロア8の右側(前進方向に向かって右側)に設けられたHSTペダル9(前進ペダル9aと後退ペダル9b)の踏込量に応じてトラニオン軸30によりポンプ側斜板の傾倒角が変更され、モータ軸(図示省略)の回転数と回転方向を制御する。すなわち、HST前進ペダル9aをつま先で踏み込むと機体は前進し、HST後退ペダル9bを踵で踏むと機体は後進し、いずれの場合もその踏込量に応じて速度が増大するように構成している。
【0014】
ミッションケース3内には変速装置4が設けられ、この変速装置4で最終的に減速された回転動力が左右の後輪10、10に伝達される。ミッションケース3の前部には前輪11、11を駆動するための前輪駆動軸12が軸支されている。
【0015】
ミッションケース3の後上部には油圧シリンダケース15が取り付けられ、この油圧シリンダケース15の左右両側部にはリフトアーム16、16が回動自在に枢着されている。リフトアーム16、16とロワーリンク17、17との間にはリフトロッド18、18が設けられ、トップリンク13とロワーリンク17、17の後端に作業機を連結し、リフトアーム16、16を回動させると作業機(図示せず)が昇降するように構成している。
【0016】
次に図3の右側面図と図4の平面図に基づき、このトラクタ1のHSTトラニオン軸30を駆動できる足踏み式のHSTペダル9の前進用ペダル9aと後退用ペダル9bのリンク機構について説明する。
前進用ペダル9aと後退用ペダル9bには、前記各ペダル9a、9bとHSTペダル軸21の周りに固着された円筒スリーブ22に両端が固着したアーム23、24がそれぞれ設けられている。該HSTペダル軸21と一体の円筒スリーブ22には上方に伸びる第3のアーム26も固着しており、該第3のアーム26の先端には、両端に首振りのボール部を有する第1ロッド27の一方の端部が取り付けられ、第3のアーム26は首振り自在の連結としている。該第1ロッド27の他端には、三角形状の三角板29上部が首振り自在に取り付けられている。
【0017】
三角板29は下辺ボス29a部がHSTトラニオン軸30に一体的に連結され、該トラニオン軸30を中心に回動自在としている。三角板29の下辺ボス29a近傍立壁面には、角度微調整用の矩形状板材31が一対のボルト33、34で固定されている。トラニオン軸30を挟んで、その前後側に位置するボルト33、34のうち一方のボルト34は矩形状板材31の長穴31aに係合しているので、該矩形状板材31はボルト33側を中心としてボルト34側が上下方向揺動可能としている。
【0018】
矩形状板材31のHSTペダル軸21側の端部には、円筒状のベアリング36が設けられている。該円筒状ベアリング36の軸方向はトラニオン軸30やHSTペダル軸21の軸方向と平行に配置されているが、該円筒状ベアリング36の表面には「く」字状のHST中立戻しアーム37の「く」字状の凹部側面が接触するように配置されている。該HST中立戻しアーム37は前記矩形状板材31などと同じ方向に平面を有する板材であるが、その「く」字状部分の下方には鉛直下方に伸びる直線部分を備えており、該直線部分には機体に支持された回動中心軸37aを有している。さらに前記直線部分の下端部にはスプリング39の一端が係止されており、該スプリング39の他端は機体に係止されている。
【0019】
前述のように、矩形状板材31の端部に設けられた円筒状ベアリング36は、HST中立戻しアーム37の「く」字状の凹部側面が接触するように配置され、HST中立戻しアーム37の下端がスプリング39によりHST中立戻しアーム37を挟んで円筒状ベアリング36の配置側とは反対側に引っ張られるため、HSTペダル9が運転者の踏み込みから解放されると、スプリング39の付勢力によりHST中立戻しアーム37は円筒状ベアリング36の初期の当接位置に戻される。そして、このHST中立戻しアーム37が戻る初期位置はトラニオン軸30の中立位置でもあるように、矩形状板材31の一対のボルト33、34による固定位置が調整される。
【0020】
さらにスプリング39の一端部の機体側に係止されるピン40a〜40cの位置は、スプリング39の張力が変更できるように複数箇所変更可能に設定されている。図3に示す例ではスプリング39の張力を3種類に変更可能としている。HSTペダル9のスプリング39を機体側で係止するピン40a〜40cの位置と、もう一つのHST中立戻しアーム37側に係止されるスプリング39の端部に係止される位置との間の距離を変えられるように構成されている。
【0021】
スプリング39の張力を調整できないと、HSTペダル9の戻りや運転者の踏力等、微妙な調整ができないが、今までのスプリング39の長さ(スプリング39の張力)調整方法は、スプリング39の機体への取り付け位置をネジなどを用いて調整していた。しかし、上記図3等に示す実施の形態では、スプリング39を機体に係止するためのピン40a〜40cを機体に数カ所設けることにより、安価で簡単にスプリング39の引っ張り方向を変えて張力を緩やかに調整することが可能になる。
【0022】
このようにスプリング39を係止するピン40a〜40cを機体に数カ所上下方向に設けるだけの構成で、安価で簡単にスプリング39の張力を調整することが可能になる。
【0023】
また、前記HSTペダル軸21の回りに固着された円筒スリーブ22には第4のアーム41が固着しており、該第4のアーム41の先端には両端部に首振りのボール部を有する第2ロッド43の一端が連結され、第2ロッド43の他端は機体に固定したブレーキ軸44a周りに遊転状に取り付けた筒体46に固着した第一アーム44に連結している。また前記筒体46には長穴45aを有する三角アーム45が固定され、該長穴45aには後述するHSTクルーズコントローラ47のクルーズワイヤ48の先端係合部が摺動自在に設けられている。
【0024】
図5〜図7にはHSTクルーズコントローラ機構の構成を示す。図5はトラクタの要部平面図、図6は要部側面図、図7は図5の円A内の拡大図である。
HSTクルーズコントローラのレバー51は機体左側のフェンダー52内側に設け、前記レバー51から運転席後方を右側に迂回したクルーズワイヤケーブル53を介して機体の右側にあるHSTペダル9の前進方向ペダル9aを位置決めして最低車速をコントロールする。
なお、前記右側、左側はそれぞれ車両の進行方向に向かって右側又は左側をそれぞれいう。
【0025】
図7に示すように、クルーズレバー51の基部平面とフェンダー52との間にブレーキライニングプレート54と機枠に対し、非回転状に保持されたプレート56を交互に複数枚重ねて、レバー51の内側からスプリング57で常時加圧したクルーズレバー移動規制装置が設けられている。スプリング57による押圧力は2.5〜3kgf程度にしておく。
【0026】
従って、運転者が前進用HSTペダル9aを下側前進方向に移動した状態でクルーズレバー51を引っ張ると、クルーズワイヤーケーブル53内のクルーズワイヤ48が図3で示す長穴45a内を矢印「イ」方向に移動し、三角アーム45の反矢印「イ」方向への戻りを規制して前進速を維持する。そして、スプリング57による前記押圧力はトラクタのブレーキ構成部分の制動力に比較して弱いので、運転者のブレーキ操作によりクルーズレバー51のクルージング設定は容易に解除される。
【0027】
従来はクルーズ走行中、トラクタのブレーキ操作を行っても、クルーズが解除されず、ブレーキペダルから足を外すと再度走行するという問題があった。また、ブレーキを強く掛けすぎるとエンストするという問題もあったが、図5〜図7に示す構成により、クルーズ走行中に急なブレーキング操作を行っても、クルーズコントロールレバー51はスムーズにニュートラル状態に戻るようになる。このとき、クルーズレバー51の荷重をHST4の油圧及びHST4の前進用、後退用ペダル9a、9bの荷重などを考慮して設定する必要がある。
こうして、クルーズコントロールの設定と解除を低コストで行うことができ、小型トラクターでもクルーズ操作が可能になる。
【0028】
また、図8の側面図と図9の平面図に要部を示す本発明の実施の形態は、図3に示すHSTペダル9のリターンスプリング39の代わりにHSTペダル9(前進用ペダル9aと後退用ペダル9b)の支点であるペダル軸21に固着した円筒スリーブ22と各ペダルアーム23、24の間にトルクスプリング61、62をそれぞれ取り付けた構成である。各トルクスプリング61、62の一端部は機体壁面に設けられたストッパ63、64でそれぞれ係止され、他端部は各アーム23、24に巻き付けるようにして係止させる。
この場合には、複雑なリンク機構を用いないでHSTペダル9の中立戻しを構成できるので安価になる。
【0029】
また、図10にHSTペダル9部分の平面図(図10(a))、ペダル9の足踏み部分の底面図(図10(b))、ペダル9の足踏み部分の側面図(図10(c))を示すが、特に小型のHSTトラクタに適した、HSTペダルの配置位置を移動可能な構成とすることもできる。
【0030】
従来のHSTペダル9は標準体型の運転者用に配置されていたが、本来、HSTペダル9はその他のペダルと異なり使用頻度が多いので、運転者の体型に応じてペダルが配置されていることが望ましい。
【0031】
そこで、図10に示す例では、長穴65aのある足踏み基板65と足踏みペダル9(9a、9b)をボルト66で固定する際に、運転者の体型に合わせてボルト66を長穴65a内で移動調整した後、固定する。
上記図10の構成により、前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9b共に運転者が最も理想的なペダル位置を選択できる。
【0032】
図11(a)の平面図と図11(b)の背面図と図11(c)の左側面図に要部を示す他の実施の形態の前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9bは、ツーペダル平行リンク構造を備えたものであり、前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9bを隣接配置して、各ペダルアーム68、69の間に機体に支持された直立アーム70を設け、該直立アーム70に設けたにシーソー式に上下する一対の平行アーム71、72でペダルアーム68、69を連結する。即ち、HSTペダル9aを踏むと、ペダルアーム68下端に設けた側方に突出する横ピン68aが下動し、HSTペダル9bを踏むと平行アーム71、72を介してペダルアーム68が上動し、横ピン68aも上動移動する。該横ピン68aは、回動支点76に揺動自在に取付けるベルクランクの前部アーム74上端に設けた長孔74a内に挿入されており、横ピン68aの上下動によりベルクランクの後部アーム75を前後揺動する。該後部アーム75は、トラニオン軸30に接続されており、HSTペダル9aの押圧又はHSTペダル9bの押圧により、トラニオン軸30を前進方向又は後進方向に操作する。
【0033】
このように、隣接位置に前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9bが配置されているので、ペダル9の作動方向を任意にとれ、又、作動ストロークを上げても運転者から極端に離れることはないので、コンパクトなHSTペダルを構成できる。
【0034】
また、図12の側面図と図13の平面図に要部を示す実施の形態のHSTペダル9は、前進用HSTペダルと後退用HSTペダルを単一のペダル9で兼用する構成である。
HSTペダル9は単一のペダルからなり、該ペダル9とHSTペダル軸21の周りに固着された円筒スリーブ22に一端が固着したアーム78が設けられている。円筒スリーブ22には、さらに三角形アーム79のコーナー部が固着されており、該三角形アーム79の円筒スリーブ22との固着部に対向する辺に沿って長穴79aが設けられている。該長穴79aには第1ロッド27の一方の端部が長穴79a内を摺動自在に接続し、該第1ロッド27の他端には三角板29の一端部が回動自在に接続している。三角板29はHSTトラニオン軸30に一体的に連結され、該トラニオン軸30を中心に回動自在である。三角板29には矩形状板材31が一対のボルト33、34で固定されている。該矩形状板材31はトラニオン軸30を挟んで、その両側に前記一対のボルト33、34による固定部がある。一方のボルト34は矩形状板材31の長穴に係合しているので、矩形状板材31の三角板29への取付位置はボルト33を中心にボルト34側を上または下に揺動して取付角度を調整可能としている。
【0035】
矩形状板材31のHSTペダル軸21側の端部には円筒状のベアリング36が設けられている。該円筒状ベアリング36の軸方向はトラニオン軸30やHSTペダル軸21と平行に配置されているが、該円筒状ベアリング36の表面には、「く」字状のHST中立戻しアーム37の「く」字状の凹部側面が接触するように配置されている。該HST中立戻しアーム37は前記矩形状板材31などと同じ方向に平面を有する板材であるが、その「く」字状部分の下方には鉛直下方に伸びる直線部分を備えており、該直線部分には機体に支持された回動中心軸37aを有する。さらに直線部分の下端部にはスプリング39の一端が係止されており、該スプリング39の他端は機体に係止されている。
【0036】
前述のように矩形状板材31の端部に設けられた円筒状ベアリング36はHST中立戻しアーム37の「く」字状の凹部側面が接触するように配置され、HST中立戻しアーム37の下端がスプリング39によりHST中立戻しアーム37を挟んで円筒状ベアリング36の配置側とは反対側に引っ張られるため、HSTペダル9が踏み込みから解放されると、スプリング39の付勢力により、HST中立戻しアーム37は円筒状ベアリング36の初期の当接位置に戻される。このHST中立戻しアーム37が戻る初期位置がトラニオン軸30の中立位置でもあるように、矩形状板材31の一対のボルト33、34による固定位置を調整する。トラニオン軸30を挟んで円筒状ベアリング36設置部より反対側のボルト34が係止される長穴が矩形状板材31に設けられているので、前記矩形状板材31のボルト33、34による固定位置の調整は、三角板29と矩形状板材31の固定位置を長穴のあるボルト34の締め付け位置を調整することで行うことができる。
【0037】
さらに図3、図5に示す構成と同様にスプリング39の端部の機体に係止される位置は複数変更可能にしている。しかもスプリング39の張力が変更できるように機体に係止される位置が設定されてもよい。
【0038】
また、前記HSTペダル軸21と一体的に回動する円筒スリーブ22には第4のアーム41が固着しており、該第4のアーム41の先端には第2ロッド43の一端が連結し、第2ロッド43の他端は機体に固定したブレーキ軸44aに固着したブレーキ第一アーム44に連結している。また前記ブレーキ軸44aには長穴45aを有する三角アーム45が固定され、該長穴45aには前述したHSTクルーズコントローラ47のクルーズワイヤ48の先端係合部が摺動自在に設けられている。
【0039】
上記図12と図13に示す実施の形態のHSTペダルでは、前記三角形アーム79の長穴79aには第1ロッド27の一端が係止されているが、該第1ロッド27の係止部にはプッシュプル(押引き)ロッド81の端部81aが連結しており、またそのプッシュプルロッド81の他端部には押引ワイヤ82が接続している。押引ワイヤ82を引くと第1ロッド27の長穴79a内の端部が矢印▲1▼方向に移動して、第1ロッド27の端部を三角形アーム79の長穴79aの上端に移動させる。この状態でペダル9を踏み込むと三角板29が矢印▲3▼方向に回転し、HSTトラニオン軸30は機体を前進させる方向に斜板を回転させる。また押引ワイヤ82を押し込むと第1ロッド27の長穴79a内の端部が矢印▲2▼方向に移動して、第1ロッド27の端部を三角形アーム79の長穴79aの下端に移動させる。この状態でペダル9を踏み込むと三角板29が矢印▲4▼方向に回転し、HSTトラニオン軸30は機体を後退させる方向に斜板を回転させる。
この構成では踏み込みペダル9を2つ設ける必要がなく、前後進を一つのペダル9で使い分けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のトラクタの側面図である。
【図2】図1のトラクタの平面図である。
【図3】図1のトラクタの足踏み式の前進用ペダルと後退用ペダルのHSTトラニオン軸とのリンク機構を示す右側面図である。
【図4】図1のトラクタの足踏み式の前進用ペダルと後退用ペダルのHSTトラニオン軸とのリンク機構を示す平面図である。
【図5】図1のトラクタのクルーズレバー構造を示す平面図である。
【図6】図1のトラクタのクルーズレバー構造を示す側面図である。
【図7】図5の円A内の拡大図である。
【図8】本発明の実施の形態のトラクタの足踏み式の前進用ペダルと後退用ペダルのHSTトラニオン軸とのリンク機構を示す右側面図である。
【図9】図8の平面図である。
【図10】本発明の実施の形態のトラクタの足踏み式の前進用ペダルと後退用ペダルの平面図(図10(a))、足踏み部分の底面図(図10(b))およびペダル部分の側面図(図10(c))である。
【図11】本発明の他の実施の形態のトラクタの足踏み式の前進用ペダルと後退用ペダルの平面図(図11(a))、ペダル部分の背面図(図11(b))およびペダル部分の左側面図(図11(c))である。
【図12】本発明の他の実施の形態のトラクタの足踏み式のHSTペダルのHSTトラニオン軸とのリンク機構を示す側面図である。
【図13】図12の平面図である。
【符号の説明】
1 トラクタ           2 エンジン
3 ミッションケース       4 HST(変速装置)
5 ユニバーサルジョイント    8 フロア
9 HSTペダル         9a 前進ペダル
9b 後退ペダル         10 後輪
11 前輪            12 前輪駆動軸
13 トップリンク        15 油圧シリンダケース
16 リフトアーム        17 ロワーリンク
18 リフトロッド        21 HSTペダル軸
22 円筒スリーブ        23、24、26 アーム
27 第1ロッド         29 三角板
29a 下辺ボス部        30 トラニオン軸
31 矩形状板材         31a 長穴
33、34 ボルト        36 円筒状ベアリング
37 HST中立戻しアーム    37a 回動中心軸
39 スプリング         40a、40b、40c ピン
41 アーム           43 第2ロッド
44 ブレーキ第一アーム     44a ブレーキ軸
45 三角アーム         45a 長穴
46 筒体            47 HSTクルーズコントローラ
48 クルーズワイヤ       51 クルーズレバー
52 フェンダー         53 クルーズワイヤケーブル
54 ブレーキライニングプレート 56 プレート
57 スプリング         61、62 トルクスプリング
63、64 ストッパ       65 足踏み基板
65a 長穴           66 ボルト
68、69 ペダルアーム     68a 横ピン
70 直立アーム         71、72 平行アーム
74 前部アーム         74a 長孔
75 後部アーム         76 回動支点
78 アーム           79 三角形アーム
79a 長穴           81 プッシュプル(押引き)ロッド
81a 端部           82 押引ワイヤ

Claims (3)

  1. エンジン2の回転動力が伝達される静油圧式無段変速装置(HST)4と、該HST4の出力を車両前進方向から後退方向まで変更するためのHST内部に設けられたトラニオン軸30と、該トラニオン軸30の回動角度を踏込量に応じて車両前進方向と後退方向に変更する前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9bと、該前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9bの間の下方に直立状に前記二つのHSTペダル9a、9bを中立位置に戻すためのHST中立戻しアーム37とを備えたことを特徴とする動力車両。
  2. HST中立戻しアーム37にはHSTペダル9の踏み込みを外すとトラニオン軸30と前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9bを中立位置に戻す回転中心37aを備え、該回転中心37aよりHST中立戻しアーム37の下端部に設けられた張力変更可能なスプリング39を取り付けたことを特徴とする請求項1記載の動力車両。
  3. 前進用HSTペダル9aと後退用HSTペダル9bはその踏み面の配置位置を前後左右に変更可能な構成になっていることを特徴とする請求項1記載の動力車両。
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