JPH10138888A - 制動装置 - Google Patents

制動装置

Info

Publication number
JPH10138888A
JPH10138888A JP31127396A JP31127396A JPH10138888A JP H10138888 A JPH10138888 A JP H10138888A JP 31127396 A JP31127396 A JP 31127396A JP 31127396 A JP31127396 A JP 31127396A JP H10138888 A JPH10138888 A JP H10138888A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
return
state
braking
lever
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP31127396A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3840296B2 (ja
Inventor
Motoo Kinuyama
元雄 衣山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kioritz Corp
Original Assignee
Kioritz Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kioritz Corp filed Critical Kioritz Corp
Priority to JP31127396A priority Critical patent/JP3840296B2/ja
Publication of JPH10138888A publication Critical patent/JPH10138888A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3840296B2 publication Critical patent/JP3840296B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Fluid Gearings (AREA)
  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
  • Motor Power Transmission Devices (AREA)
  • Braking Elements And Transmission Devices (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 制動時に、駆動装置の出力をいちいち停止操
作する必要のない制動装置を提供する。 【解決手段】 駆動装置8の出力制御手段23を出力停
止状態に復帰せしめるように作用する復帰手段27と、
該復帰手段27による復帰付勢力に抗して前記出力制御
手段23を出力状態に保持する出力状態保持手段53,
54と、該出力状態保持手段53,54と作動上連結さ
れた制動操作部材55とを備えてなり、該制動操作部材
55の制動操作と連動して前記出力状態保持手段53,
54による前記出力制御手段23の出力状態保持作用が
解除されるようにしてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、駆動装置の一例としての静油圧
駆動変速機(HST)を備えた車体を停止させる際に
は、制動装置を作動せしめる前に、前記静油圧駆動変速
機による出力を停止させる必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記制動装置
を作動させる前に、前記静油圧駆動変速機の出力をいち
いち停止操作するのは煩雑である。また、前記車体を急
停止させるときには、前記静油圧駆動変速機の出力停止
操作が間に合わなくて、機械構造に無理がかかってしま
う場合もある。
【0004】本発明は、こうした事情に鑑みてなされた
もので、制動時に、駆動装置の出力をいちいち停止操作
する必要のない制動装置を提供しようとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明に係る制動装置は、駆動装置の出力制御手段
を出力停止状態に復帰せしめるように作用する復帰手段
と、該復帰手段による復帰付勢力に抗して前記出力制御
手段を出力状態に保持する出力状態保持手段と、該出力
状態保持手段と作動上連結された制動操作部材とを備え
てなり、該制動操作部材の制動操作と連動して前記出力
状態保持手段による前記出力制御手段の出力状態保持作
用が解除されるようにしたものである。
【0006】本発明によれば、前記制動操作部材を制動
操作すると、これに連動して、前記出力状態保持手段に
よる前記出力制御手段の出力状態保持作用が解除され
る。このため、前記出力制御手段は、前記復帰手段の復
帰付勢力により自動的に出力停止状態に復帰し、制動と
同時に前記駆動装置の出力が停止する。
【0007】また、前記復帰手段による復帰付勢力に抗
して前記出力制御手段を前記出力停止状態から出力状態
へと変化せしめる操作手段を備え、該操作手段と前記制
動操作部材との間に、前記出力状態保持手段として、前
記出力制御手段が前記出力停止状態から前記出力状態へ
と変化することは許容するがその逆の変化は許容しない
一方向機構を備えてなる構成とすれば、好適である。
【0008】さらに、前記復帰手段による復帰付勢力に
は打ち勝つが、前記出力制御手段を前記出力状態から前
記出力停止状態へと強制的に変化せしめる操作力には負
ける大きさの操作抵抗を前記操作手段に付与してなるも
のとすれば、前記復帰手段の付勢力に抗して前記駆動装
置の出力の増減操作を自在に行うことができて、一層好
適である。
【0009】前記構成において、前記制動操作部材を制
動状態に保持せしめる制動状態保持手段を備えてなる構
成とすれば、好適である。
【0010】なお、前記駆動装置として静油圧駆動変速
機(HST)を用いると好適である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を、
図面に基づいて説明する図1は、本発明の一実施形態に
係る制動装置を備えた走行車体1を、右斜め後方から見
た概略斜視図である。ここでは、該走行車体1は、水田
や畑等を走行するのに適した、最低地上高0.7m程度
のいわゆるハイクリアランス形のものとされている。そ
して、前記走行車体1は、必要に応じて、施肥機、播種
機、移植機または防除機等の、図示しない作業機をその
機体2に搭載して、自走式作業機として利用される。
【0012】図1において、前記走行車体1は、走行駆
動装置3と、走行速度の変速装置4と、操向装置5と、
制動装置6等を備えている。
【0013】前記走行駆動装置3は、前記機体2に走行
駆動源として搭載された4サイクル内燃エンジン7を備
えていて、該エンジン7には、駆動装置である静油圧駆
動変速機(HST)8と、差動装置等を含む減速用の適
当な歯車伝動装置9と、左右一対の駆動後輪10,10
の駆動軸11,11とが、駆動上順次連結されている。
【0014】前記静油圧駆動変速機8は、前記機体2の
前後進の切り換えと、走行速度の無段階調節とを可能に
せしめる、それ自体周知の構成のものであり、前記機体
2の前部の運転席12の近傍にあって前記変速装置4を
構成する変速操作部材としての変速レバー13で変速操
作される。運転者は、図1に示すように、前記運転席1
2で、前記操向装置5を構成するステアリングハンドル
5aと前記変速レバー13とを操作しながら、前記走行
車体1を運転する。
【0015】また、前記変速装置4は、前記変速レバー
13を含む変速操作部14と、該変速操作部14の操作
に応じて変速作用を奏する変速作用部15と、該変速作
用部15と前記変速操作部14とを作動上互いに連結す
る、プッシュプル式コントロールケーブル等の変速操作
力伝達部材16(図2および図5参照)と、を備えてい
る。
【0016】図2および図3を参照して、前記変速作用
部15の構成を説明する。図2は、該変速作用部15の
全体概略斜視図、図3は、前記変速操作部15を構成す
る出力停止装置17の要部分解斜視図である。
【0017】図2において、それ自体周知の前記静油圧
駆動変速機8は、可変容量形の油圧ポンプ18と油圧モ
ータ19とを一体的に備えていて、前記油圧ポンプ18
のHST入力軸20に駆動上連結されたHST入力プー
リ21は、前記エンジン7と駆動上連結されている。ま
た、前記油圧モータ19の出力軸22は、前記歯車伝動
装置9を介して、前記駆動後輪10,10の駆動軸1
1,11と駆動上連結されている。
【0018】前記油圧ポンプ18は、その内部に、出力
制御手段としての吐出量調整斜板23を備えていて、該
吐出量調整斜板23には、前記油圧ポンプ18の外部に
取り出された吐出量調整軸24が作動上連結され、該吐
出量調整軸24には、く字形の油圧コントロールレバー
25の屈曲部25aが固着されている。前記油圧コント
ロールレバー25の揺動一端部25bは、前記変速操作
力伝達部材16を介して、前記変速操作部14と作動上
連結されている。そして、該変速操作部14を操作する
ことにより、前記変速操作力伝達部材16が押し引きさ
れて、前記油圧コントロールレバー25が揺動操作され
るようになっている。
【0019】前記油圧ポンプ18の前記吐出量調整斜板
23は、前記HST入力軸20に対して直角のときが出
力停止状態であり、該出力停止状態のとき、前記油圧ポ
ンプ18の吐出量はゼロとなる。また、前記吐出量調整
斜板23を前記出力停止状態から正方向(例えば、前記
油圧ポンプ18側)へ傾斜せしめて前進駆動状態とすれ
ば、前記油圧モータ19が前記吐出量調整斜板23の傾
斜度に応じた回転数で正転して、前記機体2が前進駆動
される。逆に、前記吐出量調整斜板23を前記出力停止
状態から逆方向(例えば、前記HST入力プーリ21
側)へ傾斜せしめて後進駆動状態とすれば、前記油圧モ
ータ19が逆転して前記機体2が同様に後進駆動され
る。
【0020】また、前記出力停止装置17は、前記吐出
量調整斜板23と作動上互いに連結された揺動部材26
と、前記吐出量調整斜板23を前記出力停止状態に復帰
せしめるように作用する復帰手段27と、該復帰手段2
7による復帰作用を受け止めて前記吐出量調整斜板23
を前記出力停止状態位置に正確に停止せしめる停止手段
としての固定部材28と、を備えている。
【0021】前記揺動部材26は、図3に示すように、
前記機体2の前後方向に延びる長方形の板状のものであ
り、その後方基端部26a側が、上下方向に延びる軸線
Xを有する枢止軸29に枢止され、その揺動前端部26
b側は、タイロッド30を介して、前記油圧コントロー
ルレバー25の揺動他端部25cに水平面内で回動自在
に連結されている。
【0022】前記枢止軸29は、前後方向に延びる長方
形の板状の前記固定部材28の前部側に上向きに突設さ
れている。該固定部材28は、前記揺動部材26と互い
に同一の左右幅を有していて、その後部側を、固定台3
1に対して前後2本のボルト32,32とナット33,
33とで固着されている。前記固定台31は、固定部と
しての前記歯車伝動装置9のギヤケース34に対して固
定されている。
【0023】なお、前記固定部材28は、前記吐出量調
整斜板23の出力停止状態位置に合せて前記枢止軸29
の位置を左右に適宜調整し得るように、前記前側のボル
ト32を受け入れるための、前記後側のボルト32を中
心とする弧状に左右方向に延びる長孔35を有してい
る。
【0024】前記枢止軸29には、前記揺動部材26の
上に重ねて、互いに左右対称な形状の左側復帰レバー3
6と右側復帰レバー37とが鋏状に枢止されている。こ
れらの復帰レバー36,37は、前記吐出量調整斜板2
3を互いに逆方向から前記出力停止状態へと復帰せしめ
るように付勢する第一および第二の付勢手段であり、そ
の後端部36a,37a同士を吐出量調整斜板復帰用付
勢部材としての引張コイルばね38で互いに引き合うよ
うに連結され、該吐出量調整斜板復帰用ばね38の引張
付勢力と前記左右の復帰レバー36,37によるテコの
原理とによって、その前端部36b,37b側が互いに
接近する方向に強力に付勢されている。
【0025】前記左側復帰レバー36の前端部36b側
には、前記揺動部材26と前記固定部材28とにそれぞ
れ右側から当接する右側揺動部材当接部39と右側固定
部材当接部40とがそれぞれ形成されている。また、前
記右側復帰レバー37の前端部37b側には、前記揺動
部材26と前記固定部材28とにそれぞれ左側から当接
する左側揺動部材当接部41と左側固定部材当接部42
とがそれぞれ形成されている。そして、前記左右の固定
部材当接部42,40が前記固定部材28の左右両縁に
当接すると同時に、前記左右の揺動部材当接部41,3
9が前記揺動部材26の前部側の中央に形成された上向
き突軸43に左右両側から当接し、これにより、前記吐
出量調整斜板23を前記出力停止状態に維持せしめるよ
うに、前記揺動部材26が前記固定部材28に対して枢
着される。
【0026】以上のように構成される前記変速作用部1
5は、次のように作用する。
【0027】前記変速レバー13を前後に操作すると、
前記変速操作力伝達部材16が押し引きされ、前記油圧
コントロールレバー25および前記吐出量調整軸24を
介して、前記左右の復帰レバー36,37の付勢力に抗
して、前記吐出量調整斜板23の前記HST入力軸20
に対する傾斜方向およびその傾斜角度が自在に調整され
る。これにより、前記静油圧駆動変速機8を構成する前
記油圧モータ19の回転方向およびその出力が調整さ
れ、前記機体2の前進走行と後進走行との切り替え、お
よび前後進速度の無段階調整が行われる。
【0028】前記吐出量調整斜板23は、前記油圧コン
トロールレバー25と前記タイロッド30と前記揺動部
材26とを介して、前記左右の復帰レバー36,37に
よって前記出力停止(中立)状態への復帰力を常時付与
されているので、前記変速レバー13を中立位置にシフ
トさせれば、前記吐出量調整斜板23は瞬時に前記出力
停止状態へと復帰する。しかも、前記揺動部材26は、
前記左右の復帰レバー36,37と前記吐出量調整斜板
復帰用ばね38との作用によって、前記固定部材28に
対して左右方向から強力に固定されるので、前記吐出量
調整斜板23は正確に前記出力停止状態に停止せしめら
れる。このため、運転者は、常に、速やか、かつ確実
に、前記静油圧駆動変速機8からの出力を停止させるこ
とができる。
【0029】次に、図4乃至図6を参照して、前記変速
装置4の前記変速操作部14、および本発明の一実施形
態に係る前記制動装置6の構成について説明する。図4
は、前記制動装置6の概略斜視図、図5は、図4中の前
記変速操作部14の内部を開示した左側面図、図6は、
前記変速操作部14の内部を前記機体2の後方から見た
一部切欠説明図である。
【0030】図示例では、前記制動装置6が、前記変速
操作部14と前記変速操作力伝達部材16とを介して前
記変速作用部15と作動上連結され、前記制動装置6の
制動操作と連動して前記変速作用部15が走行駆動力の
出力を自動的に停止するようになっている。
【0031】図5および図6において、前記変速操作部
14を構成する前記変速操作部材としての前記変速レバ
ー13は、その上端部13aが前記機体2の左右方向に
揺動し得るように、前後方向に延びるピン44によっ
て、その下端部13bを、変速操作板45に対して固着
されている。また、前記変速レバー13は、引張ばね4
6等の適当な付勢手段で変速操作部カバー47に設けら
れた変速レバー案内溝48の右縁に常時当接するように
付勢されている。
【0032】前記変速操作板45は、前記機体2の左右
方向に延びてその軸線Y−Yの回りで回動自在なラチェ
ットホイール軸49に挿通されている。前記変速操作板
45には、前記変速操作力伝達部材16の前端部51a
が連結されていて、前記出力停止装置17の作用によ
り、前記変速レバー13を中立位置に戻そうとする力が
常時付与されている。
【0033】前記ラチェットホイール軸49上には、図
6に示すように、ラチェットホイール53が固着されて
いて、該ラチェットホイール53には、該ラチェットホ
イール53に常時係合するように付勢されたラチェット
爪54が係合している。該ラチェット爪54と前記ラチ
ェットホイール53とからなるラチェット機構は、前記
ラチェットホイール軸49の図5で見て反時計回り方向
への回転のみを許容し、前進出力状態保持手段として作
用する。
【0034】前記ラチェット爪54は、前記制動装置6
を構成する制動操作部材としてのブレーキペダル55と
作動上連結されていて、該ブレーキペダル55の踏み込
み制動動作に連動して、前記ラチェットホイール53に
対する係合状態が解除されるようになっている。
【0035】具体的には、図4に示すように、前記機体
2の左右方向水平に延びて前記ブレーキペダル55のア
ーム56を支持するブレーキ作用軸57の左端部57a
を、前記ラチェットホイール53の付近まで延長してい
る。前記ブレーキ作用軸57は、前記ブレーキペダル5
5を非制動状態に維持するように、適当な付勢手段によ
って常時回動付勢されている。そこで、前記ブレーキ作
用軸57の有する前記回動付勢力によって前記ラチェッ
トホイール53に自動的に係合するように、前記ブレー
キ作用軸57の前記左端部57aに前記ラチェット爪5
4を固着している。
【0036】図4に示すように、前記ブレーキ作用軸5
7には、ブレーキ作用レバー58が固着されている。該
ブレーキ作用レバー58は、前記走行車体1の制動手段
としての内部拡張式ドラムブレーキ59に作動上連結さ
れている。そして、前記ブレーキペダル55を踏み込む
と、前記内部拡張式ドラムブレーキ59が作動し、制動
力伝達軸60を介して前記後輪駆動軸11が制動される
ようになっている。
【0037】なお、前記機体2には、前記ブレーキペダ
ル55を制動状態のまま保持する制動状態保持手段とし
て、手動式のフック61が回動自在に取り付けられてい
る。該フック61は、前記ブレーキペダル55から右向
き水平に延びた係止バー62に手動で係合せしめられ
る。前記フック61は、踏み込まれた前記ブレーキペダ
ル55をそのままの状態に保持し、前記内部拡張式ドラ
ムブレーキ59を制動状態に保持せしめて、駐車ブレー
キとして機能する。
【0038】ところで、前記変速操作板45は、前記ラ
チェットホイール軸49に対して回動可能とされ、しか
も、図6に示すように、前記変速操作板45は、前記ラ
チェットホイール軸49に挿通されたばね座金50の押
圧力で、その両側からライニング付制動板62,62で
挟持され、前記ラチェットホイール軸49に対する所定
の大きさの回動抵抗(操作抵抗)を付与されている。こ
れは、前記ラチェット機構53,54の存在にかかわら
ず、前記操作レバー13を後方へ手動で操作できるよう
にするためである。
【0039】前記回動抵抗の大きさは、前記左右の復帰
レバー36,37によって前記吐出量調整斜板23に与
えられている前記出力停止状態への復帰付勢力より大き
く設定されている。このため、前記変速レバー13から
運転者が手を離しても、該変速レバー13の前進駆動シ
フト位置がそのまま維持され、前記吐出量調整斜板23
が前進駆動出力状態に保持される。すなわち、前記ばね
座金50は、前記ラチェット機構53,54とともに、
前進出力状態保持手段としても機能する。
【0040】図5に示すように、前記変速操作板45に
は、前記変速レバー13の操作に応じて前記油圧コント
ロールレバー25の前記揺動一端部25bを押し引きす
る前記変速操作力伝達部材16の前記前端部51aが連
結されている。前記変速操作力伝達部材16は、前後二
つのエンドロッド511,512と、これらのエンドロ
ッド511,512を互いに連結するインナーワイヤ
(図示せず)をその長さ方向に摺動自在に包み込むアウ
ターチューブ52とを備えた、それ自体周知のものであ
る。前記インナーワイヤとしては、小さな湾曲を生じな
いように弾性に富み、かつ、長さ方向の引張強度および
圧縮強度が大きい鋼線を用いる。前記インナーワイヤと
前記アウターチューブ52との間には、前記インナーワ
イヤがスムースに摺動し得るように、適当な潤滑剤を介
在せしめている。
【0041】前記アウターチューブ52の前端部52a
は、図5に示すように、前記変速操作板45の前方斜め
下方位置で、前記変速操作板45に向けて、前記機体2
に枢止されている。そして、前記アウターチューブ52
は、前記運転席12の前方位置で後方へ緩やかに湾曲さ
せて前記機体2の後方へ引き延ばされ、その後端部52
bが、図2に示すように、前記静油圧駆動変速機8の前
方で、前記機体2に固定されている。そして、前記アウ
ターチューブ52の前記前端部52aから突出した前記
フロントエンドロッド511の前端部51aは、前記変
速操作板45に回動自在に連結され、前記アウターチュ
ーブ52の前記後端部52bから後方へ突出した前記リ
アエンドロッド512の後端部51bは、前記油圧コン
トロールレバー25の前記揺動一端部25bに枢止され
ている。
【0042】以上のように構成される前記変速操作部1
4および前記制動装置6は、次のように作用する。
【0043】前記出力停止装置17の作用で前記静油圧
駆動変速機8の前記吐出量調整斜板23が前記出力停止
状態にあるとき、これに対応して、前記変速レバー13
は、前記変速レバー案内溝48の中間段部である中立位
置(図4乃至図6に実線で示した変速レバー13の位
置)にある。
【0044】そして、該中立位置から前記変速レバー1
3を前記変速レバー案内溝48に沿って前記機体2の前
方へ移動させると、前記ばね座金50の作用で前記ラチ
ェットホイール軸49を伴って、前記変速操作板45が
図5で見て反時計回り方向に回動し、前記変速操作力伝
達部材16の前記フロントエンドロッド511が前記ア
ウターチューブ52から引き出される。これにより、前
記油圧コントロールレバー25が図2で見て時計回り方
向に揺動し、前記吐出量調整斜板23が前進駆動状態に
傾斜せしめられ、前記油圧モータ19が正転して前記機
体2が前進する。
【0045】このとき、前記変速操作板45には、前記
出力停止装置17の前記左側復帰レバー36によって、
前記油圧コントロールレバー25と前記変速操作力伝達
部材16とを介して、前記変速レバー13を前記変速レ
バー案内溝48内における中立位置に戻そうとする力が
作用している。しかし、前記ラチェット機構53,54
と前記ばね座金50の作用により、前記変速レバー13
は前進駆動シフト位置に確実にそのまま維持される。
【0046】前記機体2の前進を停止させるときには、
運転者は、前記ブレーキペダル55を踏めばよい。する
と、図4に示すように、前記ブレーキ作用軸57を介し
て前記ラチェット爪54が回動し、前記ラチェットホイ
ール53との係合が解除される。その瞬間、前記変速操
作板45は、前記出力停止装置17の付勢作用で、前記
変速レバー13が中立位置に戻るまで、図5で見て時計
回り方向に回動復帰する。その結果、前記静油圧駆動変
速機8からの前進駆動出力が停止すると同時に、前記内
部拡張式ドラムブレーキ59が作用し、前記機体2は無
理なく速やかに停止する。
【0047】一方、前記変速レバー13を前記変速レバ
ー案内溝48に沿って前記中立位置から前記機体2の後
方へ移動させると、常時は、前記ラチェット爪54が前
記ラチェットホイール53と係合しているので、前記ラ
チェットホイール軸49は回動しないが、前記ばね座金
50の作用で、前記変速操作板45が前記ラチェットホ
イール軸49とは独立して、図5で見て時計回り方向に
回動し、前記変速操作力伝達部材16の前記フロントエ
ンドロッド511が前記アウターチューブ52内で前記
機体2の後方へ押し込まれる。これにより、前記油圧コ
ントロールレバー25が図2で見て反時計回り方向に揺
動し、前記吐出量調整斜板23が後進駆動状態に傾斜せ
しめられ、前記油圧モータ19が逆転して前記機体2が
後進する。
【0048】このとき、前記変速操作板45には、前記
出力停止装置17の前記右側復帰レバー37によって、
前記油圧コントロールレバー25と前記変速操作力伝達
部材16とを介して、前記変速レバー13を前記変速レ
バー案内溝48内における中立位置に戻そうとする力が
常時作用している。後進駆動の場合には、前記ラチェッ
ト機構53,54は、前記変速レバー13を後進駆動シ
フト位置に保持するようにははたらかない。そこで、前
記前進駆動の場合と異なり、前記変速レバー13を運転
者自身が後進駆動シフト位置に保持し続けなければなら
ない。しかし、図示例の如き走行車体1では、後進駆動
の頻度は低く、後進走行時間も短いので、問題は少な
い。
【0049】前記機体2の後進を停止させるときには、
運転者は、後進駆動シフト位置に保持していた前記変速
レバー13から手を離すとともに、前記ブレーキペダル
55を踏めばよい。
【0050】なお、前進速度を増減せしめることも、前
記構成により自在に行えることは、いうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る制動装置を備えてな
る走行車体を右斜め後方から見た概略斜視図である。
【図2】変速作用部の全体概略斜視図である。
【図3】図2中の出力停止装置の要部分解斜視図であ
る。
【図4】本発明の一実施形態に係る制動装置の概略斜視
図である。
【図5】図4中の変速操作部の内部を開示した左側面図
である。
【図6】図5の変速操作部を前記機体の後方から見た一
部切欠説明図である。
【符号の説明】
8 駆動装置(静油圧駆動変速機(HST)) 13,45 操作手段 23 出力制御手段 27 復帰手段 53,54 出力状態保持手段(一方向機構) 55 制動操作部材 61 制動状態保持手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16H 61/40 F16H 61/40 F 61/42 61/42 B H

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動装置(8)の出力制御手段(23)
    を出力停止状態に復帰せしめるように作用する復帰手段
    (27)と、該復帰手段(27)による復帰付勢力に抗
    して前記出力制御手段(23)を出力状態に保持する出
    力状態保持手段(53,54)と、該出力状態保持手段
    (53,54)と作動上連結された制動操作部材(5
    5)とを備えてなり、該制動操作部材(55)の制動操
    作と連動して前記出力状態保持手段(53,54)によ
    る前記出力制御手段(23)の出力状態保持作用が解除
    されるようにしてなる、制動装置。
  2. 【請求項2】 前記復帰手段(27)による復帰付勢力
    に抗して前記出力制御手段(23)を前記出力停止状態
    から出力状態へと変化せしめる操作手段(13,45)
    を備え、該操作手段(13,45)と前記制動操作部材
    (55)との間に、前記出力状態保持手段として、前記
    出力制御手段(23)が前記出力停止状態から前記出力
    状態へと変化することは許容するがその逆の変化は許容
    しない一方向機構(53,54)を備えてなる、請求項
    1に記載の制動装置。
  3. 【請求項3】 前記復帰手段(27)による復帰付勢力
    には打ち勝つが、前記出力制御手段(23)を前記出力
    状態から前記出力停止状態へと強制的に変化せしめる操
    作力には負ける大きさの操作抵抗を前記操作手段(1
    3,45)に付与してなる、請求項2に記載の制動装
    置。
  4. 【請求項4】 前記制動操作部材(55)を制動状態に
    保持せしめる制動状態保持手段(61)を備えてなる、
    請求項1,2又は3に記載の制動装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動装置(8)を静油圧駆動変速機
    (HST)としてなる、請求項1乃至4のいずれか一項
    に記載の制動装置。
JP31127396A 1996-11-07 1996-11-07 制動装置 Expired - Fee Related JP3840296B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31127396A JP3840296B2 (ja) 1996-11-07 1996-11-07 制動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31127396A JP3840296B2 (ja) 1996-11-07 1996-11-07 制動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10138888A true JPH10138888A (ja) 1998-05-26
JP3840296B2 JP3840296B2 (ja) 2006-11-01

Family

ID=18015160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31127396A Expired - Fee Related JP3840296B2 (ja) 1996-11-07 1996-11-07 制動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3840296B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003021233A (ja) * 2001-07-06 2003-01-24 Kioritz Corp 制動機構及び乗用式走行車
JP2005329887A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Iseki & Co Ltd 自走車両
WO2007008134A1 (en) * 2005-07-08 2007-01-18 Ggp Sweden Ab Implement carrier

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003021233A (ja) * 2001-07-06 2003-01-24 Kioritz Corp 制動機構及び乗用式走行車
JP2005329887A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Iseki & Co Ltd 自走車両
JP4502117B2 (ja) * 2004-05-21 2010-07-14 井関農機株式会社 コンバイン
WO2007008134A1 (en) * 2005-07-08 2007-01-18 Ggp Sweden Ab Implement carrier

Also Published As

Publication number Publication date
JP3840296B2 (ja) 2006-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3894757B2 (ja) 乗用型草刈り機
JP4362431B2 (ja) トラクタの変速操作構造
US6164396A (en) Traveling operation device for a working vehicle
US6347560B1 (en) Shift control system for a working vehicle having a propelling stepless transmission
JP4098909B2 (ja) 作業車の走行速度解除装置
JPH10138888A (ja) 制動装置
US5427216A (en) Control linkage for a hydrostatic transmission
JP2002316550A (ja) トラクタの走行操作装置
JP2005119466A (ja) 作業車両の走行変速装置
JPH10138772A (ja) 出力停止装置
JP4423062B2 (ja) トラクタの変速操作構造
JP3367159B2 (ja) 動力車両の走行変速操作装置
EP0423175A1 (en) Drive assembly having dual neutrality control
JP4806864B2 (ja) 制動機構及び乗用式走行車
JP4779196B2 (ja) 作業車両
JPH0635861Y2 (ja) ロ−ダにおけるステアリングレバ−の可動装置
JP3666957B2 (ja) 移動農機における変速レバーの支持構造
JP2004114964A (ja) 農用車両の変速操作装置
JP2004028309A (ja) 動力車両
JP2001277888A (ja) 作業車の走行変速装置
JPH0313780Y2 (ja)
JP2003252185A (ja) 変速装置とブレーキ装置の連動機構
JPH08225025A (ja) トラクタ等の変速操作装置
JPH08216718A (ja) 作業用車両におけるエンジン回転調節装置
JPH08142702A (ja) 歩行型移動農機

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040414

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050322

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050330

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060807

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100811

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110811

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120811

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130811

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees