JP3367159B2 - 動力車両の走行変速操作装置 - Google Patents
動力車両の走行変速操作装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、トラクタ等の走行変
速装置に関し、油圧無段変速装置を用いた走行伝動を行
う苗植機や運搬車等にも利用しうる。 【0002】 【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】油圧
無段変速装置を用いたトラクタの走行変速装置では、こ
の変速装置の中立位置を係止する中立位置係止機構を有
するが、この油圧無段変速の中立位置に変速ペタル位置
を調整すると、ペタル位置が移動することが多く、操作
感覚が異なり易い。 【0003】 【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題に
鑑みて提案するものであって、変速ペダル3の踏込によ
って出力軸の回転を正逆に切替え、車体を前進或いは後
進させる油圧式無段変速装置を備え、前記無段変速装置
の変速操作軸1には前記変速ペダル3の踏込を解除する
と同変速ペダル3を中立位置に復帰させる中立係止機構
2を設けた動力車両において、前記無段変速装置の変速
操作軸1と前記変速ペダル3の回動軸24とを別体に構
成し、前記変速ペダル3側の部材と前記変速操作軸側の
部材との間に、両部材を連結させ且つ変速ペダル3に対
して前記変速操作軸1の回動位置を調整する連動機構4
を設け、前記回動軸24を挟んで連動機構4とは反対に
位置する箇所には変速ペダル3の後進側踏込位置を規制
する調整式規制具を設けたことを特徴とする動力車両の
走行変速操作装置の構成とする。 【0004】【作用】 変速ペタル3の踏込を解除した時は、中立係止
機構2によって変速ペタル3は中立N位置に復帰され
る。このとき連動機構4で連動される変速操作軸1も中
立位置にあって、油圧無段変速装置の出力軸は回転しな
い。変速ペタル3を前進F側、又は後進R側へ踏込操作
することによって、変速操作軸1が回動されて、所定の
速度に変速することができる。このとき中立係止機構2
は中立N位置から外れて前進F位置又は後進R位置にあ
る。 【0005】変速ペタル3の踏込を解放したとき中立N
位置に復帰するが、この中立係止機構2によって中立N
位置と油圧無段変速装置における変速操作軸1の中立位
置とが一致しないときは、変速ペタル3が中立N位置に
あっても油圧無段変速装置が伝動状態にあって、徴速で
走行伝動されることがある。このようなときは、連動機
構4を調節して変速操作軸1を中立位置に一致させるよ
うにする。又、この発明では、後進R側踏込操作によっ
て機体を後進させるとき、高速での後進走行を牽制する
ためにストッパーボルト等の調整式規制具を設けるが、
後進速度が速すぎる場合は規制具35の突出量を大きく
して過度の踏込みを規制する。 【発明の効果】 【0006】このように、この発明は、変速ペダル3の
踏込によって出力軸の回転を正逆に切替え、車体を前進
或いは後進させる油圧式無段変速装置を備え、前記無段
変速装置の変速操作軸1には前記変速ペダル3の踏込を
解除すると同変速ペダル3を中立位置に復帰させる中立
係止機構2を設けた動力車両において、前記無段変速装
置の変速操作軸1と前記変速ペダル3の回動軸24とを
別体に構成し、前記変速ペダル3側の部材と前記変速操
作軸側の部材との間に、両部材を連結させ且つ変速ペダ
ル3に対して前記変速操作軸1の回動位置を調整する連
動機構4を設け、前記回動軸24を挟んで連動機構4と
は反対に位置する箇所には変速ペダル3の後進側踏込位
置を規制する調整式規制具を設けたことを特徴とする動
力車両の走行変速操作装置としたので、変速ペダル3と
変速操作軸1の中立位置の調整、及び後進操作時の踏込
規制の調整がしやすく、日常の点検、整備が容易にな
る。特に調整後は変速ペダル3の姿勢は所期の姿勢を維
持することになるので常時一定の操作感覚で機体を操作
できる。 【0007】 【実施例】トラクタ車体5は、前部のエンジンEからク
ラッチハウジング6、HSTケース7、及び後部のミッ
ションケース8に亘って連接して一体構成とし、前部の
フロントアクスルブラケット9にはステアリングハンド
ル10によって操向自在の前輪11を有し、後部ミッシ
ョンケース8の左右両側のリヤアクスルハウジングの先
端部には後輪12を軸装し、これら前後輪11,12を
駆動して走行する四輪駆動走行形態としている。又、ミ
ッションケース8上の左右フェンダー13間のシートフ
ロア上には操縦席14を有する。 【0008】15はミッションケース8上の油圧ケース
に昇降可能に設けられたリフトアームで、左右のロアリ
ンク16とリフトロッド17で連結されて、これらロア
リンクやトップリンク等の後端に連結する作業機を昇降
することができる。18はボンネットである。前記油圧
無段変速装置HSTは、HSTケース7内に設けられ
て、クラッチハウジング6内の主クラッチを経てHST
入力軸19を連動し、変速操作軸1による中立N位置か
らの前進F、後進Rの切替、及びこれらの無段変速によ
る連動を経て、副変速装置へ連動し、後輪12の差動ギ
ヤ機構、及び前輪11への出力軸等を伝動する構成であ
る。 【0009】前記HSTケース7の右側面には、操作穴
20が開口されて、変速操作軸1の先端にボルト21で
取付けられた変速アーム22のクランクピン23をのぞ
ませる。又、HSTケース7の右側面には、該操作穴2
0の近くにおいて、ペタル軸24を突設し、このペタル
軸24の回りに回動自在の変速ペタル3及び中立N位置
係止のためのカムプレート25を一体的に構成してい
る。 【0010】前記中立係止機構2は、このカムプレート
25と、このカムプレート25の凹部26に嵌合する揺
動アーム27上のローラ28とからなり、このローラ2
8がHSTケース7の外側に枢支された枢支部29を中
心にばね30で張圧される揺動アーム27によってカム
プレート25側へ常時押圧され、このカムプレート25
の凹部26の前後には、この凹部26に向けて傾斜する
変速縁31,32が形成され、これらの変速縁31,3
2にローラ28が押圧摺動することにより、変速ペタル
3がばね30の張圧力で中立N位置に戻り易くなるよう
に構成される。 【0011】変速ペタル3は、前進ペタル3Fと、後進
ペタル3Rとに、変速軸24部から前後方向に突出し
て、ステツプフロア33上面に突出し、操縦者の右足で
前進ペタル3Fを踏込んで前進変速を行い後進ペタル3
Rを踏込んで後進変速を行うことができる。前記連動機
構4は、変速ペタル3と変速アーム22との間を連結す
るターンバックルを有しロッドからなり、このターンバ
ックルを調節操作して、ロッド長さを変えて油圧無段変
速装置HSTの変速操作軸1の中立位置を正しく調整す
ることができる。 【0012】前記後進ペタル3Rの下部には、HSTケ
ース7の外側面に取付けられたブラケット34にストッ
パーボルト35を上下位置調整自在に設け、このストッ
パーボルト35で該後進ペタル3Rを受けることによっ
て、後進変速位置の規制を行うことができ、このストッ
パーボルト35の調節位置乃至取外し、更にはブラケッ
ト34等の取外しによってこの後進変速位置の限界を解
除することができる。 【0013】なお、前記HSTケース7の操作穴20の
上部には、前記クランクピン23の回動圏を規制するス
トッパー36,37が扇形状に形成されている。従っ
て、前記ストッパーボルト35は、このストッパー37
の範囲内で調節するとき有効である。トラクタを前進す
るときは、前進ペタル3Fを中立N位置から踏込むこと
によって、カムプレート25が回動して凹部26からロ
ーラ28をばね30に押出して変速縁31に押上げ、連
動機構4を介して変速操作軸1を回動させて前進変速す
る。油圧無段変速装置HSTは、可変容量形ポンプの斜
板角が変更されて、固定容量形モータによる出力軸の回
転が無段変速される。この前進ペタル3Fの踏込量が大
きいほど出力軸は高速回転される。 【0014】前進ペタル3Fの踏込を解除すると、ばね
30とローラ28で押されたカムプレート25との関係
によって変速ペタル3は、これらカムプレート25の凹
部26にローラ28が嵌合する中立N位置に戻されて、
油圧無段変速装置HSTの出力軸も回転停止となる。後
進ペタル3Rを踏込んで後進変速する場合も同様であ
る。何らかの原因で、中立係止機構2による中立N位置
と、油圧無段変速装置HSTの変速操作軸1の中立位置
とに誤差を生じるとき、例えば、変速ペタル3は、カム
プレート25の凹部26にローラ28が嵌合された中立
N位置にあるにも拘らず、油圧無段変速装置HSTの出
力軸が徴速回転されるようなときは、前記前進ペタル3
Fと変速アーム22との間を連結する連動機構4のター
ンバックルを調節して長さを変更することにより、変速
ペタル3の中立N位置は一定として、油圧無段変速装置
HSTの変速操作軸1の中立位置を調整して、これら両
中立位置を一致させることができる。 【0015】図4において、上例と異なる点は、前記連
動機構4の途中にゴムによるダンパー38を設けたもの
で、油圧無段変速装置HST側から変速ペタル3側への
振動の伝達を防止することができる。変速アーム22側
のロッド39と前進ペタル3F側のロッド40との間に
螺挿される螺子ロッド41,42間を、ゴムダンパー3
8で連結し、これらをターンバックルとして長さを変更
できる。43,44は締付用のダブルナットである。 【0016】図5において、上例と異なる点は、副変速
レバー45の高速変速操作によって、リミットスイッチ
46のONによりソレノイド47を作動させて、前記ロ
ーラ28の揺動アーム27のばね30を引っ張り、ロー
ラ28のカムプレート25への張圧力を大きくし、逆
に、副変速レバー45を低速操作することによってばね
30の引っ張りを弱くするように連動することにより、
減速時のショックを軽減できる。 【0017】副変速レバー45はミッションケース8に
設けられ、この副変速レバー45を高速位置に操作する
とリミットスイッチ46がONし、低速位置ではOFF
となる。前記ばね30の上端はHSTケース7の側面に
枢着48されたベルクランク49の一端に係合され、ソ
レノイド47でこのベルクランク49の他端を連結して
作動することができる。このソレノイド47はリミット
スイッチ46のON、OFFで作動され、ONとときは
ばね30を引っ張り、ばね圧を高める。 【0018】図6においては、農用トラクタの伝動構
成、副変速装置を有しないで、可変容量形ポンプPと可
変容量形モータMとを有した油圧無段変速装置HSTを
走行伝動装置に用いたものである。このため、副変速装
置を有しない伝動機構が簡単となる。主変速及び副変速
領域が無段変速であるため各作業速に適した走行ができ
る。又、主クラッチ54からHST入力軸19を駆動す
る前に、PTO軸55へのPTO入力軸56を分岐して
取出す構成とする。57はPTO変速装置である。 【0019】前記油圧無段変速装置HSTを、可変容量
形ポンプPと可変容量形モータMとを閉油圧回路50に
有するもので、可変容量形ポンプPの斜板角と可変容量
形モータMの斜板角とを、マイクロコンピュータを有す
るコントローラCPUからの出力によって作動される制
御弁51,52によって調節して、HST入力軸19の
入力回転をHST出力軸53の出力回転に減速無段変速
し、又正逆に切替えて無段変速しうる。 【0020】58はHST出力軸53から連動される走
行軸、59は後輪12伝動のデフ装置、60は該走行軸
58から伝動される前輪伝動軸、61は前輪12伝動の
デフ装置である。62は該前輪伝動軸60の伝動を入り
切りする四輪駆動用の四駆クラッチギヤである。変速レ
バー63の操作位置信号と、エンジンEの回転数の信号
とにより、コントローラCPUで演算して、前記可変容
量形ポンプPと可変容量形モータMとの制御弁51,5
2を作動させる。 【0021】図7において、上例と異なる点は、可変モ
ータMの斜板角を変えるための徴調整レバー64を設け
る。これにより車速を徴調整する。65は可変容量形ポ
ンプPの斜板角を調節する主変速レバーで、中立位置N
から前進F、又は後進Rに変速操作できる。66は副変
速レバーで、HST出力軸53から走行軸58の間にあ
る副変速装置67を中立Nから高速H、低速Lに切替え
ることができる。68は操向ブレーキである。
速装置に関し、油圧無段変速装置を用いた走行伝動を行
う苗植機や運搬車等にも利用しうる。 【0002】 【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】油圧
無段変速装置を用いたトラクタの走行変速装置では、こ
の変速装置の中立位置を係止する中立位置係止機構を有
するが、この油圧無段変速の中立位置に変速ペタル位置
を調整すると、ペタル位置が移動することが多く、操作
感覚が異なり易い。 【0003】 【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題に
鑑みて提案するものであって、変速ペダル3の踏込によ
って出力軸の回転を正逆に切替え、車体を前進或いは後
進させる油圧式無段変速装置を備え、前記無段変速装置
の変速操作軸1には前記変速ペダル3の踏込を解除する
と同変速ペダル3を中立位置に復帰させる中立係止機構
2を設けた動力車両において、前記無段変速装置の変速
操作軸1と前記変速ペダル3の回動軸24とを別体に構
成し、前記変速ペダル3側の部材と前記変速操作軸側の
部材との間に、両部材を連結させ且つ変速ペダル3に対
して前記変速操作軸1の回動位置を調整する連動機構4
を設け、前記回動軸24を挟んで連動機構4とは反対に
位置する箇所には変速ペダル3の後進側踏込位置を規制
する調整式規制具を設けたことを特徴とする動力車両の
走行変速操作装置の構成とする。 【0004】【作用】 変速ペタル3の踏込を解除した時は、中立係止
機構2によって変速ペタル3は中立N位置に復帰され
る。このとき連動機構4で連動される変速操作軸1も中
立位置にあって、油圧無段変速装置の出力軸は回転しな
い。変速ペタル3を前進F側、又は後進R側へ踏込操作
することによって、変速操作軸1が回動されて、所定の
速度に変速することができる。このとき中立係止機構2
は中立N位置から外れて前進F位置又は後進R位置にあ
る。 【0005】変速ペタル3の踏込を解放したとき中立N
位置に復帰するが、この中立係止機構2によって中立N
位置と油圧無段変速装置における変速操作軸1の中立位
置とが一致しないときは、変速ペタル3が中立N位置に
あっても油圧無段変速装置が伝動状態にあって、徴速で
走行伝動されることがある。このようなときは、連動機
構4を調節して変速操作軸1を中立位置に一致させるよ
うにする。又、この発明では、後進R側踏込操作によっ
て機体を後進させるとき、高速での後進走行を牽制する
ためにストッパーボルト等の調整式規制具を設けるが、
後進速度が速すぎる場合は規制具35の突出量を大きく
して過度の踏込みを規制する。 【発明の効果】 【0006】このように、この発明は、変速ペダル3の
踏込によって出力軸の回転を正逆に切替え、車体を前進
或いは後進させる油圧式無段変速装置を備え、前記無段
変速装置の変速操作軸1には前記変速ペダル3の踏込を
解除すると同変速ペダル3を中立位置に復帰させる中立
係止機構2を設けた動力車両において、前記無段変速装
置の変速操作軸1と前記変速ペダル3の回動軸24とを
別体に構成し、前記変速ペダル3側の部材と前記変速操
作軸側の部材との間に、両部材を連結させ且つ変速ペダ
ル3に対して前記変速操作軸1の回動位置を調整する連
動機構4を設け、前記回動軸24を挟んで連動機構4と
は反対に位置する箇所には変速ペダル3の後進側踏込位
置を規制する調整式規制具を設けたことを特徴とする動
力車両の走行変速操作装置としたので、変速ペダル3と
変速操作軸1の中立位置の調整、及び後進操作時の踏込
規制の調整がしやすく、日常の点検、整備が容易にな
る。特に調整後は変速ペダル3の姿勢は所期の姿勢を維
持することになるので常時一定の操作感覚で機体を操作
できる。 【0007】 【実施例】トラクタ車体5は、前部のエンジンEからク
ラッチハウジング6、HSTケース7、及び後部のミッ
ションケース8に亘って連接して一体構成とし、前部の
フロントアクスルブラケット9にはステアリングハンド
ル10によって操向自在の前輪11を有し、後部ミッシ
ョンケース8の左右両側のリヤアクスルハウジングの先
端部には後輪12を軸装し、これら前後輪11,12を
駆動して走行する四輪駆動走行形態としている。又、ミ
ッションケース8上の左右フェンダー13間のシートフ
ロア上には操縦席14を有する。 【0008】15はミッションケース8上の油圧ケース
に昇降可能に設けられたリフトアームで、左右のロアリ
ンク16とリフトロッド17で連結されて、これらロア
リンクやトップリンク等の後端に連結する作業機を昇降
することができる。18はボンネットである。前記油圧
無段変速装置HSTは、HSTケース7内に設けられ
て、クラッチハウジング6内の主クラッチを経てHST
入力軸19を連動し、変速操作軸1による中立N位置か
らの前進F、後進Rの切替、及びこれらの無段変速によ
る連動を経て、副変速装置へ連動し、後輪12の差動ギ
ヤ機構、及び前輪11への出力軸等を伝動する構成であ
る。 【0009】前記HSTケース7の右側面には、操作穴
20が開口されて、変速操作軸1の先端にボルト21で
取付けられた変速アーム22のクランクピン23をのぞ
ませる。又、HSTケース7の右側面には、該操作穴2
0の近くにおいて、ペタル軸24を突設し、このペタル
軸24の回りに回動自在の変速ペタル3及び中立N位置
係止のためのカムプレート25を一体的に構成してい
る。 【0010】前記中立係止機構2は、このカムプレート
25と、このカムプレート25の凹部26に嵌合する揺
動アーム27上のローラ28とからなり、このローラ2
8がHSTケース7の外側に枢支された枢支部29を中
心にばね30で張圧される揺動アーム27によってカム
プレート25側へ常時押圧され、このカムプレート25
の凹部26の前後には、この凹部26に向けて傾斜する
変速縁31,32が形成され、これらの変速縁31,3
2にローラ28が押圧摺動することにより、変速ペタル
3がばね30の張圧力で中立N位置に戻り易くなるよう
に構成される。 【0011】変速ペタル3は、前進ペタル3Fと、後進
ペタル3Rとに、変速軸24部から前後方向に突出し
て、ステツプフロア33上面に突出し、操縦者の右足で
前進ペタル3Fを踏込んで前進変速を行い後進ペタル3
Rを踏込んで後進変速を行うことができる。前記連動機
構4は、変速ペタル3と変速アーム22との間を連結す
るターンバックルを有しロッドからなり、このターンバ
ックルを調節操作して、ロッド長さを変えて油圧無段変
速装置HSTの変速操作軸1の中立位置を正しく調整す
ることができる。 【0012】前記後進ペタル3Rの下部には、HSTケ
ース7の外側面に取付けられたブラケット34にストッ
パーボルト35を上下位置調整自在に設け、このストッ
パーボルト35で該後進ペタル3Rを受けることによっ
て、後進変速位置の規制を行うことができ、このストッ
パーボルト35の調節位置乃至取外し、更にはブラケッ
ト34等の取外しによってこの後進変速位置の限界を解
除することができる。 【0013】なお、前記HSTケース7の操作穴20の
上部には、前記クランクピン23の回動圏を規制するス
トッパー36,37が扇形状に形成されている。従っ
て、前記ストッパーボルト35は、このストッパー37
の範囲内で調節するとき有効である。トラクタを前進す
るときは、前進ペタル3Fを中立N位置から踏込むこと
によって、カムプレート25が回動して凹部26からロ
ーラ28をばね30に押出して変速縁31に押上げ、連
動機構4を介して変速操作軸1を回動させて前進変速す
る。油圧無段変速装置HSTは、可変容量形ポンプの斜
板角が変更されて、固定容量形モータによる出力軸の回
転が無段変速される。この前進ペタル3Fの踏込量が大
きいほど出力軸は高速回転される。 【0014】前進ペタル3Fの踏込を解除すると、ばね
30とローラ28で押されたカムプレート25との関係
によって変速ペタル3は、これらカムプレート25の凹
部26にローラ28が嵌合する中立N位置に戻されて、
油圧無段変速装置HSTの出力軸も回転停止となる。後
進ペタル3Rを踏込んで後進変速する場合も同様であ
る。何らかの原因で、中立係止機構2による中立N位置
と、油圧無段変速装置HSTの変速操作軸1の中立位置
とに誤差を生じるとき、例えば、変速ペタル3は、カム
プレート25の凹部26にローラ28が嵌合された中立
N位置にあるにも拘らず、油圧無段変速装置HSTの出
力軸が徴速回転されるようなときは、前記前進ペタル3
Fと変速アーム22との間を連結する連動機構4のター
ンバックルを調節して長さを変更することにより、変速
ペタル3の中立N位置は一定として、油圧無段変速装置
HSTの変速操作軸1の中立位置を調整して、これら両
中立位置を一致させることができる。 【0015】図4において、上例と異なる点は、前記連
動機構4の途中にゴムによるダンパー38を設けたもの
で、油圧無段変速装置HST側から変速ペタル3側への
振動の伝達を防止することができる。変速アーム22側
のロッド39と前進ペタル3F側のロッド40との間に
螺挿される螺子ロッド41,42間を、ゴムダンパー3
8で連結し、これらをターンバックルとして長さを変更
できる。43,44は締付用のダブルナットである。 【0016】図5において、上例と異なる点は、副変速
レバー45の高速変速操作によって、リミットスイッチ
46のONによりソレノイド47を作動させて、前記ロ
ーラ28の揺動アーム27のばね30を引っ張り、ロー
ラ28のカムプレート25への張圧力を大きくし、逆
に、副変速レバー45を低速操作することによってばね
30の引っ張りを弱くするように連動することにより、
減速時のショックを軽減できる。 【0017】副変速レバー45はミッションケース8に
設けられ、この副変速レバー45を高速位置に操作する
とリミットスイッチ46がONし、低速位置ではOFF
となる。前記ばね30の上端はHSTケース7の側面に
枢着48されたベルクランク49の一端に係合され、ソ
レノイド47でこのベルクランク49の他端を連結して
作動することができる。このソレノイド47はリミット
スイッチ46のON、OFFで作動され、ONとときは
ばね30を引っ張り、ばね圧を高める。 【0018】図6においては、農用トラクタの伝動構
成、副変速装置を有しないで、可変容量形ポンプPと可
変容量形モータMとを有した油圧無段変速装置HSTを
走行伝動装置に用いたものである。このため、副変速装
置を有しない伝動機構が簡単となる。主変速及び副変速
領域が無段変速であるため各作業速に適した走行ができ
る。又、主クラッチ54からHST入力軸19を駆動す
る前に、PTO軸55へのPTO入力軸56を分岐して
取出す構成とする。57はPTO変速装置である。 【0019】前記油圧無段変速装置HSTを、可変容量
形ポンプPと可変容量形モータMとを閉油圧回路50に
有するもので、可変容量形ポンプPの斜板角と可変容量
形モータMの斜板角とを、マイクロコンピュータを有す
るコントローラCPUからの出力によって作動される制
御弁51,52によって調節して、HST入力軸19の
入力回転をHST出力軸53の出力回転に減速無段変速
し、又正逆に切替えて無段変速しうる。 【0020】58はHST出力軸53から連動される走
行軸、59は後輪12伝動のデフ装置、60は該走行軸
58から伝動される前輪伝動軸、61は前輪12伝動の
デフ装置である。62は該前輪伝動軸60の伝動を入り
切りする四輪駆動用の四駆クラッチギヤである。変速レ
バー63の操作位置信号と、エンジンEの回転数の信号
とにより、コントローラCPUで演算して、前記可変容
量形ポンプPと可変容量形モータMとの制御弁51,5
2を作動させる。 【0021】図7において、上例と異なる点は、可変モ
ータMの斜板角を変えるための徴調整レバー64を設け
る。これにより車速を徴調整する。65は可変容量形ポ
ンプPの斜板角を調節する主変速レバーで、中立位置N
から前進F、又は後進Rに変速操作できる。66は副変
速レバーで、HST出力軸53から走行軸58の間にあ
る副変速装置67を中立Nから高速H、低速Lに切替え
ることができる。68は操向ブレーキである。
【図面の簡単な説明】
【図1】変速ペタル部の側面図。
【図2】その平面図。
【図3】トラクタの側面図。
【図4】一部別実施例を示す側面図。
【図5】一部別実施例を示す側面図。
【図6】トラクタの伝動機構図。
【図7】トラクタの伝動機構図。
【符号の説明】
1 変速操作軸
2 中立係止機構
3 変速ペタル
4 連動機構
N 中立
F 前進
R 後進
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭60−59133(JP,A)
特開 昭55−156721(JP,A)
実開 昭55−138130(JP,U)
実開 昭61−119827(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B60K 20/00 - 20/08
F16H 45/02
F16H 59/00 - 61/64
F16H 63/00 - 63/48
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 変速ペダル3の踏込によって出力軸の回
転を正逆に切替え、車体を前進或いは後進させる油圧式
無段変速装置を備え、前記無段変速装置の変速操作軸1
には前記変速ペダル3の踏込を解除すると同変速ペダル
3を中立位置に復帰させる中立係止機構2を設けた動力
車両において、前記無段変速装置の変速操作軸1と前記
変速ペダル3の回動軸24とを別体に構成し、前記変速
ペダル3側の部材と前記変速操作軸側の部材との間に、
両部材を連結させ且つ変速ペダル3に対して前記変速操
作軸1の回動位置を調整する連動機構4を設け、前記回
動軸24を挟んで連動機構4とは反対に位置する箇所に
は変速ペダル3の後進側踏込位置を規制する調整式規制
具を設けたことを特徴とする動力車両の走行変速操作装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23438993A JP3367159B2 (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | 動力車両の走行変速操作装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23438993A JP3367159B2 (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | 動力車両の走行変速操作装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0789363A JPH0789363A (ja) | 1995-04-04 |
JP3367159B2 true JP3367159B2 (ja) | 2003-01-14 |
Family
ID=16970237
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23438993A Expired - Fee Related JP3367159B2 (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | 動力車両の走行変速操作装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3367159B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
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KR100628535B1 (ko) * | 2005-09-23 | 2006-09-26 | 엘에스전선 주식회사 | 유압 트랜스미션 조작 페달 시스템 |
JP4944702B2 (ja) * | 2007-08-16 | 2012-06-06 | 株式会社クボタ | 静油圧式無段変速装置の中立付勢装置 |
KR100954701B1 (ko) * | 2007-12-27 | 2010-04-26 | 국제종합기계 주식회사 | 주행방향 변환장치 |
KR100954702B1 (ko) * | 2007-12-27 | 2010-04-27 | 국제종합기계 주식회사 | 주행방향 변환장치 |
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-
1993
- 1993-09-21 JP JP23438993A patent/JP3367159B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0789363A (ja) | 1995-04-04 |
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