JP3635852B2 - 苗移植機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、苗移植機の機体の旋回時及び旋回の前後における機体の走行速度の制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平6−46618号公報に示されるように、圃場の畦際での機体の旋回時にオペレ−タの操作性を向上するべく、苗植付部の駆動の入切を行う植付クラッチの切状態となる苗植付部が上昇された状態において走行速度が自動的に減速され、前記植付クラッチが入となると走行速度が元の設定速度まで自動的に増速されるように制御する制御手段が設けられた苗移植機がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術の苗移植機においては、植付クラッチが入となると走行速度が元の設定速度まで増速されるものであるから、圃場の畦際での機体の旋回完了後、圃場の枕地を取るべく旋回後の次行程の苗植付の開始位置まで植付クラッチを切り状態で且つ苗植付部を下降させた状態で走行することや、圃場内で最後に苗を植え付けて圃場の出入口から機体を脱出するための圃場の枕地部分等を植付クラッチを切り状態で且つ苗植付部を下降させた状態で走行することがある。このとき、圃場の畦際での機体の旋回後、植付クラッチを入にしないので機体の走行速度が旋回時の減速状態から増速されないこととなり、作業能率の低下を招いたり、オペレ−タが格別に旋回時の減速状態を解除する解除操作を行う必要
が生じたりすることがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決すべく次の技術的手段を講じた。
すなわち、走行車体2に昇降可能に装着された苗植付部3を下降させる下降操作で苗植付部3が下降作業状態となり、該下降作業状態で苗植付部3を駆動させる操作をすると該苗植付部3を駆動して苗を植え付けるように設けられ、機体の旋回時に前記走行車体2の走行速度が旋回前の走行速度に対して減速されるように制御される苗移植機1において、前記苗植付部3を下降させる下降操作の所定時間後に前記走行車体2の走行速度が機体の旋回時の減速状態から増速され、前記所定時間内でも苗植付部3を駆動させる操作で走行速度が機体の旋回時の減速状態から増速されるように制御する制御手段が設けられていることを特徴とする苗移植機とした。
【0005】
【作用】
本発明の苗移植機は、走行車体の走行に伴って苗植付部を下降させた状態で苗植付部を駆動することにより圃場に苗を植え付けていく。そして、圃場の畦際に機体が達したとき、前記苗植付部の駆動を切にすると共に苗植付部を上昇させて機体の旋回が行われ、機体の旋回の終了時又はその前後に苗植付部を下降させ且つ苗植付部の駆動を入にして次行程の苗の植付作業が行われる。この機体の旋回時に、制御手段により前記走行車体の走行速度が旋回前の走行速度に対して減速されるように制御される。そして、機体の旋回の終了時又はその前後に苗植付部を下降させるべく下降操作が為された所定時間後に、制御手段により前記走行車体の走行速度が旋回時の減速状態から増速されるように制御される。また、前記所定時間内でも苗植付部を駆動させる操作をすると、制御手段により前記走行車体の走行速度が旋回時の減速状態から増速されるように制御される。
【0006】
【発明の効果】
従って、本発明の苗移植機は、苗植付部3を下降させる下降操作の所定時間後に旋回時の機体の走行速度の自動減速状態から自動的に増速され、前記所定時間内でも苗植付部3を駆動させる操作で走行速度が機体の旋回時の自動減速状態から自動的に増速されるように構成したので、旋回後、苗の植付作業を行う状態にあるときは機体の走行速度が自動的に増速され、また苗植付部が非駆動状態であっても機体の走行速度が自動的に増速されることとなり、作業能率の低下や旋回時の減速状態を解除する解除操作による操作性の悪化を招いたりすることを防止できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1は、苗移植機の一例である乗用型田植機1を示したものである。この乗用型田植機1は、主として走行車体2と6条植えの苗植付部3とで構成される。
走行車体2の前後左右略中央に駆動源であるエンジン4が備えられ、このエンジン4からの動力によりエンジン出力ベルト5を介して2連プ−リ6と一体回転する中継軸7を駆動する。この中継軸7には油圧ポンプ8が設けられており、この油圧ポンプ8はエンジン4の駆動に伴って駆動されるようになっている。また、前記2連プ−リ6の他側となる駆動プ−リ9から伝動ベルト10を介して主ミッションケ−ス11の入力軸11aと一体回転する従動プ−リ12を駆動することにより、主ミッションケ−ス内に動力が伝達される構成となっている。尚、前記駆動プ−リ9及び前記従動プ−リ12は割りプ−リで構成されて、該駆動プ−リ9、該従動プ−リ12及び前記伝動ベルト10はこれらのプ−リ9,12の割り幅を変更して主ミッションケ−ス内への伝動の伝達比を無段変速するベルト式の無段変速装置13となっている。そして、主ミッションケ−ス内の動力により、該主ミッションケ−ス11の左右両端部に突出した前輪駆動軸14,14の駆動で左右の前輪15,15が駆動回転されると共に、主ミッションケ−ス11から左右それぞれの後輪伝動軸16,16を介して左右の後輪伝動ケ−ス17,17内に伝動され該後輪伝動ケ−ス17,17に設けられた後輪駆動軸18,18の駆動で左右の後輪19,19が駆動されるようになっている。従って、走行車体2は、前記前輪15,15及び後輪19,19が駆動されて走行する構成となっている。また、前記主ミッションケ−ス11からの動力が、前記エンジン4の右側方を通過するように設けられた植付伝動軸20により苗植付部3へ動力が伝達されるようになっている。尚、前記植付伝動軸20の中途部には植付クラッチケ−ス21が設けられ、この植付クラッチケ−ス内には、苗植付部3の駆動の入切を行う植付クラッチ(図示せず)が設けられている。
【0008】
また、この走行車体2の後部には、昇降リンク機構22が枢支されている。この昇降リンク機構22は、1本の上リンク22aと平面視左右方向において前記上リンク22aを挟むように配設された2本の下リンク22b,22bとで構成される。苗植付部3は、前記昇降リンク機構22の後端部に設けられた縦リンク22cを介して走行車体2の後側に装着された構成となっている。前記苗植付部3は、油圧ポンプ8からの油圧により油圧切替バルブ23を介して作動する油圧昇降シリンダ24の伸縮により、前記昇降リンク機構22が上下に回動することによって昇降するように設けられている。尚、前記油圧切替バルブ24は、操縦席25の右側に設けられた主制御ボックス26内の主制御部26aからの出力信号により切替作動するようになっている。
【0009】
走行車体2には、前記操縦席25の前側にステアリングハンドル27が設けられている。該ステアリングハンドル27の右側には、前記無段変速装置13の変速操作が行える副変速レバ−28が設けられている。また、前記ステアリングハンドル27の左側には主変速レバ−29が設けられ、この主変速レバ−29の操作により主ミッションケ−ス11内のギヤの噛み合いを切り替えて機体の車速を「路上走行速」、「植付作業速」及び「後進速」に切り替えられるようになっている。ステアリングハンドル27の下方には前記エンジン4の回転数を調節できるスロットルレバ−30が設けられ、該レバ−30を前後方向に操作してエンジン4の回転数を調節できるようになっている。
【0010】
操縦席25の右側には植付ポジションレバ−31が設けられており、この植付ポジションレバ−31により植付クラッチケ−ス21内の植付クラッチの操作による苗植付部3の駆動の入切や昇降リンク機構22の昇降位置を操作するようになっている。前記植付ポジションレバ−31には該レバ−位置を検出する植付ポジションレバ−センサ31aが設けられており、この植付ポジションレバ−センサ31aからの信号が入力される主制御部26aの出力信号により油圧切替バルブ24や植付クラッチを操作する植付クラッチモ−タ32が作動するようになっている。
【0011】
また、ステアリングハンドル27の近傍にはフィンガアップレバ−33が設けられ、このフィンガアップレバ−33の操作により前記植付ポジションレバ−31の操作位置に拘らず強制的に苗植付部3の駆動の入切や昇降リンク機構22の昇降操作が行なえるようになっている。前記フィンガアップレバ−33は、自動的に中立位置に復帰するような構成となっている。そして、苗植付部3が上昇状態で前記フィンガアップレバ−33を下方向に操作すると苗植付部3が下降され、再度下方向に操作すると苗植付部3の駆動が入になる。その後、フィンガアップレバ−33を下方向に操作すると苗植付部3の駆動が切になり、その状態で上方向に操作すると苗植付部3が上昇される。尚、苗植付部3が下降及び苗植付部3の駆動が入の状態でフィンガアップレバ−33を上方向に操作しても、苗植付部3の駆動の切と共に苗植付部3の上昇が行われる。これにより、頻繁に行う圃場内の畦際の機体の旋回時における苗植付部3の駆動の入切や苗植付部3の昇降操作が、ステアリングハンドル27近傍の前記フィンガアップレバ−33により容易に行えるようになっている。前記フィンガアップレバ−33には該レバ−33の操作を検出するフィンガアップレバ−センサ33aが設けられ、このフィンガアップレバ−センサ33aの信号が入力される主制御部26aの出力信号により油圧切替バルブ24や植付クラッチを操作する植付クラッチモ−タ32が作動するようになっている。
【0012】
操縦席25の左側には下降ロックレバ−34が設けられ、この下降ロックレバ−34の操作により前記植付ポジションレバ−31の操作位置及び前記フィンガアップレバ−33の操作に拘らず昇降リンク機構22の下降を規制するようになっている。
前記ステアリングハンドル27の下方の左側には主クラッチペダル35が設けられ、この主クラッチペダル35の踏み込み操作により主ミッションケ−ス11内の主クラッチ(図示せず)を操作して走行車輪15,15,19,19及び苗植付部3への動力を断つようになっている。また、ステアリングハンドル27の下方の右側には、左右の後輪19,19をそれぞれ制動するためのブレ−キペダル36,36が設けられている。
【0013】
苗植付部3は、主として苗載置台41と植付伝動部42と6条分の苗植付装置43…とからなり、前記植付クラッチケ−ス21からの動力が植付伝動軸20を介して前記植付伝動部42の植付伝動ケ−ス42a内に入力され作動する構成となっている。また、苗植付部3の下部には中央部にセンタ−フロ−ト44及び両側部にサイドフロ−ト45,45が設けられており、これらのフロ−ト44,45,45が圃場面を滑走するようになっている。前記フロ−ト44,45,45は、それぞれ左右方向の枢支軸46…回りに回動自在に取り付けられ、圃場面の凹凸により該フロ−ト44,45,45の上下方向の傾斜角度が変更されるようになっている。また、前記センタ−フロ−ト44の前部上方にはフロ−ト迎い角センサ44aが設けられており、このフロ−ト迎い角センサ44aにより前記センタ−フロ−ト44の上下方向の傾斜角度が検出されるようになっている。そして、前記フロ−ト迎い角センサ44aからの信号が主制御部26aに入力されると共に、苗植付部3を下降させた状態で前記フロ−ト迎い角センサ44aの検出値が所定値となるように前記主制御部26aからの出力信号により油圧切替バルブ24を作動させ苗植付部3を昇降制御して、苗植付部3が圃場面から所定の高さに維持されるようにしている。
【0014】
苗植付部3は、前記苗植付装置43…の作動に伴って植付伝動部42からの動力により苗載置台41を左右移動させ、マット状の苗を苗植付装置43…により一株づつ掻き取る構成となっている。尚、前記苗載置台41は、左右移動終端においてマット状の苗を各条の苗送りベルト47…により該苗載置台41に沿って苗植付装置側に順次移送する公知の構成である。
【0015】
次に、無段変速装置13の構成について説明する。
無断変速装置13の割りプ−リとなっている従動プーリ12の右側の構成部材12aはミッションケースの入力軸11aに固定、左側の構成部材12bはミッションケース入力軸11aに対して軸方向に摺動自在となっていて、その左側の構成部材12bは軸受51を介して相互回転自在な従動側変速操作カム52によって位置規制されている。前記従動側変速操作カム52の外面側には円周方向に傾斜状となった突条52a,52aが形成されており、その突条52a,52aが固定カム53に設けたロ−ラ54,54に当接している。そして、変速操作カム52のアーム52bに、変速比調節手段である変速操作ロッド55が連結されている。この変速操作ロッド55により従動側変速操作カム52を回動させてローラ54,54への突条52a,52aの接点を変え、変速操作カム52とそれに位置規制されている従動プ−リ12の可動構成部材12bが伝動ベルト10の張力に応じて軸方向へ移動することにより、従動プーリ12の有効径が変化する。
【0016】
また、割りプ−リとなっている駆動プーリ9の左側の構成部材9aは中継軸7に固定、右側の構成部材9bは中継軸7に対して軸方向に摺動自在となっていて、その右側の構成部材9bは軸受56を介して相互回転自在な駆動側変速操作カム57によって位置規制されている。駆動側変速操作カム57の外面側には円周方向に傾斜状となった突条57aが形成されており、その突条57aにミッションケース11の外面部に設けたローラ58が当接している。そして、従動側変速操作カム52のア−ム52bとは他側のアーム52cと駆動側変速操作カム57のアーム57bとが連結部材59で連結されている。これにより、従動側割りプーリ12の有効径が大きくなるときには駆動側割りプーリ9の有効径が小さくなり、従動側割りプ−リ12の有効径が小さくなるときには駆動側割りプーリ9の有効径が大きくなるようになっている。
【0017】
一方、副変速レバ−28は、該レバー28の基部に固着の筒状体60にてレバー軸61の右(紙面では左)端部に回転自在に嵌合している。レバー軸61は、機体の左右方向に向けて設けられ、機体のフレームに固定したレバー軸支持筒62に回動自在に支承されている。筒状体60には電動操作アーム63が一体に設けられている。この電動操作アーム63の回動位置は、レバー軸支持筒62と一体の右プレート64に取り付けられている副変速レバー位置検出用ポテンショメータPM1により検出される。右プレート64には右向きに突出する電動操作用ストッパピン65が設けられ、そのストッパピン65の先端部が、電動操作アーム63に形成されているレバー軸61の軸心を中心とする円弧状のレバーストローク規制用ピン穴63aに係合している。
【0018】
また、電動操作用ストッパピン65には摩擦力調節ナット66によってブレーキライニング67が取り付けられるようになっており、前記摩擦力調節ナット66の締め具合を調節することにより、電動操作アーム63と右プレート64との間に適度な摩擦力を持たせられるようになっている。尚、前記電動操作用ストッパピン65は、前記電動操作ア−ム63の左方向への移動を規制するようにレバ−支持筒62側が前記レバ−ストロ−ク規制用ピン穴63aの幅より径が大きく設けられて、段付きのピンとなっている。従って、このピンの段部分と前記摩擦力調節ナット66とにより電動操作ア−ム63すなわち副変速レバ−28の左右方向の位置が決定された構成となっている。また、副変速レバー28の操作荷重は前記ブレ−キライニング67によるもののみであるため、副変速レバ−28の操作荷重をオペレ−タの操作しやすい荷重に設定することができる。
【0019】
レバー軸61の左端部にはボス68が前記レバ−軸61と一体回転するように設けられており、そのボス68に一体成形されている回動プレート69の先端部に前記変速操作ロッド55の一端部が連結されている。この回動プレート69の回動位置は、レバー軸支持筒62と一体の左プレート70に取り付けた回動プレート位置検出用ポテンショメータPM2により検出される。また、左プレート70には、電動アクチュータとしての電動モータ71が取り付けられている。このモータ71の出力軸に取り付けたピニオン72と左プレート70に設けたギア取付軸73に取り付けられているカウンタギア74とが噛み合い、更に該カウンタギア74と一体回転する小ギア75と前記ボス68に一体成形されている扇形ギア76とが噛み合っている。
【0020】
従って、副変速レバー位置検出用ポテンショメータPM1により副変速レバー28のレバ−位置を検出し、前記ポテンショメータPM1の検出値に回動プレート位置検出用ポテンショメータPM2の検出値が対応するよう機体前部に設けられた無段変速装置用制御ボックス77内の変速制御部77aにより電動モ−タ71を駆動制御して無段変速装置13が変速操作されるようになっている。
【0021】
そして、フィンガアップレバ−33により苗植付部3の駆動を入から切に操作すると、主制御部26aにより植付クラッチモ−タ32を作動させて苗植付部3の駆動が停止される。このとき、前記主制御部26aからの苗植付部3の駆動の切操作の信号が変速制御部77aに入力され、副変速レバ−28が所定より増速側にあるとき該変速制御部77aにより無段変速装置13の電動モ−タ71を駆動制御して機体の走行速度を所定の低速度に減速させるようになっている。また、苗植付部3が下降の状態でフィンガアップレバ−33を上方向に操作すると、前記主制御部26aにより油圧切替バルブ24を切替作動させて苗植付部3を上昇させる。そして、走行速度すなわち無段変速装置13の減速状態でフィンガアップレバ−33を下方向に操作すると、主制御部26aにより油圧切替バルブを作動させて苗植付部3を下降させる。このとき、主制御部26aから前記フィンガアップレバ−33の下方向の操作による苗植付部3の下降操作の信号が変速制御部77aに入力され、該変速制御部77aにより前記フィンガアップレバ−33の下方向の操作から所定時間後(3〜4秒後)に無段変速装置13の減速状態を解除して副変速レバ−28のレバ−位置に対応するように無段変速装置13の電動モ−タ71が作動するようになっている。尚、苗植付部3を下降させるフィンガアップレバ−33の下方向の操作から所定時間(3〜4秒)達しなくとも、苗植付部3の駆動を入にすべく再度フィンガアップレバ−33を下方向に操作すると、無段変速装置13の減速状態を解除して副変速レバ−28のレバ−位置に対応するように無段変速装置13の電動モ−タ71が作動するようになっている。これにより、苗植付部3の下降操作から所定時間経過しなくても、畦際での機体の旋回が完了して苗の植付作業を行う状態にあるときは旋回時における走行速度の減速状態を解除して、作業能率の低下を招くのを防止している。
【0022】
以上により、圃場の畦際での旋回時に、フィンガアップレバ−33により苗植付部3の上昇の操作を行うと同時に無段変速装置13が所定の速度にまで減速される。また、苗植付部3の駆動の入操作をしなくても、旋回時の減速状態で苗植付部3を下降させるべくフィンガアップレバ−33を操作してから所定時間後に無段減速装置13の減速状態から副変速レバ−28のレバ−位置に対応するように無段変速装置13の変速位置が元の増速側に復帰する。
【0023】
よって、この乗用型田植機1は、苗植付部3の下降操作の少なくとも所定時間後に旋回時の機体の走行速度の自動減速状態から自動的に増速されるように構成したので、旋回後、苗植付部3が非駆動状態であっても機体の走行速度が自動的に増速されることとなり、作業能率の低下や操作性の悪化を招いたりすることを防止できる。
【0024】
また、図9に示すように、この乗用型田植機1は、上述の畦際での旋回時における走行速度すなわち無段変速装置13の減速状態において、副変速レバ−28を前記減速状態に対応するレバ−位置まで低速側に操作すると、フィンガアップレバ−33による苗植付部3の下降操作や苗植付部3の駆動の切操作が為されなくても、前記無段変速装置13の減速状態が解除され前記副変速レバ−28のレバ−位置に対応するように無段変速装置13の変速が制御されるようになっている。すなわち、前記減速状態において、無段変速装置13の回動プレート位置検出用ポテンショメータPM2の検出値に対応する副変速レバー位置検出用ポテンショメータPM1の検出から減速側の前記副変速レバー位置検出用ポテンショメータPM1の検出値が変速制御部77aに入力されると、前記減速状態が解除されるようになっている。これにより、畦際での旋回途中であっても、作業能率を向上させるべくオペレ−タが速く旋回したいときや、圃場の耕盤が深いときに機体を速く旋回させて走行車輪15,15,19,19が圃場のぬかるみにはまらないようにしたいときや、オペレ−タが旋回時の無段変速装置13の減速状態よりも遅い速度で旋回したいとき、副変速レバ−28の操作により旋回時の減速状態を解除して任意の速度に設定することができる。
【0025】
尚、この発明の実施の形態は苗植付部3の下降操作から所定時間経過しなくてもフィンガアップレバ−33による苗植付部3の駆動の入操作や副変速レバ−28の操作で旋回時における走行速度の減速状態を解除する構成について説明したが、苗植付部3の下降操作から所定時間経過しなくても旋回時のステアリングハンドル27の戻し操作や左右一方のブレ−キペダル36の踏み込みの解除操作により走行速度の減速状態を解除して、苗植付部3の下降操作の少なくとも所定時間後に走行速度が増速されるように構成してもよい。
【0026】
尚、この発明の実施の形態は旋回時のフィンガアップレバ−33の操作により機体の走行速度の減速するようにした構成について示したが、本発明はフィンガアップレバ−33の操作による構成に限定されるものではない。
尚、この発明の実施の形態は無断変速装置13により旋回時の機体の走行速度を変速制御する構成について示したが、本発明は無断変速装置13による構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の側面図
【図2】乗用型田植機の平面図
【図3】走行車体の平面断面図
【図4】ベルト式の無段変速装置を示す平面断面図
【図5】副変速レバ−の操作連繋機構を示す正面断面図
【図6】副変速レバ−とその周辺の構成を示す側面断面図(図5のS1−S1断面図)
【図7】電動モ−タとその周辺の構成を示す側面図(図5のS2−S2視図)
【図8】ブロック図
【図9】他の制御を示すフロ−チャ−ト
【符号の説明】
1…乗用型田植機(苗移植機)、2…走行車体、3…苗植付部
Claims (1)
- 走行車体2に昇降可能に装着された苗植付部3を下降させる下降操作で苗植付部3が下降作業状態となり、該下降作業状態で苗植付部3を駆動させる操作をすると該苗植付部3を駆動して苗を植え付けるように設けられ、機体の旋回時に前記走行車体2の走行速度が旋回前の走行速度に対して減速されるように制御される苗移植機1において、前記苗植付部3を下降させる下降操作の所定時間後に前記走行車体2の走行速度が機体の旋回時の減速状態から増速され、前記所定時間内でも苗植付部3を駆動させる操作で走行速度が機体の旋回時の減速状態から増速されるように制御する制御手段が設けられていることを特徴とする苗移植機。
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