JP4524849B2 - 乗用型田植機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、乗用型田植機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車輪やクローラ等の走行推進体への伝動を断つことができるクラッチ装置を備える走行車両において、操作レバーと操作ペダルとで構成される複数の操作具により前記クラッチ装置を操作できるように構成すると共に、前記操作具の操作により他の操作具が操作されないように操作具から融通機構を介して前記クラッチ装置へ連繋し、それぞれの操作具の操作荷重を低減し操作の容易化を図ったものがある。
【0003】
一方、走行推進体への伝動を断つことができるクラッチ装置を備える走行車両において、単一の操作具により前記クラッチ装置を操作できるように構成すると共に、前記クラッチ装置の作動状態を検出するべく前記操作具の状態を検出するセンサを設けたものは、公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術の前者の走行車両において、クラッチ装置の作動状態を検出するべく、上記後者の走行車両のように操作具の状態を検出する検出装置を設けると、操作具を複数個設けているのでそれに伴って前記センサを複数個設けなければならず、部品点数の増加を招くおそれがある。
【0005】
また、上記前者の走行車両において、複数の操作具のうちの一部の操作具にのみ該操作具の状態を検出する検出装置を設けると、他の操作具による前記クラッチ装置の操作を検出できないので、前記クラッチ装置の作動状態を完全に検出することができない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決すべく次の技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1に係る発明は、原動機(5)から主ミッションケース入力ベルト(12)を介して伝動される主ミッションケース(15)と、該主ミッションケース(15)内からの伝動により駆動する走行推進体(19,23)と、主ミッションケ−ス入力ベルト(12)の上側に設けたテンションプ−リ(51)と、該テンションプ−リ(51)を支持するテンションプ−リア−ム(52)と、該テンションプ−リア−ム(52)を上側へ回動させることでテンションプ−リ(51)を主ミッションケ−ス入力ベルト(12)から退避させて主ミッションケ−ス入力ベルト(12)を非伝動状態に切り替えるクラッチ装置を備える走行車両(2)を設け、該走行車両(2)の後側に昇降リンク機構(3)を介して苗植付部(4)を設けた乗用型田植機において、テンションプ−リア−ム(52)をオペレータが操作するための操作具である停止レバー(38)及び主クラッチペダル(50)を設け、停止レバー(38)及び主クラッチペダル(50)のうちの一方の操作具の操作により他方の操作具が操作されないように停止レバー(38)及び主クラッチペダル(50)から融通機構(61a)を介してテンションプ−リア−ム(52)へ連繋すると共に、テンションプ−リア−ム(52)の上側には、主ミッションケ−ス入力ベルト(12)が非伝動状態となる位置までテンションプ−リア−ム(52)が上側へ回動したことを検出する検出装置(66)を設け、該検出装置(66)は、テンションプ−リア−ム(52)が当接するセンシングア−ム部(66a)と、該センシングア−ム部(66a)と一体回転するスイッチ操作ア−ム(66c)と、該スイッチ操作ア−ム(66c)により押されるリミットスイッチ(66d)を備え、検出装置(66)が非伝動状態であることを検出しないと原動機(5)の始動を牽制する構成とし、走行車両(2)の前部にはステアリングハンドル(27)を設け、走行車両(2)の前部の左側に停止レバー(38)を設け、走行車両(2)の前部の右側に苗植付部(4)の昇降及び該苗植付部(4)の駆動の入切が行える植付・昇降レバー(39)を設け、停止レバ−(38)と植付・昇降レバー(39)の回動軸(40)を左右方向の同一軸上で且つ側面視で同位置に設け、ステアリングハンドル(27)の左側には、主ミッションケ−ス(15)内のギヤの噛み合いを切り替えて変速するための主変速レバ−(30)を設け、走行車両(2)の前部ボンネット(36)の後面部(36b)には、主ミッションケ−ス(15)内のギヤの噛み合いを切り替えて変速するための副変速レバ−(41)を設けた乗用型田植機とした。
【0007】
従って、請求項1に係る発明の乗用型田植機は、走行推進体(19,23)の駆動により走行し、停止レバー(38)及び主クラッチペダル(50)のいずれかの操作具の操作によりクラッチ装置を作動させるテンションプ−リア−ム(52)を操作して前記走行推進体(19,23)の駆動を停止して走行を停止する。また、検出装置(66)により、前記テンションプ−リア−ム(52)の状態を検出する。また、融通機構(61a)により、前記いずれかの操作具を操作しても他方の操作具が操作されない。また、停止レバー(38)及び主クラッチペダル(50)のいずれの操作でも、原動機(5)を始動することができる。
【0008】
また、請求項2に係る発明は、主変速レバ−(30)の前後方向の操作により、左右方向の回動軸(31a)回りに回動する主変速操作ア−ム(31)及び該主変速操作ア−ム(31)に連結された上下方向の主変速ロッド(32)を介して前後方向の軸回りに回転する主変速操作シフタ(33)を回動して変速する構成とし、副変速レバー(41)の上下方向の操作により、上下方向の副変速ロッドを介して前後方向の軸回りに回動する副変速操作シフタ(42)を回動して通常速と超低速との2段階に切り替える構成とし、主変速操作シフタ(33)と副変速操作シフタ(42)の回動軸心を、共に前後傾斜させ、且つ互いの前後傾斜の傾斜角度を異ならせて配置した請求項1に記載の乗用型田植機とした。
【0009】
従って、請求項2に係る発明の乗用型田植機は、請求項1に係る発明の乗用型田植機の作用に加えて、副変速レバ−(41)の上下方向の操作により、副変速操作シフタ(42)を回動させて通常速と超低速との2段階に切り替えることができるので、圃場の畦越え時やトラックへの機体の積込時に超低速に切り替えて安全に機体を走行させることができる。また、主変速操作シフタ(33)と副変速操作シフタ(42)の回動軸心を、共に前後傾斜させ、且つ互いの前後傾斜の傾斜角度を異ならせて配置したので、主変速レバ−(30)及び副変速レバ−(41)の操作フィ−リングをそれぞれ向上させることができると共に、これらのレバ−の操作連繋構成における部品点数の低減化が図れ簡素な構成とすることができる。
【0010】
【発明の効果】
よって、請求項1に係る発明の乗用型田植機は、融通機構により上記いずれかの操作具を操作しても他方の操作具が操作されないようにしているので、それぞれの操作具の操作荷重を低減し操作の容易化を図ると共に、どの操作具の操作でも作動するテンションプ−リア−ムの状態を検出する検出装置を設けたので、検出装置の兼用化が図れると共に、上記クラッチ装置の作動状態を完全に検出することができる。また、停止レバー及び主クラッチペダルのいずれの操作でも原動機を始動することができるので、無闇に原動機の始動を牽制することがなく、円滑に作業が行える。
【0011】
また、請求項2に係る発明の乗用型田植機は、請求項1に係る発明の乗用型田植機の効果に加えて、主変速レバ−及び副変速レバ−の操作フィ−リングをそれぞれ向上させることができると共に、これらのレバ−の操作連繋構成における部品点数の低減化が図れ簡素な構成とすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2は乗用型田植機1を示したものであり、この乗用型田植機1は、走行車両2と該走行車両2の後側に昇降リンク機構3を介して設けた4条植えの苗植付部4とで構成され、前記走行車両2により機体を走行させながら前記苗植付部4を駆動して圃場に同時に4条分の苗を移植していくものである。
【0013】
走行車両2の前後左右略中央には駆動源であるエンジン5を設け、該エンジン5の上方に操縦席6を配設している。このエンジン5の駆動により、エンジン出力軸5aから該軸5aと一体回転するエンジン出力プーリ7、エンジン出力ベルト8を介して2連の中継プーリ9,10及び該中継プーリ9,10と一体回転する中継軸11を駆動し、前記中継プーリ10から主ミッションケ−ス入力ベルト12、主ミッションケース入力プーリ13を介して該プーリ13と一体回転する主ミッションケース入力軸14へ伝動し、該入力軸14により主ミッションケ−ス15内へ動力を伝達する。そして、前記主ミッションケ−ス15の左右端部に固着した左右方向に延びる前輪エクステンションケ−ス16を介して前輪駆動ケ−ス17内へ伝動し、該前輪駆動ケ−ス17の下部に突出している前輪車軸18を駆動して左右の前輪19を駆動するようになっている。また、前記主ミッションケ−ス15の後部から後方に動力を伝達する左右の後輪伝動軸20を設け、該左右の後輪伝動軸20の駆動により左右それぞれの後輪伝動ケ−ス21内に伝動し該後輪伝動ケ−ス21から突出する後輪車軸22を駆動して左右の後輪23を駆動するようになっている。従って、走行車両2は、前輪19及び後輪23を駆動して走行する構成となっている。
【0014】
尚、前記後輪伝動軸20の上方にエンジン5を配置した構成となっており、後輪23の上端より前記エンジン5の上端が低く構成している。従って、前輪19の操向可能角度が大きくなるように後輪伝動軸20を機体の左右中央に寄せてエンジン5と上下に重複する構成としながら、後輪23の上端よりエンジン5の上端が低くなるようにエンジン5と後輪伝動軸20との上下方向の間隔を狭くしてエンジン5を低位に配置することにより、機体の低重心化を図ることができ、左右の車輪トレッドが小さい4条植えの田植機の機体の左右方向への転倒を抑制することができる。また、エンジン5を低位に配置することにより、エンジン5の上方の操縦席6の低位置化を図ることができ、機体の低重心化を図ることができる。また、前輪19の上端よりエンジン出力軸5aが低位となるようにエンジン5を配置しており、エンジン5を低位に配置することにより機体の低重心化を図っている。また、エンジン出力軸5a、中継軸11及び主ミッションケース入力軸14を略同高さに構成し、エンジン出力ベルト8及び主ミッションケース入力ベルト12の上面を前後方向において略水平に構成しているので、ステップフロアSを低く構成でき、それに伴って操縦席6の低位置化を図ることができ、機体の低重心化を図ることができる。
【0015】
苗植付部4は、油圧昇降シリンダ24の伸縮による昇降リンク機構3の上下方向の回動により、上下に昇降するように設けられている。また、苗植付部4は、前記主ミッションケ−ス15からの動力により、該ケース15から後方へ延びる中途部で屈曲可能な植付伝動軸26により伝動されて作動する構成となっている。尚、前記主ミッションケ−ス15内には、苗植付部4の駆動の入切を行う植付クラッチ(図示せず)を設けている。
【0016】
また、走行車体2の前部となる前記操縦席6の前方にはステアリングハンドル27を設け、該ステアリングハンドル27の操作によりステアリング軸28及び主ミッションケ−ス15の下部に設けたピットマンア−ム29等を介して左右の前輪19を操向させ操舵するようになっている。前記ステアリングハンドル27の左側には主ミッションケ−ス15内のギヤの噛み合いを切り替えて変速するための主変速レバ−30を設けており、該主変速レバ−30の前後方向の操作により左右方向の回動軸31a回りに回動する主変速操作ア−ム31、該ア−ム31に連結された上下方向の主変速ロッド32を介して前後方向の軸回りに回転する主変速操作シフタ33を回動して変速するようになっている。前記ステアリングハンドル27の右側にはエンジン5の回転数を変更させるためのスロットルレバー34を設けており、該スロットルレバー34に連結されたスロットルワイヤ35を操作するようになっている。前記主変速レバ−30及び前記スロットルレバー35は、走行車両2の前部ボンネット36の左右側面部36aからそれぞれ上側に延びた構成となっている。
【0017】
走行車両2の前部ボンネット36の左右には、それぞれ前記前部ボンネット36より低くステップフロアSより高い膨出部37を設けている。左側の前記膨出部37には、機体の走行及び苗植付部4の駆動の停止操作が行える停止レバー38を設けている。また、右側の前記膨出部37には、油圧昇降シリンダ24及び植付クラッチを作動させることにより苗植付部4の昇降及び該苗植付部4の駆動の入切が行える植付・昇降レバー39を設けている。尚、前記停止レバ−38と前記植付・昇降レバー39との回動軸40は、左右方向の同一軸上に設けられ、側面視で同位置に設けられている。また、前記停止レバ−38の把持部38aは、ステアリング軸28より後側の位置に配置しており、操縦席6に座った状態でオペレ−タが操作できると共に機体に搭乗していない作業者が機体の前端部からでも操作することができ、通常の植付作業時に操作することができるばかりでなく、トラックへの機体の積込時や圃場の畦越え時など機体から降りた状態で機体の走行及び停止の操作を行うことができ、安全に作業を行うことができる。
【0018】
前部ボンネット36の後面部36bには、主ミッションケ−ス15内のギヤの噛み合いを切り替えて変速するための副変速レバ−41を設けている。この副変速レバー41の上下方向の操作により主ミッションケ−ス15の前端部に設けた前後方向の軸回りに回動する副変速操作シフタ42を回動させて通常速と超低速との2段階に切り替えられるようになっており、圃場の畦越え時やトラックへの機体の積込時に超低速に切り替えて安全に機体を走行させることができる。尚、前記副変速レバ−41と前記副変速操作シフタ42とは、上下方向の副変速ロッド(図示せず)により連結された構成となっている。
【0019】
また、前記前部ボンネット36の後面部36bの右寄りの位置には、エンジン5を始動させるためのリコイルノブ43を設けている。このリコイルノブ43を引くことにより、エンジン5が始動するようになっている。尚、前記リコイルノブ43は、操縦席6に座った状態でオペレ−タが操作できると共に機体に搭乗していない作業者が機体の右端部からでも操作することができ、トラックへの機体の積込時や圃場の畦越え時など機体から降りた状態でもエンジン5の始動操作ができる位置に配置している。従って、操縦席6の下方にエンジン5を配置した構成でありながら前記リコイルノブ43を前部ボンネット36付近に設けているため、エンジン5を始動するにあたり操縦席6に座った状態のオペレ−タが前方から後方へ向けて容易にリコイルノブ43を引くことができ、エンジン5の始動操作を容易に行える。尚、先端に前記リコイルノブ43を取り付けたリコイルロ−プ(図示せず)を戻した状態(通常の状態)で該リコイルロ−プが若干弛み、これに伴って前記リコイルノブ43は固定されずにステップフロアS上の所定の範囲内で自由な位置に配置することができる。これにより、作業者が必要に応じて前記リコイルノブ43を移動させることができ、該リコイルノブ43が後述するブレ−キペダル44の操作やステップフロアS上での苗植付部4への苗供給作業等の通常植付作業において邪魔にならないようにすることができる。
【0020】
尚、主変速レバ−30により操作される主変速操作シフタ33と副変速レバ−41により操作される副変速操作シフタ42とは、共に回動軸心が前後傾斜し、且つ互いの前後傾斜の傾斜角度を異ならせている。これにより、前記主変速レバ−30及び前記副変速レバ−41の操作フィ−リングをそれぞれ向上させることができると共に、これらのレバ−30、41の操作連繋構成における部品点数の低減化が図れ簡素な構成とすることができる。
【0021】
走行車両2の前部の右寄りの位置には左右それぞれのブレ−キペダル44を設け、該ブレ−キペダル44の踏み込み操作により主ミッションケ−ス15内に設けた左右それぞれのサイドクラッチブレーキ装置(図示せず)を作動させて左右それぞれの後輪23への伝動を断つと共に該後輪23を制動する構成となっている。
【0022】
また、走行車両2の前部の左寄りの位置には、主クラッチペダル50を設けている。該主クラッチペダル50は、機体側面視において左右のブレ−キペダル44と同位置に配置され、機体の走行及び苗植付部4の駆動の停止が行えるようになっている。従って、停止レバー38の後方への操作又は前記主クラッチペダル50の踏み込み操作により、機体の走行及び苗植付部4の駆動を停止するようになっており、主ミッションケ−ス入力ベルト12の上側のテンションプ−リ51を支持するテンションプ−リア−ム52を上側へ回動させることで前記テンションプ−リ51を前記主ミッションケ−ス入力ベルト12から退避させて、前記主ミッションケ−ス入力ベルト12を非伝動状態に切り替える構成となっている。尚、前記テンションプ−リア−ム52は、該ア−ム52に設ける引張スプリング53により前記主ミッションケ−ス入力ベルト12側すなわち下側に回動する方向に付勢されている。
【0023】
従って、前記テンションプーリ51及び前記テンションプーリアーム52等により車輪19、23への伝動を断つことができる主クラッチ装置を構成しており、前記テンションプーリアーム51が前記クラッチ装置を作動させる作動具となる。また、前記停止レバー38及び前記主クラッチペダル50が、前記作動具を操作する複数の操作具となる。
【0024】
また、テンションプ−リア−ム52の上側への回動と一体的に4輪ブレーキ操作アーム54が前側へ回動することにより、4輪ブレーキ操作ロッド55を介して4輪ブレーキ作動アーム56を回動操作し、主ミッションケース15内のシュー式の4輪ブレーキ装置57を作動させて左右の前後輪19,23を制動する。尚、前記4輪ブレ−キ操作ロッド55と前記4輪ブレーキ操作アーム56とは前後に互いに逆方向に付勢する圧縮スプリング58、59を介して前後に摺動可能に連結されており、制動方向(図4における左回りの方向)への4輪ブレ−キ作動ア−ム56の操作により該ア−ム56の作動ストローク端まで操作されるとそれ以上の操作で前側の圧縮スプリング58が圧縮され、前記圧縮スプリング58の荷重が前記4輪ブレ−キ作動ア−ム56に作用し、4輪ブレ−キ装置57の安定した制動力を得ることができる。また、前記4輪ブレ−キ作動ア−ム56を非制動方向(図4における右回りの方向)へ戻すとき、後側の圧縮スプリング59により該ア−ム56を非制動方向へ回動付勢して4輪ブレ−キ装置57が確実に制動を解除するようにしている。
【0025】
主クラッチペダル50の操作連繋構成について説明すると、該主クラッチペダル50の踏み込み操作により該ペダル50を回動先端部に設ける主クラッチペダルア−ム60が主ミッションケ−ス15に設けた左右方向のペダル回動軸60a回りに回動するのに伴って、前記主クラッチペダルア−ム60に連結された主クラッチ操作リンク61を介して該リンク61に連結した主クラッチ操作ア−ム62が回動支点62a回りに後側へ回動する。前記主クラッチ操作ア−ム62の後側への回動により、該アーム62と一体的に回動する前記テンションプ−リア−ム52が回動し、テンションプ−リ51が主ミッションケ−ス入力ベルト12から退避する構成となっている。尚、主クラッチ操作リンク61と主クラッチ操作ア−ム62とは前記リンク61に設けた長孔61aを介して連結しており、停止レバ−38の操作によりテンションプ−リア−ム52が回動しても主クラッチペダル50がさほど操作されないようにし、停止レバ−38の操作荷重の低減を図っている。従って、前記長孔61aにより、停止レバー38の操作により主クラッチペダル50が操作されないようにする融通機構を構成している。
【0026】
また、停止レバー38の後方への操作により、該レバ−38と回動軸38b回りに一体回転する操作ア−ム63を介して下端が前記テンションプ−リア−ム52の中途部に連結された停止レバーロッド64を上側へ引っ張って前記テンションプ−リア−ム52を上側へ回動させることができ、停止レバー38でも主クラッチペダル50と同様の操作が行えるようになっている。尚、前記停止レバー38は、前部ボンネット36の左側の膨出部37に設けた該レバー38の案内溝38cにより、後方へ操作した状態すなわち停止位置で係止できるようになっている。尚、前記停止レバ−ロッド64と前記操作ア−ム63とは前記ロッド64の上端部に設けた圧縮スプリング65を介して上下に摺動可能に連結されており、主クラッチペダル50の操作により前記テンションプ−リア−ム52が回動しても前記停止レバ−38が操作されないようにし、主クラッチペダル50の操作荷重の低減を図っている。従って、前記圧縮スプリング65を含む前記停止レバ−ロッド64と前記操作ア−ム63との連結部により、主クラッチペダル50の操作により停止レバー38が操作されないようにする融通機構を構成している。
【0027】
また、テンションプ−リア−ム52の上側には、主ミッションケ−ス入力ベルト12が非伝動状態となる位置まで前記ア−ム52が上側へ回動したことを検出する主クラッチセンサ66を設けている。この主クラッチセンサ66は、前記テンションプ−リア−ム52がセンシングア−ム部66aに当接することにより、前記センシングア−ム部66aが回動軸66b回りに回動して該ア−ム部66aと一体回転するスイッチ操作ア−ム66cにより内蔵するリミットスイッチ66dが押されて非伝動状態を検出する構成となっている。この主クラッチセンサ66により、該センサ66が非伝動状態を検出しないと前部ボンネット36の後面部36bに設けたリコイルノブ43を操作してもエンジン5が始動しないようになっており、主ミッションケ−ス入力ベルト12が伝動状態のときにエンジン5が始動することにより不意に機体が走行したり苗植付部4が駆動したりするのを防止している。
【0028】
苗植付部4は、主として苗載置台70と植付伝動部71及び4条分の苗植付装置72からなり、前記植付伝動軸26の動力が入力される前記植付伝動部71を介して伝動され作動する構成となっている。また、苗植付部4の下部には中央部にセンタ−フロ−ト73及び両側部にサイドフロ−ト74を設けており、該フロ−ト73,74が圃場面を滑走するようになっている。また、該苗植付装置72が作動すると共に、植付伝動部71からの動力により左右移動する左右移動棒75により苗載置台70を左右移動させ、マット状の苗を苗植付装置72により一株づつ掻き取って圃場に植え付ける構成となっている。
【0029】
苗載置台70には、各条に苗送りベルト76が設けられている。各条の前記苗送りベルト76は、下側の駆動ロ−ラ77と上側の従動ロ−ラ78とに巻回されている。そして、前記駆動ロ−ラ77が植付伝動部71からの動力により回転する構成となっており、苗載置台70の左右移動終端において苗送りベルト76が苗を苗植付装置72側に所定量づつ順次移送する構成となっている。
【0030】
以上により、この乗用型田植機1は、エンジン5からの伝動により駆動する左右の前後輪19、23と前後輪19、23への伝動を断つことができるクラッチ装置とを備え、前記クラッチ装置を作動させるテンションプ−リア−ム52をオペレータが操作するための操作具として停止レバ−38及び主クラッチペダル50を設け、前記停止レバ−38及び前記主クラッチペダル50のいずれかの操作により他方の操作具が操作されないように前記停止レバ−38及び前記主クラッチペダル50からそれぞれ融通機構を介して前記テンションプ−リア−ム52へ連繋すると共に、前記クラッチ装置の作動状態を検出するべく非伝動状態となる前記テンションプ−リア−ム52の回動を検出する主クラッチセンサ66を設けている。
【0031】
よって、前記融通機構により前記停止レバ−38及び前記主クラッチペダル50のいずれかを操作しても他方の操作具が操作されないようにしているので、前記停止レバ−38及び前記主クラッチペダル50の操作荷重を低減しこれらの操作の容易化を図ると共に、停止レバ−38及び主クラッチペダル50のどちらの操作でも作動する前記テンションプ−リア−ム52の回動を検出する前記主クラッチセンサ66を設けたので、停止レバ−38及び主クラッチペダル50のどちらの操作によるものでも主ミッションケ−ス入力ベルト12が非伝動状態であることを単一のセンサ66により確実に検出することができる。そして、機体から降りた状態で、停止レバ−38を後方へ(停止操作側)へ操作しリコイルノブ43を操作することにより、エンジン5を始動することができ、主ミッションケ−ス入力ベルト12が伝動状態のときにエンジン5が始動することにより不意に機体が走行したり苗植付部4が駆動したりするのを防止している。同様に、主クラッチペダル50を踏み込み操作しリコイルノブ43を操作することにより、エンジン5を始動することができる。従って、前記主クラッチセンサ66により、無闇にエンジン5の始動を牽制することがなく、円滑に作業が行える。
【0032】
尚、この発明の実施の形態は4条植えの乗用型田植機1について詳述したが、本発明は4条植えのものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の側面図
【図2】乗用型田植機の平面図
【図3】エンジンから主ミッションケース内への伝動構成を示す側面図
【図4】停止レバー及び主クラッチペダルの操作連繋構成を示す側面図
【図5】停止レバー及び主クラッチペダルの操作連繋構成を示す正面図
【図6】主クラッチセンサを示す側面図
【符号の説明】
1…乗用型田植機、2…走行車両、3…昇降リンク機構、4…苗植付部、5…エンジン、12…主ミッションケ−ス入力ベルト、15…主ミッションケース、19…前輪、23…後輪、27…ステアリングハンドル、30…主変速レバ−、31…主変速操作ア−ム、36…前部ボンネット、36b…後面部、38…停止レバ−、39…植付・昇降レバー、31a…左右方向の回動軸、32…主変速ロッド、33…主変速操作シフタ、40…回動軸、41…副変速レバ−、42…副変速操作シフタ、50…主クラッチペダル、51…テンションプ−リ、52…テンションプ−リア−ム、61…主クラッチ操作リンク、61a…長孔、63…操作ア−ム、64…停止レバ−ロッド、65…圧縮スプリング、66…主クラッチセンサ、66a…センシングア−ム部、66c…スイッチ操作ア−ム、66d…リミットスイッチ
Claims (2)
- 原動機(5)から主ミッションケース入力ベルト(12)を介して伝動される主ミッションケース(15)と、該主ミッションケース(15)内からの伝動により駆動する走行推進体(19,23)と、主ミッションケ−ス入力ベルト(12)の上側に設けたテンションプ−リ(51)と、該テンションプ−リ(51)を支持するテンションプ−リア−ム(52)と、該テンションプ−リア−ム(52)を上側へ回動させることでテンションプ−リ(51)を主ミッションケ−ス入力ベルト(12)から退避させて主ミッションケ−ス入力ベルト(12)を非伝動状態に切り替えるクラッチ装置を備える走行車両(2)を設け、該走行車両(2)の後側に昇降リンク機構(3)を介して苗植付部(4)を設けた乗用型田植機において、テンションプ−リア−ム(52)をオペレータが操作するための操作具である停止レバー(38)及び主クラッチペダル(50)を設け、停止レバー(38)及び主クラッチペダル(50)のうちの一方の操作具の操作により他方の操作具が操作されないように停止レバー(38)及び主クラッチペダル(50)から融通機構(61a)を介してテンションプ−リア−ム(52)へ連繋すると共に、テンションプ−リア−ム(52)の上側には、主ミッションケ−ス入力ベルト(12)が非伝動状態となる位置までテンションプ−リア−ム(52)が上側へ回動したことを検出する検出装置(66)を設け、該検出装置(66)は、テンションプ−リア−ム(52)が当接するセンシングア−ム部(66a)と、該センシングア−ム部(66a)と一体回転するスイッチ操作ア−ム(66c)と、該スイッチ操作ア−ム(66c)により押されるリミットスイッチ(66d)を備え、検出装置(66)が非伝動状態であることを検出しないと原動機(5)の始動を牽制する構成とし、走行車両(2)の前部にはステアリングハンドル(27)を設け、走行車両(2)の前部の左側に停止レバー(38)を設け、走行車両(2)の前部の右側に苗植付部(4)の昇降及び該苗植付部(4)の駆動の入切が行える植付・昇降レバー(39)を設け、停止レバ−(38)と植付・昇降レバー(39)の回動軸(40)を左右方向の同一軸上で且つ側面視で同位置に設け、ステアリングハンドル(27)の左側には、主ミッションケ−ス(15)内のギヤの噛み合いを切り替えて変速するための主変速レバ−(30)を設け、走行車両(2)の前部ボンネット(36)の後面部(36b)には、主ミッションケ−ス(15)内のギヤの噛み合いを切り替えて変速するための副変速レバ−(41)を設けた乗用型田植機。
- 主変速レバ−(30)の前後方向の操作により、左右方向の回動軸(31a)回りに回動する主変速操作ア−ム(31)及び該主変速操作ア−ム(31)に連結された上下方向の主変速ロッド(32)を介して前後方向の軸回りに回転する主変速操作シフタ(33)を回動して変速する構成とし、副変速レバー(41)の上下方向の操作により、上下方向の副変速ロッドを介して前後方向の軸回りに回動する副変速操作シフタ(42)を回動して通常速と超低速との2段階に切り替える構成とし、主変速操作シフタ(33)と副変速操作シフタ(42)の回動軸心を、共に前後傾斜させ、且つ互いの前後傾斜の傾斜角度を異ならせて配置した請求項1に記載の乗用型田植機。
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