JPH0746091Y2 - 移動農機の操向装置 - Google Patents

移動農機の操向装置

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JPH0746091Y2
JPH0746091Y2 JP1988081951U JP8195188U JPH0746091Y2 JP H0746091 Y2 JPH0746091 Y2 JP H0746091Y2 JP 1988081951 U JP1988081951 U JP 1988081951U JP 8195188 U JP8195188 U JP 8195188U JP H0746091 Y2 JPH0746091 Y2 JP H0746091Y2
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雅夫 光富
正俊 乙▲しょう▼
謙二 藤盛
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【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は昇降自在な対地作業機を装設させる移動農機の
操向装置に関する。
「従来の技術」 従来、実開昭63-24037号公報に示す如く、旋回時に前輪
を増速させて前輪の横滑りを防ぎ、旋回半径を小さく
し、また前輪の泥押しを低減させる技術があった。
「考案が解決しようとする課題」 前記従来技術は、操向ハンドルのステアリング量が所定
以上のときに前輪増速となるが、前輪を操向させるだけ
であるから、前輪の横滑り量以上には旋回半径を小さく
し得なかった。また、特開昭63-2773号公報に示す如
く、前輪の操向に加えて後輪の操向も行う一般車輌の操
向技術があったが、走行速度によって左右後輪の操向方
向を各別に変化させるから、後輪の操向構造が極めて制
限される移動農機に容易に利用し得ず、また軟弱な圃場
で旋回する移動農機の後輪による前輪の押出しを容易に
解消し得ず、前記の一般車輌の4輪操向技術を特殊な作
業用の移動農機に容易に適用し得ないものであった。要
するに、移動農機は、軟弱な圃場を走行するものであっ
て、対地作業機を装着させる特殊な機体構造であり、一
般車輌のような大きな後輪ステアリング量を容易に得ら
れるものではなく、また一般車輌のように旋回外輪に機
体荷重がかかる高速旋回を必要とするものでもないか
ら、移動農機に適した4輪操向構造を容易に得られなか
った。
「課題を解決するための手段」 然るに、本考案は、前後輪を駆動する4輪駆動機構と、
2輪操向と4輪操向の切換えを行う操向切換機構と、前
輪の回転数を増速する前輪増速機構と、操向切換操作を
行う操向ハンドルを備える移動農機の操向装置におい
て、前輪操向による2輪操向態様となる操向ハンドルの
ステアリング量を最も小さく設定し、前後輪操向による
4輪操向態様となる操向ハンドルのステアリング量を前
記2輪操向態様よりも大きく設定し、4輪操向と前輪増
速を組合せた態様となる操向ハンドルのステアリング量
を前記4輪操向態様よりもさらに大きく設定し、前記操
向切換機構と前輪増速機構に操向ハンドルを連結させ、
操向ハンドルのステアリング量に基づき、2輪操向態様
と、4輪操向態様と、4輪操向と前輪増速を組合せた態
様とに自動的に切換わることを特徴とする。
「作用」 従って、通常の往復農作業走行では前輪だけの2輪操向
であるから、圃場での農作業時の直進走行性を良好に維
持し得ると共に、操向ハンドルの4輪操向操作時、前輪
のステアリング変化に比べて後輪のステアリング変化が
小さいので、対地作業機と後輪の干渉などの取付け上の
制限を従来よりも容易に低減し得、移動農機における後
輪操向構造を従来よりも容易に構成し得、また後輪のス
テアリング変化が小さいことにより旋回半径の縮小に限
界があっても前輪増速によって補うから、圃場枕地で方
向転換を行うときの旋回半径の縮少を容易に行い得、4
輪操向構造の簡略化並びに旋回機能の向上などを容易に
図り得、圃場での移動農機の操舵性能を著しく向上させ
得るものである。
「実施例」 以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。第1図
は油圧回路図、第2図は乗用田植機の側面図、第3図は
同平面図を示し、図中(1)は作業者が搭乗する走行車
であり、エンジン(2)を搭載する車体フレーム(3)
後端をミッションケース(4)に連設させ、前記ミッシ
ョンケース(4)の前部両側にフロントアクスルケース
(5)を介して水田走行用前輪(6)を支持させると共
に、前記ミッションケース(4)の後部両側に伝動ケー
ス(7)を介し水田走行用後輪(8)を支持させる。そ
して前記エンジン(2)等を覆うボンネット(9)両側
外方に予備苗載台(10)を取付けると共に、ステップ
(11)を形成する車体カバー(12)によって前記伝動ケ
ース(7)等を覆い、前記車体カバー(12)上部に運転
席(13)を取付け、其の運転席(13)の前方で前記ボン
ネット(9)後部に操向ハンドル(14)を設ける。
さらに図中(15)は多条植え用の苗載台(16)並びに複
数の植付爪(17)…などを具有する植付部であり、前高
後低の後傾式の苗載台(16)を案内レール(18)及びガ
イドレール(19)を介して植付ケース(20)に左右往復
摺動自在に支持させると共に、クランク運動させる植付
アーム(21)並びに植付爪駆動軸(22)を介して植付ケ
ース(20)に前記植付爪(17)を取付ける。また前記植
付ケース(20)の前側にセンターピン(23)を介して支
持フレーム(24)を設け、トップリンク(25)及びロア
リンク(26)を含む三点リンク機構(27)を介して走行
車(1)後側に支持フレーム(24)を連結させ、前記リ
ンク機構(27)を介して植付部(15)を昇降させる昇降
シリンダ(28)を備え、前記前後輪(6)(8)を走行
駆動して略定速で移動すると同時に、左右に往復摺動さ
せる苗載台(16)から一株分の苗を植付爪(17)によっ
て取出し、連続的に田植え作業を行うように構成する。
また、図中(29)は走行変速レバー、(30)は植付昇降
レバー、(31)は植付け感度調節レバー、(32)は走行
クラッチペダル、(33)(33)は左右ブレーキペダル、
(34)…は田面均平用フロートであり、植付深さ調節リ
ンク(35)などを介して植付ケース(20)下側に前記フ
ロート(34)…を支持している。
第4図乃至第5図に示す如く、前記操向ハンドル(14)
を左右に回転させて前輪(6)の操向制御を行う2輪操
向機構(36)を備えるもので、前記ハンドル(14)の回
転変位をピットマンアーム(37)に伝えるステアリング
ボックス(38)と、アクスル伝動ケース(39)に回動支
点軸(40)を介し揺動自在に支持するステアリングアー
ム(41)と、該アーム(41)一端側の枢支軸(42)と前
記ピットマンアーム(37)間に介装するトラッグロッド
である操舵制御弁(43)と、前記枢支軸(42)と車体フ
レーム(3)間に介挿しピストンロッド(44)先端を枢
支軸(42)に連結する操向用パワシリンダ(45)と、フ
ロントアクスルケース(5)に一体連結する左右のナッ
クルアーム(46)(46)と前記アーム(41)とをそれぞ
れ連結するタイロッドである連結ロッド(47)(48)と
を備えるもので、前記ハンドル(14)を回転変位させた
とき制御弁(43)のスプール(43a)を進退作動させ、
油圧ポンプ(49)からの油圧でパワシリンダ(45)を適
宜伸縮させ前輪(6)の方向を変換させると共に、その
変換時シリンダ(45)の変位を制御弁(43)にフィード
バックさせ、該制御弁(43)を中立復帰させるように構
成している。
そして第1図に示す如く、前記植付部(15)を昇降させ
る油圧シリンダ(28)に昇降バルブ(50)及び前記制御
弁(43)を介して油圧ポンプ(49)を接続させ、油圧ポ
ンプ(49)に対し分流バルブ(51)を介して前記制御弁
(43)及びバルブ(50)を直列に設け、植付昇降レバー
(30)操作により前記バルブ(50)を切換えて油圧シリ
ンダ(28)を作動制御し、植付部(15)を昇降させると
共に、操向ハンドル(14)操作と連動して前輪(6)の
回転速度を増速する前輪増速機構である変速シリンダ
(52)と、そのシリンダ(52)を作動制御する変速バル
ブ(53)とを備え、前記パワシリンダ(45)に変速バル
ブ(53)を取付け、変速バルブ(53)のスプール(53
a)をパワシリンダ(45)のピストンロッド(44)に連
結固定させると共に、分流バルブ(51)を介して油圧ポ
ンプ(49)に変速バルブ(53)を接続させ、操向ハンド
ル(14)を左右に設定角度以上回転させたとき、パワシ
リンダ(45)動作と連動して設定かじ取り角以上で変速
バルブ(53)が切換わり、変速シリンダ(52)を往動さ
せる一方、変速バルブ(53)中立位置で復帰バネ(54)
により変速シリンダ(52)を復動させるように構成して
いる。
さらに第6図に示す如く、前記エンジン(2)にミッシ
ョンケース(4)の入力軸(55)を連結させると共に、
ミッションケース(4)の前後出力軸(56)(57)に差
動機構(58)及びサイドクラッチ機構(59)を介して前
後輪(6)(8)を連結させ、前後輪(6)(8)を駆
動するように構成している。
前記入力軸(55)はカウンタ軸(60)を介し出力軸(5
6)(57)に連動連結するもので、入力軸(55)とカウ
ンタ軸(60)との間には高低二段の変速を行う副変速用
の常噛減速ギヤ(61)(62)及び(63)(64)を介設し
ていて、カウンタ軸(60)の前記ギヤ(62)(64)間に
介装する結合スリーブ(65)を各クラッチ(66)(67)
を介しギヤ(62)(64)に適宜結合させることによっ
て、該カウンタ軸(60)を高或いは低速で回転するよう
に設けている。また前記カウンタ軸(50)と出力軸(5
7)との間には一対の減速ギヤ(68)(69)を介設して
いて、各ギヤ(68)(69)を噛合せ操作することによっ
て出力軸(57)を前進第1速状態で回転するように構成
している。
一方、前記カウンタ軸(60)に常噛ギヤ(64)(70)を
介し連動連結するバックギヤ軸(71)をミッションケー
ス(4)に備え、該ギヤ軸(71)に一体軸支するバック
ギヤ(72)に前記ギヤ(69)を噛合せ操作することによ
り出力軸(57)を後進状態で回転するように構成してい
る。
また、前記入力軸(55)には大径のギヤ(73)を一体軸
支していて前記ギヤ軸(71)に遊転軸支する小径ギヤ
(74)に前記ギヤ(73)を常噛させ、前記ギヤ(69)を
該ギヤ(74)に噛合せ操作することによって出力軸(5
7)を前進第2速状態で回転するように構成している。
また前記各出力軸(56)(57)を遊転連結させ、常時噛
合させる同一歯数の伝動ギヤ(75)(76)を介して前輪
カウンタ軸(77)を前出力軸(56)に常時連動連結させ
ると共に、等速伝達ギヤ(78)及び高速伝達ギヤ(79)
を後出力軸(57)に係合軸支させ、等速ギヤ(80)及び
高速ギヤ(81)を前輪カウンタ軸(77)に遊転軸支さ
せ、同一歯数の各ギヤ(78)(80)並びに増速出力用の
各ギヤ(79)(81)を常時噛合させるもので、等速及び
高速ギヤ(80)(81)を前輪カウンタ軸(77)に係合連
結させる湿式多板形の等速側及び高速側クラッチ(82)
(83)を設け、各クラッチ(82)(83)を切入操作する
クラッチフォーク(84)にクラッチアーム(85)を一体
連結させると共に、ミッションケース(4)にブラケッ
ト(86)を介して前記変速シリンダ(52)を取付け、そ
のシリンダ(52)のピストンロッド(52a)を前記クラ
ッチアーム(85)に連結させ、復帰バネ(54)によりピ
ストンロッド(98)を突出させているとき、等速側クラ
ッチ(82)を入保持し、等速ギヤ(80)を介して前後出
力軸(56)(57)を同一回転数で駆動する一方、操向ハ
ンドル(14)の操舵角が設定以上のときに変速バルブ
(53)を介して変速シリンダ(52)を作動させ、ピスト
ンロッド(52a)を退入させて高速側クラッチ(83)を
入作動させ、高速ギヤ(81)を介して前出力軸(56)を
後出力軸(57)よりも高速で回転させるものであり、旋
回時における前輪(6)回転速度が後輪(8)よりも高
速になるようにパワシリンダ(45)操作と連動して変速
シリンダ(52)を自動制御するように構成している。
ところで第8図に示す如く、前記後輪(8)のかじ取り
角の制御を行う後輪操向機構(87)に前記2輪操向機構
(36)を連結させるもので、前記後輪操向機構(87)は
後輪(8)の左右リヤアクスルケース(88)(88)に一
体連結する左右のリヤナックルアーム(89)(89)を、
車体フレーム(3)にアーム軸(90)を介し可揺動に支
持させこの両端側を左右のリヤナックルアーム(89)
(89)にロッド(91)(92)を介し連結させるリヤステ
アリングアーム(93)と、前記支点軸(40)に基端を可
揺動に支持させてこの先端と前記ステアリングアーム
(93)の一端側とをロッド(94)を介し連結する2輪及
び4輪操向切換機構である操向切換板(95)を備えてい
る。
そして前記切換板(95)は中間にピン(96)を植設する
と共に、前記アーム(41)に開設する規制長孔(97)に
該ピン(96)を係入させ、前記ハンドル(14)を左右に
設定角度以上回転させるとき前記長孔(97)端をピン
(96)に当接させる状態とさせてアーム(41)と切換板
(95)を支点軸(40)を中心として一体回動させ前輪
(6)と後輪(8)とによる4輪操向を行わしめるよう
に構成している。つまり、前記ピン(96)が長孔(97)
寸法内に静止維持されるハンドル(14)のステアリング
量が小のとき前輪(6)のみによる2輪操向が行われる
と共に、前記ピン(96)が長孔(97)の規制を受けて移
動状態となるハンドル(14)のステアリング量が大のと
き前後輪(6)(8)による4輪操向が行われるように
構成したものである。
而して前記切換板(95)による4輪操向切換時における
ハンドル(14)の回転設定角度は、前輪増速での変速バ
ルブ(53)の切換えを行う際の設定角度より小に設定し
たもので、前記ハンドル(14)ステアリング量が小つま
り第7図に示す如く前記ピン(96)が長孔(97)による
規制を受けない支点軸(40)を中心としたアーム(41)
の揺動第1設定範囲(A)にあっては2輪操向とさせ、
次にハンドル(14)のステアリング量がこれより大とな
り前記ピン(96)が長孔(97)の規制を受ける状態とな
るアーム(41)が第1設定範囲(A)を越え揺動すると
きアーム(41)に切換板(95)を一体連結させて後輪操
向機構(87)とによる4輪操向とさせ、さらにハンドル
(14)のステアリング量が大となるアーム(41)が第2
設定範囲(B)を越え揺動するとき前記変速バルブ(5
3)を切換えて4輪操向と前輪増速とによる走行を行わ
しめるように構成している。
即ち前記ハンドル(14)によるアーム(41)のステアリ
ング量(x)が、x<Aのとき2輪操向、A<x<B
4輪操向、B<x 4輪操向及び前輪増速を行わしめる
ように構成したものである。なおハンドル(14)のステ
アリング量を0とする元の直進状態に戻すときには前記
変速バルブ(53)の切換わりにより前輪(6)を等速状
態に戻すとともに、前記切換板(95)に付勢する中立復
帰バネ(95a)により後輪(8)のかじ取り角を0とす
る状態に戻すように構成したものである。
上記から明らかなように、前後輪(6)(8)を駆動す
る4輪駆動機構(4)と、2輪操向と4輪操向の切換え
を行う操向切換機構である切換板(95)と、前輪(6)
の回転数を増速する前輪増速機構である変速シリンダ
(52)と、操向切換操作を行う操向ハンドル(14)を備
える移動農機の操向装置において、前輪(6)操向によ
る2輪操向態様となる操向ハンドル(14)のステアリン
グ量(X)を最も小さく設定し、前後輪(6)(8)操
向による4輪操向態様となる操向ハンドル(14)のステ
アリング量(X)を前記2輪操向態様よりも大きく設定
し、4輪操向と前輪(6)増速を組合せた態様となる操
向ハンドル(14)のステアリング量(X)を前記4輪操
向態様よりもさらに大きく設定し、前記切換板(95)と
変速シリンダ(52)に操向ハンドル(14)を連結させ、
操向ハンドル(14)のステアリング量(X)に基づき、
2輪操向態様と、4輪操向態様と、4輪操向と前輪
(6)増速を組合せた態様とに自動的に切換わるもの
で、2輪操向による直進性維持と、4輪操向構造の簡略
化と、圃場枕地での旋回半径縮少を容易に行えるように
構成している。
本実施例は上記の如く構成するものにして、今前記ハン
ドル(14)によるアーム(41)のステアリング量(x)
が中立位置より第1設定範囲(A)内にあるステアリン
グ量(x)の小状態のとき、前記長孔(97)の逃げでも
って切換板(95)を動作させることなくアーム(41)の
みが揺動して前輪(6)による2輪操向を行う。
次に前記ハンドル(14)によるアーム(41)のステアリ
ング量(x)が第1設定範囲(A)を越えるステアリン
グ量(x)の中状態のとき前記長孔(97)とピン(96)
との係止により切換板(95)をアーム(41)に追従動作
させて後輪(8)を加えた4輪操向で機体の方向変換を
行う。そしてさらに前記ハンドル(14)によるアーム
(41)のステアリング量(x)が第2設定範囲(B)を
越えるとき前記ピストンロッド(44)の進出量に応じて
作動する変速バルブ(53)のスプール(53a)が変速バ
ルブ(53)を切換えて変速シリンダ(52)のピストンロ
ッド(52a)を退入させ、等速側クラッチ(82)を切
に、また高速側クラッチ(83)を入に切換えて前輪
(6)を増速とさせた4輪操向による機体の方向変換を
行うものである。
このように田植機体の後輪(8)近傍位置にリンク機構
(27)及びフロート(34)など備え、これらとの干渉か
ら後輪(8)のかじ取り角を大とさせるのに限界がある
手段のものにあって、前輪増速を採用することにより円
滑な機体の急旋回を可能にできるものである。而して第
8図に示す如く、前記ハンドル(14)によるアーム(4
1)のステアリング量(x)が第1設定範囲(A)内
(x<A)の2輪操向での通常植付作業時においては、
後車軸(8a)の中心延長線上の支点(01)を中心として
前後輪(6)(8)の軌跡(a)による極めて大きな旋
回半径での旋回が行われ、次にステアリング量(x)が
第1設定範囲(A)を越えた4輪操向での旋回時にあっ
ては支点(02)に中心を移しての前後輪(6)(8)の
軌跡(b)による旋回半径を小とさせての緩旋回が行わ
れ、さらにステアリング量(x)が第2設定範囲(B)
を越えた4輪操向で前輪増速時にあっては、後輪(8)
の回転より前輪(6)を高速とさせて、後輪(8)の推
進力による前輪(6)の押し出し(前方への横すべり)
を解消させて実際の旋回半径をさらに小とさせた急旋回
が円滑に行われるものである。
第9図は前記ハンドル(14)におけるステアリング量の
変化を電気的に検出し前述同様の作用効果を得るように
したもので、操向ハンドル(14)のステアリング量であ
る左右回転角を検出するポテンショメータ形ステアリン
グセンサ(98)と、前後出力軸(56)(57)を連動連結
する無段変速用割プーリ(99)(100)及びベルト(10
1)と、前記プーリ(100)を変速作動させる前輪増速機
構である変速モータ(102)と、前記センサ(98)出力
に基づいて変速モータ(102)を作動制御する制御回路
(103)とを備えると共に、前記アーム(41)と切換板
(95)とを適宜一体結合させるクラッチピン(104)
と、前記制御回路(103)に接続させてクラッチピン(1
04)を係脱操作するクラッチ操作ソレノイド(105)と
を備え、前記センサ(98)がハンドル(14)のステアリ
ング量の一定設定値を検出するとき前記ソレノイド(10
5)を励磁してアーム(41)側のクラッチピン(104)を
切換板(95)のクラッチ面(106)に係合させて4輪操
向による旋回を行う一方、ハンドル(14)のステアリン
グ量の一定設定値以上を前記センサ(98)が検出すると
き前記変速モータ(102)を作動させて前輪増速と4輪
操向とによる旋回を行うように構成したものである。
さらに、前述実施例においてはハンドル(14)のステア
リング量が順次大となるにしたがい、2輪操向、4
輪操向、4輪操向+前輪増速とした構成例を示した
が、2輪操向、前輪増速、前輪増速+4輪操向と
する構成でも良い。
「考案の効果」 以上実施例から明らかなように本考案は、前後輪(6)
(8)を駆動する4輪駆動機構(4)と、2輪操向と4
輪操向の切換えを行う操向切換機構(95)と、前輪
(6)の回転数を増速する前輪増速機構(52)と、操向
切換操作を行う操向ハンドル(14)を備える移動農機の
操向装置において、前輪(6)操向による2輪操向態様
となる操向ハンドル(14)のステアリング量(X)を最
も小さく設定し、前後輪(6)(8)操向による4輪操
向態様となる操向ハンドル(14)のステアリング量
(X)を前記2輪操向態様よりも大きく設定し、4輪操
向と前輪(6)増速を組合せた態様となる操向ハンドル
(14)のステアリング量(X)を前記4輪操向態様より
もさらに大きく設定し、前記操向切換機構(95)と前輪
増速機構(52)に操向ハンドル(14)を連結させ、操向
ハンドル(14)のステアリング量(X)に基づき、2輪
操向態様と、4輪操向態様と、4輪操向と前輪(6)増
速を組合せた態様とに自動的に切換わるもので、通常の
往復農作業走行では前輪(6)だけの2輪操向であるか
ら、圃場での農作業時の直進走行性を良好に維持できる
と共に、操向ハンドル(14)の4輪操向操作時、前輪
(6)のステアリング変化に比べて後輪のステアリング
変化が小さいので、対地作業機と後輪(8)の干渉など
の取付け上の制限を従来よりも容易に低減でき、移動農
機における後輪(8)操向構造を従来よりも容易に構成
でき、また後輪(8)のステアリング変化が小さいこと
により旋回半径の縮少に限界があっても前輪(6)増速
によって補うから、圃場枕地で方向転換を行うときの旋
回半径の縮少を容易に行うことができ、4輪操向構造の
簡略化並びに旋回機能の向上などを容易に図ることがで
き、圃場での移動農機の操舵性能を著しく向上させるこ
とができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は油圧回路図、第2図は全体側面図、第3図は同
平面図、第4図は2輪操向機構部の側面説明図、第5図
は同平面説明図、第6図はミッションケース部の断面説
明図、第7図は後輪操向機構部の説明図、第8図は旋回
動作説明図、第9図は他の変形構造例を示す説明図であ
る。 (6)……前輪 (8)……後輪 (14)……操向ハンドル (52)……変速シリンダ(前輪増速機構) (95)……切換板(操向切換機構) (102)……変速モータ(前輪増速機構)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】前後輪(6)(8)を駆動する4輪駆動機
    構(4)と、2輪操向と4輪操向の切換えを行う操向切
    換機構(95)と、前輪(6)の回転数を増速する前輪増
    速機構(52)と、操向切換操作を行う操向ハンドル(1
    4)を備える移動農機の操向装置において、前輪(6)
    操向による2輪操向態様となる操向ハンドル(14)のス
    テアリング量(X)を最も小さく設定し、前後輪(6)
    (8)操向による4輪操向態様となる操向ハンドル(1
    4)のステアリング量(X)を前記2輪操向態様よりも
    大きく設定し、4輪操向と前輪(6)増速を組合せた態
    様となる操向ハンドル(14)のステアリング量(X)を
    前記4輪操向態様よりもさらに大きく設定し、前記操向
    切換機構(95)と前輪増速機構(52)に操向ハンドル
    (14)を連結させ、操向ハンドル(14)のステアリング
    量(X)に基づき、2輪操向態様と、4輪操向態様と、
    4輪操向と前輪(6)増速を組合せた態様とに自動的に
    切換わることを特徴とする移動農機の操向装置。
JP1988081951U 1988-06-20 1988-06-20 移動農機の操向装置 Expired - Lifetime JPH0746091Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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