JP5596596B2 - 車両の変速機構 - Google Patents

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Description

本発明は、踏み込み操作により無段変速装置を増速方向に変速する変速ペダルを備えている車両の変速機構に関する。
上記のように構成された車両の変速機構として特許文献1には、無段変速装置に接続し、前ペダルと後ペダルとを有する走行ペダル(本発明の変速ペダル)が記載されている。この変速機構では、前ペダルを踏み込み操作することにより前進速度を増大し、後ペダルを踏み込み操作することにより後進速度を増大する。
特許文献1では、前ペダルの踏み込み量を規制することにより走行速度を一定に保つ踏み込み量規制装置が記載され、この踏み込み量規制装置は、高さ調節が可能なストッパーを有しており、前進ペダルを踏み込んだ際にストッパーに接触することで踏み込み量が規制される。尚、ストッパーはゴム等の可撓性の弾性体で構成されている。
特開2003‐226153号公報
トラクタや芝刈り機等の作業車では、設定速度で走行しながら作業を行うことが多い。また、変速ペダルを踏み込んで走行速度が増大した場合には、運転者が走行速度の増大を視覚や車体の振動から捉え得るものである。しかしながら、例えば、トラクタによるロータリ作業では、運転者が車体の後方を振り返ることにより圃場の状態を視覚によって確認することも多く、運転者の意に反して変速ペダルを踏み込んでしまい走行速度が増大することもあった。
変速ペダルは、非操作位置の方向に向けてバネ等で付勢されているため、操作感覚によって踏み込み量を把握できるものである。しかしながら、車体が作業に適した速度で走行している状態において変速ペダルが更に踏み込まれた場合には、操作感覚的な変化はあまり大きくなく、運転者の意に反して増速操作したことを把握し難い面もあった。
特に、変速ペダルを非操作位置に戻すバネ等の付勢力が弱いものでは操作感覚から操作位置の把握が困難であり、特許文献1に記載されるストッパーを備えたものでは、変速ペダルが操作限界に達した状態を把握できるものであるが、操作限界に近い位置まで操作されていることを把握し難い面もあり改善の余地がある。
本発明の目的は、変速ペダルが設定操作位置から増速方向への操作された場合に、その操作を運転者に対して認識させ得る変速機構を合理的に構成する点にある。
本発明の特徴は、踏み込み操作により無段変速装置を増速方向に変速する変速ペダルを備えている車両の変速機構であって、
前記変速ペダルが設定操作位置まで操作された際に増速操作に抗する方向への付勢力を増大させる規制手段が備えられ
前記規制手段が、コイルバネと、圧縮変形可能な可撓性部材から構成されたストッパーとを備え
前記ストッパーは、機体フレームに支持され、
前記コイルバネは、その基部が前記ストッパーの外周に巻き回された状態で前記機体フレームに片持ち状に支持され、
前記変速ペダルが前記設定操作位置を超えて増速側に操作された場合には、前記変速ペダルが前記コイルバネの遊端部に接触して前記コイルバネが圧縮された後に、前記ストッパーにより前記変速ペダルの操作規制される点にある。
この構成によると、変速ペダルが設定操作位置を超えて操作された場合には、コイルバネからの付勢力が変速ペダルに作用するため、運転者は操作感覚が重くなったことから設定操作位置を超えて操作していることを認識できる。次に、この設定操作位置を超えた領域から更に変速ペダル踏み込んだ場合には、ストッパーが変速ペダルの操作を規制するため、運転者は限界位置に達していることを容易に認識できる。
その結果、変速ペダルが設操作定位置から増速方向への操作された場合に、その操作を運転者に対して正確に認識させ得る変速機構が構成された。
また、本構成によれば、前記コイルバネは、その基部が前記ストッパーの外周に巻き回された状態で前記機体フレームに片持ち状に支持されている
これによると、変速ペダルが踏み込み操作されコイルバネが圧縮された場合に、コイルバネが座屈することが無く、規制手段をコンパクトに構成することが可能となる。
本発明は、前記ストッパーが、前記変速ペダルの規制位置の調節を行う位置調節機構によって位置調節自在に支持されても良い。
これによると、変速ペダルの踏み込みの際にストッパーに接触する限界位置を位置調節機構によって調節でき、ストッパーに接触する変速ペダルの操作位置と走行速度との関係を容易に設定できる。
本発明は、前記無段変速装置が、前進走行速度と後進走行速度との変速を行えるように構成され、前記変速ペダルが、前記無段変速装置を前進方向に操作する前進ペダル部と、前記無段変速装置を後進方向に操作する後進ペダル部とを備えて構成され、前記規制手段が、前記前進ペダル部の踏み込み操作時に、この前進ペダル部に連なる前進側部材に接触する位置と、前記後進ペダル部の踏み込み操作時に、この後進ペダル部に連なる後進側部材に接触する位置とに備えられても良い。
これによると、前進ペダル部と後進ペダル部との何れを踏み込み操作した場合にも、設定操作位置に達した場合にコイルバネの付勢力を作用させる。そして、この設定操作位置から更に踏み込み操作した場合にはストッパーに対する接触に伴い操作抗力を作用させることが可能となる。これにより、前進走行時にも後進走行時にも運転者は変速ペダルの操作感覚から走行速度を認識できることになる。
トラクタの全体図である。 無段変速装置と中立復帰機構とを示す側面図である。 前進側ペダルアームがコイルバネに接触する状態の側面図である。 前進側ペダルアームがストッパーに接触する状態の側面図である。 後進側ペダルアームがコイルバネに接触する状態の側面図である。 後進側ペダルアームがストッパーに接触する状態の側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1に示すように、左右の前車輪1と左右の後車輪2とを備えた車体3の前部位置にエンジン4を備え、このエンジン4からの駆動力を変速して左右の前車輪1と後車輪2とに伝える伝動系を備え、車体3の中央位置に運転部を備えて作業車として4輪駆動型のトラクタが構成されている。
このトラクタは、エンジン4からの駆動力を断続するクラッチハウジング5と、車体3の前後中央部に配置されるセンターフレーム6と、動力を無段階に変速する静油圧式の無段変速装置7と、副変速機構(図示せず)等を内蔵したミッションケース8とを、この順序で車体3の前部から後部に亘って配置している。運転部は、運転者が搭乗するステップ11と、運転者が着座する運転座席12とを備えると共に、運転座席12の前部位置に左右の前車輪1を操向操作(操舵)するステアリングホイール13を備えており、ステップ11の前部位置の左側に主クラッチペダル(図示せず)を備え、この前部位置の左右に左右一対のブレーキペダル14を備え、この前部位置の右側に単一の変速ペダルPを備えている。
クラッチハウジング5は、主クラッチペダル(図示せず)の踏み込み操作によって動力を遮断するクラッチ機構(図示せず)を内蔵している。無段変速装置7は、エンジン4からの駆動力を無段階に変速してミッションケース8に伝える作動を行うものであり、変速ペダルPの前方への踏み込み操作により前進走行速度を増大させ、後方への踏み込み操作により後進走行速度を増大させてミッションケース8に駆動力を伝えるように変速ペダルPと連係している。ミッションケース8には副変速機構と、左右の後車輪2に駆動力を伝えるデファレンシャル機構(図示せず)とを内蔵しており、更に、このミッションケース8からの駆動力を左右の前車輪1に伝える出力系が形成されている。
ミッションケース8の後部には、ミッションケース8の上部に備えた油圧シリンダ(図示せず)の作動で揺動作動する左右一対のリフトアーム9と、駆動力の外部への取り出しを可能にする動力取出軸10とが備えられている。これにより、左右のリフトアーム9によって昇降自在となるようにロータリ耕耘装置やプラウ等の作業装置を車体の後端に連結することができる。また、ロータリ耕耘装置などの駆動型の作業装置に対して動力取出軸10からの駆動力を伝えることが可能となる。
〔無段変速装置〕
内部構造は図面に示していないが、無段変速装置7は、エンジン4で駆動される可変容量型に構成されるアキシャルプランジャ型の油圧ポンプと、この油圧ポンプから作動油が供給されることで油量に対応する速度で回転するアキシャルプランジャ型の油圧モータとを備えて静油圧式に構成されている。この油圧ポンプはミッションケース8に対して走行駆動力を伝えるように構成されている。油圧ポンプは、ポンプ斜板の角度(斜板角)を変更することで油圧モータに供給する作動油の流動方向と油量とを制御して油圧モータの駆動方向(回転方向)と駆動速度を変更し、車体3の前進速度と後進速度とを無段階に変更できるように構成されている。
尚、無段変速装置7は、静油圧式に構成されているものに限るものではなく、ベルトCVTやトロイダルCVT等の構成であって良い。また、変速構成として変速ペダルPの踏み込み操作に伴い無段変速装置7による走行速度の増速を行うと同時に、エンジン4の回転速度を高めるように変速ペダルPに対して無段変速装置7とエンジン4のスロットル等とを連係させたものでも良い。
図2に示すように、無段変速装置7の側面には、斜板角を変更する変速操作部材としてのトラニオン軸21が横向き姿勢の変速軸芯Xを中心にして回転操作自在に備えられている。このトラニオン軸21には作動プレート22が連結され、この作動プレート22を中立姿勢N(図面では中立N)に戻す復帰力を作用させる中立復帰機構Aが作動プレート22の近傍に配置されている。
中立復帰機構Aは、車体側に対して揺動軸芯Yを中心にして揺動自在となるように横向き姿勢の支持軸24により支持される揺動部材25と、この揺動部材25に遊転支承されたローラフォロア26とを備えると共に、この揺動部材25を作動プレート22の方向に揺動させる付勢力を与える中立復帰バネ27と、中立復帰補助部Asとを備えている。作動プレート22のうち、揺動部材25に対向する部位の外周には、一部が変速軸芯Xの方向に窪む凹部を有する形状のカム面22Cが形成されている。
これにより、揺動部材25に作用する付勢力により揺動部材25を作動プレート22の方向に揺動させ、カム面22Cに対して前述したローラフォロア26を接触させることで、作動プレート22を中立姿勢Nに復帰させる復帰力を作用させることが可能となる。
中立復帰補助部Asは、揺動部材25に形成されたカム孔25Cと、車体側に軸芯Zを中心にして揺動自在に支持され、揺動端28Aがカム孔25Cの内面に接触する構造を有する補助アーム28と、揺動端28Aをカム孔25Cの内面に接触させる付勢力を作用させる補助バネ29とを備えている。この中立復帰補助部Asは、補助バネ29の付勢力により補助アーム28の揺動端28Aがカム孔25Cの内面に接触し、ローラフォロア26を作動プレート22の方向に揺動させる付勢力を揺動部材25に作用させる。
作動プレート22が中立姿勢Nにある状態では、図2(b)に示す如く作動プレート22のカム面22Cの最も窪んだ部位(底部)にローラフォロア26が位置し、中立復帰バネ27から揺動部材25に作用する付勢力は最も低い状態にあり、作動プレート22を中立姿勢Nに保持する力も最も低下する。この不都合を解消するために中立復帰補助部Asは、作動プレート22が中立姿勢Nにある状態ではローラフォロア26を最も強い力で押し出し、作動プレート22が中立姿勢Nから離れるほどローラフォロア26に作用させる力を低下させるように、カム孔25Cの内面形状が設定されている。これにより、作動プレート22が中立姿勢Nから離れた揺動姿勢にある場合には過剰な復帰力を作用させず、作動プレート22が中立姿勢Nにある場合に揺動部材25から作動プレート22に作用する中立復帰力を高めている。
このような構成から、図2(a)に示すように変速ペダルPの操作によりカム面22Cの底部から離れた位置にローラフォロア26が存在する場合には、中立復帰バネ27の付勢力と中立復帰補助部Asからの付勢力が揺動部材25に作用するため、ローラフォロア26がカム面22Cの底部に移動させる方向に作動プレート22を揺動させる。これにより、変速ペダルPが非操作状態にある場合には図2(b)に示すようにローラフォロア26がカム面22Cの底部に入り込む揺動姿勢で作動プレート22が安定し、トラニオン軸21は中立姿勢Nに維持され、これに連動して変速ペダルPも中立姿勢に維持され、油圧ポンプから油圧モータに対して作動油は供給されず車体3は停車状態に維持される。
トラニオン軸21は、中立姿勢N(図面では中立N)を基準にして前進側の限界となる前進限界姿勢Fmax(図面では前進Fmax)と、後進側の限界となる後進限界姿勢Rmax(図面では後進Rmax)との間の領域で操作自在となる。中立姿勢Nは前述した中立復帰機構Aが作り出すものであるが、前進限界姿勢Fmaxと後進限界姿勢Rmaxとは変速ペダルPの機械的な作動限界によって決まる。
〔変速ペダル〕
図3〜図6に示すように、変速ペダルPは、車体3を前進走行させる際に踏み込まれる前部位置の前進ペダル部31と、車体3を後進走行させる際に踏み込まれる後部位置の後進ペダル部32とを備えると共に、前進ペダル部31に連結する前進側ペダルアーム31A(前進側部材の一例)と後進ペダル部32に連結する後進側ペダルアーム32A(後進側部材の一例)とを備え、この前進側ペダルアーム31Aと後進側ペダルアーム32Aとの基端に連結する支持筒33を備えて構成されている。センターフレーム6の側面には横向き姿勢のペダル軸34が支持され、このペダル軸34に対して支持筒33を回転自在に外嵌することにより、変速ペダルPがペダル軸34の軸芯を中心にして揺動自在に支持される。
支持筒33には、揺動プレート35の基端側が連結しており、この揺動プレート35の揺動端と前述した作動プレート22の揺動端とが操作ロッド36によって連動連結されている。また、揺動プレート35の揺動端とセンターフレーム6の外面との間にダンパー37が備えられている。尚、ダンパー37は、変速ペダルPが踏み込まれた状態から運転者が足を離した場合のように、中立復帰バネ27の付勢力によって中立姿勢Nに高速で戻る速度を抑制して緩速での減速を行わせるように機能する。
(規制手段)
このトラクタには、前進ペダル部31の踏み込みを規制する規制手段Rと、後進ペダル部32の踏み込みを規制する規制手段Rとが備えられている。夫々の規制手段Rとも同じ構成を有しており、前進側と後進側との規制手段Rは、センターフレーム6の外面において対応する位置に連結されたブラケット38に支持されている。
前進側の規制手段Rを支持するブラケット38は、センターフレーム6に連結される縦平板状の連結部38Aと、この連結部38Aの下端側から機体外方に片持ち状に延出された横平板状の規制手段受け部38Bとを備えて背面視で縦断面L字状に構成されている。このブラケット38は、その下端がセンターフレーム6の下側よりも下側に突出する状態で、かつ、規制手段受け部38Bが側面視で斜め前方下方に傾斜する傾斜姿勢となるように、センターフレーム6の下部にボルト連結されている。後進側の規制手段Rを支持するブラケット38は、センターフレーム6に連結されて機体外側に延出された規制手段受け部38Cと、この前端部に設けられた補強部38Dとを備えて側面視で断面形状L字状に構成されている。このブラケット38は、全体がセンターフレーム6の下端より下側に突出しない状態で、かつ、規制手段受け部38Cが側面視で斜め後方下方に傾斜する傾斜姿勢となるようにセンターフレーム6の下部に連結されて片持ち状に延出されている。
規制手段Rは、変速ペダルPが増速方向に操作され設定操作位置に達した際に付勢力を作用させるコイルバネ41と、この設定操作位置を超えて変速ペダルPが増速方向に操作された際に操作を規制することで操作の限界位置を決めるゴム等のストッパー42とを有している。
前進側の規制手段Rを例に挙げて説明すると、この規制手段Rは、前進ペダル部31の中立姿勢からの踏み込み操作により前進側ペダルアーム31Aが設定操作位置まで操作された際に図3に示す如く前進側ペダルアーム31Aに接触して付勢力を作用させるコイルバネ41と、この設定操作位置を超えて前進ペダル部31が更に踏み込み操作された際に図4に示す如く前進側ペダルアーム31Aに接触して操作を規制するゴム等のストッパー42とを有している。
このように前進側ペダルアーム31Aがコイルバネ41に接触する位置が前進側の設定操作位置となる。また、変速ペダルPが中立姿勢にある場合には図5に示す如く後進側ペダルアーム32Aがコイルバネ41に対して既に接触する位置にある。尚、変速ペダルPが中立姿勢にある状態で後進側の規制手段Rのコイルバネ41が後進側ペダルアーム32Aから離間する状態にあるように位置関係を設定しても良い。
ストッパー42は、上端が前方上方に向かう傾斜姿勢のコイルバネ41のバネ材の巻回空間の内部に配置され、変速ペダルPの規制位置の調節を行うようにボルト43と2つナット44とで成る位置調節機構によって位置調節自在にブラケット38の規制手段受け部38Bに支持されている。この位置調節機構は、ボルト43のうちブラケット38の規制手段受け部38Bから下側に貫通する部位に2つのナット44を互いに圧着する状態で締結することで、ボルト43に対して2つのナット44の位置を固定する構成を有している。ストッパー42を構成するゴム材は前進側ペダルアーム31Aからの圧力により僅かに弾性変形する性質のものを用いており、これによって変速ペダルPの操作に抗力を与える。また、位置調節機構のボルト43に対する2つのナット44の螺合位置の変更によりストッパー42の突出量の調節が可能となる。この突出量の調節を行う場合、2つのナット44のうち上側のナット44の上面がブラケット38の規制手段受け部38Bの下面に接触する状態が維持されることになり、ストッパー42が殆ど圧縮されない状態が最も突出量が大きく、ストッパー42を圧縮するように2つのナット44による締付量を変更することで突出量を小さくする。尚、ストッパー42はゴム材以外に金属材や硬質の樹脂で構成しても良い。
ストッパー42に対してボルト43が頭部を沈み込ませる状態で挿通しており、このボルト43をブラケット38の規制手段受け部38Bの貫通孔に挿通し、更に、このボルト43のネジ部に対して2つのナット44をロックナットの状態で螺合させている。コイルバネ41のうちブラケット38の規制手段受け部38Bに接する部位の巻き径を縮小した小径部41Aを形成ており、この小径部41Aにボルト43の軸部分を挿通させることで、この小径部41Aをボルト43の頭部とブラケット38の規制手段受け部38Bとの間に挟み込む形態でストッパー42が支持されると共に、コイルバネ41がブラケット38に支持されている。そして、ストッパー42が弾性変形可能なゴム等で構成され、前進側ペダルアーム31Aからの圧力により僅かに弾性変形した場合には、この弾性変形に伴いボルト43がブラケット38の規制手段受け部38Bの下側に突出し、2つのナット44のうち上側のナット44がブラケット38から離間することになる。
尚、後進ペダル部32の踏み込み限界位置を決める規制手段Rは、前進ペダル部31の踏み込み限界位置を決める規制手段Rと同じ構成を有しているため説明は省略する。
〔実施例の作用・効果〕
このように変速ペダルPと規制手段Rとによって本発明の車両の変速機構が構成され、この変速機構は、例えば、車体3を前進させるために運転者が変速ペダルPの前進ペダル部31を踏み込む操作を行い図3に示す如く変速ペダルPが設定操作位置に達した場合には前進側ペダルアーム31Aの長手方向の中間の湾曲部がペダル軸34を中心とする円の接線方向からコイルバネ41に接触し、この設定操作位置を超えて操作されるとコイルバネ41から作用する付勢力により運転者は操作感覚によって設定操作位置を超えて操作していることを運転者に認識させる。
この状態に達した後、更に前進ペダル部31を踏み込む操作を行い図4に示す如く前進側ペダルアーム31Aがストッパー42に接触した場合には、このストッパー42が圧縮される際の抗力とコイルバネ41の付勢力が作用するため、運転者は操作感覚によって操作限界に達していることを認識できる。また、後進側の規制手段Rのコイルバネ41は、変速ペダルPが中立姿勢にある状態で後進側ペダルアーム32Aの基端側の直線部分に既に接触する状態にあるため、後進ペダル部32を踏み込む操作を行った場合には、操作の初期から感覚的に重い操作感覚となり、後進操作を行っていることを運転者に確実に認識させるものにしている。
従って、前進側の設定操作位置を、例えば、作業時における目標走行速度の限界近くに設定しておくことにより、走行速度が目標走行速度を超える状況に達したことを操作感覚から把握して走行速度の調節が可能となる。特に、規制手段Rをコイルバネ41とその内部のストッパー42とで構成したことにより、このストッパー42がコイルバネ41の内部への土や雪等が堆積する不都合を解消し、安定したバネ力を作用させることが可能となる。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い。
(a)変速ペダルPを踏み込んだ場合にペダルアームがコイルバネ41に先に接触し、この後に、ペダルアームがストッパー42に接触する関係を維持しながら、コイルバネ41とストッパー42とを並列的に配置する構成を採用する。このように構成することでコイルバネ41とストッパー42とが露出するためメンテナンスが容易になる。
(b)操作レバーにより操作される前後進切換装置を備えた車両の変速ペダルPに本発明の構成を適用する。又は、前進専用の変速ペダルPに本発明の構成を適用する。又は、前進専用の変速ペダルPと後進専用の変速ペダルPとを左右に並列するように配置したものに本発明の構成を適用する。このように構成されたものでも変速ペダルPの踏み込みによる増速時には操作感覚から設定位置と操作限界位置とを把握できることになる。
本発明は、無段変速装置を操作するための変速ペダルを備えた作業車全般に利用することができる。
7 無段変速装置
31 前進ペダル部
31A 前進側部材(前進側ペダルアーム)
32 後進ペダル部
32A 後進側部材(後進側ペダルアーム)
41 コイルバネ
42 ストッパー
P 変速ペダル
R 規制手段

Claims (3)

  1. 踏み込み操作により無段変速装置を増速方向に変速する変速ペダルを備えている車両の変速機構であって、
    前記変速ペダルが設定操作位置まで操作された際に増速操作に抗する方向への付勢力を増大させる規制手段が備えられ
    前記規制手段が、コイルバネと、圧縮変形可能な可撓性部材から構成されたストッパーとを備え
    前記ストッパーは、機体フレームに支持され、
    前記コイルバネは、その基部が前記ストッパーの外周に巻き回された状態で前記機体フレームに片持ち状に支持され、
    前記変速ペダルが前記設定操作位置を超えて増速側に操作された場合には、前記変速ペダルが前記コイルバネの遊端部に接触して前記コイルバネが圧縮された後に、前記ストッパーにより前記変速ペダルの操作規制される車両の変速機構。
  2. 前記ストッパーが、前記変速ペダルの規制位置の調節を行う位置調節機構によって位置調節自在に支持されている請求項1に記載の車両の変速機構。
  3. 前記無段変速装置が、前進走行速度と後進走行速度との変速を行えるように構成され、前記変速ペダルが、前記無段変速装置を前進方向に操作する前進ペダル部と、前記無段変速装置を後進方向に操作する後進ペダル部とを備えて構成され、前記規制手段が、前記前進ペダル部の踏み込み操作時に、この前進ペダル部に連なる前進側部材に接触する位置と、前記後進ペダル部の踏み込み操作時に、この後進ペダル部に連なる後進側部材に接触する位置とに備えられている請求項1又は2に記載の車両の変速機構。
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