JP5027366B2 - 水田作業機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、田植機や水田直播機などの水田作業機に関する。
【0002】
【0003】
【0004】
【0005】
【課題を解決するための手段】
[請求項1に係る発明の構成]
【0006】
請求項1に係る発明は、走行機体に水田作業装置を駆動昇降自在に連結するとともに、走行速度を無段に変速する変速レバーを、前進変速操作径路から後進変速操作径路に亘って中立位置を介して一連に移動操作可能に構成した水田作業機であって、
5段の前進変速位置が設定された前記前進変速操作径路と、3段の後進変速位置が設定された前記後進変速操作径路とを、互いに平行、かつ、段違い状に偏位させて接続し、
前記変速レバーとエンジンの調速機構を連係して、前記前進変速操作径路において、前記変速レバーを中立位置側から高速位置側へ操作するに連れて前記調速機構を高回転側に作動させ、前記変速レバーを高速位置側から中立位置側へ操作するに連れて前記調速機構を低回転側に作動させるように設定するとともに、
前記後進変速操作径路の中立位置を越えて前進方向への直線移動操作によって前進2速に相当する変速位置に移行可能な変速操作径路に前記変速レバーがある時は、エンジン回転速度が前記後進変速操作径路の後進一速での設定回転速度に維持されるように、前記変速レバーの操作に対する前記調速機構のエンジン調速パターンを設定してあることを特徴とする。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
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【0019】
【0020】
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【0022】
【0023】
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【0026】
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【0030】
【0031】
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【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
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【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
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【0046】
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【0049】
【0050】
【0051】
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【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明に係る水田作業機の一例である、乗用型田植機の全体側面が、また、図2にその全体平面がそれぞれ示されている。この乗用型田植機は、前輪1および後輪2を備えた4輪駆動式の走行機体3の後部に、水田作業装置として6条植え仕様の苗植付け装置4が、油圧シリンダ5によって駆動される平行四連リンク構造の昇降リンク機構6を介して昇降可能に連結されるとともに、走行機体3の後部に施肥装置7が備えられた基本構造を有している。
【0061】
前記走行機体3の前部にはガソリン仕様のエンジン8が搭載され、その出力が前後進の切り換えが可能な主変速装置である静油圧式の無段変速装置(HST)9にベルト伝達され、その変速出力がミッションケース10に入力されて更に副変速装置(図示せず)で高低2段にギヤ変速された後、前輪1と後輪2に伝達されるようになっている。また、ミッションケース10内で走行系から分岐された作業用動力が苗植付け装置4に軸伝達されるようになっている。そして、前記無段変速装置9を操作する変速レバー11が、搭乗運転部のステアリングハンドル12の左脇に前後揺動可能に配備されるとともに、ミッションケース10内の副変速装置を操作する副変速レバー13が、搭乗運転部の運転座席14の左脇に配備され、さらに、搭乗運転部の右前足元には、踏み込みによってミッションケース10内の主クラッチを切るとともに走行系に備えたブレーキを制動作動させる機体停止用のペダル15が配備されている。
【0062】
前記苗植付け装置4には、苗を載置して一定ストロークで往復横移動する苗のせ台16と、この苗のせ台16の下端から一株分づつ苗を切り出して植付ける6組の回転式の植付け機構17と、圃場の植付け予定箇所を均平にする3個の整地フロート18、等が装備されており、後向き片持ち状に並列支持した3個の植付けケース19の後部左右に植付け機構17が2組づつ装着されている。また、苗植付け装置4には、往復植付け形態での一行程の植付け走行中に、Uターン後の次行程における走行基準線を未植え側の田面に引っ掻き形成する左右一対の線引きマーカー20が、横側方に突出する作用姿勢と起立された格納姿勢とに切換え揺動自在に備えられており、この線引きマーカー20は苗植付け装置4の上昇に連動して格納揺動されてロックされ、ロック解除された線引きマーカー20だけが苗植付け装置4の下降時に作用姿勢に付勢揺動するよう構成されている。
【0063】
3個の前記整地フロート18は、それぞれ後支点を中心に上下揺動可能に支持されるとともに、中央の整地フロート18は、苗植付け装置4を田面に対して追従昇降制御するためのセンサフロートSFとして利用されている。つまり、センサフロートSFの上下位置がポテンショメータからなるセンサ21で検出され、その検出値と予め設定された基準値とが制御装置22で比較され、センサ21からの検出値が基準値に保持されるように前記油圧シリンダ5の電磁制御弁23を作動制御して苗植付け装置4を昇降させることで、苗植付け装置4を田面に対して追従させる自動昇降制御装置が構成されている。
【0064】
前記変速レバー11は走行速度を変更するのみならず、他の機構部位を作動させる複合操作レバーとしての機能を発揮するものであり、そのいくつかの例を以下に説明する。
【0065】
[第1例]
【0066】
図3〜図5に、変速操作構造の第1例が示されている。この例では、変速レバー11はエンジン8のアクセル調節レバーおよび苗植付け装置上昇用レバーとしての機能をも併せ持っている。つまり、エンジン8に備えられた調速機構25は、調速レバー26の操作位置に対応してエンジン回転速度が設定範囲内に安定維持されるように、エンジン回転速度変動に基づいてスロットル開度を自動調節するよう構成されたものであり、周知のメカニカルガバナが使用されている。そして、減速機付きの電動モータ27で駆動される作動レバー28と前記調速レバー26とが操作ワイヤ29で連係され、調速機構25のアクセルセット作動が電動モータ27を介して電気的に実行されるようになっている。そして、前記電動モータ27は前記制御装置22によって作動制御されるようになっており、この制御装置22に、前記変速レバー11の操作位置を検出するポテンショメータ30、作動レバー28の作動位置を検出するフィードバック用のポテンショメータ31、が接続されており、これらの検知情報に基づいて電動モータ27が作動制御されて、前記調速機構25のアクセルセット操作が以下のように行われる。
【0067】
図3に示すように、変速レバー11は、固定枠41に横向き水平支点a周りに回動自在に支持された支持板42に前後向き支点b周りに横揺動自在に支持されて、固定のレバーガイド43から上方に挿通延出されており、変速レバー11と一体回動する前記支持板42から下方に向けて延出された操作ロッド44が、支点c周りに回動自在なベルクランク45、および、ロッド46を介して無段変速装置9の変速操作軸47に設けた操作アーム48に機械的に連動連結されている。また、変速レバー11の支点部から下方に屈曲延出した案内ロッド部11aが固定枠41に取付けられたガイド板49のガイド溝50に挿通案内されることで変速レバー11の移動径路が規制されている。前記ガイド溝50は前後方向に向かう段違い状に形成されており、レバーガイド43の上方から見た操作径路は、図5に示すように、前進変速操作径路Fと後進変速操作径路Rとが、互いに平行、かつ、段違い状に偏位されて中立位置Nで連通接続された状態になっている。
【0068】
前記支持板42の外周には多数(この例では9個)の位地決め用の凹部が形成されるとともに、この凹部のいずれか一つに板バネ製のデテントレバー52の先端ローラ53が弾性係入して、変速レバー11を複数の操作位置に保持するように構成されている。具体的には、前進変速操作径路Fでは、中立位置Nの他に5段の前進変速位置f1〜f5が設定されるとともに、後進変速操作径路Rでは、中立位置Nの他に3段の後進変速位置r1〜r3が設定されている。
【0069】
なお、詳細な構造は省略するが、前記ベルクランク45と前記機体停止用のペダル15とが機械的に接当連係されており、前進あるいは後進中にペダル15を踏み込んで、主クラッチを切るとともにブレーキを制動操作して機体停止を行うと、ベルクランク45が踏力の一部によって強制的に中立まで接当回動され、変速レバー11が中立位置Nに強制復帰移動されるようになっている。
【0070】
図6に、変速レバー11の変速位置とエンジン8の目標回転速度(アクセルセット速度)との関係が示されている。つまり、変速レバー11が中立位置Nにあると、目標回転速度がアイドリング回転速度n0(例えば1700rpm)に設定されるとともに、中立位置Nから前進3速[f3]までは直線的に増速され、前進3速[f3]から前進5速[f5]までは最高回転速度n4(例えば3600rpm)に設定され、前進1速[f1]では第1設定回転速度n1(例えば2500rpm)、前進2速[f2]では第2設定回転速度n2(例えば3000rpm)が現出される。また、後進変速操作径路Rでは目標回転速度は最高回転速度より少し低い第3設定回転速度n3(例えば3200rpm)に設定されている。
【0071】
この場合、変速レバー11による変速セットとアクセルセットの関係特性が予め記憶設定されており、変速レバー11の操作位置に対応した調速レバー26の目標回転速度セット位置が割り出され、この割り出された目標回転速度セット位置に向けて調速レバー26を移動させるように電動モータ27がフィードバック制御され、変速レバー11の操作位置に対応したアクセルセットが自動的に行われるのである。
【0072】
また、後進変速操作径路Rの中立位置N(r)から引き続く前進方向への直線移動操作によって移行可能な副前進変速操作径路F’が、正規の前進変速操作径路Fにおける低速側部分(前進1速[f1]から前進2速[f2])の横側に連設されている。従って、変速レバー11を副前進変速操作径路F’と後進変速操作径路Rに亘って直線的に操作して速やかな前後進切換え変速[シャトル変速]を行うことができるようになっている。このシャトル変速による前進最高速度は副前進変速操作径路F’の前端によって前進2速[f2]に制限されるので、不用意に後進から前進高速に切換えてしまうおそれはない。
【0073】
レバー操作径路脇には、変速レバー11が後進変速操作径路Rあるいは副前進変速操作径路F’に在ることを検知する手段が配備されている。このレバー位置検出手段は、後進変速操作径路Rあるいは副前進変速操作径路F’に在る変速レバー11に接当揺動操作される感知レバー56と、その揺動を検知するスイッチ57とで構成されており、このスイッチ57と前記ポテンショメータ30との検出情報から、変速レバー11が後進変速操作径路Rに在るか、副前進変速操作径路F’に在るかが判断され、後進変速操作径路Rに在ることが判断されると、上記のように最高速度より低い第3設定回転速度n3にアクセルセットがなされるとともに、副前進変速操作径路F’に在ることが判断された場合も、後進変速操作径路Rと同じ第3設定回転速度n3にアクセルセットされる。
【0074】
また、変速レバー11が正規の前進変速操作径路Fから副前進変速操作径路F’に操作されたことが判断されると、苗植付け装置4の強制上昇制御が実行されるとともに、変速レバー11が後進側の中立位置N(r)および後進変速操作径路Rに操作されたことが判断されることによっても苗植付け装置4の強制上昇制御が実行されるようになっている。つまり、変速レバー11が副前進変速操作径路F’に操作されての低速前進での自動上昇制御[低速アップ制御]と、後進される際の自動上昇制御[バックアップ制御]が実行されて、苗植付け装置4が優先的に上限まで駆動上昇されるようになっているのである。
【0075】
ここで、低速アップ制御が行われる副前進変速操作径路F’で前進速度(f1’〜f2’)が選択されると、前進変速操作径路Fで同じ前進速度(f1〜f2)が選択される場合よりもエンジン回転速度が高く(後進時のエンジン回転速度と同じ)アクセルセットされているので、エンジン8に直結された油圧ポンプからの吐出量が十分確保され、油圧シリンダ5の作動速度が速いものとなって、苗植付け装置4は速やかに上昇されることになる。
【0076】
また、前記制御装置22には、前輪1の中立からの切れ角度を検知する操向角センサ58が接続されており、前輪1が設定角度(例えば30度)以上に大きく操向されたことが検知されると、苗植付け装置4を自動的に上昇させる制御[オートアップ制御]が実行されるようになっている。また、このオートアップ制御は切換えスイッチ59によってオン・オフ操作可能となっており、変形圃場では切換えスイッチ59をオフ位置に切換えてオートアップ制御を停止しておくことで、走行機体3を大きく操向する機会の多い曲線植付け走行時に、オートアップ制御によって不用意に苗植付け装置4が上昇されてしまうことを回避することができる。そして、切換えスイッチ59によってオートアップ制御を停止していても、変速レバー11の操作位置の判断に基づく前記低速アップ制御とバックアップ制御は常に優先的に実行されるようになっている。
【0077】
また、上記した低速アップ制御、バックアップ制御、および、オートアップ制御が働いて苗植付け装置4が駆動上昇されると、苗植付け装置4への動力伝達を断続する作業クラッチとしての植付けクラッチ60(ミッションケース10に内装)が電動モータ61によって切り操作されるようになっている。
【0078】
なお、前記ステアリングハンドル12の右脇には、中立復帰付勢された十字揺動式の操作レバー62が配備されるとともに、この操作レバー62の上下操作が図示しないスイッチによって検出されるようになっている。そして、この操作レバー62を中立から1回上方に操作することで、苗植付け装置4が優先的に上限まで駆動上昇されるとともに、植付けクラッチ60が電動モータ61によって切り操作される。また、苗植付け装置4が上昇されている状態で操作レバー62を中立から1回下方に操作することで、苗植付け装置4が優先的に下降される。また、この下降操作の後に操作レバー62を中立から2回目に再度下げ操作することで、植付けクラッチ60が電動モータ61によって入り操作され、苗植付け装置4の駆動が開始されるようになっている。
【0079】
また、操作レバー62を前方に揺動操作すると、左側の線引きマーカー20の格納ロックが解除されるとともに、操作レバー62を後方に揺動操作すると、右側の線引きマーカー20の格納ロックが解除されるように、操作レバー62と図示しないマーカー格納ロック機構とが機械的にワイヤ連係されている。
【0080】
[第2例]
【0081】
第1例と同じ構造において、変速レバー11が前進変速操作径路Fから副前進変速操作径路F’に操作されたことが判断されると、苗植付け装置4の強制上昇制御が実行されるとともに植付けクラッチ60が切られ、変速レバー11が再び前進変速操作径路Fから副前進変速操作径路F’に操作されたことが判断されると、苗植付け装置4の強制下降制御が実行されるように、つまり、変速レバー11が副前進変速操作径路F’に操作されるたびに苗植付け装置4の上昇制御と下降制御を交互に行うように構成することもできる。
【0082】
【0083】
【0084】
【0085】
【0086】
[第3例]
【0087】
図7に第3例における変速操作径路が示されている。この例は、前記第1例を基本構造として、上記副前進変速操作径路F’よりも高速で、最高速度[f5]より低速である中速位置[f4]において前進変速操作径路Fから左右にマーカー選択操作径路ML,MRが延出されている。また、この例では、副前進変速操作径路F’の全域と、後進変速操作径路Rの中立位置N(r)から後進2速までの低速域では支持板42に位置決め用の凹部がなく、無段階に変速保持することができるようになっている。また、変速レバー11が副前進変速操作径路F’に操作されるたびに苗植付け装置4の上昇制御と下降制御を交互に行うように構成されている。さらに、マーカー選択操作径路ML,MRのいずれかに操作することで、植付けクラッチ60が電動モータ61によって入れられるようになっている。この例では、変速レバー11で苗植付け装置4の昇降、植付けクラッチ60の入り切り、および、線引きマーカー20の選択まで行うことができるので、第1例における操作レバー62は不要となっている。
【0088】
この構成によると、一行程の植付け走行を終えた畦際において、変速レバー11を副前進変速操作径路F’に操作することで、走行速度を減速するとともに、低速アップ制御で苗植付け装置4を上昇させ、かつ、植付けクラッチ60を切ることができ、この状態で走行機体3の方向転換を行う。そして、方向転換が終了しかかると、変速レバー11を前進変速操作径路Fから再度副前進変速操作径路F’に操作することで苗植付け装置4を、植付けクラッチ60が切られたままの状態で田面まで下降させる。条合わせを行った後、変速レバー11を前進変速操作径路Fの中速位置[f4]に増速操作して左右のマーカー選択操作径路ML,MRの一方に操作することで、左右いずれかの線引きマーカー20を作用姿勢に突出させることができる。そして、この例の場合、変速レバー11をマーカー選択操作径路ML,MRのいずれかに操作することで、植付けクラッチ60が電動モータ61によって入れられ、中速度での植付け走行が開始されることになる。その後、必要に応じて、変速レバー11の最高速度[f5]を選択して、能率的な植付け走行を行うことができる。
【0089】
[第4例]
【0090】
図8に第4例における変速操作径路が示されている。この例は、上記第3例を変形したものであり、マーカー選択操作径路ML,MRは、前進変速操作径路Fの最高速度位置から左右に延出され、かつ、図示しないが、変速レバー11の握り部に植付けクラッチ入り切り用のスイッチが指操作可能に備えられている。
【0091】
この構成によると、一行程の植付け走行を終えた畦際において、変速レバー11を副前進変速操作径路F’に操作することで、走行速度を減速するとともに、低速アップ制御で苗植付け装置4を上昇させ、かつ、植付けクラッチ60を切ることができ、この状態で走行機体3の方向転換を行う。そして、方向転換が終了しかかると、変速レバー11を前進変速操作径路Fから再度副前進変速操作径路F’に操作することで苗植付け装置4を、植付けクラッチ60が切られたままの状態で田面まで下降させる。条合わせを行った後、変速レバー11を前進変速操作径路Fの最高速度位置[f5]に増速操作して左右のマーカー選択操作径路ML,MRの一方に操作することで、左右いずれかの線引きマーカー20を作用姿勢に突出させることができる。そして、この例の場合、変速レバー11をマーカー選択操作径路ML,MRのいずれかに操作することで、植付けクラッチ60が電動モータ61によって入れられ、高速での植付け走行が開始されることになる。
【0092】
ここで、植付けクラッチ60は変速レバー11の握り部に設けたスイッチによっても入り操作できるので、条合わせを行った後、変速レバー11を前進変速操作径路Fの任意の位置に操作するとともに、そのスイッチを操作して植付けクラッチ60を入れて植付け走行を開始し、その後に左右のマーカー選択操作径路ML,MRの一方に操作して所要の線引きマーカー20を作用姿勢に切換えることもできる。
【0093】
また、田植え作業の形態としては、畦際に一行程分のスペースを空けて往復植えを開始し、往復植えが終了した後に畦際に沿って周り植えを行う形態あり、この場合、往復植えを開始する前に、一方の線引きマーカー20を作用姿勢に切換えて植付けを行わないで線引きだけを行う走行時には、マーカー選択操作径路ML,MRの一方を操作して線引きマーカー20を作用姿勢に切換えた後に、変速レバー11のスイッチを指操作して植付けクラッチ60を切ることができる。
【0094】
【0095】
【0096】
【0097】
【0098】
【図面の簡単な説明】
【図1】 乗用型田植機の全体側面図
【図2】 乗用型田植機の全体平面図
【図3】 変速操作構造の側面図
【図4】 制御ブロック図
【図5】 第1例のレバー案内部を示す平面図
【図6】 変速レバー位置とエンジン回転数との関係を示す図
【図7】 第3例のレバー案内部を示す平面図
【図8】 第4例のレバー案内部を示す平面図
【符号の説明】
3 走行機体
4 水田作業装置
F 前進変速操作径路
f1〜f5 前進変速位置
R 後進変速操作径路
r1〜r3 後進変速位置
N 中立位置
N(r) 中立位置
Claims (1)
- 走行機体に水田作業装置を駆動昇降自在に連結するとともに、走行速度を無段に変速する変速レバーを、前進変速操作径路から後進変速操作径路に亘って中立位置を介して一連に移動操作可能に構成した水田作業機であって、
5段の前進変速位置が設定された前記前進変速操作径路と、3段の後進変速位置が設定された前記後進変速操作径路とを、互いに平行、かつ、段違い状に偏位させて接続し、
前記変速レバーとエンジンの調速機構を連係して、前記前進変速操作径路において、前記変速レバーを中立位置側から高速位置側へ操作するに連れて前記調速機構を高回転側に作動させ、前記変速レバーを高速位置側から中立位置側へ操作するに連れて前記調速機構を低回転側に作動させるように設定するとともに、
前記後進変速操作径路の中立位置を越えて前進方向への直線移動操作によって前進2速に相当する変速位置に移行可能な変速操作径路に前記変速レバーがある時は、エンジン回転速度が前記後進変速操作径路の後進一速での設定回転速度に維持されるように、前記変速レバーの操作に対する前記調速機構のエンジン調速パターンを設定してある水田作業機。
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