JP3950273B2 - 作業車両のスイッチ操作 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラクタ等の作業車両における走行操作及び作業操作に関し、特に走行運転時や作業状態に合わせた車速変更や作業機駆動状態の変更をスイッチ操作で行い、オペレータの負担を軽減して、簡易な操作で快適な作業を可能とすることを目的とする。
【0002】
【従来の技術】
従来トラクタ等の作業車両においては、オペレータが位置する座席周辺の操作部に様々な種類の操作レバーが配置されている。例えば、走行変速を行うための主変速レバー、副変速レバー、前後進の切換を行うためのリバーサレバー、更にはアクセルレバー(ペダル)、ブレーキペダル等が設けられている。また、走行車両に接続した作業機を操作するための、PTOクラッチレバー、PTO変速レバー等が設けられている。
そして、走行移動時には主変速レバー及び副変速レバーを操作して、走行速度の変速を行い、作業時には同じく主変速レバー及び副変速レバーを操作して作業状態に合わせた走行速度の変速を行うとともに、作業機への駆動を断接するPTOクラッチ及び作業機の駆動速度を変速させるためにPTO変速レバーを操りながら作業を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術においては、それぞれの用途に対応したレバー類が設けられている為、細かな操作を行うことが可能である反面、レバー類の数が多すぎるため、操作が大変になるという問題がある。
また、実際の作業においては、作業状態に合った適切な車速と作業機駆動速度が略決まっているので、前述したレバー類を細かに操らなくても、作業状態に適合した車速と作業機駆動速度が即座に得られれば、作業効率が格段に向上するし、オペレータの負担が軽減され、作業の快適性も向上することとなる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
以上が本発明の解決しようとする課題であり、次に課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
請求項1においては、作業車両の運転席の近傍に配置した操作ユニット(30)に、作業モード及び非作業モードの複数の選択可能なモードスイッチを設け、該操作ユニット(30)は、オペレータがハンドル操作を行いながらスイッチ操作が可能となるように配設し、該複数のモードスイッチは、荒おこしスイッチ(32a)と細土スイッチ(32b)と代掻スイッチ(32c)の作業モードスイッチ(32)と、路上走行スイッチ(31a)の非作業モードスイッチ(31)により構成し、該モードスイッチはスイッチ操作を行うだけで、車速の増減速及び作業機の駆動状態の変更を可能とし、前記非作業モードスイッチ(31)の路上走行スイッチ(31a)を選択した場合においては、アクセルペダル(50)の回動に応じた走行速度が決定され、アクセルペダル(50)の回動に連動して走行変速されるよう構成し、前記作業モードスイッチ(32)の選択により作業時の走行速度とPTO回転数が同時に決定されるよう構成し、前記作業モードスイッチ(32)の選択により決定される作業時の走行速度を、増速手段であるアクセルペダル(50)と減速手段であるブレーキペダル(51)とにより変更可能に構成したものである。
【0006】
請求項2においては、請求項1記載の作業車両のスイッチ操作において、前記作業モードスイッチ(32)が選択されてPTOクラッチ(6)が接続される場合には、警報音を発するように構成したものである。
【0007】
請求項3においては、請求項1記載の作業車両のスイッチ操作において、前記非作業モードスイッチ(31)が選択された非作業モードにおいては、自動ブレーキ機構、前輪増速機構、バック上昇機構の機能が制限されるよう構成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を添付の図面により説明する。図1は作業車両の駆動系を示す概略図、図2は本発明に係るスイッチ操作系の構成図、図3は操作ユニットの一実施例図、図4は表示パネルの一実施例図である。
【0009】
まず、本発明に係るモードスイッチを具備した一実施例である作業車両の概略構成について図1を用いて説明する。作業車両はエンジン1の出力をエンジン出力軸1aより無段変速装置である油圧式無段変速装置2(以下、HST2とする。)に伝達する。本実施例においては無段変速装置としてHSTを採用しているが、他にもベルト無段変速装置(CVT)等を搭載する構成としてもよい。
【0010】
HST2は、それぞれ可変容量型の油圧ポンプ21及び油圧モータ22より構成されており、それぞれの可動斜板21a・22aを傾動操作することにより、ポンプ吐出量及びモータ出力を変化させ、ミッション装置3へ入力されるエンジン出力を変速する。
【0011】
ここで、可動斜板21aには後述する前進用電磁比例弁12及び後進用電磁比例弁13が設けられ、それぞれの電磁比例弁12・13を操作することにより可動斜板21aを前進側若しくは後進側へ傾動させ、油圧モータ22に対する作動油の流出入の方向及び流量を制御している。また、可動斜板22aにはモータ用電磁比例弁14が設けられ、該モータ用電磁比例弁14を操作することにより可動斜板22aを傾動させ、油圧ポンプ21の作動油の流出入により回転駆動する油圧モータ22の回転速度を変速させるのである。つまり、可動斜板21aの傾動操作により車速を主変速させ、可動斜板22aの傾動操作により車速を副変速させる役割としているのである。
【0012】
HST2において変速されたエンジン出力は、ミッション装置3を介して作業車両の前後に配置される前輪・後輪ディファレンシャル4a・5aに伝達され、車軸を介して前輪・後輪4・5を駆動する。なお、本実施例においてはHST2は油圧ポンプ・モータ共に可変容量型としているが、いずれか一方を可変容量型とする構成としてもよい。また、後輪5のみを駆動する構成としてもよい。
【0013】
また、エンジン出力軸1aは前記油圧ポンプ21を貫通してミッション装置3内に延設し、該ミッション装置3内においてPTOクラッチ6、PTO変速装置7を介した後、PTO軸8aに連結している。このような構成において、エンジン出力はPTO変速装置7において変速された後、PTO軸8aの端部に連結される作業機8を駆動するのである。
【0014】
次に、本発明に係るスイッチ操作系の全体構成について図2乃至図4を用いて説明する。スイッチ操作系のメインコントローラである制御手段10はCPU、記憶手段等を有し、各操作系のスイッチやセンサ類、及びアクチュエータ等が接続され、制御プログラムにより本発明に係るスイッチ操作系を制御する。
【0021】
アクセルペダル50には、ペダルの回動角を検出する角度センサ50sが設けられており、ブレーキペダル51にもペダルの回動角を検出する角度センサ51sが設けられており、それぞれ制御手段10に接続され、制御手段10がアクセル・ブレーキペダル50・51の踏込み状態を常時センシングしている。
【0015】
リバーサレバー52には、リバーサスイッチ52sが設けられており、該リバーサスイッチ52sが制御手段10に接続されており、リバーサレバー52の操作による前進(F)、ニュートラル(N)、後進(R)切換を検出可能としている。
【0016】
また、電子ガバナコントローラ11が制御手段10に接続されており、制御手段10の制御命令に従い、エンジン1の回転数制御を行う。また、変速アクチュエータである前記前進用電磁比例弁12、後進用電磁比例弁13、モータ用電磁比例弁14が制御手段10に接続され、それぞれ制御手段10の制御命令に従い、油圧ポンプ・モータ21・22の斜板角の制御を行う。以上説明した電子ガバナコントローラ11及び変速アクチュエータである電磁比例弁12・13・14により走行速度変更手段を構成している。
【0017】
PTOクラッチ6、PTO変速装置7にはそれぞれ電磁比例弁16・17が設けられており、それぞれ制御手段10に接続されている。そして、制御手段10の指示に従い、電磁比例弁16を操作することによりPTOクラッチ6の入切操作を行い、PTO軸8aに対するエンジン出力の断接を行う。また、電磁比例弁17を操作することにより、PTO変速装置7を多段階(本実施例においては、3段階)に切換へ、PTO軸8aの回転速度を制御する。
【0018】
次にスイッチ操作系による走行速度の制御方法について説明する。図3に示すように、操作ユニット30には作業モード及び非作業モードに合わせた複数のモードスイッチが設けられ、本実施例においてはモードスイッチとして路上走行スイッチ31a、荒おこしスイッチ32a、細土スイッチ32b、代掻スイッチ32cの4モードのスイッチが設けられている。モードスイッチは後述するように、スイッチ操作を行うだけで、車速の増減速及び作業機の駆動状態の変更を可能としたものであり、本発明においては従来の変速レバーや副変速レバー、PTO変速レバー等のレバー類を全て無くしてスイッチ操作による簡単なオペレーションを可能とするものである。この操作ユニット30は作業車両の運転席の近傍に配置され、オペレータがハンドル操作を行いながらスイッチ操作が可能となるように配設されている。
【0019】
このモードスイッチの中で、荒おこし・細土・代掻スイッチ32a・32b・32cの3つのスイッチを作業モードスイッチ32とし、路上走行スイッチ31aを非作業モードスイッチ31とする。作業モードとは、作業車両に接続した作業機8を駆動させた状態であり、非作業モードとは、作業機8が停止している状態、つまり作業車両が路上走行(移動走行)を行う場合のモードである。
【0020】
そして、図2に示すように路上走行・荒おこし・細土・代掻スイッチ31a・32a・32b・32cはそれぞれ制御手段10に接続されている。また、該制御手段10は、設定速度記憶手段60を備えており、該設定速度記憶手段60にはそれぞれ荒おこし・細土・代掻スイッチ32a・32b・32cのモードに対応したHST2の変速比及びエンジン1の回転数が保存されている。
【0021】
このような構成において、荒おこし・細土・代掻スイッチ32a・32b・32cの何れかのモードスイッチが選択された場合には、制御手段10は、設定速度記憶手段60よりそれぞれのモードに対応した変速比及びエンジン回転数を取得し、この設定値に従って前記前進用電磁比例弁12、後進用電磁比例弁13、若しくはモータ用電磁比例弁14に対して斜板の傾動角を指示し、HST2の変速を行い、電子ガバナコントローラ11に指示を送ってエンジン回転数を設定値に調整するのである。
【0022】
つまり、設定速度記憶手段60により取得した変速比が前進変速比の場合(通常、作業を行う場合には前進であるので、変速比は前進変速比が設定されていることとなるが)には、前進用電磁比例弁12を操作して、油圧ポンプ21の吐出量を変化させることで、主変速を行い。更に必要に応じてモータ用電磁比例弁14を操作して、油圧モータ22の回転駆動を変速して副変速を行うのである。同様に、設定速度記憶手段60より取得した変速比が後進変速比の場合には、後進用電磁比例弁13及びモータ用電磁比例弁14を操作して、後進の設定変速比に変速するのである。なお、本実施例においては、作業モードの初期設定はエンジン回転数を最大回転数としているので、荒おこし・細土・代掻スイッチ32a・32b・32cの何れかのモードスイッチが選択された場合には、制御手段10は、前記電子ガバナコントローラ11に対してエンジン回転数を最大とするよう制御する。
【0023】
一方、路上走行スイッチ31aが選択された場合には、制御手段10は前記アクセルペダル50の操作量に応じた車速の変更を行う。つまり、制御手段10は角度センサ50sの検出値より、作業車両の目標速度を算出し、この目標速度を達成すべく、前記変速アクチュエータである前進用電磁比例弁12、モータ用電磁比例弁14、及び電子ガバナコントローラ11を操作するのである。また、前記リバーサレバー52が後進(R)側に切換操作された場合には、後進用電磁比例弁13、モータ用電磁比例弁14、及び電子ガバナコントローラ11を操作することによりアクセルペダル50の操作量に応じた後進側の変速を行うのである。なお、リバーサレバー52がニュートラル(N)位置に操作されている場合には、変速アクチュエータ12・13・14が中立位置制御される。つまり、可動斜板21a・22aが中立位置に傾動されることにより、前後輪への駆動を停止させるようにしている。
【0024】
このように本発明に係る作業車両においては、作業車両の運転席近傍に作業モード・非作業モードに対応させた選択可能な複数のモードスイッチを設けたので、変速レバー等を操作することなくスイッチ操作によって作業及び非作業のモード切換えが可能となり、操作性に優れた構成となった。また、モードスイッチの選択により作業時の走行速度が決定されるよう構成したのでオペレータは従来のように複数の変速レバー(主変速レバー、副変速レバー等)を操作することなく、スイッチを選択するだけの簡単な操作で、作業の用途に合わせた適切な速度が得られる構成となった。
【0025】
また、モードスイッチは路上走行・荒おこし・細土・代掻の4つのモードを操作ユニット30に設けて、それぞれのモードに合わせた設定変速比及びエンジン回転数を記憶保持しているので、オペレータは、1速、2速といった数値ではなく、各作業の名称に対応したモードスイッチを選択することにより目的の車速が得られるので、操作方法が明確で誤動作を防止することも可能となり、操作性が向上した。
【0026】
また、本実施例においては、3つの作業モードスイッチ32及び1つの非作業モードスイッチ31を操作ユニット30に設ける構成としているが、この構成は本実施例に限定されるものではなく、作業モードスイッチ32を4つ以上にして作業用途に応じた細かな設定を保持する構成としてもよいし、作業用途を絞って2つ以下にして簡易操作に重点を置く構成としてもよい。
【0027】
次に、変速スイッチとPTOクラッチ6及びPTO変速装置7との連動構造について説明する。前記操作ユニット30の路上走行・荒おこし・細土・代掻スイッチ31a・32a・32b・32cが選択された場合には、制御手段10は上述の如く車速の増減速を行うとともに作業機8の制御も行う構成としている。
【0028】
前記制御手段10には、図2に示すようにそれぞれ荒おこし・細土・代掻モードに合わせた作業機8の設定速度(PTO軸の変速段)を保存するPTO設定記憶手段61を有しており、該制御手段10には電磁比例弁16・17が接続され、それぞれPTOクラッチ6及びPTO変速装置7の切換操作を行う。そして、モードスイッチが選択された場合、制御装置10は、走行速度変更手段に対して車速の増減速指示を行うとともに、電磁比例弁16・17に対してもPTO変速・PTOクラッチ断接の指示を行うのである。
【0029】
ここで、選択されたモードスイッチが非作業モードの路上走行スイッチ31aであった場合には、PTOクラッチ6を「切」にする指示を電磁比例弁16に送る。また、選択されたモードスイッチが作業モードの荒おこし・細土・代掻スイッチ32a・32b・32cであった場合には、PTO設定記憶手段61より対応するPTO変速段を取得し、電磁比例弁17に対してPTO変速装置7の変速指示を出すとともに、PTOクラッチ6を「接」にする指示を電磁比例弁16に送るのである。つまり、荒おこし・細土・代掻スイッチ32a・32b・32cより構成される作業モードスイッチ32は、車速の増減速を行うスイッチであると同時に、作業機の断接、変速スイッチとしての機能も併せて有するのである。
【0030】
例えば、本実施例においては、荒おこしスイッチ32aが選択された場合には、車速を略0.5m/sに設定するとともに、PTO変速装置7を1速に変速し、細土スイッチ32bが選択された場合には、車速を略0.3m/sに設定するとともに、PTO変速装置7を2速に変速し、代掻スイッチ32cが選択された場合には、車速を略0.7m/sに設定するとともに、PTO変速装置7を2速に変速するよう制御するのである。
【0031】
このように本発明に係るスイッチ操作においては、モードスイッチの選択により作業時のPTO回転数が決定されるよう構成したので、従来のPTO変速レバーを無くして、スイッチ操作一つで作業状態に適したPTO回転数が得られ、操作性が向上した。また、モードスイッチの選択により作業時の走行速度とPTO回転数が同時に決定されるので、オペレータの操作手順が格段に簡素化されるとともに、安定した作業が可能となった。
【0032】
従来の作業車両のオペレーションは前述の如く、主変速レバー、副変速レバー等を駆使しながら、走行速度を調整し、併せて作業機8を適切な駆動状態に調節するために、PTO変速レバーにより作業機変速を行っていた。また、PTOクラッチレバーにより作業機8への動力の伝達の入切も操作しなければならなかった。しかし、本発明に係るスイッチ操作系によれば、これら全てのレバー操作を、一つのスイッチ操作で行うことが可能となり、格段に操作性が向上した。さらに、モードスイッチが、作業用途に合わせた名称を付けられているので、操作が明確で誤動作の防止が行えるのである。
【0033】
また、本発明においては、作業モードのモードスイッチが選択されてPTOクラッチ6が接続される場合には、警報音を発するように構成している。このような構成とすることで、オペレータ及び周辺にいる人がPTO軸が駆動することを知ることができるので、作業機8の駆動開始が明示的に認識することが可能となり、誤操作の防止を可能とした。
【0034】
次に、本発明にかかる作業モード及び非作業モードにおける前記アクセルペダル50及びブレーキペダル51の使用方法及び制御方法について説明する。まず、作業モードスイッチ32が選択されている場合について説明する。前述の如く、作業モードスイッチ32が選択されている場合には、前記設定速度記憶手段60に保存されたそれぞれのスイッチに対応した設定変速比及びエンジン回転数により自動的に車速が決定される。以下、この設定速度による走行を自動走行とする。
【0035】
そして、オペレータが設定されている速度が気に入らない場合、もっと最適な速度に変更したい場合には、速度調節手段であるアクセルペダル50及びブレーキペダル51を操作することにより、速度の変更を行えるようにしているのである。具体的には、自動走行状態において、オペレータがアクセルペダル50を踏込むと、角度センサ50sの検出値より、制御手段10は前記変速アクチュエータに制御命令を送り、HST2の変速比を増速させるか、又は電子ガバナコントローラ11に制御命令を送りエンジン1の回転数を増加させるのである。逆に、ブレーキペダル51が踏まれた場合には、角度センサ51sの検出値より、HST2の変速比を減速させるか、又はエンジン1の回転数を減少させるのである。
【0036】
つまり、角度センサ50s若しくは角度センサ51sの検出値をもとに前進用電磁比例弁12(若しくは後進用電磁比例弁13)及びモータ用電磁比例弁14に制御命令を送るのである。そして、この制御命令をもとに、各電磁比例弁12・13・14により油圧ポンプ・モータ21・22の可動斜板21a・22aの斜板が傾動される。また、角度センサ50s若しくは角度センサ51sの検出値をもとに制御手段10は電子ガバナコントローラ11に対して制御命令を送りエンジン1の回転数を目標回転数に制御するのである。
【0037】
なお、前述の如く、作業モードにおいては通常エンジン回転数を最大回転数として設定しているので、この限りにおいては、設定速度から車速を上昇させるためには変速アクチュエータを操作してHST2の変速比を増加させることになる。ただし、オペレータによってエンジン回転数を減少させる設定変更がされている場合、若しくはブレーキペダル51を踏んでエンジン回転数が減少している場合は、変速アクチュエータ及び電子ガバナコントローラ11を操作して目標速度を得るよう制御するのである。
【0038】
このように本発明に係るスイッチ操作系においては、非作業モード時は前述の如くアクセルペダル50の回動に応じた走行速度が決定されるよう構成したので、乗用自動車と同様のオペレーションとなり汎用的で操縦性のよい構成となり、またアクセルペダル50の回動に応じて走行変速されるよう構成したので、車速に応じた変速が自動で行われ安定した走行が可能となった。一方、作業モード時には自動走行によりイージーオペレーションを可能としながら、速度調節手段であるアクセルペダル50、ブレーキペダル51を操作することにより走行速度を増減速することができるのでオペレータの要求に柔軟に対応することが可能となった。
【0039】
また、本発明においては非作業モードのモードスイッチが選択されている場合、つまり路上走行スイッチ31aが選択されている場合においては、自動ブレーキ、前輪増速、バック上昇等の機能が制限されるようにしている。トラクタ等の耕耘作業においては、旋回操作を小半径で行うために自動ブレーキ及び前輪増速機能が利用されるが、これらの機能が路上走行中に作動しないようにし、安定した路上走行を可能とし、オペレータの予期しない動作を防止しているのである。また、従来の作業車両においては、変速レバー等が後進側に操作された場合には、作業機8を上昇させるようにしているが、本発明における非作業モードにおいては車庫入れ等の作業中に作業機8が上昇するのを防ぐために、バック上昇機能も制限しているのである。
【0040】
図4は、スイッチ操作系の状態を視覚的に把握するための表示パネル40である。表示パネル40は操作部の前部に配置され、オペレータが走行、作業を行いながら、オペレーションの状態を確認し易くしている。表示パネル40上には、複数の確認ランプ41〜49等が配置されており、これら確認ランプ41〜49等が図2に示すように制御手段10に接続されている。
【0041】
そして、前記作業モード・非作業モードのモードスイッチが選択された場合には、それに対応したモードの確認ランプ41〜44が点灯し、作業モードの場合には、合わせてPTOの変速状態を示す確認ランプ47〜49が点灯するのである。このように、操作ユニット30によるスイッチ操作でイージーオペレーションを実現するとともに、表示パネル40によりオペレータが動作状態を視覚的に確認し易い構成とし、操作性の向上を図っている。
【0042】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏する。
請求項1の如く、作業車両の運転席の近傍に配置した操作ユニット(30)に、作業モード及び非作業モードの複数の選択可能なモードスイッチを設け、該操作ユニット(30)は、オペレータがハンドル操作を行いながらスイッチ操作が可能となるように配設し、該複数のモードスイッチは、荒おこしスイッチ(32a)と細土スイッチ(32b)と代掻スイッチ(32c)の作業モードスイッチ(32)と、路上走行スイッチ(31a)の非作業モードスイッチ(31)により構成し、該モードスイッチはスイッチ操作を行うだけで、車速の増減速及び作業機の駆動状態の変更を可能とし、前記非作業モードスイッチ(31)の路上走行スイッチ(31a)を選択した場合においては、アクセルペダル(50)の回動に応じた走行速度が決定され、アクセルペダル(50)の回動に連動して走行変速されるよう構成し、前記作業モードスイッチ(32)の選択により作業時の走行速度とPTO回転数が同時に決定されるよう構成し、前記作業モードスイッチ(32)の選択により決定される作業時の走行速度を、増速手段であるアクセルペダル(50)と減速手段であるブレーキペダル(51)とにより変更可能に構成したので、変速レバー等を操作することなくスイッチ操作によって作業及び非作業のモード切換えが可能となり、操作性に優れた構成となった。
【0043】
また、前記モードスイッチの選択により作業時の走行速度が決定されるよう構成したので、オペレータは従来のように複数の変速レバー(主変速レバー、副変速レバー等)を操作することなく、スイッチを選択するだけの簡単な操作で、作業の用途に合わせた適切な速度が得られる構成となった。
【0044】
また、前記モードスイッチの選択により作業時のPTO回転数が決定されるよう構成したので、操作性が向上した。
【0045】
また、前記モードスイッチの選択により作業時の走行速度とPTO回転数が同時に決定されるよう構成したので、オペレータの操作手順が格段に簡素化されるとともに、安定した作業が可能となった。
【0046】
また、前記非作業モードにおいては、アクセルペダルの回動に応じた走行速度が決定されるよう構成したので、乗用自動車と同様のオペレーションとなり汎用的で操縦性のよい構成となった。
【0047】
また、前記非作業モードにおいては、アクセルペダルの回動に連動して走行変速されるよう構成したので、車速に応じた変速が自動で行われ安定した走行が可能となった。
【0048】
また、前記モードスイッチの選択により決定される作業時の走行速度を速度調節手段により変更可能に構成したので、スイッチ操作によるイージーオペレーションを可能としながら、オペレータの要求に柔軟に対応できる構成となった。
【0049】
また、前記速度調節手段を増速手段であるアクセルペダルと減速手段であるブレーキペダルとにより構成したので、既存部品を利用して速度調節手段を構成することで、操作性とコスト面において優れた構成となった。
【0050】
請求項2記載の如く、前記作業モードスイッチ(32)が選択されてPTOクラッチ(6)が接続される場合には、警報音を発するように構成したので、オペレータ及び周辺にいる人がPTO軸が駆動することを知ることができるので、作業機の駆動開始が明示的に認識することが可能となり、誤操作の防止を可能とした。
【0051】
請求項3記載の如く、前記非作業モードにおいては、自動ブレーキ、前輪増速、バック上昇の機能が制限されるよう構成したので、オペレータの予期しない動作を防止し、安定した路上走行が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 作業車両の駆動系を示す概略図である。
【図2】 本発明に係るスイッチ操作系の構成図である。
【図3】 操作ユニットの一実施例図である。
【図4】 表示パネルの一実施例図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 HST
6 PTOクラッチ
7 PTO変速装置
8 作業機
10 制御手段
11 電子ガバナコントロール
12 前進用電磁比例弁
13 後進用電磁比例弁
14 モータ用電磁比例弁
16 電磁比例弁
17 電磁比例弁
21 (HST)油圧ポンプ
22 (HST)油圧モータ
30 操作ユニット
31 非作業モードスイッチ
31a 路上走行スイッチ
32 作業モードスイッチ
32a 荒おこしスイッチ
32b 細土スイッチ
32c 代掻スイッチ
40 表示パネル
50 アクセルペダル
51 ブレーキペダル

Claims (3)

  1. 作業車両の運転席の近傍に配置した操作ユニット(30)に、作業モード及び非作業モードの複数の選択可能なモードスイッチを設け、該操作ユニット(30)は、オペレータがハンドル操作を行いながらスイッチ操作が可能となるように配設し、該複数のモードスイッチは、荒おこしスイッチ(32a)と細土スイッチ(32b)と代掻スイッチ(32c)の作業モードスイッチ(32)と、路上走行スイッチ(31a)の非作業モードスイッチ(31)により構成し、該モードスイッチはスイッチ操作を行うだけで、車速の増減速及び作業機の駆動状態の変更を可能とし、前記非作業モードスイッチ(31)の路上走行スイッチ(31a)を選択した場合においては、アクセルペダル(50)の回動に応じた走行速度が決定され、アクセルペダル(50)の回動に連動して走行変速されるよう構成し、前記作業モードスイッチ(32)の選択により作業時の走行速度とPTO回転数が同時に決定されるよう構成し、前記作業モードスイッチ(32)の選択により決定される作業時の走行速度を、増速手段であるアクセルペダル(50)と減速手段であるブレーキペダル(51)とにより変更可能に構成したことを特徴とする作業車両のスイッチ操作。
  2. 請求項1記載の作業車両のスイッチ操作において、前記作業モードスイッチ(32)が選択されてPTOクラッチ(6)が接続される場合には、警報音を発するように構成したことを特徴とする作業車両のスイッチ操作。
  3. 請求項1記載の作業車両のスイッチ操作において、前記非作業モードスイッチ(31)が選択された非作業モードにおいては、自動ブレーキ機構、前輪増速機構、バック上昇機構の機能が制限されるよう構成したことを特徴とする作業車両のスイッチ操作。
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