JP2001188612A - 作業車両のスイッチ操作 - Google Patents

作業車両のスイッチ操作

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JP2001188612A
JP2001188612A JP37206699A JP37206699A JP2001188612A JP 2001188612 A JP2001188612 A JP 2001188612A JP 37206699 A JP37206699 A JP 37206699A JP 37206699 A JP37206699 A JP 37206699A JP 2001188612 A JP2001188612 A JP 2001188612A
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work
switch
speed
vehicle
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JP37206699A
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English (en)
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Katsunori Kato
勝則 加藤
Shinya Kawajiri
伸也 川尻
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Diesel Engine Co Ltd
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 レバー類を無くして、スイッチ操作により作
業用途に応じた車速とPTO回転数が得られるような構
成を実現する。さらにキースイッチがONにされてエン
ジンが始動する際のモード制御方法と作業モードから非
作業モードへの切換を円滑に行うための技術を提供す
る。 【解決手段】 作業モード・非作業モードを選択可能な
モードスイッチを設けた作業車両において、キースイッ
チがONにされた時、非作業モードに設定し、PTOク
ラッチ6がOFFされるよう構成した。また、ブレーキ
ペダルが設定角度以上踏込まれた場合のみモード変更を
可能に構成とし、併せて警報を発するよう構成した。ま
た、キースイッチがOFFからONにされた時、作業モ
ード・非作業モードの何れもが選択されていない始動モ
ードとなるよう構成し、始動モードにおいては、アクセ
ルペダルの回動に連動して車速変速比及びエンジン回転
数が変更されるよう構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタ等の作業
車両において、車速変更や作業機駆動状態の変更をスイ
ッチ操作で行うことを可能とした技術に関し、特に、キ
ースイッチがONにされた場合のモード切換えや、作業
状態と非作業状態間のモード切換えを円滑に行うことを
目的とした技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来トラクタ等の作業車両においては、
オペレータが位置する座席周辺の操作部に様々な種類の
操作レバーが配置されている。例えば、走行変速を行う
ための主変速レバー、副変速レバー、前後進の切換を行
うためのリバーサレバー、更にはアクセルレバー(ペダ
ル)、ブレーキペダル等が設けられている。また、走行
車両に接続した作業機を操作するための、PTOクラッ
チレバー、PTO変速レバー等が設けられている。そし
て、走行移動時には主変速レバー及び副変速レバーを操
作して、走行速度の変速を行い、作業時には同じく主変
速レバー及び副変速レバーを操作して作業状態に合わせ
た走行速度の変速を行うとともに、作業機への駆動を断
接するPTOクラッチ及び作業機の駆動速度を変速させ
るためにPTO変速レバーを操りながら作業を行ってい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、それぞれの用途に対応したレバー類が設けられてい
る為、細かな操作を行うことが可能である反面、レバー
類の数が多すぎるため、操作が大変になるという問題が
ある。また、実際の作業においては、作業状態に合った
適切な車速と作業機駆動速度が略決まっているので、前
述したレバー類を細かに操らなくても、作業状態に適合
した車速と作業機駆動速度が即座に得られれば、作業効
率が格段に向上するし、オペレータの負担が軽減され、
作業の快適性も向上することとなる。そこで、本発明に
おいては、上述したようなレバー類を無くして、スイッ
チ操作により作業用途に応じた車速とPTO回転数が得
られるような構成を実現することであり、さらにキース
イッチがONにされてエンジンが始動する際のモード制
御方法と作業モードから非作業モードへの切換を円滑に
行うための技術を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上が本発明の解決しよ
うとする課題であり、次に課題を解決するための手段を
説明する。即ち、請求項1記載の如く、作業モード・非
作業モードを選択可能なモードスイッチを設けた作業車
両において、キースイッチがOFFからONにされた
時、作業車両は非作業モードに設定されるよう構成し
た。
【0005】また、請求項2記載の如く、作業モード・
非作業モードを選択可能なモードスイッチを設けた作業
車両において、キースイッチがOFFからONにされた
時、PTOクラッチがOFFされるよう構成した。
【0006】また、請求項3記載の如く、作業モード・
非作業モードを選択可能なモードスイッチを設けた作業
車両において、ブレーキペダル回動角検出手段を設け、
ブレーキペダルが設定角度以上踏込まれた場合のみ作業
モードから非作業モードへの変更を可能に構成とした。
【0007】また、請求項4記載の如く、作業モード・
非作業モードを選択可能なモードスイッチを設けた作業
車両において、ブレーキペダル回動角検出手段及び警報
手段を設け、ブレーキペダルが設定角度以上踏込まれた
状態で、作業モードへのモード変更操作がされた場合に
警報を発するよう構成した。
【0008】また、請求項5記載の如く、作業モード・
非作業モードを選択可能なモードスイッチを設けた作業
車両において、エンジンがアイドル回転の場合のみモー
ド変更を可能に構成とした。
【0009】また、請求項6記載の如く、作業モード・
非作業モードを選択可能なモードスイッチを設けた作業
車両において、速度検出手段を設け、作業車両停止時の
み作業モードへの変更を可能に構成とした。
【0010】また、請求項7記載の如く、作業モード・
非作業モードを選択可能なモードスイッチを設けた作業
車両において、キースイッチがOFFからONにされた
時、作業モード・非作業モードの何れもが選択されてい
ない始動モードとなるよう構成した。
【0011】また、請求項8記載の如く、前記始動モー
ドにおいて、アクセルペダルの回動に連動して車速変速
比及びエンジン回転数が変更されるよう構成した。
【0012】また、請求項9記載の如く、前記始動モー
ドにおいては、車速変速比が低速比となるよう構成し
た。
【0013】また、請求項10記載の如く、前記始動モ
ードにおいては、PTO変速段がニュートラルとなるよ
う構成した。
【0014】また、請求項11記載の如く、前記始動モ
ードにおいて、作業モードのモードスイッチが選択され
た場合には、警報を発するように構成した。
【0015】また、請求項12記載の如く、前記始動モ
ードにおいて、前輪増速及び自動ブレーキ機能は無効と
した。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を添付
の図面により説明する。図1は作業車両の駆動系を示す
概略図、図2は本発明に係るスイッチ操作系の構成図、
図3は操作ユニットの一実施例図、図4は表示パネルの
一実施例図、図5は隠しスイッチを設けた操作ユニット
の一実施例図である。
【0017】まず、本発明に係るモードスイッチを具備
した一実施例である作業車両の概略構成について図1を
用いて説明する。作業車両はエンジン1の出力をエンジ
ン出力軸1aより無段変速装置である油圧式無段変速装
置2(以下、HST2とする。)に伝達する。本実施例
においては無段変速装置としてHSTを採用している
が、他にもベルト無段変速装置(CVT)等を搭載する
構成としてもよい。
【0018】HST2は、それぞれ可変容量型の油圧ポ
ンプ21及び油圧モータ22より構成されており、それ
ぞれの可動斜板21a・22aを傾動操作することによ
り、ポンプ吐出量及びモータ出力を変化させ、ミッショ
ン装置3へ入力されるエンジン出力を変速する。
【0019】ここで、可動斜板21aには後述する前進
用電磁比例弁12及び後進用電磁比例弁13が設けら
れ、それぞれの電磁比例弁12・13を操作することに
より可動斜板21aを前進側若しくは後進側へ傾動さ
せ、油圧モータ22に対する作動油の流出入の方向及び
流量を制御している。また、可動斜板22aにはモータ
用電磁比例弁14が設けられ、該モータ用電磁比例弁1
4を操作することにより可動斜板22aを傾動させ、油
圧ポンプ21の作動油の流出入により回転駆動する油圧
モータ22の回転速度を変速させるのである。つまり、
可動斜板21aの傾動操作により車速を主変速させ、可
動斜板22aの傾動操作により車速を副変速させる役割
としているのである。
【0020】HST2において変速されたエンジン出力
は、ミッション装置3を介して作業車両の前後に配置さ
れる前輪・後輪ディファレンシャル4a・5aに伝達さ
れ、車軸を介して前輪・後輪4・5を駆動する。なお、
本実施例においてはHST2は油圧ポンプ・モータ共に
可変容量型としているが、いずれか一方を可変容量型と
する構成としてもよい。また、後輪5のみを駆動する構
成としてもよい。
【0021】また、エンジン出力軸1aは前記油圧ポン
プ21を貫通してミッション装置3内に延設し、該ミッ
ション装置3内においてPTOクラッチ6、PTO変速
装置7を介した後、PTO軸8aに連結している。この
ような構成において、エンジン出力はPTO変速装置7
において変速された後、PTO軸8aの端部に連結され
る作業機8を駆動するのである。
【0022】次に、本発明に係るスイッチ操作系の全体
構成について図2乃至図4を用いて説明する。スイッチ
操作系のメインコントローラである制御手段10はCP
U、記憶手段等を有し、各操作系のスイッチやセンサ
類、及びアクチュエータ等が接続され、制御プログラム
により本発明に係るスイッチ操作系を制御する。
【0023】アクセルペダル50には、ペダルの回動角
を検出する角度センサ50sが設けられており、ブレー
キペダル51にもペダルの回動角を検出する角度センサ
51sが設けられており、それぞれ制御手段10に接続
され、制御手段10がアクセル・ブレーキペダル50・
51の踏込み状態を常時センシングしている。
【0024】リバーサレバー52には、リバーサスイッ
チ52sが設けられており、該リバーサスイッチ52s
が制御手段10に接続されており、リバーサレバー52
の操作による前進(F)、ニュートラル(N)、後進
(R)切換を検出可能としている。
【0025】また、電子ガバナ制御手段である電子ガバ
ナコントローラ11が制御手段10に接続されており、
制御手段10の制御命令に従い、エンジン1の回転数制
御を行う。また、変速アクチュエータである前記前進用
電磁比例弁12、後進用電磁比例弁13、モータ用電磁
比例弁14が制御手段10に接続され、それぞれ制御手
段10の制御命令に従い、油圧ポンプ・モータ21・2
2の斜板角の制御を行う。以上説明した電子ガバナコン
トローラ11及び変速アクチュエータである電磁比例弁
12・13・14により走行速度変更手段を構成してい
る。
【0026】PTOクラッチ6、PTO変速装置7には
それぞれ電磁比例弁16・17が設けられており、それ
ぞれ制御手段10に接続されている。そして、制御手段
10の指示に従い、電磁比例弁16を操作することによ
りPTOクラッチ6の入切操作を行い、PTO軸8aに
対するエンジン出力の断接を行う。また、電磁比例弁1
7を操作することにより、PTO変速装置7を多段階
(本実施例においては、3段階)に切換え、PTO軸8
aの回転速度を制御する。
【0027】次にスイッチ操作系による走行速度の制御
方法について説明する。図3に示すように、操作ユニッ
ト30には作業モード及び非作業モードに合わせた複数
のモードスイッチが設けられ、本実施例においてはモー
ドスイッチとして路上走行スイッチ31a、荒おこしス
イッチ32a、細土スイッチ32b、代掻スイッチ32
cの4モードのスイッチが設けられている。モードスイ
ッチは後述するように、スイッチ操作を行うだけで、車
速の増減速及び作業機の駆動状態の変更を可能としたも
のであり、本発明においては従来の変速レバーや副変速
レバー、PTO変速レバー等のレバー類を全て無くして
スイッチ操作による簡単なオペレーションを可能とする
ものである。この操作ユニット30は作業車両の運転席
の近傍に配置され、オペレータがハンドル操作を行いな
がらスイッチ操作が可能となるように配設されている。
【0028】このモードスイッチの中で、荒おこし・細
土・代掻スイッチ32a・32b・32cの3つのスイ
ッチを作業モードスイッチ32とし、路上走行スイッチ
31aを非作業モードスイッチ31とする。作業モード
とは、作業車両に接続した作業機8を駆動させた状態で
あり、非作業モードとは、作業機8が停止している状
態、つまり作業車両が路上走行(移動走行)を行う場合
のモードである。
【0029】そして、図2に示すように路上走行・荒お
こし・細土・代掻スイッチ31a・32a・32b・3
2cはそれぞれ制御手段10に接続されている。また、
該制御手段10は、設定速度記憶手段60を備えてお
り、該設定速度記憶手段60にはそれぞれ荒おこし・細
土・代掻スイッチ32a・32b・32cのモードに対
応したHST2の変速比及びエンジン1の回転数が保存
されている。
【0030】このような構成において、荒おこし・細土
・代掻スイッチ32a・32b・32cの何れかのモー
ドスイッチが選択された場合には、制御手段10は、設
定速度記憶手段60よりそれぞれのモードに対応した変
速比及びエンジン回転数を取得し、この設定値に従って
前記前進用電磁比例弁12、後進用電磁比例弁13、若
しくはモータ用電磁比例弁14に対して斜板の傾動角を
指示し、HST2の変速を行い、電子ガバナコントロー
ラ11に指示を送ってエンジン回転数を設定値に調整す
るのである。
【0031】つまり、設定速度記憶手段60により取得
した変速比が前進変速比の場合(通常、作業を行う場合
には前進であるので、変速比は前進変速比が設定されて
いることとなるが)には、前進用電磁比例弁12を操作
して、油圧ポンプ21の吐出量を変化させることで主変
速を行い、更に必要に応じてモータ用電磁比例弁14を
操作して、油圧モータ22の回転駆動を変速して副変速
を行うのである。同様に、設定速度記憶手段60より取
得した変速比が後進変速比の場合には、後進用電磁比例
弁13及びモータ用電磁比例弁14を操作して、後進の
設定変速比に変速するのである。尚、本実施例において
は、作業モードの初期設定はエンジン回転数を最大回転
数としているので、荒おこし・細土・代掻スイッチ32
a・32b・32cの何れかのモードスイッチが選択さ
れた場合には、制御手段10は、前記電子ガバナコント
ローラ11に対してエンジン回転数を最大とするよう制
御する。
【0032】一方、路上走行スイッチ31aが選択され
た場合には、制御手段10は前記アクセルペダル50の
操作量に応じた車速の変更を行う。つまり、制御手段1
0は角度センサ50sの検出値より、作業車両の目標速
度を算出し、この目標速度を達成すべく、前記変速アク
チュエータである前進用電磁比例弁12、モータ用電磁
比例弁14、及び電子ガバナコントローラ11を操作す
るのである。また、前記リバーサレバー52が後進
(R)側に切換操作された場合には、後進用電磁比例弁
13、モータ用電磁比例弁14、及び電子ガバナコント
ローラ11を操作することによりアクセルペダル50の
操作量に応じた後進側の変速を行うのである。なお、リ
バーサレバー52がニュートラル(N)位置に操作され
ている場合には、変速アクチュエータ12・13・14
が中立位置制御される。つまり、可動斜板21a・22
aが中立位置に傾動されることにより、前後輪への駆動
を停止させるようにしている。
【0033】このように本発明に係る作業車両において
は、作業車両の運転席近傍に作業モード・非作業モード
に対応させた複数のモードスイッチである路上走行・荒
おこし・細土・代掻スイッチ31a・32a・32b・
32cを配置すると共に、該モードスイッチを走行速度
変更手段と連動連結したので、オペレータは従来のよう
に複数の変速レバー(主変速レバー、副変速レバー等)
を操作することなく、スイッチを選択するだけの簡単な
操作で、作業の用途に合わせた適切な速度が得られる構
成としているのである。
【0034】また、モードスイッチは路上走行・荒おこ
し・細土・代掻の4つのモードを操作ユニット30に設
けて、それぞれのモードに合わせた設定変速比及びエン
ジン回転数を記憶保持しているので、オペレータは、1
速、2速といった数値ではなく、各作業の名称に対応し
たモードスイッチを選択することにより目的の車速が得
られるので、操作方法が明確で誤動作を防止することも
可能となり、操作性が向上した。
【0035】また、本実施例においては、3つの作業モ
ードスイッチ32及び1つの非作業モードスイッチ31
を操作ユニット30に設ける構成としているが、この構
成は本実施例に限定されるものではなく、作業モードス
イッチ32を4つ以上にして作業用途に応じた細かな設
定を保持する構成としてもよいし、作業用途を絞って2
つ以下にして簡易操作に重点を置く構成としてもよい。
【0036】次に、変速スイッチとPTOクラッチ6及
びPTO変速装置7との連動構造について説明する。前
記操作ユニット30の路上走行・荒おこし・細土・代掻
スイッチ31a・32a・32b・32cが選択された
場合には、制御手段10は上述の如く車速の増減速を行
うとともに作業機8の制御も行う構成としている。
【0037】前記制御手段10には、図2に示すように
それぞれ荒おこし・細土・代掻モードに合わせた作業機
8の設定速度(PTO軸の変速段)を保存するPTO設
定記憶手段61を有しており、該制御手段10には電磁
比例弁16・17が接続され、それぞれPTOクラッチ
6及びPTO変速装置7の切換操作を行う。そして、モ
ードスイッチが選択された場合、制御装置10は、走行
速度変更手段に対して車速の増減速指示を行うととも
に、電磁比例弁16・17に対してもPTO変速・PT
Oクラッチ断接の指示を行うのである。
【0038】ここで、選択されたモードスイッチが非作
業モードの路上走行スイッチ31aであった場合には、
PTOクラッチ6を「切」にする指示を電磁比例弁16
に送る。また、選択されたモードスイッチが作業モード
の荒おこし・細土・代掻スイッチ32a・32b・32
cであった場合には、PTO設定記憶手段61より対応
するPTO変速段を取得し、電磁比例弁17に対してP
TO変速装置7の変速指示を出すとともに、PTOクラ
ッチ6を「接」にする指示を電磁比例弁16に送るので
ある。つまり、荒おこし・細土・代掻スイッチ32a・
32b・32cより構成される作業モードスイッチ32
は、車速の増減速を行うスイッチであると同時に、作業
機8の断接、変速スイッチとしての機能も併せて有する
のである。
【0039】例えば、本実施例においては、荒おこしス
イッチ32aが選択された場合には、車速を略0.5m
/sに設定するとともに、PTO変速装置7を1速に変
速し、細土スイッチ32bが選択された場合には、車速
を略0.3m/sに設定するとともに、PTO変速装置
7を2速に変速し、代掻スイッチ32cが選択された場
合には、車速を略0.7m/sに設定するとともに、P
TO変速装置7を2速に変速するよう制御するのであ
る。
【0040】このように本発明においては、作業モード
・非作業モードを選択可能なモードスイッチを設けた作
業車両において、エンジン回転数を制御する電子ガバナ
コントローラ11を設け、作業モードスイッチが選択さ
れた場合、HST2及びPTO変速装置7の変速切換え
を行うと同時に、作業に合わせた走行速度とPTO回転
を得るため、エンジン回転数を制御する構成としたの
で、作業状態に合わせたエンジン出力が得られ、作業効
率が向上した。
【0041】従来の作業車両のオペレーションは前述の
如く、主変速レバー、副変速レバー等を駆使しながら、
走行速度を調整し、併せて作業機8を適切な駆動状態に
調節するために、PTO変速レバーにより作業機変速を
行っていた。また、PTOクラッチレバーにより作業機
への動力の伝達の入切も操作しなければならなかった。
しかし、本発明に係るスイッチ操作系によれば、これら
全てのレバー操作を、一つのスイッチ操作で行うことが
可能となり、格段に操作性が向上した。さらに、モード
スイッチが、作業用途に合わせた名称を付けられている
ので、操作が明確で誤動作の防止が行えるのである。
【0042】次に、作業モード及び非作業モードにおけ
る前記アクセルペダル50及びブレーキペダル51の使
用方法及び制御方法について説明する。まず、作業モー
ドスイッチ32が選択されている場合について説明す
る。前述の如く、作業モードスイッチ32が選択されて
いる場合には、前記設定速度記憶手段60に保存された
それぞれのスイッチに対応した設定変速比及びエンジン
回転数により自動的に車速が決定される。以下、この設
定速度による走行を自動走行とする。
【0043】そして、オペレータが設定されている速度
が気に入らない場合、もっと最適な速度に変更したい場
合には、速度調節手段であるアクセルペダル50及びブ
レーキペダル51を操作することにより、速度の変更を
行えるようにしているのである。具体的には、自動走行
状態において、オペレータがアクセルペダル50を踏込
むと、角度センサ50sの検出値より、制御手段10は
前記変速アクチュエータに制御命令を送り、HST2の
変速比を増速させるか、又は電子ガバナコントローラ1
1に制御命令を送りエンジン1の回転数を増加させるの
である。逆に、ブレーキペダル51が踏まれた場合に
は、角度センサ51sの検出値より、HST2の変速比
を減少させるか、又はエンジン1の回転数を減少させる
のである。
【0044】つまり、角度センサ50s若しくは角度セ
ンサ51sの検出値をもとに前進用電磁比例弁12(若
しくは後進用電磁比例弁13)及びモータ用電磁比例弁
14に制御命令を送るのである。そして、この制御命令
をもとに、各電磁比例弁12・13・14により油圧ポ
ンプ・モータ21・22の可動斜板21a・22aの斜
板が傾動される。また、角度センサ50s若しくは角度
センサ51sの検出値をもとに制御手段10は電子ガバ
ナコントローラ11に対して制御命令を送りエンジン1
の回転数を目標回転数に制御するのである。
【0045】なお、前述の如く、作業モードにおいては
通常エンジン回転数を最大回転数として設定しているの
で、この限りにおいては、設定速度から車速を上昇させ
るためには変速アクチュエータを操作してHST2の変
速比を増加させることになる。ただし、後述するように
オペレータによってエンジン回転数を減少させる設定変
更がされている場合、若しくはブレーキペダル51を踏
んでエンジン回転数が減少している場合は、変速アクチ
ュエータ及び電子ガバナコントローラ11を操作して目
標速度を得るよう制御するのである。
【0046】このように本発明に係るスイッチ操作系に
おいては、変速アクチュエータである電磁比例弁12・
13・14、ガバナ制御手段である電子ガバナコントロ
ーラ11、アクセルペダル回動角検出手段である角度セ
ンサ50s、ブレーキペダル回動角検出手段である角度
センサ51sを設け、増速手段であるアクセルペダル5
0と減速手段であるブレーキペダル51を速度調節手段
としたので、スイッチ操作によるイージーオペレーショ
ンを可能としながら、ペダル操作により車速の増減速を
可能とし、オペレータの要求に柔軟に対応可能な構成と
なった。また、上述した構成ではブレーキペダル51は
1つとしているが、従来知られているように左右のブレ
ーキペダルを設ける構成としてもよい。この場合にも、
同様に左右のブレーキペダルは減速手段として利用され
るとともに、左右車輪のブレーキに連動させて、それぞ
れブレーキ作用を発生させるように構成する。このよう
な構成とすることにより、上述した減速手段としての利
用を可能としながら、左右のブレーキを踏むことにより
作業車両の進行方向の調整が行いやすい構成となる。
【0047】また、非作業モードにおいては、アクセル
ペダル50はエンジン回転数を変更し、同時に車速変速
装置(本実施例ではHST2)の変速比を切換えるよう
構成しているので、乗用自動車と同様の感覚で運転操作
が可能となるので、操作性に優れた構成となった。ま
た、変速操作が不要であるので、初心者にも容易に運転
操作ができる構成となった。
【0048】また、本発明においては、前記アクセルペ
ダル50及びブレーキペダル51による車速の増減速が
行われた場合には、フィードバック制御を行うようにし
ている。つまり、作業車両には図示せぬ速度検出手段が
設けられており、制御手段10は、アクセルペダル50
及びブレーキペダル51の回動角から目標速度を算出
し、この目標速度と速度検出手段による検出速度が一致
するようフィードバック制御を行っているのである。こ
のようにアクセルペダル等による増減速が正確に行われ
るよう制御して作業効率の更なる向上を実現しているの
である。
【0049】次に、スイッチ操作系の設定速度変更機能
について説明する。前述の如く設定速度記憶手段60に
は作業モードの荒おこし・細土・代掻スイッチ32a・
32b・32cに対応した設定変速比及びエンジン回転
数が保存されている。更に、前述の如くオペレータはこ
の設定速度が気に入らない場合には、アクセルペダル5
0及びブレーキペダル51の操作により、車速の増減速
を行うことが可能である。そして、本発明においては該
設定速度記憶手段60に記憶されている設定変速比及び
エンジン回転数の設定値をオペレータが変更してカスタ
マイズ可能に構成している。つまり、オペレータ自身が
要求する設定変速比及びエンジン回転数を新たに設定速
度記憶手段60に保存可能としているのである。
【0050】図5に示すように、前記操作ユニット30
には、設定変更用の切換ダイヤル33、増・減スイッチ
34・35が具備されている。切換ダイヤル33は操作
ユニット30の操作状態を切換えるもので、通常は「自
動」に設定されており、設定速度記憶手段60及びPT
O設定記憶手段61の設定値に対応した車速及び作業機
速度で自動走行を行う。そして、該切換ダイヤル33を
「エンジン設定」、「車速設定」、「PTO設定」に切
換えることで、それぞれ設定速度記憶手段60及びPT
O設定記憶手段61に保存されている設定値を変更可能
な状態へ切換えるのである。
【0051】そして、こらら切換ダイヤル33及び増・
減スイッチ34・35等で構成される隠しスイッチ36
は、通常は図3に示すようにカバー36で覆い、誤って
設定値を変更しないようにしている。このように隠しス
イッチ部36を設けることで、通常操作を行うスイッチ
と、設定変更等の特定操作とを区別することができ、そ
れらの誤操作も防止できる構成となった。
【0052】オペレータが設定値の変更を行いたい場合
には、作業モードのモードスイッチ32a・32b・3
2cの何れかが選択されている状態で、切換ダイヤル3
3を「エンジン設定」、「車速設定」、「PTO設定」
の何れかに切換える。そして、例えば「エンジン設定」
が選択されている状態で、増・減スイッチ34・35を
押下することによって、設定速度記憶手段60に記憶さ
れているエンジン回転数が変更されるのである。また、
「車速設定」が選択されている状態で、増・減スイッチ
34・35を押下すると、設定速度記憶手段60に記憶
されている変速比、つまり油圧ポンプ・モータ21・2
2の傾動角の設定値が変更されるのである。同様に、
「PTO設定」が選択されている状態で、増・減スイッ
チ34・35を押下すると、PTO設定記憶手段61に
記憶されているPTO変速段が変更されるのである。
【0053】以上の如く、本発明に係るスイッチ操作系
においては、作業モードのモードスイッチを選択するこ
とで、設定速度記憶手段60に記憶された設定変速比及
びエンジン回転数、PTO設定記憶手段61に記憶され
たPTO変速段により自動走行を可能にしながら、それ
ぞれの設定値をオペレータが変更可能に構成したので、
オペレータは工場出荷時の初期設定値が気に入らない場
合にも、所望の設定に変更が可能となり、簡単操作を実
現しながら、オペレータの希望に応じた柔軟な対応が可
能な構成となった。
【0054】また、上述したPTO変速段の設定変更
は、非作業モードにおいて行うように構成してもよい。
つまり、作業車両の停止状態においても作業機8(PT
O軸)を回転させて、作業モード毎のPTO変速段を調
整可能としているのである。このような構成とすること
で、作業走行を行いながらPTO回転数を調整するより
も、調整及び確認作業がし易くなり、操作性が向上する
のである。ただし、前述の如く、非作業モード時にはP
TOクラッチ6をOFFとするように制御しているの
で、設定速度の変更モード、つまり、前記切換ダイヤル
33が「PTO設定」に切換えられた場合のみ、PTO
クラッチ6が接続されるような制御を行う必要がある。
【0055】そして、上述の如く、変更後の設定変速
比、エンジン回転数、及びPTO変速段を新たに設定速
度記憶手段60及びPTO設定記憶手段61に更新保存
するよう構成しているので、設定値の変更保存後は、オ
ペレータの気に入る最適な設定変速比、エンジン回転数
とPTO変速段で自動走行を可能としているので、キー
スイッチをON、OFFする毎に設定作業を行う必要が
なく、更なる作業効率の向上が図れるのである。
【0056】設定速度記憶手段60及びPTO設定記憶
手段61には、初期値として工場出荷時の設定値が保存
されている。そして、上述の如く工場出荷時の設定値が
気にいらない場合には、オペレータは設定値を変更する
ことができるが、この設定値を任意に変更した後におい
ても、工場出荷時の初期値を呼び戻せるように構成して
いる。つまり、制御手段10の設定速度初期値記憶手段
60d及びPTO初期値記憶手段61dには、それぞれ
工場出荷時の初期値として各モードの変速比、エンジン
回転数及びPTO変速段が書き換え不可能な状態で保存
されており、操作ユニット30において所定の初期設定
操作を行うことにより、該初期値記憶手段60d・61
dの保存値が設定速度記憶手段60及びPTO設定記憶
手段61に呼び戻されるように構成しているのである。
なお、所定の初期設定操作とは、例えば、増減ボタン3
4・35を同時に2秒以上押下する等、既存のボタンを
利用したり、また、別個に初期設定ボタンを設けてもよ
く、その構成は特に限定させるものではない。このよう
な構成とするこてで、オペレータは設定値変更後であっ
ても、いつでも設定値を初期値に戻すことが可能である
ので、誤って設定変更をした場合、または、元の設定値
(初期値)の操作性が優れていたと判断した場合などに
有効となるのである。
【0057】次に、本発明に係る非作業モードから作業
モードへのスイッチ切換時の制御方法及びキースイッチ
がONにされた場合の制御方法について説明する。上述
したように、本発明においてはスイッチ操作一つで走行
速度及び作業機の変速が行われる。このためキースイッ
チをONにした状態や、作業モードの状態から非作業モ
ードの状態へ移行する場合には、突然作業機が動作する
ことを防止するために以下のような制御を行う。
【0058】まず、本発明においては、オペレータが作
業開始する場合において、作業車両のキースイッチをO
Nにした時には、非作業モードとなるように制御してい
る。つまり、上記実施例において、キースイッチがON
にされた初期状態においては、モードスイッチは路上走
行スイッチ31aが選択されている状態としているので
ある。
【0059】そして、路上走行スイッチ31aが選択さ
れることにより、前記制御手段10より電磁比例弁16
に制御命令が送られ、前記PTOクラッチ6が「切」操
作されるのである。つまり、キースイッチがONにされ
た時は、PTOクラッチ6がOFFされるように制御さ
れるのである。このような制御を行うことで、作業開始
時において、オペレータがキースイッチをONにした途
端に、予期せずに作業機8が駆動し始めるという誤動作
を防止することができ、操作性が向上する。また、通
常、作業の開始時には作業目的地まで移動走行すること
が多い点から、オペレータの操作を少なくすることがで
きる。また、キースイッチ操作時の初期状態のモードを
明確にすることで、オペレータはキースイッチ操作後の
作業車両の動作を予測することができ、操作性が向上す
るのである。
【0060】また、非作業モード(つまり、走行スイッ
チ31aが選択されている状態)から作業モードのモー
ドスイッチ32a・32b・32cを選択するために
は、前記ブレーキペダル51が設定された角度以上踏込
まれていることを条件としている。つまり、非作業モー
ドの状態において、前記角度センサ51sより検出した
ブレーキペダル51の回動角が設定角度以下であった場
合には、作業モードへ移行するモードスイッチ32a・
32b・32cが選択されても、無効となるように制御
している。
【0061】このような制御を行うことで、作業車両が
中速(若しくは高速)で移動中に、誤って作業モードの
モードスイッチを選択してしまっても、作業モードへの
移行は行われないので、オペレータの予期しないタイミ
ングで作業機8が駆動し始めることはない。なお、同様
に作業モードから非作業モードへの移行の際にも、ブレ
ーキペダル51が設定角度以上踏込まれていることを条
件としてもよい。つまり、全てのモード変更は、ブレー
キペダル51が設定角度以上踏込まれた場合のみ可能と
することで、誤操作の防止を確実に行う構成としてもよ
い。
【0062】さらに、本発明にかかるスイッチ操作にお
いては、上記の如く非作業モード状態から、ブレーキペ
ダル51を設定角度以上踏込んだ状態で、作業モードの
モードスイッチが選択された場合には、警報ブザー53
よりオペレータに対して警報音を発して注意を促すよう
に構成している。つまり、本実施例においては、路上走
行スイッチ31aが選択され、且つ、ブレーキペダル5
1が設定角度以上踏込まれている状態で、荒おこし・細
土・代掻スイッチ32a・32b・32cのいずれかの
モードスイッチが選択された場合には、警報音が発せら
れるのである。
【0063】このような構成とすることで、オペレータ
は自身の操作により作業モードへ移行すること、つまり
作業機8が駆動開始することを確認することができるの
で、誤動作の未然防止が可能となった。
【0064】また、誤操作を防止するための別実施例と
して、エンジン回転数がアイドル回転の場合のみ、モー
ド変更を可能とする構成としてもよい。この場合、作業
モード若しくは非作業モードの何れにモード変更された
場合にも、作業車両が急発進したり、作業機8が高速で
回転し始めることはないので、オペレータの予期しない
動作が突然起こり始めることはなく、安定した作業が可
能となるのである。そして、この構成の場合には、例え
ばモード変更後にオペレータがアクセルペダル50を踏
込んだ時点で、各モードによるエンジン回転数と車速変
速及びPTO変速が行われるように制御することで、オ
ペレータの意思によって作業が開始されるよう構成する
ことが可能である。
【0065】また、誤操作を防止する別実施例として、
作業車両が停止中の場合のみモード変更を可能とするよ
う構成してもよい。このような構成とすることで、非作
業モードによる走行移動中に誤ってスイッチ操作をして
も、作業車両のモードは変更されることはないので、誤
操作による予期せぬ作業車両の動作を防止して、作業効
率の向上を図ることができるのである。また、このよう
な構成とするこで、作業中においても、誤ってスイッチ
操作を行ったために、作業機8のPTO回転数が変更さ
れてしまったり、PTOクラッチが切れてしまうといっ
た誤動作を防止することができるので、安定した作業が
行えるのである。
【0066】さらに、キースイッチがOFFからONに
された場合の制御方法について別実施例を説明する。本
実施例においては、キースイッチがOFFからONにさ
れた場合には、前述した作業モード・非作業モードの何
れのモードも選択されていない状態の始動モードに移行
する。そして、始動モードにおいては、エンジン1が始
動するが、前記変速アクチュエータによりHST2が中
立位置に保持されて車両が停止状態となり、PTOクラ
ッチ6がOFFにされて作業機8が駆動されていない状
態となっている。このような構成とすることで、キース
イッチONと同時に車両が動き始めたり、作業機8が駆
動し始めることはないので、オペレータの意図しない動
作を防止して安定した作業を可能とするのである。
【0067】そして、始動モード状態において、オペレ
ータによりアクセルペダル50が踏込まれると、始めて
車両が動き始めるようにしている。つまり、始動モード
状態で、アクセルペダル50が回動されると、前記角度
センサ50sの検出角度に基づいて、HST2の変速比
及びエンジン1の回転数が制御されて車両が動き始める
のである。このような構成とすることで、車両はオペレ
ータの意思によって動き始めるので、操作が明確で操縦
性に優れた構成となる。
【0068】さらに、前記始動モードにおいてアクセル
ペダル50が回動された場合には、HST2の変速比が
低速比となるように制御している。前述の如く、制御手
段10は、角度センサ50sの検出角度に応じて変速ア
クチュエータである電磁比例弁12・13・14に変速
指示を送るが、始動モードである場合には、設定された
変速比を上限とした低速比を維持するように制御するの
である。これにより、作業開始時に、田畑へ作業車両を
出し入れしたり、登板、田畑等の悪路での走行・脱出が
容易となるのである。
【0069】また、前記始動モードにおいて、作業モー
ドのモードスイッチが選択された場合には、警報を発す
るように構成している。つまり、前述の如く、作業モー
ドのモードスイッチが選択されることにより、作業機8
は、PTOクラッチ6が接続されて、各モードスイッチ
のPTO設定回転数に応じて駆動し始めることとなる
が、この時、警報を発することによって、オペレータと
周囲の人にPTOが駆動し始めることを知らせるのであ
る。このようにして作業状態を明確にして誤操作の防止
を行っている。
【0070】また、前記始動モードにおいては、自動ブ
レーキ、前輪増速機能が制限されるようにしている。ト
ラクタ等の耕耘作業においては、旋回操作を小半径で行
うために自動ブレーキ及び前輪増速機能が利用される
が、これらの機能が始動モード中に作動しないように
し、安定した走行を可能とし、オペレータの予期しない
動作を防止しているのである。
【0071】次に、表示パネル40の構成について説明
する。図4は本発明に係るスイッチ操作系の状態を視覚
的に把握するための表示パネル40を示す。表示パネル
40は操作部の前部等、運転席近傍に配置され、オペレ
ータが走行、作業を行いながら、オペレーションの状態
を確認し易くしている。表示パネル40上には、複数の
確認ランプ41〜49等が配置されており、これら確認
ランプ41〜49等が図2に示すように制御手段10に
接続されている。
【0072】そして、前記作業モード・非作業モードの
モードスイッチが選択された場合には、それに対応した
モードの確認ランプ41〜44が点灯し、作業モードの
場合には、合わせてPTOの変速状態を示す確認ランプ
47〜49が点灯するのである。例えば、非作業モード
の路上走行スイッチ31aが選択された場合には、確認
ランプ41が点灯し、非作業モードとなっていることを
オペレータが明示的に確認できるのである。また、荒お
こしスイッチ32aが選択された場合には、確認ランプ
42が点灯し、荒おこしモードとなっていることを示
し、さらにPTO確認ランプ46が点灯してPTO軸が
回転駆動することを明示し、例えば、荒おこしモードが
PTO1速段で設定されている場合には、PTO1確認
ランプ47が点灯するのである。
【0073】このように、操作ユニット30によるスイ
ッチ操作でイージーオペレーションを実現するととも
に、表示パネル40によりオペレータが動作状態を視覚
的に確認し易い構成とし、走行操作及びPTO操作の全
ての操作状態が一箇所の表示パネルに表示されるので、
従来のように座席周辺に散らばっているレバー類の操作
状態を個別に確認する必要がなく、操作性が格段に向上
した。また、表示パネル40は、操作ユニット30と共
に運転席近傍に配置されているので、オペレータは、操
作をしながら容易に作業状態を確認できるので、安定し
た操作が可能となった。
【0074】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏する。即ち、請求項1記載の如く、作業
モード・非作業モードを選択可能なモードスイッチを設
けた作業車両において、キースイッチがOFFからON
にされた時、作業車両は非作業モードに設定されるよう
構成したので、作業開始時、オペレータが予期しないで
作業機が駆動し始めることはなく、誤動作の未然防止が
行われ安定した作業が可能となった。
【0075】また、請求項2記載の如く、作業モード・
非作業モードを選択可能なモードスイッチを設けた作業
車両において、キースイッチがOFFからONにされた
時、PTOクラッチがOFFされるよう構成したので、
作業開始時、オペレータが予期しないでPTO軸が駆動
し始めることはなく、誤動作の未然防止が行われ安定し
た作業が可能となった。
【0076】また、請求項3記載の如く、作業モード・
非作業モードを選択可能なモードスイッチを設けた作業
車両において、ブレーキペダル回動角検出手段を設け、
ブレーキペダルが設定角度以上踏込まれた場合のみ作業
モードから非作業モードへの変更を可能に構成としたの
で、高速(又は中速)走行中に誤ってスイッチ操作をし
てモード変更が行われることを防止し、オペレータが予
期しないで作業機が駆動し始めることを防止し、安定し
た作業を可能とした。
【0077】また、請求項4記載の如く、作業モード・
非作業モードを選択可能なモードスイッチを設けた作業
車両において、ブレーキペダル回動角検出手段及び警報
手段を設け、ブレーキペダルが設定角度以上踏込まれた
状態で、作業モードへのモード変更操作がされた場合に
警報を発するよう構成したので、作業機が駆動し始める
ことを、オペレータが明確に認識することができるの
で、誤操作を防止して安定した作業が行われる構成とな
った。
【0078】また、請求項5記載の如く、作業モード・
非作業モードを選択可能なモードスイッチを設けた作業
車両において、エンジンがアイドル回転の場合のみモー
ド変更を可能に構成としたので、モード切換え時に、作
業車両が急発進したり、作業機が高速で駆動し始めるこ
とはなく、オペレータの予期しない突然の作業機動作を
未然防止して、安定した作業が可能となった。
【0079】また、請求項6記載の如く、作業モード・
非作業モードを選択可能なモードスイッチを設けた作業
車両において、速度検出手段を設け、作業車両停止時の
み作業モードへの変更を可能に構成としたので、走行中
に誤ってモード変更が行われることを防止し、作業性が
安定した。
【0080】また、請求項7記載の如く、作業モード・
非作業モードを選択可能なモードスイッチを設けた作業
車両において、キースイッチがOFFからONにされた
時、作業モード・非作業モードの何れもが選択されてい
ない始動モードとなるよう構成したので、作業開始時の
急発進や、作業機が突然駆動し始めるといった動作が発
生せず、操作性に優れた構成となった。
【0081】また、請求項8記載の如く、前記始動モー
ドにおいて、アクセルペダルの回動に連動して車速変速
比及びエンジン回転数が変更されるよう構成したので、
オペレータの意思によって車両が動き始める構成とな
り、操作性に優れた構成となった。
【0082】また、請求項9記載の如く、前記始動モー
ドにおいては、車速変速比が低速比となるよう構成した
ので、田畑への作業車両の出し入れや、悪路での走行、
脱出がし易く、作業開始時の操縦性に優れた構成となっ
た。
【0083】また、請求項10記載の如く、前記始動モ
ードにおいては、PTO変速段がニュートラルとなるよ
う構成したので、作業開始時に突然PTOが駆動し始め
ることはなく、作業性が安定した。
【0084】また、請求項11記載の如く、前記始動モ
ードにおいて、作業モードのモードスイッチが選択され
た場合には、警報を発するように構成したので、作業機
が駆動し始めることを、オペレータ及び周囲の人が明確
に認識することが可能となった。
【0085】また、請求項12記載の如く、前記始動モ
ードにおいて、前輪増速及び自動ブレーキ機能は無効と
したので、オペレータの意図しない作業車両の動作を防
止可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】作業車両の駆動系を示す概略図である。
【図2】本発明に係るスイッチ操作系の構成図である。
【図3】操作ユニットの一実施例図である。
【図4】表示パネルの一実施例図である。
【図5】隠しスイッチを設けた操作ユニットの一実施例
図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 HST 6 PTOクラッチ 7 PTO変速装置 8 作業機 10 制御手段 11 電子ガバナコントロール 12 前進用電磁比例弁 13 後進用電磁比例弁 14 モータ用電磁比例弁 16 電磁比例弁 17 電磁比例弁 21 (HST)油圧ポンプ 22 (HST)油圧モータ 30 操作ユニット 31 非作業モードスイッチ 31a 路上走行スイッチ 32 作業モードスイッチ 32a 荒おこしスイッチ 32b 細土スイッチ 32c 代掻スイッチ 40 表示パネル 50 アクセルペダル 51 ブレーキペダル

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業モード・非作業モードを選択可能な
    モードスイッチを設けた作業車両において、キースイッ
    チがOFFからONにされた時、作業車両は非作業モー
    ドに設定されるよう構成したことを特徴とする作業車両
    のスイッチ操作。
  2. 【請求項2】 作業モード・非作業モードを選択可能な
    モードスイッチを設けた作業車両において、キースイッ
    チがOFFからONにされた時、PTOクラッチがOF
    Fされるよう構成したことを特徴とする作業車両のスイ
    ッチ操作。
  3. 【請求項3】 作業モード・非作業モードを選択可能な
    モードスイッチを設けた作業車両において、ブレーキペ
    ダル回動角検出手段を設け、ブレーキペダルが設定角度
    以上踏込まれた場合のみ作業モードから非作業モードへ
    の変更を可能に構成としたことを特徴とする作業車両の
    スイッチ操作。
  4. 【請求項4】 作業モード・非作業モードを選択可能な
    モードスイッチを設けた作業車両において、ブレーキペ
    ダル回動角検出手段及び警報手段を設け、ブレーキペダ
    ルが設定角度以上踏込まれた状態で、作業モードへのモ
    ード変更操作がされた場合に警報を発するよう構成した
    ことを特徴とする作業車両のスイッチ操作。
  5. 【請求項5】 作業モード・非作業モードを選択可能な
    モードスイッチを設けた作業車両において、エンジンが
    アイドル回転の場合のみモード変更を可能に構成とした
    ことを特徴とする作業車両のスイッチ操作。
  6. 【請求項6】 作業モード・非作業モードを選択可能な
    モードスイッチを設けた作業車両において、速度検出手
    段を設け、作業車両停止時のみ作業モードへの変更を可
    能に構成としたことを特徴とする作業車両のスイッチ操
    作。
  7. 【請求項7】 作業モード・非作業モードを選択可能な
    モードスイッチを設けた作業車両において、キースイッ
    チがOFFからONにされた時、作業モード・非作業モ
    ードの何れもが選択されていない始動モードとなるよう
    構成したことを特徴とする作業車両のスイッチ操作。
  8. 【請求項8】 前記始動モードにおいて、アクセルペダ
    ルの回動に連動して車速変速比及びエンジン回転数が変
    更されるよう構成したことを特徴とする請求項7記載の
    作業車両のスイッチ操作。
  9. 【請求項9】 前記始動モードにおいては、車速変速比
    が低速比となるよう構成したことを特徴とする請求項8
    記載の作業車両のスイッチ操作。
  10. 【請求項10】 前記始動モードにおいては、PTO変
    速段がニュートラルとなるよう構成したことを特徴とす
    る請求項7記載の作業車両のスイッチ操作。
  11. 【請求項11】 前記始動モードにおいて、作業モード
    のモードスイッチが選択された場合には、警報を発する
    ように構成したことを特徴とする請求項7記載の作業車
    両のスイッチ操作。
  12. 【請求項12】 前記始動モードにおいて、前輪増速及
    び自動ブレーキ機能は無効としたことを特徴とする請求
    項7記載の作業車両のスイッチ操作。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008148644A (ja) * 2006-12-19 2008-07-03 Kubota Corp 作業車の操作構造
JP2022022285A (ja) * 2014-02-06 2022-02-03 ヤンマーパワーテクノロジー株式会社 制御システム

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