JP4784090B2 - 作業車両 - Google Patents
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Description
即ち、請求項1の発明は、エンジン(E)の回転動力を、ケース部材(8)に覆われたHST(1)を介して駆動輪(6F,6R)へ伝達すると共に、このHST(1)のHSTポンプ(1a)のトラニオン軸(7)を、前進ペダル(3)と後進ペダル(4)の踏み込み操作に連動させて回動操作することで車速を変更する作業車両において、
前記ケース部材(8)にケース部材(8)の左右幅を超えてトラニオン軸(7)よりも前方位置に軸部材(5)を貫通支持すると共に、同軸部材(5)の左右一端部に、前記トラニオン軸(7)を回動操作する前進ペダル(3)と後進ペダル(4)を連結するにあたり、前進ペダル(3)を取り付け、該前進ペダル(3)の外側にブレーキペダル(12)を取り付け、該ブレーキペダル(12)の外側に後進ペダル(4)を取り付ける構成とし、
前記軸部材(5)の左右他端部に、前記前進ペダル(3)と後進ペダル(4)で回動操作された軸部材(5)の回転位置を保持する保持機構(11)及びダンパ機構(45)を備え、
前記前進ペダル(3)と後進ペダル(4)の操作に伴いエンジン(E)のスロットルを増減する構成とし、
前記トラニオン軸(7)を中立位置に付勢する中立復帰機構(30)を設け、前記保持機構(11)を作動させてトラニオン軸(7)の回動位置を保持するクルーズコントロール入切レバー(15)を設け、
保持機構(11)と中立復帰機構(30)をケース部材(8)の左右にわけて配置する構成としたことを特徴とする作業車両とした。
(作用)
以上のように構成した作業車両では、前進ペダル(3)又は後進ペダル(4)を踏み込むに従い、HST(1)からの出力回転が増し、車速が増加する。また保持機構(11)を作動させると、前記前進ペダル(3)又は後進ペダル(4)で踏込まれた位置が保持され、車速が一定となる。ダンパ機構(45)により、前進ペダル(3)と後進ペダル(4)の踏み込み操作時に踏み込み荷重を与える。前進ペダル(3)と後進ペダル(4)の操作により、エンジン(E)のスロットルを増減する。
中立復帰機構(30)でトラニオン軸(7)を中立位置にする。また、クルーズコントロール入切レバー(15)を操作すると、保持機構(11)を作動させてトラニオン軸(7)の回動位置を保持して速度を一定に保持する。
保持機構(11)と中立復帰機構(30)をケース部材(8)の左右にわけて配置する。
請求項2においては、前記ブレーキペダル(12)基部とクルーズコントロール入切レバー(15)の基部をプッシュプルワイヤー(28)を介して連動連結したことを特徴とする請求項1に記載の作業車両とした。
(作用)
ブレーキペダル(12)の踏み込み操作で、クルーズコントロール入切レバー(15)基部のスプリングの付勢力に抗してクルーズコントロール入切レバー(15)を強制的に切り位置に回動する。
また、前進ペダル(3)と後進ペダル(4)の不操作時において、作業車両の停止が保持される。また、車速の保持が容易となる。
また、保持機構(11)と中立復帰機構(30)をケース部材(8)の左右にわけて配置したので、組付作業やメンテナンス時の着脱及び調整作業を広いスペースで行うことができて、作業性が良くなる。
請求項2においては、ブレーキペダル(12)の踏み込み操作で、クルーズコントロール入切レバー(15)を強制的に切り位置に回動するので、操作性がよい。
最初にトラクタTの全体構成について説明する。
トラクタTは、図2と図3に示すように、車体前部のボンネット内部にエンジンEを搭載し、このエンジンEの後部に、下方を開放しHST1を覆う正面視凹状のケース部材8を接続すると共に、このケース部材8の後部に、副変速装置19を内装するミッションケースを接続する構成となっている。そして前記エンジンEの出力回転を、前記HSTと副変速装置19を介して前後輪6F,6Rへ伝達して走行する構成となっている。また前記ボンネットの後部には、ハンドルコラム10を立設し、この上部にステアリングハンドル9を突設すると共に、更にこのハンドル9後方に操縦席Sを備える構成となっている。
前記エンジンEから出力された回転動力は、クラッチペダルの踏み込み操作にて主クラッチにて入切され、伝動軸を介してHSTポンプ1aの入力軸38へ伝達される構成となっている。またHSTモータ1bから出力された回転動力は、副変速伝動軸34を介して副変速装置19へ伝達され、同変速装置19は、二段ギヤ35を前記変速レバー23で前後スライド操作することでこの回転数を高低二段階に変速する構成となっている。
また前記HSTポンプ1aの背面からは前記入力軸38をそのまま貫通し、同軸38の回転をPTOクラッチ40を介して車体後部のリヤPTO軸41とミッドPTO軸42へ伝達する構成となっている。
前記ケース部材8には、フロア20下方で且つこのカバー左右幅を超えて、軸部材となる回動軸5をトラニオン軸7よりも前方位置に貫通支持する構成となっている。そして前記左右一側、ここでは車体右側の突出端に、前記前進ペダル3のアーム基部を一体的に連結すると共に、この外側にブレーキペダル12のアーム基部を回転自在に挿通支持し、更にこの外側に後進ペダル4のアーム基部を一体的に連結する構成となっている。そして前記前進ペダル3の回動基部とトラニオン軸7周りに支持するトラニオン軸操作アーム22とをロッド21を介して接続すると共に、後進ペダル4の回動基部と同トラニオン軸操作アーム22とを前記ロッド部材21とは同軸5に対し上下反対側からロッド部材24を介して連結する構成となっている。
前記中立復帰機構30は、前記トラニオン軸操作アーム22先端部のローラ30aと、このローラ30aを押圧する側面視「く」の字型の押圧アーム30bと、同アーム30bを前記ローラ30a側へ付勢するスプリング30cとを備え、前記トラニオン操作アーム、22、即ちトラニオン軸7を常時中立位置に付勢して、HSTモータ1bの出力回転を停止位置となる様付勢してトラクタTを停止状態に戻す構成となっている。
詳しくは、図1に示すように、前記ケース部材8の側面に複数のボス軸25,25を突設し、このボス軸25,25先端部に亘って、プレート部材26を前記ケース部材8の側面と平行に支持すると共に、このプレート部材26の外側面に前記回動軸5を突出させて、この周りに保持機構、詳しくは内拡式ブレーキ機構11を備える構成となっている。
以上のように構成したトラクタTのクルーズコントロール装置では、前進ペダル3を踏込むと、回動軸5を図4中左回りに回転させ、ロッド21及びトラニオン操作アーム22を介して、トラニオン軸7を矢印F側、即ち車両前進側に回転させる。また後進ペダル4の踏込むと、回動軸5を図4中右回りに回転させ、ロッド24及びトラニオン操作アーム22を介して、トラニオン軸7を矢印R側、即ち車両後進側に回転させる。またこれら踏込み操作に従い、前進、若しくは後進速度を増速する。また前記クルーズコントロール入切レバー15が「切」位置に設定されている場合は、前進ペダル3,或いは後進ペダル4を踏み離すと、前記中立復帰機構30の作用により、当該ペダルは中立位置に復帰する。
前記トラクタTには、前記エンジンEの回転動力を伝達して駆動するメインポンプP1とサブポンプP2を備え、前記メインポンプP1から送られるメイン油路L1には、外部油圧取出用回路L1aを分岐すると共に、回路下手側にメイン油圧取出用回路L1bを構成している。前記外部油圧用回路L1aは、トラクタTの仕様に応じて着脱する油圧アクチュエータに対し圧油を送る回路であり、図例ではモア昇降用油圧シリンダS1を切替制御弁V1の油路操作で伸縮作動する構成となっている。またメイン油圧取出用回路L1bでは、前記作業機昇降用油圧シリンダS2を、手動切替弁V2の油路切替操作で伸縮作動する構成となっている。
T トラクタ
1 HST
1a HSTポンプ
3 前進ペダル
4 後進ペダル
5 軸部材
6F 駆動輪(前)
6R 駆動輪(後)
7 トラニオン軸
8 ケース部材
11 保持機構
12 ブレーキペダル
15 クルーズコントロール入切レバー
18 ミッションケース
28 プッシュプルワイヤー
30 中立復帰機構
45 ダンパ機構
Claims (2)
- エンジン(E)の回転動力を、ケース部材(8)に覆われたHST(1)を介して駆動輪(6F,6R)へ伝達すると共に、このHST(1)のHSTポンプ(1a)のトラニオン軸(7)を、前進ペダル(3)と後進ペダル(4)の踏み込み操作に連動させて回動操作することで車速を変更する作業車両において、
前記ケース部材(8)にケース部材(8)の左右幅を超えてトラニオン軸(7)よりも前方位置に軸部材(5)を貫通支持すると共に、同軸部材(5)の左右一端部に、前記トラニオン軸(7)を回動操作する前進ペダル(3)と後進ペダル(4)を連結するにあたり、前進ペダル(3)を取り付け、該前進ペダル(3)の外側にブレーキペダル(12)を取り付け、該ブレーキペダル(12)の外側に後進ペダル(4)を取り付ける構成とし、
前記軸部材(5)の左右他端部に、前記前進ペダル(3)と後進ペダル(4)で回動操作された軸部材(5)の回転位置を保持する保持機構(11)及びダンパ機構(45)を備え、
前記前進ペダル(3)と後進ペダル(4)の操作に伴いエンジン(E)のスロットルを増減する構成とし、
前記トラニオン軸(7)を中立位置に付勢する中立復帰機構(30)を設け、前記保持機構(11)を作動させてトラニオン軸(7)の回動位置を保持するクルーズコントロール入切レバー(15)を設け、
保持機構(11)と中立復帰機構(30)をケース部材(8)の左右にわけて配置する構成としたことを特徴とする作業車両。 - 前記ブレーキペダル(12)基部とクルーズコントロール入切レバー(15)の基部をプッシュプルワイヤー(28)を介して連動連結したことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
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