JPH1191391A - 作業車 - Google Patents

作業車

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Publication number
JPH1191391A
JPH1191391A JP25298097A JP25298097A JPH1191391A JP H1191391 A JPH1191391 A JP H1191391A JP 25298097 A JP25298097 A JP 25298097A JP 25298097 A JP25298097 A JP 25298097A JP H1191391 A JPH1191391 A JP H1191391A
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JP
Japan
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transmission
continuously variable
vehicle body
variable transmission
hydraulic
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Application number
JP25298097A
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English (en)
Inventor
Kenichi Sato
謙一 佐藤
Yasunobu Nakatani
安信 中谷
Yuji Miyake
裕而 三宅
Keishiro Nishi
啓四郎 西
Akiyoshi Ono
晃由 小野
Motonobu Nishii
元信 西井
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行用の油圧式無段変速装置を備える作業車
において、変速ペダルを備えるとともに構造簡単な操作
構造によって無段変速装置を操作できるようにする。 【解決手段】 走行用の無段変速装置20を、エンジン
Eの後部に連結する主クラッチ15の後方近くに配置し
てある。無段変速装置20の操作レバー63に連結する
変速ペダル71を運転部デッキ70の上に設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンを車体前
部に、エンジン出力が油圧式無段変速装置を介して伝達
される走行用ミッションを車体後部にそれぞれ備える作
業車に関する。
【0002】
【従来の技術】上記作業車において、従来、たとえば実
開平2‐16852号公報や特開昭64‐16436号
公報に示されるように、無段変速装置を操作する変速ペ
ダルを備え、無段変速装置を足で操作して楽に変速しな
がら走行できるようになったものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、変速ペダルと変
速装置の操作部とが車体前後方向に比較的離れ、両者を
揺動部材や連動杆などで成る機械式連動機構で連結する
場合には殊に、連動機構での摩擦や連結融通に起因して
発生する操作抵抗や遊びが大になって応答性が悪くなる
など操作性が悪くなりがちであった。変速ペダルが変速
装置の配置レベルの割りには低レベルに位置して運転座
席に対しても低レベルに位置し、変速ペダルを踏み込み
操作するに伴って比較的早期に足に無理な力が掛かって
変速幅が狭くなるなど操作性が悪くなりがちであった。
本発明の目的は、変速ペダルによる変速操作を可能にす
るに当たり、良好な操作性を得られる作業車を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構
成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0005】〔構成〕エンジンを車体前部に、エンジン
出力が油圧式無段変速装置を介して伝達される走行用ミ
ッションを車体後部にそれぞれ備える作業車において、
前記油圧式無段変速装置をエンジン後部に連結する主ク
ラッチの後方近くに配置するとともに、前記油圧式無段
変速装置を操作する変速ペダルを備えてある。
【0006】〔作用〕変速ペダルは、一般に主クラッチ
の近くに配置すれば、運転座席に対して適切な位置関係
になり、足に無理な力が掛かりにくいように楽に操作で
きるとか、その操作状態で大ストロークにわたって踏み
込みできるとかのものになる。無段変速装置が主クラッ
チの後方近くに位置することにより、変速装置の操作部
と変速ペダルとを機械式連動機構で連動させる場合で
も、その連動機構を比較的軽小なものであって大きな操
作抵抗や連結融通が発生しにくいものにしながら変速ペ
ダルを主クラッチの近くに配置できる。
【0007】〔効果〕足で変速操作して走行できるもの
でありながら、変速ペダルと変速装置とを機械式連動機
構で連動させる場合でも、連動機構をコンパクトであっ
て操作障害になりにくいものに済ませられるとともに変
速ペダルを操作しやすい位置に設置でき、楽に応答性よ
く変速操作できる状態に得られる。
【0008】請求項2による発明の構成、作用、効果は
つぎのとおりである。
【0009】〔構成〕エンジンを車体前部に、エンジン
出力が油圧式無段変速装置を介して伝達される走行用ミ
ッションを車体後部にそれぞれ備える作業車において、
前記油圧式無段変速装置を操作する変速ペダルを、前記
油圧式無段変速装置より高レベルで、車体側面視で変速
ペダルと油圧式無段変速装置とが車体前後方向に重なる
箇所に配置してある。
【0010】〔作用〕変速ペダルが無段変速装置より高
レベルに位置することにより、変速ペダルが運転座席に
対して低くなり過ぎないようにしながら無段変速装置を
所望の地上高レベルに配置できる。車体側面視で変速ペ
ダルと無段変速装置とが車体前後方向に重なることによ
り、変速装置の操作部と変速ペダルとを機械式連動機構
で連動させる場合でも、その連動機構を比較的軽小なも
のであって大きな操作抵抗や連結融通が発生しにくいも
のにしながら両者を連動させ得る。
【0011】〔効果〕足で変速操作して走行できるもの
でありながら、変速ペダルと変速装置とを機械式連動機
構で連動させる場合でも、連動機構をコンパクトであっ
て操作障害になりにくいものに済ませられるとともに変
速ペダルを操作しやすいように設置でき、楽に応答性よ
く変速操作できる状態に得られる。
【0012】請求項3による発明の構成、作用、効果は
つぎのとおりである。
【0013】〔構成〕請求項1又は2による発明の構成
において、前記油圧式無段変速装置が前記変速ペダルの
揺動支点よりも車体前方側に位置している。
【0014】〔作用〕無段変速装置の重量が極力車体前
方側に掛かるようにしながら、変速ペダルを操作しやす
ように配置できるとともに、変速ペダルと変速装置とを
操作障害になりにくい機械式連動機構で連動させること
ができる。
【0015】〔効果〕車体後部に作業装置を連結して
も、変速装置によって前後重量が極力バランスして操縦
しやすいように、かつ、足で楽に応答性よく変速操作し
て走行変速できるように操作性のよい状態が得られる。
【0016】請求項4による発明の構成、作用、効果は
つぎのとおりである。
【0017】〔構成〕エンジンを車体前部に、エンジン
出力が油圧式無段変速装置を介して伝達される走行用ミ
ッションを車体後部にそれぞれ備える作業車において、
前記油圧式無段変速装置をエンジン後部に連結する主ク
ラッチの後方近くに配置し、エンジン出力を前記油圧式
無段変速装置の入力部と、車体後部に位置する作業用ミ
ッションとに分岐させて伝達する伝動機構を、主クラッ
チと前記油圧式無段変速装置との間に配置してある。
【0018】〔作用〕変速ペダルを備える場合、一般に
主クラッチの近くに配置すれば、運転座席に対して適切
な位置関係になり、足に無理な力が掛かりにくいように
楽に操作できるとか、その操作状態で大ストロークにわ
たって踏み込みできるとかのものになる。無段変速装置
が主クラッチの後方近くに位置することにより、変速ペ
ダルを変速装置の操作部に機械式連動機構で連動させな
がら備える場合でも、その連動機構を比較的軽小なもの
であって大きな操作抵抗や連結融通が発生しにくいもの
にしながら変速ペダルを主クラッチの近くに配置でき
る。
【0019】無段変速装置によって走行速度を変更して
も、作業用ミッションには伝動機構によって速度変化し
ない動力が伝達される。伝動機構が主クラッチと無段変
速装置との間に位置することにより、伝動機構の重量が
極力車体前方側に掛かるようにしながら、走行変速にか
かわらず速度変化のない動力を作業用ミッションに伝達
できる。
【0020】〔効果〕変速ペダルを変速装置にコンパク
トで操作障害になりにくい機械式連動機構で連動させな
がら備えることができるとともに、車体後部に作業装置
を連結しても、前後重量がバランスするとか、装備する
バランスウエイトが少なくて済むように伝動機構の重量
を利用でき、作業装置を一定速度で駆動しながら変速走
行できるものを、足でスムーズに応答性よく変速できる
ように、かつ、作業車全体の前後バランスがよい割りに
は軽量で操縦しやすいように操作性がよい状態に得られ
る。
【0021】請求項5による発明の構成、作用、効果は
つぎのとおりである。
【0022】〔構成〕請求項1〜4のいずれか1項によ
る本発明の構成において、前記油圧式無段変速装置の油
圧ポンプと油圧モータを車体横方向に並べて配置してあ
る。
【0023】〔作用〕油圧ポンプと油圧モータを車体上
下方向に並べるに比し、無段変速装置の車体上下方向長
さを短くし、その分だけ車体フレームの上下長さを小に
しながら無段変速装置を装備できる。
【0024】〔効果〕無段変速装置を備える割りには車
体フレームの上下長さを小にし、車体底部が地面に対し
て高くて隆起部などに接触しにくいように有利に走行で
きるとともに、車体上部の地上高さが極力低くて安定的
に走行できるとか乗り降りしやすいようにできる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1に示すように、左右一対の駆
動自在な前車輪1,1と後車輪2,2とによって自走
し、車体前部に位置するエンジンEを有する原動部、前
車輪1を揺動させて操向操作するステアリングハンドル
3や、運転座席4などを有する運転部、車体後部に位置
する走行用ミッションケース5を備える車体の後部に、
各種作業装置を昇降操作自在に連結するリフトアーム
6、連結した作業装置に動力伝達する動力取出し軸7を
備えさせて、農用トラクターを構成してある。このトラ
クターは、耕耘装置を連結して乗用型耕耘機を構成する
など、各種の作業車を構成するものである。
【0026】図1及び図2に示すように、前記エンジン
E、このエンジンEの下部の両横側から車体前方向きに
延出する前フレーム8、エンジンEの後部に位置するフ
ライホイールハウジング部9の後部にボルト連結する主
クラッチハウジング10、この主クラッチハウジング1
0の後端側に前端側が連結する変速ケース21、この変
速ケース21の後端側に前端側が連結する前記走行用ミ
ッションケース5のそれぞれにより、車体フレームを形
成してある。前記走行用ミッションケース5は、前記変
速ケース21に前端側が連結するミッションケース本体
5aと、このミッションケース本体5aの後端側に前端
側がボルト連結するデフケース部分5bとによって形成
してある。前記左右一対の前フレーム8,8によって支
持される前輪伝動ケース11の中間部内に前輪用差動機
構12を、前記デフケース部分5bの内部に後輪用差動
機構13をそれぞれ設けるとともに、両差動機構12,
13に図3に示す伝動構造によってエンジンEの回転出
力を伝達して前後輪1,2を駆動するように構成するこ
とにより、車体の自走を可能にしてある。
【0027】すなわち、前記フライホイールハウジング
部9の内部に位置するエンジン出力部材としてのフライ
ホイール14の回動力を、前記主クラッチハウジング1
0の内部に位置する主クラッチ15と、前記フライホイ
ール14に前端側がスプライン係合によって連結する回
転軸16とにより、主クラッチ15と前記変速ケース2
1との間に位置する伝動機構17に伝達し、この伝動機
構17の第1出力ギヤ17dの回動力を、前記変速ケー
ス21を有する走行用主変速装置20の入力軸22に伝
達するようにしてある。この走行用主変速装置20の出
力軸23の回動力を、前記ミッションケース5の内部に
位置する走行用副変速ミッション40の入力軸41にギ
ヤ機構18を介して伝達し、この走行用副変速ミッショ
ン40の出力軸42の回動力を、この出力軸42の後端
部に一体部品に形成した後輪用出力ギヤ43を介して後
輪用差動機構13に、出力軸42の後端部に一体回転自
在に取り付けた前輪用出力ギヤ44、この前輪用出力ギ
ヤ44にギヤ機構を介して後端側が連動する前輪伝動軸
19を介して前輪用差動機構12にそれぞれ伝達するよ
うにしてある。
【0028】前記走行用副変速ミッション40は、前記
入力軸41にカップリングによって一体回転自在に連結
する伝動軸41aにスプライン係合によって一体回転及
び摺動自在に支持される第1シフトギヤ45と、前記出
力軸42にスプライン係合によって一体回転及び摺動自
在に支持される第2シフトギヤ46とを備え、第1シフ
トギヤ45を、前記伝動軸41aが相対回転自在に支持
するギヤ47と、出力軸42が相対回転自在に支持する
ギヤ48とに掛け換えるとともに、第2シフトギヤ46
を、伝動軸41aに一体形成のギヤ49と、出力軸42
が支持する前記ギヤ48とに掛け換えることにより、入
力軸41の回動力を3段階に変速して出力軸42から出
力するように構成してある。すなわち、走行用主変速装
置20からの回動力を3段階に副変速して前後輪1,2
に伝達する。
【0029】前記動力取出し軸7は、前記走行用ミッシ
ョンケース5の後部に回動自在に支持させてある。そし
て、この動力取出し軸7には、図3及び図4に示す如く
前記走行用ミッションケース5の内部に位置する作業用
ミッション50、主クラッチハウジング10の後端部分
と、この後端部分の前面側にボルト連結するケース部分
10aとで主クラッチハウジング10の後端部に形成し
た伝動ケース部分10bの内部で前記主クラッチ15と
変速ケース21との間に位置する前記伝動機構17のそ
れぞれを介してエンジンEから動力伝達するように構成
してある。
【0030】すなわち、図4に示すように、前記伝動機
構17は、主クラッチ15の出力筒軸15aの後端部に
一体成形することによってこの出力筒軸15aに一体回
転可能に連結している第1入力ギヤ17a、この第1入
力ギヤ17aに咬合する第1伝動ギヤ17b、この第1
伝動ギヤ17bに支軸がスプライン係合によって一体回
転可能に連結している第2伝動ギヤ17c、この第2伝
動ギヤ17cに咬合する前記第1出力ギヤ17d、前記
出力筒軸15aを相対回転自在に挿通している前記回転
軸16の後端部に一体成形することによってこの回転軸
16に一体回転可能に連結している第2入力ギヤ17
e、この第2入力ギヤ17eに咬合する第2出力ギヤ1
7fのそれぞれによって構成してある。第1出力ギヤ1
7dは、前記走行用主変速装置20の入力軸22にスプ
ライン係合によって一体回転可能に連結し、第2出力ギ
ヤ17fは、前記作業用ミッション50の入力軸51に
一体成形することによってこの入力軸51に一体回転可
能に連結してある。これにより、伝動機構17は、エン
ジンEの回転出力が主クラッチ15を有して断接操作で
きる系統と、回転軸16を有して断接操作できない系統
との二つの系統に分岐し、断接操作が可能な系統のエン
ジン出力が前後輪1,2の方に伝達し、断接操作が不可
能な系統のエンジン出力が動力取出し軸7の方に伝達す
るように、エンジン出力を前記二つの系統に分岐させて
入力し、走行用主変速装置20の入力部としての入力軸
22と、作業用ミッション50とに分岐させて伝達す
る。作業用ミッション50は、前記入力軸51を入力軸
とするとともに圧油供給によって入り側に操作可能な多
板式の作業クラッチ52、この作業クラッチ52の出力
軸53にギヤ機構54を介して一端側が連結し、他端側
がカップリングによって動力取出し軸7に一体回転可能
に連結する回転軸55によって構成してある。つまり、
エンジンEの回転出力を、走行用の主変速装置20や副
変速ミッション40の変速操作にかかわらず速度変化し
ないように伝動機構17によって走行側とは分岐させて
作業用ミッション50に伝達し、作業クラッチ52によ
って断接操作できるように動力取出し軸7に伝達する。
【0031】前記走行用主変速装置20は、図5及び図
6に示す如く前記入力軸22を駆動軸として駆動される
可変容量形の油圧ポンプPと、この油圧ポンプPからの
圧油によって駆動されるとともに前記出力軸23を出力
軸とする定容量形の油圧モータMとを前記変速ケース2
1の内部に設けることによって構成してある。これによ
り、走行用主変速装置20は、主クラッチ15の後方近
くに位置しており、そして、入力軸22に伝達されるエ
ンジン出力を油圧ポンプPと油圧モータMとによって前
進駆動力と後進駆動力とに変換して、かつ、前進側及び
後進側のいずれにおいても無段階に変速して出力軸23
から走行用副変速ミッション40に伝達するように静油
圧式無段変速装置に構成してある。詳しくは、次の如く
構成してある。
【0032】主クラッチハウジング10の前記伝動ケー
ス部分10bにボルト連結するフランジ部21a、車体
後方向きに開口する凹入部24などを有する鋳鉄製の変
速ケース本体21Cと、この変速ケース本体21Cの後
端面にボルト連結して前記凹入部24の開口を閉じると
ともに前記ミッションケース本体5aにボルト連結する
フランジ部を形成する鋳鉄製のポートブロック21Pと
によって前記変速ケース21を形成してある。そして、
変速ケース21は、凹入部24によって油圧ポンプP及
び油圧モータMを油と共に収容する油室を形成し、油圧
ポンプP及び油圧モータMを空気吸入しにくいように油
溜まり内に収容するよう構成してある。
【0033】前記油圧ポンプPと油圧モータMとは、前
記油室24に車体横方向に並べて収容してある。油圧ポ
ンプPは、前記入力軸22のまわりに位置する複数本の
プランジャ25を摺動自在に備えるシリンダブロック2
6が前記入力軸22によってこれの軸芯まわりで回転駆
動されるように、かつ、入力軸22の一端側に外嵌する
リング形の斜板27が変速ケース21に対して揺動する
ようにアキシャル形プランジャポンプに構成してある。
油圧モータMは、前記出力軸23のまわりに位置する複
数本のプランジャ28を摺動自在に備えるシリンダブロ
ック29が前記出力軸23と一体に回転するように、シ
リンダブロック29が回転するに伴い、前記変速ケース
21の内部に変速ケース本体21Cとの一体成型によっ
て備えさせた斜板30の作用によってプランジャ28が
シリンダブロック29に対して往復摺動するようにアキ
シャル形プランジャモータに構成してある。前記モータ
Mの斜板30のカム面30aは、斜板30に付設のカム
プレートによって形成してあるとともに、車体横外側に
至るほど車体後方側に位置するように傾斜する傾斜面に
形成してある。
【0034】図5及び図7に示すように、油圧ポンプP
の2個の円弧形吸排口31,31を車体横方向に並ぶ配
置で前記ポートブロック21Pの内面側とこの内面側に
固定の弁板32とにわたって形成し、油圧モータMの2
個の円弧形吸排口33,33を、このモータ側吸排口3
3の並列方向の対車体方向がポンプ側吸排口31の並列
方向の対車体方向とは相違するように車体上下方向に並
ぶ配置で前記ポートブロック21Pの内面側とこの内面
側に固定の弁板34とにわたって形成し、ポンプ側の一
方の吸排口31とモータ側の一方の吸排口33とを油圧
ポートブロック21Pに穿設した穴で成る油路35aに
よって接続し、ポンプ側の他方の吸排口31とモータ側
の他方の吸排口33とを油圧ポートブロック21Pに穿
設した穴で成る油路35bによって接続してある。すな
わち、前進駆動力を出力する場合には、油圧ポンプPの
2個の円弧形吸排口31,31のうちの一方の吸排口3
1が吐出し口で、このポンプ側吸排口31に接続する油
圧モータMの吸排口33が吸込み口になるとともに、油
圧モータMの2個の円弧形吸排口33,33のうちの他
方の吸排口33が吐出し口で、このモータ側吸排口33
に接続する油圧ポンプPの吸排口31が吸込み口にな
り、後進駆動力を出力する場合には、油圧ポンプPの2
個の円弧形吸排口31,31のうちの他方の吸排口31
が吐出し口で、このポンプ側吸排口31に接続する油圧
モータMの吸排口33が吸込み口になるとともに、油圧
モータMの2個の円弧形吸排口33,33のうちの一方
の吸排口33が吐出し口で、このモータ側吸排口33に
接続する油圧ポンプPの吸排口31が吸込み口になり、
いずれの場合も、油圧ポンプPが吐出する圧油が油路3
5a又は35bを介して油圧モータMに供給され、油圧
モータMが吐出する油が油路35b又は35aを介して
油圧ポンプPに戻る。
【0035】図5に示すように、前記変速ケース21の
油圧ポンプPが位置する方の横側面がわに変速ケース本
体21Cとの一体成型によって備えさせたシリンダ組付
け部21bの組付け孔にシリンダ長手方向が車体上下方
向に沿う組付け姿勢で組み込んだ油圧式サーボシリンダ
61と、前記シリンダ組付け部21bの外面側にバルブ
長手方向が車体上下方向に沿う組付け姿勢で取付けた油
圧式サーボバルブ62とにより、油圧ポンプPの斜板角
変更を行う操作部60を構成してある。すなわち、図8
及び図9に示すように、サーボバルブ62の操作レバー
63は、回転支軸64を介してバルブケース65に支持
されている。この操作レバー63を回転支軸64の軸芯
まわりで揺動操作すると、回転支軸64が操作レバー6
3と共に回転し、バルブケース65の内部において、回
転支軸64から延出する操作部66が回転支軸64の軸
芯まわりで揺動し、この操作部66をバルブ操作リンク
67の一端側に係合させている連結ピン66aを介して
バルブ操作リンク67をサーボシリンダ41に係合して
いる他端側を揺動支点にして揺動操作する。すると、バ
ルブ操作リンク67の中間部をバルブスプール68に連
結している連結ピン67aが中立位置から前記連結ピン
66aの移動方向と同じ方向に移動してバルブスプール
68を中立位置から駆動側に切り換え操作するため、サ
ーボシリンダ61は圧油によって駆動され、図5に示す
如くサーボシリンダ61から突出して斜板27に係合し
ている操作ピン部61aによって斜板27を操作レバー
63の操作方向に対応する前進側又は後進側で増速側又
は減速側に揺動操作する。サーボシリンダ61はバルブ
操作リンク67を前記連結ピン66aを揺動支点にして
揺動操作しながら斜板27を揺動操作し、斜板27の揺
動変化した角度が操作レバー63の操作ストロークに比
例する角度に達すると、前記連結ピン67aが中立位置
に復帰してバルブスプール68を中立位置に戻し操作す
る。これにより、斜板27の角度が操作レバー63の操
作方向に対応する方向に操作レバー63の操作ストロー
クに比例する角度だけ変化すると、サーボバルブ62が
自動的に中立状態に復帰し、サーボシリンダ61が停止
して斜板27の揺動操作を停止する。
【0036】前記無段変速装置20は、運転部のデッキ
70が支持する一つの変速ペダル71などを備える変速
操作構造によって変速操作するように構成してある。こ
の変速操作構造は、図10に示す如く構成してある。
【0037】すなわち、変速ペダル71は、図15に示
す如く前端側に前進操作部71aが、後端側に後進操作
部71bが互いに連結し合って存在するように、かつ、
前進操作部71aが爪先で後進操作部71bが踵でそれ
ぞれ踏み込み操作しやすいように前進操作部71aが後
進操作部71bよりも横外側に偏位するように形成した
単一部品のペダルに形成してある。そして、無段変速装
置20よりも高レベルに位置するとともに車体側面視で
は無段変速装置20が変速ペダル71の揺動支点71d
よりも車体前方に位置する状態で変速ペダル71の前進
操作部71aと無段変速装置20の後端側とが車体前後
方向に重なる対変速装置配置で運転部デッキ70の上面
側に配置し、運転部デッキ70が支持するブラケット7
2に前記揺動支点としての軸芯71dまわりで揺動する
ように支持させてある。
【0038】車体フレームの横側面がわにボルト連結し
ている支持部材73に軸芯P1まわりで回動自在に支持
させることによって車体フレームに車体横向きの前記軸
芯P1まわりで回動自在に支持されるように構成した連
動部材74、この連動部材74が前記軸芯P1まわりに
分散する配置状態で備える4個の連結点74a〜74d
と一つのカムフォロワ部74eのうちの前記軸芯P1よ
りも車体前方側に位置する第1連結点74aを変速ペダ
ル71の出力部71cに連結することによって連動部材
74と変速ペダル71とを連動させるとともに長手方向
が車体上下方向に沿う組み付け姿勢になっていて運転部
デッキ71に対してほぼ垂直な姿勢でその貫通孔を通っ
ているロッド部材で成る第1連動杆75、前記連動部材
74の前記4個の連結点74a〜74dのうちの前記揺
動軸芯P1及び第1連結点74aよりも低レベルに位置
する第2連結点74bを前記サーボバルブ62の操作レ
バー63に連結することによって連動部材74と操作レ
バー63とを連動させるとともに長手方向が車体前後方
向にほぼ沿う組み付け姿勢になっているロッド部材で成
る第2連動杆76のそれぞれにより、変速ペダル71を
操作部60のサーボバルブ62に連動連結する機械式連
動機構77を構成してある。
【0039】連動部材74の揺動軸芯P1よりも車体後
方側に位置する前記カムフォロワ部74eに作用するロ
ーラで成るカム部78aが中間部に付いているカム部材
78を、前記支持部材73の車体フレームに対する組み
付けを行うことによって前記連動部材74と一挙に車体
フレームに組み付けられるように支持部材73に車体横
向きの軸芯P2まわりで揺動自在に支持させるととも
に、カム部材78と支持部材73とにわたって取り付け
たスプリング79により、カム部材78を連動部材74
の方に揺動付勢して前記カム部78aを連動部材74の
前記カムフォロワ部74eに当て付け付勢してある。す
なわち、カム部材78のカム部78aがスプリング79
の弾性復元力によって図10に示す如きく字状のカムフ
ォロワ部74eに当て付けられて連動部材74に揺動抵
抗を与えるとともに連動部材74を変速ペダル71及び
操作レバー63が中立位置になる取り付け姿勢に付勢す
る。これにより、カム部材78は変速ペダル71及び操
作レバー63に操作抵抗と、中立位置に自動的に復元す
る力とを与える。
【0040】連動部材74に対して前記第1連動杆75
及び第2連動杆76が位置する側とは反対側に配置した
ダンパー80のチューブ側を、連動部材74の前記4個
の連結点74a〜74dのうちの揺動軸芯P1よりも高
レベルに位置する第4連結点74dに回動自在に連結
し、前記ダンパー80のロッド側を保持するダンパーホ
ルダー81を車体フレームに固定の支持部材82に回動
自在に連結してある。すなわち、斜板27から操作レバ
ー63や変速ペダル71に振動が伝わっても、ダンパー
80が連動部材74に減衰作用することによって変速ペ
ダル71及び操作レバー63の振動を減衰させる。さら
に、連動部材74及び第1連動杆75を介して変速ペダ
ル71に操作抵抗を与え、変速ペダル71が急速で操作
されること防止する。
【0041】前記連動部材74は、支持部材73に連結
するボス部を備えるとともに第2連結点74bと第3連
結点74cと第4連結点74dとを形成する第1リンク
部材、この第1リンク部材のボス部に一体回動自在に連
結するとともに第1連結点74aを形成する第2リンク
部材、第1リンク部材のボス部に一体回動自在に連結す
るとともにカムフォロワ部74eを形成する板部材の3
つの部材で形成してある。
【0042】つまり、変速ペダル71の前進操作部71
aを中立位置から踏み込み操作すると、この操作力が連
動機構77によって操作レバー63に伝わるため、操作
レバー63が車体前方側に揺動してサーボバルブ62が
前進側に切り換わり、無段変速装置20が中立状態から
前進側に切り換わる。これによって車体が前進走行す
る。前進操作部71aをさらに踏み込んでいくと、操作
レバー63の車体前方側への揺動スロトークが大になっ
てサーボシリンダ61による斜板変更角が大になってい
き、無段変速装置20が高速側に変速していく。これに
よって車体前進速度が速くなっていく。変速ペダル71
の後進操作部71bを中立位置から踏み込み操作する
と、この操作力が連動機構77によって操作レバー63
に伝わるため、操作レバー63が車体後方側に揺動して
サーボバルブ62が後進側に切り換わり、無段変速装置
20が中立状態から後進側に切り換わる。これによって
車体が後進走行する。後進操作部71bをさらに踏み込
んでいくと、操作レバー63の車体後方側への揺動スロ
トークが大になってサーボシリンダ61による斜板変更
角が大になっていき、無段変速装置20が高速側に変速
していく。これによって車体後進速度が速くなってい
く。前後進時いずれの場合も、変速ペダル71に対する
踏み込み操作を解除すると、カム部材78による中立復
元作用のために、変速ペダル71も操作レバー63も自
動的に中立位置の方に作動していき、無段変速装置20
が減速側に変速していく。これによって車体走行速度が
遅くなっていく。最後には、変速ペダル71も操作レバ
ー63も中立位置に復元し、無段変速装置20が中立状
態に戻る。これによって車体走行が停止する。このと
き、ダンパー80による減衰作用と、カム部材78によ
る位置決め作用とのために、操作レバー63も変速ペダ
ル71も中立位置に安定的に保持される。
【0043】図11に示すように、運転部デッキ70
は、車体フレームに支持される板金製のデッキ本体70
aと、このデッキ本体70aの上面側に敷いたクッショ
ン用ゴムシート70bとによって構成してある。デッキ
本体70aは、両横側の前後複数箇所において図11に
示す取り付け構造によって車体フレームに取り付けてあ
る。すなわち、デッキ本体70aの裏面側に位置する取
付け部70cを、車体フレームのうちのミッションケー
ス本体5aなどの横側面に連結しているデッキ支持部材
83にクッションゴム84を介して載置し、クッション
ゴム84を貫通する取付けボルト85によって外れ止め
してある。これにより、運転部デッキ70は、車体フレ
ームから振動が伝わりにくいようにクッションゴム84
を介して車体フレームに支持されている。
【0044】図10に示すように、前記連動部材74の
前記4個の連結点74a〜74dのうちの揺動軸芯P1
よりも低レベルで車体後方側に位置する第3連結点74
cにロッド86を介して連結する速度保持部材87を、
連動部材74に対して前記第1連動杆75及び第2連動
杆76が位置する側とは反対側に配置するとともに前記
ミッションケース本体5aの上部に回転支軸88を介し
て揺動自在に支持させるとともに、図13に示す如くミ
ッションケース本体5aの速度保持部材87が位置する
側とは反対側の側面がわに、速度保持部材87をロック
したり、そのロックを解除したりするロック具89など
を設けて、無段変速装置20を所望の設定速度状態に固
定して走行するためのクルーズ装置を構成してある。
【0045】すなわち、図12及び13に示すように、
前記回転支軸88のうちのミッションケース本体5aの
ロック具89が位置する横側面の方に突出する軸端部分
にロックアーム90を一体回動自在に連結してある。前
記ロック具89は、前記ロックアーム90に作用する鋸
歯状の凹凸部89aを備える部材で成り、ミッションケ
ース本体5aの横側面がわにボルト連結する支持部材9
1に軸芯P3まわりで回動するように支持させるととも
に凹凸部89aの背後側でストッパーピン92に当接す
るロック解除位置に解除ばね93によって揺動付勢して
ある。ロック具90の遊端部に押し引き伝動可能な操作
ケーブル94及び揺動リンク95aを介して連結する操
作具95を、運転部のステアリングハンドル3の下方に
位置するパネル部分に摺動自在に取り付けてある。
【0046】つまり、変速ペダル71を前進側に踏み込
み操作して無段変速装置20を固定しようとする所望の
速度状態に設定しながら、前記操作具95をパネル部分
から運転座席4の方に引き出し操作し、ロック具89を
解除ばね93に抗してロックアーム90の方に揺動操作
してその凹凸部89aをロックアーム90の先端部に位
置する係止片部90aに係合させる。すると、ロック具
89は、凹凸部89aの形状などの作用により、ロック
アーム90に係合する状態に解除ばね93に抗して維持
され、ロックアーム90、回転支軸88を介して速度保
持部材87を無段変速装置20の設定速度に対応する姿
勢に前記カム部材78による中立復元力に抗してロック
する。これにより、速度保持部材87は、ロッド86、
連動部材74、第2連動杆76を介して操作部60の操
作レバー63を変速ペダル71によって設定された設定
操作位置に中立復元力に抗して固定する。したがって、
無段変速装置20を変速ペダル71によって設定した所
望の速度状態に固定できる。この状態から、操作具95
をパネル部分の方に押し込み操作してロック具89とロ
ックアーム90との係合を解除させると、ロック具89
が解除ばね93のために前記ロック解除位置に戻って速
度保持部材87のロックを解除し、無段変速装置20の
速度固定を解除できる。
【0047】図13に示すように、前記ロック具89の
うちの揺動軸芯P3に対して凹凸部89aが位置する側
とは反対側の遊端側に一端側が連結する操作ケーブル9
6、この操作ケーブル96の他端側と左右一対のブレー
キペダル97a,97bとの間に位置する連動規制機構
100を介してロック具89を両ブレーキペダル97
a,97bに連動させてある。前記連動規制機構100
は、図13及び図14に示す如く構成してある。すなわ
ち、左ブレーキペダル97aのボス部から一体回動自在
に延出する左操作アーム101a、右ブレーキペダル9
7bのボス部から一体回動自在に延出するとともに前記
左操作アーム101aよりも長尺の右操作アーム101
b、前記左右操作アーム101a,101bの間に位置
するとともに前記操作ケーブル96が連結するロック具
操作リンク102、このロック具操作リンク102に一
端側が回動自在に連結し、他端側が前記左操作アーム1
01aの遊端側に回動自在に連結する左操作リンク10
3a、前記ロック具操作リンク102に一端側が回動自
在に連結し、他端側が前記右操作アーム101bの遊端
側に回動自在に連結する右操作リンク103bのそれぞ
れによって構成してある。すなわち、図16(イ)に示
すように左ブレーキペダル97aのみを踏み込み操作し
た場合、左操作アーム101aがペダル97aと共に揺
動するが、右操作アーム101bが揺動しないことによ
り、左操作リンク103aはロック具操作リンク102
との連結点を揺動支点として揺動するだけでロック具操
作リンク102の移動操作を行わない。これにより、ロ
ック具操作リンク102は操作ケーブル96を引っ張り
操作しない。図16(ロ)に示すように右ブレーキペダ
ル97bのみを踏み込み操作した場合、右操作アーム1
01bがペダル97bと共に揺動するが、左操作アーム
101aが揺動しないことにより、右操作リンク103
bはロック具操作リンク102との連結点を揺動支点と
して揺動するだけでロック具操作リンク102の移動操
作を行わない。これにより、ロック具操作リンク102
は操作ケーブル96を引っ張り操作しない。これに対
し、図16(ハ)に示すように、左ブレーキペダル97
aと右ブレーキペダル97bを共に踏み込み操作する
と、左操作アーム101aと右操作アーム101bとが
共に揺動して左操作リンク103aと右操作リンク10
3bとを介してロック具操作リンク102を操作アーム
101a,101bの移動方向に移動操作する。これに
より、ロック具操作リンク102は操作ケーブル96を
引っ張り操作し、前記ロック具89が前記ロック位置に
なっているとこのロック位置から前記ロック解除位置に
切り換え操作する。
【0048】つまり、無段変速装置20を設定速度に固
定して走行している際、左右後輪2,2のいずれか一方
の後輪2にのみブレーキを掛ける操作を行うと、速度固
定のままで小回り旋回走行ができるように無段変速装置
20の速度固定は解除されない。左右後輪2,2のいず
れにもブレーキを掛ける操作を行えば、無段変速装置2
0の停止状態への切り換え操作が可能になるように無段
変速装置20の速度固定が自動的に解除される。
【0049】図5〜図7に示す如く無段変速装置20に
備えてある3つの貫通孔36〜38のそれぞれは、前記
変速ケース本体21Cの前壁部分と前記ポートブロック
21Pとにわたって取り付けたパイプ材によって形成し
てある。3つの貫通孔36〜38のうちの最高レベルに
位置する第1貫通孔36は、前記作業用ミッション50
の前記入力軸51が挿通するものである。中間レベルに
位置する第2貫通孔37は、前記伝動ケース部分10b
の内部と前記走行用ミッションケース5の内部とにわた
って潤滑油が流通するように両ケース内部分を連通させ
るものである。最低レベルに位置する第3貫通孔38
は、前記前輪伝動軸19が挿通するものである。
【0050】〔別実施形態〕図17〜図21は、運転部
デッキ70に揺動自在に支持される変速ペダル71と、
前記無段変速装置10の操作レバー63とを前記連動機
構77とは別の実施形態を有する連動機構110によっ
て連結したものを示し、また、別の実施形態を備えるク
ルーズ装置によって無段変速装置20を設定速度に固定
するように構成したものを示す。
【0051】すなわち、図17に示すように、変速ペダ
ル71に一端側が連結する連動ロッド111、この連動
ロッド111の他端側に連結するとともに車体フレーム
に軸芯P4まわりで回動自在に支持されている第1揺動
リンク112、この揺動リンク112に一端側が連結す
る押し引きリンク113、この押し引きリンク113の
他端側に連結するとともに車体フレームに軸芯P5まわ
りで回動自在に支持されている第2揺動リンク114、
この第2揺動リンク114を無段変速装置20の操作部
60が備える操作レバー63に連結している連動ロッド
115により、前記連動機構110を構成してある。第
1揺動リンク112と第2揺動リンク114は、車体フ
レームの横側面がわにボルト連結する支持部材116に
前記軸芯P4,P5まわりで回動自在に連結することに
より、車体フレームに回動自在に支持されている。第2
揺動リンク114は、支持部材116に連結するボス部
を備えるとともに前記押し引きリンク113に対する連
結点を形成するリンク体と、このリンク体の前記ボス部
に一体回動自在に連結するとともに前記連動ロッド11
5に対する連結点を形成するカム板とによって形成して
ある。第2揺動リンク114を形成している前記リンク
体と、前記支持部材116とにわたって図10に示すダ
ンパー80と同様のダンパー80を連結してある。第2
揺動リンク114を形成している前記カム板に図10に
示すカムフォロワ部74eと同様のカムフォロワ部11
4aを備えさせてある。このカムフォロワ部114aに
当接するローラで成るカム部117aを中間部に有する
カム部材117の一端側を前記支持部材116に回動自
在に支持させるとともに、カム部材117の他端側と前
記支持部材116とにわたって連結するスプリング11
8により、カム部材117を第2揺動リンク114の方
に揺動付勢してそのカム部117aを前記カムフォロワ
部114aに当て付け付勢してあり、カム部材117
は、カム部117aによって第2揺動リンク114のカ
ムフォロワ部114aに押圧作用することにより、変速
ペダル71、操作レバー63に操作抵抗や中立復元力を
与えている。
【0052】これにより、変速ペダル71の前進操作部
71aを踏み込み操作すると、この操作力のために操作
レバー63が前進側に揺動し、無段変速装置20が中立
状態から前進側に切り換わり、変速ペダル71の前進操
作部71aをさらに踏み込んでいくと、無段変速装置2
0が前進高速側に変速していく。変速ペダル71の後進
操作部71bを踏み込み操作すると、この操作力のため
に操作レバー63が後進側に揺動し、無段変速装置20
が中立状態から後進側に切り換わり、変速ペダル71の
後進操作部71bをさらに踏み込んでいくと、無段変速
装置20が後進高速側に変速していく。
【0053】図17〜図20に示すように、前記第2揺
動リンク114にクルーズ規制機構120を介して連動
するように構成した速度保持部材130を、回転支軸1
31を介して車体フレームの前記ミッションケース本体
5aの上部に揺動自在に支持させ、前記回転支軸131
のうちの速度保持部材130が連結している側とは反対
側で前記ミッションケース本体5aから横外側に突出し
ている軸端部に、この軸端部に一体回動自在に連結する
揺動リンク132a、その他の複数個の揺動リンク、揺
動リンクどうしを連結する連動ロッドでなる連動機構1
32を介して連結する揺動アーム133を、運転部のハ
ンドルポストに支持されるブラケット134に車体上下
向きの支軸135を介してこの支軸135の軸芯まわり
で揺動するように支持させ、前記揺動アーム133に作
用するストッパーアーム部136aが基端部から一体回
動自在に延出しているクルーズレバー136を、前記揺
動アーム133に対して同一の軸芯まわりで相対揺動す
るように前記ブラケット134に前記支軸135を介し
て揺動自在に支持させてある。クルーズレバー136の
基端部の両側で前記支軸135に摺動自在に外嵌する摩
擦部材137と、前記支軸135に摺動自在に外嵌する
ばねケース138の内部に位置するレバー保持ばね13
9とにより、クルーズレバー136を中立位置Nから前
進最高速位置Fmaxまでの任意の操作位置に保持する
ように保持機構140を構成してある。すなわち、レバ
ー保持ばね139がばねケース138を介して摩擦部材
137及びクルーズレバー136をブラケット134の
レバー支持部134aに押し付け操作し、クルーズレバ
ー136を所定の操作位置に前記カム部材117による
中立復元力に抗して保持する摩擦力を発生させる。
【0054】図17及び図21に示すように、前記第2
揺動リンク114に一端側が回動自在に連結する連動ロ
ッド121、この連動ロッド121の他端側に位置する
長孔121aに先端側が摺動自在に入り込む状態で前記
速度保持部材130に連結している連結ピン122、こ
の連結ピン122と前記連動ロッド121とを連結する
ように連動ロッド121の長孔側に揺動自在に支持され
るとともに連結ピン122に引っ掛かる取り付け姿勢に
フックばね123によって揺動付勢されているフック1
24、このフック124の基端側に作用するように前記
支持部材116に支持されているフック操作体125の
それぞれにより、前記クルーズ規制機構120を構成し
てある。すなわち、操作レバー63が前進側で作動する
場合、図21(イ)に示す如く連動ロッド121がフッ
ク操作体125に対して速度保持部材130の方に移動
し、フック操作体125がフック124の基端側から離
れて押圧操作を解除することにより、フック124がフ
ックばね123のために連結ピン122に引っ掛かって
連結ピン122と連動ロッド121とを連結する。すな
わち、前記リンク体133と操作レバー63とが連結す
るように、かつ、クルーズレバー136のストッパーア
ーム部136aによるストッパー作用が操作レバー63
に及ぶように連動ロッド121と速度保持部材130と
を連結する。操作レバー63が後進側で作動する場合、
図21(ロ)に示す如く連動ロッド121がフック操作
体125に対して速度保持部材130とは反対側に移動
し、フック操作体125がフック124の基端側に当接
して押圧操作することにより、フック124がフックば
ね123に抗して連結ピン122から外れて連結ピン1
22と連動ロッド121の連結を解除する。すなわち、
前記リンク体133と操作レバー63の連結が解除し、
クルーズレバー136のストッパーアーム部136aに
よるストッパー作用が操作レバー63に及ばないように
連動ロッド121と速度保持部材130との連結を解除
する。
【0055】もって、クルーズレバー136を図19に
示す如きレバーガイド141のガイド溝141aに沿わ
せて支軸135の軸芯まわりで揺動操作することによっ
て固定するべき前進速度を設定するとともにその設定前
進速度に無段変速装置20を固定するように前記クルー
ズ装置を構成してある。そして、このクルーズ装置は、
無段変速装置20を前進側と後進側のうちの前進側のみ
で固定するものでありながら、前記クルーズ規制機構1
20の作用により、クルーズレバー136を中立位置N
に位置させたままで無段変速装置20を変速ペダル71
で後進側で自由に変速操作することを可能にしている。
【0056】すなわち、クルーズレバー136を中立位
置Nから前進最高速位置Fmaxの方に保持機構140
による摩擦力に抗して揺動操作する。すると、クルーズ
レバー136のストッパーアーム部136aがリンク部
材133に当接してこのリンク部材133を支軸135
の軸芯まわりで揺動操作するため、このリンク部材13
3が連動機構132、回転支軸131を介して速度保持
部材130を上昇側に揺動操作し、この速度保持部材1
30がクルーズ規制機構120、第2揺動部材114、
連動ロッド115を介して操作レバー63を前進側に揺
動操作する。そして、クルーズレバー136が所望の操
作位置になるとその操作位置に停止させる。すると、ク
ルーズレバー136はその操作位置に保持機構140に
よって保持されるため、ストッパーアーム部136がリ
ンク部材133に対してストッパー作用し、リンク機構
132、回転支軸131を介して速度保持部材130を
クルーズレバー136の操作位置に対応する位置にカム
部材117による中立復元力に抗して保持する。これに
より、速度保持部材130がクルーズ規制機構120、
第2揺動リンク114、連動ロッド115を介して操作
レバー63をクルーズレバー136の操作位置に対応す
る前進速度位置にカム部材117による中立復元力に抗
して保持する。この場合、変速ペダル71の前進操作部
71aを踏み込み操作すると、リンク部材133をスト
ッパーアーム部136から離れる方向に揺動させながら
操作レバー63をさられに高速側に揺動操作するため、
無段変速装置20をクルーズレバー136によって固定
される設定前進速度よりも高速側に変速操作できる。ま
た、この状態から変速ペダル71の踏み込み操作を解除
すると、無段変速装置20はカム部材117による復元
力のためにクルーズレバー136による設定前進速度ま
で自動的に減速する。
【0057】後進走行する場合、クルーズレバー136
を中立位置Nに操作しておいて変速ペダル71の後進操
作部71bを踏み込み操作する。すると、クルーズ規制
機構120の作用によって第2連動リンク114と速度
保持部材130の連結が解除され、クルーズレバー13
6のストッパーアーム部136aによるストッパー作用
が第2揺動リンク114に及ばないため、クルーズレバ
ー136が中立位置Nに位置するにもかかわらず、操作
レバー63を後進側に揺動操作でき、無段変速装置20
を後進側に変速操作できる。
【0058】図20に示すように、前記ばねケース13
8にクルーズ解除具142を付設するとともに、このク
ルーズ解除具142を操作ケーブル143と、図13の
連動規制機構100と同様の連動規制機構100とを介
して左右一対のブレーキペダル79a,79bに連結し
てある。そして、左ブレーキペダル79aと右ブレーキ
ペダル79bとを共に踏み込み操作した際には、連動機
構機構100の作用によって操作ケーブル143が引っ
張り操作され、このケーブル張力のためにクルーズ解除
具142がばねケース138をブラケット134のレバ
ー支持部134aから離れる方向に引っ張り操作してレ
バー保持ばね139をばね受け具144の方に短縮操作
することにより、保持機構140によるクルーズレバー
136の摩擦保持を解除させるように構成してある。す
なわち、左右後輪2,2のいずれにもブレーキを掛ける
操作を行えば、クルーズレバー136による無段変速装
置20の速度固定が解除され、走行停止が可能になる。
これに対し、左ブレーキペダル79aと右ブレーキペダ
ル79bのいずれか一方のペダル79a,79bのみを
踏み込み操作した際には、連動機構機構100の作用に
よって操作ケーブル143が引っ張り操作されず、クル
ーズ解除具142がレバー保持ばね139の短縮操作を
行わず、保持機構140によるクルーズレバー136の
摩擦保持を維持させるように構成してある。すなわち、
左右後輪2,2のいずれか一方にのみブレーキを掛ける
操作を行った場合には、クルーズレバー136による無
段変速装置20の速度固定が解除されず、速度固定しな
がらの小回り旋回が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】農用トラクター全体の側面図
【図2】車体フレームの側面図
【図3】伝動系の概略図
【図4】主クラッチ及び伝動機構の配設部の断面図
【図5】走行用無段変速装置の断面図
【図6】走行用無段変速装置の油圧ポンプ配設部での断
面図
【図7】無段変速装置駆動油路の断面図
【図8】サーボバルブ操作部の断面図
【図9】サーボバルブの断面図
【図10】変速ペダルと無段変速装置の連動機構の側面
【図11】運転部デッキの断面図
【図12】速度保持部材の配設部の断面図
【図13】クルーズ装置の側面図
【図14】ブレーキベダル配設の平面図
【図15】変速ペダルの平面図
【図16】連動規制機構の作用説明図
【図17】別の実施形態を備える変速ペダルと無段変速
装置の連動機構の側面図
【図18】速度保持部材とクルーズレバーの連動機構の
側面図
【図19】クルーズレバーの操作位置を示す説明図
【図20】クルーズレバー配設の断面図
【図21】クルーズ規制機構の作用説明図
【符号の説明】
15 主クラッチ 17 伝動機構 20 無段変速装置 40 走行用ミッション 50 作業用ミッション 71 変速ペダル 71d 揺動支点 E エンジン M 油圧モータ P 油圧ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西 啓四郎 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 小野 晃由 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 西井 元信 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンを車体前部に、エンジン出力が
    油圧式無段変速装置を介して伝達される走行用ミッショ
    ンを車体後部にそれぞれ備える作業車であって、 前記油圧式無段変速装置をエンジン後部に連結する主ク
    ラッチの後方近くに配置するとともに、前記油圧式無段
    変速装置を操作する変速ペダルを備えてある作業車。
  2. 【請求項2】 エンジンを車体前部に、エンジン出力が
    油圧式無段変速装置を介して伝達される走行用ミッショ
    ンを車体後部にそれぞれ備える作業車であって、 前記油圧式無段変速装置を操作する変速ペダルを、前記
    油圧式無段変速装置より高レベルで、車体側面視で変速
    ペダルと油圧式無段変速装置とが車体前後方向に重なる
    箇所に配置してある作業車。
  3. 【請求項3】 前記油圧式無段変速装置が前記変速ペダ
    ルの揺動支点よりも車体前方側に位置している請求項1
    又は2記載の作業車。
  4. 【請求項4】 エンジンを車体前部に、エンジン出力が
    油圧式無段変速装置を介して伝達される走行用ミッショ
    ンを車体後部にそれぞれ備える作業車であって、 前記油圧式無段変速装置をエンジン後部に連結する主ク
    ラッチの後方近くに配置し、エンジン出力を前記油圧式
    無段変速装置の入力部と、車体後部に位置する作業用ミ
    ッションとに分岐させて伝達する伝動機構を、前記主ク
    ラッチと前記油圧式無段変速装置との間に配置してある
    作業車。
  5. 【請求項5】 前記油圧式無段変速装置の油圧ポンプと
    油圧モータを車体横方向に並べて配置してある請求項1
    〜4のいずれか1項に記載の作業車。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007333036A (ja) * 2006-06-13 2007-12-27 Kubota Corp 作業車の変速操作装置
JP2013067239A (ja) * 2011-09-21 2013-04-18 Kubota Corp 作業車の速度維持解除構造
JP2016060363A (ja) * 2014-09-18 2016-04-25 井関農機株式会社 トラクター

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