JP4797382B2 - 作業車両の変速調節装置 - Google Patents

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この発明は、静油圧式無段変速装置を搭載して走行速度を変速する作業車両の変速調節装置に関する。
従来から、走行速度の変速用に静油圧式無段変速装置を備えて、車両の前・後進を切り換えて走行したり、走行速度を無段階に変速する車両が知られている。そして、本件出願前公知の特開平9−13428号公報には、アクセルペダルを踏み操作すると、エンジン回転数が上昇し、静油圧式無段変速装置の油圧ポンプ、及びチャージポンプの回転数が上昇して、油圧シリンダにより油圧ポンプの斜板の角度が高速側に変更される構成になっている。そして、切換レバーは、これの操作で切換弁を前進位置、及び後進位置に操作し、作動油の向きを変更して前・後進の切換操作ができる構成となっている。
逆に、静油圧式無段変速装置は、アクセルペダルを戻し操作してエンジン回転を下降させると、油圧ポンプ、及びチャージポンプの回転数が下降して、油圧シリンダにより油圧ポンプの斜板の角度を低速側に変更操作できる構成が示されている。そして、減速ペダルは、減圧弁に接続され、踏み込み操作すると、チャージポンプからの作動油の圧力が減圧弁により少しだけ減圧操作されて、油圧ポンプの斜板の角度が少しだけ低速側に変更操作される構成が示されており、足を減速ペダルから離すと、元の一定速度に復帰した走行状態に戻る構成が開示されている。
特開平9−13428号公報
上述した公開公報に開示されている従来技術は、減速ペダルに接続した一連の減速側の操作連動経路が油圧機構で構成されているため、生産コストが高くなり、この出願発明が目的とする安価に製造して廉価・普及型の作業車両に搭載する技術構成としては適さない課題がある。更に、上記公知技術は、減速ペダルの踏み込み操作時の減速走行は、常に低速の一定速度に保たれて、足踏み操作だけでは減速時の速度選択ができない課題がある。
まず、この出願の請求項1に記載した発明は、車両(1)の前進と後進との走行切換と、車速の増減速とを行う静油圧式無段変速装置(3)を設け、該静油圧式無段変速装置(3)には、前記走行切換と車速の増減速とを操作する変速レバー(4)と、車速を減速側にのみ操作する車速減速ペダル(5)とを操作可能に接続して設け、該車速減速ペダル(5)は、踏込量に基づいて車速の減速幅で減速され踏込操作の解除によって元の車速に復帰する構成とし、車速減速ペダル(5)は、運転操作席(7)の前側に設けたフロア(8)の端縁より外側に配置して設け、
前記変速レバー(4)は、固定機枠側との間にブレーキ機構(37)を構成して、変速レバー(4)を前後操作の任意位置で保持可能な構成とし、
前記変速レバー(4)の動きは連動ロッド(39),回動アーム(44),中間連動軸(34),回動アーム(52)に伝達される構成とし、該回動アーム(52)に細ピン(52a)を設け、該細ピン(52a)はプレート(57)の長孔(57a)に係合し、
変速レバー(4)を前進方向に操作すると回動アーム(52)の動きで細ピン(52a)が長孔(57a)の端部に係合してプレート(57)を動かし、該プレート(57)の動きはスプリング(64)を介して連動ロッド(41)に伝達され、
変速レバー(4)を後進方向に操作すると回動アーム(52)の動きで細ピン(52a)が長孔(57a)の端部に係合してプレート(57)を動かし、該プレート(57)の動きはスプリング(64)を介して連動ロッド(41)に伝達され、
前記連動ロッド(41)の動きはトラニオンアーム(43)を介してトラニオン軸(35)を動かす構成とし、
前記車速減速ペダル(5)の回動支点(P)の連動操作軸(50)を静油圧式無段変速装置(3)側に延長して構成し、該連動操作軸(50)に操作カム(51)を取り付け、該操作カム(51)をトラニオンアーム(43)に圧接する構成とし、
車速減速ペダル(5)を踏み込むと、連動操作軸(50),操作カム(51),トラニオンアーム(43)を介してトラニオン軸(35)を減速方向に動かすとともに、車速減速ペダル(5)を踏み込むと連動ロッド(41)はスプリング(64)を介してプレート(57)を動かし、該プレート(57)が動くと停止している細ピン(52a)がプレート(57)の長孔(57a)に対する位置が変わるように構成し、
細ピン(52a)が長孔(57a)の端部に係合しても変速レバー(4)の動きは前記ブレーキ機構(37)で保持されて車速減速ペダル(5)の踏み込みの動きが変速レバー(4)に伝わらない構成にするとともに、スプリング(64)で連動ロッド(41)のみが減速側に動く構成とし、
車速減速ペダル(5)は、踏込量を調整する調整装置(6)を取り付けて、上記減速幅を調節可能に構成したことを特徴とする作業車両の変速調節装置とする。
車速減速ペダル(5)は、減速幅を調整するために、踏み込み量を調整する装置(6)を設け、作業の種類や作業者の運転技術のレベルに応じて調節して安全で適確な運転ができるものである。そして、この発明は、車速減速ペダル(5)の操作連動機構をロッド、アーム、カム等の簡単な機械的構成にしているから、コスト的に安価に製作できる利点があり、廉価型の作業車両に最適な装置となっている。
また、車速減速ペダル(5)のトラニオンアーム(43)の減速側作動を長孔とスプリング(64)で吸収するとともに、変速レバー(4)はブレーキ機構(37)で変速位置を保持する構成とすることで、この減速側作動を変速レバー(4)に伝達しない。
次に、請求項2に記載した発明は、前記変速レバー(4)と車速減速ペダル(5)とは、運転操作席(7)の前側に設けたステアリングハンドル(9)を基準にして左側に配置して設け、ステアリングハンドル(9)を基準にして右側にフットアクセル(53),左右一対のブレーキペダル(54),(55)を設けたことを特徴とする請求項1記載の作業車両の変速調節装置とする。
ステアリングハンドル(9)を基準にして右側にフットアクセル(53),左右一対のブレーキペダル(54),(55)を設け、左側に変速レバー(4)と車速減速ペダル(5)を設ける。
まず、請求項1に記載した発明は、作業車両(1)の減速走行を車速減速ペダル(5)に調整装置(6)を設けて可能にした構成であるから、運転者は、予め運転技術のレベルに応じて減速時の速度を設定して走行すれば、圃場のコーナーの旋回走行時等には、常にペダルを下限位置まで踏み込んで選択している減速速度が得られ、安全に旋回ができる優れた特徴がある。更に、この発明は、静油圧式無段変速装置(3)のトラニオン軸(35)に操作力を伝達する操作連動経路としてロッド、アーム、カム、スプリング等の機械的な伝達機構を利用した簡潔な機構にしているから、油圧機構に比較して生産コストが大幅に安くなった効果がある。
また、車速減速ペダル(5)の操作においては、他の走行系の操作ペダル、例えば、走行ブレーキペダル(54),(55)や走行クラッチペダル(56)等との操作上において、ブラインドタッチの状態でも混同なく足踏み操作ができる配置であって、操作性を損なうことはなく、安全な操作ができる特徴がある。
また、車速減速ペダル(5)のトラニオンアーム(43)の減速側作動を長孔とスプリング(64)で吸収するとともに、変速レバー(4)はブレーキ機構(37)で変速位置を保持する構成とすることで、この減速側作動を変速レバー(4)に伝達しないので、変速レバー(4)側の連動機構は所期の車速設定を維持できる。
そして、請求項2に記載した発明は、静油圧式無段変速装置(3)の変速操作に関する操作具を、ステアリングハンドル(9)を基準にして左側に統一して設けているので、操作間違いが起きない。
この出願に係る発明は、車体2上に静油圧式無段変速装置(HST)3を搭載して、前後進の走行切換と、車速の増減速を変速レバー4で行う自走型防除機等の作業車両1に関するものである。
この発明の実施例の場合、静油圧式無段変速装置3には、走行切換と車速の増減速とを操作する変速レバー4と、車速を減速側にのみ操作する車速減速ペダル5とを操作可能に接続して設け、該車速減速ペダル5は、踏込量に基づいて車速の減速幅が左右され、踏込操作の解除によって元の車速に復帰する構成とし、その車速減速ペダル5は、踏込量を調整する調整装置6を取り付けて、減速幅を運転者の熟練度等によるレベルに応じて調節可能に構成している。
上記実施例は、操作力の伝達機構をロッド、カム、アーム、スプリング等の比較的簡単な機械的機構で製作し、低コストで提供できる特徴があり、しかも、運転者の運転熟練度などによる運転レベルに応じた減速域(減速幅)を、予め設定して作業ができる点にも特徴がある。
以下、この発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、作業車両1は、図4、及び図5に示すように、左右の前輪11,11、及び後輪12,12を有する車体フレーム2を、前部のフレーム2aと後部フレーム2bとによって構成している。このうち後部フレーム2bの上に運転操作席7を設け、その前方にはステアリングハンドル9を設けて上記前輪及び後輪を操舵できる構成としている。
また、走行ミッション装置13は、上記後部フレーム2bの前端部から運転操作席7の後部に渡って位置して設けられ、前部フレーム2aに搭載されたエンジン15からの動力を受け、走行側とPTO側とに変速し夫々伝動する構成としている。この場合、走行ミッション装置13は、前記ステアリングハンドル9の前側のボンネットカバー14で覆ったエンジンルームに搭載した上記エンジン15から入力伝動機構16によって伝動された回転動力が、クラッチ装置17を経由して静油圧式無段変速装置3に入力される構成としている。
そして、静油圧式無段変速装置3は、図6に示すように、上記の如く回転動力が入力される油圧ポンプ3Pと、ミッション側に動力を出力する油圧モータ3Mとからなり、入力された回転動力を正逆転(車両の前後進)に切り換えて変速し、ミッション側に出力する構成としている。
なお、図6において、符号18は入力伝動機構16を分岐して伝動される動力取出軸、符号19は前記クラッチ17の接合状態で回転連動するポンプ入力軸17aに、所定減速比に減速する減速手段13a、高低3段に変速するPTO変速手段20を経て後部フレーム2bから後方に突出する動力取出軸19の回転を複数段に変速し得る。
一方、静油圧式無段変速装置3のモータ軸25は、ミッション装置13の上記動力取出軸19と平行に設けられ、シフトギヤ21aが図6中実線の位置はギヤ21bと噛合する中速M、左側移行によってギヤ21cと噛合すると高速H、逆にギヤ21dと噛合すると低速Lの都合3段の変速が得られる。
22は後輪伝動軸であって、前記後輪12,12に走行動力を伝動する構成とし、23は前輪伝動軸を示し、前述した前輪11,11へ走行動力を伝動できる構成としている。
そして、車速メータ回転取出軸25aは、図6に示すように、前記油圧モータ3Mのミッション装置13へ出力するモータ軸25を反対方向に延長し、図7に示しているように、ワンウエイクラッチ26を装備した駆動プーリ27からタコメータ側の従動プーリ28にベルト29で伝動する構成としている。この場合、ワンウエイクラッチ26は、前進側の回転のみを伝動して、後進回転は伝動できないクラッチ構成にしている。
そして、実施例の場合、従動プーリ28は、前記駆動プーリ27に装備したワンウエイクラッチ26と同じ回転(前進方向の回転)のみを伝えるワンウエイクラッチ30を装備して回転動力をタコメータを介してケーブル31に伝動する構成としている。
そして、車速メータ32は、図6に示すように、運転操作席7の前側にある操作パネル33上の最も見易い中央位置に配置して設けられ、駆動プーリ27と従動プーリ28とにそれぞれ装備して、同じ回転動力のみを伝動する2つのワンウエイクラッチ26,30を経由する正転のみが伝動され、車両1の前進走行だけが車速メータ32に伝達されて速度表示される構成としている。
この場合、駆動プーリ27と従動プーリ28とは、それぞれ同一の前進方向の回転のみを伝動するワンウエイクラッチ26、30を内部に装備しているから、駆動側と従動側との余分な付き回りをなくして前進時のみの速度表示が確実にできる特徴があり、後進時のタコメータやケーブル31の付き回りを防止できるから、耐久性が向上した利点もある。
次に、前記静油圧式無段変速装置3の走行切換と変速を操作する変速レバー4、車速の減速のみを操作する車速減速ペダル5について、図1乃至図5に基づいて説明する。
これら2つの変速レバー4と車速減速ペダル5とは、静油圧式無段変速装置3を構成する前記油圧ポンプ3Pの作動油の流れを制御する斜板を操作するためのトラニオン軸35に操作力が伝達できるように接続した構成となっている。
このうち、変速レバー4は、図2、及び図3に示すように、ステアリングハンドル9のポスト左右の機枠に支架された水平の操作連動軸38の左側端に支持ピン38aを介して連結され、前後の回動操作によって操作連動軸38を軸芯まわりに回転連動すべく設けられる。なお、支持ピン38aを介在させることによって、左右方向に偏位させて回動操作でき、図外レバーガイドの前進操作側と後進操作側とを左右に変位させることができる。また、操作レバー4は、制動板4aを伴い、固定機枠側との間でブレーキ機構37を構成してなり操作レバー4を前後操作位置で任意に保持できる構成としている。
そして、操作連動軸38は、図3に示すように、横方向に軸装して他方の端に下方に延長した連動ロッド39の上端部に取付アーム40を介して連結し、その連動ロッド39の下端部から回動アーム、連動ロッド、スプリング等の連繋機構を介してトラニオンアーム43を作動すべく接続した構成としている。そして、上記トラニオンアーム43は、図2、及び図3に示すように、端部をトラニオン軸35に接続して設け、前記変速レバー4の操作力が、最終の油圧ポンプ3Pのトラニオン軸35に伝達できる構成としている。
即ち、上記連繋機構は、トラニオン軸35の近傍において、静油圧式無段変速装置3のハウジング等に水平方向に軸装された中間連動軸34を設け、この中間連動軸34の一端と上記連動ロッド39の下端とを回動アーム44で連結する。中間連動軸34の他端には、回動アーム52が固定され、該アーム52には細ピン52aが設けられ、プレート57を長孔57aを介して係合し所定の方向に作用される構成である。一方上記トラニオン軸35を一体に連動するトラニオンアーム43を設け、このトラニオンアーム43には連動ロッド41を枢着して、この連動ロッド41と上記プレート57とがスプリング64を介して連携される構成である。したがって、中間連動軸34が所定に回動されると、細ピン52aがプレート57を係合してこのプレート57を押し引きし、上記長孔57aの範囲ではスプリング64の作用で押し引きして、連動ロッド41を介してトラニオンアーム43およびトラニオン軸35を回動させる構成である。
このように連結した変速レバー4は、ニュートラルゾーンを基準にして、一方側に操作すれば正転(前進)回転が出力され、レバー操作によって順次高速出力となり、前記ニュートラルゾーンから他方側に操作すれば逆転(後進)回転が出力されてレバー操作にともなって順次高速出力に変速される従来公知の走行切換と増減速操作ができる構成となっている。そして、実施例の場合、トラニオン軸35は、図2において、トラニオンアーム43がトラニオン軸35に対して上下の方向に垂直状態の位置Aがニュートラル位置であって、その位置を基準にして左回転Bが正転(前進側)で右回転Cが逆転(後進側)になり、上述の通り、ニュートラル位置Aからアーム43が回動して離れるほど高速回転になる。
そして、操作レバー4は、図4、及び図5に示すように、ステアリングハンドル9の左側にあって、副変速レバー45と同じ側に設け、その副変速レバー45より上方に高く伸ばして構成している。そして、変速レバー4は、実施例の場合、グリップ4aがハンドル9のすぐ左付近(実施例の場合、略同じ高さ、図5参照)に位置するように設け、更に、前述したように基部の取付支点がハンドルポストの左側近辺に設けた構成としている。
したがって、変速レバー4は、運転者が握って操作するグリップ4aがハンドルの左側で、副変速レバー45より高くハンドル9と同程度の高さ位置にあるから、変速操作がやり易く、しかも、副変速レバー45と間違えて操作することはなく、安全に操作ができる利点がある。更に、変速レバー4は、基部の取り付け位置が運転者の膝周りから前側の上方位置に離れているから、余裕があり、レバー4と膝とが干渉したりせず、楽な姿勢で作業ができる特徴がある。
次に、車速減速ペダル5は、図1,図4および図5に示すように、フロア8の左端縁より外側に配置して基部を回動支点P(図2参照)に枢着して前方に向け踏込操作ができるように構成され、常時はスプリング73によってストッパー74に接当する位置に復帰回動すべく構成している。
そして、上記ペダル5は、図1、及び図2に示すように、回動支点Pより下方に延長した取付アーム46に調整ボルト47を設けて対向側に固定されているストッパー48とで調整装置6を構成している。この場合、調整装置6は、図面に示すように、上記ペダル5と一体に回動する取付腕46の調整ボルト47を対向側のストッパー48に対して出し入れ(前後方向)調整すれば、車速減速ペダル5の踏込範囲(回動範囲)が調節できる構成となっている。
そして、上記車速減速ペダル5は、図1、及び図2に示すように、トラニオン軸35を回動すべく連動する。すなわち、回動支点Pの連動操作軸50を静油圧式無段変速装置3側に延長し、該延長端部に先端をパイプ状に形成した操作カム51を取り付け、この操作カム51をトラニオンアーム43に圧接している。75は操作カム51を連動操作軸50端部に固定するための締付ボルトである。したがって、車速減速ペダル5の踏み込み量に応じてトラニオンアーム43を中立側に所定に戻し操作し、トラニオン軸35を連動操作して車速を減速操作できる。この減速作動において、操作レバー4側の連動構成では、中間連動軸34に、回動アーム52、細ピン52aを構成し、一方プレート57を長孔57aを介して係合し所定の方向に作用させるものであるから、減速ペダル5のトラニオンアーム43の減速側作動を上記長孔57aで吸収し、この減速側作動を中間連動軸34より連動上手に伝達しないため、操作レバー4側の連動機構は所期の車速設定を維持できる。
このように、車速減速ペダル5は、これの踏込量に応じて変速幅が決まるが、その踏込量を調整ボルト47の出し入れ調整で選択して、減速幅を設定するものである。また、上記ペダル5は、足を離せば復帰スプリング73で元の位置まで復帰し、車速も踏み込み前の速度に復帰する構成になっている。
そして、実施例の場合、車速減速ペダル5は、図4に示すように、フロア8の左端縁より外側に配置して設けているから、フットアクセル53、左右一対のブレーキペダル54,55、走行クラッチペダル56等と混同することなく、操作間違いのない位置に設けて操作性を低下させることなく、減速操作がペダル操作でできるものとしている。更には、車速減速ペダル5は、既に説明した変速レバー4と共に、ステアリングハンドル9の左側に設けることによって、静油圧式無段変速装置3の変速操作に関する操作具を車台2の左側に統一して操作間違いが起きない配慮した構成にしている。
次に、作業車両1の側部の設けたバッテリー58の支持装置59について説明する。
まず、支持装置59は、図8に示すように、車台2の側部に左右一対の支持プレート60,60をバッテリーホルダ61の横幅に相当する間隔を隔てて車台2に溶着して設け、この一対の支持プレート60,60に、バッテリー58を載置したホルダ61を吊持ち状態に取り付けて構成している。そして、バッテリー58は、バッテリー液の補充等のメンテナンスを行うことが多く、上記支持装置59に支持した状態で機外に取り外すことなく、ホルダ61を正規の保持位置から吊持ち状態のまま下方に移動して行う構成になっている。
まず、従来の構成は、図9に示すように、左右一対の支持プレートAに、手前から奥側に、更に、下方に長い側面視逆L型の取付長孔bを2条並べて形成していた。そして、長孔bは、上部の手前端部に下側に窪んだ係止部cが形成されて、その位置にホルダの左右の固定ボルトを落とし込んで保持するバッテリー58の収納位置(載置位置)になっていた。
したがって、従来のバッテリー支持装置は、バッテリーを載置したホルダを、収納位置からメンテナンス位置に移動する場合には、図9で解るように、まず、ホルダの固定ボルトを係止部cから上方に持ち上げた後、長孔bに沿って奥側に水平移動し、その後、下方に垂直に移動して長孔bの下端部で吊り下げ状態に保持するもので、重いバッテリーを持ち上げて移動する手間が要していた。
それに対して、本案の実施例は、図10に示すように、左右一対の支持プレート60,60に形成する長孔62の上部に水平の上部孔62aを形成し、その終端部から下方の斜め前方側に傾斜孔62bを連続して形成している。この場合、長孔62は、2本並べて形成している。
なお、バッテリーホルダ61は、左右両側に、前記支持プレート60,60の長孔62に挿通して摺動可能で支持、固定ができる固定ボルト63、63を2本ずつ設けている。
実施例に係るバッテリー支持装置59は、上記のように構成したから、内部にバッテリー58を載置したバッテリーホルダ61を支持するに、外側に設けた左右2本ずつの固定ボルト63,63を支持プレート60、60の長孔62、62に挿通して、上部孔62aでねじ締めして保持している。そして、バッテリーホルダ61は、バッテリー58をメンテナンス位置まで移動する場合には、固定ボルト63、63を緩めて長孔62に沿って下端まで移動させる。
すると、バッテリー58は、ホルダ61と共に、長孔62の形状に沿って移動するが、そのとき、固定位置より上部孔62a、傾斜孔62bを経由して手前側に引き出された位置に達することになる。したがって、バッテリー58は、従来の支持装置に比較して移動に力が必要なく楽に移動できると共に、下方で、しかも手前側に引き出された位置に来るから、メンテナンスが楽になる特徴がある。
次に、作業車両1に装着している防除装置65について、懸垂ノズル66の上下調節機構の実施例を説明する。
従来、この種の防除装置65でブームランス67に吊り下げ状態に設けた懸垂ノズル66は、上下方向に高さを調節することができず、作物の成長に応じて葉や茎に適確に薬液を噴霧できない課題があった。
そこで、実施例の防除装置65は、図12に示すように、作業車両1から横方向にブームランス67を延長して、これに薬液の噴霧距離を基準にして一定間隔ごとに、上部の懸垂ノズル68と下部の懸垂ノズル66とが配列して構成されている。そして、下部の懸垂ノズル66は、図面に示すように、ブームランス67から垂下した支持パイプ69に止め具70によって固着して設けられ、伸縮自由のたるみのあるホース71に連結して構成している。
そして、前記支持パイプ69は、図13、及び図14に示すように、上部をブームランス67に取り付けて下方に吊り下げた固定杆69aに下端から摺動調節自由の移動パイプ69bを挿し込んで伸縮自由に嵌合し、固定杆69aに一定間隔に係止孔72を設けて、移動パイプ69bに設けた係止ピン73を抜き差し自由に挿し込んで固定する構成としている。そして、前記懸垂ノズル66は、図13、及び図14に示すように、取付具75によって固定杆69bに固着してノズルの噴霧方向を固定している。
そして、懸垂ノズル66は、図13に示すように、移動パイプ69bを固定杆69aに対して上方に摺動させて短く縮めて係止ピン73を上部の係止孔72に差し込んで固定すると、高くなり、逆に、図14に示すように、伸ばして固定すると、低い位置に調節できる。そのとき、懸垂ノズル66に連結しているホース71は、ブームランス67側にたるみを吸収して固着し、逆に、図14に示すように、下方に下げるとたるんだホース71が繰り出されて延長できる構成となっている。
このように、懸垂ノズル66は、防除作業において、作物の丈が低いときには伸ばして下方に下げて噴霧作業を行い、作物が成長して丈が高くなると、それに応じて高い位置に調節して防除作業ができる特徴がある。
以上、作業車両1に装備している各装置の実施例を図面に基づいて具体的に述べたが、この出願の主要部である請求項1に記載した発明の実施例は、作業車両1の減速走行を車速減速ペダル5に調整装置6を設けて減速幅を調節可能にした構成であるから、運転者は、予め減速時の速度を踏込量に置き換えて調整ボルト47で設定して走行すれば、圃場のコーナーの旋回走行時等には、常にペダルを下限位置まで踏み込んで選択している減速速度が得られる優れた特徴がある。更に、この発明の実施例は、静油圧式無段変速装置のトラニオン軸に操作力を伝達する経路としてロット、アーム、カム、スプリング等の機械的な伝達機構を利用した簡潔な構成にしているから、油圧機構に比較して生産コストを大幅に安くできるものとなっている。
そして、請求項2に記載した発明の実施例では、他の走行系のブレーキペダル54、55や走行クラッチペダル56等と操作上の混同を避けて、操作性を損なうことなく、安全な踏み込み操作ができるものとなっている。
そして、請求項3に記載した発明の実施例では、静油圧式無段変速装置3を操作する変速レバー4と車速減速ペダル5とを車台2の進行方向の左側に統一して設けることにより、操作上、他のレバー類と誤認、混同がなくなって、操作間違いを少なくすることができるものである。
なお、図15は、前記車速減速ペダル5に連動する連動操作軸50の端部にトラニオンアーム43を圧接する操作カム51の取付構成の別例を示すものである。パイプ状の連動操作軸50の端部側円周方向においてロックナット78付締付ボルト77の貫通孔を所定長さの長孔50aに形成し、一方操作カム51の基端側には、連動操作軸50を当該軸50軸芯周りに回転自在に嵌合する嵌合部51aを連設する。さらにこの嵌合部51aに平面部51bを形成するとともにボルト77用螺合孔51cを形成して、操作カム51をボルト77が長孔50aに沿う範囲で取付角度を変更調整可能に構成している。
このように構成すると連動操作軸50の回動操作角とトラニオンアーム43の被連動操作角との関係を調整できるものであるから、静油圧式無段変速装置3のトラニオン軸35を減速作動させるタイミングを調整できる。したがって作業内容やオペレータの熟練程度に応じて車速減速ペダル5の踏み込みに伴う減速作動時期を適切に設定できる。
一部を破断した車速減速ペダルの操作連動機構の平面図。 変速操作の連動機構を示す側面図。 静油圧式無段変速装置の操作連動機構の正面図。 作業車両の平面図。 作業車両の側面図。 走行ミッション装置の切断側面図。 車速メータへの連動機構の一部断面した側面図。 バッテリーの取り付け状態の側面図。 従来型支持プレートの正面図。 支持プレートの正面図。 バッテリー支持装置の作用正面図。 作業車両に装備した防除装置の正面図。 懸垂ノズルを高い位置に調節した側面図。 懸垂ノズルを低い位置に調節した側面図。 車速減速ペダル連動機構の別例を示す断面図(イ)、および分解斜視図(ロ)。
P 回動支点
1 車両
2 車台
3 静油圧式無段変速装置
4 変速レバー
5 車速減速ペダル
6 調整装置
7 運転操作席
8 フロア
9 ステアリングハンドル
34 中間連動軸
35 トラニオン軸
37 ブレーキ機構
39 連動ロッド
41 連動ロッド
43 トラニオンアーム
44 回動アーム
50 連動操作軸
51 操作カム
52 回動アーム
52a 細ピン
53 フットアクセル
54,55 ブレーキペダル
57 プレート
57a 長孔
64 スプリング

Claims (2)

  1. 車両(1)の前進と後進との走行切換と、車速の増減速とを行う静油圧式無段変速装置(3)を設け、該静油圧式無段変速装置(3)には、前記走行切換と車速の増減速とを操作する変速レバー(4)と、車速を減速側にのみ操作する車速減速ペダル(5)とを操作可能に接続して設け、該車速減速ペダル(5)は、踏込量に基づいて車速の減速幅で減速され踏込操作の解除によって元の車速に復帰する構成とし、車速減速ペダル(5)は、運転操作席(7)の前側に設けたフロア(8)の端縁より外側に配置して設け、
    前記変速レバー(4)は、固定機枠側との間にブレーキ機構(37)を構成して、変速レバー(4)を前後操作の任意位置で保持可能な構成とし、
    前記変速レバー(4)の動きは連動ロッド(39),回動アーム(44),中間連動軸(34),回動アーム(52)に伝達される構成とし、該回動アーム(52)に細ピン(52a)を設け、該細ピン(52a)はプレート(57)の長孔(57a)に係合し、
    変速レバー(4)を前進方向に操作すると回動アーム(52)の動きで細ピン(52a)が長孔(57a)の端部に係合してプレート(57)を動かし、該プレート(57)の動きはスプリング(64)を介して連動ロッド(41)に伝達され、
    変速レバー(4)を後進方向に操作すると回動アーム(52)の動きで細ピン(52a)が長孔(57a)の端部に係合してプレート(57)を動かし、該プレート(57)の動きはスプリング(64)を介して連動ロッド(41)に伝達され、
    前記連動ロッド(41)の動きはトラニオンアーム(43)を介してトラニオン軸(35)を動かす構成とし、
    前記車速減速ペダル(5)の回動支点(P)の連動操作軸(50)を静油圧式無段変速装置(3)側に延長して構成し、該連動操作軸(50)に操作カム(51)を取り付け、該操作カム(51)をトラニオンアーム(43)に圧接する構成とし、
    車速減速ペダル(5)を踏み込むと、連動操作軸(50),操作カム(51),トラニオンアーム(43)を介してトラニオン軸(35)を減速方向に動かすとともに、車速減速ペダル(5)を踏み込むと連動ロッド(41)はスプリング(64)を介してプレート(57)を動かし、該プレート(57)が動くと停止している細ピン(52a)がプレート(57)の長孔(57a)に対する位置が変わるように構成し、
    細ピン(52a)が長孔(57a)の端部に係合しても変速レバー(4)の動きは前記ブレーキ機構(37)で保持されて車速減速ペダル(5)の踏み込みの動きが変速レバー(4)に伝わらない構成にするとともに、スプリング(64)で連動ロッド(41)のみが減速側に動く構成とし、
    車速減速ペダル(5)は、踏込量を調整する調整装置(6)を取り付けて、上記減速幅を調節可能に構成したことを特徴とする作業車両の変速調節装置。
  2. 前記変速レバー(4)と車速減速ペダル(5)とは、運転操作席(7)の前側に設けたステアリングハンドル(9)を基準にして左側に配置して設け、ステアリングハンドル(9)を基準にして右側にフットアクセル(53),左右一対のブレーキペダル(54),(55)を設けたことを特徴とする請求項1記載の作業車両の変速調節装置。
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