JP3612412B2 - トラクターの変速操作構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行用の静油圧式無段変速装置を備えるトラクターの変速操作構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記トラクターとして、従来、たとえば特開平7‐32897号公報に示されるように、無段変速装置の操作部としてのトラニオン軸にリンクなどで連結する変速ペダルを車体フレームに固定の支持ブラケットに支持させ、この変速ペダルによって無段変速装置を操作して走行速度の変更を行うようになったものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の変速操作技術にあっては、たとえば運転部デッキがクッションゴムを介して車体フレームに支持させた場合など、走行振動などに起因して運転部デッキと車体フレームとの間に相対的な動きが発生すると、変速ペダルを操作しようとしている足が変速ペダルに対してずれ動いて操作しにくくなるなど、操作性が悪くなることがあった。
本発明の目的は、運転部デッキがクッション材を介して車体フレームに支持される場合でも、無段変速装置を変速ペダルによって操作性よく操作できるとともに比較的構造簡単に得られる変速操作構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0005】
〔構成〕
走行用の静油圧式無段変速装置を備えるトラクターの変速操作構造において、
変速ペダルを運転部デッキに揺動自在に支持させるとともに、前記変速ペダルと、前記静油圧式無段変速装置の操作部とを機械式連動機構によって連動連結し、
車体フレームに車体横向きの軸芯まわりで回動自在に支持される連動部材、この連動部材が前記軸芯のまわりに分散する状態で備える第1連結点、第2連結点及びカムフォロワ部のうちの第1連結点を変速ペダルに連結する第1連動杆、前記第2連結点を静油圧式無段変速装置の操作部に連結する第2連動杆によって、前記機械式連動機構を構成し、
前記カムフォロワ部に当て付けられて連動部材に作用することによって前記操作部及び変速ペダルに操作抵抗及び中立復元力を付与するカム部材を備え、
前記連動部材に減衰作用することによって前記変速ペダルと、前記静油圧式無段変速装置の操作部との振動減衰を行うダンパーを、前記連動部材に対して前記第1連動杆及び前記第2連動杆が位置する側とは反対側に配置して前記連動部材に連結してある。
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
〔作用〕
運転部デッキと車体フレームとの相対的な動きが発生しても運転部デッキと変速ペダルとの間には相対的な動きが発生しにくいように変速ペダルを運転部デッキに支持させ、足を変速ペダルに安定的に作用させやすくするものである。
【0020】
変速ペダルが車体フレームに対して運転部デッキと共に動いてもその相対的な動きは機械式連動機構を構成するリンクの連結融通や動きなどによって吸収されて変速装置に変速作動が発生しないようにしながら変速ペダルと、変速装置の操作部とを連結するものである。また、前記連動部材のカムフォロワ部に作用するカム部材によって変速ペダルと、変速装置の操作部とのいずれにも操作抵抗と中立復元力を付与させ、変速ペダルと無段変速装置との両者に比較的構造簡単に操作抵抗と中立復元力を備えさせ、変速ペダルの踏み込み過ぎが発生しにくいようにしながら、かつ、変速ペダルに対する踏み込み操作を解除すれば変速ペダルも変速装置も中立位置にスムーズに復帰するようにしながら変速操作するものである。
【0021】
連動部材の揺動軸芯のまわりに分散する連結点やカムフォロワ部に第1連動杆や第2連動杆を連結したりカム部材を作用させ、第1連動杆、第2連動杆、カム部材を車体横方向に重なりにくくて機械式連動機構やカム部材が車体フレームから横外側に極力突出しないようにしながら機械式連動機構を構成するとともに中立復元力や操作抵抗を与えられる。
【0022】
〔効果〕
運転部デッキをクッション部材を介して車体フレームに支持させるなど運転部デッキと車体フレームとの相対的な動きが発生することがあっても、変速ペダルに足を安定的に作用させられる。しかも、変速ペダルにも変速装置にも比較的構造簡単に操作抵抗や中立復元力を備えさせることができ、ペダル操作に過不足が生じにくいように操作性のよい状態で変速操作できるとともに、比較的経済面で有利に得られる。
その上、機械式連動機構やカム部材が車体フレームから横外側に極力突出しないように極力コンパクトな状態に得られる。
【0023】
【0024】
【0025】
〔作用〕
変速装置を中立状態に操作した際に、変速装置の操作部に振動が発生してもこれをダンパーによって減衰させて、変速ペダル及び操作部を中立位置に安定的に維持できる。しかも、ダンパーを連動部材に対して第1連動杆及び第2連動杆が位置する側とは反対側に配置し、第1連動杆及び第2連動杆と車体横方向に重なりにくいようにして装備するものである。
【0026】
〔効果〕
変速ペダルや操作部を中立位置に安定的に維持させて変速装置を中立状態に確実に保持できるように操作性のよいものに得られる。しかも、ダンパーを第1連動杆及び第2連動杆と車体横方向に重なりにくいようにして装備し、機械式連動機構やダンパーが車体フレ
ームから横外側に極力突出しないように極力コンパクトな状態に得られる。
【0027】
請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0028】
〔構成〕
請求項1による発明の構成において、前記連動部材にロック作用することによって前記変速ペダルと、前記無段変速装置の操作部とを中立復元力に抗して設定操作位置に固定する速度保持部材を、前記連動部材に対して前記第1連動杆及び前記第2連動杆が位置する側とは反対側に配置して前記連動部材に連結してある。
【0029】
〔作用〕
速度保持部材により連動部材などを介して変速装置の操作部を設定操作位置に固定し、変速ペダルを所定の速度位置に踏み込み維持する煩わしい操作を行わなくとも、走行速度を維持しながら走行できる。しかも、速度保持部材を連動部材に対して第1連動杆及び第2連動杆が位置する側とは反対側に配置し、第1連動杆及び第2連動杆と車体横方向に重なりにくいようにして装備するものである。
【0030】
〔効果〕
変速ペダルを踏み込み維持する操作を行わなくとも楽に設定速度を維持しながら走行できる。その割りには、速度保持部材を第1連動杆及び第2連動杆と車体横方向に重なりにくいようにして装備し、機械式連動機構や速度保持部材が車体フレームから横外側に極力突出しないように極力コンパクトな状態に得られる。
【0031】
請求項3による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0032】
〔構成〕
走行用の静油圧式無段変速装置を備えるトラクターの変速操作構造において、
変速ペダルを運転部デッキに揺動自在に支持させるとともに、前記変速ペダルと、前記静油圧式無段変速装置の操作部とを機械式連動機構によって連動連結し、
車体フレームとは別部品に形成して車体フレームに連結された支持部材を備え、
前記支持部材に車体横向きの軸芯まわりで回動自在に支持させた連動部材、この連動部材が前記軸芯のまわりに分散する状態で備える第1連結点、第2連結点及びカムフォロワ部のうちの第1連結点を変速ペダルに連結する第1連動杆、前記第2連結点を静油圧式無段変速装置の操作部に連結する第2連動杆によって、前記機械式連動機構を構成し、
前記カムフォロワ部に当て付けられて連動部材に作用することによって前記操作部及び変速ペダルに操作抵抗及び中立復元力を付与するカム部材を備え、
前記連動部材に減衰作用することによって前記変速ペダルと、前記静油圧式無段変速装置の操作部との振動減衰を行うダンパーを、前記連動部材に対して前記第1連動杆及び前記第2連動杆が位置する側とは反対側に配置して前記連動部材に連結してある
【0033】
〔作用〕
運転部デッキと車体フレームとの相対的な動きが発生しても運転部デッキと変速ペダルとの間には相対的な動きが発生しにくいように変速ペダルを運転部デッキに支持させ、足を変速ペダルに安定的に作用させやすくするものである。
変速ペダルが車体フレームに対して運転部デッキと共に動いてもその相対的な動きは機械式連動機構を構成するリンクの連結融通や動きなどによって吸収されて変速装置に変速作動が発生しないようにしながら変速ペダルと、変速装置の操作部とを連結するものである。また、前記連動部材のカムフォロワ部に作用するカム部材によって変速ペダルと、変速装置の操作部とのいずれにも操作抵抗と中立復元力を付与させ、変速ペダルと無段変速装置との両者に比較的構造簡単に操作抵抗と中立復元力を備えさせ、変速ペダルの踏み込み過ぎが発生しにくいようにしながら、かつ、変速ペダルに対する踏み込み操作を解除すれば変速ペダルも変速装置も中立位置にスムーズに復帰するようにしながら変速操作するものである。
連動部材の揺動軸芯のまわりに分散する連結点やカムフォロワ部に第1連動杆や第2連動杆を連結したりカム部材を作用させ、第1連動杆、第2連動杆、カム部材を車体横方向に重なりにくくて機械式連動機構やカム部材が車体フレームから横外側に極力突出しないようにしながら機械式連動機構を構成するとともに中立復元力や操作抵抗を与えられる。
変速装置を中立状態に操作した際に、変速装置の操作部に振動が発生してもこれをダンパーによって減衰させて、変速ペダル及び操作部を中立位置に安定的に維持できる。しかも、ダンパーを連動部材に対して第1連動杆及び第2連動杆が位置する側とは反対側に配置し、第1連動杆及び第2連動杆と車体横方向に重なりにくいようにして装備するものである。
【0034】
〔効果〕
運転部デッキをクッション部材を介して車体フレームに支持させるなど運転部デッキと車体フレームとの相対的な動きが発生することがあっても、変速ペダルに足を安定的に作用させられる。しかも、変速ペダルにも変速装置にも比較的構造簡単に操作抵抗や中立復元力を備えさせることができ、ペダル操作に過不足が生じにくいように操作性のよい状態で変速操作できるとともに、比較的経済面で有利に得られる。
その上、機械式連動機構やカム部材が車体フレームから横外側に極力突出しないように極力コンパクトな状態に得られる。
変速ペダルや操作部を中立位置に安定的に維持させて変速装置を中立状態に確実に保持できるように操作性のよいものに得られる。しかも、ダンパーを第1連動杆及び第2連動杆と車体横方向に重なりにくいようにして装備し、機械式連動機構やダンパーが車体フレームから横外側に極力突出しないように極力コンパクトな状態に得られる。
【0035】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、左右一対の駆動自在な前車輪1,1と後車輪2,2とによって自走し、車体前部に位置するエンジンEを有する原動部、前車輪1を揺動させて操向操作するステアリングハンドル3や、運転座席4などを有する運転部、車体後部に位置する走行用ミッションケース5を備える車体の後部に、各種作業装置を昇降操作自在に連結するリフトアーム6、連結した作業装置に動力伝達する動力取出し軸7を備えさせて、農用トラクターを構成してある。このトラクターは、耕耘装置を連結して乗用型耕耘機を構成するなど、各種の作業車を構成するものである。
【0036】
図1及び図2に示すように、前記エンジンE、このエンジンEの下部の両横側から車体前方向きに延出する前フレーム8、エンジンEの後部に位置するフライホイールハウジング部9の後部にボルト連結する主クラッチハウジング10、この主クラッチハウジング10の後端側に前端側が連結する変速ケース21、この変速ケース21の後端側に前端側が連結する前記走行用ミッションケース5のそれぞれにより、車体フレームを形成してある。前記走行用ミッションケース5は、前記変速ケース21に前端側が連結するミッションケース本体5aと、このミッションケース本体5aの後端側に前端側がボルト連結するデフケース部分5bとによって形成してある。前記左右一対の前フレーム8,8によって支持される前輪伝動ケース11の中間部内に前輪用差動機構12を、前記デフケース部分5bの内部に後輪用差動機構13をそれぞれ設けるとともに、両差動機構12,13に図3に示す伝動構造によってエンジンEの回転出力を伝達して前後輪1,2を駆動するように構成することにより、車体の自走を可能にしてある。
【0037】
すなわち、前記フライホイールハウジング部9の内部に位置するエンジン出力部材としてのフライホイール14の回動力を、前記主クラッチハウジング10の内部に位置する主クラッチ15と、前記フライホイール14に前端側がスプライン係合によって連結する回転軸16とにより、主クラッチ15と前記変速ケース21との間に位置する伝動機構17に伝達し、この伝動機構17の第1出力ギヤ17dの回動力を、前記変速ケース21を有する走行用主変速装置20の入力軸22に伝達するようにしてある。この走行用主変速装置20の出力軸23の回動力を、前記ミッションケース5の内部に位置する走行用副変速ミッション40の入力軸41にギヤ機構18を介して伝達し、この走行用副変速ミッション40の出力軸42の回動力を、この出力軸42の後端部に一体部品に形成した後輪用出力ギヤ43を介して後輪用差動機構13に、出力軸42の後端部に一体回転自在に取り付けた前輪用出力ギヤ44、この前輪用出力ギヤ44にギヤ機構を介して後端側が連動する前輪伝動軸19を介して前輪用差動機構12にそれぞれ伝達するようにしてある。
【0038】
前記走行用副変速ミッション40は、前記入力軸41にカップリングによって一体回転自在に連結する伝動軸41aにスプライン係合によって一体回転及び摺動自在に支持される第1シフトギヤ45と、前記出力軸42にスプライン係合によって一体回転及び摺動自在に支持される第2シフトギヤ46とを備え、第1シフトギヤ45を、前記伝動軸41aが相対回転自在に支持するギヤ47と、出力軸42が相対回転自在に支持するギヤ48とに掛け換えるとともに、第2シフトギヤ46を、伝動軸41aに一体形成のギヤ49と、出力軸42が支持する前記ギヤ48とに掛け換えることにより、入力軸41の回動力を3段階に変速して出力軸42から出力するように構成してある。すなわち、走行用主変速装置20からの回動力を3段階に副変速して前後輪1,2に伝達する。
【0039】
前記動力取出し軸7は、前記走行用ミッションケース5の後部に回動自在に支持させてある。そして、この動力取出し軸7には、図3及び図4に示す如く前記走行用ミッションケース5の内部に位置する作業用ミッション50、主クラッチハウジング10の後端部分と、この後端部分の前面側にボルト連結するケース部分10aとで主クラッチハウジング10の後端部に形成した伝動ケース部分10bの内部で前記主クラッチ15と変速ケース21との間に位置する前記伝動機構17のそれぞれを介してエンジンEから動力伝達するように構成してある。
【0040】
すなわち、図4に示すように、前記伝動機構17は、主クラッチ15の出力筒軸15aの後端部に一体成形することによってこの出力筒軸15aに一体回転可能に連結している第1入力ギヤ17a、この第1入力ギヤ17aに咬合する第1伝動ギヤ17b、この第1伝動ギヤ17bに支軸がスプライン係合によって一体回転可能に連結している第2伝動ギヤ17c、この第2伝動ギヤ17cに咬合する前記第1出力ギヤ17d、前記出力筒軸15aを相対回転自在に挿通している前記回転軸16の後端部に一体成形することによってこの回転軸16に一体回転可能に連結している第2入力ギヤ17e、この第2入力ギヤ17eに咬合する第2出力ギヤ17fのそれぞれによって構成してある。第1出力ギヤ17dは、前記走行用主変速装置20の入力軸22にスプライン係合によって一体回転可能に連結し、第2出力ギヤ17fは、前記作業用ミッション50の入力軸51に一体成形することによってこの入力軸51に一体回転可能に連結してある。これにより、伝動機構17は、エンジンEの回転出力が主クラッチ15を有して断接操作できる系統と、回転軸16を有して断接操作できない系統との二つの系統に分岐し、断接操作が可能な系統のエンジン出力が前後輪1,2の方に伝達し、断接操作が不可能な系統のエンジン出力が動力取出し軸7の方に伝達するように、エンジン出力を前記二つの系統に分岐させて入力し、走行用主変速装置20の入力部としての入力軸22と、作業用ミッション50とに分岐させて伝達する。作業用ミッション50は、前記入力軸51を入力軸とするとともに圧油供給によって入り側に操作可能な多板式の作業クラッチ52、この作業クラッチ52の出力軸53にギヤ機構54を介して一端側が連結し、他端側がカップリングによって動力取出し軸7に一体回転可能に連結する回転軸55によって構成してある。つまり、エンジンEの回転出力を、走行用の主変速装置20や副変速ミッション40の変速操作にかかわらず速度変化しないように伝動機構17によって走行側とは分岐させて作業用ミッション50に伝達し、作業クラッチ52によって断接操作できるように動力取出し軸7に伝達する。
【0041】
前記走行用主変速装置20は、図5及び図6に示す如く前記入力軸22を駆動軸として駆動される可変容量形の油圧ポンプPと、この油圧ポンプPからの圧油によって駆動されるとともに前記出力軸23を出力軸とする定容量形の油圧モータMとを前記変速ケース21の内部に設けることによって構成してある。これにより、走行用主変速装置20は、主クラッチ15の後方近くに位置しており、そして、入力軸22に伝達されるエンジン出力を油圧ポンプPと油圧モータMとによって前進駆動力と後進駆動力とに変換して、かつ、前進側及び後進側のいずれにおいても無段階に変速して出力軸23から走行用副変速ミッション40に伝達するように静油圧式無段変速装置に構成してある。詳しくは、次の如く構成してある。
【0042】
主クラッチハウジング10の前記伝動ケース部分10bにボルト連結するフランジ部21a、車体後方向きに開口する凹入部24などを有する鋳鉄製の変速ケース本体21Cと、この変速ケース本体21Cの後端面にボルト連結して前記凹入部24の開口を閉じるとともに前記ミッションケース本体5aにボルト連結するフランジ部を形成する鋳鉄製のポートブロック21Pとによって前記変速ケース21を形成してある。そして、変速ケース21は、凹入部24によって油圧ポンプP及び油圧モータMを油と共に収容する油室を形成し、油圧ポンプP及び油圧モータMを空気吸入しにくいように油溜まり内に収容するよう構成してある。
【0043】
前記油圧ポンプPと油圧モータMとは、前記油室24に車体横方向に並べて収容してある。油圧ポンプPは、前記入力軸22のまわりに位置する複数本のプランジャ25を摺動自在に備えるシリンダブロック26が前記入力軸22によってこれの軸芯まわりで回転駆動されるように、かつ、入力軸22の一端側に外嵌するリング形の斜板27が変速ケース21に対して揺動するようにアキシャル形プランジャポンプに構成してある。油圧モータMは、前記出力軸23のまわりに位置する複数本のプランジャ28を摺動自在に備えるシリンダブロック29が前記出力軸23と一体に回転するように、シリンダブロック29が回転するに伴い、前記変速ケース21の内部に変速ケース本体21Cとの一体成型によって備えさせた斜板30の作用によってプランジャ28がシリンダブロック29に対して往復摺動するようにアキシャル形プランジャモータに構成してある。前記モータMの斜板30のカム面30aは、斜板30に付設のカムプレートによって形成してあるとともに、車体横外側に至るほど車体後方側に位置するように傾斜する傾斜面に形成してある。
【0044】
図5及び図7に示すように、油圧ポンプPの2個の円弧形吸排口31,31を車体横方向に並ぶ配置で前記ポートブロック21Pの内面側とこの内面側に固定の弁板32とにわたって形成し、油圧モータMの2個の円弧形吸排口33,33を、このモータ側吸排口33の並列方向の対車体方向がポンプ側吸排口31の並列方向の対車体方向とは相違するように車体上下方向に並ぶ配置で前記ポートブロック21Pの内面側とこの内面側に固定の弁板34とにわたって形成し、ポンプ側の一方の吸排口31とモータ側の一方の吸排口33とを油圧ポートブロック21Pに穿設した穴で成る油路35aによって接続し、ポンプ側の他方の吸排口31とモータ側の他方の吸排口33とを油圧ポートブロック21Pに穿設した穴で成る油路35bによって接続してある。すなわち、前進駆動力を出力する場合には、油圧ポンプPの2個の円弧形吸排口31,31のうちの一方の吸排口31が吐出し口で、このポンプ側吸排口31に接続する油圧モータMの吸排口33が吸込み口になるとともに、油圧モータMの2個の円弧形吸排口33,33のうちの他方の吸排口33が吐出し口で、このモータ側吸排口33に接続する油圧ポンプPの吸排口31が吸込み口になり、後進駆動力を出力する場合には、油圧ポンプPの2個の円弧形吸排口31,31のうちの他方の吸排口31が吐出し口で、このポンプ側吸排口31に接続する油圧モータMの吸排口33が吸込み口になるとともに、油圧モータMの2個の円弧形吸排口33,33のうちの一方の吸排口33が吐出し口で、このモータ側吸排口33に接続する油圧ポンプPの吸排口31が吸込み口になり、いずれの場合も、油圧ポンプPが吐出する圧油が油路35a又は35bを介して油圧モータMに供給され、油圧モータMが吐出する油が油路35b又は35aを介して油圧ポンプPに戻る。
【0045】
図5に示すように、前記変速ケース21の油圧ポンプPが位置する方の横側面がわに変速ケース本体21Cとの一体成型によって備えさせたシリンダ組付け部21bの組付け孔にシリンダ長手方向が車体上下方向に沿う組付け姿勢で組み込んだ油圧式サーボシリンダ61と、前記シリンダ組付け部21bの外面側にバルブ長手方向が車体上下方向に沿う組付け姿勢で取付けた油圧式サーボバルブ62とにより、油圧ポンプPの斜板角変更を行う操作部60を構成してある。すなわち、図8及び図9に示すように、サーボバルブ62の操作レバー63は回転支軸64を介してバルブケース65に支持されている。この操作レバー63を回転支軸64の軸芯まわりで揺動操作すると、回転支軸64が操作レバー63と共に回転し、バルブケース65の内部において、回転支軸64から延出する操作部66が回転支軸64の軸芯まわりで揺動し、この操作部66をバルブ操作リンク67の一端側に係合させている連結ピン66aを介してバルブ操作リンク67をサーボシリンダ41に係合している他端側を揺動支点にして揺動操作する。すると、バルブ操作リンク67の中間部をバルブスプール68に連結している連結ピン67aが中立位置から前記連結ピン66aの移動方向と同じ方向に移動してバルブスプール68を中立位置から駆動側に切り換え操作するため、サーボシリンダ61は圧油によって駆動され、図5に示す如くサーボシリンダ61から突出して斜板27に係合している操作ピン部61aによって斜板27を操作レバー63の操作方向に対応する前進側又は後進側で、増速側又は減速側に揺動操作する。サーボシリンダ61はバルブ操作リンク67を前記連結ピン66aを揺動支点にして揺動操作しながら斜板27を揺動操作し、斜板27の揺動変化した角度が操作レバー63の操作ストロークに比例する角度に達すると、前記連結ピン67aが中立位置に復帰してバルブスプール68を中立位置に戻し操作する。これにより、斜板27の角度が操作レバー63の操作方向に対応する方向に操作レバー63の操作ストロークに比例する角度だけ変化すると、サーボバルブ62が自動的に中立状態に復帰し、サーボシリンダ61が停止して斜板27の揺動操作を停止する。
【0046】
前記無段変速装置20は、運転部のデッキ70が支持する一つの変速ペダル71などを
備える変速操作構造によって変速操作するように構成してある。この変速操作構造は、図10に示す如く構成してある。
【0047】
すなわち、変速ペダル71は、図15に示す如く前端側に前進操作部71aが、後端側に後進操作部71bが互いに連結し合って存在するように、かつ、前進操作部71aが爪先で後進操作部71bが踵でそれぞれ踏み込み操作しやすいように前進操作部71aが後進操作部71bよりも横外側に偏位するように形成した単一部品のペダルに形成してある。そして、無段変速装置20よりも高レベルに位置するとともに車体側面視では無段変速装置20が変速ペダル71の揺動支点71dよりも車体前方に位置する状態で変速ペダル71の前進操作部71aと無段変速装置20の後端側とが車体前後方向に重なる対変速装置配置で運転部デッキ70の上面側に配置し、運転部デッキ70が支持するブラケット72に前記揺動支点としての軸芯71dまわりで揺動するように支持させてある。
【0048】
車体フレームの横側面がわにボルト連結している支持部材73に軸芯P1まわりで回動自在に支持させることによって車体フレームに車体横向きの前記軸芯P1まわりで回動自在に支持されるように構成した連動部材74、この連動部材74が前記軸芯P1まわりに分散する配置状態で備える4個の連結点74a〜74dと一つのカムフォロワ部74eのうちの前記軸芯P1よりも車体前方側に位置する第1連結点74aを変速ペダル71の出力部71cに連結することによって連動部材74と変速ペダル71とを連動させるとともに長手方向が車体上下方向に沿う組み付け姿勢になっていて運転部デッキ71に対してほぼ垂直な姿勢でその貫通孔を通っているロッド部材で成る第1連動杆75、前記連動部材74の前記4個の連結点74a〜74dのうちの前記揺動軸芯P1及び第1連結点74aよりも低レベルに位置する第2連結点74bを前記サーボバルブ62の操作レバー63に連結することによって連動部材74と操作レバー63とを連動させるとともに長手方向が車体前後方向にほぼ沿う組み付け姿勢になっているロッド部材で成る第2連動杆76のそれぞれにより、変速ペダル71を操作部60のサーボバルブ62に連動連結する機械式連動機構77を構成してある。
【0049】
連動部材74の揺動軸芯P1よりも車体後方側に位置する前記カムフォロワ部74eに作用するローラで成るカム部78aが中間部に付いているカム部材78を、前記支持部材73の車体フレームに対する組み付けを行うことによって前記連動部材74と一挙に車体フレームに組み付けられるように支持部材73に車体横向きの軸芯P2まわりで揺動自在に支持させるとともに、カム部材78と支持部材73とにわたって取り付けたスプリング79により、カム部材78を連動部材74の方に揺動付勢して前記カム部78aを連動部材74の前記カムフォロワ部74eに当て付け付勢してある。すなわち、カム部材78のカム部78aがスプリング79の弾性復元力によって図10に示す如きく字状のカムフォロワ部74eに当て付けられて連動部材74に揺動抵抗を与えるとともに連動部材74を変速ペダル71及び操作レバー63が中立位置になる取り付け姿勢に付勢する。これにより、カム部材78は変速ペダル71及び操作レバー63に操作抵抗と、中立位置に自動的に復元する力とを与える。
【0050】
連動部材74に対して前記第1連動杆75及び第2連動杆76が位置する側とは反対側に配置したダンパー80のチューブ側を、連動部材74の前記4個の連結点74a〜74dのうちの揺動軸芯P1よりも高レベルに位置する第4連結点74dに回動自在に連結し、前記ダンパー80のロッド側を保持するダンパーホルダー81を車体フレームに固定の支持部材82に回動自在に連結してある。すなわち、斜板27から操作レバー63や変速ペダル71に振動が伝わっても、ダンパー80が連動部材74に減衰作用することによって変速ペダル71及び操作レバー63の振動を減衰させる。さらに、連動部材74及び第1連動杆75を介して変速ペダル71に操作抵抗を与え、変速ペダル71が急速に操作されることを防止する。
【0051】
前記連動部材74は、支持部材73に連結するボス部を備えるとともに第2連結点74bと第3連結点74cと第4連結点74dとを形成する第1リンク部材、この第1リンク部材のボス部に一体回動自在に連結するとともに第1連結点74aを形成する第2リンク部材、第1リンク部材のボス部に一体回動自在に連結するとともにカムフォロワ部74eを形成する板部材の3つの部材で形成してある。
【0052】
つまり、変速ペダル71の前進操作部71aを中立位置から踏み込み操作すると、この操作力が連動機構77によって操作レバー63に伝わるため、操作レバー63が車体前方側に揺動してサーボバルブ62が前進側に切り換わり、無段変速装置20が中立状態から前進側に切り換わる。これによって車体が前進走行する。前進操作部71aをさらに踏み込んでいくと、操作レバー63の車体前方側への揺動スロトークが大になってサーボシリンダ61による斜板変更角が大になっていき、無段変速装置20が高速側に変速していく。これによって車体前進速度が速くなっていく。変速ペダル71の後進操作部71bを中立位置から踏み込み操作すると、この操作力が連動機構77によって操作レバー63に伝わるため、操作レバー63が車体後方側に揺動してサーボバルブ62が後進側に切り換わり、無段変速装置20が中立状態から後進側に切り換わる。これによって車体が後進走行する。後進操作部71bをさらに踏み込んでいくと、操作レバー63の車体後方側への揺動スロトークが大になってサーボシリンダ61による斜板変更角が大になっていき、無段変速装置20が高速側に変速していく。これによって車体後進速度が速くなっていく。前後進時いずれの場合も、変速ペダル71に対する踏み込み操作を解除すると、カム部材78による中立復元作用のために、変速ペダル71も操作レバー63も自動的に中立位置の方に作動していき、無段変速装置20が減速側に変速していく。これによって車体走行速度が遅くなっていく。最後には、変速ペダル71も操作レバー63も中立位置に復元し、無段変速装置20が中立状態に戻る。これによって車体走行が停止する。このとき、ダンパー80による減衰作用と、カム部材78による位置決め作用とのために、操作レバー63も変速ペダル71も中立位置に安定的に保持される。
【0053】
図11に示すように、運転部デッキ70は、車体フレームに支持される板金製のデッキ本体70aと、このデッキ本体70aの上面側に敷いたクッション用ゴムシート70bとによって構成してある。デッキ本体70aは、両横側の前後複数箇所において図11に示す取り付け構造によって車体フレームに取り付けてある。すなわち、デッキ本体70aの裏面側に位置する取付け部70cを、車体フレームのうちのミッションケース本体5aなどの横側面に連結しているデッキ支持部材83にクッションゴム84を介して載置し、クッションゴム84を貫通する取付けボルト85によって外れ止めしてある。これにより、運転部デッキ70は、車体フレームから振動が伝わりにくいようにクッションゴム84を介して車体フレームに支持されている。
【0054】
図10に示すように、前記連動部材74の前記4個の連結点74a〜74dのうちの揺動軸芯P1よりも低レベルで車体後方側に位置する第3連結点74cにロッド86を介して連結する速度保持部材87を、連動部材74に対して前記第1連動杆75及び第2連動杆76が位置する側とは反対側に配置するとともに前記ミッションケース本体5aの上部に回転支軸88を介して揺動自在に支持させるとともに、図13に示す如くミッションケース本体5aの速度保持部材87が位置する側とは反対側の側面がわに、速度保持部材87をロックしたり、そのロックを解除したりするロック具89などを設けて、無段変速装置20を所望の設定速度状態に固定して走行するためのクルーズ装置を構成してある。
【0055】
すなわち、図12及び図13に示すように、前記回転支軸88のうちのミッションケース本体5aのロック具89が位置する横側面の方に突出する軸端部分にロックアーム90を一体回動自在に連結してある。前記ロック具89は、前記ロックアーム90に作用する鋸歯状の凹凸部89aを備える部材で成り、ミッションケース本体5aの横側面がわにボルト連結する支持部材91に軸芯P3まわりで回動するように支持させるとともに凹凸部89aの背後側でストッパーピン92に当接するロック解除位置に解除ばね93によって揺動付勢してある。ロック具90の遊端部に押し引き伝動可能な操作ケーブル94及び揺動リンク95aを介して連結する操作具95を、運転部のステアリングハンドル3の下方に位置するパネル部分に摺動自在に取り付けてある。
【0056】
つまり、変速ペダル71を前進側に踏み込み操作して無段変速装置20を固定しようとする所望の速度状態に設定しながら、前記操作具95をパネル部分から運転座席4の方に引き出し操作し、ロック具89を解除ばね93に抗してロックアーム90の方に揺動操作してその凹凸部89aをロックアーム90の先端部に位置する係止片部90aに係合させる。すると、ロック具89は、凹凸部89aの形状などの作用により、ロックアーム90に係合する状態に解除ばね93に抗して維持され、ロックアーム90、回転支軸88を介して速度保持部材87を無段変速装置20の設定速度に対応する姿勢に前記カム部材78による中立復元力に抗してロックする。これにより、速度保持部材87は、ロッド86、連動部材74、第2連動杆76を介して操作部60の操作レバー63を変速ペダル71によって設定された設定操作位置に中立復元力に抗して固定する。したがって、無段変速装置20を変速ペダル71によって設定した所望の速度状態に固定できる。この状態から、操作具95をパネル部分の方に押し込み操作してロック具89とロックアーム90との係合を解除させると、ロック具89が解除ばね93のために前記ロック解除位置に戻って速度保持部材87のロックを解除し、無段変速装置20の速度固定を解除できる。
【0057】
図13に示すように、前記ロック具89のうちの揺動軸芯P3に対して凹凸部89aが位置する側とは反対側の遊端側に一端側が連結する操作ケーブル96、この操作ケーブル96の他端側と左右一対のブレーキペダル97a,97bとの間に位置する連動規制機構100を介してロック具89を両ブレーキペダル97a,97bに連動させてある。
前記連動規制機構100は、図13及び図14に示す如く構成してある。すなわち、左ブレーキペダル97aのボス部から一体回動自在に延出する左操作アーム101a、右ブレーキペダル97bのボス部から一体回動自在に延出するとともに前記左操作アーム101aよりも長尺の右操作アーム101b、前記左右操作アーム101a,101bの間に位置するとともに前記操作ケーブル96が連結するロック具操作リンク102、このロック具操作リンク102に一端側が回動自在に連結し、他端側が前記左操作アーム101aの遊端側に回動自在に連結する左操作リンク103a、前記ロック具操作リンク102に一端側が回動自在に連結し、他端側が前記右操作アーム101bの遊端側に回動自在に連結する右操作リンク103bのそれぞれによって構成してある。すなわち、図16(イ)に示すように左ブレーキペダル97aのみを踏み込み操作した場合、左操作アーム101aがペダル97aと共に揺動するが、右操作アーム101bが揺動しないことにより、左操作リンク103aはロック具操作リンク102との連結点を揺動支点として揺動するだけでロック具操作リンク102の移動操作を行わない。これにより、ロック具操作リンク102は操作ケーブル96を引っ張り操作しない。図16(ロ)に示すように右ブレーキペダル97bのみを踏み込み操作した場合、右操作アーム101bがペダル97bと共に揺動するが、左操作アーム101aが揺動しないことにより、右操作リンク103bはロック具操作リンク102との連結点を揺動支点として揺動するだけでロック具操作リンク102の移動操作を行わない。これにより、ロック具操作リンク102は操作ケーブル96を引っ張り操作しない。これに対し、図16(ハ)に示すように、左ブレーキペダル97aと右ブレーキペダル97bを共に踏み込み操作すると、左操作アーム101aと右操作アーム101bとが共に揺動して左操作リンク103aと右操作リンク103bとを介してロック具操作リンク102を操作アーム101a,101bの移動方向に移動操作する。これにより、ロック具操作リンク102は操作ケーブル96を引っ張り操作し、前記ロック具89が前記ロック位置になっているとこのロック位置から前記ロック解除位置に切り換え操作する。
【0058】
つまり、無段変速装置20を設定速度に固定して走行している際、左右後輪2,2のいずれか一方の後輪2にのみブレーキを掛ける操作を行うと、速度固定のままで小回り旋回走行ができるように無段変速装置20の速度固定は解除されない。左右後輪2,2のいずれにもブレーキを掛ける操作を行えば、無段変速装置20の停止状態への切り換え操作が可能になるように無段変速装置20の速度固定が自動的に解除される。
【0059】
図5〜図7に示す如く無段変速装置20に備えてある3つの貫通孔36〜38のそれぞれは、前記変速ケース本体21Cの前壁部分と前記ポートブロック21Pとにわたって取り付けたパイプ材によって形成してある。3つの貫通孔36〜38のうちの最高レベルに位置する第1貫通孔36は、前記作業用ミッション50の前記入力軸51が挿通するものである。中間レベルに位置する第2貫通孔37は、前記伝動ケース部分10bの内部と前記走行用ミッションケース5の内部とにわたって潤滑油が流通するように両ケース内部分を連通させるものである。最低レベルに位置する第3貫通孔38は、前記前輪伝動軸19が挿通するものである。
【0060】
〔別実施形態〕
本発明は、運転キャビンを装備することによって運転ステップを備え、そして、運転キャビン全体をクッションゴムを介して車体フレームに支持させることによって運転ステップがクッションゴムを介して車体フレームに支持されるように構成したトラクターにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】農用トラクター全体の側面図
【図2】車体フレームの側面図
【図3】伝動系の概略図
【図4】主クラッチ及び伝動機構の配設部の断面図
【図5】走行用無段変速装置の断面図
【図6】走行用無段変速装置の油圧ポンプ配設部での断面図
【図7】無段変速装置駆動油路の断面図
【図8】サーボバルブ操作部の断面図
【図9】サーボバルブの断面図
【図10】変速ペダルと無段変速装置の連動機構の側面図
【図11】運転部デッキの断面図
【図12】速度保持部材の配設部の断面図
【図13】クルーズ装置の側面図
【図14】ブレーキベダル配設の平面図
【図15】変速ペダルの平面図
【図16】連動規制機構の作用説明図
【符号の説明】
20 静油圧式無段変速装置
70 運転部デッキ
71 変速ペダル
73 支持部材
74 連動部材
74a 第1連結点
74b 第2連結点
74e カムフォロワ部
75 第1連動杆
76 第2連動杆
77 機械式連動機構
78 カム部材
80 ダンパー
84 クッションゴム
87 速度保持部材
P1 軸芯

Claims (3)

  1. 走行用の静油圧式無段変速装置を備えるトラクターの変速操作構造であって、
    変速ペダルを運転部デッキに揺動自在に支持させるとともに、前記変速ペダルと、前記静油圧式無段変速装置の操作部とを機械式連動機構によって連動連結し、
    車体フレームに車体横向きの軸芯まわりで回動自在に支持される連動部材、この連動部材が前記軸芯のまわりに分散する状態で備える第1連結点、第2連結点及びカムフォロワ部のうちの第1連結点を変速ペダルに連結する第1連動杆、前記第2連結点を静油圧式無段変速装置の操作部に連結する第2連動杆によって、前記機械式連動機構を構成し、
    前記カムフォロワ部に当て付けられて連動部材に作用することによって前記操作部及び変速ペダルに操作抵抗及び中立復元力を付与するカム部材を備え、
    前記連動部材に減衰作用することによって前記変速ペダルと、前記静油圧式無段変速装置の操作部との振動減衰を行うダンパーを、前記連動部材に対して前記第1連動杆及び前記第2連動杆が位置する側とは反対側に配置して前記連動部材に連結してあるトラクターの変速操作構造。
  2. 前記連動部材にロック作用することによって前記変速ペダルと、前記無段変速装置の操作部とを中立復元力に抗して設定操作位置に固定する速度保持部材を、前記連動部材に対して前記第1連動杆及び前記第2連動杆が位置する側とは反対側に配置して前記連動部材に連結してある請求項1記載のトラクターの変速操作構造。
  3. 走行用の静油圧式無段変速装置を備えるトラクターの変速操作構造であって、
    変速ペダルを運転部デッキに揺動自在に支持させるとともに、前記変速ペダルと、前記静油圧式無段変速装置の操作部とを機械式連動機構によって連動連結し、
    車体フレームとは別部品に形成して車体フレームに連結された支持部材を備え、
    前記支持部材に車体横向きの軸芯まわりで回動自在に支持させた連動部材、この連動部材が前記軸芯のまわりに分散する状態で備える第1連結点、第2連結点及びカムフォロワ部のうちの第1連結点を変速ペダルに連結する第1連動杆、前記第2連結点を静油圧式無段変速装置の操作部に連結する第2連動杆によって、前記機械式連動機構を構成し、
    前記カムフォロワ部に当て付けられて連動部材に作用することによって前記操作部及び変速ペダルに操作抵抗及び中立復元力を付与するカム部材を備え、
    前記連動部材に減衰作用することによって前記変速ペダルと、前記静油圧式無段変速装置の操作部との振動減衰を行うダンパーを、前記連動部材に対して前記第1連動杆及び前記第2連動杆が位置する側とは反対側に配置して前記連動部材に連結してあるトラクターの変速操作構造。
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