JP2007285427A - 走行制御装置 - Google Patents

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Tetsuji Murakami
徹司 村上
Hideji Ishimaru
秀司 石丸
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Abstract

【課題】HSTの油圧モータの出力を前後進方向への切換時における機体の衝撃の緩和を図るための構成を備えた油圧制御回路を備えた走行制御装置を提供することである。
【解決手段】HST3の前後進回路Lを開閉操作する切換弁41と、前記切換弁41を前後進切換レバー5の操作で切換え操作し、中立位置ブロック42aと前後進ブロック42bからなるソレノイドバルブ42によってHST3の中立制御回路Bを設け、切換弁41の第1の油路41aを開くと、HST3の高圧側油路と低圧側油路が短絡して油圧モータ3mからは出力されないので走行停止となり、第2の絞りのある油路41bを開くと、油圧モータ3mの出力がゆっくり変化する。また第3の油路41cは切換弁41の油路を閉鎖する油路であり、HST3の高圧側油路と低圧側油路がHST3の油圧モータ3mと閉回路を形成するので、車両走行時の出力がなされる。
【選択図】図4

Description

本発明は、静油圧式無段変速装置(HST)の油圧制御回路を備えた走行制御装置に関し、特にHSTの前進と後進の切換時における機体の衝撃を緩和するための油圧制御回路を備えた走行制御装置に関するものである。
従来から静油圧式無段変速装置(HST)が主に農業用走行車両に用いられ、その走行性能を改善する技術開発が行われている。
特開平6−42635号公報記載の発明は、HSTの油圧モータが設けられる油路に並行してバイパス油路を設け、該バイパス油路に電磁バルブを配置して、該電磁バルブの作動をHSTペダルの踏み込みに連動させ、HSTペダルの踏み込み時には電磁バルブをオフとして油圧モータを作動させ、HSTペダルから足を離した際には一定時間の間、該電磁バルブが開き、前記バイパス油路に圧油が流れるようにし、その後電磁バルブをオフにすることで、HSTペダルから足を離したときに急にHSTを中立位置に戻して車両を急速に停止させることがないようにし、しかもその後は確実に停止させることができる構成である。
また、特開昭63−38030号公報記載の発明は、HSTの油圧モータが設けられる油路に並行して設けたバイパス油路を設け、該バイパス油路に電磁バルブを配置して、該電磁バルブを変速レバー又は運転手の車両停止スイッチと連動させ、変速レバーが中立位置にあるとき又は運転席から操縦者が離れるときに車両停止スイッチが押されると電磁バルブが開いて前記バイパス油路に圧油が流れるようにし、HSTの油圧モータに圧油が送られないようにした油圧回路が開示されている。
特開平6−42635号公報 特開昭63−38030号公報
いずれの従来技術もHSTの油圧モータが設けられる油路に並行して設けたバイパス油路に電磁バルブを設け、該バイパス油路を開くことでHSTの油圧モータに圧油が送られないようにするための構成からなるが、変速ショック、特に前進と後進の切換における機体に対する衝撃を緩和するための構成ではない。
本発明の課題は、HSTの油圧モータの出力を徐々に変化させて機体にショックを与えずになめらかに走行状態を変化させて前後進方向への切換時における機体の衝撃を緩和を図るための構成を備えた油圧制御回路を備えた走行制御装置を提供することである。
本発明の上記課題は次の解決手段で解決される。
請求項1記載の発明は、可変容量型油圧ポンプ(3p)と油圧モータ(3m)との間の高圧側油路と低圧側油路を圧油が循環する閉回路(L)を設け、変速レバー(6)の操作量に応じて前記可変容量型油圧ポンプ(3p)からの圧油の吐出量を調整すると共に前後進切換レバー(5)の操作位置に応じて閉回路(L)内を循環する圧油の流動方向を正逆に切り換えて油圧モータ(3m)に供給して、前記変速レバー(6)の操作量に応じた出力回転数でかつ前記前後進切換レバー(5)の前後進切換に応じた出力方向で駆動力を出力する静油圧式無段変速装置(3)を備えた走行制御装置において、前記静油圧式無段変速装置(3)の閉回路(L)の高圧側油路と低圧側油路を短絡させることのできる油路(Lb)に、前記高圧側油路と低圧側油路が短絡しない第3の油路(41c)と絞りを介して短絡する第2の油路(41b)と絞りを介さずに短絡する第1の油路(41a)とに切り換えることが出来る切換弁(41)を設け、前記前後進切換レバー(5)が前進側又は後進側に切り換えられている状態では前記高圧側油路と低圧側油路が前記第3の油路(41c)に維持し、この状態から前後進切換レバー(5)を中立位置に戻すと、前記高圧側油路と低圧側油路が前記第2の油路(41b)を経由して前記第1の油路(41a)へ移行させるように、前記前後進切換レバー(5)と前記切換弁(41)とを連繋する構成を備えた走行制御装置である。
請求項2記載の発明は、前記前後進切換レバー(5)の切換操作位置を検出する検出手段(50)を設け、該検出手段(50)による検出結果に基づいて前記切換弁(41)を切換作動させるパイロット圧を出力する電磁弁(42,49)を設けた請求項1記載の走行制御装置である。
請求項1記載の発明によれば、切換弁(41)の絞りを介さずに静油圧式無段変速装置(3)の高圧側油路と低圧側油路が短絡する第1の油路(41a)を開くと、静油圧式無段変速装置(3)の高圧側油路と低圧側油路が短絡して油圧モータ(3m)からは圧油が出力されないので走行停止となり、絞りのある第2の油路(41b)を開くと、油圧モータ(3m)の出力がゆっくり変化する。また第3の油路(41c)は切換弁(41)の油路を閉鎖するので静油圧式無段変速装置(3)の高圧側油路と低圧側油路が短絡せずに閉回路を形成するので車両走行時の出力がなされる。
すなわち、前後進切換レバー(5)が前進側又は後進側に切り換えられている状態では、切換弁(41)の第3の油路(41c)が切換弁(41)の油路を閉鎖するので、静油圧式無段変速装置(3)の高圧側油路と低圧側油路が短絡しない状態で閉回路を形成しているが、この状態から前後進レバー(5)を中立位置に戻すと、第2の絞りのある油路(41b)が開き、該第2の油路(41b)を少量の圧油が流れた後、第1の前記短絡用の油路(41a)が開き、静油圧式無段変速装置(3)の高圧側油路と低圧側油路が短絡するので、主変速レバー(6)が操作されている状態でも、油圧モータ(3m)の急激な出力停止が緩和される。
請求項2記載の発明によれば、電磁弁(42,49)により請求項1記載の発明の切換弁(41)の第1〜第3の油路(41a,41b,41c)を切り換え制御するためのパイロット圧をを出力する。これにより、前記切換弁(41)自体を電磁弁とする場合に比較して、低圧・少流量の仕様の電磁弁(42,49)で構成できるようになる。
請求項1記載の発明によれば、静油圧式無段変速装置(3)の油圧モータ(3m)の出力をゆっくり変化させて機体にショックを与えずになめらかな前後進の走行制御を行うことができる。すなわち、前後進レバー(5)を前進位置又は後進位置から中立位置に戻しても静油圧式無段変速装置(3)の高圧側油路と低圧側油路が徐々に短絡するので、主変速レバー(6)が操作されいる状態でも、急激な車両の走行停止がないので、優れた操作性を発揮できると共に、乗り心地を改善することができる。
請求項2記載の発明によれば、パイロット圧を出力する電磁弁(42,49)で効果的に請求項1記載の発明の切換弁(41)の油路(41a,41b,41c)を切り換え制御できる。また、前記切換弁(41)自体を電磁弁とする場合に比較して、低圧・少流量の仕様の電磁弁(42,49)で構成できるため、安価に提供することができる。
以下、図面に基づいてこの発明を農業用トラクタに搭載した形態について説明する。
最初にトラクタTの全体構成について説明する。
トラクタTは、図1に示すように、車体前部のボンネット11内にエンジンEを設け、該エンジンEの回転動力を、伝動ケース12内の伝動機構を介して走行装置となる左右前輪1F,1Fと後輪1R,1Rへ伝達する構成としている。
また、前記ミッションケース12の後上部には、作業機昇降用油圧シリンダ13を内装するシリンダケース15を設け、このシリンダケース15の左右両側にリフトアーム14,14を回動自在に枢着し、前記シリンダ13のピストン伸縮操作により前記リフトアーム14,14を上下に回動操作する構成となっている。また前記ミッションケース12の後部には、トップリンクと左右ロワリンクとから成る三点リンク機構を設け、該リンク機構に各種作業機を連結する構成となっている。
また前記エンジンEの後方には、ハンドルコラム17を立設し、該コラム17にステアリングハンドル19を突設支持すると共に、コラム側部に車体の進行方向を前後に切り換える、いわゆるシャトル操作式の前後進切換レバー5を突設する構成となっている。また前記前後進切換レバー5は、レバーガイドの係止溝にて「前進」と「中立」と「後進」の三つの操作位置に位置決めする構成となっている。
また前記ハンドル19下方のフロア20上には、左右ブレーキペダル21L,21Rを備える構成となっている。
また前記ハンドル19の後方には操縦席2を設け、この操縦席2側方のフェンダー23上に、前記リフトアーム14を上下回動操作するポジションレバー18とHST3の出力回転数を調整する主変速レバー(以下、HSTレバー)6、更には副変速装置33(図2)の変速位置を切り換える副変速レバー27を設けている。
次に図2に基づいてトラクタTの動力伝達構成について説明する。
前記エンジンEから出力された回転動力は、左右ブレーキペダル21L,21Rの踏み込み操作により入り切りされる主クラッチ30を介し、伝動軸を介して無段式変速装置となる前記HST3のポンプ入力軸31へ伝達される。そしてHSTポンプ3p(図3参照)へ入力された回転は、トラニオン軸と一体の斜板7の操作角度に応じてHSTモータ3m(図3参照)のモータ出力軸32から出力される。
なお、前記HST3は、HSTポンプ3pのトラニオン軸を車体左右中央位置で上向きに突設した状態で配置し、同ポンプ3pの左右一側にHSTモータ3mを備える構成となっている。
また前記モータ出力軸32から出力された回転動力は、L,M,Hの三段変速可能なコンスタントメッシュギヤ式副変速装置33へ伝達され、同変速装置33で変速された回転を、後輪デフ機構34を介して左右後輪1R,1Rへ伝達し、また前記前輪増側機構35及び前輪デフ機構36を介して左右前輪1F,1Fへ伝達する構成となっている。
また前記エンジンEの回転動力はPTO系正逆切換機構及びPTO変速装置を介して前記ミッションケース12の背面に突設したPTO軸38へ伝達する構成となっている。
なお、前記ブレーキペダル21L(21R)の踏み込み操作、若しくは油圧シリンダのピストン伸縮操作で制動する左右後輪ブレーキ39が設けられている。
次に図3に基づいてトラクタの油圧回路構成について説明する。
トラクタTは、第1及び第2の油圧ポンプP1,P2を設け、各々のポンプP1,P2は、前記ミッションケース12内に充填した作動油兼潤滑油を吸い上げて、油圧アクチュエータへ送り込む構成となっている。前記第1ポンプP1は、回路上手側でパワーステアリング用油路L19に圧油を送り込み、この余剰油をオイルクーラ40,フィルター44を介してHST3の閉回路L内にチャージ油として送り込む構成となっている。また前記第2ポンプP2は、切換制御弁を介して前記作業機昇降用油圧シリンダ13へ圧油を送り込む構成となっている。
なお、HSTポンプ3pの斜板7を操作するトラニオン軸は、中立位置から正・逆転、即ち車両を前進側または後進側に連動操作されるようになっており、該中立位置Nを挟んで前進域Fと後進域Rとに亘って操作され、中立位置Nからの回転角度が増すほど出力回転数が小から大に変更されるようになっている。また、該HSTポンプ3pの斜板7を操作するトラニオン軸は、前記前後進切換レバー5の切換操作によって前進側の回動調節方向と後進側の回動調節方向とが背反的に切り換わるように連携されている。互いに、前後進切換レバー5を前進位置又は後進位置から中立位置に切り換えると、HSTポンプ3pのトラニオン軸が中立位置まで復帰回動させられるように機械的に連動している。
HST3の油圧回路には本実施例の特徴点であるHST中立制御回路を設けている。図4にHST3の油圧モータ3mが設けられる油路に並行して設けたHST中立制御回路Bを含めた油圧回路部分を示す。
HST3の中立制御回路BはHST3の前後進油圧回路Lを開閉操作する切換弁41と、該切換弁41を切換制御するためのパイロット油圧を切換弁41側に供給するソレノイドバルブ42によって構成される。
上記ソレノイドバルブ42の作動制御は前後進切換レバー5で行うが、該レバー5の切換操作位置を検出するセンサ(検出手段)50(図2)として、該レバー5が前進位置に切り換えられるとONするスイッチと該レバー5が後進位置に切り換えられるとONするスイッチとの2つのスイッチを設け、該センサ50の検出結果に基づいてソレノイドバルブ42を切換作動させる。なお、上記2つのスイッチの両方がOFFしている状態を中立位置と判定する構成である。
ソレノイドバルブ42は前後進切換レバー5の操作で切り換え操作がされるが、中立位置ブロック42aと前後進ブロック42bからなり、その出力によりHST中立制御回路Bが切り換えられる。前記パイロット油圧源はオイルタンク12から汲み上げて各油圧操作手段に送給する第2ポンプP2の出口の約22kfg/cm2の油圧を減圧弁43(図3)で減圧し、その後、オリフィス45で絞り込んだ低圧で少流量の圧油を用いる。このためソレノイドバルブ42は低コストのバルブを用いることができる。
また、切換弁41はソレノイドバルブ42の出力で切換え操作がなされるが、HST3の油圧モータ3mが設けられる油路Laに並行して設けた油路Lbに設けられ、切換弁41の3つの切換油路の第1の油路41aを開くと、HST3の高圧側油路と低圧側油路が短絡して油圧モータ3mからは出力されないので走行停止となり、第2の絞りのある油路41bを開くと、油圧モータ3mの出力がゆっくり変化する。また第3の油路41cは切換弁41の油路を閉鎖する油路であり、HST3の高圧側油路と低圧側油路がHST3の油圧モータ3mと閉回路を形成するので、車両走行時の出力がなされる。
前後進切換レバー5が前進側又は後進側に切り換えられている状態では、切換弁41の第3の油路41cが切換弁41の油路を閉鎖するので、HST3の高圧側油路と低圧側油路が短絡しない状態で閉回路を形成しているが、この状態から前後進切換レバー5を中立位置に戻すと、切換弁41の第2の絞りのある油路41bが開き、該油路41bを少量の圧油が流れた後に油路41bが閉じ、その後、第1の前記短絡用の油路41aが開き、HST3の高圧側油路と低圧側油路が短絡するので、主変速レバー6が操作されている状態でも、急激に車両の走行が停止するおそれがないので優れた走行操作性を発揮できると共に乗り心地を改善することができる。
また、切換弁41の第2の油路41bに絞りがあり、また、ソレノイドバルブ42へ第2ポンプP2から送給される圧油の油路46にもオリフィス45があるので、前後進切換レバー5の前後進の切換時も前記第2の油路41bの絞りとオリフィス45により油圧モータ3mの回転数の変化も緩やかに行われるので、前進、後進共に走行速度の増速と減速を緩やかに行うことができ、機体の速度変化によるショックが小さく、走行安定性が優れた車両が得られる。
HST3の前後進油圧回路Lの遮断時にソレノイドバルブ42で直接HST3の切換弁41を経由させずにHST3の高圧側油路と低圧側油路を短絡させると、油圧モータ3mの回転数が急激に上昇するため機体に大きな変速ショックを与えることになるが、図4に示す構成ではそのような不具合は回避できる。
図5には本発明の他の実施例の油圧回路を示す。
これは、図4に示す油圧回路Bのソレノイドバルブ42に代えて、電磁比例減圧弁49によって切換弁41をパイロット制御するHST中立制御回路B’の油圧回路である。この構成でも前記図4に示す油圧回路構成と同様の作用効果が達成できる。
電磁比例減圧弁49の作動制御は前後進切換レバー5で行うが、該レバー5の切換操作位置を検出するセンサ(検出手段)50として該レバー5が前進位置に切り換えられるとONするスイッチと該レバー5が後進位置に切り換えられるとONするスイッチとの2つのスイッチを設け、該センサ50の検出結果に基づいて電磁比例減圧弁49を切換作動させる。
図6には本発明の参考例となるHST3とHST中立制御回路Cの油圧回路図を示す。 HST3の油圧ポンプ3pが設けられた油路に並行して、HST3の高圧側油路と低圧側油路からなる前後進油圧回路Lを連通させるパイロット油路であるHST中立制御油圧回路Cを設けた構成である。
該中立制御回路Cには前後進油圧回路Lにおける高圧側油路と低圧側油路とを短絡することのできる切換弁53と、前後進方向にそれぞれ一方向にのみに圧油が流れることを許容する一対の逆止弁54a,54bを併設した構成である。切換弁53は前後進切換レバー5の操作位置に対応して前進側(Fブロック)53a、中立側(Nブロック)53b及び後進側(Rブロック)53cとそれぞれに対応する3つの流路が前記高圧側油路と低圧側油路とを短絡することのできる油路中に順次切換可能に配置されている。
また、切換弁53の図面の左右端に接続するHST3の前後進用油圧回路Lから流入する圧油のパイロット油路56a,56bにそれぞれ設けられた逆止弁57aとオリフィス58a及び逆止弁57bとオリフィス58bを経由して連通され、該一対のオリフィス58a,58bの差圧によって切換弁53のスプールが作動する。
前進走行中には切換弁53はFブロック53aが開いているのでHST3の前後進油圧回路Lの前進時高圧側のメイン油路60から逆止弁54aの上流側の油路62に流れる圧油が逆止弁54aで流れを阻止され、また油路62から逆止弁54aを迂回して切換弁53に入ろうとする圧油も切換弁53に流入路がないので流れを阻止され、メイン油路60から切換弁53に通して低圧側のメイン油路61に圧油が流れること(即ち高圧側油路と低圧側油路とを短絡させること)ができない。
前進走行中に前後進切換レバー5が中立位置に切り換えられると、トラニオン軸が中立位置に戻って油圧ポンプ3pの圧油の吐出及び吸入が停止する一方、機体の慣性力によって左右の後輪1R、1R又は左右の前輪1F,1Fと左右の後輪1R,1Rとに回され続けようとする力が作用し、この力が油圧モータ3mの出力軸を回す力として作用して油圧モータ3mから油圧が吐き出される結果、前進時に低圧側となっていたメイン油路61の油圧が高まり、パイロット油路56aの逆止弁57aとオリフィス58aを経由して入る圧油が切換弁53を図面右側に徐々に押し、中立制御回路Cを経由して切換弁53がNブロック53bに押し戻される。このため、中立制御回路CにHST前後進油圧回路Lのメイン油路61から切換弁53への圧油流入用の油路64を経由して流入していた圧油が一対の逆止弁54a,54bの間の油路63を経由して(イ)方向に徐々に流れ、メイン油路60を経由して油路HST前後進油圧回路Lに返油され、油圧モータ3mから吐き出される圧油が逃されて該油圧モータ3から出力軸の急激な停止がやわらげられる。こうして機体は急停止すること無く徐々に安全に減速しながら最後には停止することがができる。
上記状態が下り坂で行われると、低圧側のHST回路のメイン油路61の油圧が更に高くなりパイロット油路56aの圧油が切換弁53のRブロック53cを開き、メイン油路61からは中立制御回路C内にHST前後進油圧回路Lからの圧油の流入が阻止され、メイン油路60から油路62を通り、油路62と切換弁53とを接続する流入油路65からブロック53cを経由して油路63、62を通り、(ロ)方向に流れてメイン油路60に戻る圧油の流れも阻止される。
また、前後進切換レバー5を後進位置に切り換えて後進走行する際には、前進時に低圧側であったHST回路のメイン油路61が高圧側となり、パイロット油路56aの圧油が切換弁53のRブロック53cを開き、高圧側のメイン油路61から低圧側のメイン油路60に圧油が流れない。この後進走行中に前後進切換レバー5を中立位置に切り換えると、後進時に低圧側となっていたメイン油路60の油圧が高まり、パイロット油路56bの逆止弁57bとオリフィス58bを経由して入る圧油が切換弁53と図面左側に徐々に押し、中立制御回路Cを経由して切換弁53がNブロック53bに押し戻される。このため、メイン油路60から油路62を通り、流入油路65からブロック53bを経由して前後進油路回路Lに返送され、油圧モータ3mから吐き出される圧油が逃されて該油圧モータ3mの出力軸の急激な停止がやわらげられる。
従来は、前進走行中に又は後進走行中に前後進切換レバー5を急激に中立位置に変えると、HST3のダイナミックブレーキ作用により機体が急停止するため、走行速度が速い場合には操縦者が振り落されるおそれがあり、またこの場合にはHST3の内部が異常に高圧になり、HSTの寿命低下、破損のおそれがあった。
しかし、上記図6に示す油圧回路構成を採用することで、安定走行性とHSTの耐久性を確保出来るようになった。
また、走行中に前後進切換レバー5を中立位置に戻したときに油圧モータ3mの慣性により生じるHST前後進油圧回路L内の圧油を瞬時に逃がす際には前記中立側ブロック53bのオリフィスが作用しない。このように、切換弁53は従来の中立バルブ機能を維持しつつ、慣性による圧油を中立側ブロック53bのオリフィスを経由せずに瞬時に逃がすことが出来る。
また、切換弁53は対向する位置にあるスプリング59a,59bで中立位置に保持され、前後進時には各々のスプリング側のパイロット圧によって中立制御回路Cを切り換えると共に、当該パイロット圧が作用する油路56a,56bにオリフィス58a,58bを設けているので、回路切換時にダンパ効果もある。
また、切換弁53の操作を油圧ポンプ3pの切換操作から分離し、パイロット圧と絞り58aによって切換弁53の切換を制御するので、切換弁53の作動にタイムラグを設けることができる。
こうして主変速レバー6によって油圧ポンプ3pのトラニオン軸角度の操作を急激に行った時にも慣性による圧油を確実に逃がすことが出来る。
上記図6に示す油圧回路に用いる切換弁53とその近傍の油路構成の一断面図を図7に示す。なお分岐点60a,61aはメイン油路60,61からパイロット油路56a,56bに油路が分岐する箇所を表す。また切換弁53の左右端部にはダンパ室53d,53eがあり、中立位置から左右方向いずれかの方向にスプール53fが移動する際にはダンパ室53d,53eは油路63,62とそれぞれ連通部53g,53hで連通しているため速やかに切り換わり、逆に中立位置に戻る際にはそれぞれ連通部53g,53hが遮断されているのでダンパ室53d,53eがダンパ機能を発揮して緩やかにスプール53fが移動する。
次にレバーガイドの構造について説明する。
図8(a)の側断面図に示すように、車両の変速レバー6、前後進切換レバー5などを取り付けるフェンダー23上のレバーガイド71は左側ガイド部材71a、右側ガイド部材71b及び後側ガイド部材71cの3部材から構成し、左側ガイド部材71aと後側ガイド部材71cの接合部と右側ガイド部材71bと後側ガイド部材71cの接合部とをそれぞれ重ね合わせて、二つできる重ね合わせ部をそれぞれ1本のボルト72で同時に固定する。
また変速レバー6のリンク機構について説明する。
図9の操縦席の要部概略側面図に示すように、車両の変速レバー6はミッションケース側のアーム75と手元側アーム76の中間部に回動支点77aを有する中間リンク77を設け、該リンク77の中間部に回動支点78aを有する扇状のノッチプレート78を設ける。該ノッチプレート78の回動支点78aの反対側の端部の周方向には複数の貫通した穴78bが設けられている。図示しない機体側のスチールボールがスプリングに付勢されて前記複数の穴78bのいずれかに挿入されることで変速レバー6の揺動時の位置決めができる。さらにリンク77の回動支点77aとノッチプレート78の回動支点78aをずらして、ノッチプレート78の動きを増幅できるようにしてているが、増幅範囲はノッチプレート78の中央部に設けた長穴78cをリンク77に設けたロッド77bで規制する構成になっている。こうして、ノッチの段数を、例えば11段に増加させることができ、速度の再現をし易くなる。
本発明は農業用トラクタなどのHST走行用の油圧回路に適用できる。
本発明の一実施例のトラクタの全体左側面図である。 図1のトラクタの動力伝達構成図である。 図1のトラクタの油圧回路図である。 図1のトラクタの油圧回路図の拡大図である。 図1のトラクタの油圧回路図の変形例の拡大図である。 本発明の参考例のトラクタの油圧回路図の拡大図である。 図1のトラクタの油圧回路の構成断面図である。 図1のトラクタのフェンダに設けられたレバーガイドの部品接合部の縦断面図(図8(a))とフェンダの斜視図(図8(b))である。 図1のトラクタの走行用のレバーの連結部の側面図である。
符号の説明
1R 後輪 1F 前輪
2 操縦席 3 後輪
3 HST(静油圧式無段変速装置) 3p HSTポンプ
3m HSTモータ 5 前後進切換レバー
6 主変速レバー 7 斜板
11 ボンネット 12 ミッションケース
13 作業機昇降用油圧シリンダ 14 リフトアーム
15 シリンダケース 17 ハンドルコラム
18 ポジションレバー 19 ステアリングハンドル
20 フロア 21 ブレーキペダル
22 クラッチペダル 23 フェンダー
27 副変速レバー 30 主クラッチ
31 ポンプ入力軸 32 モータ出力軸
33 副変速装置 34 後輪デフ機構
35 前輪増速機構 36 前輪デフ装置
38 PTO軸 39 後輪ブレーキ
39 切換制御弁 40 オイルクーラ
41 切換弁 41a,41b,41c 油路
42 ソレノイドバルブ 42a 中立位置ブロック
42b 前後進ブロック 43 減圧弁
44 フィルター 45 オリフィス
46 油路 49 電磁比例減圧弁
53 切換弁 53a 後進側ブロック
53b 中立側ブロック 53d,53e ダンパ室
53f スプール 53g,53h 連通部
54a,54b,57a,57b 逆止弁
56a,56b パイロット油路 58a,58b オリフィス
59a,59b スプリング 60,61 メイン油路
60a,61a 分岐点 62,63,64,64 油路
71 レバーガイド 71a,71b,71c ガイド部材
72 ボルト 75,76 アーム
77 中間リンク 77a 回動支点
77b 孔 78 ノッチプレート
78a 回動支
P1,P2 油圧ポンプ L19 パワーステアリング用油路
L HST前後進油圧回路 B,C HST中立制御回路
E エンジン T トラクタ

Claims (2)

  1. 可変容量型油圧ポンプ(3p)と油圧モータ(3m)との間の高圧側油路と低圧側油路を圧油が循環する閉回路(L)を設け、変速レバー(6)の操作量に応じて前記可変容量型油圧ポンプ(3p)からの圧油の吐出量を調整すると共に前後進切換レバー(5)の操作位置に応じて閉回路(L)内を循環する圧油の流動方向を正逆に切り換えて油圧モータ(3m)に供給して、前記変速レバー(6)の操作量に応じた出力回転数でかつ前記前後進切換レバー(5)の前後進切換に応じた出力方向で駆動力を出力する静油圧式無段変速装置(3)を備えた走行制御装置において、
    前記静油圧式無段変速装置(3)の閉回路(L)の高圧側油路と低圧側油路を短絡させることのできる油路(Lb)に、前記高圧側油路と低圧側油路が短絡しない第3の油路(41c)と絞りを介して短絡する第2の油路(41b)と絞りを介さずに短絡する第1の油路(41a)とに切り換えることが出来る切換弁(41)を設け、前記前後進切換レバー(5)が前進側又は後進側に切り換えられている状態では前記高圧側油路と低圧側油路が前記第3の油路(41c)に維持し、この状態から前後進切換レバー(5)を中立位置に戻すと、前記高圧側油路と低圧側油路が前記第2の油路(41b)を経由して前記第1の油路(41a)へ移行させるように、前記前後進切換レバー(5)と前記切換弁(41)とを連繋する構成を備えたことを特徴とする走行制御装置。
  2. 前記前後進切換レバー(5)の切換操作位置を検出する検出手段(50)を設け、該検出手段(50)による検出結果に基づいて前記切換弁(41)を切換作動させるパイロット圧を出力する電磁弁(42,49)を設けたことを特徴とする請求項1記載の走行制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109356892A (zh) * 2018-12-24 2019-02-19 上海电气液压气动有限公司 一种紧凑型油缸液压驱动系统

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