JPH09207806A - クローラ走行式作業車の操向操作装置 - Google Patents

クローラ走行式作業車の操向操作装置

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JPH09207806A
JPH09207806A JP1952196A JP1952196A JPH09207806A JP H09207806 A JPH09207806 A JP H09207806A JP 1952196 A JP1952196 A JP 1952196A JP 1952196 A JP1952196 A JP 1952196A JP H09207806 A JPH09207806 A JP H09207806A
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JP
Japan
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servo
crawler
hydraulic
steering
state
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Application number
JP1952196A
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English (en)
Inventor
Yasunobu Nakatani
安信 中谷
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操向操作具及び油圧ポンプの設置を互いに制
約し合うことなく自由に行うことができ、しかも、構造
簡単に実施することができるようにする。 【解決手段】 左右一対のクローラを設け、それらクロ
ーラそれぞれに対して静油圧式無段変速装置21L,2
1Rを設けてあるクローラ走行式作業車において、前記
静油圧式無段変速装置21L,21Rに対する操作手段
を構成するに、操向操作具36を設け、その操向操作具
36の操向操作に基づいて、前記各静油圧式無段変速装
置21L,21Rの油圧ポンプPL,PRの斜板角を変
更するサーボシリンダ22L,22Rのうち旋回内側の
クローラ1L,1Rに対応するものを減速方向に作動さ
せるようにそのサーボシリンダ22L,22Rに対する
サーボバルブSVL,SVRに印加するパイロット圧を
制御する制御手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、左右一対のクロー
ラを設け、それらクローラそれぞれに対して静油圧式無
段変速装置を設けてあるトラクタなどのクローラ走行式
作業車の操向操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前記静油圧式無段変速装置に対する操作
手段を構成するに、従来では、操向操作具を設け、その
操向操作具の操作に基づいて静油圧式無段変速装置にお
ける油圧ポンプの斜板角を変更するように操向操作具と
油圧ポンプとをリンクやワイヤプッシュプルワイヤな
ど)などを介して機械的に連動連結する連動機構を設け
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術によるときは、リンクやワイヤなどを介して機械的に
操向操作具に油圧ポンプを連動連結させるため、複雑な
連動連結の径路を採ることがスペースなどの面から難し
く、そのため、操向操作具と油圧ポンプとが互いに配置
位置を制約し合うことが起き易いという欠点があった。
換言すれば、操向操作具を操作し易い箇所に配置する一
方、油圧ポンプをエンジンで駆動し易い箇所に配置する
形態を必ずしも採用することができるものではなかっ
た。しかも、リンクのガタやワイヤの伸びなどがあるた
め、それらの影響を可及的受けにくいようにする必要が
あり、一層、連動機構の構成を難しいものにしていた。
【0004】本発明の目的は、操向操作具及び油圧ポン
プの設置を互いに制約し合うことなく自由に行うことが
でき、しかも、構造簡単に実施することができるように
する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明に
よる第1発明の構成及び作用並びに効果は次の通りであ
る。
【0006】〔構成〕左右一対のクローラを設け、それ
らクローラそれぞれに対して静油圧式無段変速装置を設
けてあるクローラ走行式作業車において、前記静油圧式
無段変速装置に対する操作手段を構成するに、操向操作
具を設け、その操向操作具の操向操作に基づいて、前記
各静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの斜板角を変更す
るサーボシリンダのうち旋回内側のクローラに対応する
ものを減速方向に作動させるようにそのサーボシリンダ
に対するサーボバルブに印加するパイロット圧を制御す
る制御手段を設けてある点にある。
【0007】〔作用〕制御手段を設けることにより、操
向操作具の操向操作に基づいて、旋回内側のクローラに
対応するサーボバルブに印加するパイロット圧を制御す
ることで油圧ポンプの斜板角を減速方向に変更するよう
にしてあるから、この旋回内側のクローラの減速に伴う
旋回内側のクローラの速度と旋回外側のクローラの速度
との差をもって操向(旋回)させることができる。
【0008】このように、操向操作具に油圧ポンプを連
動させる連動機構を油圧機構から構成してあって、油圧
配管の配設は、リンクやワイヤなどの機械式の連係具の
配設に比べて、スペース面などで格段に自由に行い易い
から、操向操作具と油圧ポンプとを配置するにあって、
それらが互いに連係するものでありながらも、操向操作
具の配置に対する油圧ポンプによる制約及び油圧ポンプ
の配置に対する操向操作具による制約がなく、操向操作
具及び油圧ポンプの設置位置を自由に設定することがで
きる。
【0009】しかも、旋回内側のクローラを減速させて
操向(旋回)を行うようにしてあるから、例えば、旋回
外側のクローラを増速させて操向する場合に比較して、
油圧ポンプを駆動するエンジン負荷を小さくできる。
【0010】〔効果〕その結果、操向操作具及び油圧ポ
ンプを操作し易い位置及びエンジンで駆動し易い位置に
それぞれ配置することができ、しかも、リンクやワイヤ
などで見られたガタや伸びなどに起因した連動不良がな
く、操向操作具と油圧ポンプとの連係を正確に行うこと
ができ、その上、エンジンの不意の停止(エンスト)を
招来することなく、安定した操向(旋回)を行うことが
できる。
【0011】請求項2に係る本発明による第2発明の構
成及び作用並びに効果は次の通りである。
【0012】〔構成〕上記第1発明の構成において、主
変速レバーの操作動に基づいて、前記両サーボバルブに
印加するパイロット圧を同等に増減調節することで左右
の油圧ポンプの斜板角の絶対値を同等に変更する変速手
段を設けてある点にある。
【0013】〔作用〕主変速レバーの操作動に基づく両
サーボバルブに対する印加パイロット圧の増減調節で油
圧ポンプの斜板角の絶対値を同等に変更して静油圧式無
段変速装置を変速作動させるように構成してあるから、
走行速度調整用の主変速レバーと油圧ポンプとの連係も
油圧機構を用いて行うことができる。
【0014】〔効果〕その結果、第2発明によるとき
は、走行速度の無段変速を行えることはもちろん、主変
速レバーも油圧ポンプに制約されることなく、操作し易
い箇所に配置することができる。
【0015】請求項3に係る本発明による第3発明の構
成及び作用並びに効果は次の通りである。
【0016】〔構成〕上記第1発明や第2発明の構成に
おいて、前記サーボシリンダとして複動形のシリンダを
設け、前後進切り換えレバーの操作動に基づいて、前記
両サーボバルブに印加するパイロット圧の印加方向を切
り換えて両油圧ポンプの吐出方向を正逆に切り換える前
後進切り換え手段を設けてある点にある。
【0017】〔作用〕前後進切り換えレバーの操作動に
基づく両サーボバルブに対する印加パイロット圧の印加
方向の切り換えによる両油圧ポンプの吐出方向の正逆切
り換えにより、静油圧式無段変速装置を前進駆動状態と
後進駆動状態とに切り換えることができるから、前後進
を切り換えるための前後進切り換えレバーと油圧ポンプ
との連係も油圧機構を用いて行うことができる。
【0018】〔効果〕その結果、第3発明によるとき
は、前後進の切り換えを行えることはもちろん、前後進
切り換えも油圧ポンプに制約されることなく、操作し易
い箇所に配置することができる。
【0019】請求項4に係る本発明による第4発明の構
成及び作用並びに効果は次の通りである。
【0020】〔構成〕上記第3発明の構成において、前
記操向操作具の操向操作に基づいて、前記サーボバルブ
のうち旋回内側のクローラに対応するものを減速方向に
作動させるようにそのサーボバルブに印加するパイロッ
ト圧を制御手段を介して制御する通常旋回モードと、第
2操向操作具の操向操作に基づいて、前記両クローラに
対応するサーボバルブに印加するパイロット圧の印加方
向を互いに逆方向とするように切り換えるとともに、前
記主変速レバーの操作動に基づくパイロット圧を両サー
ボバルブに印加させて両クローラを互いに逆方向に等速
度で駆動させることによりスピンターンさせるスピンタ
ーンモードとに切り換え操作自在に構成してある点にあ
る。
【0021】〔作用〕通常旋回モードに切り換えて操向
操作具を操向操作することにより、旋回内側のクローラ
を旋回外側のクローラよりも遅く駆動させての通常旋回
を行え、他方、スピンターンモードに切り換えて第2操
向操作具を操向操作することにより、両クローラを互い
に逆方向に等速度で駆動させてのスピンターンを行え
る。例えば、通常旋回モードでは、操向操作具を右に操
向操作することにより、右側のクローラの駆動速度が遅
くさせて通常右旋回を行え、操向操作具を左に操向操作
することにより、左側のクローラの駆動速度を遅くさせ
て通常左旋回を行え、他方、スピンターンモードでは、
第2操向操作具を右に操向操作することにより、右側の
クローラを後進駆動させ、かつ、左側のクローラを前進
駆動させて右スピンターンを行え、第2操向操作具を左
に操向操作することにより、左側のクローラを後進駆動
させ、かつ、右側のクローラを前進駆動させて左スピン
ターンを行えるのである。
【0022】〔効果〕その結果、第4発明によるとき
は、操向(旋回)形態が増えて、操向性能を優れたもの
にできる。
【0023】請求項5に係る本発明による第5発明の構
成及び作用並びに効果は次の通りである。
【0024】〔構成〕上記第4発明の構成において、前
記前後進切り換えレバーが中立状態にあるときにのみ前
記スピンターンモードへの切り換えを許容する牽制手段
を設けてある点にある。
【0025】〔作用〕牽制手段を設けて、前後進切り換
えレバーによるサーボバルブの操作と、第2操向操作具
によるサーボバルブの操作とが同時に起こらないように
してあるから、前後進切り換えレバーと第2操向操作具
とが操作対象(サーボバルブ)を同じにしながらも、前
後進切り換え及びスピンターンをともに良好確実に行え
る。換言すれば、前進時や後進時にはスピンターンを阻
止し、前後進中立状態、つまり、停止時にのみスピンタ
ーンを行えるようにしてあるから、スピンターンを安全
に行える。
【0026】〔効果〕その結果、第5発明によるとき
は、前後進切り換えとスピンターンの操向操作とを行え
るものでありながらも、それらを共に確実安全に行うこ
とができる。
【0027】請求項6に係る本発明による第6発明の構
成及び作用並びに効果は次の通りである。
【0028】〔構成〕上記第4発明や第5発明の構成に
おいて、前記第2操向操作具を前記主変速レバーの握り
部に設けてある点にある。
【0029】〔作用〕クローラの駆動速度、つまり、ス
ピンターンの速度を調整する主変速レバーにスピンター
ンを行うための第2操向操作具を設けて、スピンターン
にまつわる操作系を集約してあるから、スピンターンの
操作性及び安全性を向上できる。
【0030】〔効果〕その結果、適切な速度でのスピン
ターンを確実安全、かつ、容易に行うことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】クローラ走行式作業車の一例であ
るトラクタへの適用例を示す。トラクタは主として農用
に用いられるものであって、図1、図2に示すように、
左右一対のクローラ1L,1Rを備えた車体フレーム2
の前部にエンジン3を搭載し、後部に乗用運転部4を設
け、後部に耕耘装置などの作業装置(図示せず)を駆動
昇降自在に連結するための3点リンク6を設けて構成さ
れている。
【0032】前記クローラ1L,1Rは、それぞれ、前
記車体フレーム2に連結支持させたトラックフレーム7
に、前部の駆動スプロケット8と後部のテンション輪9
と中間の複数の接地転輪10とを介してクローラベルト
11を回動自在に支持させて構成されている。
【0033】前記乗用運転部4は、ステアリングハンド
ル12と運転座席13とそれらを覆うキャビン14とを
備えており、この乗用運転部4のステップ15は左右の
クローラ1L,1Rの上方を覆うように延設されてい
る。
【0034】前記3点リンク6は、左右一対のリフトア
ーム16のそれぞれにリフトロッド17を介して連結す
る作業装置昇降用の左右一対のロアーリンク18と、昇
降に伴う作業装置5の前後姿勢を規制するトップリンク
19とからなり、前記リフトアーム16はリフトシリン
ダ20を介して揺動昇降されるものである。
【0035】前記クローラ1L,1Rを駆動する手段
は、クローラ1L,1Rの駆動スプロケット8,8それ
ぞれを各別に駆動する駆動装置としての静油圧式無段変
速装置21L,21Rを設けて構成されている。
【0036】前記静油圧式無段変速装置21L,21R
のそれぞれは、前後進切り換え自在なものであって、前
記エンジン3の動力で駆動されるとともに、複動形のサ
ーボシリンダ22L,22Rによる斜板角の変更により
吐出量の変更と吐出方向の正逆切り換えとを行う可変容
量型の油圧ポンプPL,PRと、それらの油圧ポンプP
L,PRからの圧油を駆動源として回転するとともに、
単動型の副変速用サーボシリンダ23L,23Rによる
斜板角の変更で回転速度を2段に変更する可変容量型の
油圧モータML,MRとから構成されている。
【0037】前記左右のクローラ1L,1Rに対する静
油圧式無段変速装置21L,21Rの油圧ポンプPL,
PR(以下、区別を必要とする場合には、右側のクロー
ラ1Rに対するもの及びそれに対応する油圧モータMR
をそれぞれ右側油圧ポンプ及び右側油圧モータと称し、
左側のクローラ1Lに対するもの及びそれに対応する油
圧モータMLをそれぞれ左側油圧ポンプ及び左側油圧モ
ータと称する。)は、左側油圧ポンプPLが前部に位置
する状態で前後に並べて配置連結されており、右側油圧
ポンプPRの後ろには、油圧を発生させるチャージポン
プCPが配置連結されている。そして、三者は、それら
配置群の前部に位置して前記エンジン3からの動力が伝
達されるミッションケース24から突出させた駆動軸2
5により一体に回転する状態で駆動されるようになって
いる。
【0038】前記ミッションケース24には、取り出し
動力変速装置26への動力伝達軸27が後方に突出する
状態で、かつ、前記駆動軸25への動力伝達軸を兼用す
る状態で設けられており、前記取り出し動力変速装置2
6には、変速された動力を作業装置にそれの揺動昇降を
許容する状態でユニバーサルジョイント付き伝動軸を介
して伝達する動力取り出し軸29が後方に突出する状態
で設けられている。
【0039】前記各油圧モータML,MRのそれぞれは
ホイールモータとして対応する駆動スプロケット8,8
内に組み込まれている。
【0040】かつ、各油圧モータML,MRのそれぞれ
には、制動状態にスプリング30で作動付勢されてい
て、前記チャージポンプCPにより発生される油圧で付
勢に抗して制動解除するネガティブブレーキBL,BR
が組み込まれている。
【0041】前記静油圧式無段変速装置21L,21R
を操作する操作手段は、操作部として、主変速レバー3
1と前後進切り換えレバー32と副変速レバー33と駐
車ブレーキレバー34と操向操作装置とを備えている。
【0042】前記主変速レバー31は、軸芯周りに揺動
操作自在なものであり、揺動範囲の一端の変速中立位置
から他端側への揺動が増速操作動である。そして、前記
運転座席13の横に配置されている。
【0043】前記前後進切り換えレバー32は、図5に
示すように、前記ステアリングハンドル12に対するポ
スト35に縦軸芯周りに前後揺動自在に取り付けられて
おり、揺動範囲の前端が前進位置Fであり、後端が後進
位置Rであり、前後中間が中立位置Nである。
【0044】前記副変速レバー33は、図5に示すよう
に、2位置切り換えレバー式で一方の高速位置Hへの操
作でオンし、他方の低速位置Lへの操作でオフするスイ
ッチである。
【0045】前記操向操作装置は、操向操作具36と第
2操向操作具37とを有する。前記操向操作具36は、
手動操向操作具であるところの前記ステアリングハンド
ル12と、運転座席13の足元部に配置した左右一対の
操作ペダル38L,38Rとからなる。
【0046】そして、前記ステアリングハンドル12の
操作動に基づいて前記静油圧式無段変速装置21L,2
1Rの駆動速度を各別に変更する手動操向手段が構成さ
れ、前記操作ペダル38L,38Rの操作動に基づいて
静油圧式無段変速装置21L,21Rの駆動速度を各別
に変更する足動操向手段が構成されている。
【0047】詳述すれば、手動操向手段は、ステアリン
グハンドル12の操向操作動に基づいて、旋回内側のク
ローラ1L,1Rを減速させることにより操向させる通
常旋回を行うためのものであり、他方、足動操向手段
は、主として、左右の操作ペダル38L,38Rの択一
操作しての操向操作動に基づいて、旋回内側のクローラ
1L,1Rを減速させることにより操向させる通常旋回
を行う一方、旋回内側のクローラ1L,1Rの駆動を停
止することにより操向させるピボットターンを行うため
のものである。なお、操作ペダル38L,38Rは、片
足で同時操作できるように接近配置されており、これら
操作ペダル38L,38Rに対しては、それらを一体に
操作動させるように相互連結する状態と連結を解除した
状態とに切り換え操作自在な連結具(図示せず)が設け
られている。
【0048】前記第2操向操作具37は、左右のクロー
ラ1L,1Rを互いに逆方向に回動させてスピンターン
を行わせるためのもので、図5に示すように、前記主変
速レバー31の握り部31Aに取り付けられている。そ
して、右スピンターン用の押しボタン式の右旋回操作具
37Rと、左スピンターン用の押しボタン式の左旋回操
作具37Lとから構成されている。
【0049】次に、前記静油圧式無段変速装置21L,
21Rに対する油圧回路について説明する。前記油圧回
路は、図3及び図4に示すように、前記油圧ポンプP
L,PRとそれに対応する油圧モータML,MRとの間
で作動油を循環させることにより油圧ポンプPL,PR
の吐出油量に応じて油圧モータML,MRを回転させる
ための左右のモータ駆動回路DCL,DCRと、前記チ
ャージポンプCPの吐出路40から分岐させた操作用の
パイロット圧を取り出すための第1油路A1と、前記吐
出路40から分岐させた作動用の油圧を取り出すための
第2油路A2と、前記第1油路A1を各クローラ1L,
1Rに対応した左右のパイロット圧路L,Rに分岐させ
る分岐ユニット41と、前記油圧ポンプPL,PRの斜
板角を前進最速角と後進最速角との間で変更する複動形
のサーボシリンダ22L,22Rのそれぞれに前記第2
油路A2内の油圧を印加させるための左右の変速用油路
CL,CRと、前記ネガティブブレーキBL,BRにそ
れの操作圧となるように第2油路A2内の油圧を印加さ
せるための左右のブレーキ油路BcL,BcRと、前記
モータ駆動回路DCL,DCR内の作動油を作動油とし
て油圧モータML,MRの斜板角を高低2段に変更する
単動形の副変速用サーボシリンダ23L,23Rに供給
するための左右の副変速油路SCL,SCRとを備えて
いる。前記パイロット圧路L,Rは、それぞれ、前進操
作油路FCL,FCRと後進操作油路RCL,RCRと
に分岐されている。
【0050】そして、油圧回路には、前記主変速レバー
31の操作動に応じて第1油路A1のパイロット圧を変
更するための可変絞り弁利用の変速用制御弁42が設け
られている。
【0051】また、前記変速用油路CL,CRには、そ
れぞれ、サーボシリンダ22L,22Rを前進側に作動
させるように油圧をサーボシリンダ22L,22Rに印
加させる前進状態と、サーボシリンダ22L,22Rを
後進側に作動させるように油圧をサーボシリンダ22
L,22Rに印加させる後進状態と、サーボシリンダ2
2L,22Rを前後進中立位置に作動させるように変速
用油路CL,CRをタンクTに連通させる前後進中立状
態とに切り換え自在なサーボバルブSVL,SVRが設
けられている。
【0052】これらのサーボバルブSVL,SVRは、
パイロット圧操作形の弁であって、スプリングにより前
後進中立状態に付勢されており、前記前進操作油路FC
L,FCRを介するパイロット圧の一方側からの印加に
より付勢に抗して前進状態に切り換わり、後進操作油路
RCL,RCRを介するパイロット圧の他方側からの印
加により付勢に抗して後進状態に切り換わるものであ
る。そして、印加されるパイロット圧の大きさに応じて
サーボシリンダ22L,22Rに印加させる油圧を増減
するものである。詳述すれば、印加されるパイロット圧
が大きいほどサーボシリンダ22L,22Rに印加させ
る油圧を増大させてサーボシリンダ22L,22Rを高
速側に作動させるものである。
【0053】前記副変速油路SCL,SCRには、それ
ぞれ、副変速用サーボシリンダ23L,23Rの斜板角
を斜板反力に抗して高速段に作動させるように作動油を
副変速用サーボシリンダ23L,23Rに供給する高速
状態と、副変速用サーボシリンダ23L,23Rの斜板
角を斜板反力で低速段に作動させるように副変速用サー
ボシリンダ23L,23R内の作動油のタンクTへの戻
りを許容する低速状態とに切り換え自在な副変速弁43
L,43Rが設けられている。これらの副変速弁43
L,43Rは、パイロット圧操作形の弁であって、スプ
リングにより低速状態に付勢されており、パイロット圧
の印加により付勢に抗して高速状態に切り換わるもので
ある。
【0054】前記第2油路A2には、第3油路A3が分
岐接続されており、この第3油路A3は、先端が前記左
右のブレーキ油路BcL,BcRに分岐されたブレーキ
路Bcと副変速操作油路Scとに分岐されている。
【0055】前記ブレーキ路Bcには、ネガティブブレ
ーキBL,BRをタンクTに連通接続させてネガティブ
ブレーキBL,BRに対する油圧の印加を解消すること
でネガティブブレーキBL,BRを制動・停止作動させ
る制動状態と、ネガティブブレーキBL,BRに油圧を
印加させてネガティブブレーキBL,BRを制動解除作
動させる制動解除状態とに切り換え自在なブレーキ弁B
Vが設けられている。このブレーキ弁BVは、スプリン
グにより制動・停止状態に付勢されているとともに、励
磁することにより付勢に抗して制動解除状態に切り換わ
る電磁弁である。
【0056】前記副変速操作油路Scは、前記副変速弁
43L,43Rに油圧をパイロット圧として印加させる
ためのものであって、この副変速操作油路Scには、油
圧を副変速弁43L,43Rに印加させる高速状態と、
印加油圧をタンクTに抜く低速状態とに切り換え自在な
高低切り換え弁44が設けられている。この高低切り換
え弁44は、スプリングにより低速状態に付勢されてい
るとともに、励磁することにより付勢に抗して高速状態
に切り換わる電磁弁である。
【0057】前記変速用油路CL,CRには、それぞ
れ、減圧制御用油路AL,ARが分岐接続されており、
これらの減圧制御油路AL,ARには、それぞれ、油圧
を減圧させるように減圧制御油路AL,ARをタンクT
に連通させる減圧状態と、タンクTへの連通を遮断して
油圧を維持させる非減圧状態とに切り換え自在な減圧弁
VL,VRが設けられている。
【0058】これら減圧弁VL,VRは、パイロット圧
操作形の弁であって、スプリングで非減圧状態に付勢さ
れており、そして、前記操作ペダル38L,38Rの踏
み操作で加圧作動させられるマスターシリンダMCL,
MCRにより発生される圧力をパイロット圧として付勢
に抗してパイロット圧に応じた減圧状態に切り換わるも
のである。なお、これら減圧弁VL,VRは、操作ペダ
ル38L,38Rを最大踏み操作することで最大減圧状
態となって、サーボシリンダ22L,22Rを変速中立
状態に復帰作動させるものである。
【0059】従って、サーボシリンダ22L,22Rが
前進状態や後進状態にあって、クローラ1L,1Rが前
進作動や後進作動している状態において、左右の操作ペ
ダル38L,38Rのいずれかを踏み操作すると、踏み
操作された側の操作ペダル38L,38Rに対応する減
圧弁VL,VRが非減圧状態から踏み操作量に応じた減
圧状態に切り換わって、踏み操作された側の操作ペダル
38L,38Rに対応するサーボシリンダ22L,22
Rに印加される油圧が油圧が踏み操作量に応じた圧力に
減圧されることにより、踏み操作された側の油圧ポンプ
PL,PRの吐出量が踏み操作量に応じたものに減少し
て踏み操作された側の操作ペダル38L,38Rに対応
する油圧モータML,MRが減速し、その結果、踏み操
作された側の操作ペダル38L,38Rに対応するクロ
ーラ1L,1Rが踏み操作量に応じた速度に減速されて
通常旋回が行われる。特に、左右の操作ペダル38L,
38Rのいずれかを最大踏み操作した場合には、踏み操
作された側の操作ペダル38L,38Rに対応するサー
ボシリンダ22L,22Rが変速中立状態にまで復帰作
動することで踏み操作された側の操作ペダル38L,3
8Rに対応する油圧ポンプPL,PRの吐出量が零にな
って油圧ポンプPL,PRが変速中立状態となり、その
結果、踏み操作された側の操作ペダル38L,38Rに
対応する油圧ポンプPL,PRが停止することで踏み操
作された側の操作ペダル38L,38Rに対応するクロ
ーラ1L,1Rの駆動が停止して、ピボットターン的な
ターンが行われる。
【0060】また、操作ペダル38L,38Rを同時に
踏み操作すると、両減圧弁VL,VRが非減圧状態から
踏み操作量に応じた減圧状態に切り換わって、サーボシ
リンダ22L,22Rに印加される油圧が油圧が踏み操
作量に応じた圧力に減圧されることにより、両油圧ポン
プPL,PRの吐出量が踏み操作量に応じたものに減少
して油圧モータML,MRが減速・停止し、その結果、
両クローラ1L,1Rが踏み操作量に応じた速度に減速
・停止される。なお、EQは、前記両操作ペダル38
L,38Lが同時に踏み操作された場合において、それ
らの踏み操作量に多少のバラツキがあってマスターシリ
ンダMCL,MCRにより発生される圧力に差があって
も、その圧力を両減圧弁VL,VRに等しいパイロット
圧として作用させて、減圧弁VL,VRを等しく減圧作
動させることにより、両油圧モータML,MRが等しく
減速するようにするためのイコライザであるが、これは
なくても良い。
【0061】かつ、油圧回路には、前進切り換え弁FV
L,FVRと、後進切り換え弁RVL,RVRとが設け
られており、操向弁Vと旋回モード切り換え弁MVとが
直列に設けられている。
【0062】前記前進切り換え弁FVL,FVRは、前
記前進操作油路FCL,FCRに介装されて、パイロッ
ト圧をサーボバルブSVL,SVRに印加する前進状態
と、パイロット圧を印加しない非前進状態とに切り換え
自在な弁であって、スプリングにより非前進状態に作動
付勢されているとともに、励磁することにより付勢に抗
して前進状態に切り換わる電磁弁である。
【0063】前記後進切り換え弁RVL,RVRは、前
記後進操作油路RCL,RCRに介装されて、パイロッ
ト圧をサーボバルブSVL,SVRに印加する後進状態
と、パイロット圧を印加しない非後進状態とに切り換え
自在な弁であって、スプリングにより非後進状態に作動
付勢されているとともに、励磁することにより付勢に抗
して後進状態に切り換わる電磁弁である。
【0064】前記操向弁Vは、前記サーボバルブSV
L,SVRに印加させるパイロット圧の印加を制御する
ことによりクローラ1L,1Rを操向作動させるもので
あって、前記ステアリングハンドル12の操向作動に連
動して、直進状態と、右旋回状態と、左旋回状態とに切
り換わるものである。
【0065】詳述すると、前記ステアリングハンドル1
2が直進状態にあるとき、左右のパイロット圧路L,R
をともにタンクTに連通させないでサーボバルブSV
L,SVRに等しいパイロット圧を印加させることによ
り両サーボシリンダ22L,22Rを同状態にして両ク
ローラ1L,1Rを同じ速度で回動させる直進状態とな
り、前記ステアリングハンドル12の右旋回操作動に伴
って、右側油圧ポンプPRに対する右側のパイロット圧
路RのみをタンクTに連通させることで、右旋回操作量
が多くなるほど右側のサーボバルブSVRに印加させる
パイロット圧を低下させることにより、右側のサーボシ
リンダ22Rを減速方向に作動させて右側油圧ポンプP
Rの作動油吐出量を右旋回操作量に応じた量に制御する
ことで右側(旋回内側)のクローラ1Rの走行速度を右
旋回操作量に応じた速度に低下させる右旋回状態とな
り、他方、前記ステアリングハンドル12の左旋回操作
動に伴って、左側油圧ポンプPLに対する左側のパイロ
ット圧路LのみをタンクTに連通させることで、左旋回
操作量が多くなるほど左側のサーボバルブSVLに印加
させるパイロット圧を低下させることにより、左側のサ
ーボシリンダ22Lを減速方向に作動させて左側油圧ポ
ンプPLの作動油吐出量を左旋回操作量に応じた量に制
御することで左側(旋回内側)のクローラ1Rの走行速
度を左旋回操作量に応じた速度に低下させる右旋回状態
となるものである。
【0066】前記操向弁Vの特性は図6に示すように、
ステアリングハンドル12の切り角が大きくなるほどパ
イロット圧が次第に減少する。また、パイロット圧が高
いほど、ステアリングハンドル12の切り角に対する直
進不感帯Fが大きくなる(速度最大で最大となる。)と
ともに、油圧ポンプPL,PRを変速中立状態(速度
零)にするときのステアリングハンドル12の切り角が
大きくなる。つまり、パイロット圧が高い場合にはステ
アリングハンドル12を多少大きく切っても直進状態が
維持され、パイロット圧が低い場合にはステアリングハ
ンドル12を少し切ることで操向が行われるのである。
従って、主変速レバー31が高速側に操作されてパイロ
ット圧が高くなっているほど、同じパイロット圧まで減
圧するに要するステアリングハンドル12の切り角が大
きくなって、高速走行時の急旋回を回避し易くなってい
る。
【0067】前記旋回モード切り換え弁MVは、前記操
向弁VをタンクTに接続させる通常旋回状態と、操向弁
Vがどの状態にあってもタンクTに連通させないスピン
ターン状態とに切り換え自在な弁であって、スプリング
により通常旋回状態に作動付勢されるとともに、励磁す
ることにより付勢に抗してスピンターン状態に切り換わ
る電磁弁である。
【0068】そして、操作装置には、制御装置Cが設け
られている。前記制御装置Cの機能(制御内容)は、次
の〔1〕〜〔7〕である。
【0069】〔1〕前記前後進切り換えレバー32が前
進位置Fに操作動されているときに前進信号を出力し、
後進位置Rに操作動されているときに後進信号を出力
し、前後進中立位置Nに操作動されているときに中立信
号を出力する前後進中立判別スイッチ32Sからの出力
信号が前進信号のとき、前進切り換え弁FVL,FVR
を励磁させ、出力信号が後進信号や中立信号のときは前
進切り換え弁FVL,FVRの励磁を解除する。
【0070】〔2〕前記前後進中立判別スイッチ32S
からの出力信号が後進信号のとき、後進切り換え弁RV
L,RVRを励磁させ、出力信号が前進信号や中立信号
のときは後進切り換え弁RVL,RVRの励磁を解除す
る。
【0071】〔3〕前記前後進中立判別スイッチ32S
からの出力信号が中立信号のとき、旋回モード切り換え
弁MVを励磁させ、出力信号が前進信号や後進信号のと
きは旋回モード切り換え弁MVの励磁を解除する。
【0072】〔4〕前記前後進中立判別スイッチ32S
からの出力信号が中立信号である状態での前記右旋回操
作具37Rの操作動で可逆的にオンする右旋回スイッチ
RTSのオンにより、左のクローラ1Lが前進方向に回
動するとともに、右のクローラ1Rが後進方向に回動し
て右スピンターンを行うように左のクローラ1Lに対す
る前進切り換え弁FVL及び右のクローラ1Rに対する
後進切り換え弁RVRを励磁させ、右旋回スイッチRT
Sのオフにより励磁を解除させる。
【0073】〔5〕前記前後進中立判別スイッチ32S
からの出力信号が中立信号である状態での前記左旋回操
作具37Lの操作動で可逆的にオンする左旋回スイッチ
LTSのオンにより、右のクローラ1Rが前進方向に回
動するとともに、左のクローラ1Lが後進方向に回動し
て左スピンターンを行うように右のクローラ1Rに対す
る前進切り換え弁FVR及び左のクローラ1Lに対する
後進切り換え弁RVLを励磁させ、左旋回スイッチLT
Sのオフにより励磁を解除させる。
【0074】〔6〕前記駐車ブレーキレバー34の制動
解除位置への操作動によりオンするとともに、制動位置
への操作動によりオフする駐車スイッチPSのオンによ
り、前記ブレーキ弁BVを励磁させ、駐車スイッチPS
のオフにより、ブレーキ弁BVの励磁を解除する。
【0075】〔7〕前記副変速スイッチ33のオンによ
り高低切り換え弁44を励磁させ、オフにより励磁を解
除する。
【0076】SVは、左右のモータ駆動回路DCL,D
CRに対する安全弁であり、S1は、左右のパイロット
圧路L,R間でのパイロット圧の相互干渉を回避するた
めの絞りであり、S2は、前記左右の変速用油路CL,
CR間での油圧の相互干渉を回避するための絞りであ
る。
【0077】上記の構成によれば、前進直進走行モー
ド、後進直進走行モード、前進通常右旋回モード、前進
通常左旋回モード、後進通常右旋回モード、後進通常左
旋回モード、前進右ピボットターンモード、前進左ピボ
ットターンモード、後進右ピボットターンモード、後進
左ピボットターンモード、右スピンターンモード、左ス
ピンターンモードを現出することができる。
【0078】各モードについて次に説明する。 〈前進直進走行モード〉左右のクローラ1L,1Rを等
速度で前進方向に回動させて直進走行するモードであっ
て、ステアリングハンドル12を直進状態に操作し、前
後進切り換えレバー32を前進位置Fに操作することで
得られる。つまり、前後進切り換えレバー32の前進位
置Fへの操作動で左右の前進切り換え弁FVL,FVR
が前進状態に切り換えられ、これにより、サーボバルブ
SVL,SVRがともに主変速レバー31の操作位置に
対応した圧力のパイロット圧に応じた速度の前進状態に
切り換わり、これらサーボバルブSVL,SVRの状態
に応じた大きさ・方向の油圧がサーボシリンダ22L,
22Rに印加されて、左右の油圧ポンプPL,PRの斜
板が印加された油圧に応じた角度に等しく操作されるこ
とで、左右の油圧ポンプPL,PRの作動油吐出量及び
吐出方向が等しくなり、それにより、左右の油圧モータ
ML,MRが同方向に等速度で回転することで左右のク
ローラ1L,1Rが等速度で前進方向に回動するのであ
り、主変速レバー31を操作することにより、それに応
じて変更されたパイロット圧に相当する速度で走行する
のである。なお、この前進直進走行モードでは、左右の
操作ペダル38L,38Rを同時に踏み操作すると、そ
れに伴い減圧弁VL,VRがともに踏み操作量に応じた
減圧状態となって、両サーボシリンダ22L,22Rが
踏み操作量に応じた状態に作動して、左右の油圧ポンプ
PL,PRの吐出量が等しく減少し、左右の油圧モータ
ML,MRの速度が踏み操作量に応じた速度までともに
低下し、左右のクローラ1L,1Rが等しく減速する。
特に、左右の操作ペダル38L,38Rを同時に最大限
にまで踏み操作すると、それに伴い減圧弁VL,VRが
ともに最大の減圧状態となって、両サーボシリンダ22
L,22Rが変速中立状態に作動して、左右の油圧ポン
プPL,PRの吐出量が零となり、左右の油圧モータM
L,MRがともに停止して左右のクローラ1L,1Rに
対する駆動が停止する。つまり、主変速レバー31を中
立位置Nに操作したり、或いは、前後進切り換えレバー
32を中立位置Nに操作したりしなくても、両操作ペダ
ル38L,38Rを同時に踏み操作することで走行の速
度減速及び停止を行える。
【0079】〈後進直進走行モード〉左右のクローラ1
L,1Rを等速度で後進方向に回動させて直進走行する
モードであって、ステアリングハンドル12を直進状態
に操作し、前後進切り換えレバー32を後進位置Rに操
作することで得られる。つまり、前後進切り換えレバー
32の後進位置Rへの操作動で左右の後進切り換え弁R
VL,RVRが後進状態に切り換えられ、これにより、
サーボバルブSVL,SVRがともに主変速レバー31
の操作位置に対応した圧力のパイロット圧に応じた速度
の後進状態に切り換わり、これらサーボバルブSVL,
SVRの状態に応じた大きさ・方向の油圧がサーボシリ
ンダ22L,22Rに印加されて、左右の油圧ポンプP
L,PRの斜板が印加された油圧に応じた角度に等しく
操作されることで、左右の油圧ポンプPL,PRの作動
油吐出量及び吐出方向が等しくなり、それにより、左右
の油圧モータML,MRが同方向に等速度で回転するこ
とで左右のクローラ1L,1Rが等速度で後進方向に回
動するのであり、主変速レバー31を操作することによ
り、それに応じて変更されたパイロット圧に相当する速
度で走行するのである。なお、この後進直進走行モード
では、前記前進直進走行モードの場合と同様に、左右の
操作ペダル38L,38Rを同時に踏み操作すると、そ
れに伴い減圧弁VL,VRがともに踏み操作量に応じた
減圧状態となって、両サーボシリンダ22L,22Rが
踏み操作量に応じた状態に作動して、左右の油圧ポンプ
PL,PRの吐出量が等しく減少し、左右の油圧モータ
ML,MRの速度が踏み操作量に応じた速度までともに
低下し、左右のクローラ1L,1Rが等しく減速する。
特に、左右の操作ペダル38L,38Rを同時に最大限
にまで踏み操作すると、それに伴い減圧弁VL,VRが
ともに最大の減圧状態となって、両サーボシリンダ22
L,22Rが変速中立状態に作動して、左右の油圧ポン
プPL,PRの吐出量が零となり、左右の油圧モータM
L,MRがともに停止して左右のクローラ1L,1Rに
対する駆動が停止する。つまり、主変速レバー31を中
立位置Nに操作したり、或いは、前後進切り換えレバー
32を中立位置Nに操作したりしなくても、両操作ペダ
ル38L,38Rを同時に踏み操作することで走行の速
度減速及び停止を行える。
【0080】〈前進通常右旋回モード〉前進走行状態で
旋回内側(右側)のクローラ1Rの前進走行速度を減少
させて旋回するモードであって、手動操作モードと足動
操作モードとがある。
【0081】手動操作モードは、前進状態においてステ
アリングハンドル12を右に操向操作することで得られ
る。つまり、ステアリングハンドル12の右への操向操
作動で操向弁Vが右旋回状態に切り換わって、右側のサ
ーボバルブSVRに印加されるパイロット圧がステアリ
ングハンドル12の切り角に応じた圧に低下し、それに
より、右側のサーボバルブSVRのみがその低下したパ
イロット圧に応じた速度の前進状態に切り換わり、この
右側のサーボバルブSVRの状態に応じた大きさ・方向
の油圧が右側のサーボシリンダ22Rに印加されて、右
側の油圧ポンプPRの斜板が印加された油圧に応じた角
度に操作されることで、右側の油圧ポンプPRの作動油
吐出量が減少し、それにより、右側の油圧モータMRの
回転速度が小さくなることで右側のクローラ1Rの前進
走行速度が左側のクローラ1Lよりも遅くなり、これに
より旋回が行われる。
【0082】足動操作モードは、前進状態において右側
の操作ペダル38Rを踏み操作することで得られる。つ
まり、右側の操作ペダル38Rを踏み操作することで右
側の減圧弁VRのみが減圧状態となって、右側のサーボ
シリンダ22Rに印加される油圧が減少し、その結果、
右側の油圧ポンプPRの斜板角が減少した油圧に応じた
角度に変更されることにより、右側の油圧ポンプPRの
吐出量が踏み操作量に応じたものに減少して、右側の油
圧モータMRの回転速度が小さくなることで右側のクロ
ーラ1Rの前進走行速度が左側のクローラ1Lよりも遅
くなり、これにより旋回が行われる。
【0083】〈前進通常左旋回モード〉前進走行状態で
旋回内側(左側)のクローラ1Lの前進走行速度を減少
させて旋回するモードであって、手動操作モードと足動
操作モードとがある。
【0084】手動操作モードは、前進状態においてステ
アリングハンドル12を左に操向操作することで得られ
る。つまり、ステアリングハンドル12の左への操向操
作動で操向弁Vが左旋回状態に切り換わって、左側のサ
ーボバルブSVLに印加されるパイロット圧がステアリ
ングハンドル12の切り角に応じた圧に低下し、それに
より、左側のサーボバルブSVLのみがその低下したパ
イロット圧に応じた速度の前進状態に切り換わり、この
左側のサーボバルブSVLの状態に応じた大きさ・方向
の油圧が左側のサーボシリンダ22Lに印加されて、左
側の油圧ポンプPLの斜板が印加された油圧に応じた角
度に操作されることで、左側の油圧ポンプPLの作動油
吐出量が減少し、それにより、左側の油圧モータMLの
回転速度が小さくなることで左側のクローラ1Lの前進
走行速度が右側のクローラ1Rよりも遅くなり、これに
より旋回が行われる。
【0085】足動操作モードは、前進状態において左側
の操作ペダル38Lを踏み操作することで得られる。つ
まり、左側の操作ペダル38Lを踏み操作することで左
側の減圧弁VLのみが減圧状態となって、左側のサーボ
シリンダ22Lに印加される油圧が減少し、その結果、
左側の油圧ポンプPLの斜板角が減少した油圧に応じた
角度に変更されることにより、左側の油圧ポンプPLの
吐出量が踏み操作量に応じたものに減少して、左側の油
圧モータMLの回転速度が小さくなることで左側のクロ
ーラ1Lの前進走行速度が右側のクローラ1Rよりも遅
くなり、これにより旋回が行われる。
【0086】〈後進通常右旋回モード〉後進走行状態で
旋回内側(右側)のクローラ1Rの後進走行速度を減少
させて旋回するモードであって、手動操作モードと足動
操作モードとがある。
【0087】手動操作モードは、後進状態においてステ
アリングハンドル12を右に操向操作することで得られ
る。つまり、ステアリングハンドル12の右への操向操
作動で操向弁Vが右旋回状態に切り換わって、右側のサ
ーボバルブSVRに印加されるパイロット圧がステアリ
ングハンドル12の切り角に応じた圧に低下し、それに
より、右側のサーボバルブSVRのみがその低下したパ
イロット圧に応じた速度の後進状態に切り換わり、この
右側のサーボバルブSVRの状態に応じた大きさ・方向
の油圧が右側のサーボシリンダ22Rに印加されて、右
側の油圧ポンプPRの斜板が印加された油圧に応じた角
度に操作されることで、右側の油圧ポンプPRの作動油
吐出量が減少し、それにより、右側の油圧モータMRの
回転速度が小さくなることで右側のクローラ1Rの後進
走行速度が左側のクローラ1Lよりも遅くなり、これに
より旋回が行われる。
【0088】足動操作モードは、後進状態において右側
の操作ペダル38Rを踏み操作することで得られる。つ
まり、右側の操作ペダル38Rを踏み操作することで右
側の減圧弁SVRのみが減圧状態となって、右側のサー
ボシリンダ22Rに印加される油圧が減少し、その結
果、右側の油圧ポンプPRの斜板角が減少した油圧に応
じた角度に変更されることにより、右側の油圧ポンプP
Rの吐出量が踏み操作量に応じたものに減少して、右側
の油圧モータMRの回転速度が小さくなることで右側の
クローラ1Rの後進走行速度が左側のクローラ1Lより
も遅くなり、これにより旋回が行われる。
【0089】〈後進通常左旋回モード〉後進走行状態で
旋回内側(左側)のクローラ1Lの後進走行速度を減少
させて旋回するモードであって、手動操作モードと足動
操作モードとがある。
【0090】手動操作モードは、後進状態においてステ
アリングハンドル12を左に操向操作することで得られ
る。つまり、ステアリングハンドル12の左への操向操
作動で操向弁Vが左旋回状態に切り換わって、左側のサ
ーボバルブSVLに印加されるパイロット圧がステアリ
ングハンドル12の切り角に応じた圧に低下し、それに
より、左側のサーボバルブSVLのみがその低下したパ
イロット圧に応じた速度の後進状態に切り換わり、この
左側のサーボバルブSVLの状態に応じた大きさ・方向
の油圧が左側のサーボシリンダ22Lに印加されて、左
側の油圧ポンプPLの斜板が印加された油圧に応じた角
度に操作されることで、左側の油圧ポンプPLの作動油
吐出量が減少し、それにより、左側の油圧モータMLの
回転速度が小さくなることで左側のクローラ1Lの後進
走行速度が右側のクローラ1Rよりも遅くなり、これに
より旋回が行われる。
【0091】足動操作モードは、後進状態において左側
の操作ペダル38Lを踏み操作することで得られる。つ
まり、左側の操作ペダル38Lを踏み操作することで左
側の減圧弁SVLのみが減圧状態となって、左側のサー
ボシリンダ22Lに印加される油圧が減少し、その結
果、左側の油圧ポンプPLの斜板角が減少した油圧に応
じた角度に変更されることにより、左側の油圧ポンプP
Lの吐出量が踏み操作量に応じたものに減少して、左側
の油圧モータMLの回転速度が小さくなることで左側の
クローラ1Lの後進走行速度が右側のクローラ1Rより
も遅くなり、これにより旋回が行われる。
【0092】〈前進右ピボットターンモード〉前進走行
状態で旋回内側(右側)のクローラ1Rに対する駆動を
停止させて旋回するモードであって、前進状態におい
て、右側の操作ペダル38Rを最大限踏み操作すること
で得られる。つまり、右側の操作ペダル38Rの最大限
の踏み操作で右側の減圧弁SVRが減圧状態に切り換わ
って右側のサーボシリンダ22Rに対する油圧が低下
し、これにより、右側のサーボシリンダ22Rが中立状
態にまで作動して、右側油圧ポンプPRの作動油吐出量
が零となることで、右側油圧モータPRが停止して右の
クローラ1Rに対する駆動が停止する。
【0093】〈前進左ピボットターンモード〉前進走行
状態で旋回内側(左側)のクローラ1Lに対する駆動を
停止させて旋回するモードであって、前進状態におい
て、左側の操作ペダル38Lを最大限踏み操作すること
で得られる。つまり、左側の操作ペダル38Lの最大限
の踏み操作で左側の減圧弁SVLが減圧状態に切り換わ
って左側のサーボシリンダ22Lに対する油圧が低下
し、これにより、左側のサーボシリンダ22Lが中立状
態にまで作動して、左側油圧ポンプPLの作動油吐出量
が零となることで、左側油圧モータPLが停止して左の
クローラ1Lに対する駆動が停止する。
【0094】〈後進右ピボットターンモード〉後進走行
状態で旋回内側(右側)のクローラ1Rに対する駆動を
停止させて旋回するモードであって、後進状態におい
て、右側の操作ペダル38Rを最大限踏み操作すること
で得られる。つまり、右側の操作ペダル38Rの最大限
の踏み操作で右側の減圧弁SVRが減圧状態に切り換わ
って右側のサーボシリンダ22Rに対する油圧が低下
し、これにより、右側のサーボシリンダ22Rが中立状
態にまで作動して、右側油圧ポンプPRの作動油吐出量
が零となることで、右側油圧モータMRが停止して右の
クローラ1Rに対する駆動が停止する。
【0095】〈後進左ピボットターンモード〉後進走行
状態で旋回内側(左側)のクローラ1Lに対する駆動を
停止させて旋回するモードであって、後進状態におい
て、左側の操作ペダル38Lを最大限踏み操作すること
で得られる。つまり、左側の操作ペダル38Lの最大限
の踏み操作で左側の減圧弁SVLが減圧状態に切り換わ
って左側のサーボシリンダ22Lに対する油圧が低下
し、これにより、左側のサーボシリンダ22Lが中立状
態にまで作動して、左側油圧ポンプPLの作動油吐出量
が零となることで、左側油圧モータMLが停止して左の
クローラ1Lに対するが停止する。
【0096】〈右スピンターンモード〉走行停止状態で
右側のクローラ1Rを後進方向に、かつ、左側のクロー
ラ1Lを前進方向にそれぞれ等しい速さで回動させて旋
回するモードであって、前後進切り換えレバー32を前
後進中立位置Nに操作した状態で右旋回操作具37Rを
操作することで得られる。つまり、前後進切り換えレバ
ー32の前後進中立位置Nへの操作に伴い前後進中立判
別スイッチ32Sからの出力信号が中立信号となること
で旋回モード切り換え弁MVがスピンターン状態に切り
換わり、その状態での右旋回操作具37Rの操作動で右
旋回スイッチRTSがオンすることで、左のクローラ1
Lに対応した前進切り換え弁FVLが前進状態に、か
つ、右のクローラ1Rに対応した後進切り換え弁RVR
が後進状態にそれぞれ切り換わり、これにより、主変速
レバー31の操作位置に対応したパイロット圧で左側の
サーボバルブSVLが前進状態に切り換わってその状態
に対応する前進速度状態に左側のサーボシリンダ22L
が作動することで左側油圧ポンプPLの斜板が前進側に
パイロット圧に相当する角度をもって操作される一方、
主変速レバー31の操作位置に対応したパイロット圧で
右側のサーボバルブSVRが後進状態に切り換わってそ
の状態に対応する後進速度状態に右側のサーボシリンダ
22Rが作動することで右側油圧ポンプPRの斜板が後
進側にパイロット圧に相当する角度をもって操作され、
その結果、左側油圧モータMLが前進側に、かつ、右側
油圧モータMRが後進側にそれぞれ主変速レバー31で
規定された等しい速さで回転して、左側のクローラ1L
が前進方向に、かつ、右側のクローラ1Rが後進方向に
それぞれ等しい速さで回動するのである。そして、右旋
回操作具37Rに対する操作を解除することで、前進切
り換え弁FVL及び後進切り換え弁RVRのそれぞれが
非前進状態及び非後進状態に切り換わり、これにより、
サーボバルブSVL,SVRが変速中立状態となってサ
ーボシリンダ22L,22Rがともに中立状態になり、
旋回の停止が行われる。
【0097】〈左スピンターンモード〉走行停止状態で
左側のクローラ1Lを後進方向に、かつ、右側のクロー
ラ1Rを前進方向にそれぞれ等しい速さで回動させて旋
回するモードであって、前後進切り換えレバー32を前
後進中立位置Nに操作した状態で左旋回操作具37Lを
操作することで得られる。つまり、前後進切り換えレバ
ー32の前後進中立位置Nへの操作に伴い前後進中立判
別スイッチ32Sからの出力信号が中立信号となること
で旋回モード切り換え弁MVがスピンターン状態に切り
換わり、その状態での左旋回操作具37Lの操作動で左
旋回スイッチLTSがオンすることで、右のクローラ1
Rに対応した前進切り換え弁FVRが前進状態に、か
つ、左のクローラ1Lに対応した後進切り換え弁RVL
が後進状態にそれぞれ切り換わり、これにより、主変速
レバー31の操作位置に対応したパイロット圧で右側の
サーボバルブSVRが前進状態に切り換わってその状態
に対応する前進速度状態に右側のサーボシリンダ22R
が作動することで左側油圧ポンプPLの斜板が前進側に
パイロット圧に相当する角度をもって操作される一方、
主変速レバー31の操作位置に対応したパイロット圧で
左側のサーボバルブSVLが後進状態に切り換わってそ
の状態に対応する後進速度状態に左側のサーボシリンダ
22Lが作動することで右側油圧ポンプPRの斜板が後
進側にパイロット圧に相当する角度をもって操作され、
その結果、右側油圧モータMRが前進側に、かつ、左側
油圧モータMLが後進側にそれぞれ主変速レバー31で
規定された等しい速さで回転して、右側のクローラ1R
が前進方向に、かつ、左側のクローラ1Lが後進方向に
それぞれ等しい速さで回動するのである。そして、左旋
回操作具37Lに対する操作を解除することで、前進切
り換え弁FVR及び後進切り換え弁RVLのそれぞれが
非前進状態及び非後進状態に切り換わり、これにより、
サーボバルブSVL,SVRが変速中立状態となってサ
ーボシリンダ22L,22Rがともに中立状態になり、
旋回の停止が行われる。
【0098】そして、前記手動操向手段が、操向弁Vと
前進切り換え弁FVL,FVRと後進切り換え弁RV
L,RVRとサーボバルブSVL,SVRとから構成さ
れ、足動操向手段が、マスターシリンダMCL,MCR
と減圧弁VL,VRとから構成されている。
【0099】また、操向操作具36の操向操作に基づい
て、各静油圧式無段変速装置21L,21Rの油圧ポン
プPL,PRの傾斜角を変更するサーボシリンダ22
L,22Rのうち旋回内側のクローラ1L,1Rに対応
するものを減速方向に作動させるようにそのサーボシリ
ンダ22L,22Rに対するサーボバルブSVL,SV
Rに印加するパイロット圧を制御する制御手段が、操向
弁Vと前進切り換え弁FVL,FVRと後進切り換え弁
RVL,RVRとから構成され、前記主変速レバー31
の操作動に基づいて、両サーボバルブSVL,SVRに
印加するパイロット圧を同等に増減調節する変速手段
が、変速用制御弁42から構成され、前後進切り換えレ
バー32の操作動に基づいて、両サーボバルブSVL,
SVRに印加するパイロット圧の印加方向を切り換えて
両油圧ポンプPL,PRの吐出方向を正逆に切り換える
前後進切り換え手段が、前進切り換え弁FVL,FVR
と、後進切り換え弁RVL,RVRとから構成され、前
記前後進切り換えレバー32が中立状態にあるときにの
み前記スピンターンモードへの切り換えを許容する牽制
手段が、前後進中立判別スイッチ32Sから構成されて
いる。
【0100】〔別実施形態〕上記実施の形態では、前記
副変速レバー33として、2位置切り換えレバー式で一
方の高速位置Hへの操作でオンし、他方の低速位置Lへ
の操作でオフする副変速スイッチを示したが、、副変速
レバー33としては、高速位置と低速位置とに回転切り
換え可能な回転ノブ式のものであっても良い。この場
合、回転ノブ式の副変速レバー33を前後進切り換えレ
バー32の先端に装着して実施しても良い。
【0101】上記実施の形態では、操作ペダル38L,
38Rを踏み操作することでピボットターンを行うよう
に構成したが、ステアリングハンドル12を左右に最大
限切ることにより、ピボットターンを行うように構成し
て実施しても良い。
【0102】上記実施の形態では、スピンターンを行う
に、右スピンターン用の押しボタン式の右旋回操作具3
7Rと、左スピンターン用の押しボタン式の左旋回操作
具37Lを選択操作することで右スピンターンと左スピ
ンターンとを行えるように構成したが、ステアリングハ
ンドル12を最大限切ることによりスピンターンを行う
ように構成して実施しても良い。つまり、操向操作具3
6をもって第2操向操作具37を兼用構成させて実施し
ても良い。
【0103】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態を示すトラクタの側面図
【図2】実施の形態を示すトラクタの正面図
【図3】実施の形態を示す油圧回路図
【図4】実施の形態を示す油圧回路図
【図5】実施の形態を示す制御ブロック図
【図6】実施の形態を示す操向弁の特性の説明図
【符号の説明】
1L,1R クローラ 21L,21R 静油圧式無段変速装置 PL,PR 油圧ポンプ 22L,22R サーボシリンダ SVL,SVR サーボバルブ 31 主変速レバー 31A 握り部 32 前後進切り換えレバー 36 操向操作具 37 第2操向操作具

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対のクローラ(1L),(1R)
    を設け、それらクローラ(1L),(1R)それぞれに
    対して静油圧式無段変速装置(21L),(21R)を
    設けてあるクローラ走行式作業車において、前記静油圧
    式無段変速装置(21L),(21R)に対する操作手
    段を構成するに、操向操作具(36)を設け、その操向
    操作具(36)の操向操作に基づいて、前記各静油圧式
    無段変速装置(21L),(21R)の油圧ポンプ(P
    L),(PR)の斜板角を変更するサーボシリンダ(2
    2L),(22R)のうち旋回内側のクローラ(1
    L),(1R)に対応するものを減速方向に作動させる
    ようにそのサーボシリンダ(22L),(22R)に対
    するサーボバルブ(SVL),(SVR)に印加するパ
    イロット圧を制御する制御手段を設けてあるクローラ走
    行式作業車の操向操作装置。
  2. 【請求項2】 主変速レバー(31)の操作動に基づい
    て、前記両サーボバルブ(SVL),(SVR)に印加
    するパイロット圧を同等に増減調節することで左右の油
    圧ポンプ(PL),(PR)の斜板角の絶対値を同等に
    変更する変速手段を設けてある請求項1記載のクローラ
    走行式作業車の操向操作装置。
  3. 【請求項3】 前記サーボシリンダ(22L),(22
    R)として複動形のシリンダを設け、前後進切り換えレ
    バー(32)の操作動に基づいて、前記両サーボバルブ
    (SVL),(SVR)に印加するパイロット圧の印加
    方向を切り換えて両油圧ポンプ(PL),(PR)の吐
    出方向を正逆に切り換える前後進切り換え手段を設けて
    ある請求項1又は2記載のクローラ走行式作業車の操向
    操作装置。
  4. 【請求項4】 前記操向操作具(36)の操向操作に基
    づいて、前記サーボバルブ(SVL),(SVR)のう
    ち旋回内側のクローラ(1L),(1R)に対応するも
    のを減速方向に作動させるようにそのサーボバルブ(S
    VL),(SVR)に印加するパイロット圧を制御手段
    を介して制御する通常旋回モードと、第2操向操作具
    (37)の操向操作に基づいて、前記両クローラ(1
    L),(1R)に対応するサーボバルブ(SVL),
    (SVR)に印加するパイロット圧の印加方向を互いに
    逆方向とするように切り換えるとともに、前記主変速レ
    バー(31)の操作動に基づくパイロット圧を両サーボ
    バルブ(SVL),(SVR)に印加させて両クローラ
    (1L),(1R)を互いに逆方向に等速度で駆動させ
    ることによりスピンターンさせるスピンターンモードと
    に切り換え操作自在に構成してある請求項3記載のクロ
    ーラ走行式作業車の操向操作装置。
  5. 【請求項5】 前記前後進切り換えレバー(32)が中
    立状態にあるときにのみ前記スピンターンモードへの切
    り換えを許容する牽制手段を設けてある請求項4記載の
    クローラ走行式作業車の走行操作装置。
  6. 【請求項6】 前記第2操向操作具(37)を前記主変
    速レバー(31)の握り部(31A)に設けてある請求
    項4又は5記載のクローラ走行式作業車の操向操作装
    置。
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