JP4960935B2 - 作業車の走行伝動構造 - Google Patents

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本発明は、エンジンの動力を静油圧式無段変速装置に伝達し、静油圧式無段変速装置の動力を操向操作用の操向機構を介して右及び左の走行装置に伝達するように構成した作業車の走行伝動構造に関する。
作業車の一例であるコンバインでは、特許文献1に開示されているように、静油圧式無段変速装置において、エンジンの動力が伝達される入力軸(特許文献1の図4の35)に可変容量型の油圧ポンプ(特許文献1の図4の30)を備え、入力軸の一方側の端部に入力プーリー(特許文献1の図3及び図4の10)を取り付けて、エンジンの動力が伝動ベルトを介して入力プーリーに伝達されるように構成しているものがある。
特許文献1では、機体の向きを変更する操向機構(特許文献1の図2,3,6の17)を備えており、操向機構に作動油を供給する操向機構ポンプ(特許文献1の図4及び図6の21)、及び静油圧式無段変速装置に作動油を供給するチャージポンプ(特許文献1の図4及び図6の41)を備えている。
特許文献1では、操向機構ポンプ(特許文献1の図4及び図6の21)、及びチャージポンプ(特許文献1の図4及び図6の41)を、入力プーリー(特許文献1の図3及び図4の10)とは反対側の入力軸の部分に並べて配置しており、入力軸により操向機構ポンプ及びチャージポンプが駆動されるように構成している。
特開2003−94968号公報
特許文献1によると、操向機構ポンプ及びチャージポンプが、入力プーリーとは反対側の入力軸の部分に並べて配置されているので、操向機構ポンプ及びチャージポンプが静油圧式無段変速装置から横外方に突出する状態となっている。
これにより、例えば操向機構ポンプ及びチャージポンプにフィルタを取り付ける場合、フィルタが静油圧式無段変速装置から横外方に大きく突出する状態となるので、フィルタと機体の他物との干渉を避けるように配置しなければならず、静油圧式無段変速装置(操向機構ポンプ及びチャージポンプ、フィルタ)を、機体に配置し難くなることがある。
本発明は、エンジンの動力を静油圧式無段変速装置に伝達し、静油圧式無段変速装置の動力を操向操作用の操向機構を介して右及び左の走行装置に伝達するように構成した作業車の走行伝動構造において、静油圧式無段変速装置、操向機構ポンプ及びチャージポンプをコンパクトに構成することを目的としており、作動油タンク等の作動油を操向機構ポンプ及びチャージポンプに供給する構造をコンパクトに構成することを目的としている。
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、エンジンの動力を静油圧式無段変速装置に伝達し、静油圧式無段変速装置の動力を操向操作用の操向機構を介して右及び左の走行装置に伝達するように構成した作業車の走行伝動構造において、次のように構成することにある。
静油圧式無段変速装置において、エンジンの動力が伝達される入力軸に可変容量型の油圧ポンプを備える。操向機構に作動油を供給する操向機構ポンプを、油圧ポンプを挟んだ入力軸の一方側に備え、静油圧式無段変速装置に作動油を供給するチャージポンプを、油圧ポンプを挟んだ入力軸の他方側に備えて、入力軸により操向機構ポンプ及びチャージポンプが駆動されるように構成する。作動油を供給する供給路を、入力軸と静油圧式無段変速装置の出力軸との間に入力軸及び出力軸に沿って配置し、供給路の一方から操向機構ポンプに作動油を供給し、供給路の他方からチャージポンプに作動油を供給するように構成する。
(作用)
本発明の第1特徴によると、静油圧式無段変速装置において、入力軸の一方側に操向機構ポンプが備えられて、入力軸の他方側にチャージポンプが備えられており、操向機構ポンプ及びチャージポンプが並べて配置される状態になっていない。これにより、操向機構ポンプ及びチャージポンプが静油圧式無段変速装置から横外方に突出する状態にはならない。
本発明の第1特徴によると、前述のように操向機構ポンプ及びチャージポンプが静油圧式無段変速装置から横外方にあまり突出する状態にならないことにより、例えば操向機構ポンプ又はチャージポンプにフィルタを取り付ける場合に、フィルタが静油圧式無段変速装置から横外方に大きく突出する状態にはならない。
操向機構ポンプ及びチャージポンプを備える場合、作動油タンク等の作動油を操向機構ポンプ及びチャージポンプに供給する供給路を備える必要がある。静油圧式無段変速装置において、入力軸と出力軸とは互いに間隔を開けて平行に配置されているので、入力軸と出力軸との間に空間が生じている。
本発明の第1特徴によると、供給路を入力軸と出力軸との間に入力軸及び出力軸に沿って配置しており、供給路の一方から操向機構ポンプに作動油を供給し、供給路の他方からチャージポンプに作動油を供給するように構成している。このように、入力軸と出力軸との間の既存の空間を利用して供給路を配置することにより、供給路を配置する為のスペースを無理に作り出す必要が少なく、静油圧式無段変速装置から供給路が横外方にあまり突出する状態にはならない。
本発明の第1特徴のように、供給路を入力軸と出力軸との間に入力軸及び出力軸に沿って配置すれば、静油圧式無段変速装置の内部に供給路が配置される状態となるので、供給路から作動油の漏れが発生したとしても、作動油は供給路から静油圧式無段変速装置の内部に漏れるだけなので、作動油が供給路から静油圧式無段変速装置の外部に漏れるような状態は生じ難い。
(発明の効果)
本発明の第1特徴によると、エンジンの動力を静油圧式無段変速装置に伝達し、静油圧式無段変速装置の動力を操向操作用の操向機構を介して右及び左の走行装置に伝達するように構成した作業車の走行伝動構造において、入力軸の一方側及び他方側に、操向機構ポンプ及びチャージポンプを備えることにより、操向機構ポンプ及びチャージポンプが静油圧式無段変速装置から横外方にあまり突出する状態にならなくなって、静油圧式無段変速装置、操向機構ポンプ及びチャージポンプをコンパクトに構成することができた。
本発明の第1特徴によると、作動油タンク等の作動油を操向機構ポンプ及びチャージポンプに供給する供給路を備える場合、入力軸と出力軸との間の既存の空間を利用して供給路を配置することにより、静油圧式無段変速装置から供給路が横外方にあまり突出する状態にならなくなって、静油圧式無段変速装置における供給路の付近をコンパクトに構成することができた。
本発明の第1特徴によると、作動油が供給路から静油圧式無段変速装置の外部に漏れるような状態は生じ難いので、作動油の漏れを少なくすると言う面において有利なものとなった。
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の作業車の走行伝動構造において次のように構成することにある。
入力軸の一方側に入力プーリーを取り付けて、エンジンの動力を伝動ベルトを介して入力軸に伝達するように構成し、入力軸の他方側に静油圧式無段変速装置のポートブロックを備える。入力軸における油圧ポンプと入力プーリーとの間に操向機構ポンプを備え、ポートブロックにチャージポンプを備える。
(作用)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
作業車の一例であるコンバインでは、特許文献1に開示されているように、静油圧式無段変速装置において、入力軸の一方側に入力プーリーを取り付けて、エンジンの動力を伝動ベルトを介して入力軸に伝達するように構成することが多くある。入力軸の一方側に入力プーリーを取り付けると、特許文献1に開示されているように、ポートブロックは入力軸の他方側に備えられる。
前述の状態において、本発明の第2特徴によると、ポートブロックにチャージポンプを備えることにより、チャージポンプの作動油をポートブロックから静油圧式無段変速装置に無理なく供給することができる。このように入力軸の他方側にチャージポンプが備えられると、入力軸の一方側に操向機構ポンプが備えられることになる。
前述の状態において、入力軸の一方側に操向機構ポンプを備える場合、入力軸における油圧ポンプと入力プーリーとの間に空間があるので、本発明の第2特徴によると、入力軸における油圧ポンプと入力プーリーとの間に操向機構ポンプを備えることによって、操向機構ポンプを備える為のスペースを無理に作り出す必要が少なく、操向機構ポンプを無理なく備えることができる。
(発明の効果)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、入力軸における油圧ポンプと入力プーリーとの間を有効に利用することによって、操向機構ポンプを備える為のスペースを無理に作り出す必要が少なく、操向機構ポンプを無理なく備えることができるようになって、静油圧式無段変速装置及び操向機構ポンプをコンパクトに構成することができた。
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第2特徴の作業車の走行伝動構造において次のように構成することにある。
入力軸における油圧ポンプと入力プーリーとの間において、入力軸を支持するベアリングを油圧ポンプ側の部分及び入力プーリー側の部分に備え、油圧ポンプ側及び入力プーリー側のベアリングの間に操向機構ポンプを備える。
(作用)
本発明の第3特徴によると、本発明の第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
静油圧式無段変速装置において、入力軸の一方側に入力プーリーを取り付けて、エンジンの動力を伝動ベルトを介して入力軸に伝達するように構成した場合、伝動ベルトの張力により、入力軸に曲げモーメントが掛かる。
本発明の第3特徴によると、入力軸における油圧ポンプと入力プーリーとの間に、入力軸を支持するベアリングを油圧ポンプ側の部分及び入力プーリー側の部分に備えているので、油圧ポンプ側及び入力プーリー側のベアリングにより、入力軸に掛かる曲げモーメントを十分な強度で支持することができる。
前述のように、入力軸における油圧ポンプと入力プーリーとの間において、油圧ポンプ側及び入力プーリー側のベアリングを備える場合、油圧ポンプ側及び入力プーリー側のベアリングを互いに接近させずに離間させる方が(入力プーリー側のベアリングを入力プーリーに接近させる方が)、入力軸に掛かる曲げモーメントを支持する面で有利なものとなる。
これにより、油圧ポンプ側及び入力プーリー側のベアリングの間に空間が生じるので、本発明の第3特徴のように、油圧ポンプ側及び入力プーリー側のベアリングの間に操向機構ポンプを備えることによって、操向機構ポンプを備える為のスペースを無理に作り出す必要が少なく、操向機構ポンプを無理なく備えることができる。
(発明の効果)
本発明の第3特徴によると、本発明の第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第3特徴によると、油圧ポンプ側及び入力プーリー側のベアリングにより、入力軸に掛かる曲げモーメントを十分な強度で支持することができるようになって、入力軸の支持強度を向上させることができた。
この場合、油圧ポンプ側及び入力プーリー側のベアリングの間の空間を有効に利用することによって、操向機構ポンプを備える為のスペースを無理に作り出す必要が少なく、操向機構ポンプを無理なく備えることができるようになって、静油圧式無段変速装置及び操向機構ポンプをコンパクトに構成することができた。
[1]
図1に示すように、クローラ型式の右及び左の走行装置1によって支持された機体の前部に、刈取部2が昇降操作自在に支持され、刈取部2の後側に運転部3が備えられて、機体の後部左側に脱穀装置4が備えられ、機体の後部右側にグレンタンク5が備えられて、作業車の一例であるコンバインが構成されている。
図2及び図3はミッションケース6の伝動系を示している。静油圧式無段変速装置9の入力軸10の一方側に入力プーリー70が固定され、エンジン7の出力プーリー7aと入力プーリー70とに亘って伝動ベルト8が巻回されて、エンジン7の動力が入力軸10に伝達されている。伝動ベルト8に対してテンションプーリー(図示せず)が備えられ、テンションプーリーが伝動ベルト8の張り側及び緩み側に操作自在に構成されており、エンジン7の動力を入力軸10に伝動する伝動状態及び遮断状態に操作自在なテンションクラッチ機構が構成されている。
図2及び図3に示すように、静油圧式無段変速装置9の出力軸11の動力が、伝動ギヤ12(静油圧式無段変速装置9の出力軸11に固定)、伝動ギヤ13(伝動軸14に固定)、伝動軸14、ワンウェイクラッチ15及び出力プーリー16、テンションクラッチ機能を備えたベルト伝動機構17を介して、刈取部2に伝達される。静油圧式無段変速装置9は、中立位置を備えて、前進側及び後進側に無段階に変速自在に構成されており、ワンウェイクラッチ15は静油圧式無段変速装置9の後進の動力を遮断して、静油圧式無段変速装置9の前進の動力を出力プーリー16に伝達する。
図2,3,4に示すように、シフト部材18がスプライン構造により伝動軸14にスライド及び一体回転自在に外嵌され、低速ギヤ19及び高速ギヤ20が伝動軸14に相対回転自在に外嵌されている。伝動軸21に低速ギヤ22及び高速ギヤ23が固定されて、低速ギヤ19,22が咬合し、高速ギヤ20,23が咬合している。
これにより図2,3,4に示すように、シフト部材18を低速ギヤ19に咬合させると(低速位置)、伝動軸14の動力が低速状態で伝動軸21に伝達され、シフト部材18を高速ギヤ20に咬合させると(高速位置)、伝動軸14の動力が高速状態で伝動軸21に伝達される。以上のように、シフト部材18、低速ギヤ19,22及び高速ギヤ20,23等により、高低2段に変速自在な第1変速装置41が構成されている。
図2,3,4に示すように、シフトギヤ24が伝動軸21にスライド及び相対回転自在に外嵌され、バネ25によりシフトギヤ24が低速ギヤ22の咬合側に付勢されており、作動油が供給されることでシフトギヤ24が低速ギヤ22から離間側に操作される。伝動軸21に高速ギヤ26が相対回転自在に外嵌されて、伝動軸21と高速ギヤ26との間に油圧クラッチ27が備えられている。油圧クラッチ27は摩擦多板型式に構成されて、遮断状態に付勢されており、作動油が供給されることで伝動状態に操作される。伝動軸28に低速ギヤ29及び高速ギヤ30が固定されて、高速ギヤ26,30が咬合しており、シフトギヤ24のスライドに関係なく、シフトギヤ24と低速ギヤ29とが常時咬合している。
これにより図2及び図3に示すように、油圧クラッチ27を遮断状態に操作し、シフトギヤ24を低速ギヤ22に咬合させると(低速位置)、伝動軸21の動力が低速状態で伝動軸28に伝達され、シフトギヤ24を低速ギヤ22から離間側に操作し、油圧クラッチ27を伝動状態に操作すると(高速位置)、伝動軸21の動力が高速状態で伝動軸28に伝達される。以上のように、シフトギヤ24、低速ギヤ29、高速ギヤ26,30及び油圧クラッチ27等により、高低2段に変速自在な第2変速装置42が構成されている。
[2]
次に、第1及び第2変速装置41,42の伝動状態について説明する。
図2及び図3に示すように、低速ギヤ19,22の伝動比と、シフトギヤ24及び低速ギヤ29の伝動比とが同じもの(又は略同じもの)になるように、低速ギヤ19,22の歯数、シフトギヤ24及び低速ギヤ29の歯数が設定されている。
高速ギヤ20,23の伝動比と、高速ギヤ26,30の伝動比とが同じもの(又は略同じもの)になるように、高速ギヤ20,23の歯数、高速ギヤ26,30の歯数が設定されている。
これにより、図2及び図3に示すように、第1変速装置41が低速位置(シフト部材18が低速ギヤ19に咬合)に操作され、且つ、第2変速装置42が高速位置(シフトギヤ24が低速ギヤ22から離間し、油圧クラッチ27が伝動状態)に操作された状態において、伝動軸14から伝動軸28への伝動比G1であったとする。
第1変速装置41が高速位置(シフト部材18が高速ギヤ20に咬合)に操作され、且つ、第2変速装置42が低速位置(シフトギヤ24が低速ギヤ22に咬合し、油圧クラッチ27が遮断状態)に操作された状態において、伝動軸14から伝動軸28への伝動比G2であったとする。
この場合、伝動比G1と伝動比G2とが同じもの (又は略同じもの)になる。
図2及び図3に示すように、第1変速装置41を低速位置に操作し且つ第2変速装置42を高速位置に操作すると、通常の刈取作業状態において使用される刈取作業速度が得られるのであり、刈取作業速度の範囲において静油圧式無段変速装置9を操作することにより、機体の走行速度の調節を行う。第1変速装置41を低速位置に操作し且つ第2変速装置42を低速位置に操作すると、刈取作業速度よりも低速の低速刈取作業速度が得られるのであり、低速刈取作業速度の範囲において静油圧式無段変速装置9を操作することにより、機体の走行速度の調節を行う。低速刈取作業速度は、通常の刈取作業状態よりも圃場の作物が倒伏している場合に使用する。
図2及び図3に示すように、第1変速装置41を高速位置に操作し且つ第2変速装置42を高速位置に操作すると、路上等において使用される移動速度が得られるのであり、移動速度の範囲において静油圧式無段変速装置9を操作することにより、機体の走行速度の調節を行う。第1変速装置41を高速位置に操作し且つ第2変速装置42を低速位置に操作すると、前述と同じ刈取作業速度が得られるのであり、刈取作業速度の範囲において静油圧式無段変速装置9を操作することにより、機体の走行速度の調節を行う。
[3]
次に、ミッショケース6の右及び左の走行装置1への伝動系(直進系)について説明する。
図2及び図3に示すように、伝動軸28に伝動ギヤ31が固定され、支持軸32に伝動ギヤ33が相対回転自在に外嵌されて、伝動ギヤ31,33が咬合している。支持軸32に右及び左の走行伝動ギヤ34(操向機構に相当)がスライド自在及び相対回転自在に外嵌され、バネ35により右及び左の走行伝動ギヤ34が伝動ギヤ33の咬合側に付勢されており、作動油が供給されることで右及び左の走行伝動ギヤ34が伝動ギヤ33から離間側に操作される。
図2及び図3に示すように、右及び左の走行装置1を駆動する右及び左の車軸36が備えられ、右及び左の車軸36に伝動ギヤ37が固定されており、右及び左の走行伝動ギヤ34のスライドに関係なく、右及び左の走行伝動ギヤ34と右及び左の伝動ギヤ37とが常時咬合している。
図2及び図3に示すように、右及び左の走行伝動ギヤ34を伝動ギヤ33に咬合する伝動位置に操作すると、伝動軸28の動力が伝動ギヤ31,33、右及び左の走行伝動ギヤ34、右及び左の伝動ギヤ37、右及び左の車軸36を介して右及び左の走行装置1に伝達されて、機体は直進する。
右(左)の走行伝動ギヤ34を伝動ギヤ33から離間する遮断位置に操作すると、伝動ギヤ33及び右(左)の走行伝動ギヤ34の間で動力が遮断されて、右(左)の走行装置1が自由回転する状態となる。
[4]
次に、ミッションケース6の右及び左の走行装置1への伝動系(旋回系)について説明する。
図2及び図3に示すように、旋回伝動軸38が備えられ、旋回伝動軸38に伝動ギヤ39が相対回転自在に外嵌されて、旋回伝動軸38と伝動ギヤ39との間に油圧クラッチ40が構成されており、伝動ギヤ33に固定された出力ギヤ33aと伝動ギヤ39とが咬合している。緩旋回クラッチ40は摩擦多板型式に構成されて遮断状態に付勢されており、作動油が供給されることで伝動状態に操作される。旋回伝動軸38の端部にブレーキ43が供えられている。ブレーキ43は摩擦多板型式に構成されて、解除状態に付勢されており、作動油が供給されることで制動状態に操作される。
図2及び図3に示すように、旋回伝動軸38に右及び左の旋回ギヤ44が固定されている。支持軸32に右及び左の旋回ギヤ45が相対回転自在に外嵌され、右及び左の旋回ギヤ44,45が咬合しており、右の走行伝動ギヤ34と右の旋回ギヤ45との間に右の旋回クラッチ46が構成され、左の走行伝動ギヤ34と左の旋回ギヤ45との間に左の旋回クラッチ46が構成されている。右及び左の旋回クラッチ46は、摩擦多板型式に構成されて、遮断状態に付勢されており、作動油が供給されることで伝動状態に操作される。
これにより、図2及び図3に示すように、緩旋回クラッチ40を伝動状態に操作して、ブレーキ43を解除状態に操作すると、伝動ギヤ33の動力が伝動ギヤ39、油圧クラッチ40、旋回伝動軸38、右及び左の旋回ギヤ44を介して同方向の低速の動力として、右及び左の旋回ギヤ45に伝達される。
前述の状態において右及び左の走行伝動ギヤ34を伝動ギヤ33に咬合する伝動位置に操作した状態から、右(左)の走行伝動ギヤ34を伝動ギヤ33から離間する遮断位置に操作し、右(左)の旋回クラッチ46を伝動状態に操作すると、伝動ギヤ33の動力と同方向の低速の動力が右(左)の走行伝動ギヤ34から、右(左)の走行装置1に伝達されて、機体は右(左)に緩旋回する。
図2及び図3に示すように、緩旋回クラッチ40を遮断状態に操作して、ブレーキ43を制動状態に操作すると、旋回伝動軸38、右及び左の旋回ギヤ44を介して、右及び左の旋回ギヤ45が停止状態となる。
前述の状態において右及び左の走行伝動ギヤ34を伝動ギヤ33に咬合する伝動位置に操作した状態から、右(左)の走行伝動ギヤ34を伝動ギヤ33から離間する遮断位置に操作し、右(左)の旋回クラッチ46を伝動状態に操作すると、右(左)の走行伝動ギヤ34を介して右(左)の走行装置1に制動が掛かり、機体は右(左)に信地旋回する。
[5]
次に、第2変速装置42、旋回クラッチ46、右及び左の走行伝動ギヤ34、緩旋回クラッチ40、ブレーキ43の油圧回路構造について説明する。
図6に示すように、ミッションケース6に貯留された潤滑油が作動油として使用されるのであり、ミッションケース6の作動油がフィルタ47を介して作業ポンプ48に供給され、刈取部2を昇降操作する油圧シリンダ(図示せず)等に、作業ポンプ48の作動油が供給されている。
図6に示すように、ミッションケース6の作動油がフィルタ47を介して、操向機構ポンプ49及びチャージポンプ50に供給されている。操向機構ポンプ49の油路51にシーケンス弁52が備えられ、シーケンス弁52の下手側に変速制御弁53が接続されており、シーケンス弁52と変速制御弁53との間から分岐した油路54にシーケンス弁55が備えられ、シーケンス弁55の下手側に右及び左の方向制御弁56,57が並列的に接続されている。
図4及び図6に示すように、第2変速装置42において、伝動軸21とシフトギヤ24との間に油室58が形成されて、油室58に作動油が供給されることによりシフトギヤ24が低速ギヤ22から離間側に操作される。変速制御弁53の油路59に油室58及びアキュムレータ60が並列的に接続され、アキュムレータ60の下手側に油圧クラッチ27が接続されている。
図3及び図6に示すように、支持軸32と右の走行伝動ギヤ34との間に右の油室61(操向機構に相当)が形成されて、支持軸32と左の走行伝動ギヤ34との間に左の油室61(操向機構に相当)が形成されており、右の方向制御弁56の油路62が右の油室61及び右の旋回クラッチ46に並列的に接続され、左の方向制御弁57の油路63が左の油室61及び左の旋回クラッチ46に並列的に接続されている。右及び左の油室61の逆止弁64及び油路65にフィルタ66が接続され、フィルタ66の下手側に圧力制御弁67が接続されており、圧力制御弁67の下手側に旋回制御弁68が接続され、旋回制御弁68の下手側に緩旋回クラッチ40及びブレーキ43が並列的に接続されている。
図2,3,4,6に示すように、静油圧式無段変速装置9は、入力軸10に支持された可変容量型の油圧ポンプ71及び出力軸11に支持された油圧モータ72を備え、油圧ポンプ71及び油圧モータ72を一対の油路69により接続して構成されており、油圧ポンプ71の斜板71aの角度を変更することにより、静油圧式無段変速装置9を中立位置、前進側及び後進側に無段階に変速する。
図6に示すように、油路69に亘ってチャージ油路73が接続されて、チャージ油路73の一対の逆止弁74及び一対の絞り弁75が備えられている。チャージポンプ50のチャージ油路76がチャージ油路73における逆止弁74の間の部分に接続されて、チャージ油路76にフィルタ77が備えられている。チャージ油路76におけるチャージ油路73とフィルタ77との間の部分から油路78が分岐し、油路78がミッションケースの6の第3ケース部6c(静油圧式無段変速装置9を収容)(図3及び図4参照)に接続されて、油路78にリリーフ弁79が備えられており、ミッションケースの6の第3ケース部6cの油路80がミッションケース6に接続されている。
図6に示すように、変速制御弁53、右及び左の方向制御弁56,57、旋回制御弁68がパイロット操作式に構成されている。チャージ油路76におけるチャージポンプ50とフィルタ77との間の部分から油路81が分岐しており、変速制御弁53、右及び左の方向制御弁56,57、旋回制御弁68にパイロット作動油を給排操作するパイロット弁82,83,84,85が、油路81に並列的に接続されている。圧力制御弁67及びパイロット弁82〜85は、電磁操作式に構成されている。
[6]
次に、ミッションケース6の構造、操向機構ポンプ49及びチャージポンプ50の付近の構造について説明する。
図3及び図4に示すように、ミッションケース6は第1ケース部6a及び第2ケース部6bの2分割構造に構成されており、静油圧式無段変速装置9(油圧ポンプ71及び油圧モータ72)を収容する第3ケース部6cが、第2ケース部6bに一体的に接続されている。第3ケース部6cにおける第1ケース6a側の部分に、ポンプブロック86が連結され、第3ケース部6cにおける第1ケース6a側とは反対側の部分に、ポートブロック87(入力軸10の他方側で、入力プーリー70の反対側)が連結されている。
図3及び図4に示すように、ミッションケース6の第3ケース部6c、ポンプブロック86及びポートブロック87に亘って、入力軸10が貫通するように支持されており、ミッションケース6の第3ケース部6c、ポンプブロック86及びポートブロック87に、入力軸10を支持するベアリング88,89,90が備えられている。ミッションケース6の第3ケース部6c及びポートブロック87に亘って、出力軸11が貫通するように支持されており、ミッションケース6の第3ケース部6c及びポートブロック87に、出力軸11を支持するベアリング91,92が備えられている。
図3及び図4に示すように、入力軸10における油圧ポンプ71と入力プーリー70との間において、入力軸10を支持するベアリング88,89が、油圧ポンプ10側の部分(ミッションケース6の第3ケース部分6c)、及び入力プーリー70側の部分(ポンプブロック86)に備えられている。ポンプブロック86に操向機構ポンプ49が備えられており(操向機構ポンプ49が油圧ポンプ71を挟んだ入力軸10の一方側の部分に備えられた状態)、入力軸10により操向機構ポンプ49が駆動される。入力軸10における油圧ポンプ70と入力プーリー71との間に、操向機構ポンプ49が備えられており、油圧ポンプ71側及び入力プーリー70側のベアリング88,89の間に、操向機構ポンプ49が備えられている。
図3及び図4に示すように、ポートブロック87にフィルタ77が連結され、ポートブロック87にチャージポンプ50が備えられており(チャージポンプ50が油圧ポンプ71を挟んだ入力軸10の他方側の部分に備えられた状態)、入力軸10によりチャージポンプ50が駆動される。
[7]
次に、前項[5]に記載に記載の油圧回路構造とミッションケース6との関係について説明する。
図5及び図6に示すように、ミッションケース6の第2ケース部6bの後部に上下方向に沿って内壁6dが形成されており、ミッションケース6の第1及び第2ケース部6a,6bを連結した状態で、ミッションケース6の第2ケース部6bの後部及び内壁6d、ミッションケース6の第1ケース部6aにより、油路93がミッションケース6の下部から上部に亘って形成されている。ミッションケース6の第2ケース部6bの上部にフィルタ47が連結されており、ミッションケース6の作動油が油路93を介してフィルタ47に供給される。
図4,5,6に示すように、ミッションケース6の第2ケース部6bの上部において、フィルタ47から油路94が前方(入力軸10及び出力軸11と直交する方向)に延出され、油路94がミッションケース6の第3ケース部6cにおける入力軸10と出力軸11との間の部分に入り込んでいる。入力軸10と出力軸11との間において、油路94の端部から供給路95が、入力軸10及び出力軸11に沿って(図4の紙面右方向)、ミッションケース6の第3ケース部6cからポンプブロック86に貫通しており、供給路95が操向機構ポンプ49に接続されている。
図4,5,6に示すように、油路94の端部から供給路96が、入力軸10及び出力軸11に沿って(図4の紙面左方向)、ミッションケース6の第3ケース部6cからポートブロック87に貫通しており、供給路96がチャージポンプ50に接続されている。これにより、ミッションケース6の作動油が、油路93、フィルタ47、油路94から供給路95を介して操向機構ポンプ49に供給されるのであり、油路94から供給路96を介してチャージポンプ50に供給される。
図3に示すように、ミッションケース6の第1ケース部分6aに油圧ブロック97が連結されて、図6に示す油路51,54,59,62,63,65,81、シーケンス弁52,55、変速制御弁53、右及び左の方向制御弁56,57、アキュムレータ60、逆止弁64、フィルタ66、圧力制御弁67、旋回制御弁68及びパイロット弁82〜85が、油圧ブロック97に内装されている。操向機構ポンプ49の作動油がポンプブロック86から配管(図示せず)を介して、油路51(油圧ブロック97)に供給されており、チャージポンプ50の作動油がポートブロック87から配管(図示せず)を介して、油路81(油圧ブロック97)に供給されている。
図6に示す油路69,78、チャージ油路73,76、逆止弁74、絞り弁75、リリーフ弁79が、ポートブロック87に内装されている。
[8]
次に、変速制御弁53、右及び左の方向制御弁56,57、圧力制御弁67、旋回制御弁68及びパイロット弁82〜85の操作系の構成について説明する。
図7に示すように、運転部3に主変速レバー98が備えられて、油圧ポンプ71の斜板71aと主変速レバー98とが機械的に連係されており、主減速レバー98により油圧ポンプ71の斜板71aの角度を変更することによって、静油圧式無段変速装置9を中立位置、前進側及び後進側に無段階に変速する。運転部3に副変速レバー99が備えられて、副変速レバー99とシフト部材18とが機械的に連係されており、副変速レバー99によってシフト部材18を低速及び高速位置に操作する。
図7に示すように、主変速レバー98の握り部に押しボタン型式の副変速スイッチ101が備えられて、副変速スイッチ101の操作信号が制御装置100に入力されている。運転部3に操向レバー102及び選択スイッチ103が備えられて、操向レバー102及び選択スイッチ103の操作位置が制御装置100に入力されており、制御装置100により圧力制御弁67及びパイロット弁82〜85が、以下の[8][9][10][11]に記載のように操作される。
図2,3,6に示すように、副変速スイッチ101が押し操作されて低速状態が選択されると、パイロット弁82により変速制御弁53が低速位置に操作される。これにより、油室58の作動油が排出され、シフトギヤ24が低速ギヤ22の咬合側に操作されて、油圧クラッチ27から作動油が排出され、油圧クラッチ27が遮断状態に操作されて、低速状態が得られる。
図2,3,6に示すように、副変速スイッチ101が押し操作されて高速状態が選択されると、パイロット弁82により変速制御弁53が高速位置に操作される。これにより、油室58に作動油が供給され、シフトギヤ24が低速ギヤ22から離間側に操作されて、アキュムレータ60を介して油圧クラッチ27に作動油が供給され、油圧クラッチ27が伝動状態に操作されて、高速状態が得られる。
[9]
次に、操向レバー102を中立位置N、右及び左第1旋回位置R1,L1に操作した場合について説明する。
図7に示すように、操向レバー102は、中立位置N、右及び左第1旋回位置R1,L1、右及び左第2旋回位置R2,L2に操作自在に構成されている。
図2,3,6に示すように、操向レバー102が中立位置Nに操作されると、パイロット弁83,84により右及び左の方向制御弁56,57が排油位置に操作されて、右及び左の走行伝動ギヤ34が伝動ギヤ33に咬合する伝動位置に操作され、右及び左の旋回クラッチ46が遮断状態に操作される。これにより、伝動軸28の動力が伝動ギヤ31,33、右及び左の走行伝動ギヤ34、右及び左の伝動ギヤ37、右及び左の車軸36を介して右及び左の走行装置1に伝達されて、機体は直進する。この場合に、圧力制御弁67により緩旋回クラッチ40が遮断状態に操作され、ブレーキ43が解除状態に操作されている。
図2,3,6に示すように、操向レバー102が右第1旋回位置R1に操作されると、パイロット弁83により右の方向切換弁56が供給位置に操作され、右の油室61及び右の旋回クラッチ46に作動油が供給されて、右の走行伝動ギヤ34が伝動ギヤ33から離間する遮断位置に操作され、右の旋回クラッチ46が伝動状態に操作される。
この場合、図2,3,6に示すように、圧力制御弁67により緩旋回クラッチ40が遮断状態に操作され、ブレーキ43が解除状態に操作されており、旋回伝動軸38が自由回転状態となっているので、右の旋回クラッチ46が伝動状態に操作されても、同方向の低速の動力が右の走行伝動ギヤ34に伝達されたり、右の走行伝動ギヤ34に制動が掛かるようなことはなく、右の走行伝動ギヤ34は自由回転状態となる。
このように操向レバー102が右第1旋回位置R1に操作されると、左の走行装置1に動力が伝達された状態で、右の走行装置1が自由回転状態となり、機体は直進状態から徐々に右に向きを変える。
これと同様に操向レバー102が左第1旋回位置L1に操作されると、パイロット弁84により左の方向切換弁57が供給位置に操作されて、左の走行伝動ギヤ34が伝動ギヤ33から離間する遮断位置に操作され、左の旋回クラッチ46が伝動状態に操作される(右の走行伝動ギヤ34は伝動位置に操作されて、右の旋回クラッチ46は遮断状態に操作されている)。これにより、機体は直進状態から徐々に左に向きを変える。
[10]
次に、選択スイッチ103、及び選択スイッチ103が緩旋回位置に操作された状態において、操向レバー102が右及び左第2旋回位置R2,L2に操作された場合について説明する。
図7に示すように、選択スイッチ103は緩旋回位置及び信地旋回位置に操作自在に構成されている。図6に示すように、選択スイッチ103が緩旋回位置に操作されると、パイロット弁85により旋回制御弁68が緩旋回位置(作動油を緩旋回クラッチ40に供給し、ブレーキ43の作動油を排出(解除状態))に操作され、選択スイッチ103が信地旋回位置に操作されると、パイロット弁85により旋回制御弁68が信地旋回位置(作動油をブレーキ43に供給し、緩旋回クラッチ40の作動油を排出(遮断状態))に操作される。
図2,3,6に示すように、選択スイッチ103が緩旋回位置に操作された状態において、操向レバー102が右第1旋回位置R1(左第1旋回位置L1)から右第2旋回位置R2(左第2旋回位置L2)に操作されていくと、圧力制御弁67により緩旋回クラッチ40に作動油が供給され、操向レバー102の操作位置に対応して、緩旋回クラッチ40の作動圧が昇圧操作されて、緩旋回クラッチ40が伝動側に操作されていくのであり、操作レバー102が右第2旋回位置R2(左第2旋回位置L2)に操作されると、緩旋回クラッチ40の作動圧が最高圧となる。
これにより、図2,3,6に示すように、操向レバー102が右第1旋回位置R1から右第2旋回位置R2に操作されるのに伴って、伝動ギヤ33の動力が伝動ギヤ39、油圧クラッチ40、旋回伝動軸38、右の旋回ギヤ44を介して同方向の低速の動力として、右の旋回ギヤ45、右の旋回クラッチ46及び右の走行伝動ギヤ34を介して、右の走行装置1に伝達されて、機体は右に緩旋回する。
これと同様に操向レバー102が左第1旋回位置L1から左第2旋回位置L2に操作されるのに伴って、左の旋回クラッチ46及び左の走行伝動ギヤ34を介して同方向の低速の動力が、左の走行装置1に伝達されて、機体は左に緩旋回する。
この場合、図2,3,6に示すように、操向レバー102が右第1旋回位置R1(左第1旋回位置L1)から右第2旋回位置R2 (左第2旋回位置L2)に操作されるほど、緩旋回クラッチ40の作動圧が昇圧操作されるのであり、操向レバー102が右第1旋回位置R1(左第1旋回位置L1)から右第2旋回位置R2 (左第2旋回位置L2)に操作されるほど、右(左)の緩旋回の旋回半径が小さくなっていく。
[11]
次に、選択スイッチ103が信地旋回位置に操作された状態において、操向レバー102が右及び左第2旋回位置R2,L2に操作された場合について説明する。
図2,3,6に示すように、選択スイッチ103が信地旋回位置に操作された状態において、操向レバー102が右第1旋回位置R1(左第1旋回位置L1)から右第2旋回位置R2(左第2旋回位置L2)に操作されていくと、圧力制御弁67によりブレーキ43に作動油が供給され、操向レバー102の操作位置に対応して、ブレーキ43の作動圧が昇圧操作されて、ブレーキ43が制動側に操作されていくのであり、操作レバー102が右第2旋回位置R2(左第2旋回位置L2)に操作されると、ブレーキ43の作動圧が最高圧となる。
これにより図2,3,6に示すように、操向レバー102が右第1旋回位置R1から右第2旋回位置R2に操作されるのに伴って、旋回伝動軸38、右の旋回ギヤ44,45、右の旋回クラッチ46及び右の走行伝動ギヤ34を介して、右の走行装置1に制動が掛かり、機体は右に信地旋回する。
これと同様に操向レバー102が左第1旋回位置L1から左第2旋回位置L2に操作されるのに伴って、左の旋回クラッチ46及び左の走行伝動ギヤ34を介して、左の走行装置1に制動が掛かり、機体は左に信地旋回する。
この場合、図2,3,6に示すように、操向レバー102が右第1旋回位置R1(左第1旋回位置L1)から右第2旋回位置R2 (左第2旋回位置L2)に操作されるほど、ブレーキ43の作動圧が昇圧操作されるのであり、操向レバー102が右第1旋回位置R1(左第1旋回位置L1)から右第2旋回位置R2 (左第2旋回位置L2)に操作されるほど、右(左)の信地旋回の旋回半径が小さくなっていく。
[発明の実施の別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]の図2,3,4に示すミッションケース6に代えて、図8に示すようなミッションケース6を採用した場合の、チャージポンプ50について説明する。
[12]
図8に示すミッションケース6においては、図2及び図3に示す第1及び第2変速装置41,42、伝動軸28、低速ギヤ29、高速ギヤ30及び伝動ギヤ31が廃止されている。伝動ギヤ33が支持軸32に固定されており、出力軸11の動力が伝動軸104を介して伝動ギヤ33及び支持軸32に直接に伝達されている。図2及び図3に示す旋回伝動軸38、伝動ギヤ39、緩旋回クラッチ40、ブレーキ43、右及び左の旋回ギヤ44が廃止されている。
図8に示すように、支持軸32の右及び左の端部に咬合部32aが固定され、右及び左の走行伝動ギヤ34がスライド及び相対回転自在に支持軸32に外嵌され、バネ35により右及び左の走行伝動ギヤ34が、支持軸32の右及び左の咬合部32aの咬合側に付勢されている。右及び左の走行伝動ギヤ34に対して右及び左のブレーキ43が備えられ、バネ35に抗して右及び左の走行伝動ギヤ34を押し操作する右及び左の操作ピストン105が備えられている。
これにより、右及び左の走行伝動ギヤ34が支持軸32の右及び左の咬合部32aに咬合していると、支持軸32の動力が右及び左の走行伝動ギヤ34を介して右及び左の走行装置1に伝達されて、機体は直進する。
図8に示すように、右の操作ピストン105により右の走行伝動ギヤ34を押し操作して、支持軸32の右の咬合部32aから離間する離間位置に操作すると、右の走行伝動ギヤ34及び右の走行装置1が自由回転状態となって、機体は直進状態から徐々に右に向きを変える。
図8に示すように、右の操作ピストン105により右の走行伝動ギヤ34を離間位置からさらに押し操作すると、右の操作ピストン105により右のブレーキ43が押圧されて制動側に操作され、右の走行伝動ギヤ34を介して右の走行装置1に制動が掛かり、機体は右に信地旋回する。これと同様に、左の操作ピストン105により左の走行伝動ギヤ34を押し操作することにより、機体が直進状態から徐々に左に向きを変える状態、及び機体が左に信地旋回する状態が得られる。
[13]
図8に示すミッションケース6に対して、図9に示す油圧回路構造が備えられる。
図9に示すように、ミッションケース6の作動油がフィルタ47を介して油圧ポンプ118に供給され、油圧ポンプ118の油路106が方向制御弁107に接続されている。油路106から分岐した油路108が補助制御弁109を介して、昇降制御弁110及び刈取部2を昇降操作する単動型の油圧シリンダ111に接続されている。
図9に示すように、油路106からチャージ油路76が分岐して、チャージ油路73に接続されており、チャージ油路76にリリーフ弁112が備えられている。ミッションケース6とチャージ油路73とに亘って油路116が接続されており、油路116に絞り弁117が備えられている。右及び左の操作ピストン105から逆止弁64を介して油路113が延出され、油路113に可変リリーフ弁114が備えられており、油路113がチャージ油路76に接続され、昇降制御弁110の油路115が油路113に接続されている。
[14]
以上の構造により、図8及び図9に示すように、油圧ポンプ118の作動油が方向制御弁107に供給されており、方向制御弁107が中立位置に操作されると、前項[12]に記載のように、右及び左の走行伝動ギヤ34が支持軸32の右及び左の咬合部32aに咬合し、支持軸32の動力が右及び左の走行伝動ギヤ34を介して右及び左の走行装置1に伝達されて、機体は直進する。
図8及び図9に示すように、方向制御弁107が右旋回側に操作されると、前項[12]に記載のように、右の操作ピストン105に作動油が供給されて、右の操作ピストン105により右の走行伝動ギヤ34を押し操作して、支持軸32の右の咬合部32aから離間する離間位置に操作し、右の走行伝動ギヤ34及び右の走行装置1が自由回転状態となって、機体は直進状態から徐々に右に向きを変える。
図8及び図9に示すように、方向制御弁107がさらに右旋回側に操作されると、可変リリーフ弁114が閉側に操作され、右の操作ピストン105の作動圧が上昇して、前項[12]に記載のように、右の操作ピストン105により右の走行伝動ギヤ34がさらに押し操作され、右のブレーキ43が押圧されて制動側に操作されて、右の走行伝動ギヤ34を介して右の走行装置1に制動が掛かり、機体は右に信地旋回する。方向制御弁107が左旋回側に操作されると、前述と同様に機体が直進状態から徐々に左に向きを変える状態、及び機体が左に信地旋回する状態が得られる。
図8及び図9に示すように、方向制御弁107が中立位置に操作されている状態において、昇降制御弁110が中立位置、上昇位置及び下降位置に操作されることにより、油路106の作動油が補助制御弁109及び油路108を介して油圧シリンダ111に給排操作されて、刈取部2の昇降操作が行われる。
[15]
図8及び図9に記載のように(前項[14]の記載参照)、方向制御弁107が中立位置に操作され、昇降制御弁110が中立位置に操作された状態において、油圧ポンプ118の作動油が油路106,108,113を介して、チャージ油路73,76に供給されて、静油圧式無段変速装置9(油路69)に供給されるのであり、余剰の作動油がチャージ油路73から油路116を介してミッションケース6に戻される。
図8及び図9に示すように(前項[14]の記載参照)、方向制御弁107が右又は左旋回側に操作された状態(右又は左の操作ピストン105が右又は左の走行伝動ギヤ34を押し操作している途中の状態)において、チャージ油路73,76に供給される作動油が不足気味になるので、この状態では静油圧式無段変速装置9(油路69)が、ミッションケース6の作動油を油路116及びチャージ油路73を介して吸入する。
図8及び図9に示すように(前項[14]の記載参照)、方向制御弁107が中立位置に操作され、昇降制御弁110が上昇位置に操作された状態(油圧シリンダ111が伸長作動している途中の状態で、刈取部2が上昇操作されている途中の状態)において、前述と同様にチャージ油路73,76に供給される作動油が不足気味になるので、この状態では静油圧式無段変速装置9(油路69)が、ミッションケース6の作動油を油路116及びチャージ油路73を介して吸入する。
図8及び図9に示すように(前項[14]の記載参照)、方向制御弁107が右又は左旋回側に操作された状態において、右又は左の操作ピストン105が作動限界に達して停止すると、油路106の圧力が上昇して、リリーフ弁112が開く。これにより、油圧ポンプ118の作動油がチャージ油路73,76に供給されて、静油圧式無段変速装置9(油路69)に供給されるのであり、余剰の作動油がチャージ油路73から油路116を介してミッションケース6に戻される。
図8及び図9に示すように(前項[14]の記載参照)、方向制御弁107が中立位置に操作され、昇降制御弁110が上昇位置に操作された状態において、油圧シリンダ111が伸張限界に達して停止すると、油路106の圧力が上昇して、リリーフ弁112が開く。これにより、油圧ポンプ118の作動油がチャージ油路73,76に供給されて、静油圧式無段変速装置9(油路69)に供給されるのであり、余剰の作動油がチャージ油路73から油路116を介してミッションケース6に戻される。
コンバインの全体側面図 静油圧式無段変速装置及びミッションケースの伝動系を概要を示す正面図 静油圧式無段変速装置及びミッションケースの縦断正面図 静油圧式無段変速装置の付近の縦断正面図 ミッションケースの縦断側面図 油圧回路図 主変速レバー、副変速レバー、操向レバー及び選択スイッチの連係状態を示す図 発明の実施の別形態における静油圧式無段変速装置及びミッションケースの縦断正面図 発明の実施の別形態における油圧回路図
符号の説明
1 走行装置
7 エンジン
8 伝動ベルト
9 静油圧式無段変速装置
10 入力軸
11 出力軸
34,61 操向機構
49 操向機構ポンプ
50 チャージポンプ
70 入力プーリー
71 油圧ポンプ
87 ポートブロック
88,89 ベアリング
95,96 供給路

Claims (3)

  1. エンジンの動力を静油圧式無段変速装置に伝達し、前記静油圧式無段変速装置の動力を操向操作用の操向機構を介して右及び左の走行装置に伝達するように構成した作業車の走行伝動構造であって、
    前記静油圧式無段変速装置において、前記エンジンの動力が伝達される入力軸に可変容量型の油圧ポンプを備え、
    前記操向機構に作動油を供給する操向機構ポンプを、前記油圧ポンプを挟んだ入力軸の一方側に備え、前記静油圧式無段変速装置に作動油を供給するチャージポンプを、前記油圧ポンプを挟んだ入力軸の他方側に備えて、前記入力軸により操向機構ポンプ及びチャージポンプが駆動されるように構成し、
    作動油を供給する供給路を、前記入力軸と静油圧式無段変速装置の出力軸との間に入力軸及び出力軸に沿って配置し、前記供給路の一方から操向機構ポンプに作動油を供給し、前記供給路の他方からチャージポンプに作動油を供給するように構成してある作業車の走行伝動構造。
  2. 前記入力軸の一方側に入力プーリーを取り付けて、前記エンジンの動力を伝動ベルトを介して入力軸に伝達するように構成し、前記入力軸の他方側に静油圧式無段変速装置のポートブロックを備えて、
    前記入力軸における油圧ポンプと入力プーリーとの間に操向機構ポンプを備え、
    前記ポートブロックにチャージポンプを備えてある請求項1に記載の作業車の走行伝動構造。
  3. 前記入力軸における油圧ポンプと入力プーリーとの間において、前記入力軸を支持するベアリングを油圧ポンプ側の部分及び入力プーリー側の部分に備え、前記油圧ポンプ側及び入力プーリー側のベアリングの間に操向機構ポンプを備えてある請求項2に記載の作業車の走行伝動構造。
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