JP5215122B2 - 作業車の走行変速構造 - Google Patents
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Description
特許文献1では、静油圧式無段変速装置の油圧ポンプを変速自在に構成し、静油圧式無段変速装置の油圧ポンプを操作する変速レバー(特許文献1の図1の7)を備えており、運転者が変速レバーにより静油圧式無段変速装置の油圧ポンプを操作する。
これにより、上り坂での走行や旋回時等において、エンジンに大きな負荷が掛からないようにしている。
(構成)
本発明の第1特徴は作業車の走行変速構造において次のように構成することにある。
エンジンの動力が伝達される走行用の静油圧式無段変速装置が備えられ、前記静油圧式無段変速装置に伝動上手側の油圧ポンプと伝動下手側の油圧モータとが備えられ、前記油圧ポンプ及び前記油圧モータは人為変速自在に構成され、人為的に操作可能な油圧モータ操作具と、人為的に操作可能な油圧ポンプ操作具とが備えられると共に、前記油圧モータが前記油圧モータ操作具の操作位置に対応する変速状態に操作されるように、かつ、前記油圧ポンプが前記油圧ポンプ操作具の操作位置に対応する変速状態に操作されるように構成され、前記油圧モータの斜板を操作する操作油の圧力を制御する圧力制御弁が備えられ、前記油圧モータは、前記静油圧式無段変速装置に掛かる負荷が前記操作油の圧力よりも大きくなったとき、前記斜板が前記負荷によって低速側に変位するように構成され、
走行負荷が増大すると、前記油圧モータを低速側に操作する油圧モータ減速手段と、
前記油圧モータ減速手段により前記油圧モータが低速側に操作されても、前記走行負荷が増大すると、前記油圧ポンプを低速側に操作する油圧ポンプ減速手段と、が備えられ、
前記油圧モータ減速手段は、前記斜板が前記負荷によって低速側に変位しているとき、前記斜板が所定位置に達するまでは、前記操作油の圧力が一定値に保持されるように前記圧力制御弁を制御し、前記斜板が前記所定位置に達すると、前記操作油の圧力が所定量下がるように前記圧力制御弁を制御する。
[I]−1
静油圧式無段変速装置の油圧モータを低速側に操作することは、静油圧式無段変速装置の油圧ポンプから油圧モータに作動油が十分に供給されても、静油圧式無段変速装置の油圧モータはあまり回転しなくてもよいことになる。これにより、静油圧式無段変速装置の油圧モータを低速側に操作した場合、静油圧式無段変速装置の油圧ポンプの吐出量が確保されていれば、静油圧式無段変速装置の油圧モータから伝動下手側に、十分な走行用の駆動力(トルク)を備えた低速の動力が伝達されることになる。
前項[I]−1に記載のように、走行負荷が増大して、静油圧式無段変速装置の油圧モータが低速側に操作された場合、作業地の状態や作業条件等により、静油圧式無段変速装置の油圧モータの低速側への操作だけでは十分ではなく、走行負荷の増大が抑えられない状態になることがある。
これにより、最初に静油圧式無段変速装置の油圧モータを低速側に操作することによって、走行用の駆動力(トルク)の不足を避けながら、エンジンに大きな負荷が掛からないようにすることができるのであり、これでもなお走行負荷の増大が抑えられない場合、静油圧式無段変速装置の油圧ポンプを低速側に操作することによって、エンジンに大きな負荷が掛からないようにすることができる。この場合、静油圧式無段変速装置の油圧モータが低速側に操作されると、走行用の駆動力(トルク)が不足する状態になることが考えられるのであるが、本発明の第1特徴ではエンジンに大きな負荷が掛からないようにすることを優先している。
本発明の第1特徴によれば、走行負荷が増大すると、静油圧式無段変速装置の油圧モータを低速側に操作し、静油圧式無段変速装置の油圧ポンプを低速側に操作するように構成しているので、減速範囲が静油圧式無段変速装置の油圧モータから油圧ポンプに亘る大きなものになる。
これによって、走行負荷が小さなものになる作業地の状態や作業条件等から、走行負荷が大きなものになる作業地の状態や作業条件等まで、各種の作業地の状態や作業条件等の広い範囲に対応することができるようになる。
本発明の第1特徴によれば、走行用の静油圧式無段変速装置を備えた作業車の走行変速構造において、走行負荷が増大すると、最初に静油圧式無段変速装置の油圧モータを低速側に操作し、次に静油圧式無段変速装置の油圧ポンプを低速側に操作するように構成することにより、走行用の駆動力(トルク)の不足を避けながら、エンジンに大きな負荷が掛からないようにすることができて、作業車の走行性能を向上させることができた。
本発明の第1特徴によると、減速範囲が静油圧式無段変速装置の油圧モータから油圧ポンプに亘る大きなものになるので、各種の作業地の状態や作業条件等の広い範囲に対応することができるようになって、作業車の走行性能を向上させることができた。
本発明の第1特徴によると、前記した「作用」に加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第1特徴によると、運転者が油圧モータ操作具を操作することにより、静油圧式無段変速装置の油圧モータを操作することができ、運転者が油圧ポンプ操作具を操作することにより、静油圧式無段変速装置の油圧ポンプを操作することができる。これによって、静油圧式無段変速装置の変速範囲を油圧モータから油圧ポンプに亘る大きなものになるのであり、運転者が油圧モータ操作具及び油圧ポンプ操作具を操作することにより、静油圧式無段変速装置の大きな変速範囲から所望の変速位置を設定することができる。
本発明の第1特徴によると、前記した「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第1特徴によると、運転者が油圧モータ操作具及び油圧ポンプ操作具を操作することにより、静油圧式無段変速装置の大きな変速範囲から所望の変速位置を設定することができ、各種の作業地の状態や作業条件等の広い範囲に対応することができるようになって、作業車の走行性能を向上させることができた。
(構成)
本発明の第2特徴は作業車の走行変速構造において次のように構成することにある。
エンジンの動力が伝達される走行用の静油圧式無段変速装置が備えられ、前記静油圧式無段変速装置に伝動上手側の油圧ポンプと伝動下手側の油圧モータとが備えられ、前記油圧ポンプ及び前記油圧モータは変速自在に構成され、前記油圧モータの斜板を操作する操作油の圧力を制御する圧力制御弁が備えられ、前記油圧モータは、前記静油圧式無段変速装置に掛かる負荷が前記操作油の圧力よりも大きくなったとき、前記斜板が前記負荷によって低速側に変位するように構成され、
走行負荷が増大すると、前記油圧モータを低速側に操作する油圧モータ減速手段と、
前記油圧モータ減速手段により前記油圧モータが低速側に操作されても、前記走行負荷が増大すると、前記油圧ポンプを低速側に操作する油圧ポンプ減速手段と、が備えられ、
前記油圧モータ減速手段は、前記斜板が前記負荷によって低速側に変位しているとき、前記斜板が所定位置に達するまでは、前記操作油の圧力が一定値に保持されるように前記圧力制御弁を制御し、前記斜板が前記所定位置に達すると、前記操作油の圧力が所定量下がるように前記圧力制御弁を制御する。
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第2特徴の作業車の走行変速構造において次のように構成することにある。
人為的に操作可能な油圧モータ操作具が備えられると共に、前記油圧モータが前記油圧モータ操作具の操作位置に対応する変速状態に操作されるように構成されている。
[IV]
(構成)
本発明の第4特徴は、本発明の第2または第3特徴の作業車の走行変速構造において次のように構成することにある。
人為的に操作可能な油圧ポンプ操作具が備えられると共に、前記油圧ポンプが前記油圧ポンプ操作具の操作位置に対応する変速状態に操作されるように構成されている。
[V]
(構成)
本発明の第5特徴は、本発明の第1から第4の何れか一つの作作業車の走行変速構造において次のように構成することにある。
前記斜板の変位可能範囲において前記所定位置が複数設定され、前記油圧モータ減速手段は、前記斜板が前記所定位置に達する毎に前記操作油の圧力が所定量下がるように前記圧力制御弁を制御する。
[VI]
(構成)
本発明の第6特徴は、本発明の第1から第5の何れか一つの作業車の走行変速構造において次のように構成することにある。
人為的に複数段に切換操作可能な油圧モータ操作具が備えられると共に、前記油圧モータが前記油圧モータ操作具の操作位置に対応する複数の変速状態に操作されるように構成され、前記油圧モータ減速手段は、前記油圧モータが、前記油圧モータ操作具の現在の操作位置に対応する変速状態よりも一段低速側の変速状態となるように、前記圧力制御弁を制御する。
[VII]
(構成)
本発明の第7特徴は、本発明の第1から第6特徴の何れか一つの作業車の走行変速構造において次のように構成することにある。
油圧モータ減速手段及び油圧ポンプ減速手段が作動した後において、走行負荷が減少すると、静油圧式無段変速装置の油圧モータ及び油圧ポンプの一方を高速側に操作する復帰手段が備えられている。
本発明の第7特徴によると、以下のような「作用」を備えている。
走行負荷の増大により、静油圧式無段変速装置の油圧モータが低速側に操作され、静油圧式無段変速装置の油圧ポンプが低速側に操作された後において、走行負荷が減少した場合、静油圧式無段変速装置の油圧モータ及び油圧ポンプの両方が同時に高速側に操作されるように構成すると、静油圧式無段変速装置が大きく高速側に操作されることになる。
従って、この後に直ぐに走行負荷が増大すれば、静油圧式無段変速装置の油圧モータ及び油圧ポンプが低速側に操作されることになり、機体の走行速度が高速側及び低速側に頻繁に変化することになって、乗り心地の面で好ましくない。
このように走行負荷が減少した場合、静油圧式無段変速装置の油圧モータ及び油圧ポンプの一方を高速側に操作するように構成することにより、静油圧式無段変速装置が高速側に操作され過ぎる状態(機体の走行速度が高速側に復帰し過ぎる状態)は生じ難いので、この後に直ぐに走行負荷が増大しても、この後に静油圧式無段変速装置の油圧モータ及び油圧ポンプの一方が低速側に操作されるような状態は生じ難い。
本発明の第7特徴によると、以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第7特徴によると、走行負荷が減少した場合、静油圧式無段変速装置が高速側に操作され過ぎる状態(機体の走行速度が高速側に復帰し過ぎる状態)が生じ難いようにすることにより、機体の走行速度が高速側及び低速側に頻繁に変化する状態を少なくすることができて、乗り心地の向上を図ることができた。
図1に示すように、右及び左のクローラ式の走行装置1で支持された機体の前部に刈取部2が昇降自在に支持され、機体の前部の右側に運転部3が備えられて、機体の後部の左側に脱穀装置4が備えられ、機体の後部の右側にグレンタンク5が備えられて、作業車の一例である自脱型のコンバインが構成されている。
次に、ミッションケース8の伝動系(直進系)の構造について説明する。
図2に示すように、伝動軸20に伝動ギヤ19が相対回転自在に外嵌されて、伝動ギヤ19が低速ギヤ10に咬合しており、シフト部材21がスプライン構造により伝動軸20にスライド及び一体回転自在に外嵌されている。伝動軸20に伝動ギヤ22,23が固定されており、伝動軸20の端部に多板摩擦式の駐車ブレーキ24が備えられている。
次に、ミッションケース8の伝動系(旋回系)の構造について説明する。
図2に示すように、伝動軸34に相対回転自在に外嵌された伝動ギヤ35が、右の咬合部28の外周部のギヤ部に咬合しており、伝動軸34と伝動ギヤ35との間に緩旋回クラッチ36が備えられている。緩旋回クラッチ36は摩擦多板式に構成されて遮断状態に付勢されており、作動油が供給されることで伝動状態に操作され、作動油が排出されることで遮断状態に操作される。
これにより図2に示すように、ブレーキ40が制動状態に操作されると、伝動軸34及び伝動ギヤ38を介して、旋回クラッチケース37が制動状態となる。ブレーキ40の制動状態において、右又は左のサイドクラッチ33が遮断状態に操作され、右又は左の旋回クラッチ39が伝動状態に操作されると、右又は左の出力ギヤ27が制動状態となる。
次に、静油圧式無段変速装置7の油圧回路構造について説明する。
図5に示すように、静油圧式無段変速装置7はアキシャルプランジャ型式の油圧ポンプ7P及び油圧モータ7Mを備え、油圧ポンプ7P及び油圧モータ7Mを一対の油路7cで接続して構成されている。静油圧式無段変速装置7の入力軸7aにチャージポンプ44が接続されて、静油圧式無段変速装置7の入力軸7aによりチャージポンプ44が駆動される。
次に、静油圧式無段変速装置7の油圧ポンプ7Pの操作構造について説明する。
図4及び図5に示すように、静油圧式無段変速装置7の油圧ポンプ7Pは中立位置N、前進側F及び後進側Rに無段階に変速自在に構成されている。運転者が操作する変速レバー43(油圧ポンプ操作具に相当)が運転部3に備えられ、変速レバー43と静油圧式無段変速装置7の油圧ポンプ7Pの斜板7Paとが、連係リンク80を介して機械的に連係されている。
次に、静油圧式無段変速装置7の油圧モータ7M、刈取クラッチ17及び脱穀クラッチ54、刈取変速装置18の操作について説明する。
図4に示すように、変速レバー43の上部の握り部43aにおいて、変速レバー43の握り部43aの横面部の下部に、走行変速スイッチ81(油圧モータ操作具に相当)が備えられており、変速レバー43の握り部43aの後面部の上部に、刈取変速スイッチ82(油圧モータ操作具に相当)か備えられている。走行変速スイッチ81及び刈取変速スイッチ82は押しボタン型式に構成されて戻り側(突出側)に付勢されており、走行変速スイッチ81及び刈取変速スイッチ82の操作信号が制御装置79に入力される。
標準刈取状態は、静油圧式無段変速装置7の油圧モータ7M(斜板7Ma)が刈取作業用の中速位置Mに操作され、刈取クラッチ17及び脱穀クラッチ54が伝動状態に操作され、刈取変速装置18が低速位置に操作された状態であり、表示部87に中速位置Mが表示される。
低速刈取状態は、静油圧式無段変速装置7の油圧モータ7M(斜板7Ma)が倒伏が激しい作物を刈り取る倒伏刈取作業用の低速位置Lに操作され、刈取クラッチ17及び脱穀クラッチ54が伝動状態に操作され、刈取変速装置18が高速位置に操作された状態であり、表示部87に低速位置Lが表示される。
この場合、図6に示すように、移動走行状態が設定された状態において刈取変速スイッチ82が押し操作されても、この押し操作が無視されて移動走行状態が維持される。走行変速スイッチ81が押し操作されることにより、標準刈取状態が設定された状態において刈取変速スイッチ82が押し操作されると、低速刈取状態が設定される。
この場合、図6に示すように、低速刈取状態が設定された状態において走行変速スイッチ81が押し操作されても、この押し操作が無視されて低速刈取状態が維持される。刈取変速スイッチ82が押し操作されることにより、標準刈取状態が設定された状態において走行変速スイッチ81が押し操作されると、移動走行状態が設定される。
次に、静油圧式無段変速装置7の油圧モータ7M(斜板7Ma)の自動的な低速側への操作(油圧モータ減速手段)について、前項[6]に記載の移動走行状態が設定された状態により、図7に基づいて説明する。
次に、静油圧式無段変速装置7の油圧ポンプ7P(斜板7Pa)の自動的な低速側への操作(油圧ポンプ減速手段)について、前項[6]に記載の移動走行状態が設定された状態により、前項[7]に引き続いて図7に基づいて説明する。
次に、静油圧式無段変速装置7の油圧モータ7M(斜板7Ma)の自動的な高速側への操作(復帰手段)について、前項[6]に記載の移動走行状態が設定された状態により、前項[7][8]に引き続いて図7に基づいて説明する。
この状態において、圧力制御弁58の電流値Aが第2上限値A2に固定された状態であるので(ステップS9)、静油圧式無段変速装置7に掛かる負荷が減少すると、操作シリンダ56の油室56aの圧力が静油圧式無段変速装置7に掛かる負荷に勝ち、静油圧式無段変速装置7の油圧モータ7M(斜板7Ma)が高速側に操作される。
この状態において、圧力制御弁58の電流値Aが第1上限値A1に固定された状態であるので(ステップS5)、静油圧式無段変速装置7に掛かる負荷が減少すると、操作シリンダ56の油室56aの圧力が静油圧式無段変速装置7に掛かる負荷に勝ち、静油圧式無段変速装置7の油圧モータ7M(斜板7Ma)が高速側に操作される。
前項[7][8][9]では、前項[6]に記載の移動走行状態が設定された状態について説明している。これに対し、前項[6]に記載の標準刈取状態が設定されると、図7のステップS1〜S12に代えて、以下のような操作が行われる。
無負荷状態でのエンジン6の回転数E2とエンジン6の回転数E1との差が設定値E3よりも小さくなると、走行負荷が減少したと判断されて、静油圧式無段変速装置7の油圧ポンプ7P(斜板7Pa)の低速側への操作が停止され、変速レバー43及び静油圧式無段変速装置7の油圧ポンプ7P(斜板7Pa)が停止された位置に残されて、図7のステップS13〜S17に移行する前の状態に戻る。
この状態において、圧力制御弁58の電流値Aが第3上限値に固定された状態であるので、静油圧式無段変速装置7に掛かる負荷が減少すると、操作シリンダ56の油室56aの圧力が静油圧式無段変速装置7に掛かる負荷に勝ち、静油圧式無段変速装置7の油圧モータ7M(斜板7Ma)が高速側に操作される。
次に、右及び左のサイドクラッチ33(右及び左の咬合部28)、右及び左の旋回クラッチ39、緩旋回クラッチ36、ブレーキ40、逆転クラッチ42に作動油を給排操作する油圧ユニット59について説明する。
図2及び図3に示すように、油圧ユニット59がミッションケース8の左側部の下部に連結されている。静油圧式無段変速装置7の入力軸7aに油圧ポンプ60が接続され、静油圧式無段変速装置7の入力軸7aにより油圧ポンプ60が駆動されるように構成されており、油圧ポンプ60から延出された油路61が油圧ユニット59に接続されている。
右及び左旋回制御弁67,68、アンロード弁70、比例制御弁71、パイロット操作弁73,74は、後述する[12][13][14][15]に記載のように、制御装置79によって操作される。
次に、操向レバー77による直進状態について説明する。
図1及び図4に示すように、右及び左に操作自在な操向レバー77が運転部3に備えられ、操向レバー77の操作位置が制御装置79に入力されており、操向レバー77は直進位置N、右及び左第1旋回位置R1,L1、右及び左第2旋回位置R2,L2に操作自在に構成されている。ダイヤル操作型式の旋回モードスイッチ78が運転部3に備えられ、旋回モードスイッチ78の操作位置が制御装置79に入力されており、旋回モードスイッチ78は緩旋回位置、信地旋回位置及び超信地旋回位置を備えている。
次に、操向レバー77による緩旋回状態について説明する。
図2,3,4に示すように、旋回モードスイッチ78が緩旋回位置に操作されると、パイロット操作弁73,74により旋回切換制御弁72が緩旋回位置72aに操作される。
これにより、操向レバー77が右第1旋回位置R1に操作されると、右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに操作され、右のサイドクラッチ33(右の咬合部28)及び右の旋回クラッチ39に作動油が供給されて、右のサイドクラッチ33(右の咬合部28)が遮断状態に操作され、右の旋回クラッチ39が伝動状態に操作される。
次に、操向レバー77による信地旋回状態について説明する。
図2,3,4に示すように、旋回モードスイッチ78が信地旋回位置に操作されると、パイロット操作弁73,74により旋回切換制御弁72が信地旋回位置72bに操作される。
これにより、操向レバー77が右第1旋回位置R1に操作されると、右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに操作され、右のサイドクラッチ33(右の咬合部28)及び右の旋回クラッチ39に作動油が供給されて、右のサイドクラッチ33(右の咬合部28)が遮断状態に操作され、右の旋回クラッチ39が伝動状態に操作される。この場合、左の旋回クラッチ39が半伝動状態であるので、前項[13]に記載と同様に機体は緩やかに右に向きを変える。
次に、操向レバー77による超信地旋回状態について説明する。
図2,3,4に示すように旋回モードスイッチ78が超信地旋回位置に操作されると、パイロット操作弁73,74により旋回切換制御弁72が超信地旋回位置72cに操作される。
これにより、操向レバー77が右第1旋回位置R1に操作されると、右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに操作され、右のサイドクラッチ33(右の咬合部28)及び右の旋回クラッチ39に作動油が供給されて、右のサイドクラッチ33(右の咬合部28)が遮断状態に操作され、右の旋回クラッチ39が伝動状態に操作される。この場合、左の旋回クラッチ39が半伝動状態であるので、前項[13]に記載と同様に機体は緩やかに右に向きを変える。
前述の[発明を実施するための最良の形態]の図7のステップS5,S9において、圧力制御弁58の電流値Aを第1及び第2上限値A1,A2に固定するのではなく、無負荷状態でのエンジン6の回転数E2とエンジン6の回転数E1との差が、設定値E3よりも小さい状態に維持されるように、圧力制御弁58の電流制御(操作シリンダ56の油室56aの圧力制御)を行って、静油圧式無段変速装置7の油圧モータ7M(斜板7Ma)が低速側に操作されるように構成してもよい。
前述の[発明を実施するための最良の形態]の[9][10]及び[発明の実施の第1別形態]において、静油圧式無段変速装置7に掛かる負荷(走行負荷)やエンジン6に掛かる負荷(走行負荷)が減少すると、静油圧式無段変速装置7の油圧モータ7M(斜板7Ma)が高速側に操作されるのではなく、静油圧式無段変速装置7の油圧ポンプ7P(斜板7Pa)が高速側に操作されるように構成してもよい。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態][発明の実施の第2別形態]において、静油圧式無段変速装置7の油圧モータ7Mを高速位置H、中速位置M及び低速位置Lに操作自在に構成するのではなく、変速レバー43とは別の変速レバー(図示せず)(油圧モータ操作具に相当)により、静油圧式無段変速装置7の油圧モータ7Mを無段階に操作できるように構成してもよい。
7 静油圧式無段変速装置
7P 静油圧式無段変速装置の油圧ポンプ
7M 静油圧式無段変速装置の油圧モータ
7Ma 斜板
43 油圧ポンプ操作具
81,82 油圧モータ操作具
M 所定位置(中速位置)
L 所定位置(低速位置)
Claims (7)
- エンジンの動力が伝達される走行用の静油圧式無段変速装置が備えられ、
前記静油圧式無段変速装置に伝動上手側の油圧ポンプと伝動下手側の油圧モータとが備えられ、
前記油圧ポンプ及び前記油圧モータは人為変速自在に構成され、
人為的に操作可能な油圧モータ操作具と、人為的に操作可能な油圧ポンプ操作具とが備えられると共に、前記油圧モータが前記油圧モータ操作具の操作位置に対応する変速状態に操作されるように、かつ、前記油圧ポンプが前記油圧ポンプ操作具の操作位置に対応する変速状態に操作されるように構成され、
前記油圧モータの斜板を操作する操作油の圧力を制御する圧力制御弁が備えられ、
前記油圧モータは、前記静油圧式無段変速装置に掛かる負荷が前記操作油の圧力よりも大きくなったとき、前記斜板が前記負荷によって低速側に変位するように構成され、
走行負荷が増大すると、前記油圧モータを低速側に操作する油圧モータ減速手段と、
前記油圧モータ減速手段により前記油圧モータが低速側に操作されても、前記走行負荷が増大すると、前記油圧ポンプを低速側に操作する油圧ポンプ減速手段と、が備えられ、
前記油圧モータ減速手段は、前記斜板が前記負荷によって低速側に変位しているとき、前記斜板が所定位置に達するまでは、前記操作油の圧力が一定値に保持されるように前記圧力制御弁を制御し、前記斜板が前記所定位置に達すると、前記操作油の圧力が所定量下がるように前記圧力制御弁を制御する作業車の走行変速構造。 - エンジンの動力が伝達される走行用の静油圧式無段変速装置が備えられ、
前記静油圧式無段変速装置に伝動上手側の油圧ポンプと伝動下手側の油圧モータとが備えられ、
前記油圧ポンプ及び前記油圧モータは変速自在に構成され、
前記油圧モータの斜板を操作する操作油の圧力を制御する圧力制御弁が備えられ、
前記油圧モータは、前記静油圧式無段変速装置に掛かる負荷が前記操作油の圧力よりも大きくなったとき、前記斜板が前記負荷によって低速側に変位するように構成され、
走行負荷が増大すると、前記油圧モータを低速側に操作する油圧モータ減速手段と、
前記油圧モータ減速手段により前記油圧モータが低速側に操作されても、前記走行負荷が増大すると、前記油圧ポンプを低速側に操作する油圧ポンプ減速手段と、が備えられ、
前記油圧モータ減速手段は、前記斜板が前記負荷によって低速側に変位しているとき、前記斜板が所定位置に達するまでは、前記操作油の圧力が一定値に保持されるように前記圧力制御弁を制御し、前記斜板が前記所定位置に達すると、前記操作油の圧力が所定量下がるように前記圧力制御弁を制御する作業車の走行変速構造。 - 人為的に操作可能な油圧モータ操作具が備えられると共に、前記油圧モータが前記油圧モータ操作具の操作位置に対応する変速状態に操作されるように構成されている請求項2に記載の作業車の走行変速構造。
- 人為的に操作可能な油圧ポンプ操作具が備えられると共に、前記油圧ポンプが前記油圧ポンプ操作具の操作位置に対応する変速状態に操作されるように構成されている請求項2または3に記載の作業車の走行変速構造。
- 前記斜板の変位可能範囲において前記所定位置が複数設定され、
前記油圧モータ減速手段は、前記斜板が前記所定位置に達する毎に前記操作油の圧力が所定量下がるように前記圧力制御弁を制御する請求項1から4の何れか一項に記載の作業車の走行変速構造。 - 人為的に複数段に切換操作可能な油圧モータ操作具が備えられると共に、前記油圧モータが前記油圧モータ操作具の操作位置に対応する複数の変速状態に操作されるように構成され、
前記油圧モータ減速手段は、前記油圧モータが、前記油圧モータ操作具の現在の操作位置に対応する変速状態よりも一段低速側の変速状態となるように、前記圧力制御弁を制御する請求項1から5の何れか一項に記載の作業車の走行変速構造。 - 前記油圧モータ減速手段及び油圧ポンプ減速手段が作動した後において、前記走行負荷が減少すると、前記静油圧式無段変速装置の油圧モータ及び油圧ポンプの一方を高速側に操作する復帰手段が備えられている請求項1から6の何れか一項に記載の作業車の走行変速構造。
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