JP4172605B2 - 移動農機の駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は例えばコンバインにあって、エンジンと走行用ミッションケースとの間に1対の油圧ポンプ及び油圧モータからなる無段変速機構(HST)を介設して、車速を無段変速するようにした移動農機の駆動装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
この種油圧式無段変速機構(HST)の変速出力を走行用ミッションケースに入力して、該ミッションケースからの走行出力やPTO出力で走行や各種作業を行うようにした手段にあっては、油圧式無段変速機構の効率も悪く、走行部など足回りに多くの動力をとってしまうため、動力の大きなエンジンを必要とした。また油圧式無段変速機構での動力ロスは熱に変換されるためオイルクーラも大容量のものを必要とするなどの不都合がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、エンジンの駆動力を1対の油圧ポンプ及び油圧モータからなる油圧式無段変速機構を介し各駆動部に伝達して各動作業を行うようにした移動農機の駆動装置において、前記油圧ポンプと油圧モータの回転軸を1対の直結用ギヤを介して連動連結させ、油圧ポンプ或いは油圧モータの何れか一方の回転軸に油圧クラッチを介設し、エンジンと走行ミッションケース間に油圧式無段変速機構を設けて、車速の最高速時にのみ油圧クラッチをオンとさせるように構成し、直結用ギヤ及び油圧クラッチを直結用ユニット体に形成し、油圧式無段変速機構に交換可能に連結させたことを特徴とする移動農機の駆動装置を提供するものである。
【0004】
また、本発明は、油圧式無段変速機構及び油圧クラッチに油圧を供給するチャージポンプを直結用ユニット体に取外し自在に連結させたことにも特徴を有する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は走行駆動系の説明図、図2はコンバインの全体側面図、図3は同平面図であり、図中(1)は走行部である走行クローラ(2)を装設するトラックフレーム、(3)は前記トラックフレーム(1)に架設する機台、(4)はフィードチェン(5)を左側に張架し扱胴(6)及び処理胴(7)を内蔵している脱穀部、(8)は刈刃(9)及び穀稈搬送機構(10)などを備える刈取部、(11)は刈取フレーム(12)を介して刈取部(8)を昇降させる油圧昇降シリンダ、(13)は排藁チェン(14)終端を臨ませる排藁処理部、(15)は脱穀部(4)からの穀粒を揚穀筒(16)を介して搬入する穀物タンク、(17)は前記タンク(15)の穀粒を機外に搬出する排出オーガ、(18)は操向ハンドル(19)及び運転席(20)などを備える運転キャビン、(21)は運転キャビン(18)下方に設けるエンジンであり、連続的に穀稈を刈取って脱穀するように構成している。
【0010】
また、前記走行クローラ(2)を駆動するミッションケース(22)の上部一側には、1対の可変容量形油圧ポンプ(23)及び定吐出形油圧モータ(24)からなる走行用の油圧式無段変速機構であるHST(25)を一体装着させるもので、ミッションケース(22)の入力軸となるポンプ(23)の回転軸(26)にエンジン(21)の出力軸(27)を伝動ベルト(28)を介し連動連結させて、ポンプ(23)を駆動するように構成している。
【0011】
また、前記油圧モータ(24)の回転軸(29)に1対の平ギヤ(30)(31)を介しカウンタ軸(32)と、1対の平ギヤ(30)(33)を介しPTO出力軸(34)とをそれぞれ連動連結させると共に、走行副変速ギヤ機構(35)と、左右サイドクラッチ(36)(37)と、油圧切換多板型左右ブレーキ(38)(39)とを介してクローラ駆動用スプロケット(40)を有する左右車軸(41)に前記カウンタ軸(32)を連動連結させて、機体の走行を行うように構成している。
【0012】
図4にも示す如く、前記油圧ポンプ(23)及びモータ(24)の回転軸(26)(29)を直結する1対の直結ギヤ(42)(43)をユニット体である直結ギヤケース(44)に内設させてユニット化させるもので、直結ギヤ(42)(43)を同一歯数の平ギヤで形成し、一方の入力用直結ギヤ(42)を多板式油圧クラッチ(45)を介して入力ギヤ軸(46)に設けると共に、他方の出力用直結ギヤ(43)を出力ギヤ軸(47)に固設させ、これらギヤ軸(46)(47)を継手(48)(49)を介して取外し自在に回転軸(26)(29)に一体連結させ、油圧クラッチ(45)のオン動作時に直結ギヤ(42)(43)を介して回転軸(26)(29)を直結させて、HST(25)とは関係なくエンジン(21)出力を車軸(41)に伝達して、機体の走行を行うように構成している。なお直結ギヤ(42)(43)で直結させたときの回転軸(29)の回転方向は機体の前進方向に一致させるものである。
【0013】
またさらに、前記油圧ポンプ(23)及び油圧クラッチ(45)などに油圧を供給するチャージポンプ(50)を前記ギヤケース(44)の外側に取外し自在に固定させて、入力ギヤ軸(46)の回転によってチャージポンプ(50)の駆動を行うように構成している。
【0014】
そして図5に示す如く、前記ミッションケース(22)に設けて車軸(41)など走行出力軸より車速を検出する車速センサ(51)と、車速が設定以上となると前記油圧クラッチ(45)をオン動作させるクラッチ作動設定器(52)とをコントローラ(53)に接続させると共に、前記油圧クラッチ(45)にコントローラ(53)を接続させて、図6に示す如く、設定器(52)で設定される値以上に車速がなるとき、油圧クラッチ(45)をオンとさせて、回転軸(26)(29)をギヤ(42)(43)を介し直結させるように構成している。
【0015】
なお、主変速レバーを最高速位置(前進側)に操作したときのみに、自動或いは手動で前記油圧クラッチ(45)をオンとさせる構成でも良い。
【0016】
而して図7に示す如く、油圧クラッチ(45)がオフのHST(25)作動時に、HST(25)の駆動で消費される動力損失としては、ポンプ(23)及びモータ(24)の回転部や摺動部に発生する摩擦のエネルギー損失など固有の機械的損失と、回転部や摺動部の隙間からの圧油の洩れ及び回路内の圧力損失に伴うエネルギー損失など固有の流動損失と、仕事中にポンプ(23)及びモータ(24)間でエネルギー交換に消費されるHST(25)の駆動損失が有り、このうち固有の機械的及び流動損失は回転軸(26)(29)の直結或いは非直結、また車速の低高速状態に関係なくエンジン(21)に加わって、常にこの損失分となる一定の所要動力を必要としたエンジン(21)の駆動が行われる。
【0017】
そして車速が最大となる車速の略最高速時には油圧クラッチ(45)をオンとして回転軸(26)(29)を直結させることによって、ポンプ(23)及びモータ(24)間でエネルギー交換として消費されるHST(25)の駆動損失を0とさせて、コンバイン作業中に刈取・走行・脱穀無負荷及び動力の全作業負荷がエンジン(21)に加わった場合でも、HST(25)の駆動損失分だけエンジン(21)の余裕動力とさせて、図8に示す如く車速の最大近辺時ではエンジン(21)の効率を通常のHST(25)使用時の効率より一定値高めて、各作業部への充分な動力分配(作業力或いは作業速度を上昇)や、エンジン(21)の小型軽量化や、オイルクーラの小容量化などを可能とさせるものである。
【0018】
【発明の効果】
以上実施例から明らかなように本発明は、エンジン(21)の駆動力を1対の油圧ポンプ(23)及び油圧モータ(24)からなる油圧式無段変速機構(25)を介し各駆動部に伝達して各動作業を行うようにした移動農機の駆動装置において、前記油圧ポンプ(23)と油圧モータ(24)の回転軸(26)(29)を1対の直結用ギヤ(42)(43)を介し連動連結させたものであるから、各駆動部で略最大の作業動力を必要とするときには、油圧を媒体とさせることなく油圧ポンプ(23)及び油圧モータ(24)間を直結状態とさせて、動力ロスを低減させて各種作業の効率向上を図り、使用するエンジン(21)の小型化を可能とさせることができるものである。
【0019】
そして、油圧ポンプ或いは油圧モータの何れか一方の回転軸に油圧クラッチ(45)を介設したものであるから、各種作業速度の最高時には油圧ポンプ(23)及び油圧モータ(24)間を直結状態とさせて、効率良好に作業を行うと共に、通常作業時には作業速度を最適に変速制御して作業性を向上させることができるものである。
【0020】
しかも、エンジン(21)と走行ミッションケース(22)間に油圧式無段変速機構を設けたものであるから、必要時にはロスを最小に抑えて効率良好にエンジン駆動力をミッションケース(22)に入力させて、各作業部への良好な動力分配を可能とさせることができるものである。
【0021】
さらには、車速の最高速時にのみ油圧クラッチ(45)をオンとさせるものであるから、車速の最高時には効率良好にミッションケース(21)に動力を伝達させて、各作業部に必要動力の分配を可能とさせることができるものである。
【0022】
またさらには、直結用ギヤ(42)(43)及び油圧クラッチ(45)を直結用ユニット体(44)に形成し、油圧式無段変速機構(25)に交換可能に連結させたものであるから、ミッションケース(22)の無段変速機構(25)と一体に直結ギヤ(42)(43)及び油圧クラッチ(45)のコンパクトな一体装着を可能とさせると共に、直結ギヤ(42)(43)及び油圧クラッチ(45)のメンテナンス性も向上させることができるものである。
【0023】
また、油圧式無段変速機構(25)及び油圧クラッチ(45)に油圧を供給するチャージポンプ(50)を直結用ユニット体(44)に取外し自在に連結させたものであるから、配管長さなど短縮させたコンパクト且つ良好なチャージポンプ(50)の装着を可能とさせると共に、メンテナンス性も向上させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】走行駆動系の説明図である。
【図2】コンバインの全体側面図である。
【図3】コンバインの全体平面図である。
【図4】油圧回路図である。
【図5】制御回路図である。
【図6】フローチャートである。
【図7】エンジンの動力線図である。
【図8】エンジンの効率線図である。
【符号の説明】
(21) エンジン
(22) ミッションケース
(23) 油圧ポンプ
(24) 油圧モータ
(25) HST(無段変速機構)
(26)(29) 回転軸
(42)(43) 直結ギヤ
(44) ギヤケース(ユニット体)
(45) 油圧クラッチ
(50) チャージポンプ
Claims (2)
- エンジンの駆動力を1対の油圧ポンプ及び油圧モータからなる油圧式無段変速機構を介し各駆動部に伝達して各動作業を行うようにした移動農機の駆動装置において、
前記油圧ポンプと油圧モータの回転軸を1対の直結用ギヤを介して連動連結させ、油圧ポンプ或いは油圧モータの何れか一方の回転軸に油圧クラッチを介設し、エンジンと走行ミッションケース間に油圧式無段変速機構を設けて、車速の最高速時にのみ油圧クラッチをオンとさせるように構成し、
直結用ギヤ及び油圧クラッチを直結用ユニット体に形成し、油圧式無段変速機構に交換可能に連結させたことを特徴とする移動農機の駆動装置。 - 油圧式無段変速機構及び油圧クラッチに油圧を供給するチャージポンプを直結用ユニット体に取外し自在に連結させたことを特徴とする請求項1記載の移動農機の駆動装置。
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