JP7203776B2 - 止水構造施工方法、壁部貫通部材及び止水構造施工用シート部材 - Google Patents

止水構造施工方法、壁部貫通部材及び止水構造施工用シート部材 Download PDF

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Description

本発明は、壁部の貫通孔に対して取り付けられる壁部貫通部材及びこれを用いた止水構造等に関するものである。
従来、例えば屋外に設置される設備等に接続される電線や配管を屋内に引き込む際には、屋外と屋内を区分けする壁部に配管等を挿通させて設置する必要がある。貫通部からの水の浸入を防止する必要があることから、貫通部には止水構造が形成される。
このような壁部貫通部材としては、例えば、樹脂製のブッシュを用い、貫通孔にブッシュを配置した状態で、シリコーンシーラントなどのシーリング剤によって固定および止水性の確保を行う方法がある。
また、シーリング剤を用いずに、壁部の一方の側からの作業で、容易に固定することが可能な壁部貫通部材が提案されている(特許文献1、2)。
特開2013-057406号公報 特開2014-101987号公報
しかし、シーリング剤を用いた湿式の壁部貫通構造は、作業者のスキルによって、止水性等のばらつきが大きく、十分な止水性を確保することが困難である。また、シーリング剤の乾燥には、24時間以上の時間を要するため、設置に時間を要するという問題がある。
一方、特許文献1、特許文献2のような乾式の方法は、壁部の一方の側から作業を行うことができ、シーリング剤を用いないため、作業性が良好である。これらの方法では、壁部貫通部材が壁部を挟み込むようにして固定されるため、壁面と壁部貫通部材との密着性を確保することも容易である。
しかし、フランジ部と壁面との間に止水部材を配置する方法では、壁面の外面の凹凸模様の影響や、止水部材が貫通孔の外部露出することから、高い止水性を確保することが困難である場合がある。
これに対し、止水部材を本体の外周部に配置し、壁部貫通部材と貫通孔の内面との間で止水構造を形成する方法がある。しかし、この場合には、止水部材を押しつぶしながら壁部貫通部材を貫通孔に挿入する必要があるため、挿入抵抗が大きくなるだけでなく、貫通孔の内面で止水部材が破損し、止水性を確保することができなくなる恐れがある。しかし、止水部材の外径を小さくすると、貫通孔に挿入した際の止水部材の変形量が小さくなり、密着力が小さくなるため、止水性が低下する恐れがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、作業性が良好であり、止水性に優れた壁部貫通部材及びこれを用いた止水構造等を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、第1の発明は、壁部の貫通孔と管体との間の止水構造を得るための施工方法であって、前記管体の外周には止水部材とシート部材が配置され、前記シート部材は、前記管体の軸方向に対して前記止水部材と併設するように配置され、前記止水部材の外径は前記貫通孔よりも大きく、かつ、前記シート部材は前記止水部材よりも大きく、前記止水部材は前記貫通孔の内面の凹凸に追従して密着することが可能な材料で構成され、前記シート部材は平滑な材料で構成され、前記管体を、前記シート部材が配置された側から前記貫通孔に挿入し、前記シート部材の少なくとも一部が前記止水部材の外周側に折り込まれ、前記シート部材によって、前記止水部材の外周部の少なくとも一部が覆われた状態で、前記管体を前記貫通孔に挿入し、前記管体を前記貫通孔の内部に配置した後、前記シート部材を撤去し、前記止水部材の外面と前記貫通孔の内面とを密着させることを特徴とする止水構造施工方法である。
前記止水部材は、前記貫通孔の内面の凹凸に追従して密着することが可能な弾性体であり、前記シート部材は、すべりを有する樹脂製で、前記管体が挿入される孔を有し、前記シート部材を前記管体に取り付けた際に、前記管体が挿入される孔が広がるように伸びることで、前記管体へ前記シート部材を固定することが望ましい。
前記止水部材は、水膨張性部材または発泡体であってもよい。
この場合、前記止水部材を前記貫通孔の内部に配置した後に、前記シート部材の一部を、前記壁部の外面に突出させることが望ましい。
前記シート部材には、前記管体が挿入される孔と、前記孔から前記シート部材の外周に向かって形成される切れ込みとを有することが望ましい。
前記管体には、外径が変化する段部を有し、前記止水部材は、少なくとも前記段部近傍において、大径部の外周部に配置され、前記シート部材は、前記段部近傍において、小径部側に配置されてもよい。
第1の発明によれば、管体を貫通孔に挿入した後、止水部材を貫通孔の内面に密着させることができるため、貫通孔の内面と管体の外面との間で止水性を確保することができる。この際、止水部材の外周側の少なくとも一部がシート部材で覆われるため、貫通孔の内面との間のすべりを良くし、挿入性を向上させることができる。また、止水部材が貫通孔の内面で損傷することを抑制することができるため、挿入後の止水性をより確実に確保することができる。このように、シート部材は、摺動性の確保と、止水部材の保護の役割を果たすことができる。
また、管体を挿入した後に、シート部材を撤去することで、止水部材の外周面の全面を貫通孔の内面と密着させることができる。このため、高い止水性を確保することができる。
この場合には、シート部材のサイズを、例えば止水部材の幅や、貫通孔の長さに対して十分に大きくしておくことで、管体を貫通孔に挿入した際に、シート部材の一部を貫通孔から突出させることができる。このため、突出した部位を引きぬくことで、シート部材を容易に撤去することができる。
また、シート部材によって止水部材の外周面の全面が覆われるのではなく、止水部材によって覆われない部位がる場合でも、止水部材の外周面の全周にわたって存在すれば、シート部材は必ずしも撤去する必要がなく、そのまま残置してもよい。シート部材によって覆われた部位の止水部材は、貫通孔の内面と密着しないため止水性が低下するが、止水部材と貫通孔との密着部が全周にわたって連続して存在する場合には、少なくとも、止水部材と貫通孔の内面との密着部において止水性を確保することができる。
また、シート部材に、管体が挿入される孔と、その周囲に外周に向かって切れ込みを入れておくことで、孔を広げることができるため、シート部材の取り付け作業や撤去作業が容易となる。特に、シート部材を撤去する際には、シート部材の孔のサイズを、止水部材よりも広げる必要があるため、切れ込みを入れておくことで、容易に孔を広げながらシート部材を引き抜くことができる。
また、管体の外周部に大径部と小径部とからなる段部を形成しておき、止水部材を大径部の外周に配置するとともに、シート部材を小径部に配置しておくことで、シート部材が大径部との段部に引っ掛かり、管体挿入時にシート部材がずれてしまうことを抑制することができる。
第2の発明は、壁部の貫通孔に挿入されて固定される壁部貫通部材であって、管体と、前記管体の外周に配置される止水部材及びシート部材と、を具備し、前記シート部材は、前記管体の軸方向に対して前記止水部材と併設するように配置され、前記シート部材は前記止水部材よりも大きく、前記シート部材には、前記管体が挿入される孔と、前記孔から前記シート部材の外周に向かって形成される切れ込みとを有することを特徴とする壁部貫通部材である。
第3の発明は、壁部の貫通孔に挿入されて固定される壁部貫通部材であって、管体と、前記管体の外周に配置される止水部材及びシート部材と、を具備し、前記シート部材は、前記管体の軸方向に対して前記止水部材と併設するように配置され、前記シート部材は前記止水部材よりも大きく、前記管体の外周部には、外径が他の小径部よりも大きなフランジ部が形成され、前記止水部材は、前記フランジ部の外周部に配置され、前記シート部材は、前記フランジ部の小径部側に配置されることを特徴とする壁部貫通部材である
第2または第3の発明によれば、シート部材によって止水部材と貫通孔の内面との滑りが良好となるため、貫通孔に容易に壁部貫通部材を設置が可能であり、壁部貫通部材を貫通孔に挿入する際に、シート部材によって止水部材の損傷を抑制することができるため、高い止水性を確保することが可能である。
また、特に第2の発明によれば、シート部材に、管体が挿入される孔と、その周囲に外周に向かって切れ込みを入れておくことで、シート部材を撤去する際に、容易に孔を広げながらシート部材を引き抜くことができる。
また、特に第3の発明によれば、管体の外周部にフランジ部を形成し、フランジ部による大径部と、フランジ部以外の小径部からなる段部を形成しておくことで、シート部材が大径部との段差に引っ掛かり、挿入時にシート部材がずれてしまうことを抑制することができる。
本発明によれば、作業性が良好であり、止水性に優れた壁部貫通部材及びこれを用いた止水構造等を提供することができる。
壁部貫通部材1を示す斜視図。 (a)は、壁部貫通部材1を示す正面図、(b)は、(a)のA-A線断面図。 シート部材7を示す図。 壁部貫通部材1を貫通孔15に設置する工程を示す図。 壁部貫通部材1を貫通孔15に設置する工程を示す図。 配管である管体3aを貫通孔15に設置する工程を示す図。 配管である管体3bを貫通孔15に設置する工程を示す図。 壁部貫通部材1aを示す図。 壁部貫通部材1aを貫通孔15に設置する他の方法を示す図。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態にかかる壁部貫通部材について説明する。図1は、壁部貫通部材1を示す斜視図、図2(a)は、壁部貫通部材1を示す正面図、図2(b)は、図2(a)のA-A線断面図である。壁部貫通部材1は、壁部の貫通孔に挿入されて固定される部材である。
壁部貫通部材1は、主に、管体3、止水部材5、シート部材7等から構成される。管体3は、例えば金属製や樹脂製の筒状の部材である。なお、管体3は、図示したような、円筒形でなくてもよく、矩形等の筒形状であってもよい。また、管体3の長さは、径に対して短くてもよく、本発明においては、径に対して長さが短いリング状の形状も管体3に含むものと定義される。また、管体3は、複数の部材から構成されてもよく、公知のあらゆる壁部貫通部材の形態を適用可能である。
管体3の外周には、止水部材5とシート部材7が配置される。止水部材5は、略リング状であり、管体3の全周にわたって配置される。止水部材5としては、例えば、貫通孔の内面の凹凸に追従して密着することが可能な水膨張性部材や発泡体などの弾性体が適用可能である。
シート部材7は、管体3の軸方向(図2(b)の左右方向)に対して止水部材5と併設するように配置される。図3は、管体3へ取り付ける前のシート部材7を示す図である。詳細は後述するが、シート部材7は、壁部の貫通孔に管体3を挿入し、貫通孔と管体3との間の止水構造を得る際に止水部材5と共に用いられる止水構造施工用の部材である。なお、シート部材7の形状は、矩形でなくてもよく、例えば、管体3や止水部材5と同様に円形であってもよい。
シート部材7には、管体3が挿入される孔11が形成される。孔11の径(図3のC)が、管体3の外径(図2(b)のB)よりも大きければ、管体3へ容易にシート部材7を取り付けることができるが、孔11の径(図3のC)は、管体3の外径(図2(b)のB)と同一か、若しくはやや小さくてもよい。この場合には、シート部材7を管体に取り付けた際に、孔11が広がるように伸びることで、管体3へシート部材7を固定することができる。
また、図3に示すように、孔11からシート部材7の外周方向の複数方向に向かって複数の切れ込み9が形成されてもよい。図示した例では、切れ込み9は、例矩形のシート部材7の各角部に向かって4か所に形成される。なお、切れ込み9は、全長にわたって厚み方向に完全に切れていなくてもよい。例えば、切れ込み9の長さ方向の一部がつながっていてもよく、ミシン目のように断続的であってもよい。又は、切れやすいように厚み方向も表層にのみ切れ込み9が形成されていてもよい。
なお、シート部材7の材質は特に限定されないが、例えばポリエチレンなどの樹脂製であり、平滑ですべりの良いものが望ましい。シート部材7の厚みは特に限定されないが、例えば0.1~0.5mm程度であればよい。
次に、壁部貫通部材1を用い、壁部の貫通孔と管体との間の止水構造を得るための施工方法について説明する。まず、図4(a)に示すように、壁部13に形成された貫通孔15に壁部貫通部材1の管体3を挿入する。なお、壁部13は、中空壁や二重壁であってもよい。この際、シート部材7が配置された側(止水部材5が配置された側とは逆側)から管体3を貫通孔15に挿入する(図中矢印D方向)。なお、以下、壁部貫通部材1を挿入する側(図中左側)を、壁部13の挿入側と称する。
図4(b)は、管体3が貫通孔15に挿入された状態を示す図である。ここで、貫通孔15の内径(図4(a)のG)に対して、管体3の挿入部側の外径(図2(b)のB)は小さい。このため、管体3が貫通孔に15に挿入されると、管体3と貫通孔15の内面との間にはクリアランスが形成される。一方、止水部材5の外径(図4(a)のE)は、貫通孔15の内径Gよりも大きい。このため、止水部材5は圧縮変形して管体3の外面と貫通孔15の内面とに密着する。
この際、シート部材7のサイズ(図4(a)のFであって、矩形の場合には、例えば1辺の長さ)は、貫通孔15の内径G及び止水部材5の外径よりも大きいため、管体3を貫通孔15に挿入すると、シート部材7は、壁部13の挿入側方向に折り込まれる。すなわち、シート部材7の少なくとも一部が止水部材5の外周側に折り込まれる。このため、シート部材7によって、止水部材5の外周部の少なくとも一部が覆われた状態で、管体3を貫通孔15に挿入することができる。
この際、シート部材7のサイズが十分に大きければ、貫通孔15に壁部貫通部材1を設置した状態で、シート部材7が貫通孔15の内部に収まらず、シート部材7の一部が壁部13の挿入側の外面に突出する。また、シート部材7のサイズが大きければ、止水部材5の外周面の全面をシート部材7で覆うことができる。
この状態から、図5(a)に示すように、シート部材7を、壁部13の挿入側から引っ張り出すことで(図中矢印H)、シート部材7を貫通孔15及び管体3から完全に撤去することができる(図5(b))。なお、シート部材7の撤去方向は、壁部13の挿入側とは逆側であってもよい。このように、管体3を貫通孔15の内部に配置した後、シート部材7を撤去することで、止水部材5の外面の全面と貫通孔15の内面とを密着させることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、管体3の外面と貫通孔15の内面との間で止水構造を確保することができる。また、管体3を貫通孔15に挿入する際に、止水部材5の外周面がシート部材7で覆われる。このため、挿入時にシート部材7によって止水部材5を保護し、止水部材5が貫通孔15の内面で擦れて破損することを抑制することができる。また、シート部材7によってすべりが良くなるため、管体3の挿入抵抗を低減し、止水部材5の外径が大きくても、取り付け作業が容易となる。
また、シート部材7の一部が壁部13の外面側に突出しているため、シート部材7をつまんで引き抜くことが容易である。また、シート部材7には切れ込み9が形成されているため、シート部材7を強く引き抜くと、切れ込み9によって孔11が広がり、容易にシート部材7を引き抜くことができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図6は、壁部貫通部材ではなく、配管である管体3aを用いた止水構造の施工方法を示す図である。なお、以下の説明において、第1の実施形態と同一の機能を奏する構成については、図1~図5と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
管体3aの外周には、管体3と同様に、止水部材5とシート部材7とが併設される。この状態で、管体3aを貫通孔15へ挿入する(図6(a)の矢印I)。この際、シート部材7が配置される側を挿入方向として管体3aを貫通孔15に挿入する。なお、管体3aを貫通孔15に挿入した後に、止水部材5及びシート部材7を管体3aの外周に配置し、止水部材5が貫通孔15の内部に位置するように管体3aを移動してもよい。この場合でも、管体3aの貫通孔15への移動を、管体3aを貫通孔15へ挿入するものとする。
図6(b)は、管体3aの止水部材5が貫通孔15の内部に配置された状態を示す図である。前述したように、この状態からシート部材7を撤去することで、止水部材5と貫通孔15の内面とを密着させることができる。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。このように、管体の形態は、配線や配管等が挿通される壁部貫通部材であってもよく、配管そのものであってもよい。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。図7は、他の形状の配管である管体3bを用いた止水構造の施工方法を示す図である。管体3bは、管体3aと同様に配管であるが、少なくとも一部に、外径が変化する段部17を有する。すなわち、管体3bは、小径部18bと大径部18aとが段部17を介して長手方向にそれぞれ連続する。なお、大径部18aの外径は、貫通孔15よりも小さく、止水部材5の外径は、貫通孔15の内径よりも小さい。
止水部材5は、少なくとも段部17近傍において、大径部18aの外周部に配置される。また、シート部材7は、段部17近傍において小径部18b側に配置される。この際、シート部材7の孔11の径を大径部18aの外径よりも小さくしておくことで、シート部材7が段部17に引っ掛かり、位置決めができるともに、ずれが防止される。
まず、図7(a)に示すように、管体3bを小径部18b側から貫通孔15に挿入する(図7(a)の矢印J)。すなわち、シート部材7が配置される側を挿入方向として管体3bを貫通孔15に挿入する。
図7(b)は、管体3bの止水部材5が貫通孔15の内部に配置された状態である。前述したように、この状態からシート部材7を撤去することで、止水部材5と貫通孔15の内面とを密着させることができる。
第3の実施形態によれば、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、段部17が形成されるため、管体3bを貫通孔15へ挿入する際に、段部17がシート部材7のストッパとして機能し、シート部材7がずれることを抑制することができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。図8は、壁部貫通部材1aを示す図である。壁部貫通部材1aは、壁部貫通部材1と略同様であるが、管体3の一方の端部近傍の外周部に、他の部位よりも外径が大きいフランジ部19を有する。なお、フランジ部19は大径部となり、フランジ部以外の部位が小径部18bとなる。すなわち、管体3の端部には、外径が変化する段部17が形成される。なお、フランジ部19は、管体3の端部でなくてもよく、また、管体3の軸方向の複数個所に配置されてもよい。フランジ部19の外径は、貫通孔15よりも小さく、止水部材5の外径は、貫通孔15の内径よりも小さい。
止水部材5は、フランジ部19の外周部に配置される。また、シート部材7は、フランジ部19の背面側(小径部18b側)に配置される。なお、図8に示すように、シート部材7は、前述した各実施形態と同様に、止水部材5よりも十分に大きくしてもよいが、本実施形態では、シート部材7のサイズは、止水部材5の外径よりも小さくてもよい。
図9は、シート部材7のサイズが、止水部材5の外径よりも小さい壁部貫通部材1aを用いた止水構造の施工方法を示す図である。壁部貫通部材1aを貫通孔に設置するためには、図9(a)に示すように、壁部貫通部材1aの管体3を小径部18b側から貫通孔15に挿入する(図9(a)の矢印K)。すなわち、シート部材7が配置される側を挿入方向として管体3を貫通孔15に挿入する。
図9(b)は、管体3の止水部材5が貫通孔15の内部に配置された状態である。前述したように、この状態からシート部材7を撤去することで、止水部材5と貫通孔15の内面とを密着させることができるが、本実施形態では、必ずしも、シート部材7の一部が、壁面の外周に突出しなくてもよい。
図9(b)のL部拡大図に示すように、シート部材7のサイズが小さいと、シート部材7は、止水部材5の外周を完全に覆わずに、止水部材5の外周面の一部は直接貫通孔15の内面と接触する。このように、止水部材5を貫通孔15の内部に配置した際に、止水部材5の外周面の一部のみがシート部材7で覆われる場合でも、シート部材7で覆われた範囲において、止水部材5と貫通孔15の内面との滑りを良くし、挿入作業を容易にすることができる。
この場合において、止水部材5と貫通孔15との接触部(すなわち、シート部材7で覆われていない部位)が、止水部材5の全周にわたって連続していれば、当該部位で止水性を確保することができる。すなわち、シート部材7以外の部位において、止水部材5と貫通孔15の内面とを全周にわたって密着させることで、止水性を確保することができるため、シート部材7を撤去する必要はない。
第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。このように、シート部材7を撤去しなくても、止水構造を得ることができる。
なお、このような状態で使用するためには、シート部材7の最大径となる部位における小径部18b(管体)の外径とシート部材7の径の差の半分(すなわち、シート部材7の小径部18b(管体)からの径方向の突出代)が、小径部18b(管体)の外径と貫通孔15の内径との差よりも大きく、かつ、小径部18b(管体)の外径と貫通孔15の内径との差に壁部13の厚みを足したものよりも小さくすればよい。
同様に、壁部13の外面にシート部材7を突出させる場合には、シート部材7の最大径となる部位における小径部18b(管体)の外径とシート部材7の径の差の半分(すなわち、シート部材7の小径部18b(管体)からの径方向の突出代)が、小径部18b(管体)の外径と貫通孔15の内径との差に壁部13の厚みを足したものよりも大きくすればよい。
以上添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した各実施形態は互いに組み合わせることができることは言うまでもない。例えば、実施形態1~3において、シート部材7によって止水部材5の外周の一部のみを覆うようにしてもよく、実施形態4において、止水部材5の外周面の全周をシート部材7で覆うようにして設置した後、シート部材7を撤去してもよい。
1、1a………壁部貫通部材
3、3a、3b………管体
5………止水部材
7………シート部材
9………切れ込み
11……孔
13………壁部
15………貫通孔
17………段部
18a………大径部
18b………小径部
19………フランジ部

Claims (8)

  1. 壁部の貫通孔と管体との間の止水構造を得るための施工方法であって、
    前記管体の外周には止水部材とシート部材が配置され、前記シート部材は、前記管体の軸方向に対して前記止水部材と併設するように配置され、
    前記止水部材の外径は前記貫通孔よりも大きく、かつ、前記シート部材は前記止水部材よりも大きく、
    前記止水部材は前記貫通孔の内面の凹凸に追従して密着することが可能な材料で構成され、
    前記シート部材は平滑な材料で構成され、
    前記管体を、前記シート部材が配置された側から前記貫通孔に挿入し、
    前記シート部材の少なくとも一部が前記止水部材の外周側に折り込まれ、前記シート部材によって、前記止水部材の外周部の少なくとも一部が覆われた状態で、前記管体を前記貫通孔に挿入し、
    前記管体を前記貫通孔の内部に配置した後、前記シート部材を撤去し、前記止水部材の外面と前記貫通孔の内面とを密着させることを特徴とする止水構造施工方法。
  2. 前記止水部材は、前記貫通孔の内面の凹凸に追従して密着することが可能な弾性体であり、
    前記シート部材は、すべりを有する樹脂製で、前記管体が挿入される孔を有し、前記シート部材を前記管体に取り付けた際に、前記管体が挿入される孔が広がるように伸びることで、前記管体へ前記シート部材を固定することを特徴とする請求項1記載の止水構造施工方法。
  3. 前記止水部材は、水膨張性部材または発泡体であることを特徴とする請求項2記載の止水構造施工方法。
  4. 前記止水部材を前記貫通孔の内部に配置した後に、前記シート部材の一部を、前記壁部の外面に突出させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の止水構造施工方法。
  5. 前記シート部材には、前記管体が挿入される孔と、前記孔から前記シート部材の外周に向かって形成される切れ込みとを有することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の止水構造施工方法。
  6. 前記管体には、外径が変化する段部を有し、
    前記止水部材は、少なくとも前記段部近傍において、大径部の外周部に配置され、前記シート部材は、前記段部近傍において、小径部側に配置されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の止水構造施工方法。
  7. 壁部の貫通孔に挿入されて固定される壁部貫通部材であって、
    管体と、
    前記管体の外周に配置される止水部材及びシート部材と、
    を具備し、
    前記シート部材は、前記管体の軸方向に対して前記止水部材と併設するように配置され、
    前記シート部材は前記止水部材よりも大きく、
    前記シート部材には、前記管体が挿入される孔と、前記孔から前記シート部材の外周に向かって形成される切れ込みとを有することを特徴とする壁部貫通部材。
  8. 壁部の貫通孔に挿入されて固定される壁部貫通部材であって、
    管体と、
    前記管体の外周に配置される止水部材及びシート部材と、
    を具備し、
    前記シート部材は、前記管体の軸方向に対して前記止水部材と併設するように配置され、
    前記シート部材は前記止水部材よりも大きく、
    前記管体の外周部には、外径が他の小径部よりも大きなフランジ部が形成され、
    前記止水部材は、前記フランジ部の外周部に配置され、前記シート部材は、前記フランジ部の小径部側に配置されることを特徴とする壁部貫通部材。
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