JP2011109865A - 常温収縮チューブ、被覆電線の接続方法および被覆電線の接続構造 - Google Patents

常温収縮チューブ、被覆電線の接続方法および被覆電線の接続構造 Download PDF

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利雄 宮原
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Abstract

【課題】 コアの除去に伴う廃棄物が発生せず、常温収縮チューブによる被覆作業が容易な常温収縮チューブ等を提供する。
【解決手段】 管体3は、絶縁性の筒状部位材である。筒状弾性体5は、管体3の両端部近傍に被せられるように配置される。力が加わっていない状態の筒状弾性体5の内径は、ケーブル外径よりも小さい。したがって、筒状弾性体5は、拡径された状態で管体3の外周に被せられる。筒状弾性体5は、所定長さを管体に被せられ、まっすぐに伸ばした状態で、管体3からはみ出す余長部7が形成される。余長部7は、管体3の端部近傍で折り畳まれる。すなわち、管体3の端部近傍で、筒状弾性体5が管体3の方向に折り返される。したがって、管体3の端部近傍では、管体3の外周に、筒状弾性体5が二重(二層)に設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に電力ケーブルの接続部に用いられる常温収縮チューブ、およびこれを用いた被覆電線の接続方法および被覆電線の接続構造に関するものである。
従来、ケーブル等の接続方法の1つとして常温収縮チューブを用いる方式がある。常温収縮チューブはインナーコアの外周に拡径された状態で被せられ、ケーブルをコアに挿通した状態で、当該コアを引き抜くことで、常温収縮チューブの自己収縮によってケーブルに密着する。
このような常温収縮チューブとしては、例えば、インナーコアに引き出しフィルムを設けておき、使用時にはこの引き出しフィルムによってインナーコアを引き抜き、外周の常温収縮チューブの自己収縮によって被覆電線の接続部に密着させる常温収縮チューブがある(特許文献1)。
また、特許文献1における従来方法として、スパイラル状の切れ目を有するインナーコアを用い、常温収縮チューブを被覆電線に被せた後、このスパイラル状の切れ目の端部の引き出し部を外方に引き出すことで、インナーコア自体がスパイラル状に解体され、常温収縮チューブの自己収縮により被覆電線に密着させることができる旨が記載されている。
また、同様の方法として、補強筒の両端部に切れ目を設け、補強筒の外周に拡径された状態で設けられた常温収縮チューブを被覆電線に被せた後、端部の切れ目を外方に引っ張ることで、切れ目部が紐状に除去され、これにより、切れ目部分に位置する常温収縮チューブが被覆電線に密着可能なケーブル接続用収縮チューブがある(非特許文献1)
特開平11−218267号公報
実開平7−23947号公報
しかし、特許文献1、非特許文献1いずれの方法でも、被覆電線の接続部に常温収縮チューブを配置した後、何らかの方法でインナーコアを除去する必要がある。このため、作業時に除去後のコアが廃棄物となるという問題がある。また、輸送時や使用前において、誤って引き抜き部が引き抜かれてしまうと、もはや当該常温収縮チューブの使用ができなくなるという問題がある。さらに、引き抜き時に引き抜き部が破断等すると、インナーコアの除去が極めて困難となる。また、インナーコアの引き抜きには大きな力が必要となり、作業性が必ずしも良いものではないという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、コアの除去に伴う廃棄物が発生せず、常温収縮チューブによる被覆作業が容易な常温収縮チューブ等を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、ケーブル接続用の常温収縮チューブであって、絶縁性の管体と、前記管体の外周に設けられる筒状弾性体を具備し、前記筒状弾性体の内径が前記管体の外径よりも小さく、前記筒状弾性体は拡径された状態で前記管体に被せられ、前記筒状弾性体をまっすぐに伸ばした状態で前記管体の端部からはみ出して被覆電線を覆って管体を固定することができる前記筒状弾性体の端部の余長部が、前記管体の方向に折り畳まれていることを特徴とする常温収縮チューブである。
前記余長部は、前記管体の外周に折り返され、前記余長部の裏面が外周面に露出しており、前記余長部の裏面には、粘着部材が設けられてもよい。
前記筒状弾性体は、ベースポリマーとしては、シリコーンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、熱可塑性エラストマーのいずれかであることが望ましく、さらに、耐候性を考慮して、例えばカーボンブラックなどを、前記ベースポリマーに0.5重量%から3.0重量%の範囲で、加えることができる。加える量が0.5%未満であると十分な効果が得られず、3.0%を超えると効果が飽和する。従って、カーボンブラックの添加量は、上記範囲が好ましい。
前記筒状弾性体の硬度が、JIS K 6253に規定されたタイプAで3〜20であることが望ましい。
第1の発明によれば、筒状弾性体が管体の外周に折り畳まれており、折り畳まれている余長部が被覆電線に密着するため、コアの除去作業が不要である。このため、除去したコアによる廃棄物の発生がない。また、コアの除去作業が不要であるため、作業性が良い。特に、誤ってコアが引き抜かれることにより、当該常温収縮チューブが使用不能となることがない。
また、筒状弾性体の余長部の裏面に粘着部材が設けられれば、余長部を被覆電線側に伸ばし戻した際に、余長部を被覆電線の外周に確実に密着させることができるため、被覆電線の外周に凹凸がある場合であっても、被覆電線と筒状弾性体との間に隙間が形成されることがない。
また、筒状弾性体の硬度が、JIS K 6253に規定されたタイプAで3〜20であれば、作業が容易であり、かつ、接続後の必要な機械的な強度を得ることができる。
第2の発明は、絶縁性の管体と、前記管体の外周に設けられる筒状弾性体と、を具備し、前記筒状弾性体の内径が前記管体の外径よりも小さく、前記筒状弾性体は拡径された状態で前記管体に被せられ、前記筒状弾性体をまっすぐに伸ばした状態で前記管体の端部からはみ出して被覆電線を覆って管体を固定することができる前記筒状弾性体の端部の余長部が、前記管体の方向に折り畳まれている常温収縮チューブを用い、前記常温収縮チューブに第1の被覆電線を挿通し、前記第1の被覆電線と第2の被覆電線とを接続し、前記第1の被覆電線と前記第2の被覆電線の接続部を覆う位置に前記常温収縮チューブを移動させ、前記筒状弾性体の前記余長部を前記第1の被覆電線および前記第2の被覆電線に被さるように伸ばし戻すことを特徴とする被覆電線の接続方法である。
第2の発明によれば、あらかじめ拡径された筒状弾性体が管体の端部に折り畳まれており、折り畳まれた余長部を、被覆電線側に伸ばし戻すことで、筒状弾性体の自己収縮によって被覆電線に密着させることができる。このため、コアの除去作業が不要であり、容易に被覆電線に筒状弾性体を密着させることができる。このため、作業性に優れる被覆電線の接続方法を提供することができる。
第3の発明は、絶縁性の管体と、前記管体の外周に設けられる筒状弾性体と、を具備し、前記筒状弾性体の内径が、前記管体および被覆電線の外径よりも小さく、前記筒状弾性体は拡径された状態で前記管体に被せられた常温収縮チューブに、互いに接続された前記被覆電線が挿通されており、前記管体の両端部よりはみ出した前記筒状弾性体の余長部が、前記被覆電線の接続部の両側に被せられ、前記余長部と前記被覆電線との間には、粘着部材が設けられることを特徴とする被覆電線の接続構造である。
第3の発明によれば、管体に挿通された被覆電線に筒状弾性体の余長部が被せられ、余長部と被覆電線との間に粘着部材が設けられることにより、被覆電線の外面に凹凸があるような場合であっても、確実に被覆電線と余長部とを密着させることができる。また、被覆電線同士の接続部が管体により補強されるため、確実に被覆電線同士の接続が可能な被覆電線の接続構造を提供することができる。
本発明によれば、コアの除去に伴う廃棄物が発生せず、常温収縮チューブによる被覆作業が容易な常温収縮チューブ等を提供することができる。
常温収縮チューブ1を示す図で、(a)は斜視図、(b)は断面図。 常温収縮チューブ1を用いた被覆電線の接続工程を示す図。 常温収縮チューブ20を示す図で、(a)は斜視図、(b)は断面図。 常温収縮チューブ20を用いて被覆電線9a、9bを接続した状態を示す図で、(a)は正面図、(b)は断面図。 測定装置50を示す図。 常温収縮チューブ30、40を示す図。 常温収縮チューブ50を示す図で、(a)は斜視図、(b)は断面図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、常温収縮チューブ1を示す図であり、図1(a)は常温収縮チューブ1の斜視図、図1(b)は常温収縮チューブ1の断面図である。常温収縮チューブ1は、主に、管体3、筒状弾性体5等から構成される。
管体3は、絶縁性の筒状部材である。管体3はある程度の強度を有し、後述する筒状弾性体5によって変形等することがない。すなわち、筒状弾性体5が設けられた状態で、管体3は略円形の断面形状を維持することが可能である。管体3としては、絶縁性の硬質樹脂が使用でき、例えばポリエチレン、ポリプロピレン製である。
筒状弾性体5は、筒状の弾性部材である。筒状弾性体5は、管体3の両端部近傍に被せられるように配置される。力が加わっていない状態の筒状弾性体5の内径は、管体3の外径よりも小さい。したがって、筒状弾性体5は、拡径された状態で管体3の外周に被せられる。また、力が加わっていない状態の筒状弾性体5の内径は、管体3の内径よりも小さい。すなわち、管体3に挿通される被覆電線等のケーブルの外径よりも、力が加わっていない状態の筒状弾性体5の内径は小さい。
筒状弾性体5は、所定長さだけ管体に被せられ、まっすぐに伸ばした状態(ケーブルの挿通方向)では、管体3の端部からはみ出す余長部7が形成される。余長部7は、管体3の端部近傍で折り畳まれる。すなわち、管体3の端部近傍で、筒状弾性体5が管体3の方向に折り返される。したがって、管体3の端部近傍では、管体3の外周に、筒状弾性体5が二重(二層)に設けられる。このため、管体3の端部近傍においては、筒状弾性体5(余長部7)の裏面が外部に露出する。なお、筒状弾性体5が管体に被せられる長さは、余長部7の長さ以上で管体の半分以下であることが望ましい。余長部7の長さとしては、施工後に簡単にずれ落ちる事の無いように最低でも20mm以上が望ましく、さらに好ましくは30mm以上である。
なお、筒状弾性体5は、自己収縮が可能な弾性部材であり、絶縁性、耐候性、防水性に優れることが望ましく、例えば、シリコーンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、または、スチレン系、オレフィン系、塩化ビニル系、ウレタン系、エステル系、アミド系の熱可塑性エラストマー等が使用でき、体積抵抗が1014Ωcm以上であることが望ましい。
また、筒状弾性体5の硬度としては、JIS K 6253に規定されたタイプAで3〜20であることが望ましい。硬度3未満では、使用時における必要な機械的強度(例えば常温で4.9MPa以上)を確保することができず、また、20を超えると、筒状弾性体5の折り返しが困難となるためである。より好適な強度、作業性等を得るために、さらに望ましくは、上記硬度が5〜10の範囲である。
次に、常温収縮チューブ1を用いた、被覆電線の接続方法を説明する。図2は、被覆電線9a、9bを接続する工程を示す図である。まず、図2(a)に示すように、常温収縮チューブ1の管体3内に被覆電線9aを挿通する(図中矢印A方向)。すなわち、被覆電線9aの外径は管体3の内径よりも小さい。なお、常温収縮チューブ1の一方の端部から導出された被覆電線9aの端部は、あらかじめ所定範囲の被覆部が剥離され、内部の導体を露出しておく。
次に、図2(b)に示すように、被覆電線9aの端部を被覆電線9bと接続する。被覆電線9bも被覆電線9aと同様に、あらかじめ所定範囲の被覆部が剥離され、導体部が露出されている。被覆電線9a、9bの導体部同士を突き合わせ(図中矢印B)、金属性の接続部材11等を用いて電気的に被覆電線9a、9bが接続される。
次に、図2(c)に示すように、常温収縮チューブ1を被覆電線9b方向に移動させ(図中矢印C方向)、被覆電線9a、9bの接続部(接続部材11)近傍が、常温収縮チューブ1の略中央となるように配置する。
次に、図2(d)に示すように、常温収縮チューブ1の両側の余長部7を伸ばし戻し(図中矢印D方向)、余長部7を被覆電線9a、9bの外周に密着させる。筒状弾性体5(余長部7)の内径は、被覆電線9a、9bの外径よりも小さいため、筒状弾性体5は自己収縮によって確実に筒状弾性体5(余長部7)を被覆電線9a、9bに密着させることができる。以上により、被覆電線9a、9bの接続が完了する。
なお、管体3と被覆電線9a、9bとの間に段差が生じるため、管体3の端部の外縁部により常温収縮チューブ1内面が損傷することを防止するため、管体3の端部の外縁部にテーパ部または面取り部を設けてもよい。また内縁部にも先端が鋭利となることを防止するため、テーパ部又は面取り部を設けることもできる。
以上説明したように、本実施形態の常温収縮チューブ1によれば、被覆電線の接続作業において、常温収縮チューブのインナーコアを除去する必要がない。このため、不要な廃棄物が発生することがない。また、常温収縮チューブ1は、コアを引き抜く必要がないため、作業性が良く、誤って作業前に引き抜き部が引き抜かれることにより、当該チューブが使用不能となることもない。
被覆電線への被覆は、折り返された余長部7を伸ばし戻すのみであるため、作業が確実であり、また、被覆電線同士の接続部近傍が管体3により補強されるため、接続部に不要な力がかかり、破断等することがない。
次に、第2の実施の形態にかかる常温収縮チューブ20について説明する。図3は、常温収縮チューブ20を示す図であり、図3(a)は常温収縮チューブ20の斜視図、図3(b)は常温収縮チューブ20の断面図である。なお、以下の説明において、図1に示す常温収縮チューブ1と同様の機能を奏する構成については、図1と同様の符号を付し、重複した説明を省略する。常温収縮チューブ20は、常温収縮チューブ1と略同様の構成であるが、粘着部材21が設けられる点で異なる。
粘着部材21は、余長部7の外周(余長部7の裏面側)に設けられる。すなわち、粘着部材21は、折り返された余長部7の裏面であり、外周に露出する面に全周にわたり設けられる。なお、粘着部材21は、余長部7の全面に設けられてもよく、一部に設けられてもよい。図3では、粘着部材21が、常温収縮チューブ20の両端部近傍(余長部7の折り返し部近傍)に設けられた例を示す。常温収縮チューブ20は、図3に示すように、管体3の外周に筒状弾性体5が二重(二層)で設けられ、さらにその外周に粘着部材21の層が形成される。
粘着部材21は、粘着性(接着性)を有し、接触対象物に確実に密着できれば良く、例えば、ブチル系のシーリング材等が使用できる。なお、粘着部材21の外周には、運搬時等において粘着部材21を保護するため離型紙等の非粘着性包装材を設けてもよい。粘着部材としては電気的に絶縁性である材料が好ましく、天然ゴムやブチルゴム・EPゴム・アクリルゴム等の合成ゴム、シリコーンゴム等が用いられる。粘着部材の厚さとしては対象とするケーブルの凹凸を吸収できるだけの厚さを持つものが好ましい。
図4は、常温収縮チューブ20を用いた被覆電線9a、9bの接続構造を示す図であり、図4(a)は正面図、図4(b)は断面図(図4(a)のE−E線断面図)である。常温収縮チューブ20は、図2と同様の工程により被覆電線9a、9bの接続部に設けられる。なお、図4においては、被覆電線9a、9bの外周に突起23が設けられる。突起23は、例えば電線への雪の堆積を防止するためのヒレである。
余長部7の内面であって、被覆電線9a、9bの外周部には粘着部材21が設けられる。したがって、余長部7が被覆電線9a、9bの外形に沿って変形して被覆電線9a、9bの外周に貼り付けられる。
常温収縮チューブ20によれば、被覆電線の外周に凹凸があるような場合でも、余長部7が被覆電線の外形に沿って変形し、かつ、余長部7の裏面が被覆電線の外周面に貼り付けられるため、被覆電線と余長部との間に隙間が形成されることを防止することができる。なお、粘着部材21として、突起23と同等以上の厚さを有すれば、粘着部材21の変形と相まって、より確実に隙間の形成を防止することができる。
本発明の常温収縮チューブの防水性について確認を行った。図5は、防水性の確認を行うための測定装置50を示す図である。測定装置50は、水が溜められた水槽51内に、供試体53を配置可能である。供試体53は被覆電線57a、57bを図2に示す工程により常温収縮チューブで接続したものであり、一方の側の被覆電線57aの端部(水中に位置する部位)には絶縁防水処理55が施される。他方の被覆電線57bの端部は水上に設けられた電源と接続される。さらに電源には、被覆電線で供試体53の外周面と接続され、被覆電線57bと供試体53表面との間に6kVの電圧を1分間付与し、絶縁破壊がないことを確認した。
供試体としては、以下の供試体を用いた。
供試体1は、筒状弾性体として、厚さ2mm、内径15mm、JIS K 6253に規定されたタイプAの硬度が10のエチレンプロピレンゴムチューブをゴムチューブを拡径して、長さ70mm、内径20mm、厚さ2mmのポリエチレン製の管体の両端に被せ、管体よりはみ出す余長部を形成した後、図1に示すように余長部を管体側に折り返して筒状弾性体を2重構造とした。被覆電線としては、外径18mm、長さ300mmの電線を直線状に接続し、接続部を覆うように供試体を配置した後、余長部を被覆電線に伸ばし戻して被せた。このとき、筒状弾性体の余長部には、弾性体の内径に収縮しようとする収縮力が働き、この収縮力により、被覆電線を保持することで、絶縁性管体が接続部を覆った状態で被覆電線上に固定される。なお、両端の余長部は、30mmとした。
また、供試体2としては、筒状弾性体として、厚さ2mm、内径15mm、JIS K 6253に規定されたタイプAの硬度が5のスチレン系熱可塑性エラストマー製チューブを用い、長さ70mm、内径20mm、厚さ2mmのポリエチレン製の管体の両端に被せ、管体よりはみ出す余長部を形成した後、図1に示すように余長部を管体側に折り返して筒状弾性体の2重構造とした。さらに、折り返された余長部の外周部には、図3に示すように、管体の端部より20mm幅でブチルゴム系シーリング材である粘着部材を設けた。被覆電線としては、外径18mm、長さ300mmの突起付きの電線を直線状に接続し、接続部を覆うように供試体を配置した後、余長部を被覆電線に伸ばし戻して被せた。両端の余長部は、30mmとした。突起は、断面が1mm幅x1mm高さである。また、粘着部材は、厚さ1.5mmとした。
本発明にかかる供試体1、2ともに、上記条件において、絶縁破壊を起こすことなく、十分な防水性を得ることができた。特に、供試体2は、突起付きの被覆電線を用いても、突起部を除去することなく、高い防水性を得ることができた。
以上説明したように、本発明の常温収縮チューブによれば、コアを除去することなく、作業性に優れ、不要な廃棄物の発生を抑え、確実に被覆電線の接続部を被覆できる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述の実施の形態においては、筒状弾性体5は、単純に余長部が管体側に折り返され、筒状弾性体5が管体3の外周に二重構造となる例を示したが、筒状弾性体5の構成はこれに限られない。余長部7が、管体3の外周側に折り畳まれていれば、この他の態様でも良い。
例えば、図6(a)に示す、常温収縮チューブ30のように、筒状弾性体5の余長部7を丸めるように折り畳んでもよく、また、図6(b)に示す、常温収縮チューブ40のように、余長部7を波状に折り畳んでもよい。また、筒状弾性体を三重、四重に複数回折り返してもよい。
また、図7に示す常温収縮チューブ50のように、筒状弾性体5を一体として、完全に管体3を覆ってもよい。図7(a)は常温収縮チューブ50の斜視図、図7(b)は断面図である。この場合であっても、管体3の両端部に余長部7が形成されればよい。なお、常温収縮チューブ1、20、30、40、50の各部の構成は適宜組み合わせることができることは言うまでもない。
1、20、30、40、50………常温収縮チューブ
3………管体
5………筒状弾性体
7………余長部
9a、9b………被覆電線
11………接続部材
21………粘着部材
23………突起
50………測定装置
51………水槽
53………供試体
55………絶縁防水処理
57a、57b………被覆電線
59………電源

Claims (6)

  1. ケーブル接続用の常温収縮チューブであって、
    絶縁性の管体と、
    前記管体の外周に設けられる筒状弾性体と、
    を具備し、
    前記筒状弾性体の内径が前記管体の外径よりも小さく、前記筒状弾性体は拡径された状態で前記管体に被せられ、
    前記筒状弾性体をまっすぐに伸ばした状態で前記管体の端部からはみ出して被覆電線を覆って管体を固定することができる前記筒状弾性体の端部の余長部が、前記管体の方向に折り畳まれていることを特徴とする常温収縮チューブ。
  2. 前記余長部は、前記管体の外周に折り返され、前記余長部の裏面が外周面に露出しており、前記余長部の裏面には、粘着部材が設けられることを特徴とする請求項1記載の常温収縮チューブ。
  3. 前記筒状弾性体は、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、熱可塑性エラストマーのいずれかであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の常温収縮チューブ。
  4. 前記筒状弾性体の硬度が、JIS K 6253に規定されたタイプAで3〜20であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の常温収縮チューブ。
  5. 絶縁性の管体と、前記管体の外周に設けられる筒状弾性体と、を具備し、前記筒状弾性体の内径が前記管体の外径よりも小さく、前記筒状弾性体が拡径された状態で前記管体に被せられ、前記筒状弾性体をまっすぐに伸ばした状態で前記管体の端部からはみ出して被覆電線を覆って管体を固定することができる前記筒状弾性体の端部の余長部が、前記管体の方向に折り畳まれている常温収縮チューブを用い、
    前記常温収縮チューブに第1の被覆電線を挿通し、前記第1の被覆電線と第2の被覆電線とを接続し、前記第1の被覆電線と前記第2の被覆電線の接続部を覆う位置に前記常温収縮チューブを移動させ、前記筒状弾性体の前記余長部を前記第1の被覆電線および前記第2の被覆電線に被さるように伸ばし戻すことを特徴とする被覆電線の接続方法。
  6. 絶縁性の管体と、前記管体の外周に設けられる筒状弾性体と、を具備し、前記筒状弾性体の内径が、前記管体および被覆電線の外径よりも小さく、前記筒状弾性体は拡径された状態で前記管体に被せられた常温収縮チューブに、互いに接続された前記被覆電線が挿通されており、
    前記管体の両端部よりはみ出した前記筒状弾性体の余長部が、前記被覆電線の接続部の両側に被せられ、前記余長部と前記被覆電線との間には、粘着部材が設けられることを特徴とする被覆電線の接続構造。
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