JP4653144B2 - 遮水型常温収縮性補強絶縁筒の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は電力ケーブルの接続に用いる遮水型常温収縮性補強絶縁筒の製造方法に関する
ものである。
従来、電力供給の高信頼性を確保するために、電力ケーブル本体だけでなく、ケーブル
接続部にも高い遮水性能が要求され、ケーブル接続部に遮水処理が施されている。
従来のケーブル接続部の遮水構造は、例えば、架橋ポリエチレン絶縁に代表されるプラ
スチック絶縁電力ケーブルのケーブル導体接続部とその両側のケーブル絶縁体とに跨って
、ゴム製の補強絶縁筒を設け、この補強絶縁筒の上に、熱収縮性チューブ内に金属箔を周
方向へ筒状に巻いて形成される遮水層を埋め込み成形した遮水性熱収縮チューブを被せ、
このチューブを熱収縮させて補強絶縁筒の外周面に密着してなるものである。
従来構造のものでは、ケーブル接続部の形成現場において、ケーブル導体接続部等の上
に補強絶縁筒を設けた後に、その上に遮水性熱収縮チューブを被せるが、補強絶縁筒の外
周面が真円形にならずいびつになり、その上に遮水性熱収縮チューブを被せて収縮させて
も、均等に密着せず、両者間に微小な隙間が生じ易い。このため、その隙間から浸水し、
この浸水が長期間続くと、接続部が絶縁劣化する恐れがあった。
また、ケーブル接続、遮水処理の作業工程が増えて作業が煩雑になるほか、作業時間も
かかり、作業性が悪くなる問題があった。
さらに、遮水性熱収縮チューブを収縮させる熱源を必要とし、熱源の使用が制限されて
いたり、狭い場所では、接続、遮水処理を行うことが難しかった。
本発明は上記の問題点を解決し、遮水性能が優れ、接続、遮水処理の作業性が良好であ
り、さらに熱源の使用が制限等されているところでも、ケーブル接続、遮水処理作業を容
易に行うことができる遮水型常温収縮性補強絶縁筒を提供する遮水型常温収縮性補強絶縁
筒の製造方法を供するものである。
上記目的を達成するために、本発明においては、(1)外周面にシリコーンオイル、シ
リコーングリース、フッ素オイル、エチレングリコール、パラフィンワックス等の潤滑剤
を塗布した大径部9とテーパ部10と小径部11とからなり、大径部9が円形状であって
内部に第1の筒状コアが収容された第1の拡径治具8を、小径部11側から常温収縮性の
補強絶縁筒体3に挿入し、補強絶縁筒体3を第1の拡径治具8のテーパ部10及び大径部
9へと順次滑らせる工程、(2)補強絶縁筒体3を大径部9の端部を越えさせ、補強絶縁
筒体3を第1の筒状コア2に乗り移らせて、第1の筒状コア2の上に常温収縮性の補強
絶縁筒体3を弾性的に拡径された状態で支持させる工程、(3)その後、波形状金属箔4
の両面を直接絶縁性ゴムまたはプラスチック材料で構成される粘着層6でサンドイッチ
その状態で前記補強絶縁筒体3の外周面に周方向へ筒状に巻いて、その相対向する両
側縁4B、4Cをオーバーラップさせ、遮水層4を形成して複合筒状体とする工程、(4
)前記補強絶縁筒体3を拡径するとき用いたものよりも一回り大きな第2の拡径治具8の
大径部9に前記複合筒状体を挿入した状態で、小径部11側から常温収縮性の防水保護層
5を挿入しテーパ部10及び大径部9の外周面上に順次滑らせ、最終的に常温収縮性の防
水保護層5を前記複合筒状体の粘着層6上に被せて拡径状態で支持させる工程を有するこ
とを特徴とする遮水型常温収縮性補強絶縁筒の製造方法で、更に、前記(4)の工程に代
えて、工程(5)前記複合筒状体の外径より若干大きい内径を有する解体可能な第2の筒
状コア2に、前記補強絶縁筒体3を拡径するとき用いたものよりも一回り大きな第2の拡
径治具8を用いて防水保護層5を予め拡径状態で支持させておく工程、(6)前記複合筒
状体上に、第2の筒状コア2で拡径支持された常温収縮性の防水保護層5を配置し、第2
の筒状コア2を解体除去することにより、常温収縮性の防水保護層5をその自己収縮力に
より複合筒状体の上に被せて拡径状態で支持させる工程を用いることを特徴とする遮水型
常温収縮性補強絶縁筒の製造方法が提供される。
本発明によると、予め常温収縮性の補強絶縁筒体、遮水層及び常温収縮性の防水保護層
が密着して一体に形成されている補強絶縁筒を用いてケーブル接続、遮水処理作業を行う
ので、補強絶縁筒体、遮水層及び防水保護層の取付け、被覆作業を同時に行え、接続、遮
水処理作業工程が減少し、これら作業を簡単かつ短時間に行うことができ、作業性高め
ることができる。
また、遮水層は粘着層の中に埋め込んだ状態で保持されているので、補強絶縁筒体と遮
水層との間及び遮水層と防水保護層との間に浸水の原因となる隙間ができにくく、浸水を
予防し、ケーブル接続部の絶縁劣化の進行を遅らせることができる。
さらに、ケーブル接続、遮水処理作業に熱源を必要としないので、熱源の使用が制限さ
れる場所や熱源を収納しにくい狭い場所においても、これらの作業を行うことができ、作
業能率が向上する。
本発明は以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
即ち、本発明によると、予め常温収縮性の補強絶縁筒体、遮水層及び常温収縮性の防水
保護層が密着して一体に形成されている補強絶縁筒を用いてケーブル接続、遮水処理作業
を行うので、補強絶縁筒体、遮水層及び防水保護層の取付け、被覆作業を同時に行え、接
続、遮水処理作業工程が減少し、これら作業を簡単かつ短時間に行うことができ、作業性
を高めることができる。
また、遮水層は波形状(コルゲート状)金属箔の両面を直接絶縁性ゴムまたはプラスチ
ック材料で構成される粘着層でサンドイッチし、その状態で前記補強絶縁筒体の外周面に
周方向へ筒状に巻いているため、波形状金属箔は直接絶縁性ゴムまたはプラスチック材料
で構成される粘着層の中に埋め込んだ状態で保持されている。したがって、補強絶縁筒体
と遮水層との間及び遮水層と防水保護層との間に浸水の原因となる隙間ができにくく、浸
水を予防し、ケーブル接続部の絶縁劣化の進行を遅らせることができる。また、前記波形
状金属箔は予め波形状に加工されているので、周方向に伸縮性をもっている。このように
、波形状金属箔を用いると、遮水型常温収縮性補強絶縁筒をケーブル接続、遮水処理に使
用し、常温収縮させても、波形状金属箔に局部的に大きなひずみが加わるのを抑制し、亀
裂、しわの発生を防止する上で有効である。
さらに、ケーブル接続、遮水処理作業に熱源を必要としないので、熱源の使用が制限さ
れる場所や熱源を収納しにくい狭い場所においても、これらの作業を行うことができ、作
業能率を向上させることができる。加えて、第1の拡径治具の大径部、テーパ部及び小径
部の外周面に、シリコーンオイル、シリコーングリース、フッ素オイル、エチレングリコ
ール、パラフィンワックス等の潤滑剤を塗布したことにより、補強絶縁筒体の拡径作業を
容易にすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面により詳細に説明する。図1に示すように、本発明に
係る遮水型常温収縮性補強絶縁筒1は、解体可能な円筒形の筒状コア2と、筒状コア2上
に弾性的に、即ち、弾性を保持したまま、拡径された状態で支持される常温収縮性の補強
絶縁筒体3と、その上に形成される遮水層4と、遮水層4の外周面に被覆される常温収縮
性の防水保護層5と、遮水層4を埋め込んだ状態で保持して補強絶縁筒体3と防水保護層
5とを密着させる粘着層(接着層)6とを有する。
筒状コア2は、例えば、ポリプロピレンよりなる断面角形の紐状体をスパイラル状に巻
回して円筒状に形成し、隣接する紐状体同士を溶着等して型崩れしないようにしたものが
使用される。この筒状コア2は、紐状体を筒状コア2の一端側から内側へ引っ張って筒状
コア2内の中空孔を通して他端側へ引き出すことにより、筒状コア2を一端側から徐々に
解体除去することができる構成になっている。
補強絶縁筒体3は、一般に絶縁性能が高く、また成形加工性に優れたエチレンプロピレ
ンゴムやシリコーンゴム等をベースゴムとして使用し、内部導電層3A、補強絶縁体3B
及び外部導電層3Cとが紡錘形状となるよう一体にモールド成形された、全体で1つの部
品(1ピース)で構成され、筒状コア2上に半径方向へ弾性的に(弾性状態を保持して)
拡径された状態で支持される。
遮水層4は、図2に詳細に示すように、厚さ0.01〜0.1mmの銅、アルミニウム
、鉛等よりなる波形状金属箔(金属フイルム、シートを含む)4Aの両面を直接絶縁性ゴ
ムまたはプラスチック材料で構成される粘着層6でサンドイッチし、その状態で前記補強
絶縁筒体3の周方向へ円筒状に巻いて、その相対向する両側縁4B、4Cを5〜20mm
、好ましくは10〜15mm程度オーバーラップさせ、そのオーバーラップ部分を粘着材
で水密にシールし、粘着層6の厚さ方向(半径方向)の内部に埋め込んだ状態で保持する

なお、波形状金属箔4Aは1枚の波形状金属箔を円筒状に折り曲げ成形して形成するも
のばかりでなく、2枚以上の波形状金属箔を周方向へ各箔の両側縁がオーバーラップする
ように巻いて形成してもよい。このように、複数枚の波形状金属箔を用いると、遮水型常
温収縮性補強絶縁筒1をケーブル接続、遮水処理に使用し、常温収縮させても、さらに波
形状金属箔に局部的に大きなひずみが加わるのを抑制し、亀裂、しわの発生を防止する上
で有効である。
防水保護層5は、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、ウレ
タンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等のゴム材料を主体と
して筒状体に成形され、遮水層4上に半径方向へ弾性的に拡径された状態で支持される。
粘着層6は、例えば、ブチルゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、ポリ酢酸ビニル
等の絶縁性ゴム、プラスチック材料で構成される。
なお、7は銅、アルミニウム等の導電材料で出来た接地線からなる接地部材であり、補
強絶縁筒体3と遮水層4の内側に設けた粘着層6との間に、補強絶縁筒1の長手方向に沿
って、両端が該筒端部から露出するように配在され、該補強絶縁筒1内に埋め込まれてい
る。この接地部材7は、補強絶縁筒1がケーブル導体接続部等の上に設けられた後、両側
のケーブルの金属遮蔽層に接続され、両遮蔽層を電気的に導通する。この実施形態では、
接地部材7を設けたが、遮水層4の波形状金属箔4Aを接地部材代わりに用い、この両端
に接地引出し部を設けて、これを両ケーブルの金属遮蔽層に接続し両遮蔽層同士を電気的
に導通するようにしてもよい。
本実施形態の遮水型常温収縮性補強絶縁筒1は上記のような構成になっている。この絶
縁筒1は、前記筒状コア2を解体除去することにより、補強絶縁筒体3及び防水保護層5
が常温で収縮して縮径する。この際、補強絶縁筒体3、接地部材7、遮水層4及び防水保
護層5は、粘着層6で一体に密着されているので、該補強絶縁筒1をケーブル接続部の導
体接続部等の上に被せて常温収縮させても、遮水層4を構成する波形状金属箔4Aが局部
的なストレスを受け亀裂が生じるとか、逆にしわが生じるようなことがなく、遮水性能が
優れている。
次に上記遮水型常温収縮性補強絶縁筒1の製造方法を説明する。先ず、筒状コア2の上
に常温収縮性の補強絶縁筒体3を弾性的に拡径された状態で支持させる。具体的には、図
3に示すような、筒状コア挿入孔9Aを有する円形状の大径部9、テーパ部10及び円形
状の小径部11からなる拡径治具8を用いる。
即ち、この拡径治具8における大径部9側の筒状コア挿入孔9Aに筒状コア2を挿入す
ると共に、小径部11側から常温収縮性の補強絶縁筒体3を挿入する。
なお、拡径治具8の大径部9、テーパ部10及び小径部11の外周面には、補強絶縁筒
体3の拡径作業を容易にするために、シリコーンオイル、シリコーングリース、フッ素オ
イル、エチレングリコール、パラフィンワックス等の潤滑剤を予め塗布しておくことが好
ましい。潤滑剤は補強絶縁筒体3の材質等に応じて適宜選択される。
次に、補強絶縁筒体3を拡径治具8のテーパ部10及び大径部9の外周面に順次滑らせ
ていく。そして、補強絶縁筒体3の先端が大径部9の端部を越えると、補強絶縁筒体3が
自己収縮して筒状コア2の後端部に乗り移り、その収縮力で筒状コア2に把持される。
さらに、補強絶縁筒体3を大径部9の外周面上に滑らせて押し込むと、筒状コア2が筒
状コア挿入孔9Aから徐々に抜き出てきて、補強絶縁筒体3は筒状コア2上に完全に乗り
移り、図4に示すように、筒状コア2上に拡径状態で支持される。
次に、補強絶縁筒体3の上に、その長手方向に沿って、例えば、1本又は複数本の銅、
アルミニウム等で出来た接地線を筒状に螺旋巻きし、若しくは複数本の接地線を筒状に編
組し、又は複数本の接地線を編組して出来た編組シートを筒状に縦添え成形する等して形
成された接地部材7を、補強絶縁筒体3の両端から所望長さ引き出されるように取付け固
定する。その後、粘着層6で両側からサンドイッチされ、粘着層6内に埋め込んだ波形状
金属箔4Aを、前記補強絶縁筒体3の外周面に周方向へ筒状に巻いて、その相対向する両
側縁4B、4C(図示省略)をオーバーラップさせ、そのオーバーラップ部分を粘着材で
水密にシールし、遮水層4を形成する(図5参照)。
次に、この遮水層4上の粘着層6の外周面に常温収縮性の防水保護層5を被せて支持さ
せる。この防水保護層5を被せる方法について、例えば、次の2通りの方法を説明する。
第1の方法は、前記拡径治具8を用いる方法である。この場合、拡径治具8は、前記補
強絶縁筒体3を拡径するとき用いたものよりも一回り大きなものを用いる。拡径方法は補
強絶縁筒体3の拡径方法と同じである。即ち、大径部9側の筒状コア挿入孔9Aに筒状コ
ア2で支持された補強絶縁筒体3及び遮水層4等の複合筒状体を挿入すると共に、小径部
11側から常温収縮性の防水保護層5を挿入する。そして、この複合筒状体をテーパ部1
0及び大径部9の外周面上に順次滑らせることにより、最終的に前記複合筒状体の粘着層
6上に被せて拡径状態で支持させる方法である。
第2の方法は、前記複合筒状体の外径より若干大きい内径を有する解体可能な別の筒状
コア2に、前記拡径治具8を用いて防水保護層5を予め拡径状態で支持させておく。次に
、この筒状コア2で拡径支持された防水保護層5を前記複合筒状体の上に嵌挿し、この筒
状コア2を解体除去することにより、防水保護層5をその自己収縮力により複合筒状体の
上に被せて拡径状態で支持させる方法である。
このようにして、前記筒状コア2上に常温収縮性の補強絶縁筒体3、接地部材7、遮水
層4及び防水保護層を粘着層6により一体に密着させることにより、図1に示すような構
成の遮水型常温収縮性補強絶縁筒1を製造する。
次に、この遮水型常温収縮性補強絶縁筒1をケーブル直線接続部(中間接続部)に適用
した例を図6、7により説明する。
先ず、図6に示すように、接続すべき2本の電力ケーブル(架橋ポリエチレン絶縁電力
ケーブル)12の端部から、導体13、ケーブル絶縁体14、ケーブル外部導電層15、
金属遮蔽層16、ケーブル遮水層17及びケーブルシース18を段剥ぎして段階的に露出
させる。
次に、両電力ケーブル12のケーブルシース18上に各々遮水型常温収縮チューブ19
を通し、また一方の電力ケーブル12のケーブルシース18上に本発明に係る遮水型常温
収縮性補強絶縁筒1を通して予め待機させておく。
遮水型常温収縮チューブ19は、解体可能な筒状コア20と、筒状コア20上に弾性的
に拡径された状態で支持される内側の常温収縮性チューブ層21及び外側の常温収縮性チ
ューブ層22と、波形状金属箔を周方向へ筒状に巻いてその相対向する両側縁をオーバー
ラップさせて形成され、内側の常温収縮性チューブ層21及び外側の常温収縮性チューブ
層22との間に介在される遮水層23と、遮水層23の内外周面に付着して形成され、遮
水層23と常温収縮性チューブ層21、22とを密着させる粘着層24とを備えている。
次に、両ケーブル12の導体13を導体接続スリーブ25内に通して突合せ、導体スリ
ーブ25を圧縮クランプしてケーブル導体接続部26を形成する。
次にケーブルシース18上に待機させておいた遮水型常温収縮性補強絶縁筒1を、ケー
ブル導体接続部26及びその両側のケーブル絶縁体14を覆い、両端がケーブル外部導電
層15に跨るようにケーブル導体接続部26の真上に移動して位置決めする。
次に、遮水型常温収縮性補強絶縁筒1の筒状コア2をその一端側から徐々に解体除去し
て、補強絶縁筒体3及び防水保護層5を一端側から徐々に自己収縮作用により常温収縮さ
せ、筒状コア2の解体後、遮水型常温収縮性補強絶縁筒1をケーブル導体接続部20、そ
の両側のケーブル絶縁体14及びケーブル外部導電層15を覆うように装着する。
次に、遮水型常温収縮性補強絶縁筒1の両端から各々引き出されている接地部材7を両
電力ケーブルの金属遮蔽層16及び金属遮水層17にバインド線等の固定部材27で接続
する。
次に、遮水型常温収縮性補強絶縁筒1の紡錘形状の先細り両端部及びケーブルシース1
8の段剥ぎ端部付近に、各々粘着水密シート28を巻き付ける。その後、ケーブルシース
18上に予め待機しておいた遮水型常温収縮チューブ19を遮水型常温収縮性補強絶縁筒
1の紡錘状先細り両端部及びケーブルシース18に跨る位置まで移動させ、その筒状コア
20を解体除去して該チューブ19の常温収縮性チューブ層21、22を常温収縮させる
。これにより、図7に示すように、遮水型常温収縮チューブ19を遮水型常温収縮性補強
絶縁筒1の両端部、金属遮蔽層16、金属遮水層17及びケーブルシース18を覆うよう
に密着させ、遮水型常温収縮性補強絶縁筒1の両端を気密液密に封止する。
本発明に係る遮水型常温収縮性補強絶縁筒の上半部縦断面図である。 図1の遮水層において、波形状金属箔のオーバーラップ部分を一部拡大して示す横断面図である。 図1に示す筒状コアの上に補強絶縁筒体を拡径して支持させる方法の説明図である。 図3に示す拡径方法により、筒状コア上に補強絶縁筒体が支持された状態を示す縦断面図である。 図4に示す補強絶縁筒体の外周面に遮水層を形成した状態を示す縦断面図である。 本発明に係る遮水型常温収縮性補強絶縁筒を用いてケーブル直線接続部を形成する方法を示す上半部断面説明図である。 図6に示す方法で組み立てられたケーブル直線接続部を示す上半部縦断面図である。
1 遮水型常温収縮性補強絶縁筒
2 筒状コア
3 補強絶縁筒体
3A 内部導電層
3B 補強絶縁体
3C 外部導電層
4 遮水層
4A 波形状金属箔
4B 側縁
4C 側縁
5 防水保護層
6 粘着層
7 接地部材
8 拡径治具
9 大径部
9A 筒状コア挿入孔
10 テーパ部
11 小径部
12 電力ケーブル
13 導体
14 ケーブル絶縁体
15 ケーブル外部導電層
16 金属遮蔽層
17 金属遮水層
18 ケーブルシース
19 遮水型常温収縮チューブ
20 筒状コア
21 内側の常温収縮性チューブ層
22 外側の常温収縮性チューブ層
23 遮水層
24 粘着層
25 導体接続スリーブ
26 ケーブル導体接続部
27 固定部材
28 粘着水密シート

Claims (2)

  1. (1)〜(4)の工程を有する遮水型常温収縮性補強絶縁筒の製造方法。
    (1)外周面にシリコーンオイル、シリコーングリース、フッ素オイル、エチレングリコ
    ール、パラフィンワックス等の潤滑剤を塗布した大径部9とテーパ部10と小径部11と
    からなり、大径部9が円形状であって内部に第1の筒状コアが収容された第1の拡径治具
    8を、小径部11側から常温収縮性の補強絶縁筒体3に挿入し、補強絶縁筒体3を第1の
    拡径治具8のテーパ部10及び大径部9へと順次滑らせる工程。
    (2)補強絶縁筒体3を大径部9の端部を越えさせ、補強絶縁筒体3を第1の筒状コア2
    上に乗り移らせて、第1の筒状コア2の上に常温収縮性の補強絶縁筒体3を弾性的に拡径
    された状態で支持させる工程。
    (3)その後、波形状金属箔4Aの両面を直接絶縁性ゴムまたはプラスチック材料で構成
    される粘着層6でサンドイッチしその状態で前記補強絶縁筒体3の外周面に周方向へ筒
    状に巻いて、その相対向する両側縁4B、4Cをオーバーラップさせ、遮水層4を形成し
    て複合筒状体とする工程。
    (4)前記補強絶縁筒体3を拡径するとき用いたものよりも一回り大きな第2の拡径治具
    8の大径部9に前記複合筒状体を挿入した状態で、小径部11側から常温収縮性の防水保
    護層5を挿入しテーパ部10及び大径部9の外周面上に順次滑らせ、最終的に常温収縮性
    の防水保護層5を前記複合筒状体の粘着層6上に被せて拡径状態で支持させる工程。
  2. 請求項1の(4)の工程に代えて、下記の工程(5)(6)を用いることを特徴とする
    遮水型常温収縮性補強絶縁筒の製造方法。
    (5)前記複合筒状体の外径より若干大きい内径を有する解体可能な第2の筒状コア2に
    、前記補強絶縁筒体3を拡径するとき用いたものよりも一回り大きな第2の拡径治具8を
    用いて常温収縮性の防水保護層5を予め拡径状態で支持させておく工程。
    (6)前記複合筒状体上に、第2の筒状コア2で拡径支持された常温収縮性の防水保護層
    5を配置し、第2の筒状コア2を解体除去することにより、常温収縮性の防水保護層5を
    その自己収縮力により複合筒状体の上に被せて拡径状態で支持させる工程。
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