JP7177614B2 - チタン酸カルシウム粉体及びその製造方法並びに電子写真用トナー外添剤 - Google Patents
チタン酸カルシウム粉体及びその製造方法並びに電子写真用トナー外添剤 Download PDFInfo
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Description
(1)一次粒子の形状が粒状で、一次粒子の平均粒子径が20nm以上100nm以下の範囲にある、ペロブスカイト型結晶構造を有するチタン酸カルシウムを主成分とする粒子からなる粉体。
(2)粒子におけるチタンに対するカルシウムのモル比が0.50以上0.90以下の範囲にあり、粒子が二酸化チタンを含まない(1)に記載の粉体。
(3)一次粒子径の体積基準による四分偏差を、一次粒子の平均粒子径で除した値が0.250以下である(1)または(2)に記載の粉体。
(4)粒子が、炭素(C)を10.0g/kg以上50.0g/kg以下の範囲で含む(1)から(3)までのいずれか1項に記載の粉体。
(5)粒子が、シリコーン又はシランカップリング剤をケイ素(Si)として1.00g/kg以上10.00g/kg以下の範囲で含む(1)から(4)までのいずれか1項に記載の粉体。
(6)(1)から(5)までのいずれか1項に記載の粉体を含有する電子写真用トナー外添剤。
(7)チタン化合物の加水分解物の一塩基酸解膠品と、カルシウムを含む水溶性化合物と、糖と、アルカリとを混合して、100℃以上270℃以下に加熱して、高圧液相反応法によりチタン酸カルシウムを合成すること、及び、得られたチタン酸カルシウムを脱カルシウム処理することを含む、(1)に記載の粉体の製造方法。
チタン化合物の加水分解物の一塩基酸解膠品としては、硫酸法で得られたメタチタン酸であり、SO3含有量を15g/kg以下、好ましくは10g/kg以下としたものを塩酸でpHを0.8以上1.5以下に調整して解膠したものを用いることが好ましい。これにより、粒度分布が狭いチタン酸カルシウム粒子を得ることができる。メタチタン酸中のSO3 含有量が15g/kgを超えると解膠が進まない。一塩基酸としては塩酸の他に、硝酸、臭化水素、ヨウ化水素、ギ酸、酢酸等を用いることもできる。
高圧液相反応時の温度は、100℃以上270℃以下であり、より好ましくは、120℃以上200℃以下である。100℃未満であると、微細なチタン酸カルシウムを得がたくなり、270℃を超えると圧力が増大し、圧力に耐えうる反応容器の設備費用が高額となる。反応時間は、温度によっても異なるが、1時間以上20時間以下が好ましい。反応器としては、所定の温度及び圧を達成できるものであればよく、特に限定されない。例えば、通常のオートクレーブ装置を用いることができる。
高圧液相反応法によってチタン酸カルシウムを合成した後、脱カルシウム処理する。高圧液相反応により得られたチタン酸カルシウム粉体において、Ca/Tiのモル比が1.00を超える場合、反応終了後に残存した未反応のカルシウムが空気中の炭酸ガスと反応して、炭酸カルシウムなどの不純物粒子が生成される。これら不純物粒子が粉体に残存すると粉体の粒度分布が広くなる。また、粒子表面に炭酸カルシウムなどの不純物が残存すると、疎水性を付与するための表面処理をする際に、不純物の影響で表面処理剤を均一に被覆することができない。したがって、未反応のカルシウムを取り除くため脱カルシウム処理を行う。
[測定法]
本発明において、チタン酸カルシウム粉体の一次粒子の形状及び平均粒子径、四分偏差、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、Ca/Tiモル比、比表面積、トナー見掛け密度向上率等は、以下の方法で測定した。
一次粒子の形状は、日本電子製透過型電子顕微鏡JEM-1400plusを用いて観察することにより決定した。一次粒子の平均粒子径は、日本電子製透過型電子顕微鏡JEM-1400plusを用いて観察視野内の約200個の粒子の円径をCarl Zeiss社製Particle Size Analyzer TGZ-3の参照円径(4mm~10mm)に整合させて、求めることができる一次粒子像の面積と等価な面積の円の直径を計測して粒子径とした場合の体積基準の50%粒子径とした。観察倍率は、測定対象となる粒子の大きさに応じて変更した。例えば、一次粒子の平均粒子径が150nm~200nmの範囲にある粒子は30000倍(光学顕微鏡の観察倍率10000倍×印画3倍)で観察すると、Carl Zeiss社製Particle Size Analyzerの参照円径(4mm~10mm)範囲内に入る。同様に、一次粒子の平均粒子径が200nm~500nmは20000倍(光学顕微鏡の観察倍率10000倍×印画2倍)、一次粒子の平均粒子径が80nm~150nmは50000倍(光学顕微鏡の観察倍率20000倍×印画2.5倍)、一次粒子の平均粒子径が40nm~80nmは100000倍(光学顕微鏡の観察倍率30000倍×印画10/3倍)、一次粒子の平均粒子径が20nm~40nmは200000倍(光学顕微鏡の観察倍率100000倍×印画2倍)とすれば、参照円径(4mm~10mm)範囲内に入る。測定対象の粒子の大きさを参照円形範囲内に整合させないと、大きすぎる粒子や小さすぎる粒子が存在することになり、測定誤差が大きくなる。
四分偏差は、透過型電子顕微鏡写真から上述の方法により測定される体積基準の75%粒子径と25%粒子径の差の1/2で表した。
試料の炭素(C)量はLECO製CS-230炭素・硫黄分析装置を用いて分析した。
[ケイ素(Si)量]及び[Ca/Tiモル比]
島津製作所製蛍光X線分析装置XRF-1700を用いて各元素のカウント値を測定し、Fundamental Parameter法により算出した(JIS K 0119:2008)。
リガク製X線回折装置RINT-TTR IIIによりX線回折パターンを測定し、解析ソフトにより構成相を同定した。
比表面積は、MICROMETORICS INSTRUMENT CO.製ジェミニ2375を用いて、BET法にて測定した。
ポリアクリルスチレンを樹脂成分とする粉砕法による体積基準のメディアン径7.5μmの外添剤を含まない黒色トナーに5g/kgの試料を添加して、協立理工製サンプルミルSK-M10S型を用いて撹拌、混合して外添剤添加トナーを得た。外添剤を添加していないトナーと当該外添剤添加トナーの嵩密度をJIS K 5101-12-1:2004の静置法により測定した。外添剤を添加していないトナーの嵩密度をρ1とし、試料を添加したトナーの嵩密度をρ2としたとき、トナー見掛け密度向上率は下記の式(1)で定義される。
[実施例1]
硫酸法で得られたメタチタン酸を脱鉄漂白処理した後、水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH9.0とし、脱硫処理を行い、その後、塩酸によりpH5.8まで中和し、ろ過水洗を行って、SO3含有量が9.3g/kgのメタチタン酸の洗浄済みケーキを得た。洗浄済みケーキに水を加えて、Tiとして2.13mol/Lのスラリーとした後、塩酸を加えてpH1.4とし、解膠処理を行った。解膠処理品であるメタチタン酸をTiO2 として0.764mol採取して反応容器に投入した。これにCa/Tiモル比で1.15となるように水酸化カルシウムを添加し、さらにグルコースを0.044mol添加した後、水酸化ナトリウムを0.9mol添加し、水を加えて総容量を0.6Lとして、当該混合溶液を30分間撹拌した。
実施例1でデカンテーション洗浄を終了したスラリーからチタン酸カルシウムを20g採取し、当該スラリーのチタン酸カルシウムの濃度を150g/Lに調整した。スラリーのpHを5.5以上6.0以下の範囲に調整し、表面処理剤としてシリコーンである東レ・ダウコーニング製シリコーンエマルションのSM 7060(有効成分600g/kg)を0.1g添加した後、1時間撹拌保持した。さらに、ろ過・洗浄による固液分離の後、大気中、120℃で12時間乾燥して、チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の形状は粒状で、平均粒子径は60nm、四分偏差を平均粒子径で割った値は0.190、炭素(C)量は18.8g/kg、ケイ素(Si)量は1.30g/kg、Ca/Tiモル比は0.65、比表面積は62m2 /gであった。粉末X線回折法により、当該粉体はペロブスカイト型結晶構造を有するチタン酸カルシウムを主成分とし、二酸化チタン相は同定されなかった。トナー見掛け密度の向上率は3.9%であった。
実施例1において、グルコースの添加量を0.167molに変更した以外は実施例1と同様の条件で高圧液相反応、脱カルシウム処理、洗浄、ろ過及び乾燥を行い、チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表3に示す。
実施例3でデカンテーション洗浄を終了したスラリーを用いて、実施例2と同様の条件でシリコーン処理を行い。チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表3に示す。
実施例1において、グルコースの添加量を0.148mol、高圧液相反応の温度を180℃、撹拌保持を3時間に変更した以外は実施例1と同様の条件で高圧液相反応、脱カルシウム処理、洗浄、ろ過及び乾燥を行い、チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表3に示す。実施例5によるチタン酸カルシウム粉体の透過型電子顕微鏡写真を図1に示す。
実施例5でデカンテーション洗浄を終了したスラリーを用いて、実施例2と同様の条件でシリコーン処理を行い。チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表3に示す。
実施例6において、表面処理剤をi-ブチルトリメトキシシランである東レ・ダウコーニング製XIAMETER(登録商標)OFS-2306 Silanに変更し、2.06g添加した以外は実施例6と同様とした。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表3に示す。
実施例5において、グルコースをフルクトースに変更した以外は実施例5と同様の条件で高圧液相反応、脱カルシウム処理、洗浄、ろ過及び乾燥を行い、チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表3に示す。
実施例8でデカンテーション洗浄を終了したスラリーを用いて、実施例2と同様の条件でシリコーン処理を行い。チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表3に示す。
実施例9において、表面処理剤をi-ブチルトリメトキシシランである東レ・ダウコーニング製XIAMETER OFS-2306 Silanに変更し、1.54g添加した以外は実施例9と同様とした。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表3に示す。
実施例5において、グルコースをマルトースに変更した以外は実施例5と同様の条件で高圧液相反応、脱カルシウム処理、洗浄、ろ過及び乾燥を行い、チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表3に示す。
実施例11でデカンテーション洗浄を終了したスラリーを用いて、実施例2と同様の条件でシリコーン処理を行い。チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、炭素(C)量、Ca/Tiモル比、二酸化チタン(TiO2 )の有無、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表3に示す。
実施例5においてグルコースをスクロースに変更した以外は実施例5と同様の条件で高圧液相反応、脱カルシウム処理、洗浄、ろ過及び乾燥を行い、チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表3に示す。
実施例13でデカンテーション洗浄を終了したスラリーを用いて、実施例2と同様の条件でシリコーン処理を行い。チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、炭素(C)量、Ca/Tiモル比、二酸化チタン(TiO2 )の有無、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表3に示す。
実施例1において、グルコース等の糖の添加を0gとした以外は実施例1と同様とした。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の形状は直方体状で、平均粒子径は425nm、四分偏差を平均粒子径で割った値は0.190、炭素(C)量は0.2g/kg、ケイ素(Si)量は0.23g/kg、Ca/Tiモル比は0.66、比表面積は5.3m2 /gであった。粉末X線回折法により、ペロブスカイト型チタン酸カルシウムとアナターゼ型の二酸化チタンの二相が同定された。トナー見掛け密度の向上率は-0.1%であった。
比較例1でデカンテーション洗浄を終了したスラリーを用いて、実施例2と同様の条件でシリコーン処理を行い、チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の形状は直方体状で、平均粒子径は430nm、四分偏差を平均粒子径で割った値は0.198、炭素(C)量は0.2g/kg、ケイ素(Si)量は1.33g/kg、Ca/Tiモル比は0.66、比表面積は6.6m2 /gであった。粉末X線回折法により、ペロブスカイト型チタン酸カルシウムとアナターゼ型の二酸化チタンの二相が同定された。トナー見掛け密度の向上率は0.0%であった。
実施例1において、グルコースの添加量を0.333molに変更した以外は、実施例1と同様とした。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表4に示す。
比較例3でデカンテーション洗浄を終了したスラリーを用いて、実施例2と同様の条件でシリコーン処理を行い。チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表4に示す。
実施例1において、グルコースの添加量を0.017molに変更した以外は、実施例1と同様とした。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表4に示す。
比較例5でデカンテーション洗浄を終了したスラリーを用いて、実施例2と同様の条件でシリコーン処理を行い。チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表4に示す。
実施例5において、高圧液相反応温度を95℃に変更した以外は実施例5と同様とした。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表4に示す。
比較例7でデカンテーション洗浄を終了したスラリーを用いて、実施例2と同様の条件でシリコーン処理を行い。チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表4に示す。
実施例1において、メタチタン酸をTiO2 として0.383mol添加し、グルコースを0.011mol添加し、Ca/Tiモル比で1.15となるように水酸化カルシウムを添加し、高圧液相反応の温度を95℃とした以外は、実施例1と同様とした。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表4に示す。
比較例9でデカンテーション洗浄を終了したスラリーを用いて、実施例2と同様の条件でシリコーン処理を行い。チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表4に示す。
実施例5においてグルコースをグリセリンに変更した以外は実施例5と同様の条件で高圧液相反応、脱カルシウム処理、洗浄、ろ過及び乾燥を行い、チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表4に示す。
比較例11でデカンテーション洗浄を終了したスラリーを用いて、実施例2と同様の条件でシリコーン処理を行い。チタン酸カルシウム粉体を得た。このチタン酸カルシウム粉体の一次粒子の粒子形状、平均粒子径、四分偏差/平均粒子径、二酸化チタン(TiO2 )の有無、Ca/Tiモル比、炭素(C)量、ケイ素(Si)量、比表面積及びトナー見掛け密度の向上率を表4に示す。
Claims (7)
- 電子写真用トナーの外添剤であって、
ペロブスカイト型結晶構造を有するチタン酸カルシウムを主成分とする粒子からなる粉体を含有しており、
前記粒子の一次粒子の形状が粒状であり、
前記粒子の一次粒子の平均粒子径が20nm以上100nm以下の範囲にあり、
前記粒子におけるチタンに対するカルシウムのモル比が0.50以上0.90以下の範囲にあり、
前記粒子が、炭素(C)を10.0g/kg以上50.0g/kg以下の範囲で含む、上記電子写真用トナー外添剤。 - 前記粒子が二酸化チタンを含まない、請求項1に記載の電子写真用トナーの外添剤。
- 前記粒子の一次粒子径の体積基準による四分偏差を、前記粒子の一次粒子の平均粒子径で除した値が0.250以下である、請求項1または請求項2に記載の電子写真用トナーの外添剤。
- 前記粒子が、炭素(C)を15.0g/kg以上40.0g/kg以下の範囲で含む、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の電子写真用トナーの外添剤。
- 前記粒子が、シリコーン又はシランカップリング剤をケイ素(Si)として1.00g/kg以上10.00g/kg以下の範囲で含む、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の電子写真用トナーの外添剤。
- チタン化合物の加水分解物の一塩基酸解膠品と、カルシウムを含む水溶性化合物と、糖と、アルカリとを混合して、100℃以上270℃以下に加熱して、高圧液相反応法によりチタン酸カルシウムを合成すること、及び、
得られたチタン酸カルシウムを脱カルシウム処理すること
を含む、粉体の製造方法であって、
前記高圧液相反応の際の前記糖の濃度は、0.030mol/L以上0.500mol/L以下であり、
前記粉体は、一次粒子の形状が粒状で、一次粒子の平均粒子径が20nm以上100nm以下の範囲にある、ペロブスカイト型結晶構造を有するチタン酸カルシウムを主成分とする粒子からなる、上記粉体の製造方法。 - 前記粉体が、電子写真用トナーの外添剤である、請求項6に記載の製造方法。
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