JP4952602B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法による画像形成方法に関する。
近年、電子写真方式の画像形成方法においては、特にデジタル方式のデータを容易に送信できるようなネットワークの進化に伴い、単なる複写という行為から発展してオリジナル画像の作成が一般的になってきている。このオリジナル画像の作成においては、高品質な画像の形成が要求されており、また、机のそばにおいて使用するなどの事情から、小型化・軽量化されたプリンターが求められている。
ところで、電子写真方式の画像形成方法においては、静電潜像担持体を均一に帯電させる工程が必要であり、そのためにコロナ帯電方式の帯電装置が一般的に使用されているが、この帯電装置は構成や使用方法が簡単であるために使用しやすいという利点を有するものの、コロナ放電によりオゾンが発生して生成される酸化物により静電潜像担持体に欠陥が発生して得られる画像に画像ボケなどの画像欠陥が発生してしまうため、長期間にわたって安定した画像を形成することができない、という問題がある。
このような問題を解決するために、帯電装置として帯電ローラを使用することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このような帯電ローラ方式の帯電装置においては、帯電部位においてオゾンを発生させることがなく、また、帯電ローラは非常に小型な部材であるため、小型化を図ることができる。
しかしながら、この帯電ローラを用いた画像形成方法においては、長期間にわたって使用した場合に帯電ムラが発生してしまい、従って、長期間にわたって安定した画像を形成することができない、という問題がある。
特許第3902943号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、帯電ローラ方式の帯電を行う画像形成方法において、長期間にわたって使用した場合にも画像欠陥の発生が抑制され、その結果、高い解像度を有し、かつ画像欠陥のない高画質な画像を長期間にわたって形成することのできる画像形成方法を提供することにある。
本発明者らが帯電ローラ方式の帯電を行った場合における問題の状況を詳細に解析した結果、帯電ローラ自体に付着物が生じており、これにより、部分によって帯電付与性能にバラツキが生じ、その結果、帯電ムラとして画像欠陥が発生するものと推定された。
本発明者らはこの問題を解決すべく、鋭意検討した結果、トナーに含有される外添剤微粒子が、例えば比較的絶縁性の高いシリカより構成されたものであると、特に低温低湿環境下においてトナーが過剰帯電されてしまうため、トナーと帯電ローラの電位差が大きなものとなり、静電潜像担持体上に意図せず残留されてしまっている残留トナーや、これを構成する着色粒子、外添剤微粒子などのトナー構成成分が帯電ローラに移行することにより、帯電ムラが発生すると推定された。
この帯電ムラの発生の問題を解決するためには、残留トナーやトナー構成成分の帯電ローラへの移行を抑制するためにトナーの過剰帯電を抑制することが必要と考え、本発明の完成に至った。
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体の表面を帯電ローラによって帯電させ、露光することにより形成された静電潜像を、トナーにより顕像化する画像形成方法において、
前記トナーが、少なくとも着色粒子および外添剤微粒子を含有してなるものであり、
当該外添剤微粒子が、鉄の含有量が100〜1,000ppmであるチタン酸化合物よりなることを特徴とする。
本発明の画像形成方法においては、前記外添剤微粒子は、BET比表面積が5〜20m2 /gであることが好ましい。
また、前記外添剤微粒子は、数平均一次粒子径が50〜2,000nmであり、かつ、当該数平均一次粒子径について、下記式(1)で表されるsd値が、250nm以下であることが好ましい。
式(1):sd値(μm)=(d1 84−d1 16)/2
〔上記式(1)中、d1 84およびd1 16は、数平均一次粒子径を測定したときの全体を100%として求めた累積曲線において、それぞれ84%および16%となる粒径である。〕
また、本発明の画像形成方法においては、チタン酸化合物が、チタン酸カルシウムまたはチタン酸マグネシウムであることが好ましい。
さらに、本発明の画像形成方法においては、前記トナーの酸価が、3mg・KOH/g以上35mg・KOH/g以下であることが好ましい。
本発明の画像形成方法によれば、トナーが特定の外添剤微粒子を含有するものであり、当該特定の外添剤微粒子が特定の範囲の含有量で鉄を含有するチタン酸化合物よりなるものであることによりトナーの過剰帯電の発生が抑制されるために、トナーおよびトナー構成成分の帯電ローラへの移行が抑制され、固着の発生が抑制されて帯電ムラの発生が抑制され、しかも当該特定の外添剤微粒子は十分な帯電性を有するので、長期間にわたって安定して高画質の画像を形成することができる。
トナーに含有される特定の外添剤微粒子は、チタン酸化合物が高誘電体であること、および微量の鉄が含有されていることにより、当該特定の外添剤微粒子がトナー粒子において有効な荷電サイトとして機能し、これによりトナーとして優れた帯電立ち上がり性および優れた帯電保持性が得られながら、過剰な電荷についてこれを適度にリークさせることができる。すなわち、この電荷のリークの作用により、トナーの過剰帯電を抑制することができてトナーおよびトナー構成成分の帯電ローラへの移行を抑制することができるため、帯電ムラの発生を抑制することができると推察される。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔画像形成方法〕
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体の表面を帯電ローラによって帯電させ、露光することにより形成された静電潜像を、トナーにより顕像化する画像形成方法であって、前記トナーが、少なくとも着色粒子および外添剤微粒子を含有してなるものであり、当該外添剤微粒子が、誘導結合プラズマ発光分光分析によって測定される鉄の含有量(以下、「鉄含有量」ともいう。)が100〜1,000ppm、好ましくは100〜500ppmであるチタン酸化合物よりなるものとされている。
以下、このようなチタン酸化合物よりなる外添剤微粒子を「特定の外添剤微粒子」ともいう。
〔特定の外添剤微粒子〕
チタン酸化合物としては、具体的には、チタン酸金属塩化合物が好ましく、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸アルミニウム、チタン酸ジルコニウムおよびチタン酸ナトリウムなどを挙げることができる。これらのうち、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウムが好ましく、チタン酸ストロンチウムおよびチタン酸バリウムは、安全性の観点から好ましくない。
特定の外添剤微粒子における鉄含有量は、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−OES)によって測定されるものである。
具体的な測定方法は、以下の通りである。
すなわち、まず、乾燥した200mLのコニカルビーカーに測定する試料(特定の外添剤微粒子)1gを分取し、分解試薬として硫酸20mLを加え、密封型マイクロウェーブ湿式分解装置「MLS−1200MEGA」(MILESTONE社製)によりマイクロ波分解するマイクロ波分解処理を行った後、水冷する。このときマイクロ波による分解は、未溶解物がなくなるまで行うものとする。次いで、分解溶液を100mLメスフラスコに移し、標線まで蒸留水を加えて100mLにしてサンプル溶液を調製する。このサンプル溶液25mLを別の100mLメスフラスコに分取し、標線まで蒸留水を加えて100mLにして分析用溶液を調製する。そして、分析用溶液を誘導結合プラズマ発光分光分析装置を用いてFe波長=238.204nmとして測定し、試料の組成に対応する検量線と照合することにより、鉄イオンとして定量される。
(検量線の作成)
検量線は、上記の分析用溶液を調製する方法において、試料としてチタン酸化合物中の鉄含有量がそれぞれ0ppm、250ppm、500ppm、750ppm、1000ppmになるように調整した標準液を調製し、この標準液を希釈して誘導結合プラズマ発光分光分析装置を用いてFe波長=238.204nmとして測定し、上記5点による検量線を引くことによって得られる。
チタン酸化合物がチタン酸カルシウムである場合は試料としてチタン酸カルシウムを用いることによりチタン酸カルシウムに係る検量線を作成することができる。また、チタン酸成分と結合された金属成分がカルシウムではない他のチタン酸化合物についても、金属成分を例えばストロンチウムやマグネシウムなどに変更することの他は同様にして検量線が得られる。そして、鉄含有量を測定すべき試料の組成(チタン酸成分と結合された金属成分の種類)に応じてこれらを使用すればよい。
特定の外添剤微粒子において、誘導結合プラズマ発光分光分析によって測定される鉄含有量が100〜1,000ppmの範囲であることにより、当該特定の外添剤微粒子が過剰帯電の抑制されたものとなると共に得られるトナーが高い帯電環境安定性が得られるものとなる。
特定の外添剤微粒子において、鉄含有量が100ppm未満である場合は、得られるトナーが帯電立ち上がり性の低いものとなり、さらに、得られるトナーが飽和帯電量の高いものとなって一成分現像剤として使用する場合には特に低温低湿環境下においてトナーの搬送量の制御が困難となり、二成分現像剤として使用する場合には現像性が低くなる。
一方、誘導結合プラズマ発光分光分析によって測定される鉄含有量が1,000ppmを超える場合は、得られるトナーが荷電保持能の低いものとなって特に高温高湿環境下における帯電量が低いものとなって現像性および転写性が低くなる。
〔外添剤微粒子の平均粒径〕
特定の外添剤微粒子は、数平均一次粒子径が50〜2,000nmであることが好ましく、より好ましくは50〜400nmであり、当該数平均一次粒子径のsd値が250nm以下の粒径分布がシャープなものであることが好ましく、より好ましくは200nm以下、さらに好ましくは150nm以下である。
sd値が上記の範囲にあることにより、使用に際して各特定の外添剤微粒子のトナーに対する帯電寄与性能のバラツキの程度が小さくなり、得られるトナーが高い均一性を有するものとすることができると考えられる。
なお、従来知られているチタン酸カルシウム粒子、チタン酸マグネシウム粒子としては、このような数平均一次粒子径およびシャープな粒径分布を有するものはない。
特定の外添剤微粒子の数平均一次粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて測定されるものである。
具体的には、30,000倍に拡大したSEM写真をスキャナーにより取り込み、画像処理解析装置「LUZEX AP」(ニレコ社製)にて、当該SEM写真画像のトナー表面に存在する外添剤微粒子について2値化処理し、外添剤微粒子1種につき100個についての水平方向のフェレ径を算出し、その平均値が数平均一次粒子径とされる。
なお、外添剤微粒子の数平均一次粒子径が小径であって凝集体としてトナー表面に存在する場合は、当該凝集体を形成する一次粒子の粒子径を測定するものとする。
また、sd値は、数平均一次粒子径を測定したとき、その全体を100%として累積曲線を求め、累積曲線が84%,16%となる粒径をd1 84,d1 16とし、下記式(1)より、算出されるものである。
式(1):sd値(μm)=(d1 84−d1 16)/2
特定の外添剤微粒子の数平均一次粒子径のsd値は、下記に詳述する製造方法において、酸化チタン源と特定金属元素の元素源の混合割合、反応過程における反応初期の酸化チタン源の濃度、アルカリ水溶液を添加するときの温度およびその添加速度などを制御することにより、調整することができる。特に、アルカリ水溶液の添加速度は、得られるチタン酸化合物粒子の粒子径に大きな影響を与えるために、これを制御することにより、簡単に調整することができる。なお、アルカリ水溶液の添加速度を遅くするほど大きな粒子径の外添剤微粒子が得られ、添加速度を速くするほど小さな粒子径の外添剤微粒子が得られる。
〔外添剤微粒子の比表面積〕
外添剤微粒子は、そのBET比表面積が5〜20m2 /gであることが好ましく、より好ましくは10〜18m2 /g、さらに好ましくは10〜16m2 /gである。
なお、BET比表面積とは、例えば窒素ガスのような吸着占有面積が既知であるガス分子の吸着量から、BET吸着等温式を利用して算出した比表面積である。
外添剤微粒子のBET比表面積が上記の範囲であることにより、外添剤微粒子の着色粒子への埋没や着色粒子の表面からの離脱が生じることなく外添剤として安定して作用する環境が形成される。
外添剤微粒子のBET比表面積は、自動比表面積測定装置「GEMINI 2360」(島津・マイクロメリテイックス社製)を用いて多点法(7点法)によって測定される値である。
具体的には、まず、外添剤微粒子2gをストレートサンプルセルに充填し、前処理としてセル内を窒素ガス(純度99.999%)で2時間置換し、その後、測定装置本体によって外添剤微粒子に窒素ガス(純度99.999%)を吸脱着させることにより、算出される。
〔トナーの酸価〕
本発明においては、トナーの酸価は、3mg・KOH/g以上35mg・KOH/g以下であることが好ましく、7mg・KOH/g以上25mg・KOH/g以下であることがより好ましい。
トナーの酸価が3mg・KOH/g以上35mg・KOH/g以下であることにより、高温高湿環境や低温低湿環境などの環境下においても、トナーの帯電保持性と帯電立ち上がり性の両方を得ることができるためである。
トナーが、その酸価が3mg・KOH/g以上35mg・KOH/g以下というものであっても、トナーについて温度や湿度の環境条件に依らない高い帯電安定性が得られる。
例えば高温高湿環境のように、空気中の水分がトナー表面に吸着されて電荷のリークが生じやすい環境下においても、トナーについて安定した帯電立ち上がり性と帯電保持性が発現される。
これは、特定の外添剤微粒子が高誘電体であることにより電荷が保持されやすく、仮に水分が吸収されて電荷のリークが生じやすい状態とされたとしても、トナーについて過剰なリークが抑制され、いわばこの特定の外添剤微粒子が二成分現像剤のキャリアのようにトナーに対して電荷を補給する方向に作用するために、トナーにおいて保持される電荷を所定レベルに維持することができるためと考えられる。
一方、例えば低温低湿環境のように、空気中の水分が少なく、トナーにおいて過剰帯電が発生しやすい環境下においても、空気中の水分が少なく電荷のリークが生じにくい状態にもかかわらず、特定の外添剤微粒子が微量の鉄を含有するものであることにより適度な電荷のリークが生じ、これによりトナーの過剰帯電が抑制される。
ここに、トナーの酸価は、トナー1g中に含有されるカルボキシル基などの遊離脂肪酸、樹脂酸などを中和するのに必要とされる水酸化カリウム(KOH)のmg数で示されるものであり、当該トナーの酸価は、試料(トナー)をベンゼン/エタノール混合溶媒などに溶解させ、濃度既知の水酸化カリウム溶液で滴定し、その中和量から算出される。具体的には、JIS K 0070−1992に準拠して測定される。
トナーの酸価は、当該トナーを構成する着色粒子を形成する結着樹脂が付加重合反応により得られる樹脂である場合は、例えば、アクリル酸系単量体などのカルボキシル基を含有する酸成分の組成比を調整することや、トナーの製造時における重合反応に供される酸成分を含有する単量体の構成比を調整することなどによって制御することができる。また、結着樹脂が重縮合反応により得られる樹脂である場合は、例えば、トリメリット酸などの多官能の酸成分を含有する単量体を用いることにより架橋反応の進行を抑制させることや、トナーの製造時における重合反応に供される酸成分を含有する単量体とアルコール成分を含有する単量体の構成比を調整すること、あるいは重合反応の条件を変化させることなどによって制御することができる。
〔外添剤微粒子の添加割合〕
外添剤微粒子の添加割合は、着色粒子に対して特定の外添剤微粒子の添加割合が0.1〜10.0質量%であることが好ましく、より好ましくは0.3〜5.0質量%、さらに好ましくは0.4〜2.0質量%である。
特定の外添剤微粒子の添加割合が0.1質量%未満である場合は、高い帯電環境安定性などが得られないおそれがあり、一方、特定の外添剤微粒子の添加割合が10.0質量%を超える場合は、得られるトナー粒子において、外添剤微粒子の離脱現象などが発生し、この離脱した外添剤微粒子によって感光体などの静電潜像担持体にキズが発生してしまうなどのおそれがある。
〔外添剤微粒子の製造方法〕
本発明の画像形成方法に用いられるトナーに含有される特定の外添剤微粒子の製造方法としては、特に限定されないが、例えば常圧加熱反応法により、ペロブスカイト型チタン酸化合物を製造する方法を挙げることができる。
具体的には、酸化チタン源と、この酸化チタン源におけるチタン成分と反応させる化合物として、ストロンチウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、アルミニウム、ジルコニウムおよびナトリウムなどの特定金属元素とを含有する混合溶液に、50℃以上においてアルカリ水溶液を添加しながら反応させることにより、製造することができる。
酸化チタン源としては、チタン化合物の加水分解物の鉱酸解膠品、具体的には、硫酸法で得られた、SO3 含有量が1.0質量%以下、好ましくは0.5質量%以下のメタチタン酸を塩酸でpHを0.8〜1.5に調整して解膠した鉱酸解膠品を用いることが好ましい。このような鉱酸解膠品を用いることにより、得られるチタン酸化合物粒子が好ましい粒径分布(sd値)を有するものとなる。
また、特定金属元素の元素源としては、特定金属元素の硝酸化合物、塩化化合物、炭酸化合物などの水溶性酸性化合物を使用することができる。
また、アルカリ水溶液としては、苛性アルカリの水溶液が挙げられ、特に水酸化ナトリウム水溶液を使用することが好ましい。
酸化チタン源と特定金属元素の元素源の混合割合は、特定金属元素をXとしたときにXO/TiO2 のモル比で0.9〜1.4とされることが好ましく、より好ましくは0.95〜1.15、さらに好ましくは1.0〜1.15である。
反応過程においては、炭酸化合物の生成を防止するために、窒素ガス雰囲気下において反応させるなど炭酸ガスの混入を防止することが好ましい。
また、反応過程において、アルカリ水溶液を添加するときの温度が高いほど良好な結晶性のものが得られるが、この温度は実用的には50〜101℃の範囲が適当である。
また、アルカリ水溶液の添加速度は、目的とするチタン酸化合物粒子の一次粒子径によっても異なるが、例えば仕込み原料に対して好ましくは0.001〜1.0当量/h、より好ましくは0.005〜0.5当量/hとされる。アルカリ水溶液の添加速度は、目的に応じて添加途中で変更することもできる。
以上の製造方法において、鉄原子の導入方法は限定されず、どのような方法を用いて行ってもよいが、例えば、反応過程中においてアルカリ溶液を添加する前に、混合溶液中に鉄成分を含有する材料を添加することが好ましい。
鉄成分を含有する材料としては、水溶性の塩化第二鉄(FeCl2 )、塩化第三鉄(FeCl3 );硫酸第一鉄(FeSO4 )、硫酸第二鉄(Fe2 (SO4 3 )の無水物または水和物などを、水に溶解させて使用することが好ましく、また、酸化鉄粉のような粉体やスラリーも使用することができる。
さらに、このチタン酸化合物粒子は、例えば300〜1200℃の温度において焼成することが好ましく、この焼成によって結晶性の向上が得られ、これにより得られる外添剤微粒子について、より良好な帯電環境安定性が得られる。
得られたチタン酸化合物粒子をそのまま外添剤微粒子として用いてもよいが、得られるトナーの帯電性の調整や帯電環境安定性の向上のため、このチタン酸化合物粒子に疎水化処理を施すことが好ましい。
疎水化処理方法としては、例えば、疎水化剤を単独で、またはテトラヒドロフラン(THF)、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトンまたはアセトンなどの有機溶剤に溶解させた希釈液として用い、粉末状のチタン酸化合物粒子をブレンダーなどによって強制的に撹拌しながら、疎水化剤またはその希釈液を滴下または噴霧して添加し、十分に混合する乾式法や、チタン酸化合物粒子を、疎水化剤を有機溶剤に溶解させた溶液に浸漬し、十分に混合する方法や、水系媒体中に所望の疎水化剤を分散させ、この疎水化剤が分散された水系媒体にチタン酸化合物粒子を浸漬し、十分に混合した後、乾燥させて解砕する湿式法などが挙げられる。また、これらの乾式法および湿式法を併用してもよい。
これらの中で、処理方法としては、チタン酸化合物による各粒子について疎水化処理の均一性の向上や、安全性、コストの観点から、水系媒体中に疎水化剤を分散させてチタン酸化合物粒子を浸漬する湿式法が好ましく、さらに好ましくは疎水化剤として水系エマルションの状態のものを用い、水系媒体中において疎水化処理する湿式法である。
疎水化処理に使用される疎水化剤としては、SiO2 、Al2 3 などの無機酸化物;クロロシラン、アルキルシラン、アルコキシシラン、シラザンなどのシラン系カップリング剤や、チタネート系、アルミニウム系、ジルコアルミネート系などの各種のカップリング剤;シリコーンオイル、ステアリン酸などが挙げられる。疎水化剤としては特にシリコーンオイルが好ましい。
また、シリコーンオイルの水系エマルションとして好適に使用できるものとしては、具体的には、「SM7036EX」,「SM7060EX」,「SM8706EX」(以上、東レ・ダウコーニングシリコーン社製)などのジメチルポリシロキサン系エマルション;「SM8704」,「SM8709」,「BY22−819」(以上、東レ・ダウコーニングシリコーン社製)などのアミノ変性シリコーンエマルション;「BY22−840」(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)などのカルボキシ変性シリコーンエマルション;「SM8627EX」(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)などのフェニルメチルシリコーンエマルションなどが挙げられる。
疎水化剤の添加割合は、外添剤微粒子を構成するチタン酸化合物の種類によって異なるが、外添剤微粒子に対して0.1〜5.0質量%であることが好ましく、より好ましくは0.2〜3.0質量%である。
疎水化剤の添加割合が0.1質量%未満である場合は、十分な疎水化の効果が得られないおそれがあり、一方、疎水化剤の添加割合が5.0質量%を超える場合は、処理すべき外添剤微粒子に対して過剰に存在する状態となり、外添剤微粒子表面の疎水化処理に寄与しない疎水化剤が、分散媒体と共に排出されたり、当該疎水化剤同士が凝集したりすることにより、製造装置内や画像形成装置を汚染してしまうおそれがある。
〔その他の外添剤微粒子〕
本発明の画像形成方法に用いられるトナーに含有される外添剤微粒子としては、以上説明したような特定の外添剤微粒子のみに限定されず、その他の外添剤微粒子を併用してもよい。
その他の外添剤微粒子を併用する場合は、全外添剤微粒子として着色粒子に対して0.1〜10質量%添加されることが好ましい。そのうち、前述のように、特定の外添剤微粒子が0.3〜5質量%添加されることがより好ましい。
その他の外添剤微粒子としては、種々の無機微粒子、有機微粒子および滑剤を使用することができる。例えば、無機微粒子としては、シリカ、チタニア、アルミナなどの無機酸化物の微粒子を使用することが好ましく、さらに、これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤や各種シリコーンオイルなどによって疎水化処理されていることが好ましい。また、有機微粒子としては数平均一次粒子径が10〜2,000nm程度の球形のものを使用することができる。この有機微粒子としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート共重合体などの重合体を使用することができる。
これらのその他の外添剤微粒子としては、種々のものを組み合わせて使用してもよい。
〔外添剤微粒子の添加処理〕
以上のような外添剤微粒子を、トナーを形成すべき着色粒子に添加することにより、トナーが得られる。
外添剤微粒子の添加において、外添剤微粒子を添加するために使用される混合装置としては、ヘンシェルミキサー、コーヒーミルなどの機械式の混合装置を使用することができる。
このようなチタン酸化合物は、基本的に、以下に詳述するようにトナーを構成する外添剤微粒子として着色粒子に添加されて使用されるが、チタン酸化合物を外添剤微粒子として使用することに並行して、後記に詳述するキャリアの表面に添加して使用することもでき、また、トナーとキャリアに独立した第3成分として添加して使用することもできる。
〔トナー〕
本発明の画像形成方法において用いられるトナーは、着色粒子および特定の外添剤微粒子を含有するものである。
〔着色粒子の製造方法〕
トナーを構成する着色粒子を製造する方法としては、特に限定されるものではなく、粉砕法、懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法、ポリエステル分子伸長法その他の公知の方法などを挙げることができる。当該トナーを構成する着色粒子は、中でも乳化重合凝集法によって得ることが好ましく、特に、ミニエマルション重合粒子を乳化重合によって多段重合構成とした樹脂粒子を、会合(凝集/融着)するミニエマルション重合凝集法によって得ることが好ましい。
具体的には、例えばミニエマルション重合凝集法は、臨界ミセル濃度以下の濃度の界面活性剤を溶解してなる水系媒体中に、離型剤を重合性単量体中に溶解してなる重合性単量体溶液を、機械的エネルギーを利用して油滴(10〜1000nm)を形成して分散液を調製し、得られた分散液に水溶性重合開始剤を添加して、ラジカル重合させて得られる結着樹脂微粒子を会合(凝集/融着)して着色粒子を得る方法である。なお、このミニエマルション重合凝集法においては、水溶性重合開始剤を添加することに代えて、または、当該水溶性ラジカル重合開始剤を添加すると共に、油溶性ラジカル重合開始剤を前記単量体溶液中に添加してもよい。また、結着樹脂微粒子は、組成の異なる結着樹脂よりなる2層以上の構成とすることもでき、この場合、常法に従ったミニエマルション重合処理(第1段重合)により調製した第1樹脂粒子の分散液に、重合開始剤と重合性単量体とを添加し、この系を重合処理(第2段重合)する方法を採用することができる。
着色粒子を製造するための方法として、ミニエマルション重合凝集法を用いる場合の一例を具体的に示すと、
(1)着色剤および必要に応じて離型剤、荷電制御剤などのトナー粒子構成材料を結着樹脂となる重合性単量体に溶解または分散させて重合性単量体溶液を得る溶解・分散工程
(2)重合性単量体溶液を水系媒体中で油滴化し、ミニエマルション法により結着樹脂微粒子の分散液を調製する重合工程
(3)結着樹脂微粒子を水系媒体中で塩析、凝集、融着させて凝集粒子を形成する凝集・融着工程
(4)凝集粒子を熱エネルギーにより熟成して形状を調整し着色粒子の分散液を得る熟成工程
(5)着色粒子の分散液を冷却する冷却工程
(6)冷却された着色粒子の分散液から当該着色粒子を固液分離し、当該着色粒子から界面活性剤などを除去する濾過・洗浄工程
(7)洗浄処理された着色粒子を乾燥する乾燥工程
から構成される。
ここに、「水系媒体」とは、主成分(50質量%以上)が水からなるものをいう。ここに、水以外の成分としては、水に溶解する有機溶媒を挙げることができ、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。これらのうち、樹脂を溶解しない有機溶媒であるメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール系有機溶媒が特に好ましい。
〔結着樹脂〕
本発明に係るトナーを構成する着色粒子が粉砕法、溶解懸濁法などによって製造される場合には、トナーの着色粒子を構成する結着樹脂として、公知の種々の樹脂を挙げることができる。
また、本発明に係るトナーを構成する着色粒子が懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法、乳化重合凝集法などによって製造される場合には、トナーを構成する各樹脂を得るための重合性単量体として、例えばビニル系単量体などの公知の種々の重合性単量体を挙げることができる。また、重合性単量体としては、イオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることが好ましい。さらに、重合性単量体としては、多官能性ビニル系単量体を用いて架橋構造の結着樹脂を得ることもできる。
〔着色剤〕
本発明に係るトナーの着色粒子を構成する着色剤としては、公知の無機または有機着色剤を使用することができる。
着色剤の添加量は着色粒子に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲とされる。
〔内添剤〕
本発明に係るトナーを構成する着色粒子中には、必要に応じて離型剤や荷電制御剤が含有されていてもよい。離型剤や荷電制御剤としては、各々、公知の種々の化合物を用いることができる。
〔着色粒子の粒径〕
本発明の画像形成方法に係るトナー粒子を構成する着色粒子の粒径は、個数平均粒径で3〜8μmのものが好ましい。この粒径は、重合法により着色粒子を形成させる場合には、上述したトナーの製造方法において、凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、または融着時間、さらには重合体自体の組成によって制御することができる。
個数平均粒径が3〜8μmであることにより、細線の再現性や、写真画像の高画質化が達成できると共に、トナーの消費量を大粒径トナーを用いた場合に比して削減することができる。
〔現像剤〕
本発明の画像形成方法において用いられるトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、公知の種々のキャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。
キャリアの体積平均粒径としては20〜100μmであることが好ましく、更に好ましくは25〜80μmとされる。キャリアの体積平均粒径は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
このような特定の外添剤微粒子を含有するトナーによる現像剤は、以下に詳述する帯電ローラが搭載された画像形成装置を用いた画像形成方法において使用される。
〔画像形成装置〕
図1は、本発明の画像形成方法に用いられる画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。この画像形成装置は、円筒状の基体の外周面上に導電層および有機感光体(OPC)よりなる光導電体層が形成されたものであって、図示しない駆動源からの動力により反時計方向に回転される静電潜像担持体である感光体ドラム10と、下記に詳述する、当該感光体ドラム10の表面に一様な電位を与える帯電ローラ11と、例えばポリゴンミラーなどによって感光体ドラム10の回転軸と平行に走査を行い、一様に帯電された感光体ドラム10の表面上に画像データに基づいて像露光を行うことにより潜像を形成させる露光手段12と、回転する現像スリーブ131を備え、この上に保持されたトナーを感光体ドラム10の表面に搬送する現像手段13とを有する構成とされている。
なお、図1において、18は、転写後に感光体ドラム10上に残留したトナーを除去するクリーニング手段である。
このような画像形成装置においては、感光体ドラム10上に形成されたトナー像が、タイミングを合わせて搬送される画像支持体P上に転写手段14により転写され、分離手段16によって感光体ドラム10から分離されて定着手段17において定着されて画像が形成される。
〔帯電ローラ〕
帯電ローラ11は、図2に示されるように、芯金11aの表面上に積層された、帯電音を低減させると共に弾性の付与して感光体ドラム10に対する均一な密着性を得るための弾性層11bの表面上に、必要に応じて帯電ローラ11が全体として高い均一性の電気抵抗を得るための抵抗制御層11cが積層され、この上に、感光体ドラム10上にピンホールなどの欠陥があってもリークが発生するのを防止することなどのための表面層11dが積層された構成とされており、押圧バネ11eによって感光ドラム10の方向に付勢されて感光ドラム10の表面に対して所定の押圧力で圧接されて帯電ニップ部が形成された状態とされ、感光ドラム10の回転に従動して回転される。
芯金11aは、例えば、鉄、銅、ステンレス、アルミニウムおよびニッケルなどの金属、あるいはこれらの金属表面に、防錆性や耐付傷性を得るために導電性を損なわない範囲においてメッキ処理したものからなり、その外径は例えば3〜20mmとされる。
弾性層11bは、例えば、ゴムなどの弾性材料中にカーボンブラック、カーボングラファイトなどよりなる導電性微粒子;アルカリ金属塩、アンモニウム塩などよりなる導電性塩微粒子などの導電剤が添加されたものカーボンブラックなどの導電性粒子、またはアルカリ金属塩およびアンモニウム塩などの導電剤が添加された、導電性を有する材料からなるものである。弾性材料の具体例としては、例えば、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンメチレンゴム(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)およびクロロプレンゴム(CR)などの合成ゴムや、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂およびフッ素樹脂などの樹脂、あるいは発泡スポンジなどの発泡体などを挙げることができる。弾性の大きさは、プロセス油、可塑剤などを弾性材料中に添加することにより調整することができる。
弾性層11bは、その体積抵抗率が1×101 〜1×1010Ω・cmの範囲であることが好ましい。また、その層厚は500〜5000μmであることが好ましく、より好ましくは500〜3000μmである。
弾性層11bの体積抵抗率は、JIS K 6911に準拠して測定された値とされる。
表面層11dは、弾性層11b中の可塑剤などの得られる帯電ローラの表面へのブリードアウトを防止する目的や帯電ローラの表面の滑り性や平滑性を得る目的、あるいは感光体ドラム10上にピンホールなどの欠陥があってもリークが発生するのを防止する目的などにより設けられるものであって、適度な導電性を有する材料を塗工すること、あるいは適度な導電性を有するチューブを被覆させることによって設けられる。
表面層11dを材料の塗工により設ける場合は、具体的な材料としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂およびシリコーン樹脂などの樹脂、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴムおよびアクリロニトリル系ゴムなどの基礎材料中に、カーボンブラック、カーボングラファイトなどよりなる導電性微粒子;導電性酸化チタン、導電性酸化亜鉛、導電性酸化錫などよりなる導電性金属酸化物微粒子などの導電剤が添加されたものが挙げられる。塗工方法としては、浸漬塗工法、ロール塗工法およびスプレー塗工法などが挙げられる。
また、表面層11dをチューブの被覆により設ける場合は、具体的なチューブとしては、ナイロン12、4フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂(PFA)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP);ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系およびポリアミド系などの熱可塑性エラストマーなどに上記の導電剤が添加されたものがチューブ状に成形されたものが挙げられる。このチューブは熱収縮性のものでもよく、非熱収縮性のものでもよい。
表面層11dは、その体積抵抗率が1×101 〜1×108 Ω・cmの範囲であることが好ましく、より好ましくは1×101 〜1×105 Ω・cmである。また、その層厚は0.5〜100μmであることが好ましく、より好ましく1〜50μm、さらに好ましくは1〜20μmである。
表面層11dの体積抵抗率は、JIS K 6911に準拠して測定された値とされる。
また、表面層11dは、その表面粗さRzが1〜30μmのものが好ましく、より好ましくは2〜20μm、さらに好ましくは5〜10μmである。
抵抗制御層11cは、帯電ローラ11を全体として均一な電気抵抗を有する目的などにより設けられるものであるが、なくてもよい。この抵抗制御層11cは、適度な導電性を有する材料を塗工すること、あるいは適度な導電性を有するチューブを被覆させることによって設けられる。
この抵抗制御層11cを構成する具体的な材料としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂;エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴムおよびアクリロニトリル系ゴムなどのゴム類などの基礎材料中に、カーボンブラック、カーボングラファイトなどよりなる導電性微粒子;導電性酸化チタン、導電性酸化亜鉛、導電性酸化錫などよりなる導電性金属酸化物微粒子;アルカリ金属塩、アンモニウム塩などよりなる導電性塩微粒子などの導電剤が添加されたものが挙げられる。
抵抗制御層11cは、その体積抵抗率が1×10-2〜1×1014Ω・cmの範囲であることが好ましく、より好ましくは1×101 〜1×1010Ω・cmである。また、その層厚は0.5〜100μmであることが好ましく、より好ましくは1〜50μm、さらに好ましくは1〜20μmである。
抵抗制御層11cの体積抵抗率は、JIS K 6911に準拠して測定された値とされる。
以上のような帯電ローラ11においては、帯電ローラ11の芯金11aに電源S1より帯電バイアス電圧が印加されることにより、感光ドラム10の表面が所定の極性の所定の電位に帯電される。ここに、帯電バイアス電圧は、例えば直流電圧(Vdc)に交流電圧(Vac)が重畳された振動電圧とすることができる。
図2に示した帯電ローラによる帯電条件の一例を示せば、帯電バイアス電圧を形成する直流電圧(Vdc)が−500V、交流電圧(Vac)が周波数1000Hz、ピーク間電圧1300Vの正弦波であり、この帯電バイアス電圧が印加されることにより、感光体ドラム10の表面が−500Vに一様に帯電される。
この帯電ローラ11は、感光体ドラム10の長手方向長さに基づいた長さとされ、長手方向の長さは例えば320mmとすることができる。
〔画像支持体〕
本発明の画像形成方法において用いられる画像支持体Pは、トナー像を保持する支持体であって、具体的には、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙あるいはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布などの各種を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
以上のような画像形成方法によれば、トナーが特定の外添剤微粒子を含有するものであり、当該特定の外添剤微粒子が特定の範囲の含有量で鉄を含有するチタン酸化合物よりなるものであることによりトナーの過剰帯電の発生が抑制されるために、トナーおよびトナー構成成分の帯電ローラへの移行が抑制され、固着の発生が抑制されて帯電ムラの発生が抑制され、しかも当該特定の外添剤微粒子は十分な帯電性を有するので、長期間にわたって安定して高画質の画像を形成することができる。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明の実施形態は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔外添剤微粒子の製造例1〕
メタチタン酸分散液に4.0モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH9.0に調整することにより脱硫処理を行った後、6.0モル/リットルの塩酸水溶液を添加してpH5.5に調整することにより中和処理を行った。その後、メタチタン酸分散液を濾過、水洗処理してメタチタン酸のケーキ物を得、これに水を加えて酸化チタン(TiO2 )換算で1.25モル/リットルの濃度のメタチタン酸分散液を調製し、当該メタチタン酸分散液に6.0モル/リットルの塩酸水溶液を添加してpH1.2に調整した。そして、このメタチタン酸分散液の温度を35℃に調整し、この温度下で60分間撹拌することによりメタチタン酸分散液の解膠処理〔I〕を行った。
この解膠処理〔I〕を行ったメタチタン酸分散液より、酸化チタン(TiO2 )換算で0.156モルに相当する量のメタチタン酸を採取して反応容器に投入し、続いて、炭酸カルシウム水溶液を、炭酸カルシウム(CaCO3 )が酸化チタン(TiO2 )に対してモル比で1.15となるよう(CaCO3 /TiO2 =1.15/1)添加すると共に、塩化第二鉄水溶液を、塩化第二鉄(FeCl3 )が酸化チタン(TiO2 )に対してモル比で0.009になるよう(FeCl3 /TiO2 =0.009/1)添加した。その後、酸化チタン(TiO2 )濃度が0.156モル/リットルとなるよう反応系を調整し、窒素ガスを流しながら20分間放置し、反応容器内を窒素ガスによって置換した。次に、反応系を90℃に加温した後、水酸化ナトリウム水溶液を約24時間かけてpH8.0となるまで添加し、その後、90℃で1時間撹拌を続けて反応を終了させた。
反応終了後、反応系を40℃まで冷却し、窒素雰囲気下において上澄み液を除去し、純水2500質量部を加えてデカンテーションを行う操作を2回繰り返して洗浄した後、反応系をヌッチェで濾過してケーキ物を得、これを大気雰囲気中で110℃で8時間加熱して乾燥させてチタン酸カルシウム化合物を得た。
得られたチタン酸カルシウム化合物をアルミナ製の坩堝に投入し、930℃で脱水・焼成処理した後、脱水・焼成されたチタン酸カルシウム化合物を水中に投入し、サンドグラインダーで湿式粉砕処理を行ってチタン酸カルシウム粒子分散液を得、6.0モル/リットルの塩酸水溶液を添加してpH2.0に調整し、過剰分の炭酸カルシウムを除去してチタン酸カルシウム粒子〔1〕を得た。
このチタン酸カルシウム粒子〔1〕の固形分100質量部に対して、シリコーンオイルエマルジョン(ジメチルポリシロキサン系エマルジョン)「SM7036EX」(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)を0.7質量部添加し、30分間撹拌することにより、チタン酸カルシウム粒子に対して湿式の疎水化処理を行った。引き続き、4.0モル/リットル水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH6.5に調整し、濾過、洗浄した後、150℃で乾燥し、さらに機械式粉砕装置を用いて60分間解砕処理〔II〕を行い、鉄原子を含有する疎水性チタン酸カルシウム粒子よりなる外添剤微粒子〔1〕を得た。
この外添剤微粒子〔1〕は、鉄含有量が102ppm、数平均一次粒子径が207nm、数平均一次粒子径のsd値が111nm、BET比表面積が、16.0m2 /gであった。
なお、数平均一次粒子径およびBET比表面積は、上記した方法によって測定し、sd値は上記の算出方法に従って算出した。また、鉄含有量は、ICP−OESとして、「Jarrell Ash IRIS AP型」(日本ジャレルアッシュ社製)を用い、上記した方法によって測定した。以下においても同様である。
〔外添剤微粒子の製造例2〜7〕
外添剤微粒子の製造例1において、塩化第二鉄(FeCl3 )を酸化チタン(TiO2 )に対して表1に示したモル比となるように塩化第二鉄(FeCl3 )水溶液を添加したことの他は同様にして、疎水性チタン酸カルシウム粒子よりなる外添剤微粒子〔2〕〜〔7〕を得た。
なお、外添剤微粒子〔4〕〜〔7〕は比較用のものである。
〔外添剤微粒子の製造例8〕
外添剤微粒子の製造例1において、解膠処理〔I〕を60分間から90分間に変更すると共に、解砕処理〔II〕を60分間から90分間に変更したことの他は同様にして、疎水性チタン酸カルシウム粒子よりなる外添剤微粒子〔8〕を得た。
〔外添剤微粒子の製造例9〕
外添剤微粒子の製造例1において、解膠処理〔I〕を60分間から90分間に変更したことの他は同様にして、疎水性チタン酸カルシウム粒子よりなる外添剤微粒子〔9〕を得た。
〔外添剤微粒子の製造例10〕
外添剤微粒子の製造例1において、解膠処理〔I〕を60分間から50分間に変更すると共に、解砕処理〔II〕を60分間から45分間に変更したことの他は同様にして、疎水性チタン酸カルシウム粒子よりなる外添剤微粒子〔10〕を得た。
〔外添剤微粒子の製造例11〕
外添剤微粒子の製造例1において、解膠処理〔I〕を60分間から20分間に変更すると共に、解砕処理〔II〕を60分間から30分間に変更したことの他は同様にして、疎水性チタン酸カルシウム粒子よりなる外添剤微粒子〔11〕を得た。
〔外添剤微粒子の製造例12〕
外添剤微粒子の製造例1において、解膠処理〔I〕を60分間から15分間に変更すると共に、解砕処理〔II〕を60分間から20分間に変更したことの他は同様にして、疎水性チタン酸カルシウム粒子よりなる外添剤微粒子〔12〕を得た。
〔外添剤微粒子の製造例13〕
外添剤微粒子の製造例2において、炭酸カルシウムの代わりに炭酸ストロンチウムを用いたことの他は同様にして、疎水性チタン酸ストロンチウム粒子よりなる外添剤微粒子〔13〕を得た。
〔外添剤微粒子の製造例14〕
外添剤微粒子の製造例4において、炭酸カルシウムの代わりに炭酸ストロンチウムを用いたことの他は同様にして、疎水性チタン酸ストロンチウム粒子よりなる外添剤微粒子〔14〕を得た。
〔外添剤微粒子の製造例15〕
外添剤微粒子の製造例2において、炭酸カルシウムの代わりに炭酸マグネシウムを用いたことの他は同様にして、疎水性チタン酸マグネシウム粒子よりなる外添剤微粒子〔15〕を得た。
〔外添剤微粒子の製造例16〕
外添剤微粒子の製造例4において、炭酸カルシウムの代わりに炭酸マグネシウムを用いたことの他は同様にして、疎水性チタン酸マグネシウム粒子よりなる外添剤微粒子〔16〕を得た。
〔外添剤微粒子の製造例17〕
外添剤微粒子の製造例2において、炭酸カルシウムの代わりに炭酸バリウムを用いたことの他は同様にして、疎水性チタン酸バリウム粒子よりなる外添剤微粒子〔17〕を得た。
〔外添剤微粒子の製造例18〕
外添剤微粒子の製造例4において、炭酸カルシウムの代わりに炭酸バリウムを用いたことの他は同様にして、疎水性チタン酸バリウム粒子よりなる外添剤微粒子〔18〕を得た。
以上の外添剤微粒子〔1〕〜〔18〕の鉄含有量、数平均一次粒子径、sd値およびBET比表面積を表1に示す。
〔着色粒子の製造例A〕
(A1)樹脂粒子分散液の調製
(A1−1)樹脂粒子1Hの作製
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、アニオン系界面活性剤であるラウリル硫酸ナトリウム7.08質量部をイオン交換水3,010質量部に溶解させて界面活性剤溶液を作製した。そして、この界面活性剤溶液を窒素気流下で230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、反応容器内の温度を80℃に昇温させた。
次いで、界面活性剤溶液に、重合開始剤である過硫酸カリウム(KPS)9.2質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた重合開始剤溶液を投入し、反応容器内の温度を75℃にした。その後、
・スチレン 69.4質量部
・n−ブチルアクリレート 28.3質量部
・メタクリル酸 2.3質量部
が混合されてなる混合液〔a1〕を1時間かけて適下し、さらに、75℃で2時間撹拌して重合することにより樹脂粒子1Hが分散されてなる樹脂粒子分散液〔1H〕を作製した。
(A1−2)樹脂粒子1HMの作製
撹拌装置を取り付けたフラスコ内に、
・スチレン 97.1質量部
・n−ブチルアクリレート 39.7質量部
・メタクリル酸 3.22質量部
・n−オクチル−3−メルカプタトプロピオン酸エステル 5.6質量部
を投入し、さらに、
・ペンタエリストールテトラベヘネート 98.0質量部
を添加し、90℃に加熱して上記の化合物が混合されてなる混合液〔a2〕を調製した。
一方、撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ラウリル硫酸ナトリウム1.6質量部をイオン交換水2,700質量部に溶解させた界面活性剤溶液を作製し、これを98℃に加熱し、この界面活性剤溶液に上記の樹脂粒子分散液〔1H〕を固形分換算で28質量部添加した後、混合液〔a2〕を投入した。さらに、循環経路を有する機械式分散装置「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック(株)製)により8時間混合分散を行って分散液(乳化液)を調製した。
次いで、この乳化液に、過硫酸カリウム(KPS)5.1質量部をイオン交換水240質量部に溶解させた開始剤溶液とイオン交換水750質量部を添加し、この反応系を98℃で12時間撹拌することにより重合を行い、樹脂粒子1H表面に樹脂が被覆された複合構造を有する樹脂粒子1HMが分散されてなる樹脂粒子分散液〔1HM〕を作製した。
(A1−3)樹脂粒子1HMLの作製
前記の樹脂粒子分散液〔1HM〕に、過酸化カリウム(KPS)7.4質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた開始剤溶液を添加して、温度を80℃に調整した後、
・スチレン 277質量部
・n−ブチルアクリレート 113質量部
・メタクリル酸 9.21質量部
・n−オクチル−メルカプタトプロピオン酸エステル 10.4質量部
が混合されてなる混合液〔a3〕を1時間かけて適下し、この適下終了後、80℃に維持したままで2時間にわたって加熱、撹拌して重合を行い、その後、反応系を28℃に冷却して、樹脂粒子1HMの表面に樹脂が被覆された複合構造を有する樹脂粒子1HMLが分散されてなる樹脂粒子分散液〔1HML〕を調製した。
(A2)着色剤粒子分散液の調製
アニオン性界面活性剤ラウリル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1,600質量部中に投入し、撹拌して界面活性剤溶液を作製した。これを撹拌しながら、
・カーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製) 400質量部
を徐々に添加し、その後、機械式分散装置「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック(株)製)を用い、カーボンブラックの粒子径が200nmになるまで分散を行うことにより、着色剤粒子分散液〔Bk〕を調製した。
(A3)着色粒子Aの作製
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置、撹拌装置を取り付けた反応容器に、
・樹脂粒子分散液〔1HML〕 200質量部
・イオン交換水 3,000質量部
・着色剤粒子分散液〔Bk〕 71質量部
を投入し、反応容器内を30℃にし、さらに、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH10.6に調整し、塩化マグネシウム・6水和物52.6質量部をイオン交換水72質量部に溶解させた水溶液を30℃で反応系を撹拌しながら10分間かけて添加した後、反応系を3分間放置した。その後、昇温を開始し、この反応系を60分間かけて75℃まで昇温させ、粒子の凝集を開始し、「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)を用いて凝集粒子の粒径を測定しながら凝集を継続させ、凝集粒子の粒径が体積基準メディアン径で6.5μmになった時点で、塩化ナトリウム115質量部をイオン交換水700質量部に溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させた。さらに、熟成処理として反応系を90℃にし、加熱撹拌処理を6時間にわたって行い、粒子の融着を持続させた。その後、反応系を30℃に冷却し、塩酸を添加してpH2.0に調整した後、撹拌を停止し、粒子を固液分散し、45℃のイオン交換水によって洗浄を繰り返し行った後、40℃の温度で温風処理することにより、着色粒子〔A〕を作製した。この着色粒子〔A〕の酸価をJIS 0070 1992に準拠して測定したところ、15であった。
〔着色粒子の製造例B〕
(B1)樹脂粒子分散液の調製
(B1−1)樹脂粒子2Hの作製
上記の(A1−1)樹脂粒子1Hの作製工程において、混合液〔a1〕の代わりに
・スチレン 70.3質量部
・n−ブチルアクリレート 28.7質量部
・メタクリル酸 1.0質量部
が混合されてなる混合液〔b1〕を用いたことの他は同様にして、樹脂粒子2Hが分散されてなる樹脂粒子分散液〔2H〕を作製した。
(B1−2)樹脂粒子2HMの作製
上記の(A1−2)樹脂粒子1HMの作製工程において、混合液〔a2〕の代わりに
・スチレン 98.3質量部
・n−ブチルアクリレート 40.2質量部
・メタクリル酸 1.51質量部
・n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル 5.6質量部
・ペンタエリスリトールテトラベヘネート 98質量部
が混合されてなる混合液〔b2〕を用いたことの他は同様にして、樹脂粒子2HMが分散されてなる樹脂粒子分散液〔2HM〕を作製した。
(B1−3)樹脂粒子2HMLの作製
上記の(A1−3)樹脂粒子1HMLの作製工程において、混合液〔a3〕の代わりに
・スチレン 283質量部
・n−ブチルアクリレート 115質量部
・メタクリル酸 4.3質量部
・n−オクチル−3−メルカプタトプロピオン酸エステル 10.4質量部
が混合されてなる混合液〔b3〕を用いたことの他は同様にして、樹脂粒子2HMLが分散されてなる樹脂粒子分散液〔2HML〕を作製した。
(B3)着色粒子Bの作製
上記の着色粒子Aの作製工程において、樹脂粒子分散液〔1HML〕の代わりに樹脂粒子分散液〔2HML〕を用いたことの他は同様にして、着色粒子〔B〕を作製した。この着色粒子〔B〕の酸価をJIS 0070 1992に準拠して測定したところ、7であった。
〔着色粒子の製造例C〕
(C1)樹脂粒子分散液の調製
(C1−1)樹脂粒子3Hの作製
上記の(A1−1)樹脂粒子1Hの作製工程において、混合液〔a1〕の代わりに
・スチレン 74.5質量部
・n−ブチルアクリレート 21.6質量部
・アクリル酸 1.93質量部
が混合されてなる混合液〔c1〕を用いたことの他は同様にして、樹脂粒子3Hが分散されてなる樹脂粒子分散液〔3H〕を作製した。
(C1−2)樹脂粒子3HMの作製
上記の(A1−2)樹脂粒子1HMの作製工程において、混合液〔a2〕の代わりに
・スチレン 104質量部
・n−ブチルアクリレート 30.2質量部
・アクリル酸 2.7質量部
・n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル 5.6質量部
・ペンタエリスリトールテトラベヘネート 98質量部
が混合されてなる混合液〔c2〕を用いたことの他は同様にして、樹脂粒子3HMが分散されてなる樹脂粒子分散液〔3HM〕を作製した。
(C1−3)樹脂粒子3HMLの作製
上記の(A1−3)樹脂粒子1HMLの作製工程において、混合液〔a3〕の代わりに
・スチレン 306質量部
・n−ブチルアクリレート 88.5質量部
・アクリル酸 17.4質量部
・n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル 10.4質量部
が混合されてなる混合液〔c3〕を用いたことの他は同様にして、樹脂粒子3HMLが分散されてなる樹脂粒子分散液〔3HML〕を作製した。
(C3)着色粒子Cの作製
上記の着色粒子Aの作製工程において、樹脂粒子分散液〔1HML〕の代わりに樹脂粒子分散液〔3HML〕を用いたことの他は同様にして、着色粒子〔C〕を作製した。この着色粒子〔C〕の酸価をJIS 0070 1992に準拠して測定したところ、25であった。
〔着色粒子の製造例D〕
(D1)樹脂粒子分散液の調製
(D1−1)樹脂粒子4Hの作製
上記の(A1−1)樹脂粒子1Hの作製工程において、混合液〔a1〕の代わりに
・スチレン 70.7質量部
・n−ブチルアクリレート 28.9質量部
・アクリル酸 0.386質量部
が混合されてなる混合液〔d1〕を用いたことの他は同様にして、樹脂粒子4Hが分散されてなる樹脂粒子分散液〔4H〕を作製した。
(D1−2)樹脂粒子4HMの作製
上記の(A1−2)樹脂粒子1HMの作製工程において、混合液〔a2〕の代わりに
・スチレン 99質量部
・n−ブチルアクリレート 40.4質量部
・アクリル酸 0.54質量部
・n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル 5.6質量部
・ペンタエリスリトールテトラベヘネート 98質量部
が混合されてなる混合液〔d2〕を用いたことの他は同様にして、樹脂粒子4HMが分散されてなる樹脂粒子分散液〔4HM〕を作製した。
(D1−3)樹脂粒子4HMLの作製
上記の(A1−3)樹脂粒子1HMLの作製工程において、混合液〔a3〕の代わりに
・スチレン 281質量部
・n−ブチルアクリレート 114.8質量部
・アクリル酸 1.54質量部
・n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル 10.4質量部
が混合されてなる混合液〔d3〕を用いたことの他は同様にして、樹脂粒子4HMLが分散されてなる樹脂粒子分散液〔4HML〕を作製した。
(D3)着色粒子Dの作製
上記の着色粒子Aの作製工程において、樹脂粒子分散液〔1HML〕の代わりに樹脂粒子分散液〔4HML〕を用いたことの他は同様にして、着色粒子〔D〕を作製した。この着色粒子〔D〕の酸価をJIS 0070 1992に準拠して測定したところ、3であった。
〔着色粒子の製造例E〕
(E1)樹脂粒子分散液の調製
(E1−1)樹脂粒子5Hの作製
上記の(A1−1)樹脂粒子1Hの作製工程において、混合液〔a1〕の代わりに
・スチレン 67.8質量部
・n−ブチルアクリレート 27.7質量部
・メタクリル酸 4.5質量部
が混合されてなる混合液〔e1〕を用いたことの他は同様にして、樹脂粒子5Hが分散されてなる樹脂粒子分散液〔5H〕を作製した。
(E1−2)樹脂粒子5HMの作製
上記の(A1−2)樹脂粒子1HMの作製工程において、混合液〔a2〕の代わりに
・スチレン 94.1質量部
・n−ブチルアクリレート 38.4質量部
・メタクリル酸 7.53質量部
・n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル 5.6質量部
・ペンタエリスリトールテトラベヘネート 98質量部
が混合されてなる混合液〔e2〕を用いたことの他は同様にして、樹脂粒子5HMが分散されてなる樹脂粒子分散液〔5HM〕を作製した。
(E1−3)樹脂粒子5HMLの作製
上記の(A1−3)樹脂粒子1HMLの作製工程において、混合液〔a3〕の代わりに
・スチレン 269質量部
・n−ブチルアクリレート 110質量部
・メタクリル酸 21.5質量部
・n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル 10.4質量部
が混合されてなる混合液〔e3〕を用いたことの他は同様にして、樹脂粒子5HMLが分散されてなる樹脂粒子分散液〔5HML〕を作製した。
(E3)着色粒子Eの作製
上記の着色粒子Aの作製工程において、樹脂粒子分散液〔1HML〕の代わりに樹脂粒子分散液〔5HML〕を用いたことの他は同様にして、着色粒子〔E〕を作製した。この着色粒子〔E〕の酸価をJIS 0070 1992に準拠して測定したところ、3であった。
〔トナーの製造例1〕
着色粒子〔A〕100質量部に、外添剤微粒子〔1〕1.25質量部、疎水性シリカ(粒径7nm)1.0質量部および疎水性シリカ(粒径21nm)1.0質量部を添加し、ヘンシェルミキサー「FM10B」(三井三池化工社製)を用い、30℃の温度下で、撹拌羽根の周速を35m/秒で20分間撹拌処理した後、90μmの目開きのふるいを用いて粗大粒子を除去して、トナー〔1〕を作製した。
なお、着色粒子について、外添剤微粒子の添加によっては、その形状および粒径は変化しなかった。
〔トナーの製造例2〜22〕
トナーの製造例1において、着色粒子の種類および外添剤微粒子の種類を表2に従って変更したことの他は同様にして、トナー〔2〕〜〔22〕を得た。
これらのうち、トナー〔4〕〜〔7〕,〔14〕,〔16〕,〔18〕は比較用のものである。
〔現像剤の製造例1〜22〕
トナー〔1〕〜〔22〕の各々に対して、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアをトナー濃度が6%となるよう混合することにより、二成分現像剤〔1〕〜〔22〕を調製した。
これらのうち、二成分現像剤〔4〕〜〔7〕,〔14〕,〔16〕,〔18〕は比較用のものである。
〔実施例1〜15、比較例1〜7〕
以上のようにして得られた二成分現像剤〔1〕〜〔22〕を用いて、デジタル複写機「bizhub PRO C450」(コニカミノルタ社製)の帯電装置を図2に示す帯電ローラ方式のものに変更したものを用いて下記の実写テストを行い、帯電ムラの評価を行った。結果を表2に示す。
〔帯電ムラの評価〕
常温常湿環境(温度20℃、湿度55%RH)下において、画像支持体としてA4サイズの普通紙を用いて、一枚目(初期)に絶対反射濃度0.50のハーフトーン画像(これを「初期画像」という。)を印字し、次いで、画素率5%の画像を1枚間欠モードで5万枚印字し、その後、反射濃度0.50のハーフトーン画像(これを「5万枚後画像」という。)を一枚印字し、この初期画像および5万枚後画像において、それぞれ20ヶ所の反射濃度を測定し、その最大値と最小値の差を測定した。この最大値と最小値の差が0.05を超えた場合に、実用上問題が生じるため不良と判断される。
表2の結果から明らかなように、本発明の画像形成方法に係る実施例1〜15においては、長期間にわたって使用した場合にも帯電ムラの発生が抑制されていることが確認された。
本発明の画像形成方法に用いられる画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。 本発明の画像形成方法に用いられる帯電ローラの構成の一例を示す概略図である。
符号の説明
10 感光体ドラム
11 帯電ローラ
11a 芯金
11b 弾性層
11c 抵抗制御層
11d 表面層
11e 押圧バネ
S1 電源
12 露光手段
13 現像手段
131 現像スリーブ
P 画像支持体
14 転写手段
16 分離手段
17 定着手段
18 クリーニング手段

Claims (5)

  1. 静電潜像担持体の表面を帯電ローラによって帯電させ、露光することにより形成された静電潜像を、トナーにより顕像化する画像形成方法において、
    前記トナーが、少なくとも着色粒子および外添剤微粒子を含有してなるものであり、
    当該外添剤微粒子が、鉄の含有量が100〜1,000ppmであるチタン酸化合物よりなることを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記外添剤微粒子は、BET比表面積が5〜20m2 /gであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記外添剤微粒子は、数平均一次粒子径が50〜2,000nmであり、かつ、当該数平均一次粒子径について、下記式(1)で表されるsd値が、250nm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成方法。
    式(1):sd値(μm)=(d1 84−d1 16)/2
    〔上記式(1)中、d1 84およびd1 16は、数平均一次粒子径を測定したときの全体を100%として求めた累積曲線において、それぞれ84%および16%となる粒径である。〕
  4. チタン酸化合物が、チタン酸カルシウムまたはチタン酸マグネシウムであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 前記トナーの酸価が、3mg・KOH/g以上35mg・KOH/g以下であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成方法。
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