JP7272413B2 - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents
静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 Download PDFInfo
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<1>に係る発明は、
疎水化処理表面を有し、平均一次粒径が10nm以上100nm以下であり、体積固有抵抗率R1が常用対数値logR1にて11以上14以下であるチタン酸ストロンチウム粒子を含む、トナー用外添剤。
前記チタン酸ストロンチウム粒子をインピーダンス法により測定したときの抵抗成分R及び容量成分Cが以下の式(a)及び式(b)を満たす、<1>に記載のトナー用外添剤。
式(a) 8≦抵抗成分Rの常用対数値logR≦10
式(b) -11≦容量成分Cの常用対数値logC≦-9.5
<3>に係る発明は、
前記抵抗成分R及び容量成分Cが以下の式(a1)及び式(b1)を満たす、<2>に記載のトナー用外添剤。
式(a1) 8.5≦抵抗成分Rの常用対数値logR≦9.5
式(b2) -10.5≦容量成分Cの常用対数値logC≦-9.5
疎水化処理表面が形成される前における前記チタン酸ストロンチウム粒子の体積固有抵抗率R2が常用対数値logR2にて6以上10以下である、<1>~<3>のいずれか1項に記載のトナー用外添剤。
<5>に係る発明は、
疎水化処理表面が形成される前における前記チタン酸ストロンチウム粒子の体積固有抵抗率R2が常用対数値logR2にて7以上9以下である、<4>に記載のトナー用外添剤。
前記体積固有抵抗率R1の常用対数値logR1と前記体積固有抵抗率R2の常用対数値logR2との差(logR1-logR2)が2以上7以下である、<4>又は<5>のいずれか1項に記載のトナー用外添剤。
<7>に係る発明は、
前記体積固有抵抗率R1の常用対数値logR1と前記体積固有抵抗率R2の常用対数値logR2との差(logR1-logR2)が3以上5以下である、<6>に記載のトナー用外添剤。
前記チタン酸ストロンチウム粒子の含水率が1.5%以上10%以下である<1>~<7>のいずれか1項に記載のトナー用外添剤。
<9>に係る発明は、
前記チタン酸ストロンチウム粒子の含水率が2%以上5%以下である<8>に記載のトナー用外添剤。
前記チタン酸ストロンチウム粒子の平均一次粒径が20nm以上80nm以下である<1>~<9>のいずれか1項に記載のトナー用外添剤。
<11>に係る発明は、
前記チタン酸ストロンチウム粒子の平均一次粒径が20nm以上60nm以下である<10>に記載のトナー用外添剤。
前記チタン酸ストロンチウム粒子の体積固有抵抗率R1が常用対数値logR1にて11以上13以下である、<1>~<11>のいずれか1項に記載のトナー用外添剤。
<13>に係る発明は、
前記チタン酸ストロンチウム粒子の体積固有抵抗率R1が常用対数値logR1にて12以上13以下である、<12>に記載のトナー用外添剤。
前記チタン酸ストロンチウム粒子は、チタン及びストロンチウム以外の金属元素がドープされたチタン酸ストロンチウム粒子である、<1>~<13>のいずれか1項に記載のトナー用外添剤。
<15>に係る発明は、
前記チタン酸ストロンチウム粒子は、ランタンがドープされたチタン酸ストロンチウム粒子である、<14>に記載のトナー用外添剤。
前記チタン酸ストロンチウム粒子は、ケイ素含有有機化合物にて表面処理されてなる前記疎水化処理表面を有するチタン酸ストロンチウム粒子である、<1>~<15>のいずれか1項に記載のトナー用外添剤。
<17>に係る発明は、
前記ケイ素含有有機化合物がアルコキシシラン化合物及びシリコーンオイルからなる群より選択される少なくとも1種である<16>に記載のトナー用外添剤。
<18>に係る発明は、
前記チタン酸ストロンチウム粒子の蛍光X線分析の定量及び定性分析から算出されるケイ素(Si)とストロンチウム(Sr)との質量比(Si/Sr)が0.03以上0.15以下である<16>又は<17>に記載のトナー用外添剤。
トナー粒子と、
前記トナー粒子に外添された、<1>~<18>のいずれか1項に記載のトナー用外添剤と、を有する静電荷像現像用トナー。
<20>に係る発明は、
誘電率が0.003以上0.01以下である<19>に記載の静電荷像現像用トナー。
<19又は<20>に記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤。
<19>又は<20>に記載の静電荷像現像用トナーを収容し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
<21>に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
<21>に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
<21>に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法。
本実施形態に係るトナー用外添剤について説明する。
本実施形態に係る外添剤は、疎水化処理表面を有し、平均一次粒径が10nm以上100nm以下であり、体積固有抵抗率R1が常用対数値logR1にて11以上14以下であるチタン酸ストロンチウム粒子(以下、特定チタン酸ストロンチウム粒子ともいう)を含む。
しかしながら、高抵抗のチタン酸ストロンチウム粒子をトナー用外添剤として用いると、連続出力時にカブリ(非画像部にトナーが付着する現象)が発生することがあることが分かった。これは、高抵抗のチタン酸ストロンチウム粒子は、電荷交換の応答性が遅いため、連続出力により摩擦帯電を繰り返すことでトナーの帯電が高くなり、そこへ低帯電のトナーが追加された際、トナー同士の相互帯電等が生じるが、両者の間で電荷交換が効率よく行われず、広い帯電分布を有するトナーとなってしまうことに起因する。
一方で、チタン酸ストロンチウム粒子の抵抗を低くしすぎると(例えば、体積固有抵抗率の常用対数値が11未満であると)、トナーの帯電した電荷が漏れ(リーク)てしまい、トナーの十分な帯電が得らずにカブリが生じてしまう。
この特定チタン酸ストロンチウム粒子を含む外添剤を用いることで、連続出力時に発生するカブリが抑制される。その理由は、以下のように推測される。
特定チタン酸ストロンチウム粒子の体積固有抵抗率R1は、ペロブスカイトの結晶構造(立方体又は直方体)を有するチタン酸ストロンチウム粒子よりも低い。そのため、特定チタン酸ストロンチウム粒子は良好な電荷交換性を有することとなり、連続出力を行ってもトナーの帯電分布が広がることを抑制しうる。
また、特定チタン酸ストロンチウム粒子は、高抵抗を示す疎水化処理表面を有する。特定チタン酸ストロンチウム粒子は、表面における抵抗が高いことから、トナーの帯電した電荷が漏れ(リーク)してしまうことが抑制される。
更にいうならば、特定チタン酸ストロンチウム粒子は、上記のような平均一次粒径を有し、小径であることが分かる。そのため、トナー粒子の表面に分散し易く、また、その被覆量も多くし易い。その結果、上記の、トナーの帯電分布が広がること、及び、トナーの帯電した電荷が漏れること、を更に抑制し易くなる。
以上のことから、本実施形態に係る外添剤によれば、連続出力時に発生するカブリが抑制される。
・疎水化処理表面
特定チタン酸ストロンチウム粒子は、疎水化処理表面を有するチタン酸ストロンチウム粒子である。つまり、特定チタン酸ストロンチウム粒子は、(未処理の)チタン酸ストロンチウム粒子の表面を疎水化処理してなるものである。
このように、特定チタン酸ストロンチウム粒子は、疎水化処理表面を有することで表面の抵抗が高まり、トナーの帯電した電荷が漏れ(リーク)してしまうことが抑制される。
ケイ素含有有機化合物については、特定チタン酸ストロンチウム粒子の製造方法の欄にて詳細に説明する。
即ち、蛍光X線解析装置(島津製作所社製、XRF1500)を用いて、X線出力40V、70mA、測定面積10mmφ、測定時間15分の条件で定性及び定量分析測定を実施する。ここで、分析する元素は、酸素(O)、ケイ素(Si)、チタン(Ti)、ストロンチウム(Sr)、及びチタン及びストロンチウム以外の金属元素(Me)とし、測定された各元素の総計から、別途に作成した各元素を定量可能な検量線データ等を参照して、各々の各元素の質量比(%)を算出する。
この測定にて得られたケイ素(Si)質量比の値とストロンチウム(Sr)の質量比の値を元に、質量比(Si/Sr)を算出する。
特定チタン酸ストロンチウム粒子は、トナー粒子に対する分散性及び被覆率の向上の点から、平均一次粒径が10nm以上100nm以下であり、経時での帯電維持性の点から、20nm以上80nm以下がより好ましく、20nm以上60nm以下が更に好ましく、30nm以上60nm以下が更に好ましい。
まず、体積平均粒径100μmの樹脂粒子(ポリエステル、重量平均分子量Mw=50000)の表面に特定チタン酸ストロンチウム粒子を分散させた後、走査型電子顕微鏡(SEM)により倍率4万倍で観察し、一視野内からチタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子200個を無作為に特定する。特定したチタン酸ストロンチウム粒子を画像解析ソフトによる画像解析によって、一次粒子300個それぞれの円相当径を求める。
そして、一次粒子300個の個数基準の分布における小径側から累積50%となる円相当径を求める。
ここで、走査型電子顕微鏡としては、日立ハイテクノロジーズ製S-4800を用い、測定条件は、加速電圧15kV、エミッション電流20μA、WD15mmとする。また、画像解析ソフトとしては、画像処理解析ソフトWinRoof(三谷商事株式会社)を用いる。
特定チタン酸ストロンチウム粒子は、トナーの帯電量が十分に得られ易い点、及び、連続出力時に発生するカブリを抑制し易い点から、体積固有抵抗率R1が常用対数値logR1にて11以上14以下であり、11以上13以下がより好ましく、12以上13以下が更に好ましい。
即ち、エレクトロメーター(商品名:「KEITHLEY610C」KEYTHLEY社製)と高圧電源(商品名:「FLUKE415B」FKUKE社製)に接続された一対の20cm2の円形極板(鋼製)である測定治具の下部極板上に、チタン酸ストロンチウム粒子を、厚さ1mm以上2mm以下の範囲の平坦な層を形成するように入れる。
その後、形成されたチタン酸ストロンチウム粒子層を、22℃、55%RHにて24時間調湿する。
次に、22℃、55%RHの環境下で、調湿したチタン酸ストロンチウム粒子層上に上部極板を配置した後、チタン酸ストロンチウム粒子層内の空隙を除くために上部極板上に4kgの重しを乗せ、その状態でチタン酸ストロンチウム粒子層の厚さを測定する。
次いで、両極板に1000Vの電圧を印加して電流値を測定し、下記式(1)に基づいて体積固有抵抗率を算出する。
式(1) 体積固有抵抗率R1=V×S÷(A-A0)÷d(Ωcm)
(式(1)中、Vは印加電圧1000(V)、Sは極板面積20(cm2)、Aは測定電流値(A)、A0は印加電圧0の時の初期電流値(A)、dはチタン酸ストロンチウム粒子層厚(cm)を示す。
本実施形態では、上記の方法で得られた体積固有抵抗率R1の常用対数値logR1を採用している。
本発明者らは、インピーダンス法によれば、交流電圧下で周波数を変化させその応答性が測定されることから、かかるインピーダンス法を用いることで、特定チタン酸ストロンチウム粒子に対し交流電圧を印加した際の電荷の移動の速さ(つまり、電荷交換性の程度)を確認しうることを見出した。
そして、特定チタン酸ストロンチウム粒子のインピーダンス法により求められる抵抗成分R及び容量成分Cの値(特に容量成分Cの値)を制御することで、目的とする電荷交換性が得られ、更に、トナーの帯電した電荷が漏れることを抑制しうる、といった知見を得た。
式(a) 8≦抵抗成分Rの常用対数値logR≦10
式(b) -11≦容量成分Cの常用対数値logC≦-9.5
式(a1) 8.5≦抵抗成分Rの常用対数値logR≦9.5
式(b2) -10.5≦容量成分Cの常用対数値logC≦-9.5
まず、電源及び電流計としてインピーダンスアナライザ(1260型ソーラトロン社製)と誘電率測定インターフェイス(1296型ソーラトロン社製)とを用いる。チタン酸ストロンチウム粒子1gをサンプルホルダーに投入し、0.1MPaの加重をかけ15分静置した後、電流計と誘電率インターフェイスとに接続し、チタン酸ストロンチウムに交流電圧を印加することでインピーダンス測定を行う。測定条件は以下の通りである。
・直流印加電圧:3V
・交流印加電圧:1V
・周波数:10MHzから10mHz
測定結果から、コール・コールプロット解析により、抵抗成分R及び容量成分Cを算出する。解析ソフトには、Zview Ver.3.1c(Scribner Associates社製)を使用する。
本実施形態においては、疎水化処理表面が形成される前(未処理)のチタン酸ストロンチウム粒子の体積固有抵抗率R2は、常用対数値logR2にて、6以上10以下であることが好ましく、7以上9以下であることが好ましい。
つまり、特定チタン酸ストロンチウム粒子の疎水化処理表面の内部は、上記のような抵抗を有するということになり、特定チタン酸ストロンチウム粒子は内部が低抵抗であり、表面が疎水化処理によって高抵抗な粒子ということになる。
このような体積固有抵抗率R2を有することにより、トナーの帯電量が十分に得られ易く、また、トナーの帯電した電荷が経時にて漏れることを抑制し易い。
logR1-logR2が上記の範囲であると、トナーの帯電した電荷が経時にて漏れることを抑制し易く、トナーの帯電分布が広くなることを抑制し易い。
特定チタン酸ストロンチウム粒子の含水率は、トナーの帯電分布を狭くし易い点、及び、トナーの帯電した電荷が漏れることを抑制し易い点から、1.5質量%以上10質量%以下が好ましく、2質量%以上5質量%以下が好ましい。
測定試料20mgを温度22℃/相対湿度55%のチャンバーにて17時間静置し調湿した後、温度22℃/相対湿度55%の室内にて、熱天秤(島津製作所製TGA-50型)によりチッ素ガス雰囲気中にて30℃/分の温度上昇速度にて30℃から250℃まで加熱し、加熱減量(加熱によって失われた質量)を測定する。
そして、測定した加熱減量を元に以下の式にて含水率を算出する。
含水率(質量%)=(30℃から250℃における加熱減量)÷(調湿後加熱前の質量)×100
特定チタン酸ストロンチウム粒子において、疎水化処理表面の内部のチタン酸ストロンチウム粒子(疎水化処理表面30が形成される前のチタン酸ストロンチウム粒子)は、チタン及びストロンチウム以外の金属元素(ドーパント)がドープされていることが好ましい。
チタン酸ストロンチウム粒子はドーパントを含むことにより、ペロブスカイト構造の結晶性が下がり、抵抗が低くなるため、前述の体積固有抵抗率R1、体積固有抵抗率R2、及びインピーダンス法による容量成分Cを前述の範囲に制御し易くなる。
ドーパントとして、より具体的には、ランタノイド、シリカ、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、リン、硫黄、カルシウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ガリウム、イットリウム、亜鉛、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、インジウム、スズ、アンチモン、バリウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、ビスマス、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、銀、錫が挙げられる。ランタノイドとしては、ランタン、セリウムが好ましい。これらの中でも、特定チタン酸ストロンチウム粒子にドープし易い点から、ランタンが好ましい。
電気陰性度が2.0以下の金属元素として好適なものを電気陰性度と共に以下に示す。 電気陰性度が2.0以下の金属元素としては、ランタン(1.08)、マグネシウム(1.23)、アルミニウム(1.47)、シリカ(1.74)、カルシウム(1.04)、バナジウム(1.45)、クロム(1.56)、マンガン(1.60)、鉄(1.64)、コバルト(1.70)、ニッケル(1.75)、銅(1.75)、亜鉛(1.66)、ガリウム(1.82)、イットリウム(1.11)、ジルコニウム(1.22)、ニオブ(1.23)、銀(1.42)、インジウム(1.49)、錫(1.72)、バリウム(0.97)、タンタル(1.33)、レニウム(1.46)、セリウム(1.06)等が挙げられる。
特定チタン酸ストロンチウム粒子は、チタン酸ストロンチウム粒子の表面を疎水化処理することで製造される。
チタン酸ストロンチウム粒子の製造方法は、特に制限されないが、粒径及び形状を制御する観点から、湿式製法であることが好ましい。
チタン酸ストロンチウム粒子の湿式製法は、例えば、酸化チタン源とストロンチウム源との混合液にアルカリ水溶液を添加しながら反応させ、次いで酸処理を行う製造方法である。本製造方法においては、酸化チタン源とストロンチウム源の混合割合、反応初期の酸化チタン源濃度、アルカリ水溶液を添加するときの温度及び添加速度などによって、チタン酸ストロンチウム粒子の粒径が制御される。
アルカリ水溶液の添加速度は、添加速度が遅いほど大きな粒子径のチタン酸ストロンチウム粒子が得られ、添加速度が速いほど小さな粒子径のチタン酸ストロンチウム粒子が得られる。アルカリ水溶液の添加速度は、仕込み原料に対し、例えば、0.001当量/h以上1.2当量/h以下であり、0.002当量/h以上1.1当量/h以下が適切である。
酸処理後、反応液を固液分離し、固形分を乾燥処理して、チタン酸ストロンチウム粒子が得られる。
チタン酸ストロンチウム粒子の表面処理は、例えば、疎水化処理剤であるケイ素含有有機化合物と溶媒とを混合してなる処理液を調製し、撹拌下、チタン酸ストロンチウム粒子と処理液とを混合し、更に撹拌を続けることで行われる。
表面処理後は、処理液の溶媒を除去する目的で乾燥処理を行う。
ここで、含水率の制御する際の乾燥条件として好ましくは、例えば、乾燥温度が90℃以上300℃以下(好ましくは100℃以上150℃以下)、乾燥時間が1時間以上15時間以下(好ましくは5時間以上10時間以下)である。
特定チタン酸ストロンチウム粒子の外添量は、トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下が好ましく、0.5質量部以上3質量部以下がより好ましく、0.7質量部以上2質量部以下が更に好ましい。
本実施形態に係るトナー用外添剤は、連続出力時に発生するカブリを抑制するといった効果を損なわない範囲において、前述した特定チタン酸ストロンチウム以外の粒子を含んでいてもよい。
他の粒子としては、疎水化処理表面を有しないチタン酸ストロンチウム粒子(未処理チタン酸ストロンチウム粒子ともいう。)、及びその他の無機粒子が挙げられる。
その他の無機粒子として、SiO2、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等が挙げられる。
疎水化処理剤の量は、通常、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である。
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、トナー粒子と、前述した特定チタン酸ストロンチウム粒子を含むトナー用外添剤と、を有する。
以下、本実施形態に係るトナーの構成を詳細に説明する。
トナー粒子は、例えば、結着樹脂と、必要に応じて、着色剤と、離型剤と、その他添加剤とを含む。
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α-メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2-エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価カルボン酸としては、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K7121-1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC-8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM-M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と重縮合させるとよい。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレート等の顔料;アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系等の染料;が挙げられる。
着色剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K7121-1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の公知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等を含む芯部と、結着樹脂を含む被覆層と、で構成されている。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5質量%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子について、各々の粒径を測定する。サンプリングする粒子数は50000個である。
測定された粒径について、小径側から体積基準の累積分布を描いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vと定義する。
式:SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
上記式中、MLはトナーの絶対最大長、Aはトナーの投影面積を各々示す。
具体的には、形状係数SF1は、主に顕微鏡画像又は走査型電子顕微鏡(SEM)画像を画像解析装置を用いて解析することによって数値化され、以下のようにして算出される。すなわち、スライドガラス表面に散布した粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラによりルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個の粒子の最大長と投影面積を求め、上記式によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備する工程(樹脂粒子分散液準備工程)と、樹脂粒子分散液中で(必要に応じて他の粒子分散液を混合した後の分散液中で)、樹脂粒子(必要に応じて他の粒子)を凝集させ、凝集粒子を形成する工程(凝集粒子形成工程)と、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を加熱し、凝集粒子を融合・合一して、トナー粒子を形成する工程(融合・合一工程)と、を経て、トナー粒子を製造する。
以下の説明では、着色剤、及び離型剤を含むトナー粒子を得る方法について説明するが、着色剤、離型剤は、必要に応じて用いられるものである。無論、着色剤、離型剤以外のその他添加剤を用いてもよい。
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と共に、例えば、着色剤粒子が分散された着色剤粒子分散液、離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液を準備する。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザ回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA-700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
次に、樹脂粒子分散液と、着色剤粒子分散液と、離型剤粒子分散液と、を混合する。そして、混合分散液中で、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とをヘテロ凝集させ目的とするトナー粒子の径に近い径を持つ、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とを含む凝集粒子を形成する。
凝集粒子形成工程においては、例えば、混合分散液を回転せん断型ホモジナイザーで撹拌下、室温(例えば25℃)で凝集剤を添加し、混合分散液のpHを酸性(例えばpH2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後に、加熱を行ってもよい。
凝集剤と共に、該凝集剤の金属イオンと錯体もしくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸;イミノ二酢酸(IDA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等のアミノカルボン酸;などが挙げられる。
キレート剤の添加量は、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。
次に、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度以上(例えば樹脂粒子のガラス転移温度より10℃から30℃高い温度以上)に加熱して、凝集粒子を融合・合一し、トナー粒子を形成する。
凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を得た後、当該凝集粒子分散液と、樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と、を更に混合し、凝集粒子の表面に更に樹脂粒子を付着するように凝集して、第2凝集粒子を形成する工程と、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して加熱をし、第2凝集粒子を融合・合一して、コア・シェル構造のトナー粒子を形成する工程と、を経て、トナー粒子を製造してもよい。
本実施形態に係るトナーは、その誘電率が0.003以上0.01以下であることが好ましい。
前述の特定チタン酸ストロンチウム粒子を含むトナー用外添剤を用いることで、上記の誘電率を達成しうる。
上記の誘電率を有するトナーは、連続出力時に発生するカブリを効果的に抑制しうる。
即ち、測定試料を、直径50mm、厚み3mmのディスク状となるように、98067KPa(1000Kgf/cm2)で1分間加圧成形する。22℃、相対湿度55%の雰囲気中に24時間放置した後、誘電率を測定する。測定は、電極直径が38mmの固体用電極(安藤電気社製、SE-71形)に加圧成形した試料をセットし、誘電体測定システム(ソーラトロン社製、126096W型)を用い、1kHz、5Vの印加電圧条件下で測定する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子に、前述の特定チタン酸ストロンチウム粒子を含む外添剤が外添されたものである。
本実施形態に係るトナーにおいて、連続出力時に発生するカブリを効果的に抑制しうる点からは、トナー粒子に外添された(トナー粒子表面に付着した)特定チタン酸ストロンチウム粒子の平均一次粒径及び体積固有抵抗率R1を測定したときに、その値が共に前述した範囲(平均一次粒径であれば10nm以上100nm以下、体積固有抵抗率R1の常用対数値logR1であれば11以上14以下)であることが好ましい。
ここで、トナー粒子に特定チタン酸ストロンチウム粒子以外の粒子が外添されている場合には、エネルギー分散型X線分析装置(EDX装置)(堀場製作所製、EMAX Evolution X-Max80mm2)を取り付けた走査型電子顕微鏡(SEM)を用いることで、EDX分析によって、Ti及びSrの存在を確認し、特定チタン酸ストロンチウムの一次粒子を特定すればよい。EDX分析の条件は、加速電圧15kV、エミッション電流20μA、WD15mm、検出時間60分間とする。
トナー粒子から特定チタン酸ストロンチウム粒子を分離する方法としては、濃度0.2%のトリトン溶液(重合度10のポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、和光純薬工業製)中にトナーを十分に分散させ、発振周波数20kHzの超音波振動子を浸した超音波振動装置(超音波ホモジナイザーUS300T、日本精機製作所製)を出力150mAで30分間作動させて、特定チタン酸ストロンチウム粒子を脱離させて回収する方法がある。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーを少なくとも含むものである。本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、当該トナーとキャリアとを混合した二成分現像剤であってもよい。
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置が中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づく、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」ともいう)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して着脱するプロセスカートリッジであってもよい。
まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が-600V乃至-800Vの電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(例えば20℃における体積抵抗率1×10-6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線が照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3からレーザ光線3Yを照射する。それにより、イエローの画像パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転する。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによってトナー画像として現像され可視化される。
こうして、第1のユニット10Yにてイエローのトナー画像が転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
図2に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体107(像保持体の一例)と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール108(帯電手段の一例)、現像装置111(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置113(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
図2中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
本実施形態に係るトナーカートリッジは、本実施形態に係るトナーを収容し、画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジである。トナーカートリッジは、画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための補給用のトナーを収容するものである。
[チタン酸ストロンチウム粒子(1)]
脱硫及び解膠したチタン源であるメタチタン酸をTiO2として0.7モル採取し、反応容器に入れた。次いで、反応容器に、塩化ストロンチウム水溶液を、SrO/TiO2モル比が1.1になるように0.77モル添加した。次いで、反応容器に、酸化ランタンを硝酸に溶解した溶液を、ストロンチウム100モルに対してランタンが5モルになる量添加した。3つの材料の混合液における初期TiO2濃度が0.75モル/Lになるようにした。
次いで、混合液を撹拌し、混合液を90℃に加温し、液温を90℃に維持し撹拌しながら、10N水酸化ナトリウム水溶液153mLを3.8時間かけて添加し、更に、液温を90℃に維持しなが1時間撹拌を続けた。次いで、反応液を40℃まで冷却し、pH5.5になるまで塩酸を添加し1時間撹拌を行った。次いで、デカンテーションと水への分散とを繰り返すことによって沈殿物を洗浄した。洗浄した沈殿物を含むスラリーに塩酸を加えpH6.5に調整し、濾過により固液分離を行った。
濾過により固液分離を行い、固形分を110℃の大気中で5時間乾燥し、チタン酸ストロンチウム粒子(1)を得た。
酸化ランタンを硝酸に溶解した溶液を、ストロンチウム100モルに対してランタンが10モルになる量添加することにし、更に、i-ブチルトリメトキシシランのエタノール溶液の添加量を、固形分100部に対してi-ブチルトリメトキシシランが10部となるように変えた以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(1)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(2)を作製した。
酸化ランタンを硝酸に溶解した溶液を、ストロンチウム100モルに対してランタンが2.5モルになる量添加することにし、更に、i-ブチルトリメトキシシランのエタノール溶液の添加量を、固形分100部に対してi-ブチルトリメトキシシランが20部となるように変えた以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(1)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(3)を作製した。
濾過により固液分離を行い、固形分を110℃の大気中で8時間乾燥した以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(1)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(4)を作製した。
酸化ランタンを硝酸に溶解した溶液を、ストロンチウム100モルに対してランタンが7.5モルになる量添加することにし、更に、i-ブチルトリメトキシシランのエタノール溶液の添加量を、固形分100部に対してi-ブチルトリメトキシシランが25部となるように変え、更に濾過により固液分離を行い、固形分を110℃の大気中で3時間乾燥した以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(1)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(5)を作製した。
酸化ランタンを硝酸に溶解した溶液を、ストロンチウム100モルに対してランタンが2.5モルになる量添加することにし、更に、i-ブチルトリメトキシシランのエタノール溶液の添加量を、固形分100部に対してi-ブチルトリメトキシシランが10部となるように変更した以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(5)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(6)を作製した。
固形分を110℃の大気中で10時間乾燥した以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(6)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(7)を作製した。
i-ブチルトリメトキシシランのエタノール溶液の添加量を、固形分100部に対してi-ブチルトリメトキシシランが20部となるように変えた以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(6)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(8)を作製した。
i-ブチルトリメトキシシランのエタノール溶液の添加量を、固形分100部に対してi-ブチルトリメトキシシランが23部となるように変更した以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(5)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(9)を作製した。
酸化ランタンを硝酸に溶解した溶液を、ストロンチウム100モルに対してランタンが10モルになる量添加することにし、更に、i-ブチルトリメトキシシランのエタノール溶液の添加量を、固形分100部に対してi-ブチルトリメトキシシランが15部となるように変えた以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(4)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(10)を作製した。
酸化ランタンを硝酸に溶解した溶液を、ストロンチウム100モルに対してランタンが2.5モルになる量添加することにし、更に、10N水酸化ナトリウム水溶液153mLを1.5時間かけて添加することに変えた以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(10)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(11)を作製した。
酸化ランタンを硝酸に溶解した溶液を、ストロンチウム100モルに対してランタンが5モルになる量添加することにし、更に、10N水酸化ナトリウム水溶液153mLを10時間かけて添加することに変更した以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(10)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(12)を作製した。
i-ブチルトリメトキシシランのエタノール溶液の添加量を、固形分100部に対してi-ブチルトリメトキシシランが3部となるように変えた以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(1)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(13)を作製した。
酸化ランタンを硝酸に溶解した溶液を、ストロンチウム100モルに対してランタンが0.5モルになる量添加することにし、i-ブチルトリメトキシシランのエタノール溶液の添加量を、固形分100部に対してi-ブチルトリメトキシシランが10部となるように変え、更に、濾過により固液分離を行い、固形分を110℃の大気中で12時間乾燥した以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(1)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(14)を作製した。
酸化ランタンを硝酸に溶解した溶液を、ストロンチウム100モルに対してランタンが12モルになる量添加することにし、i-ブチルトリメトキシシランのエタノール溶液の添加量を、固形分100部に対してi-ブチルトリメトキシシランが30部となるように変え、更に、濾過により固液分離を行い、固形分を110℃の大気中で2時間乾燥した以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(1)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(15)を作製した。
酸化ランタンを硝酸に溶解した溶液を添加せず、i-ブチルトリメトキシシランのエタノール溶液による疎水化処理も行わず、濾過により固液分離を行い、固形分を120℃の大気中で12時間乾燥した以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(1)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(16)を作製した。
酸化ランタンを硝酸に溶解した溶液を添加しなかった以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(2)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(17)を作製した。
酸化ランタンを硝酸に溶解した溶液を、ストロンチウム100モルに対してランタンが10モルになる量添加することにし、10N水酸化ナトリウム水溶液153mLを16時間かけて添加することに変え、酸化ランタンを硝酸に溶解した溶液を、更に、i-ブチルトリメトキシシランのエタノール溶液の添加量を、固形分100部に対してi-ブチルトリメトキシシランが8部に変更した以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(1)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(18)を作製した。
酸化ランタンを硝酸に溶解した溶液を、ストロンチウム100モル対してランタンが1モルになる量添加することにし、更に、濾過により固液分離を行い、固形分を110℃の大気中で10時間乾燥した以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(1)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(19)を作製した。
得られたチタン酸ストロンチウム粒子について、平均一次粒径、体積固有抵抗率R1、インピーダンス法による抵抗成分R及び容量成分C、含水率、及び蛍光X線分析の定量及び定性分析から算出されるケイ素(Si)とストロンチウム(Sr)との質量比(Si/Sr)を測定した。
また、チタン酸ストロンチウム粒子を作製する過程にて得られる未処理のチタン酸ストロンチウム粒子について、体積固有抵抗率R2を測定し、logR1-logR2も算出した。
これらの測定は、全て前述した測定方法により行った。
各種測定結果を表1に示す。
[トナー粒子(1)]
-樹脂粒子分散液(1)の調製-
・テレフタル酸 :30モル部
・フマル酸 :70モル部
・ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物 : 5モル部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:95モル部
撹拌装置、窒素導入管、温度センサ及び精留塔を備えたフラスコに、上記の材料を仕込み、1時間かけて温度を220℃まで上げ、上記材料100部に対してチタンテトラエトキシド1部を投入した。生成する水を留去しながら30分間かけて230℃まで温度を上げ、該温度で1時間脱水縮合反応を継続した後、反応物を冷却した。こうして、重量平均分子量18,000、ガラス転移温度60℃のポリエステル樹脂を得た。
・Regal330(キャボット社製カーボンブラック) : 70部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬、ネオゲンRK) : 5部
・イオン交換水 :200部
上記の材料を混合し、ホモジナイザー(IKA社、商品名ウルトラタラックスT50)を用いて10分間分散した。分散液中の固形分量が20質量%となるようイオン交換水を加え、体積平均粒径170nmの着色剤粒子が分散された着色剤粒子分散液(1)を得た。
・パラフィンワックス(日本精蝋、HNP-9) :100部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬、ネオゲンRK): 1部
・イオン交換水 :350部
上記の材料を混合して100℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社、商品名ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社)で分散処理し、体積平均粒径200nmの離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液(1)(固形分量20質量%)を得た。
・樹脂粒子分散液(1) :403部
・着色剤粒子分散液(1) : 12部
・離型剤粒子分散液(1) : 50部
・アニオン性界面活性剤(TaycaPower): 2部
上記の材料を丸型ステンレス製フラスコに入れ、0.1Nの硝酸を添加してpHを3.5に調整した後、ポリ塩化アルミニウム濃度が10質量%の硝酸水溶液30部を添加した。次いで、ホモジナイザー(IKA社、商品名ウルトラタラックスT50)を用いて液温30℃において分散した後、加熱用オイルバス中で45℃まで加熱し30分間保持した。
その後、樹脂粒子分散液(1)100部を緩やかに追加し1時間保持し、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを8.5に調整した後、攪拌を継続しながら84℃まで加熱し、2.5時間保持した。その後、20℃/分の速度で20℃まで冷却し、濾過し、イオン交換水で充分に洗浄し、乾燥させることにより、体積平均粒径5.8μmのトナー粒子(1)を得た。
キャリアは次のように作製されたものを用いた。
・フェライト粒子(体積平均粒子径:36μm) 100部
・トルエン 14部
・スチレン-メチルメタクリレート共重合体 2部
(成分比:90/10、Mw=80000)
・カーボンブラック(R330:キャボット社製) 0.2部
まず、フェライト粒子を除く上記成分を10分間スターラーで撹拌させて、分散した被覆液を調製し、次に、この被覆液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダーに入れて、60℃において30分撹拌した後、更に加温しながら減圧して脱気し、乾燥させることによりキャリアを得た。
トナー粒子(1)100部に、外添剤としてチタン酸ストロンチウム粒子(1)0.95部を添加し、ヘンシェルミキサーで撹拌周速30m/secで15分間混合し、トナーを得た。
チタン酸ストロンチウム粒子(1)を、下記表1に記載のチタン酸ストロンチウム粒子に変えた以外は、実施例1と同様にして、トナー及び現像剤を作製した。
得られた各例の現像剤を、画像形成装置「ApeosPort-IV C5575(富士ゼロックス社製)」の改造機(環境変動における濃度自動制御センサーを切った改造機)」の現像装置に収容した。
この画像形成装置の改造機を用いて、高温高湿環境下(28℃/85%RH環境下)及び低温低湿環境下(10℃/15%RH環境下)のそれぞれで、画像密度1%の画像をA4紙に連続3万枚出力し、最後の30枚を目しで観察した際のカブリ評価を実施した。評価結果を表1に示す。
評価基準は以下の通りである。
G1:30枚すべてにカブリは認められない。
G2:1枚に僅かにカブリが認められるが、実用上の許容範囲である。
G3:2枚に僅かにカブリが認められるが、実用上の許容範囲である。
G4:複数枚に僅かなカブリが認められが、実用上の許容範囲である。
G5:複数枚に明らかなカブリが認められ、実用に適しない。
G6:複数枚に全面的にカブリが認められる。
2Y、2M、2C、2K 帯電ロール(帯電手段の一例)
3 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
4Y、4M、4C、4K 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K 一次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K 感光体クリーニング装置(像保持体クリーニング手段の一例)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 二次転写ロール(二次転写手段の一例)
28 定着装置(定着手段の一例)
30 中間転写ベルトクリーニング装置(中間転写体クリーニング手段の一例)
P 記録紙(記録媒体の一例)
108 帯電ロール(帯電手段の一例)
109 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
111 現像装置(現像手段の一例)
112 転写装置(転写手段の一例)
113 感光体クリーニング装置(像保持体クリーニング手段の一例)
115 定着装置(定着手段の一例)
116 取り付けレール
117 筐体
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ
300 記録紙(記録媒体の一例)
Claims (21)
- ポリエステル樹脂からなる結着樹脂を含むトナー粒子と、
疎水化処理表面を有し、平均一次粒径が10nm以上100nm以下であり、体積固有抵抗率R1(Ω・cm)が常用対数値logR1にて11以上14以下であるチタン酸ストロンチウム粒子を含み、前記チタン酸ストロンチウム粒子は、チタン及びストロンチウム以外の金属元素としてランタンがドープされ、前記ランタンの量がストロンチウムに対しランタンを0.1モル%以上15モル%以のチタン酸ストロンチウム粒子である、トナー用外添剤と、
を有する静電荷像現像用トナー。 - 前記チタン酸ストロンチウム粒子をインピーダンス法により測定したときの抵抗成分R及び容量成分Cが以下の式(a)及び式(b)を満たす、請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
式(a) 8≦抵抗成分Rの常用対数値logR≦10
式(b) -11≦容量成分Cの常用対数値logC≦-9.5 - 前記抵抗成分R及び容量成分Cが以下の式(a1)及び式(b1)を満たす、請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
式(a1) 8.5≦抵抗成分Rの常用対数値logR≦9.5
式(b2) -10.5≦容量成分Cの常用対数値logC≦-9.5 - 疎水化処理表面が形成される前における前記チタン酸ストロンチウム粒子の体積固有抵抗率R2(Ω・cm)が常用対数値logR2にて6以上10以下である、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 疎水化処理表面が形成される前における前記チタン酸ストロンチウム粒子の体積固有抵抗率R2(Ω・cm)が常用対数値logR2にて7以上9以下である、請求項4に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記体積固有抵抗率R1(Ω・cm)の常用対数値logR1と前記体積固有抵抗率R2(Ω・cm)の常用対数値logR2との差(logR1-logR2)が2以上7以下である、請求項4又は請求項5のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記体積固有抵抗率R1(Ω・cm)の常用対数値logR1と前記体積固有抵抗率R2(Ω・cm)の常用対数値logR2との差(logR1-logR2)が3以上5以下である、請求項6に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記チタン酸ストロンチウム粒子の含水率が1.5%以上10%以下である請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記チタン酸ストロンチウム粒子の含水率が2%以上5%以下である請求項8に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記チタン酸ストロンチウム粒子の平均一次粒径が20nm以上80nm以下である請求項1~請求項9のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記チタン酸ストロンチウム粒子の平均一次粒径が20nm以上60nm以下である請求項10に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記チタン酸ストロンチウム粒子の体積固有抵抗率R1(Ω・cm)が常用対数値logR1にて11以上13以下である、請求項1~請求項11のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記チタン酸ストロンチウム粒子の体積固有抵抗率R1(Ω・cm)が常用対数値logR1にて12以上13以下である、請求項12に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記チタン酸ストロンチウム粒子は、ケイ素含有有機化合物にて表面処理されてなる前記疎水化処理表面を有するチタン酸ストロンチウム粒子である、請求項1~請求項13のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記ケイ素含有有機化合物がアルコキシシラン化合物及びシリコーンオイルからなる群より選択される少なくとも1種である請求項14に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記チタン酸ストロンチウム粒子の蛍光X線分析の定量及び定性分析から算出されるケイ素(Si)とストロンチウム(Sr)との質量比(Si/Sr)が0.025以上0.25以下である請求項14又は請求項15に記載の静電荷像現像用トナー。
- 請求項1~請求項16のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤。
- 請求項1~請求項16のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを収容し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。 - 請求項17に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項17に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。 - 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
請求項17に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法。
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