JP7231069B2 - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
<1>に係る発明は、
トナー粒子と、前記トナー粒子に外添されたチタン酸ストロンチウム粒子と、を含み、
前記トナー粒子の表面に存在する前記チタン酸ストロンチウム粒子の、平均一次粒径が30nm以上100nm以下であり、一次粒子の平均円形度が0.82以上0.94以下であり、一次粒子の累積84%となる円形度が0.92超である、静電荷像現像用トナー。
前記トナー粒子の表面に存在する前記チタン酸ストロンチウム粒子は、一次粒子の円形度の標準偏差が0.04以上2.0以下である、<1>に記載の静電荷像現像用トナー。
<3>に係る発明は、
前記トナー粒子の表面に存在する前記チタン酸ストロンチウム粒子は、一次粒子の円形度の標準偏差が0.04以上1.0以下である、<2>に記載の静電荷像現像用トナー。
前記チタン酸ストロンチウム粒子の含水率が1.5%以上10%以下である<1>~<3>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。
<5に係る発明は、
前記チタン酸ストロンチウム粒子の含水率が2%以上5%以下である<4>に記載の静電荷像現像用トナー。
前記チタン酸ストロンチウム粒子は疎水化処理された表面を有する、<1>~<5>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。
<7>に係る発明は、
前記チタン酸ストロンチウム粒子は、ケイ素含有有機化合物にて疎水化処理が施された表面を有する、<6>に記載の静電荷像現像用トナー。
<8>に係る発明は、
前記チタン酸ストロンチウム粒子は、チタン酸ストロンチウム粒子の質量に対して5質量%以上30質量%以下のケイ素含有有機化合物を含む前記表面を有する、<7>に記載の静電荷像現像用トナー。
<9>に係る発明は、
前記チタン酸ストロンチウム粒子は、チタン酸ストロンチウム粒子の質量に対して10質量%以上25質量%以下のケイ素含有有機化合物を含む前記表面を有する、<8>に記載の静電荷像現像用トナー。
<10>に係る発明は、
前記ケイ素含有有機化合物が、アルコキシシラン化合物及びシリコーンオイルからなる群より選択される少なくとも1種である、<7>~<9>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。
<11>に係る発明は、
前記チタン酸ストロンチウム粒子の蛍光X線分析の定性及び定量分析から算出されるケイ素(Si)とストロンチウム(Sr)との質量比(Si/Sr)が0.025以上0.25以下である、<7>~<10>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。
前記トナー粒子に対する前記チタン酸ストロンチウム粒子の表面被覆率が、3%以上50%以下である<1>~<11>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。
<13>に係る発明は、
前記トナー粒子に対する前記チタン酸ストロンチウム粒子の表面被覆率が、3%以上30%以下である<12>に記載の静電荷像現像用トナー。
前記チタン酸ストロンチウム粒子は、チタン及びストロンチウム以外の金属元素がドープされたチタン酸ストロンチウム粒子である、<1>~<13>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。
<15>に係る発明は、
前記チタン酸ストロンチウム粒子は、ランタンがドープされたチタン酸ストロンチウム粒子である、<14>に記載の静電荷像現像用トナー。
前記トナー粒子の表面に存在する前記チタン酸ストロンチウム粒子は、平均一次粒径が30nm以上80nm以下である、<1>~<15>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。
<17>に係る発明は、
前記トナー粒子の表面に存在する前記チタン酸ストロンチウム粒子は、平均一次粒径が30nm以上60nm以下である、<16>に記載の静電荷像現像用トナー。
前記トナー粒子の平均円形度が0.91以上0.98以下である、<1>~<17>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。
<19>に係る発明は、
前記トナー粒子の平均円形度が0.93以上0.97以下である、<18>に記載の静電荷像現像用トナー。
前記トナー粒子が白色トナー粒子である、<1>~<19>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。
<1>~<20>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤。
<1>~<20>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーを収容し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
<21>に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
<21>に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
<21>に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子と、前記トナー粒子に外添されたチタン酸ストロンチウム粒子と、を含む。つまり、本実施形態に係るトナーは、トナー粒子と、外添剤であるチタン酸ストロンチウム粒子とを含む。
また、本実施形態に係るトナーは、トナー粒子の表面に存在するチタン酸ストロンチウム粒子の、平均一次粒径が30nm以上100nm以下であり、一次粒子の平均円形度が0.82以上0.94以下であり、一次粒子の累積84%となる円形度が0.92超である。
以下、平均一次粒径が30nm以上100nm以下であり、一次粒子の平均円形度が0.82以上0.94以下であり、一次粒子の累積84%となる円形度が0.92超である、トナー粒子の表面に存在するチタン酸ストロンチウム粒子を、「特定チタン酸ストロンチウム粒子」という。
一方、チタン酸ストロンチウム粒子は、ペロブスカイトの結晶構造をとり、立方体又は直方体であるため、トナー粒子に外添させたときのトナー粒子への分散性が悪い。また、立方体又は直方体であるチタン酸ストロンチウム粒子は、角が突き刺さる状態でトナー粒子の表面上に存在することから、摩擦帯電の際、露出しているチタン酸ストロンチウム粒子の角部に電荷が集中すると推定され、トナーの帯電の立ち上がりが悪くなる。特に、低温低湿下(例えば、10℃15%RH)にて、低密度画像を出力する際には、トナーの帯電の立ち上がりが悪くなり易い。その結果、画像形成装置の立ち上げ直後の画像にカブリが発生していた。
一方、立方体又は直方体の形状が崩れていても、粒子径が小さいと、トナー粒子に埋没し易いことから、カブリが発生していた。
上記の3つの形状特性によれば、チタン酸ストロンチウム粒子がトナー粒子の表面に、分散性に優れた状態で存在していること、また、角部が少ない状態で存在していること、を示すことができるためである。
以上のことから、本実施形態に係るトナーにおいては、チタン酸ストロンチウム粒子が、角部の露出が少なく、分散性に優れた状態でトナー粒子の表面に存在していることから、画像形成装置の立ち上げ直後の画像に発生するカブリを抑制しうると考えられる。
・平均一次粒径
特定チタン酸ストロンチウム粒子の平均一次粒径は、30nm以上100nm以下であり、30nm以上80nm以下が好ましく、30nm以上60nm以下が好ましい。
特定チタン酸ストロンチウム粒子の平均一次粒径が30nm以上であることで、特定チタン酸ストロンチウム粒子のトナー粒子への埋没が抑制され、画像形成装置の立ち上げ直後の画像に発生するカブリを抑制し易い。また、特定チタン酸ストロンチウム粒子の平均一次粒径が100nm以下であることで、トナー粒子に対する表面被覆率を高め易く、画像形成装置の立ち上げ直後の画像に発生するカブリを抑制し易い。
特定チタン酸ストロンチウム粒子の一次粒径は、チタン酸ストロンチウム粒子が外添されたトナーのSEM画像を撮影し、SEM画像におけるトナー粒子上のチタン酸ストロンチウム粒子を少なくとも300個画像解析して求める。後述の[実施例]に具体的な測定方法を記載する。
なお、特定チタン酸ストロンチウム粒子が、トナー粒子の表面に分散性に優れた状態で存在することも、このSEM画像にて確認することができる。
また、外添剤として用いるチタン酸ストロンチウム粒子の平均一次粒径は、例えば、チタン酸ストロンチウム粒子を湿式製法により製造する際の各種条件によって制御しうる。
以下、チタン酸ストロンチウム粒子に関する、一次粒子の平均円形度を「平均円形度」と、一次粒子の累積84%となる円形度を「累積84%円形度」ということがある。
平均円形度及び累積84%円形度が上記の範囲であることで、チタン酸ストロンチウム粒子がトナー粒子の表面に角部が少ない状態で存在しているといえる(その理由は、後述する)。そのため、チタン酸ストロンチウム粒子の角部に電荷が集中してしまうことにより生じる、画像形成装置の立ち上げ直後の画像にカブリが抑制されるものと考えられる。
特定チタン酸ストロンチウム粒子の円形度は、チタン酸ストロンチウム粒子が外添されたトナーのSEM画像を撮影し、SEM画像におけるトナー粒子上のチタン酸ストロンチウム粒子を少なくとも300個画像解析して求める。後述の[実施例]に具体的な測定方法を記載する。
SW-360の実際の円形度分布が上記のとおりであること及び立体の投影像の理論的な円形度からして、立方体又は直方体のチタン酸ストロンチウム粒子は、一次粒子の累積84%円形度が0.92を下回るものと推定できる。
一方、図1Bは、別のチタン酸ストロンチウム粒子を外添したトナーのSEM画像2つ(倍率が異なる2つであって、図1B中の下のSEM画像の方がより倍率の高いSEM画像である)と、該SEM画像を解析して求めたチタン酸ストロンチウム粒子の円形度分布のグラフである。2つのSEM画像が示すとおり(特に図1Bの下のSEM画像)、本例のチタン酸ストロンチウム粒子は、丸みを帯びた形状であった。本例のチタン酸ストロンチウム粒子は、平均円形度が0.883、累積84%円形度が0.935であった。
以上のことから、特定チタン酸ストロンチウム粒子について、累積84%円形度は、丸みを帯びた形状の指標の一つとなり、0.92超であると丸みを帯びた形状であると言える。
また、外添剤として用いるチタン酸ストロンチウム粒子の平均円形度及び累積84%円形度は、例えば、チタン酸ストロンチウム粒子を湿式製法により製造する際の各種条件、チタン及びストロンチウム以外の金属元素のドープ金属元素及びそのドープ量等によって制御しうる。
本実施形態において、トナー粒子の表面に存在するチタン酸ストロンチウム粒子は、一次粒子の円形度の標準偏差が0.04以上2.0以下であることが好ましく、0.04以上1.0以下が好ましく、0.04以上0.50以下が更に好ましい。
立方体又は直方体のチタン酸ストロンチウム粒子は、その形状に由来して、円形度の分布が狭くなる傾向にある。そのため、一次粒子の円形度の標準偏差が上記の範囲であるチタン酸ストロンチウム粒子は、立方体又は直方体を多く含むチタン酸ストロンチウム粒子ではないことを示す指標となる。
そのため、一次粒子の円形度の標準偏差が上記の範囲であるチタン酸ストロンチウム粒子は、トナー粒子の表面に角部が少ない状態で存在しており、チタン酸ストロンチウム粒子の角部に電荷が集中してしまうことにより生じる、画像形成装置の立ち上げ直後の画像にカブリが抑制され易い。
一次粒子の円形度の標準偏差の測定は、前述の平均円形度及び累積84%円形度の測定と同時に行うことができる。
なお、円形度の標準偏差を算出する際には、一次粒子が20nm以下のチタン酸ストロンチウム粒子は除去して解析する。
本実施形態において、トナー粒子の表面に存在するチタン酸ストロンチウム粒子は、その表面被覆率が、3%以上50%以下であることが好ましく、3%以上30%以下であることが好ましい。
トナー粒子に対するチタン酸ストロンチウム粒子の表面被覆率が5%以上であることで、チタン酸ストロンチウム粒子による作用が効果的に発現し、画像形成装置の立ち上げ直後の画像にカブリが抑制され易い。トナー粒子に対するチタン酸ストロンチウム粒子の表面被覆率が50%以下であることで、高温高湿下でトナーの帯電のリークが顕著となり、トナーの十分な帯電量が確保できずにカブリが発生することを抑制しうる。
以下、外添剤として用いるチタン酸ストロンチウム粒子について説明する。
前述の特定チタン酸ストロンチウム粒子の平均一次粒径をみたすため、外添剤として用いるチタン酸ストロンチウム粒子は、平均一次粒径が30nm以上100nmであることが好ましく、30nm以上80nm以下であることがより好ましく、30nm以上60nm以下であることが更に好ましい。
平均一次粒径が30nm以上であることでトナー粒子への埋没が抑制され、100nm以下であることで、トナー粒子に対する表面被覆量を高め易い。
例えば、外添剤として用いるチタン酸ストロンチウム粒子は、平均円形度が0.82以上0.94以下であることが好ましく、0.84以上0.94以下がより好ましく、0.86以上0.92以下が更に好ましい。
平均円形度が0.82以上であることでトナー粒子への分散性が高め易く、0.94以下であることで、トナー粒子の表面における移動性が落ち、表面の均一分散性を高め易い。
チタン酸ストロンチウム粒子のX線回折法により得られる(110)面のピークは、回折角度2θ=32°付近に現れるピークである。このピークは、ペロブスカイト結晶の(110)面のピークに相当する。
粒子形状が立方体又は直方体であるチタン酸ストロンチウム粒子は、ペロブスカイト結晶の結晶性が高く、(110)面のピークの半値幅は通常0.2°未満である。例えば、チタン工業社製のSW-350(主たる粒子形状が立方体であるチタン酸ストロンチウム粒子)を解析したところ、(110)面のピークの半値幅は0.15°であった。
一方、丸みを帯びた形状のチタン酸ストロンチウム粒子は、ペロブスカイト結晶の結晶性が相対的に低く、(110)面のピークの半値幅が拡がる。
外添剤として用いるチタン酸ストロンチウム粒子は丸みを帯びた形状であることが好ましく、丸みを帯びた形状の指標の一つとして、(110)面のピークの半値幅は、0.2°以上2.0°以下が好ましく、0.2°以上1.0°以下がより好ましく、0.2°以上0.5°以下が更に好ましい。
電気陰性度が2.0以下の金属元素として好適なものを電気陰性度と共に以下に示す。 電気陰性度が2.0以下の金属元素としては、ランタン(1.08)、マグネシウム(1.23)、アルミニウム(1.47)、シリカ(1.74)、カルシウム(1.04)、バナジウム(1.45)、クロム(1.56)、マンガン(1.60)、鉄(1.64)、コバルト(1.70)、ニッケル(1.75)、銅(1.75)、亜鉛(1.66)、ガリウム(1.82)、イットリウム(1.11)、ジルコニウム(1.22)、ニオブ(1.23)、銀(1.42)、インジウム(1.49)、錫(1.72)、バリウム(0.97)、タンタル(1.33)、レニウム(1.46)、セリウム(1.06)等が挙げられる。
チタン酸ストロンチウム粒子の含水率は、チタン酸ストロンチウム粒子を湿式製法により製造し、乾燥処理の条件(温度及び時間)を調整することにより上記範囲が実現される。
また、チタン酸ストロンチウム粒子の表面を疎水化処理する場合には、その疎水化処理後の乾燥処理の条件を調整することにより上記範囲を実現してもよい。
測定試料20mgを温度22℃/相対湿度55%のチャンバーにて17時間静置し調湿した後、温度22℃/相対湿度55%の室内にて、熱天秤(島津製作所製TGA-50型)によりチッ素ガス雰囲気中にて30℃/分の温度上昇速度にて30℃から250℃まで加熱し、加熱減量(加熱によって失われた質量)を測定する。
そして、測定した加熱減量を元に以下の式にて含水率を算出する。
含水率(質量%)=(30℃から250℃における加熱減量)÷(調湿後加熱前の質量)×100
ケイ素含有有機化合物としては、アルコキシシラン化合物、シラザン化合物、シリコーンオイル等が挙げられ、中でも、アルコキシシラン化合物及びシリコーンオイルからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
ケイ素含有有機化合物については、チタン酸ストロンチウム粒子の製造方法の欄にて詳細に説明する。
つまり、ケイ素含有有機化合物による疎水化処理量は、チタン酸ストロンチウム粒子の質量に対して1質量%以上50質量%以下が好ましく、5質量%以上40質量%以下がより好ましく、5質量%以上30質量%以下が更に好ましく、10質量%以上25質量%以下が特に好ましい。
疎水化処理量が1質量%以上であると、高温高湿下においてもトナーの帯電量が確保でき、カブリの発生を抑制し易い。また、疎水化処理量が50質量%以下であると、低温低湿下においてもトナーの飽和帯電量が大きくなり過ぎず、カブリの発生を抑制し易い。また、疎水化処理量が30質量%以下であると、この疎水化処理された表面に起因する凝集体の発生を抑制し易い。
即ち、蛍光X線解析装置(島津製作所社製、XRF1500)を用いて、X線出力40V、70mA、測定面積10mmφ、測定時間15分の条件で、定性及び定量分析測定を実施する。ここで、分析する元素は、酸素(O)、ケイ素(Si)、チタン(Ti)、ストロンチウム(Sr)、並びに、チタン及びストロンチウム以外の金属元素(Me)とし、測定された各元素の総計から、別途に作成した各元素を定量可能な検量線データ等を参照して、各々の各元素の質量比(%)を算出する。
この測定にて得られたケイ素(Si)質量比の値とストロンチウム(Sr)の質量比の値を元に、質量比(Si/Sr)を算出する。
エレクトロメーター(KEYTHLEY社製、KEITHLEY610C)と高圧電源(FLUKE社製、FLUKE415B)とに接続された一対の20cm2の円形極板(鋼製)である測定治具の下部極板上に、チタン酸ストロンチウム粒子を、厚さ1mm以上2mm以下の範囲の平坦な層を形成するように入れる。
その後、形成されたチタン酸ストロンチウム粒子層を、22℃、55%RHにて24時間調湿する。
次に、22℃、55%RHの環境下で、調湿したチタン酸ストロンチウム粒子層上に上部極板を配置し、チタン酸ストロンチウム粒子層内の空隙を除くために上部極板上に4kgの重しを乗せ、その状態でチタン酸ストロンチウム粒子層の厚さを測定する。次いで、両極板に1000Vの電圧を印加して電流値を測定し、下記式(1)から体積固有抵抗率R1を算出する。
式(1):体積固有抵抗率R1(Ω・cm)=V×S÷(A1-A0)÷d
式(1)中、Vは印加電圧1000(V)、Sは極板面積20(cm2)、A1は測定電流値(A)、A0は印加電圧0Vのときの初期電流値(A)、dはチタン酸ストロンチウム粒子層の厚さ(cm)である。
疎水化処理される前のチタン酸ストロンチウム粒子の体積固有抵抗率R2は、体積固有抵抗率R1と同様の方法にて測定される。
外添剤として用いるチタン酸ストロンチウム粒子は、チタン酸ストロンチウム粒子を製造した後、必要に応じて、表面を疎水化処理することで製造される。
チタン酸ストロンチウム粒子の製造方法は、特に制限されないが、粒径及び形状を制御する観点から、湿式製法であることが好ましい。
チタン酸ストロンチウム粒子の湿式製法は、例えば、酸化チタン源とストロンチウム源との混合液にアルカリ水溶液を添加しながら反応させ、次いで酸処理を行う製造方法である。本製造方法においては、酸化チタン源とストロンチウム源の混合割合、反応初期の酸化チタン源濃度、アルカリ水溶液を添加するときの温度及び添加速度などによって、チタン酸ストロンチウム粒子の粒径が制御される。
アルカリ水溶液の添加速度は、添加速度が遅いほど大きな粒子径のチタン酸ストロンチウム粒子が得られ、添加速度が速いほど小さな粒子径のチタン酸ストロンチウム粒子が得られる。アルカリ水溶液の添加速度は、仕込み原料に対し、例えば、0.001当量/h以上1.2当量/h以下であり、0.002当量/h以上1.1当量/h以下が適切である。
酸処理後、反応液を固液分離し、固形分を乾燥処理して、チタン酸ストロンチウム粒子が得られる。
固形分の乾燥処理の条件を調整することで、チタン酸ストロンチウム粒子の含水率が制御される。
また、チタン酸ストロンチウム粒子の表面を疎水化処理する場合には、その疎水化処理後の乾燥処理の条件を調整することにより含水率の制御を行ってもよい。
ここで、含水率の制御する際の乾燥条件として好ましくは、例えば、乾燥温度が90℃以上300℃以下(好ましくは100℃以上150℃以下)、乾燥時間が1時間以上15時間以下(好ましくは5時間以上10時間以下)である。
チタン酸ストロンチウム粒子の表面に対する疎水化処理は、例えば、疎水化処理剤であるケイ素含有有機化合物と溶媒とを混合してなる処理液を調製し、撹拌下、チタン酸ストロンチウム粒子と処理液とを混合し、更に撹拌を続けることで行われる。
表面処理後は、処理液の溶媒を除去する目的で乾燥処理を行う。
チタン酸ストロンチウム粒子の外添量は、トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下が好ましく、0.5質量部以上3質量部以下がより好ましく、0.7質量部以上2質量部以下が更に好ましい。
本実施形態に係るトナーは、外添剤として、前述したチタン酸ストロンチウム以外の粒子を含んでいてもよい。
他の粒子としては、チタン酸ストロンチウム粒子以外のその他の無機粒子が挙げられる。
その他の無機粒子として、SiO2、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等が挙げられる。
疎水化処理剤の量は、通常、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である。
トナー粒子は、例えば、結着樹脂と、必要に応じて、着色剤と、離型剤と、その他添加剤とを含む。
本実施形態において、トナー粒子としては、例えば、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナー等のトナー粒子の他、白色トナー粒子、透明トナー粒子、光輝性トナー粒子等であってもよく、特に制限はない。
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α-メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2-エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価カルボン酸としては、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K7121-1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC-8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM-M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と重縮合させるとよい。
また、トナー粒子を白色トナー粒子とする場合の結着樹脂の含有量は、白色トナー粒子全体に対して、30質量%以上85質量%以下が好ましく、40質量%以上60質量%以下がより好ましい。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレート、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、塩基性炭酸鉛、硫化亜鉛-硫酸バリウム混合物、硫化亜鉛、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の顔料;アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系等の染料;が挙げられる。
白色顔料としては、酸化チタン及び酸化亜鉛が好ましく、酸化チタンがより好ましい。
また、トナー粒子を白色トナー粒子とする場合の白色顔料の含有量は、白色トナー粒子全体に対して、15質量%以上70質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K7121-1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の公知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等を含む芯部と、結着樹脂を含む被覆層と、で構成されている。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5質量%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子について、各々の粒径を測定する。サンプリングする粒子数は50000個である。
測定された粒径について、小径側から体積基準の累積分布を描いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vと定義する。
前述した、小径で丸みを帯びた形状のチタン酸ストロンチウム粒子は、トナー粒子の表面においてチタン酸ストロンチウム粒子が偏在することなく分散できる。これは、上記のような異形状のトナー粒子を用いた場合であっても同様であり、微細な凹部への偏在が起こらず、トナー粒子の表面においてチタン酸ストロンチウム粒子が均一に近い状態で分散できる。
つまり、このような異形状のトナー粒子を用いた場合であっても、本実施形態に係るトナーの構成が得られ、画像形成装置の立ち上げ直後の画像に発生するカブリを抑制しうる。
勿論、平均円形度が0.98を超えた球状のトナー粒子を用いた場合であっても、本実施形態に係るトナーの構成が得られ、画像形成装置の立ち上げ直後の画像に発生するカブリを抑制しうる。
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備する工程(樹脂粒子分散液準備工程)と、樹脂粒子分散液中で(必要に応じて他の粒子分散液を混合した後の分散液中で)、樹脂粒子(必要に応じて他の粒子)を凝集させ、凝集粒子を形成する工程(凝集粒子形成工程)と、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を加熱し、凝集粒子を融合・合一して、トナー粒子を形成する工程(融合・合一工程)と、を経て、トナー粒子を製造する。
以下の説明では、着色剤、及び離型剤を含むトナー粒子を得る方法について説明するが、着色剤、離型剤は、必要に応じて用いられるものである。無論、着色剤、離型剤以外のその他添加剤を用いてもよい。
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と共に、例えば、着色剤粒子が分散された着色剤粒子分散液、離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液を準備する。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザ回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA-700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
次に、樹脂粒子分散液と、着色剤粒子分散液と、離型剤粒子分散液と、を混合する。そして、混合分散液中で、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とをヘテロ凝集させ目的とするトナー粒子の径に近い径を持つ、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とを含む凝集粒子を形成する。
凝集粒子形成工程においては、例えば、混合分散液を回転せん断型ホモジナイザーで撹拌下、室温(例えば25℃)で凝集剤を添加し、混合分散液のpHを酸性(例えばpH2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後に、加熱を行ってもよい。
凝集剤と共に、該凝集剤の金属イオンと錯体もしくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸;イミノ二酢酸(IDA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等のアミノカルボン酸;などが挙げられる。
キレート剤の添加量は、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。
次に、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度以上(例えば樹脂粒子のガラス転移温度より10℃から30℃高い温度以上)に加熱して、凝集粒子を融合・合一し、トナー粒子を形成する。
凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を得た後、当該凝集粒子分散液と、樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と、を更に混合し、凝集粒子の表面に更に樹脂粒子を付着するように凝集して、第2凝集粒子を形成する工程と、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して加熱をし、第2凝集粒子を融合・合一して、コア・シェル構造のトナー粒子を形成する工程と、を経て、トナー粒子を製造してもよい。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーを少なくとも含むものである。本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、当該トナーとキャリアとを混合した二成分現像剤であってもよい。
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置が中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
図2に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づく、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」ともいう)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して着脱するプロセスカートリッジであってもよい。
まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が-600V乃至-800Vの電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(例えば20℃における体積抵抗率1×10-6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線が照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3からレーザ光線3Yを照射する。それにより、イエローの画像パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転する。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによってトナー画像として現像され可視化される。
こうして、第1のユニット10Yにてイエローのトナー画像が転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
図3に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体107(像保持体の一例)と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール108(帯電手段の一例)、現像装置111(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置113(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
図3中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
本実施形態に係るトナーカートリッジは、本実施形態に係るトナーを収容し、画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジである。トナーカートリッジは、画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための補給用のトナーを収容するものである。
[チタン酸ストロンチウム粒子(1)]
脱硫及び解膠したチタン源であるメタチタン酸をTiO2として0.7モル採取し、反応容器に入れた。次いで、反応容器に、塩化ストロンチウム水溶液を、SrO/TiO2モル比が1.1になるように0.77モル添加した。次いで、反応容器に、酸化ランタンを硝酸に溶解した溶液を、ストロンチウム100モルに対してランタンが5モルになる量添加した。3つの材料の混合液における初期TiO2濃度が0.75モル/Lになるようにした。
次いで、混合液を撹拌し、混合液を90℃に加温し、液温を90℃に維持し撹拌しながら、10N水酸化ナトリウム水溶液153mLを3.8時間かけて添加し、更に、液温を90℃に維持しながら1時間撹拌を続けた。次いで、反応液を40℃まで冷却し、pH5.5になるまで塩酸を添加し1時間撹拌を行った。次いで、デカンテーションと水への分散とを繰り返すことによって沈殿物を洗浄した。洗浄した沈殿物を含むスラリーに塩酸を加えpH6.5に調整し、濾過により固液分離を行った。
続いて、得られた固形分(チタン酸ストロンチウム粒子)に、i-ブチルトリメトキシシランのアルコール溶液を、前記固形分100部に対してi-ブチルトリメトキシシランが20部になる量添加して1時間撹拌を行った。
その後、濾過により固液分離を行い、固形分を110℃の大気中で5時間乾燥し、チタン酸ストロンチウム粒子(1)を得た。
メタチタン酸のTiO2としての使用量[モル]、塩化ストロンチウム水溶液の添加量(SrOの量)[モル]、SrO/TiO2モル比、ストロンチウム100モルに対するランタンの添加量[モル]、10N水酸化ナトリウム水溶液の添加量[mL]、10N水酸化ナトリウム水溶液の添加時間[時間]、疎水化処理剤の種類と固形分100部に対する処理量[部]、及び疎水化処理後のチタン酸ストロンチウム粒子の乾燥温度[℃]と乾燥時間を、適宜、下記表1に記載のように変えた以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(1)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(2)~(14)を作製した。
i-ブチルトリメトキシシランのアルコール溶液をシリコーンオイル(KF-96-100CS、信越化学工業社製)に変更した以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(1)の作製と同様にして、チタン酸ストロンチウム粒子(15)を作製した。
[トナー粒子(1)]
-樹脂粒子分散液(1)の調製-
・テレフタル酸 :30モル部
・フマル酸 :70モル部
・ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物 : 5モル部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:95モル部
撹拌装置、窒素導入管、温度センサ及び精留塔を備えたフラスコに、上記の材料を仕込み、1時間かけて温度を220℃まで上げ、上記材料100部に対してチタンテトラエトキシド1部を投入した。生成する水を留去しながら30分間かけて230℃まで温度を上げ、該温度で1時間脱水縮合反応を継続した後、反応物を冷却した。こうして、重量平均分子量18,000、ガラス転移温度60℃のポリエステル樹脂を得た。
・Regal330(キャボット社製カーボンブラック) : 70部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬、ネオゲンRK) : 5部
・イオン交換水 :200部
上記の材料を混合し、ホモジナイザー(IKA社、商品名ウルトラタラックスT50)を用いて10分間分散した。分散液中の固形分量が20質量%となるようイオン交換水を加え、体積平均粒径170nmの着色剤粒子が分散された着色剤粒子分散液(1)を得た。
・パラフィンワックス(日本精蝋、HNP-9) :100部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬、ネオゲンRK) : 1部
・イオン交換水 :350部
上記の材料を混合して100℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社、商品名ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社)で分散処理し、体積平均粒径200nmの離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液(1)(固形分量20質量%)を得た。
・上記樹脂粒子分散液(1) :403部
・上記着色剤粒子分散液(1) : 12部
・上記離型剤粒子分散液(1) : 50部
・アニオン性界面活性剤(TaycaPower) : 2部
上記の材料を丸型ステンレス製フラスコに入れ、0.1Nの硝酸を添加してpHを3.5に調整した後、ポリ塩化アルミニウム濃度が10質量%の硝酸水溶液30部を添加した。次いで、ホモジナイザー(IKA社、商品名ウルトラタラックスT50)を用いて液温30℃において分散した後、加熱用オイルバス中で45℃まで加熱し30分間保持した。その後、樹脂粒子分散液(1)100部を追加し1時間保持し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを8.0に調整した後、84℃まで加熱し2.5時間保持した。次いで、20℃/分の速度で20℃まで冷却し、濾過し、イオン交換水で充分に洗浄し、乾燥させることによりトナー粒子(1)を得た。
得られたトナー粒子(1)の体積平均粒径は5.7μmであり、平均円形度は0.95であった。
樹脂粒子分散液(1)100部を追加し1時間保持し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを8.0に調整した後、84℃まで加熱し2.0時間保持した以外は、トナー粒子(1)の作製と同様にして、トナー粒子(2)を作製した。
得られたトナー粒子(2)の体積平均粒径は5.7μmであり、平均円形度は0.93であった。
-着色剤粒子分散液(W)の調製-
・酸化チタン粒子(石原産業社製、製品名:CR-60-2) :210部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製ネオゲンRK) : 10部
・イオン交換水 :480部
以上の成分を混合してホモジナイザー(IKA社、商品名ウルトラタラックスT50)を用いて30分間撹拌し、その後、高圧衝撃式分散機アルティマイザー(HJP30006:スギノマシン社製)にて1時間分散処理して、体積平均粒径が210nmである白色顔料が分散された白色顔料粒子分散液(W)(固形分率30質量%)を得た。
・イオン交換水 :600部
・前記樹脂粒子分散液(1) :400部
・上記着色剤粒子分散液(W) :325部
・前記離型剤粒子分散液(1) : 78部
・アニオン性界面活性剤(TaycaPower) : 8部
上記の材料を丸型ステンレス製フラスコに入れ、0.1Nの硝酸を添加してpHを3.5に調整した後、ポリ塩化アルミニウム濃度が10質量%の硝酸水溶液13部を添加した。次いで、ホモジナイザー(IKA社、商品名ウルトラタラックスT50)を用いて液温30℃において分散した後、加熱用オイルバス中で45℃まで加熱し60分間保持した。その後、樹脂粒子分散液(1)100部を追加し1時間保持し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを8.5に調整した後、85℃まで加熱し5時間保持した。次いで、20℃/分の速度で20℃まで冷却し、濾過し、イオン交換水で充分に洗浄し、乾燥させることにより、白色トナー粒子であるトナー粒子(3)を得た。
得られたトナー粒子(3)の体積平均粒径は7.5μmであり、平均円形度は0.95であった。
キャリアは次のように作製されたものを用いた。
・フェライト粒子(体積平均粒子径:36μm) 100部
・トルエン 14部
・スチレン-メチルメタクリレート共重合体 2部
(成分比:90/10、Mw=80000)
・カーボンブラック(R330:キャボット社製) 0.2部
まず、フェライト粒子を除く上記成分を10分間スターラーで撹拌させて、分散した被覆液を調製し、次に、この被覆液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダーに入れて、60℃において30分撹拌した後、更に加温しながら減圧して脱気し、乾燥させることによりキャリアを得た。
トナー粒子(1)100部に、外添剤としてチタン酸ストロンチウム粒子(1)0.95部を添加し、ヘンシェルミキサーで撹拌周速30m/secで15分間混合し、トナーを得た。
チタン酸ストロンチウム粒子(1)を、下記表2に記載のチタン酸ストロンチウム粒子に変えた以外は、実施例1と同様にして、トナー及び現像剤を作製した。
トナー粒子(1)をトナー粒子(2)に変えた以外は、実施例1と同様にして、トナー及び現像剤を作製した。
トナー粒子(1)をトナー粒子(3)に変えた以外は、実施例1と同様にして、トナー及び現像剤を作製した。
[チタン酸ストロンチウム粒子の形状特性]
トナーについて、EDX装置(堀場製作所製、EMAX Evolution X-Max80mm2)を取り付けた走査型電子顕微鏡(SEM)(日立ハイテクノロジーズ製、S-4800)を用いて、倍率4万倍で画像を撮影した。EDX分析によって、Ti及びSrの存在に基づき一視野内からチタン酸ストロンチウムの一次粒子を300個以上特定した。SEMは、加速電圧15kV、エミッション電流20μA、WD15mmで観察し、EDX分析は、同条件で検出時間60分間とした。
特定したチタン酸ストロンチウム粒子を画像処理解析ソフトWinRoof(三谷商事株式会社)で解析し、一次粒子像それぞれの円相当径と面積と周囲長とを求め、さらに、円形度=4π×(面積)÷(周囲長)2を求めた。そして、円相当径の分布において小径側から累積50%となる円相当径を平均一次粒径とし、円形度の分布において小さい側から累積50%となる円形度を平均円形度とし、円形度の分布において小さい側から累積84%となる円形度を累積84%円形度とした。また、円形度の分布から標準偏差も求めた。
求められた値を表2にまとめて示す。
トナーについて、既述の測定条件で表面被覆率の測定を行った。
結果を表2に示す。
トナー粒子に外添する前のチタン酸ストロンチウム粒子それぞれを試料として、既述の測定条件でX線回折法により結晶構造解析を行った。
チタン酸ストロンチウム粒子(1)~(10)は、回折角度2θ=32°付近に、ペロブスカイト結晶の(110)面のピークに相当するピークを有しており、それぞれのピークの半値幅は0.2°以上0.5°以下の範囲であった。
トナー粒子に外添する前のチタン酸ストロンチウム粒子それぞれを試料として、既述の測定方法で含水率を測定した。
測定結果を表1に示す。
トナー粒子に外添する前のチタン酸ストロンチウム粒子それぞれを試料として、既述の測定方法で質量比(Si/Sr)を測定した。
測定結果を表1に示す。
外添剤を外添する前のトナー粒子を、フロー式粒子像解析装置(シスメックス社製、FPIA-3000)で解析し、円形度=(粒子投影像と同じ面積をもつ円の周囲長)÷(粒子投影像の周囲長)を求め、トナー粒子3000個の円形度分布において小さい側から累積50%となる円形度を、トナー粒子の平均円形度とした。
200mLのガラス瓶に、0.2質量%トリトンX-100水溶液(Acros Organics製)40mLと、トナー2gとを入れ、500回撹拌して分散させる。次いで、分散液の液温を20℃±0.5℃に保ちながら、超音波ホモジナイザー(日本精機製作所製、US-300AT)を用いて超音波を印加する。超音波印加は、印加時間:300秒間連続、出力:75W、振幅:180μm、超音波振動子と容器底面との距離:10mmとする。次いで、分散液を、小型高速冷却遠心機(佐久間製作所製、M201-IVD)を用いて冷却温度0℃にて3000rpmで2分間遠心し、上澄み液を除去し、残りのスラリーを濾紙(アドバンテック製、定性濾紙No.5C、110nm)で濾過する。濾紙上の残留物をイオン交換水で2回洗浄し、乾燥させ、測定試料を得る。
得られた各例の現像剤を、画像形成装置「ApeosPort-IV C5575(富士ゼロックス社製)」の改造機(環境変動における濃度自動制御センサを切った改造機)」の現像装置に収容した。
この画像形成装置の改造機を用いて、高温高湿環境下(28℃/85%RH環境下)及び低温低湿環境下(10℃/15%RH環境下)のそれぞれで、画像形成装置の電源を入れてすぐに、画像密度1%の画像をA4紙に連続30枚出力した際のカブリ評価を実施した。評価結果を表2に示す。
評価基準は以下の通りである。
G1:30枚すべてにカブリは認められない。
G2:1枚に僅かにカブリが認められるが、実用上の許容範囲である。
G3:複数枚に僅かにカブリが認められるが、実用上の許容範囲である。
G4:複数枚に明らかなカブリが認められ、実用に適しない。
G5:30枚すべてに全面的にカブリが認められる。
2Y、2M、2C、2K 帯電ロール(帯電手段の一例)
3 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
4Y、4M、4C、4K 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K 一次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K 感光体クリーニング装置(像保持体クリーニング手段の一例)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 二次転写ロール(二次転写手段の一例)
28 定着装置(定着手段の一例)
30 中間転写ベルトクリーニング装置(中間転写体クリーニング手段の一例)
P 記録紙(記録媒体の一例)
108 帯電ロール(帯電手段の一例)
109 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
111 現像装置(現像手段の一例)
112 転写装置(転写手段の一例)
113 感光体クリーニング装置(像保持体クリーニング手段の一例)
115 定着装置(定着手段の一例)
116 取り付けレール
117 筐体
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ
300 記録紙(記録媒体の一例)
Claims (21)
- トナー粒子と、前記トナー粒子に外添されたチタン酸ストロンチウム粒子と、を含み、
前記トナー粒子の表面に存在する前記チタン酸ストロンチウム粒子の、平均一次粒径が30nm以上100nm以下であり、一次粒子の平均円形度が0.82以上0.94以下であり、一次粒子の累積84%となる円形度が0.92超であり、
前記チタン酸ストロンチウム粒子が、チタン及びストロンチウム以外の金属元素がドープされ、ケイ素含有有機化合物にて疎水化処理が施された表面を有するチタン酸ストロンチウム粒子であり、
前記チタン酸ストロンチウム粒子の蛍光X線分析の定性及び定量分析から算出されるケイ素(Si)とストロンチウム(Sr)との質量比(Si/Sr)が0.09以上0.25以下である静電荷像現像用トナー。 - 前記トナー粒子の表面に存在する前記チタン酸ストロンチウム粒子は、一次粒子の円形度の標準偏差が0.04以上2.0以下である、請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー粒子の表面に存在する前記チタン酸ストロンチウム粒子は、一次粒子の円形度の標準偏差が0.04以上1.0以下である、請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記チタン酸ストロンチウム粒子の含水率が1.5%以上10%以下である請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記チタン酸ストロンチウム粒子の含水率が2%以上5%以下である請求項4に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記チタン酸ストロンチウム粒子は、チタン酸ストロンチウム粒子の質量に対して5質量%以上30質量%以下のケイ素含有有機化合物を含む前記表面を有する、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記チタン酸ストロンチウム粒子は、チタン酸ストロンチウム粒子の質量に対して10質量%以上25質量%以下のケイ素含有有機化合物を含む前記表面を有する、請求項6に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記ケイ素含有有機化合物が、アルコキシシラン化合物及びシリコーンオイルからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー粒子に対する前記チタン酸ストロンチウム粒子の表面被覆率が、3%以上50%以下である請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー粒子に対する前記チタン酸ストロンチウム粒子の表面被覆率が、5%以上30%以下である請求項9に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記チタン酸ストロンチウム粒子は、ランタンがドープされたチタン酸ストロンチウム粒子である、請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー粒子の表面に存在する前記チタン酸ストロンチウム粒子は、平均一次粒径が30nm以上80nm以下である、請求項1~請求項11のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー粒子の表面に存在する前記チタン酸ストロンチウム粒子は、平均一次粒径が30nm以上60nm以下である、請求項12に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー粒子の平均円形度が0.91以上0.98以下である、請求項1~請求項13のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー粒子の平均円形度が0.93以上0.97以下である、請求項14に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー粒子が白色トナー粒子である、請求項1~請求項15のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 請求項1~請求項16のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤。
- 請求項1~請求項16のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを収容し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。 - 請求項17に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項17に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。 - 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
請求項17に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像
をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法。
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