JP7057082B2 - セルロース系繊維製品のほつれ止め機能付与方法、及び、ほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品 - Google Patents

セルロース系繊維製品のほつれ止め機能付与方法、及び、ほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品 Download PDF

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Description

本発明は、セルロース系以外の異種の素材の併用を必須とすることなく、比較的簡便にセルロース系繊維製品にほつれ止め機能を付与する方法、及び、ほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品に関する。
一般に、セルロース系繊維製品は生地を裁断し、縫製して製造される。また、衣類の開口部は、通常、生地の裁断端縁を折り返して縫着したり、テープ等の別布で包み込んで縫着したりして端縁周囲のほつれ止め機能付与処理が施される。更に、生地の継ぎ合わせ部は、通常、縫製加工で継ぎ合わされる。
ところが生地の裁断端縁や開口部の裁断端縁のほつれ止め機能付与処理の作業は、かなりの縫製手間がかかり、下着のヘムラインが凸条等になって外衣に現れたり、着用感を損なったりする等の問題となっている。
これに対して特許文献1には、低融点ポリウレタン弾性糸等の熱融着弾性糸とそれ以外の糸をプレーティング編により編みたてられた編地とするほつれ止め機能付与方法が提案されている。特許文献1に記載されたほつれ止め機能付与方法によれば、切りっぱなし開口部を有するセルロース系繊維製品にもほつれ止め機能を付与することができる。
しかしながら、特許文献1の方法では、低融点ポリウレタン弾性糸等のセルロース系以外の異種の素材の併用が必須であることから、得られるセルロース系繊維製品の着用感や風合いが損なわれてしまうことがある。また、セルロース系以外の異種の素材を併用し、複雑な工程を要することから、製造コストが上昇してしまうという問題もあった。
特開2005-113349号公報
本発明は、上記現状に鑑み、セルロース系以外の異種の素材の併用を必須とすることなく、比較的簡便にセルロース系繊維製品にほつれ止め機能を付与する方法、及び、ほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品を提供することを目的とする。
本発明は、溶解溶液を用いてセルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維の表面を溶解する溶解工程と、前記溶解工程後のセルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維間を自己接合させる自己接合工程とを有するセルロース系繊維製品のほつれ止め機能付与方法である。
以下に本発明を詳述する。
本発明のセルロース系繊維製品のほつれ止め機能付与方法(以下、単に「ほつれ止め機能付与方法」ともいう。)では、まず、溶解溶液を用いてセルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維の表面を溶解する溶解工程を行う。セルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維の表面を溶解することにより、次の自己接合工程においてセルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維間を自己接合させることができる。
本発明のほつれ止め機能付与方法に供するセルロース系繊維製品には、セルロース系樹脂からなる単繊維及び単繊維を使用した製品が包含され、上記単繊維を使用した製品としては、例えば、綿糸、綿混紡糸等の糸や、例えば、綿布等の糸から製造される製品や、綿スライバー(束)等が挙げられる。なお、上記単繊維は、短繊維、長繊維のいずれであってもよい。
また、本明細書においてセルロース系繊維製品とは、肌着、上着、靴下、手袋、帽子、ヘアバンド等の衣類の他、ハンカチ、タオル、フェイスマスク、マフラー、シーツ、枕カバー、ふとん、クッション、おむつ、おむつカバー等のセルロース系繊維が用いられる全てのものが含まれる。
なお、本明細書におけるセルロース系樹脂には、綿、麻、バクテリアセルロース等の天然セルロースや、レーヨン、キュプラ、ポリノジック等の再生セルロースや、アセテート、トリアセテート等の半合成セルロースが含まれる。
上記セルロース系繊維製品は、上記溶解溶液により溶解しやすいように前処理が施されていてもよい。このような前処理としては、例えば、上記セルロース系繊維製品の表面にカルボキシメチルセルロース等の易溶解性のセルロース系樹脂をコーティングする方法や、上記セルロース系繊維製品の表面に界面活性剤又は撥水剤を塗布する方法や、上記セルロース系繊維製品の表面に上記溶解溶液の一成分を予め塗布する方法等が挙げられる。
上記溶解溶液としては、セルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維の表面を溶解することができるものであれば特に限定されず、例えば、低温アルカリ尿素溶液、バルカン化溶液、重金属アミン系溶液、セルロース可溶性有機溶剤溶液等が挙げられる。
上記低温アルカリ尿素溶液は、具体的には例えば、水酸化リチウム(LiOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)等のアルカリを蒸留水に溶解したアルカリ溶液と、CO(NH、CS(NH等の尿素化合物を蒸留水に溶解した尿素化合物溶液とを調製し、該アルカリ溶液と尿素化合物溶液とを混合することにより調製される。
上記低温アルカリ尿素溶液は、0℃以下の低温下において、セルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維を溶解することができる。
上記バルカン化溶液としては、例えば、塩化亜鉛溶液、チオシアン酸カルシウム溶液等が挙げられる。具体的には例えば、塩化亜鉛(ZnCl)を64~74%の高濃度で蒸留水に溶解した塩化亜鉛溶液は、セルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維を膨潤させることができる。
上記重金属アミン系溶液としては、例えば、銅エチレンジアミン溶液、銅アンモニア溶液等が挙げられる。具体的には例えば、水酸化銅(Cu(OH))をイオン交換で蒸留水に混合した水酸化銅溶液に、冷却しながらエチレンジアミンを加えることにより、銅エチレンジアミン([Cu(en)](OH))溶液を得ることができる。また、水酸化銅(Cu(OH))をイオン交換で蒸留水に混合した水酸化銅溶液に、冷却しながらアンモニア水を加えることにより、銅アンモニア([Cu(NH](OH))溶液を得ることができる。これらの重金属アミン系溶液は、セルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維を溶解することができる。
上記セルロース可溶性有機溶剤溶液としては、例えば、N-メチルモルホリン-N-オキシド水溶液、イオン性液体等が挙げられる。これらの有機溶剤溶液は、セルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維を溶解することができる。
上記溶解工程においては、上記溶解溶液を用いてセルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維の表面を溶解する。具体的には例えば、上記セルロース系繊維製品を上記溶解溶液に浸漬する方法や、上記セルロース系繊維製品の表面に上記溶解溶液をドットプリント、インクジェットプリント等の印刷方法により印刷する方法や、上記セルロース系繊維製品の表面に上記溶解溶液をスクリーン捺染する方法等により、セルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維の表面を溶解する。上記セルロース系繊維製品を上記溶解溶液に浸漬する方法は、操作が容易であり、大量のセルロース系繊維製品を処理でき好適である。上記セルロース系繊維製品の表面に上記溶解溶液をドットプリント、インクジェットプリント等の印刷方法により印刷する方法や、上記セルロース系繊維製品の表面に上記溶解溶液をスクリーン捺染する方法は、セルロース系繊維製品の自然な風合いや伸縮・変形可能性を最適に保持しやすく好適である。
例えば、上記溶解工程において上記セルロース系繊維製品を上記溶解溶液に浸漬する場合、溶解溶液の温度、浴比、浸漬時間等の条件は、溶解溶液の種類や濃度等に従って最適な条件を決定すればよいが、少なくとも、次の自己接合工程においてセルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維間を自己接合させることができる程度に上記セルロース系繊維製品を構成する繊維の表面を溶解できる条件とする。一方、上記セルロース系繊維製品を構成する繊維をあまり溶解してしまうと、得られるほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品の着用感や風合いが悪化してしまう。従って、セルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維間を自己接合させることができ、かつ、着用感や風合いを悪化させない範囲で最適な条件を整えることが好ましい。
本発明のほつれ止め機能付与方法では、次いで、上記溶解工程後のセルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維間を自己接合させる自己接合工程を行う。具体的には例えば、上記溶解工程後のセルロース系繊維製品をプレスする方法や、上記セルロース系繊維製品がニットである場合にはニットのコース方向又はウェール方向に、織物である場合には経方向又は緯方向に緊張させることにより糸同士を収束させる方法等により、上記溶解工程後のセルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維間を自己接合させる。
本明細書において「自己接合」とは、セルロース系樹脂以外の異種の接着成分を介することなく、セルロース系繊維同士が接合することを意味する。
ただし、セルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維間が自己接合されている場合において、セルロース系繊維製品がセルロース系樹脂以外の異種の素材を一部に含んでいてもよい。
上記自己接合工程において上記溶解工程後のセルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維間を自己接合させることにより、生地の裁断端縁や開口部の裁断端縁であってもほつれの発生することのない、ほつれ止め機能を付与することができる。
セルロース系繊維間が自己接合されたセルロース系繊維製品を説明する模式図を図1に示した。図1(a)は、ループ接点が自己接合されたセルロース系繊維製品を、図1(b)は、ウェール方向接点が自己接合されたセルロース系繊維製品を示す。図1において、実線で囲んだ箇所が、セルロース系繊維間が接合された部位である。
例えば、上記自己接合工程において溶解工程後のセルロース系繊維製品をプレスする方法により上記溶解工程後のセルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維間を自己接合させる場合、上記プレス工程におけるプレス条件は、上記溶解工程後のセルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維の溶解の程度に従って最適な条件を決定すればよいが、少なくとも、セルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維間を自己接合させることができる程度の条件とする。具体的には例えば、0.5~5.0kgf/cmの範囲でプレスを行う。また、プレス時には、必要に応じて加熱又は冷却を行ってもよい。
本発明のほつれ止め機能付与方法では、上記自己接合工程後に、溶解工程において表面が溶解したセルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維を、再生液を用いて再生する再生工程を行うことが好ましい。特に上記溶解工程の溶解溶液として上記低温アルカリ尿素溶液、重金属アミン系溶液等を用いた場合には、得られるほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品の着用感や風合いが損なわれることがある。上記再生工程を行うことより、溶解溶液を中和するとともに、溶解したセルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維の形状や方向を整え、得られるほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品の着用感や風合いを向上させることができる。
上記再生液としては、例えば、硫酸水溶液、塩酸水溶液、酢酸水溶液、リン酸水溶液等が挙げられる。なかでも、特に優れた着用感や風合いを有するほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品が得られることから、硫酸水溶液を用いることが好ましい。
上記再生工程としては、具体的には例えば、上記自己接合工程後のセルロース系繊維製品を再生液に浸漬する方法が挙げられる。この際、再生液の温度、浴比、浸漬時間等の条件は、再生液の種類や濃度等に従って最適な条件を決定すればよいが、少なくとも、セルロース系繊維製品のpHを7前後にできる程度の条件とするとよい。例えば、上記再生液として1%硫酸水溶液を用いる場合、20~30℃、浴比1:10~1:100、1~20分間程度浸漬することが好ましい。
上記再生工程後のセルロース系繊維製品を、必要に応じて水洗、乾燥することにより、ほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品が得られる。
得られたほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品では、セルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維間が自己接合されている。生地の裁断端縁や開口部の裁断端縁であってもほつれの発生することがない。
セルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維間が自己接合されているほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品もまた、本発明の1つである。
本発明によれば、セルロース系以外の異種の素材の併用を必須とすることなく、比較的簡便にセルロース系繊維製品にほつれ止め機能を付与する方法、及び、ほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品を提供することができる。
セルロース系繊維間が自己接合されたセルロース系繊維製品を説明する模式図である。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実験例1)
(1)ほつれ止め機能の付与
原料セルロース系繊維製品として、40番手の綿糸を120g/mの密度で緯編みしたフライスニットを準備した。
水酸化リチウム(LiOH)又は水酸化ナトリウム(NaOH)を蒸留水に溶解して表1に示した濃度のアルカリ溶液を調製した。また、CO(NH又はCS(NHを蒸留水に溶解して表1に示した濃度の尿素化合物溶液を調製した。得られたアルカリ溶液と尿素化合物溶液とを3:1の重量比で混合した後、-15℃に冷却して低温アルカリ尿素溶液を得た。
原料セルロース系繊維製品を低温アルカリ尿素溶液中に1:20の浴比で表1に示した条件で浸漬して溶解工程を行った。
次いで、溶解工程後のセルロース系繊維製品を、プレス成型機を用い、表1に示した条件でプレスして自己接合工程を行った。
自己接合工程後のセルロース系繊維製品を、1%硫酸水溶液中に1:50の浴比で表1に示した条件で浸漬して再生工程を行った。
再生工程後のセルロース系繊維製品を水洗い(5分間×2回)した後、乾燥させ、ほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品を得た。
(2)ほつれ止め機能の評価
得られたほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品について、タテ5cm×ヨコ40cmのサンプルを取り、編地のウェール方向に対して40°の切り込みを5箇所入れて、タテ方向の裁断面を合わせて筒状に縫製した後、家庭用2槽式洗濯機(東芝社製、商品名「GINGA4.5」)を使用して下記条件にて洗濯を行った。
洗濯(300分)→遠心脱水(5分)→注水すすぎ(10分)→遠心脱水(5分)
液温:常温(25℃),水流:強水流
洗剤:ライオン(株)製、商品名:トップ,水量:30リットル
洗濯水1リットルに対して洗剤1.3g使用
負荷布:綿100%フライス編地1.0kg分
洗濯後のサンプルについて、編地のコース方向カット部の編地端のほつれ程度を観察し、下記の4段階で評価した。ここで、△と×は衣料として着用をためらう程度の傷みであり、◎又は○が洗濯耐久性の点で好ましい。
◎:傷みが認められない
○:やや傷みが認められる
△:傷みが認められる
×:傷みが激しい
なお、比較対象として、ほつれ止め機能付与処理を行わなかった、原料セルロース系繊維製品についても同様の評価を行った。
結果を表1に示した。
Figure 0007057082000001
(実験例2)
原料セルロース系繊維製品として、40番手の綿糸を120g/mの密度で緯編みしたフライスニットを準備した。
塩化亜鉛を蒸留水に溶解して70%塩化亜鉛溶液を調製した。
原料セルロース系繊維製品を70%塩化亜鉛溶液中に1:5の浴比で表2に示した条件で浸漬して溶解工程を行った。
次いで、溶解工程後のセルロース系繊維製品を、プレス成型機を用い、表2に示した条件でプレスして自己接合工程を行った。
自己接合工程後のセルロース系繊維製品を水洗い(5分間×2回)した後、乾燥させ、ほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品を得た。
得られたほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品について、実験例1と同様の方法により、ほつれ止め機能の評価を行った。
結果を表2に示した。
Figure 0007057082000002
(実験例3)
原料セルロース系繊維製品として、40番手の綿糸を120g/mの密度で緯編みしたフライスニットを準備した。
水酸化銅(Cu(OH))をイオン交換で蒸留水に混合した水酸化銅溶液に、冷却しながらエチレンジアミン又は28重量%アンモニア水を加えることにより、表3に示した濃度の銅エチレンジアミン溶液又は銅アンモニア溶液を得た。
原料セルロース系繊維製品を銅エチレンジアミン溶液又は銅アンモニア溶液中に1:20の浴比で表3に示した条件で浸漬して溶解工程を行った。
次いで、溶解工程後のセルロース系繊維製品を、プレス成型機を用い、表3に示した条件でプレスして自己接合工程を行った。
自己接合工程後のセルロース系繊維製品を、1%硫酸水溶液中に1:50の浴比で表3に示した条件で浸漬して再生工程を行った。
再生工程後のセルロース系繊維製品を水洗い(5分間×2回)した後、乾燥させ、ほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品を得た。
得られたほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品について、実験例1と同様の方法により、ほつれ止め機能の評価を行った。
結果を表3に示した。
Figure 0007057082000003
本発明によれば、セルロース系以外の異種の素材の併用を必須とすることなく、比較的簡便にセルロース系繊維製品にほつれ止め機能を付与する方法、及び、ほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品を提供することができる。

Claims (12)

  1. 溶解溶液を用いてセルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維の表面を溶解する溶解工程と、前記溶解工程後のセルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維間を自己接合させる自己接合工程とを有し、
    前記セルロース系繊維製品がニット又は織物であることを特徴とするセルロース系繊維製品のほつれ止め機能付与方法。
  2. セルロース系繊維製品を構成するセルロース系樹脂は、綿、麻、バクテリアセルロース、レーヨン、キュプラ及びポリノジックからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載のセルロース系繊維製品のほつれ止め機能付与方法。
  3. 溶解溶液は、低温アルカリ尿素溶液、バルカン化溶液、重金属アミン系溶液、又は、セルロース可溶性有機溶剤溶液であることを特徴とする請求項1又は2記載のセルロース系繊維製品のほつれ止め機能付与方法。
  4. 溶解溶液は、低温アルカリ尿素溶液、バルカン化溶液、又は、重金属アミン溶液であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のセルロース系繊維製品のほつれ止め機能付与方法。
  5. 溶解溶液は、低温アルカリ尿素溶液、又は、重金属アミン溶液であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のセルロール系繊維製品のほつれ止め機能付与方法。
  6. バルカン化溶液は、塩化亜鉛溶液又はチオシアン酸カルシウム溶液であることを特徴とする請求項3又は4記載のセルロース系繊維製品のほつれ止め機能付与方法。
  7. 重金属アミン系溶液は、銅エチレンジアミン溶液又は銅アンモニア溶液であることを特徴とする請求項3、4又は5記載のセルロース系繊維製品のほつれ止め機能付与方法。
  8. セルロース可溶性有機溶剤溶液は、N-メチルモルホリン-N-オキシド水溶液又はイオン性液体であることを特徴とする請求項3記載のセルロース系繊維製品のほつれ止め機能付与方法。
  9. 自己接合工程は、溶解工程後のセルロース系繊維製品をプレスするプレス工程を有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載のセルロース系繊維製品のほつれ止め機能付与方法。
  10. 自己接合工程後に、溶解工程において表面が溶解したセルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維を、再生液を用いて再生する再生工程を有することを特徴とする請求項1記載のセルロース系繊維製品のほつれ止め機能付与方法。
  11. 再生液は、硫酸水溶液であることを特徴とする請求項10記載のセルロース系繊維製品のほつれ止め機能付与方法。
  12. セルロース系繊維製品を構成するセルロース系繊維(但し、熱可塑性の半合成セルロースは除く)間が、前記セルロース系繊維の表面を溶解して自己接合されており、前記セルロース系繊維製品がニット又は織物であることを特徴とするほつれ止め機能が付与されたセルロース系繊維製品。
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