JP6966721B2 - コイル装置 - Google Patents

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本発明は、たとえばインダクタなどとして用いられるコイル装置に関する。
特許文献1には、実装面とは反対側でワイヤの継線が行われる端子電極が形成してあるコイル装置が開示されている。特許文献1に記載のコイル装置では、端子電極とワイヤとの継線を実装面で行う場合に、コイル装置と回路基板との接合強度を十分に確保することができないおそれがある。
特開2009−147159号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、ワイヤの継線が容易で、継線部が実装面となっても接合強度に優れたコイル装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係るコイル装置は、
巻芯部および前記巻芯部の軸方向の端部に設けられた鍔部を含むコアと、
前記巻芯部に第1ワイヤおよび第2ワイヤが巻回してあるコイル部と、
前記鍔部の実装面に形成され、前記第1ワイヤの引出部が接続してある第1端子電極と、前記鍔部の実装面に前記第1端子電極とは離間して形成され、前記第2ワイヤの引出部が接続してある第2端子電極とを有し、
前記鍔部には、前記鍔部の実装面および外端面から底が残るように凹んでいる凹部が形成してあることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明に係るコアは、
巻芯部と、
前記巻芯部の軸方向の端部に設けられた鍔部とを有し、
前記鍔部には、前記鍔部の実装面および外端面から底が残るように凹んでいる凹部が形成してあることを特徴とする。
本発明の第1の観点に係るコイル装置および本発明に係るコアでは、鍔部に、鍔部の実装面および外端面から底が残るように凹んでいる凹部が形成してある。そのため、ワイヤの継線後の切断時には、たとえば、ワイヤの切断箇所を凹部の実装面側に配置しておき、凹部の実装面からの底に向けて切削具を進入させるようにして切断を行うことができる。
なお、鍔部の上で引出部を切削具で押し当てつつ、ワイヤの切断を行う場合には、鍔部が損傷するおそれがあり、ワイヤの切断を容易に行うことはできない。本発明では、上記のような態様でワイヤの切断を行うことができるため、ワイヤの継線および切断が容易である。
また、本発明では、凹部が、外端面から底が残るように凹んでおり、内端面まで延びるようには形成されてはいない。そのため、鍔部の外端面と内端面との間は連通してはおらず、壁で仕切られている。したがって、ワイヤの切断時に、誤って、他のワイヤを切断することを防止することができる。
また、上記のような構成とすることにより、鍔部に凹部を形成したとしても、鍔部の体積が極端に小さくなることがなく、コイル装置のインダクタンスが低下することはない。また、鍔部には、第1端子電極側あるいは第2端子電極側から外力が与えられても、これに耐え得る高い強度が備わる。
さらに、凹部に向けてワイヤを引き出すことにより、電極上でワイヤを斜めに引き出し、端子電極の端部でワイヤを接合することが可能となる。そのため、ワイヤと端子電極との接合部以外では、良好なはんだ濡れ性が得られ、電極表面の面積を十分に大きく確保することが可能となり、コイル装置と回路基板との接合強度を高めることができる。
好ましくは、前記凹部は、前記第1端子電極と前記第2端子電極との間で前記第2端子電極に近接して配置してあり、前記第2ワイヤの引出部は、前記実装面側から見たときに、前記巻芯部の外周から、前記第2端子電極を通り、前記凹部に向かって斜めに延びている。
このような構成とすることで、第2端子電極の端部に第2ワイヤを接合することができる。この場合、第2ワイヤの引出部と第2端子電極との接合部以外では、良好なはんだ濡れ性が得られ、電極表面の面積を十分に大きく確保することが可能となり、コイル装置と回路基板との接合強度を高めることができる。
好ましくは、前記第2ワイヤの引出部の端部は、前記凹部の近くで前記第2端子電極上に配置してある。このような配置とすることにより、第2ワイヤの切断時に、第2ワイヤを凹部の実装面側に配置して、凹部の実装面からの底に向けて切削具を侵入させるようにして第2ワイヤの切断を行うことが可能となる。
好ましくは、前記鍔部の外端面の反対に位置する内端面には、前記巻芯部の外周から前記第1端子電極に向かって傾斜する傾斜部が形成してあり、前記第1ワイヤの引出部は、前記巻芯部の外周から前記第1端子電極に向かって前記傾斜部の傾斜面に沿って延びており、前記凹部の前記外端面からの底と前記傾斜部との間には壁が形成してある。
このように、内端面に傾斜部を形成することで、傾斜部の傾斜面に沿って第1ワイヤを引き出すことが可能となり、第1ワイヤの引出部に過度な負荷が生じない。また、凹部の外端面からの底と傾斜部との間には壁が形成してあるため、凹部と傾斜部との間は連通しておらず、第2ワイヤの切断時に、誤って、第1ワイヤを切断することを防止することができる。
好ましくは、前記コアを反転させたときに、表面から見た前記鍔部の外観形状と、裏面から見た前記鍔部の外観形状とが略一致している。このような構成とすることにより、鍔部の表面および裏面のいずれにも端子電極を形成することが可能となる。
上記目的を達成するために、本発明の第2の観点に係るコイル装置は、
巻芯部と、前記巻芯部の軸方向の一方の端部に設けられた第1鍔部と、前記巻芯部の軸方向の他方の端部に設けられた第2鍔部とを含むコアと、
前記巻芯部に第1ワイヤおよび第2ワイヤが巻回してあるコイル部と、
前記第1鍔部の実装面に形成され、前記第1ワイヤの一方の引出部が接続してある第1端子電極と、
前記第1鍔部の実装面に前記第1端子電極とは離間して形成され、前記第2ワイヤの一方の引出部が接続してある第2端子電極と、
前記第2鍔部の実装面に形成され、前記第2ワイヤの他方の引出部が接続してある第3端子電極と、
前記第2鍔部の実装面に前記第3端子電極とは離間して形成され、前記第1ワイヤの他方の引出部が接続してある第4端子電極とを有し、
前記第1鍔部には、前記第1鍔部の実装面および外端面から底が残るように凹んでいる凹部が形成してあることを特徴とする。
前記第1鍔部の外端面の反対に位置する内端面には、前記巻芯部の外周から前記第1端子電極に向かって傾斜する第1鍔部側傾斜部が形成してあり、
前記第2鍔部の外端面の反対に位置する内端面には、前記巻芯部の外周から前記第3端子電極に向かって傾斜する第2鍔部側傾斜部が形成してあり、
前記第1ワイヤの一方の引出部は、前記巻芯部の外周から前記第1端子電極に向かって前記第1鍔部側傾斜部の傾斜面に沿って延びており、
前記第2ワイヤの他方の引出部は、前記巻芯部の外周から前記第3端子電極に向かって前記第2鍔部側傾斜部の傾斜面に沿って延びていてもよい。このような構成とすることにより、第1ワイヤからなるコイルの線長と、第2ワイヤからなるコイルの線長とを等しくすることが可能となる。
図1Aは本発明の第1実施形態に係るコイル装置の全体斜視図である。 図1Bは図1Aに示すコイル装置の平面図である。 図1Cは図1Aに示すコイル装置を1C方向から見た側面図である。 図2Aは図1Aに示すコイル装置を製造する過程を示す斜視図である。 図2Bは図2Aの続きの工程を示す斜視図である。 図2Cは図2Bの続きの工程を示す斜視図である。 図2Dは図2Cの続きの工程を示す斜視図である。 図2Eは図2Dの続きの工程を示す斜視図である。 図2Fは図2Eの続きの工程を示す斜視図である。 図2Gは図2Fの続きの工程を示す斜視図である。 図2Hは図2Gの続きの工程を示す斜視図である。 図3Aは本発明の第2実施形態に係るコイル装置を製造する過程を示す他の斜視図である。 図3Bは図3Aの続きの工程を示す斜視図である。 図3Cは図3Bの続きの工程を示す斜視図である。 図4は図3Cの工程を示す他の斜視図である。 図5は図1Aに示すコイル装置が有するコアの変形例の全体斜視図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
第1実施形態
図1Aに示すように、本発明の一実施形態に係るコイル装置1は、ドラムコア10と、ドラムコア10の巻芯部12に巻回されたコイル部30を有する。
なお、以下の説明では、X軸はコイル装置1を実装する実装面と平行な面内で、ドラムコア10の巻芯部12の巻軸と平行な方向を示す。Y軸は、X軸と同じく実装面と平行な面内にありX軸と垂直な方向である。Z軸は、実装面の法線方向である。
ドラムコア10は、巻芯部12と、巻芯部12のX軸方向の両端に備えられる一対の鍔部14a,14bと、を有する。一方の鍔部14a(第1鍔部)は、巻芯部12の軸方向の一方の端部に設けられている。他方の鍔部14b(第2鍔部)は、巻芯部12の軸方向の他方の端部に設けられ、鍔部14aと対向している。以下の説明では、鍔部14a,14bを特に区別する必要がない場合には、「鍔部14」と総称する。巻芯部12は、X軸方向に巻軸を持ち、Y軸方向に細長い略六角形状の断面を持つ。各鍔部14は、同一形状であるが、相互に異なっていてもよい。本実施形態では、各鍔部14は、点対称となるように配置してある。なお、巻芯部12の横断面形状は、本実施形態では略六角形であるが、矩形や円形、あるいは略八角形でもよく、その横断面形状は特に限定されない。
図1Aに示すように、巻芯部12には、第1ワイヤ31および第2ワイヤ32が巻回してあり、ワイヤ31,32を1層以上に巻回してなるコイル部30を構成している。ワイヤ31,32は、たとえば被覆導線で構成してあり、良導体からなる芯材を絶縁性の被覆膜で覆った構成を有している。本実施形態では、ワイヤ31,32における導体部分の横断面積は同一であるが、異なっていてもよい。また、コイル部30は、1本のワイヤを1層以上に巻回して構成してもよく、あるいは3本以上のワイヤを1層以上に巻回して構成してもよい。
本実施形態では、ワイヤ31,32の巻回数が略同じであるが、用途によっては異ならせても良い。なお、ワイヤ31,32の巻回数が略同じとは、これらの巻回数の比が0.75〜1/0.75の範囲内であり、好ましくは1である。
各鍔部14の外形状は、Y軸方向に長い略直方体状(略矩形状)であり、これらの鍔部14は、X軸方向に所定の間隔を空けて、互いに略平行になるように配置されている。図1Bに示すように、鍔部14を実装面側(本実施形態では、Z軸上側)から見たときに、鍔部14は、その四隅が丸みを帯びるように形成してある。なお、鍔部14の横断面(Y−Z断面)形状は、円形状や略八角形状でも良く、その横断面形状は特に限定されない。
図1Bに示すように、鍔部14は、上面14Aと、下面14Bと、内端面14Cと、外端面14Dと、第1横側面14Eと、第2横側面14Fとを有する。上面14Aは、鍔部14の上方側の面である。下面14Bは、上面14Aとは反対側の面である。内端面14Cは、巻芯部12側の面である。外端面14Dは、内端面14Cとは反対側の面である。第1横側面14Eは、上面14Aおよび内端面14Cに直交し、後述する第1端子電極41側の面である。第2横側面14Fは、上面14Aおよび内端面14Cに直交し、第2端子電極42側の面である。
本実施形態では、上面14Aは、コイル装置1を回路基板などに実装する場合における実装面(接地面)となる。なお、図示の例では、一方の鍔部14の第2横側面14Fと他方の鍔部14の第1横側面14Eが面一となっているが、横側面14E,14Fの間にY軸方向のずれがあってもよい。
鍔部14の上面14A(実装面)には、第1端子電極41が形成してある。第1鍔部14aに形成してある第1端子電極41と、第2鍔部14bに形成してある第1端子電極(第3端子電極)41とは、同様の構成を有する。図1Bおよび図1Cに示すように、本実施形態では、第1端子電極41は、第1上面電極部410と、第1側面電極部411とからなり、これらは電気的に接続されている。より詳細には、第1上面電極部410は、XY平面に平行な面であり、鍔部14の上面14AのY軸方向の一端に形成してある。第1上面電極部410の一部は、後述する第1傾斜部141にも及んでいる。また、第1側面電極部411は、YZ平面に平行な面であり、鍔部14の端面14Dに形成してある。第1側面電極部411を鍔部14に形成することにより、第1端子電極41に十分な半田フィレットを形成することが可能となる。
第1鍔部14aに形成してある第1上面電極部410には、第1ワイヤ31の引出部310との接続部分である第1継線部311が形成してある。第2鍔部14bに形成してある第1上面電極部410には、第2ワイヤ32の引出部320との接続部分である第1継線部321が形成してある。継線部311,321は、引出部310,320を第1上面電極部410に熱圧着することにより形成される。本実施形態では、第1上面電極部410,420は、回路基板(図示略)の表面と向き合って接続される実装部としての機能も有する。より詳細には、第1上面電極部410,420のうち、第1継線部311,321が形成されていない部分が、回路基板の電極(ランド)との半田の良接合面として機能する。
なお、一般的には、熱圧着した部分では、はんだ濡れ性が低下する。そのため、第1継線部311,321は、第1上面電極部410,420の中央ではなく、端部に配置されることが好ましい。これにより、第1上面電極部410,420のうち、はんだ濡れ性に優れた部分の面積を十分に大きく確保することが可能となり、コイル装置と回路基板との接合強度(固着強度)を高めることができる。また、コイル装置1を小型化した場合であっても、回路基板との固着強度を十分に確保することができる。
鍔部14の上面14A(実装面)には、第2端子電極42が、第1端子電極41とはY軸方向に沿って所定間隔をあけて(離間して)形成してある。第1鍔部14aに形成してある第2端子電極42と、第2鍔部14bに形成してある第2端子電極(第4端子電極)42とは、同様の構成を有する。なお、第1端子電極41と第2端子電極42の間隔は、絶縁が確保される距離であれば特に限定されない。
本実施形態では、第2端子電極42は、第2上面電極部420と、第2側面電極部421とからなり、これらは電気的に接続されている。より詳細には、第2上面電極部420は、XY平面に平行な面であり、鍔部14の上面14AのY軸方向の他端(第1上面電極部410とは反対側)に形成してある。第2上面電極部420の一部は、後述する第2傾斜部142および第3傾斜部143にも及んでいる。また、第2側面電極部421は、YZ平面に平行な面からなり、鍔部14の端面14Dに形成してある。第2側面電極部421を鍔部14に形成することにより、第2端子電極42に十分な半田フィレットを形成することが可能となる。
第1鍔部14aに形成してある第2上面電極部420には、第2ワイヤ32の引出部320との接続部分である第2継線部321が形成してある。第2鍔部14bに形成してある第2上面電極部420には、第1ワイヤ31の引出部310との接続部分である第1継線部311が形成してある。継線部311,321は、引出部310,320を第2上面電極部420に熱圧着することにより形成される。本実施形態では、第2上面電極部420は、回路基板(図示略)の表面と向き合って接続される実装部としての機能も有する。より詳細には、第2上面電極部420のうち、継線部311,321が形成されていない部分が、回路基板の電極(ランド)との半田の良接合面として機能する。
なお、継線部311,321は、第2上面電極部420の中央ではなく、端部に配置されることが好ましい。これにより、第2上面電極部420のうち、はんだ濡れ性に優れた部分の面積を十分に大きく確保することが可能となり、コイル装置と回路基板との固着強度を高めることができる。また、コイル装置1を小型化した場合であっても、回路基板との固着強度を十分に確保することができる。
第1鍔部14aの外端面14Dの反対に位置する内端面14Cには、巻芯部12の外周(第2端子電極42側の外周)から第1端子電極41に向かって傾斜する第1傾斜部(第1鍔部側傾斜部)141が形成してある。同様に、第2鍔部14bの外端面14Dの反対に位置する内端面14Cには、巻芯部12の外周(第2端子電極42側の外周)から第1端子電極41に向かって傾斜する第1傾斜部(第2鍔部側傾斜部)141が形成してある。図2Aに示すように、第1傾斜部141は、第1端子電極41側から第2端子電極42側に向かって、徐々に下降するように傾斜する。また、第1傾斜部141は、内端面14Cと巻芯部12の外周とが成す交線14C1と、上面14Aとの間の範囲に形成してある。
第1傾斜部141は、上面14側から見たときに、略三角形状(図示の例では、略直角三角形)の外形を有し、第2端子電極42側に向かうにしたがって徐々に幅狭となるように形成してある。本実施形態では、第1ワイヤ31の引出部310は、巻芯部12の外周から第1鍔部14aの第1端子電極41に向かって、第1傾斜部141の傾斜面に沿って斜めに延びている。また、第2ワイヤ32の引出部320は、巻芯部12の外周から第2鍔部14bの第1端子電極41に向かって、第1傾斜部141の傾斜面に沿って斜めに延びている。
図1Aおよび図1Bに示すように、鍔部14の内端面14Cには、第2傾斜部142が形成してある。第2傾斜部142は、X軸方向に沿って、巻芯部12に向けて、徐々に下降するように傾斜する。また、第2傾斜部142は、内端面14Cと巻芯部12の外周とが成す交線14C1と、上面14Aとの間の範囲に形成してある。
本実施形態では、第2ワイヤ32の引出部320は、巻芯部12の外周から第1鍔部14aの第2端子電極42に向かって、第2傾斜部142の傾斜面に沿って斜めに延びている。また、第1ワイヤ31の引出部310は、巻芯部12の外周から第2鍔部14bの第2端子電極42に向かって、第2傾斜部142の傾斜面に沿って斜めに延びている。そのため、引出部310,320は、第2端子電極42の端部を通り、上述したように、第2上面電極部420のうち、はんだ濡れ性に優れた部分の面積を十分に確保することが可能となっている。
鍔部14の第1横側面14Eには、第3傾斜部143が形成してある。第3傾斜部143は、Y軸方向に沿って、鍔部14の外側に向けて徐々に下降するように傾斜する。
鍔部14の第2横側面14Fには、第4傾斜部144が形成してある。第4傾斜部144は、Y軸方向に沿って、鍔部14の外側に向けて徐々に下降するように傾斜する。
図2Aに示すように、鍔部14の内端面14Cには、巻芯部12との接合部分に、段差部146が形成してある。段差部146は、ワイヤ31,32の引出部310,320を第2端子電極42の第2上面電極部420にスムーズに引き出すための通路として用いられる。
図1Aおよび図1Bに示すように、鍔部14には、鍔部14の実装面(上面14A)および外端面14Dから底が残るように凹んでいる凹部140が形成してある。すなわち、鍔部14の上面14Aと外端面14Dとの角部には、鍔部14の上面14A側および外端面14D側を開放する凹部140(溝)が形成してある。
凹部140は、第1側壁140aと、第2側壁140bと、第3側壁140cと、第4側壁140dとを有する。第1側壁140aは、内端面14Cとは反対側にある側壁であり、凹部140の外端面14Dからの底に相当する。第2側壁140bは、第1横端面14Eとは反対側にある側壁であり、第3側壁140cは、第2横端面14Fとは反対側にある側壁であり、第2側壁140bとは反対側にある。第4側壁140dは、内端面14Cとは反対側にある側壁であり、凹部140の上面(実装面)14Aからの底に相当する。
本実施形態では、凹部140は、第1端子電極41と第2端子電極42との間に位置する。本実施形態では、凹部140は、第1端子電極41よりも、第2端子電極42の近くに配置してあり、凹部140と第2端子電極42との間には、所定長の隙間が形成してある。なお、この隙間については、省略してもよい。
このような配置とすることにより、ワイヤ31,32の引出部310,320は、上面(実装面)14A側から見たときに、巻芯部12の外周(より正確には、段差部146)から、第2傾斜部142の傾斜面および第2端子電極42(より正確には、第2端子電極42のX軸方向の端部)を通り、凹部140に向かって斜めに延びることになる。ワイヤ31,32の引出部310,320の端部は、凹部140の近く(第3側壁140cの近く)で第2端子電極42上に配置される。
図1Bに示すように、凹部140は、上面14A側から見たときに、略正方形状からなる。ただし、凹部140の形状はこれに限定されるものではなく、上面14A側から見たときに、たとえば略長方形状や略円形状であってもよい。
図1Bに示すように、凹部140の第1側壁140a、第2側壁140bおよび第3側壁140cは、それぞれテーパ面となっており、図1Cに示すように、凹部140は、上面14Aから下面14Bに向かうにしたがって、そのX軸方向幅およびY軸方向幅が幅狭になるように形成してある。なお、凹部140の第1側壁140a、第2側壁140bおよび第3側壁140cについては、上面14Aに対して垂直な面としてもよい。
図1Aに示すように、凹部140の第1側壁140a(外端面14Dからの底)と第1傾斜部141との間には壁145が形成してある。壁145は、Y軸方向に沿って、凹部140の第1端子電極41側と、第2端子電極42側とを接続している。そのため、凹部140を挟んで第1端子電極41側と第2端子電極42側との間には、壁145を通じて、高さH1(図1C参照)の領域が連続して形成されている。
第1端子電極41および第2端子電極42は、たとえば金属ペースト焼付け膜や金属メッキ膜で構成されている。端子電極41,42は、鍔部14の上面14Aおよび外端面14Dの表面に、たとえばAgペーストを塗布して焼き付けた後、その表面に、たとえば電界メッキまたは無電界メッキを施し、メッキ膜を形成することにより形成される。
なお、金属ペーストの材料は、特に限定されるものではなく、CuペーストやAgペーストなどが例示される。また、メッキ膜は、単層でも複層でも良く、たとえばCuメッキ、Niメッキ、Snメッキ、Ni−Snメッキ、Cu−Ni−Snメッキ、Ni−Auメッキ、Auメッキなどのメッキ膜が例示される。端子電極41,42の厚みは、特に限定されないが、好ましくは0.1〜15μmである。
コイル装置1の製造では、まず、ドラム型のドラムコア10とワイヤ31,32とを準備する。なお、ワイヤ31,32としては、たとえば、銅(Cu)などの良導体からなる芯材を、イミド変成ポリウレタンなどからなる絶縁材で覆い、さらに最表面をポリエステルなどの薄い樹脂膜で覆ったものを用いることができる。
ドラムコア10を構成する磁性体材料としては、たとえば、比較的透磁率の高い磁性材料、たとえばNi−Zn系フェライトや、Mn−Zn系フェライト、あるいは金属磁性体などが例示され、これらの磁性材料の粉体を、成型および焼結することにより、ドラムコア10が作製される。その際に、図2Aに示すように、ドラムコア10では、鍔部14の各部に凹部140と、第1傾斜部141と、第2傾斜部142と、第3傾斜部143と、第4傾斜部144とが一体に形成される。また、ドラムコア10では、巻芯部12と一対の鍔部14とが一体に成形される。
次に、ドラムコア10の鍔部14に金属ペーストを塗布し、所定の温度で焼き付ける。そして、その表面に電界めっきまたは無電解メッキを施すことにより、図2Bに示すような第1端子電極41および第2端子電極42が形成される。
次に、端子電極41,42が形成されたドラムコア10およびワイヤ31,32を、巻線機(図示略)にセットし、図2Cに示すように、ノズル50の先端から第1ワイヤ31(引出部310)を引き出し、第1端子電極41の第1上面電極部410に接続する。これにより、第1上面電極部410と第1ワイヤ31との接続部分に第1継線部311が形成される。
同様に、ノズル50の先端から第2ワイヤ32(引出部320)を引き出し、第2端子電極42の第2上面電極部420に接続する。これにより、第2上面電極部420と第2ワイヤ32との接続部分に第2継線部321が形成される。
なお、接続のための方法は、特に限定されないが、たとえばワイヤ31または32を端子電極41または42にとの間で挟むようにヒータチップを押し当てて、ワイヤ31,32を端子電極41,42に熱圧着する。なお、ワイヤ31,32の芯線を被覆している絶縁材料については、熱圧着時の熱で溶融するため、ワイヤ31,32に被膜除去を施す必要はない。
次に、図2Dに示すように、第1上面電極部410(第1端子電極41)からはみ出た第1ワイヤ31(引出部310)の不要部分を切削具60で切断する。引出部310の不要部分の切断時には、第3傾斜部143の周辺部に、引出部310の切断箇所を配置しておくとともに、切削具60を、その側面が第1横側面14Eと略面一になるように配置(位置決め)しておく。
そして、その位置で、第1横側面14Eに沿ってZ軸方向に切削具60を下降させる。これにより、鍔部14の上面14Aと第1横側面14Eとの角部に切削具60を接触させることなく、引出部310の切断箇所を切断することが可能となり、鍔部14が損傷するのを防止することができる。
同様に、第2上面電極部420(第2端子電極42)からはみ出た第2ワイヤ32(引出部320)の不要部分を切削具60で切断する。引出部320の不要部分の切断時には、凹部140の実装面側に、引出部320の切断箇所を配置しておくとともに、切削具60の少なくとも一部を、その側面が第3側壁140cと略面一になるように、鍔部14の上面14Aの上方に配置(位置決め)しておく。
そして、その位置で、第4側壁140dに向けて、第3側壁14cに沿ってZ軸方向に切削具60を下降させる。このとき、切削具60の少なくとも一部は、凹部140の外側から凹部140の内部に進入し、凹部140の実装面側で引出部320の切断箇所を切断した後、そのまま凹部140の内部に進入する。そのため、鍔部14の上面14Aに切削具60を接触させることなく、引出部320の切断箇所を切断することが可能となり、鍔部14が損傷するのを防止することができる。
次に、図2Eに示すように、第1ワイヤ31(引出部310)を第1傾斜部141の傾斜面に沿って巻芯部12の外周に斜めに引き出し、巻芯部12に巻回する。同様に、第2ワイヤ32(引出部320)を第2傾斜部420の傾斜面に沿って巻芯部12の外周に斜めに引き出し、巻芯部12に巻回してコイル部30を形成する。そして、ワイヤ31,32(引出部310,320)を、巻芯部12の外周から、端子電極42,41の継線部420,410を通過するように斜めに引き出し、弛まないように各支柱70に引っ掛けて固定する。
次に、図2Fに示すように、第1ワイヤ31を第2端子電極42の第2上面電極部420に接続する。これにより、第2上面電極部420と第1ワイヤ31との接続部分には第1継線部311が形成される。
同様に、第2ワイヤ32を第1端子電極41の第1上面電極部410に接続する。これにより、第1上面電極部410と第2ワイヤ32との接続部分には第2継線部321が形成される。
次に、図2Gに示すように、図2Dで説明した場合と同様の要領で、第2上面電極部420(第2端子電極42)からはみ出た第1ワイヤ31(引出部310)の不要部分を切削具60で切断する。同様に、第1上面電極部410(第1端子電極41)からはみ出た第2ワイヤ32(引出部320)の不要部分を切削具60で切断する。
次に、図2Hに示すように、鍔部14の下面14Bに板状コア20を設置する。下面14Bは平坦面からなり、板状コア20を設置することが容易になっている。板状コア20は、平坦面を有する扁平な直方体からなり、コイル装置1のインダクタンスを高める機能を有する。板状コア20は、ドラムコア10と同じ磁性体部材で構成されるのが好ましいが、別々の部材で構成されてもよい。なお、板状コア20は、必ずしも磁性体で構成する必要はなく、合成樹脂などの非磁性体で構成してもよい。
本実施形態では、鍔部14に、鍔部14の上面(実装面)14Aおよび外端面14Dから底が残るように凹んでいる凹部140が形成してある。そのため、第2ワイヤ32の継線後の切断時には、たとえば、第2ワイヤ32の切断箇所を凹部140の上面14A側に配置しておき、凹部140の上面14Aからの底に向けて切削具を進入させるようにして切断を行うことができる。
また、本実施形態では、凹部140が、外端面14Dから底が残るように凹んでおり、内端面14Cまで延びるようには形成されてはいない。そのため、鍔部14の外端面14Dと内端面14Cとの間は連通してはおらず、壁145で仕切られている。したがって、第2ワイヤ32の切断時に、誤って、第1ワイヤ31を切断することを防止することができる。
また、上記のような構成とすることにより、鍔部14に凹部140を形成したとしても、鍔部14の体積が極端に小さくなることがなく、コイル装置1のインダクタンスが低下することはない。また、鍔部14には、第1端子電極31側あるいは第2端子電極32側から外力が与えられても、これに耐え得る高い強度が備わる。
また、本実施形態では、凹部140は、第1端子電極41と第2端子電極42との間で第2端子電極42に近接して配置してあり、第2ワイヤ32の引出部320は、上面14A側から見たときに、巻芯部12の外周から、第2端子電極42を通り、凹部140に向かって斜めに延びている。
すなわち、本実施形態では、凹部140に向けて第2ワイヤ32を引き出すことにより、第2端子電極42上で第2ワイヤ32を斜めに引き出し、第2端子電極42の端部に第2ワイヤ32を接合することが可能となる。そのため、第2ワイヤ32と第2端子電極42との接合部である第2継線部321以外では、良好なはんだ濡れ性が得られ、第2端子電極42表面の面積を十分に大きく確保することが可能となり、コイル装置1と回路基板との接合強度を高めることができる。
また、本実施形態では、第2ワイヤ32の引出部320の端部は、凹部140の近くで第2端子電極42上に配置してある。このような配置とすることにより、第2ワイヤ32の切断時に、第2ワイヤ32を凹部140の上面14A側に配置して、凹部140の上面14Aからの底に向けて切削具を侵入させるようにして第2ワイヤ32の切断を行うことが可能となる。
また、本実施形態では、鍔部14の外端面14Dの反対に位置する内端面14Cには、巻芯部12の外周から第1端子電極42に向かって傾斜する第1傾斜部141が形成してあり、第1ワイヤ32の引出部310は、巻芯部12の外周から第1端子電極41に向かって第1傾斜部141の傾斜面に沿って延びており、凹部140の外端面14Dからの底と第1傾斜部141との間には壁145が形成してある。
このように、内端面14Cに第1傾斜部141を形成することで、第1傾斜部141の傾斜面に沿って第1ワイヤ32を引き出すことが可能となり、第1ワイヤ31の引出部310に過度な負荷が生じない。また、凹部140の外端面14Dからの底と第1傾斜部141との間には壁が形成してあるため、凹部140と第1傾斜部141との間は連通しておらず、第2ワイヤ32の切断時に、誤って、第1ワイヤ31を切断することを防止することができる。
第2実施形態
図3A〜図3Cに示す第2実施形態に係るコイル装置1Aは、以下に示す以外は、第1実施形態に係るコイル装置1と同様な構成を有し、同様な作用効果を奏する。また、図3A〜図3Cに示すコイル装置1Aにおける各部材は、図2E〜図2G等に示す第1実施形態に係るコイル装置1における各部材に対応し、対応する部材には、同一符号を付してあり、その説明は一部省略する。
コイル装置1Aは、コイル部30Aを有する。コイル部30Aは、第1ワイヤ31で形成される第1層と、第1層の外周に配置され、第2ワイヤ32で形成される第2層とを有する。
コイル装置1Aの製造では、まず図2A〜図2Dに示す各工程を第1実施形態で示した要領で実施する。次に、図3Aに示すように、第1ワイヤ31および第2ワイヤ32を2層で巻芯部12に巻回する。次に、鍔部14bの第2端子電極42の第2上面電極部420に、第1ワイヤ31の引出部310を引き出して、図3Bに示すように接続し、第1継線部311を形成する。同様に、鍔部14bの第1端子電極41の第1上面電極部410に、第2ワイヤ32の引出部320を引き出して、図3Bに示すように接続し、第2継線部321を形成する。次に、図3Cに示すように、第2上面電極部420からはみ出た第1ワイヤ31(引出部310)の不要部分と、第1上面電極部410からはみ出た第2ワイヤ32(引出部320)の不要部分とを切削具60で切断する。
なお、図4に示すように、第2ワイヤ32(引出部320)の不要部分の切断は、第3傾斜面143からY軸方向に離間した位置で行ってもよく、その場合に、同図に示すように、第2継線部321の先に第2ワイヤ32の不要部分が残っていてもよい。詳細な図示は省略するが、第1ワイヤ31(引出部310)の不要部分を凹部140の内部で切断する際も同様である。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
上記実施形態において、図1Bに示す凹部140の幅W3,W4および高さH2は、特に限定されるものではなく、切削具の大きさに応じて適宜変更してもよい。ただし、凹部140の内部に切削具の少なくとも一部を容易に進入させる観点では、幅W3,W4および高さH2は大きい方が好ましく、コイル装置1のインダクタンスを向上させる観点では、幅W3,W4および高さH2は小さい方が好ましい。
具体的には、上面14Aにおける凹部140のX軸方向幅W3と、鍔部14のX軸方向幅W1との比W3/W1は、好ましくは0.1〜0.6であり、さらに好ましくは0.3〜0.5である。上面14Aにおける凹部140のY軸方向幅W4は、第1端子電極41と第2端子電極42との間の間隔に応じて決定すればよい。図示の例では、幅W4は、幅W3と略同一になっているが、異なっていてもよい。図1Cに示す凹部140のZ軸方向の高さH2と、鍔部14のZ軸方向の高さH1との比H2/H1は、好ましくは0.5〜0.9であり、さらに好ましくは0.6〜0.8である。
図1Bに示す凹部140と第1傾斜部141との最小幅W5は、特に限定されるものではなく、幅W1,W3との関係で適宜決定すればよい。ただし、凹部140と第1傾斜部141との最小幅W5は、少なくとも0.05mm以上である。
なお、コイル装置1のサイズは特に限定されないが、そのX軸方向長さLは1.15〜1.35mmであり、Y軸方向幅W2は0.9〜1.1mmであり、Z軸方向高さH1(図1C参照)は0.45〜0.53mmである。図2Aに示す巻芯部12のY軸方向幅W6と、図1Bに示す鍔部14,14のY軸方向幅W2との比W6/W2は、好ましくは0.6〜0.9である。
また、上記第1実施形態において、第1ワイヤ31の各引出部310を、それぞれ第1鍔部14aの第1端子電極41と、第2鍔部14bの第1端子電極41とに接続してもよい。同様に、第2ワイヤ32の各引出部320を、それぞれ第1鍔部14aの第2端子電極42と、第2鍔部14bの第2端子電極42とに接続してもよい。この場合、たとえばコイル部30を形成する前あるいは形成した後、第1ワイヤ31と第2ワイヤ32とを交差させる(一対のワイヤ31,32をひねる)ことにより、第1ワイヤ31と第2ワイヤ32の位置関係を図1Aに示す例とは逆にしてもよい。
また、上記第2実施形態において、第1ワイヤ31の各引出部310を、それぞれ第1鍔部14aの第1端子電極41と、第2鍔部14bの第1端子電極41とに接続してもよい。同様に、第2ワイヤ32の各引出部320を、それぞれ第1鍔部14aの第2端子電極42と、第2鍔部14bの第2端子電極42とに接続してもよい。
また、上記各実施形態では、図2Aに示すように、凹部140および第1傾斜部140は、鍔部14の上面14Aにのみ形成してあったが、図5に示すように、鍔部14の下面14Bにも形成してあってもよい。この場合、コア10を反転させたときに、上面14Aから見た鍔部14の外観形状と、下面14Bから見た鍔部14の外観形状とが略一致するよう、鍔部14の上面(表面)14Aと下面(裏面)14Bとで、第1溝部141の延びる向きや凹部140の相対的な位置を略一致させることが好ましい。
また、上記各実施形態では、図2Bに示すように、第1端子電極41を第1上面電極部410と第1側面電極部411とで構成する場合を例示したが、第1側面電極部411については省略してもよい。第2端子電極42についても同様に、第2側面電極部421を省略してもよい。
また、上記各実施形態において、第1上面電極部410の範囲を第3傾斜部143のY軸方向外側まで拡張し、鍔部14のY軸方向端部を第1上面電極部410で覆ってもよい。また、第1側面電極部411の範囲を鍔部14のY軸方向外側まで拡張し、鍔部14のY軸方向端部を第1側面電極部411で覆ってもよい。
同様に、第2上面電極部420の範囲を第4傾斜部144のY軸方向外側まで拡張し、鍔部14のY軸方向端部を第2上面電極部420で覆ってもよい。また、第2側面電極部421の範囲を鍔部14のY軸方向外側まで拡張し、鍔部14のY軸方向端部を第2側面電極部412で覆ってもよい。
1,1A… コイル装置
10… ドラムコア
12… 巻芯部
14,14a,14b… 鍔部
14A… 上面
14B… 下面
14C… 内端面
14C1… 交線
14D… 外端面
14E… 第1横側面
14F… 第2横側面
140… 凹部
140a… 第1側壁
140b… 第2側壁
140c… 第3側壁
140d… 第4側壁
141… 第1傾斜部
142… 第2傾斜部
143… 第3傾斜部
144… 第4傾斜部
145… 壁
146… 段差部
20… 板状コア
30,30A… コイル部
31… 第1ワイヤ
310… 引出部
311… 第1継線部
32… 第2ワイヤ
320… 引出部
321… 第2継線部
41… 第1端子電極
410… 第1上面電極部
411… 第1側面電極部
42… 第2端子電極
420… 第2上面電極部
421… 第2側面電極部
50… ノズル
60… 切削具
70… 支柱

Claims (10)

  1. 巻芯部および前記巻芯部の軸方向の端部に設けられた鍔部を含むコアと、
    前記巻芯部に第1ワイヤおよび第2ワイヤが巻回してあるコイル部と、
    前記鍔部の実装面に形成され、前記第1ワイヤの引出部が接続してある第1端子電極と、前記鍔部の実装面に前記第1端子電極とは離間して形成され、前記第2ワイヤの引出部が接続してある第2端子電極とを有し、
    前記鍔部には、前記鍔部の実装面および外端面から底が残るように凹んでいる凹部が形成してあり、
    前記凹部は、前記第1端子電極と前記第2端子電極との間で、前記第1端子電極および前記第2端子電極のいずれか一方よりも他方に近接して配置されていることを特徴とするコイル装置。
  2. 前記凹部は、前記第1端子電極と前記第2端子電極との間で前記第2端子電極に近接して配置してあり、
    前記第2ワイヤの引出部は、前記実装面側から見たときに、前記巻芯部の外周から、前記第2端子電極を通り、前記凹部に向かって斜めに延びていることを特徴とする請求項1に記載のコイル装置。
  3. 前記第2ワイヤの引出部の端部は、前記凹部の近くで前記第2端子電極上に配置してあることを特徴とする請求項1または2に記載のコイル装置。
  4. 前記鍔部の外端面の反対に位置する内端面には、前記巻芯部の外周から前記第1端子電極に向かって傾斜する傾斜部が形成してあり、
    前記第1ワイヤの引出部は、前記巻芯部の外周から前記第1端子電極に向かって前記傾斜部の傾斜面に沿って延びており、
    前記凹部の前記外端面からの底と前記傾斜部との間には壁が形成してあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの請求項に記載のコイル装置。
  5. 前記コアを反転させたときに、表面から見た前記鍔部の外観形状と、裏面から見た前記鍔部の外観形状とが略一致していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの請求項に記載のコイル装置。
  6. 巻芯部と、前記巻芯部の軸方向の一方の端部に設けられた第1鍔部と、前記巻芯部の軸方向の他方の端部に設けられた第2鍔部とを含むコアと、
    前記巻芯部に第1ワイヤおよび第2ワイヤが巻回してあるコイル部と、
    前記第1鍔部の実装面に形成され、前記第1ワイヤの一方の引出部が接続してある第1端子電極と、
    前記第1鍔部の実装面に前記第1端子電極とは離間して形成され、前記第2ワイヤの一方の引出部が接続してある第2端子電極と、
    前記第2鍔部の実装面に形成され、前記第2ワイヤの他方の引出部が接続してある第3端子電極と、
    前記第2鍔部の実装面に前記第3端子電極とは離間して形成され、前記第1ワイヤの他方の引出部が接続してある第4端子電極とを有し、
    前記第1鍔部には、前記第1鍔部の実装面および外端面から底が残るように凹んでいる凹部が形成してあり、
    前記凹部は、前記第1端子電極と前記第2端子電極との間で、前記第1端子電極および前記第2端子電極のいずれか一方よりも他方に近接して配置されていることを特徴とするコイル装置。
  7. 前記第1鍔部の外端面の反対に位置する内端面には、前記巻芯部の外周から前記第1端子電極に向かって傾斜する第1鍔部側傾斜部が形成してあり、
    前記第2鍔部の外端面の反対に位置する内端面には、前記巻芯部の外周から前記第3端子電極に向かって傾斜する第2鍔部側傾斜部が形成してあり、
    前記第1ワイヤの一方の引出部は、前記巻芯部の外周から前記第1端子電極に向かって前記第1鍔部側傾斜部の傾斜面に沿って延びており、前記第2ワイヤの他方の引出部は、前記巻芯部の外周から前記第3端子電極に向かって前記第2鍔部側傾斜部の傾斜面に沿って延びていることを特徴とする請求項6に記載のコイル装置。
  8. 巻芯部と、
    前記巻芯部の軸方向の端部に設けられた鍔部とを有し、
    前記鍔部には、前記鍔部の実装面および外端面から底が残るように凹んでいる凹部が形成してあり、
    前記巻芯部の軸方向に平行な方向から見て、前記凹部は、前記鍔部の一方側の端部よりも他方側の端部の方に近接して配置されていることを特徴とするコア。
  9. 巻芯部および前記巻芯部の軸方向の端部に設けられた鍔部を含むコアと、
    前記巻芯部に第1ワイヤおよび第2ワイヤが巻回してあるコイル部と、
    前記鍔部の実装面に形成され、前記第1ワイヤの引出部が接続してある第1端子電極と、前記鍔部の実装面に前記第1端子電極とは離間して形成され、前記第2ワイヤの引出部が接続してある第2端子電極とを有し、
    前記鍔部には、前記鍔部の実装面および外端面から底が残るように凹んでいる凹部が形成してあり、
    前記凹部は、前記第1端子電極と前記第2端子電極との間で前記第2端子電極に近接して配置してあり、
    前記第2ワイヤの引出部は、前記実装面側から見たときに、前記巻芯部の外周から、前記第2端子電極を通り、前記凹部に向かって斜めに延びていることを特徴とするコイル装置。
  10. 巻芯部および前記巻芯部の軸方向の端部に設けられた鍔部を含むコアと、
    前記巻芯部に第1ワイヤおよび第2ワイヤが巻回してあるコイル部と、
    前記鍔部の実装面に形成され、前記第1ワイヤの引出部が接続してある第1端子電極と、前記鍔部の実装面に前記第1端子電極とは離間して形成され、前記第2ワイヤの引出部が接続してある第2端子電極とを有し、
    前記鍔部には、前記鍔部の実装面および外端面から底が残るように凹んでいる凹部が形成してあり、
    前記コアを反転させたときに、実装面から見た前記鍔部の外観形状と、前記実装面とは反対側の非実装面から見た前記鍔部の外観形状とが略一致しており、
    前記実装面に形成された前記凹部と、前記非実装面に形成された前記凹部とは、前記鍔部の幅方向に沿って位置ずれしていることを特徴とするコイル装置。
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