JP6445396B2 - コモンモードフィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、コモンモードフィルタに関し、更に具体的には、巻線タイプのコモンモードフィルタにおける特性のバラツキの改善,小型化,薄型化に関するものである。
近年、電子機器の高周波化が進み、部品に求められる精度も高くなっている。コモンモードフィルタにおいては、主に巻線タイプと薄膜タイプに分けられるが、高周波用途では特性の良さから巻線タイプが用いられることが多い。しかしながら、巻線の精度による特性のバラツキが生じ、小型化、特に薄型化が難しいという課題がある。
巻線タイプのコイルとしては、例えば、下記特許文献1に記載の巻線型コイル及び巻線方法がある。当該特許文献1には、同時巻線された2本の線材間に所望の磁気的結合を得ることが出来るだけでなく、段落ちを生じないようにすることを目的とした巻線構造が開示されている。このほか、2本の導線を用いたコモンモードフィルタが、下記特許文献2及び特許文献3などに開示されている。これら特許文献1〜特許文献3に記載の技術では、いずれも、巻線の引出し部が、基板に実装される側の鍔部下面又は反対に当たる鍔部上面で端子電極に接合している。
国際公開WO2008/096487号公報 特開2005−56934号公報 特開2012−29210号公報
しかしながら、上述した背景技術のように、鍔部上面又は鍔部下面に接合部を設ける構造では、各引出し部の長さが異なることで、2本の導線を同じ周回数で、同じ長さとすることが容易ではなかった。このため、インピーダンス特性の対称性が崩れ、高周波化に対応しづらいという課題があった。特に、前記特許文献1の第2図及び第5図に示すように、導線の巻き始めと巻き終わりの位置が大きく異なる場合には、巻き始めより巻き終わりの引出し部の長さが長くなり、引出し部の長さの違いによってRdc(直流抵抗)に差が生じることになり、左右の均衡が崩れてしまう。また、いずれの先行技術でも、鍔部上面又は鍔部下面に接合部を設けているため高さ方向の制約となり、薄型化に制約があるという課題があった。
本発明は、以上のような点に着目したもので、インピーダンス特性の対称性を改善して高周波化に対応可能とするとともに、薄型化と、実装性の改善が可能な巻線型のコモンモードフィルタを提供することを、その目的とする。
本発明は、軸部とその両端に鍔部を有するドラムコアと、前記軸部の周囲に導線を巻回させた周回部と該周回部から引出された引出し部を有する巻線部と、前記引出し部と電気的に接続される係合部を有する端子電極と、で構成されるコモンモードフィルタであって、前記巻線部は、2本の導線を同じ周回方向に、かつ、同じ周回数で前記軸部に巻回しており、前記鍔部は、基板に実装される側の下面と下面と交わる側面を持ち、かつ、それぞれの側面に底面と該底面を挟むテーパ面からなり、前記鍔部の高さ方向において前記軸部の中央と同じ位置を中央とする側面溝を有しており、前記引出し部は、それぞれが前記側面溝の前記テーパ面の一部より前記側面溝内に設けられた前記係合部に導かれており、前記係合部は、前記側面溝内であって、かつ、前記下面から見て、前記鍔部の高さ方向の中央をまたぐ位置とすることを特徴とする。
主要な形態の一つは、前記軸部の長さ方向の中央部の軸方向と直交する軸部断面において、前記下面と平行な幅方向の軸部の最大寸法は、前記下面と垂直な高さ方向の軸部の最大寸法よりも大きいことを特徴とする。他の形態は、前記鍔部の上面に組み合わされる板コアを有しており、前記軸部の長さ方向の中央部における軸方向と直交する断面において、前記板コアの断面積は、前記軸部の断面積よりも大きいことを特徴とする。本発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
本発明によれば、前記巻線部は、2本の導線を同じ周回数で前記軸部に巻回しており、前記引出し部は前記鍔部の前記側面溝内へ、前記側面溝の前記テーパ面と前記底面の境界部より導かれて、前記端子電極の係合部に接続することで、前記2本の導線の巻き始め同士、巻き終わり同士のそれぞれの引出し部の長さを同じにすることとしたので、2本の周回部及び引出し部の導線の長さを同じ長さにでき、インピーダンス特性の対称性がよくなり、高周波化に対応できる。また、前記引出し部が前記鍔部の前記側面溝内へ、前記側面溝の前記テーパ面と前記底面の境界部より導かれていることで、巻線の緩みを防止でき、引出し部の経路を限定でき、引出し部長さを同じ長さに安定的にできる。さらにまた、鍔部側面に係合部を設けることで、高さ方向の制約をなくし、薄型化や実装性の改善が可能となる。
本発明の実施例1を示す図であり、(A)はドラムコアの側面図,(B)は前記(A)を矢印F1a方向から見た側面図,(C)は前記(A)を矢印F1b方向から見た側面図,(D-1)は前記(A)を#A−#A線に沿って切断し矢印方向に見た断面図,(D-2)は前記(D-1)に対応する従来技術の断面図,(E)は前記(A)を#B−#B線に沿って切断したときの端面図である。 本発明の実施例2のコモンモードフィルタを示す図であり、(A)は外観斜視図,(B)は巻線の一形態を示す側面図である。 前記実施例2を示す図であり、(A)は前記図2(A)を矢印F2a側から見た側面図,(B)は前記図2(A)を矢印F2b側から見た側面図,(C)は鍔部に取り付ける端子金具の展開図である。 前記実施例2の端子金具を示す図であり、(A)は一方の端子金具の展開図,(B)は前記(A)の端子金具を所定の位置で折り曲げた状態を示す側面図,(C)は前記(B)を矢印F4方向から見た側面図である。 前記実施例2のコモンモードフィルタの製造工程の一例を示す図である。 前記実施例2の端子金具の接合部を示す図であり、(A)は前記係止部と固定部による導線の固定位置を示す平面図,(B)は前記係止部の折り曲げ前後の様子を示す図,図6(C)は溶接固定後を示す図である。 前記実施例2の端子金具の抜け防止構造を示す図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。
最初に、図1を参照しながら本発明の実施例1を説明する。図1(A)は本実施例のコモンモードフィルタの側面図,図1(B)及び(C)は、それぞれ前記図1(A)を矢印F1a方向及びF1b方向から見た側面図,(D-1)は前記(A)を#A−#A線に沿って切断し矢印方向に見た断面図,(D-2)は前記(D-1)に対応する従来技術の断面図,(E)は前記(A)を#B−#B線に沿って切断したときの端面図である。本実施例のコモンモードフィルタ10は、図1(A)〜(C)に示すように、ドラムコア12と、巻線部30と、端子電極40,42,44,46と、板コア60により構成されている。
前記ドラムコア12は、断面略長方形の軸部14と、その両端に設けられた略長方形の鍔部16,22により構成されている。前記巻線部30は、前記軸部14の外周に2本の導線32,34を、同じ周回方向に、かつ、同じ周回数で巻回した周回部36と、それぞれの導線32,34の両端部を引き出した引出し部32A,32B,34A,34Bを有している。周回部36は軸部14と接している導線32,34を指し、2本の導線で形成される周回部は導線32と導線34の長さを同じにすることで、同じ周回数としている。また、引出し部はそれぞれの周回部の端部からそれぞれの固定部までの導線をさしている。前記端子電極40,42は、前記鍔部16に設けられ、他の端子電極44,46は、他方の鍔部22に設けられており、それぞれ、前記引出し部32A,32B,34A,34Bと電気的に接続される係合部40A,42A,44A,46Aを有している。
一方の鍔部16は、図1(B)に示すように、基板に実装される側の面(下面16A)と交わるそれぞれの側面16C,16Dに、鍔部の厚み方向に通しの溝を有し、それぞれ側面溝18,20とする。前記側面溝18,20は、前記側面16C、16Dにおいて、前記鍔部の下面16Aから見て、前記鍔部16の高さ方向の中央をまたぐ位置に形成されている。なお、図示の例では、前記側面溝18,20は、それぞれ前記側面16C,16Dからテーパ面を介して底面部分につながり、前記側面16C,16Dの面より内側に形成されている。前記テーパ面は前記底面部分を挟むように両側にあり、それぞれのテーパ面の角度は引出し方向などに応じ必要な角度を設けるようにすればよい。前記鍔部の厚みは、前記軸部の上面より0.1mmの高さの位置で、前記軸部の長さ方向で見たときの最大寸法とする。
前記鍔部16に設ける一方の端子電極40は、前記側面溝18の底面に形成された係合部40A(図1(A)参照)と、前記鍔部端面16Eの側面16C側に形成された端面部40Bと、前記鍔部16の下面16A側に形成された実装部40Cを有している。また、前記鍔部16に設ける他方の端子電極42も同様の構成となっており、前記側面溝20の底面に形成された係合部42Aと、前記鍔部端面16Eの側面16D側に形成された端面部42Bと、前記鍔部16の下面16A側に設けられた実装部42Cを有している。
他方の鍔部22も、基本的には、前記鍔部16と同様の構成となっており、図1(C)に示すように、基板に実装される側の面(下面22A)と交わるそれぞれの側面22C,22Dに、鍔部の厚み方向に通しの溝を有し、それぞれ側面溝24,26を有している。これら側面溝24,26は、前記側面22C,22Dにおいて、前記鍔部の下面22Aから見て、前記鍔部22の高さ方向の中央をまたぐ位置に形成されている。なお、図示の例では、前記側面溝18,20は、それぞれ前記側面22C,22Dからテーパ面を介して底面部分につながり、前記側面22C,22Dの面より内側に形成されている。前記テーパ面は前記底面部分を挟むように両側にあり、それぞれのテーパ面の角度は引出し方向などに応じ必要な角度を設けるようにすればよい。または、前記他方の鍔部22は、前記一方の鍔部16と対称形としても良い。
前記鍔部22に設ける一方の端子電極44は、前記側面溝24の底面に形成された係合部44Aと、前記鍔部端面22Eの側面22C側に形成された端面部44Bと、前記鍔部22の下面22A側に形成された実装部44Cを有している。また、前記鍔部22に設ける他方の端子電極46も同様の構成となっており、前記側面溝26の底面に形成された係合部46A(図1(A)参照)と、前記鍔部端面22Eの側面22D側に形成された端面部46Bと、前記鍔部22の下面22A側に形成された実装部46Cを有している。
前記巻線部30の2本の導線32,34のそれぞれの両端の引出し部32A,32B,34A,34Bは、前記側面溝18,20,24,26内に形成された端子電極の係合部40A,42A,44A,46Aと電気的に接続される。本実施例では、前記引出し部32A,32B,34A,34Bの端部を熱圧着等により接続するため、接続部33A,33B,35A,35Bが形成されている。このように、鍔部16,22の側面16C,16D,22C,22Dの中央をまたぐ位置に形成された側面溝18,20,24,26の底面の係合部40A,42A,44A,46Aと、引出し部32A,32B,34A,34Bを接続する。このため、鍔部16,22の側面において、該鍔部16,22の高さ方向の中央(前記係合部40A,42A,44A,46Aが形成されている範囲内であれば、完全な中央以外の部分も含む)の位置で、引出し部32A,32B,34A,34Bが接続部33A,33B,35A,35Bにて端子電極40,42,44,46に接続される。これに加え、本発明では、前記巻線部30を2本の導線32,34を同方向に同じ周回数で前記軸部14に巻回しているため、2本の導線32,34の長さを同じにすることができ、インピーダンス特性の対称性がよくなる。更には、前記側面溝18,20,24,26の中央の高さ方向の位置は、鍔部16,22の高さの中央の位置と同じとする。これにより、鍔部16,22の側面溝18,20,24,26を除く側面の上側と下側を同じ寸法にすることができ、この部分の機械的強度を得ることができる。また、軸部14も中央の高さ方向の位置は、鍔部16,22の高さの中央の位置と同じとする。これにより、巻回後のハンドリング等による周回部36に与えるダメージのリスクを抑えることができる。また、側面溝18,20,24,26、軸部14の両方の高さを鍔部16,22の高さの中央に揃えるか、または鍔部16,22を対称形とすることで、上下方向(高さ方向)、または左右方向(幅方向)の対称形のドラムコアでも良い。このような対称形のドラムコアとすることで、次工程でのドラムコアの方向規制は容易になるか、または方向規制が不要となり、方向規制による不具合を少なくできる。
また、本実施例では、前記軸部14は、長さ方向において均一な寸法であって、図1(D-1)に示すように、前記軸部14の軸方向と直交する断面において、幅方向の最大寸法Wが、高さ方向の最大寸法Hよりも大きい。このため、図1(D-1)に示すように、導線32における引出し部32Aの割合を短くでき、軸部14と接する導線32の長さ(特性に寄与する導線32の長さ)を長くとることができ、より高い特性を得ることができる。これに対し、図1(D-2)に示す従来技術のように、鍔部58の下面58Aから、軸部50に周回された導線52の端部を引出す構成では、軸部50に接していない引出し部56が長くなるため、本発明と比べて特性が低いことが明らかである。なお、図1(D-1)及び(D-2)では、軸部14の端部寄りの位置における断面を示したが、例えば、導線32,34の巻き終わりが、軸部14の略中央部付近であっても、同様の効果が得られる。また、周回数の多いようなものでは、導線が重なって巻回する場合もあり、軸部14に直接接していなくとも、軸部14からの距離が導線1本の太さに相当する範囲にあれば特性に寄与するとして含まれるとして、この範囲の導線を周回部とすることができる。
更に、本実施例では、図1(E)に示すように、前記軸部14の長さ方向の中央部における前記軸方向と直交する断面において、前記板コア60の断面積が、前記軸部14の断面積よりも大きく設定されている。本発明では、前記鍔部16,22の側面に引出し部を接続するため、上面16B,22Bに接続する場合に比べて、板コア60の厚みを確保でき、上記の通り板コア60の断面積を大きくすることができる。これにより磁束漏れがなく、また、軸部14によって磁束を制限することができるので、板コア60の組み付けによる特性のバラツキを抑制することができる。また、機械的強度も強く、小型で信頼性の高い部品を得ることができる。また、軸部の断面形状は、長方形以外でも良く、六角形や小判型でも良い。特に、細い導線を用いる場合には、導線のテンションの変動を抑えることにつながり、2本の導線を沿うように精度良く巻回することができる。
本実施例のコモンモードフィルタ10の寸法の一例を示すと、製品サイズとしては、2.0×1.2×1.0mmである。また、ドラムコア12及び板コア60としては、例えば、Ni−Znフェライト材を用いた。透磁率(μ)は500の材料としたが、400〜1000であれば良い。また、ドラムコア12の寸法は、外形が、長さ1.95mm、幅が1.2mm、高さが0.7mmである。その軸部14は、幅が0.8mm、高さが0.3mmであり、鍔部16,22は、厚みが0.2mmであり、側面溝18,20,24,26は、幅が0.35mm、深さが0.2mmである。側面溝18,20,24,26は鍔部16,22の厚み方向に通しで形成され、溝の中央には底面部分を持ち、幅は底面の寸法を示している。また、板コア60は、外形が、長さ2.0mm、幅が1.2mm、高さが0.25mmであり、ドラムコア12と同じNi−Znフェライトを用いた。
また、巻線部30を形成する導線32,34としては、UEW(ポリウレタン銅線)φ0.1mmを用いた。また、端子電極40,42,44,46としては、Agペーストを焼付け、NiとSnめっきを行い、合わせた厚みを0.1mmとした。また、前記板コア60を鍔部16,22の上面16B,22Bに組み付ける接着剤としては、エポキシ(Tg125℃仕様)を用いた。
次に、本実施例のコモンモードフィルタ10の製造手順の一例を説明する。Ni−Znフェライト材にバインダーを混合し、成形金型を用い、圧縮成形してドラム型をした成形体を得る。成形体は、成形バリなど伴うことが多いため、必要に応じバリ取りを行う。研磨材と撹拌したり、またはサンドブラストを用いることができる。この後は、必要な焼成温度で焼結することで、軸部14と鍔部16,22を有するドラムコア12の磁性体が得られる。板コア60も同様にして、金型で板状に成形、焼成を行う。次に、鍔部16,22の所定の位置に、Agペーストをローラー転写して熱処理し、Ni,Snめっき付けにより、端子電極40,42,44,46を形成する。そして、まず、1次側の導線32を、軸部14に沿って必要な回数を巻回し、次いで、2次側の導線34を、前記1次側の導線32に沿うように、同じ周回方向に、同じ回数を巻回する。なお、前記導線32,34の巻線前に、巻き始め側(例えば、引出し部32A,34A)を、鍔部側面16C,16Dの端子電極40,42の係合部40A,42Aに熱圧着しておく。巻き終わり側(例えば、引出し部32B,34B)は、巻線後に、鍔部側面22D,22Cの端子電極46,44の係合部46A,44Aに熱圧着する。その後、前記ドラムコア12の鍔部上面16B,22Bに、ディスペンサで図示しない接着剤を塗布し、前記板コア60をドラムコア12に重なる位置で、熱硬化して固定する。以上のようにして得られたコモンモードフィルタ10は、端子電極40,42,44,46の実装部40C,42C,44C,46Cを、半田付けすることによって電子部品等に実装される。
このように、実施例1によれば、次のような効果がある。
(1)鍔部16,22の側面16C,16D,22C,22Dの高さ方向中央部をまたぐ位置に形成された側面溝18,20,24,26内に、端子電極40,42,44,46の係合部40A,42A,44A,46Aを設けて、これら係合部と導線32,34の引出し部32A,32B,34A,34Bを接続する。また、前記導線32,34は、同じ方向に、かつ、同じ周回数巻回することとした。このため、2本の導線32,34の長さを同じにできるため、インピーダンス特性の対称性がよくなり、高周波化に対応できる。また、引出し部32A,32B,34A,34Bの長さを短くできるため、磁性体(軸部14)と接する周回部分(特性に寄与する部分)を長くでき、フィルタ特性を高くできる。更に、鍔部上面16B,22Bや、鍔部下面16A,22Aに係合部を設けず、鍔部側面16C,16D,22C,22Dに係合部40A,42A,44A,46Aを設けることで、高さ方向の制約をなくすことができる。そして、これらにより、2本の導線32,34間での特性差の少ない、しかもフィルタ特性が良好で、高周波化にも対応でき、高さ寸法を低くすることも可能となる。
(2)前記軸部14の長さ方向中央部の軸方向と直交する断面において、幅方向の最大寸法Wが、高さ方向の最大寸法Hよりも大きくなるように設定した。このため、高さ寸法の低いものほど引出し部の割合を少なくして、軸部14と接する導線32,34の長さを確保することができ、より高い特性を得ることができる。
(3)鍔部上面16B,22Bに組み合わされる板コア60を有しており、前記軸部14の長さ方向の中央部における軸方向と直交する断面において、前記板コア60の断面積を、前記軸部14の断面積よりも大きく設定した。前記鍔部側面16C,16D,22C,22Dに引出し部32A,32B,34A,34Bを接続しているため、このように板コア60の厚みを確保でき、板コア60の断面積を大きくすることで磁束漏れを抑制できる。また、軸部14の断面積を小さくすることによって軸部14を通る磁束を制限することができるため、板コア60の組み付けによる特性のバラツキを小さくすることができる。また、機械的強度も強く、小型で信頼性の高いコモンモードフィルタ10を得ることができる。
(4)更に、本実施例では、実装面側である端子電極40,42,44,46の実装部40C,42C,44C,46Cに導線32,34が存在しないため、接続に必要な端子電極の厚みを確保する必要がなく、厚みを薄くできる。
(5)また、実装時に、端子電極40,42,44、46の実装部40C,42C,44C,46Cに半田が付くことで、実装部40C,42C,44C,46Cの面積が小さくとも半田濡れ性がよく、実装性及び実装強度を確保できるため、小型化が可能となる。
(6)更に、実装面側に導線32,34が存在しないため、各端子電極の実装部40C,42C,44C,46Cのそれぞれの高さ方向のバラツキを小さくでき、実装を確実に行うことができる。
次に、図2〜図7を参照しながら本発明の実施例2を説明する。なお、上述した実施例1と同一ないし対応する構成要素には同一の符号を用いることとする。図2は、本実施例のコモンモードフィルタを示す図であり、(A)は外観斜視図,(B)は巻線の一形態を示す側面図である。図3(A)は前記図2を矢印F2a方向から見た側面図,図3(B)は前記図2を矢印F2b方向から見た側面図,図3(C)は端子金具の展開図である。図2及び図3に示すように、実施例2のコモンモードフィルタ100は、ドラムコア12と、巻線部30と、端子金具110,110´,130,130´と、板コア60により構成されている。前記ドラムコア12の構成は、上述した実施例1と基本的に同様であるが、実施例2では、前記鍔部上面16B,22Bから内側の端面16F,22Fに向けて、面取り部16G,22Gが設けられている。これは、後述する端子金具110,110´,130,130´の固定及び抜け防止用である。前記巻線部30の構成は、前記実施例1と同様である。また、前記板コア60には、前記端子金具110,110´,130,130´の厚みを収容可能なくぼみ62A,62B,62C,62Dが設けられている(図5(D)参照)。くぼみはそれぞれ4つを個別に形成する以外に、くぼみを軸方向に通し溝でつなぐように2つの溝で形成されても良い。
本実施例では、上述した実施例1と異なり、鍔部16,22に電極材料を塗布して端子電極を形成するのではなく、リン青銅板、または銅板を用いた端子金具110,110´,130,130´によって端子電極を構成している。一方の鍔部16の側面16C側には、端子金具110が取り付けられ、側面16D側には端子金具130が取り付けられる。また、他方の鍔部22の側面22C側には、端子金具110´が取り付けられ、側面22D側には端子金具130´が取り付けられる。図4も参照して、端子金具110について説明する。図4(A)は、図3(C)に示した端子金具110を裏面側から見た折り曲げ前の平面図,図4(B)は前記端子金具110を所定の位置で折り曲げた状態を示す図,図4(C)は前記図4(B)を矢印F4方向から見た側面図である。
これらの図に示すように、端子金具110は、平面帯状の帯状部112と幅広の拡張部113が連続した端面部111を有している。該拡張部113は、前記帯状部112の長辺に対して傾斜した辺部113A,113Bを介して接続されることで、前記帯状部112と位置がずれている。また、前記帯状部112の下側には、直角三角形状、または少なくともひとつの鋭角部を切り落とした直角三角形形状の接合部116が設けられている。該接合部116の上向きの斜辺には、2つの爪が設けられている。下側の爪は、導線32,34を仮止めするための係止部118であり、上側の爪は、前記導線32,34を溶接により固定する固定部120である。
前記帯状部112の上側を、図3(C)に示す破線L1及びL2に沿って折り曲げることで、図4(B)に示すように、上面接触部112A及び嵌合部112Bが形成される。また、前記拡張部113を、図3(C)に示す破線L3に沿って折り曲げることで、図4(B)に示すように、実装部114が形成される。更に、前記帯状部112を、図3(C)に示す破線L4に沿って折り曲げることで、図4(B)に示す接合部116が得られる。そして、該接合部116を図3(C)に示す破線L5及びL6に沿って折り曲げることで、図4(B)及び図4(C)に示すように、係止部118及び固定部120が形成される(なお、図4(C)は完全に折り曲げていない状態を示している)。図4(B)のように折り曲げられた端子金具110は、図2(A)に示すように、鍔部16の側面16C側に取り付けられた状態では、前記端面部111が、鍔部端面16Eに接触し、上面接触部112Aが鍔部上面16Bに接触し、嵌合部112Bが鍔部16の面取り16Gに係合し、実装部114が鍔部下面16Aに接触し、接合部116が、鍔部16の側面溝18の底面に接触するように寸法が設定されている。前記端子金具110´も、同様の構成となっており、鍔部22の側面22C側に取り付けられる。
他方の端子金具130は、図3(C)に示すように、平面帯状の帯状部132と幅広の拡張部133が連続した端面部131を有しており、前記拡張部133は、前記帯状部132の長辺に対して傾斜した辺部133A,133Bを介して接続されることで、前記帯状部132と位置がずれている。なお、このずれ方が、前記端子金具110と逆方向となっている。また、前記帯状部132の下側には、略三角形状の接合部136が設けられている。該接合部136の下向きの斜辺には、2つの爪が設けられている。そして、前記斜辺に設けられた上側の爪は、導線32,34を仮止めする係止部138であり、下側の爪は、前記導線32,34を溶接により固定する固定部140である。すなわち、端子金具130は、前記端子金具110とは非対称の形状となっている。なお、前記端子金具130を折り曲げる位置を示す破線L1〜L6については、端子金具110と同様である。そして、所定形状に折り曲げられた端子金具130は、図2(A)に示すように、鍔部16の側面16D側に取り付けられる。取り付けられた状態では、前記端面部131が、鍔部端面16Eに接触し、上面接触部132Aが鍔部上面16Bに接触し、嵌合部132Bが鍔部16の面取り16Gに係合し、実装部134が鍔部下面16Aに接触し、接合部136が、鍔部16の側面溝20の底面に接触するように寸法が設定されている。端子金具130´は、前記端子金具130と同様の構成となっており、前記鍔部22の側面22D側に取り付けられる。
本実施例のコモンモードフィルタ100の寸法の一例を示すと、製品サイズとしては、長さ4.5×幅3.2×高さ2.8mmである。また、ドラムコア12及び板コア60としては、例えば、Ni−Znフェライト材を用いた。透磁率(μ)は500の材料としたが、400〜1000であれば良い。また、ドラムコア12の寸法は、外形が、長さ4.3mm、幅が3.2mm、高さが2.1mmである。その軸部14は、幅が1.6mm、高さが0.8mmであり、鍔部16,22は、厚みが0.6mmであり、側面溝18,20,24,26は、幅が0.7mm、深さが0.5mmである。側面溝は鍔部の厚み方向に通しで形成され、溝の中央には底面部分を持ち、幅は底面の寸法を示している。また、鍔部16,22の面取り16G,22Gは、C0.3(面取りの大きさを示し、軸と平行な方向の面取り部分の長さは0.3mm)である。
前記板コア60の寸法は、外形が、長さ4.5mm、幅が3.2mm、高さが0.6mmであり、接着用のくぼみ62A,62B,63C,62Dは、長さが0.6mm、幅が0.5mm、深さが0.2mmである。また、巻線部30を形成する導線32,34としては、AIW(ポリアミドイミド銅線)φ0.05mmを用いた。また、端子金具110,110´,130,130´は、NiとSnめっきを施した厚み0.1mmのリン青銅板を用いた。更に、前記端子金具110,110´,130,130´を接着するための接着剤としては、エポキシ(Tg160℃仕様)を用いた。
次に、図5を参照して、本実施例のコモンモードフィルタ100の製造手順の一例を説明する。図5は、端子金具110,110´,130,130´と板コア60の取り付け手順を示す図である。なお、ドラムコア12の形成方法は、鍔部上面16B,22Bに、内側の端面16F,22Fに向けて面取り16G,22Gを設ける以外は、上述した実施例1と同様である。また、端子金具110,110´,130,130´は、上述した手順により、平板状のリン青銅板を、所定位置で折り曲げておくものとする。
まず、図5(A)に示すように、鍔部16の側面16Cと、鍔部22の側面22C側に、前記端子金具110,110´を装着するとともに、鍔部16の側面16Dと、鍔部22の側面22D側に前記端子金具130,130´を装着する。また、前記鍔部16,22の外側の端面16E,22Eの所定の位置には、組付けた端子金具110,110´,130,130´の接着及び精度良く位置決めさせるために端面接着位置150,側面接着位置152のいずれか、または両方に接着剤を塗布しておく。端面接着位置150は前記鍔部16,22の高さ方向の中央より上側に配置する。そして、図5(B)に示すように、実施例1と同様の手順で1次側の導線32と2次側の導線34を同じ方向に所定回数巻回する。なお、導線32,34の引出し部32A,32B,34A,34Bの被覆は、短パルスレーザを用いて剥離しておき、接合部116,136の係止部118,138で仮固定しておく。なお、巻線部30の巻線の形態は、図2(A)に示す形態であってもよいが、図2(B)に示すように、巻線間に間隔をあけるようにしてもよい。そのとき、前記引出し部32A,32B,34A,34Bと、軸部14の軸方向のなす角度αが、30〜60度の範囲になるようにすると、後述する観点から都合がよい。
図6は、端子金具130側の接合部136を示す図であり、(A)は前記係止部138と固定部140による引出し部32Bの固定位置を示す平面図,(B)は前記係止部138の折り曲げ前後の様子を示す図であって、前記(A)を#C−#C線に沿って切断した断面図,(C)は溶接固定後を示す図である。図6(B)に示すように、係止部138は、折り曲げ側から順に、受け部138A,抑制部138B,先端部138Cとなっている。前記接合部136からの距離は、受け部138Aと接合部136間の距離daが最も大きく、導線32の径よりも大きい。これは、導線32にダメージを与えずに位置決めをするためである。また、抑制部138Bと接合部136間の距離dbが最も小さく、導線32の径よりも小さい。これは、前記受け部138Aに通した導線32がずれないようにするためである。先端部138Cと接合部136間の距離dcは、前記daよりも小さく、dbよりも大きく設定されている。このような係止部138は、前記導線32の軸方向に対する直交面に沿うように折り曲げられる。このように折り曲げることで、前記導線32は、前記受け部138A内で曲がらずに真っ直ぐの状態で仮止めされる。端子金具110側の接合部116も同様の構成となっており、係止部118は、受け部118A,抑制部118B,先端部118Cを備えている。
次に、図5(C)に示すように、仮止めした引出し部32A,32B,34A,34Bを溶接により固定する。具体的には、前記固定部120,140の幅広部120B,140Bを、YAGレーザを用いて溶かす。すると、図6(C)に示すように、溶融した分盛り上がり、若干幅が収縮して、全体的に丸みを帯びた接続部140Cが形成され、導線32の引出し部32Bが固定される。他の引出し部32A,34A,34Bについても、同様に固定を行う。その後、図5(D)に示すように、鍔部上面16B,22Bの上面接着位置154に接着剤を塗布し、くぼみ62A,62B,62C,62Dと、端子金具110,130の上面接触部112A,132Aの位置を合わせて、板コア60を接着する。以上のようにして得られたコモンモードフィルタ100は、端子金具110,110´,130,130´の実装部114,134を、半田付けすることによって電子部品等に実装される。
<変形例>・・・図7には、端子金具による抜け止め,位置決め等の構造の変形例が示されている。図7(A)は、前記図2〜図6に示した例と同じであり、端子金具110の上面接触部112Aの先端を折り曲げることで、鍔部上面16B側に設けた面取り部16Gに係合する嵌合部112Bを設けた例である。図7(B)の端子金具110Aは、端面部112の下側、すなわち、実装部114の先端を折り曲げて嵌合部115を形成し、鍔部下面16A側に設けた面取り部16Hに係合させる例である。すなわち、端子金具110Aでは、鍔部の上下に設けた面取り部16G,16Hに、嵌合部112B,115を係合させるものである。図7(C)に示す端子金具110Bは、上面接触部112Aの内側に突起122を設け、鍔部上面16Bに、前記突起122が係合する上面溝16Iを設けた例である。また、鍔部上面側だけでなく、同様に実装部114に突起、鍔部下面16Aに溝を設けてもよい。また、例えば、鍔部下面16A側に面取り部16Hを設け、鍔部上面16B側には、位置決め用の上面溝16Iを設け、端子金具の上面接触部112Aに突起122を設け、実装部114の先端を折り曲げて嵌合部115を形成するようしてもよい。すなわち、図7(B)に示す例と、図7(C)に示す例を組み合わせるようにしてもよい。
本実施例の基本的な作用効果は、前記実施例1と同様である。さらに、実施例2では、上記作用効果に加え、以下の効果が得られる。
(1)端子電極を形成する端子金具110,110´,130,130´は、ドラムコア12の鍔部16,22の上面16B,22Bと、側面16C,16D,22C,22Dの側面溝18,20,24,26と、下面16A,22Aと、端面16E,22Eの各面の一部に存在するため、ドラムコア12に精度よく配置することができる。
(2)周回部36から引き出される引出し部32A,32B,34A,34Bは、図2(B)に示すように、側面から見たときに、軸部14の軸方向に対する角度αを30〜60度とし、巻き始めと巻き終わりはそれぞれ同じ角度とすることで、巻線の緩みを生じることがなく、引出し部32A,32B,34A,34Bの位置決めを安定させることができる。また、導線32,34の太さに影響されず、接合を確実に行うことができる。さらに、位置精度がよいことで、接続に要する面積を小さくでき、小型部品に用いることができる。
(3)端子金具110,110´,130,130´は、引出し部32A,32B,34A,34Bをかしめ固定する係止部118,138を有しており、該係止部118,138を、前記導線32,34の軸方向に対する直交面に沿うように折り曲げる。このため、導線32,34を確実に包み込むことができる。
(4)係止部138を、折り曲げ側から順に受け部138A,抑制部138B,先端部138Cで構成し、接合部136から各部までの距離は、抑制部138B,先端部138C,受け部138Aの順に大きくなり、受け部138Aまでの距離daは、導線32,34の太さよりも大きく、抑制部138Bまでの距離dbは、導線32,34の太さより小さい。このため、導線32,34にダメージを与えることなく、位置決めをすることができる。
(5)鍔部上面に、内側端面に向けて面取り部を設け、端子金具の上面接触部の先端に係合部を設ける(図7(A)の例),あるいは、鍔部下面にも、内側端面に向けて面取り部を設け、端子金具の実装部の先端に係合部を設ける(図7(B)の例),あるいは、鍔部上面に、軸方向と直交する方向に上面溝16Iを形成し、端子金具の上面接触部の内側に突起122を設ける(図7(C))こととした。このため、端子金具を位置決め、固定できる。また、端子金具の抜けを防止することも可能である。
(6)接着位置は端面接着位置150,側面接着位置152のいずれか、または両方のいずれかから選択され、端面接着位置150とする場合には、鍔部16,22の高さ方向の中央より高い位置に配置することにより、接着部分の実装時の半田フラックスにより影響を受けにくくできる。また、側面接着位置152での接着とする場合には、接着剤の外側へのはみ出しの防止と、横方向の応力に対しても強い端子電極とすることができる。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることができる。例えば、以下のものも含まれる。
(1)前記実施例で示した形状,寸法は一例であり、必要に応じて適宜変更してよい。
(2)前記実施例で示した各部の材料も一例であり、公知の各種の材料を用いてよい。
(3)前記実施例で示した製造手順も一例であり、同様の効果を奏する範囲内で適宜変更してよい。
(4)前記実施例で示した導線32,34の巻き方は一例であり、必要に応じて適宜変更してよい。
(5)本発明のコモンモードフィルタは、高周波用部品が好適な使用例であるが、他の公知の用途全般に適用することを妨げるものではない。
本発明によれば、軸部とその両端に鍔部を有するドラムコアと、前記軸部の周囲に導線を巻回させた周回部と該周回部から引出された引出し部を有する巻線と、前記引出し部と電気的に接続される係合部を有する端子電極と、で構成されるコモンモードフィルタにおいて、前記巻線は、2本の導線を同じ周回方向に、かつ同じ周回数で前記軸部に巻回しており、前記鍔部は、実装する面と交わるそれぞれの側面に底面と該底面を挟むテーパー面からなる溝を有しており、前記係合部は、前記溝内であって、かつ、前記鍔部の高さ方向の中央をまたぐ位置とするとともに、鍔部側面の高さ方向の中央部で接合を行うことで、導線の巻き始め同士、巻き終り同士のそれぞれの引出し部の長さを同じにすることとしたので、インピーダンス特性の対称性がよくなり、高周波化に対応できる。また、前記引出し部が前記鍔部の前記側面溝内へ、前記側面溝の前記テーパ面と前記底面の境界部より導かれていることで、巻線の緩みを防止でき、引出し部の経路を限定でき、引出し部長さを同じ長さに安定的にできる。さらにまた、鍔部側面に接合部を設けることで、高さ方向の制約をなくし、薄型化が可能となる。このため、高周波用部品などの用途に適用できる。



10:コモンモードフィルタ
12:ドラムコア
14:軸部
16,22:鍔部
16A,22A:下面
16B,22B:上面
16C,16D,22C,22D:側面
16E,16F,22E,22F:端面
16G,16H,22G,22H:面取り部
16I,22I:上面溝
18,20,24,26:側面溝
30:巻線部
32,34:導線
32A,32B,34A,34B:引出し部
33A,33B,35A,35B:接続部
36:周回部
40,42,44,46:端子電極
40A,42A,44A,46A:係合部
40B,42B,44B,46B:端面部
40C,42C,44C,46C:実装部
50:軸部
52:導線
56:引出し部
58:鍔部
58A:下面
60:板コア
62A,62B,62C,62D:くぼみ
100:コモンモードフィルタ
110,110´,110A,110B,130,130´:端子金具
111,131:端面部
112,132:帯状部
112A,132A:上面接触部
112B,115,132B:嵌合部
113,133:拡張部
113A,113B,133A,133B:辺部
114,134:実装部
116,136:接合部
118,138:係止部
118A,138A:受け部
118B,138B:抑制部
118C,138C:先端部
120,140:固定部
120A,140A:折り曲げ部
120B,140B:幅広部
120C,140C:接続部
122:突起
150:端面接着位置
152:側面接着位置
154:上面接着位置

Claims (3)

  1. 軸部とその両端に鍔部を有するドラムコアと、
    前記軸部の周囲に導線を巻回させた周回部と該周回部から引出された引出し部を有する巻線部と、
    前記引出し部と電気的に接続される係合部を有する端子電極と、
    で構成されるコモンモードフィルタであって、
    前記巻線部は、2本の導線を同じ周回方向に、かつ、同じ周回数で前記軸部に巻回しており、
    前記鍔部は、基板に実装される側の下面と下面と交わる側面を持ち、かつ、それぞれの側面に底面と該底面を挟むテーパ面からなり、前記鍔部の高さ方向において前記軸部の中央と同じ位置を中央とする側面溝を有しており、
    前記引出し部は、それぞれが前記側面溝の前記テーパ面の一部より前記側面溝内に設けられた前記係合部に導かれており、
    前記係合部は、前記側面溝内であって、かつ、前記下面から見て、前記鍔部の高さ方向の中央をまたぐ位置とすることを特徴とするコモンモードフィルタ。
  2. 前記軸部の長さ方向の中央部の軸方向と直交する軸部断面において、前記下面と平行な幅方向の軸部の最大寸法は、前記下面と垂直な高さ方向の軸部の最大寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1記載のコモンモードフィルタ。
  3. 前記鍔部の上面に組み合わされる板コアを有しており、
    前記軸部の長さ方向の中央部における軸方向と直交する断面において、
    前記板コアの断面積は、前記軸部の断面積よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2記載のコモンモードフィルタ。
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