JP2022043352A - コイル部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】外観形状を損なうことを抑えるとともに意図しない大型化を抑えられるコイル部品を提供する。【解決手段】一対の鍔部31並びに板状コア41は、自身の稜線部31h,31i,41a,41bが該稜線部31h,31i,41a,41bを挟む両面の延長面SL1,SL2,SL3,SL4,SL5,SL6,SL7が交差する仮想稜線部よりも内側に位置して接着剤を貯留する貯留部としてのスペースS1,S2,S3,S4を有する。【選択図】図7

Description

本発明は、コイル部品に関する。
従来、コイル部品として、ドラムコアの巻芯部に一対のワイヤが巻回され、ワイヤの端末をそれぞれドラムコアの鍔部に設けた電極部に電気的に接続されるコモンモードチョークコイルが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなコモンモードチョークコイルでは、各ワイヤの端末である引き出し線をコアの鍔部の電極と電気的に接続するようになっている。また、鍔部における電極が形成される面とは反対側の面に磁性材料からなる板状コアを接着固定したものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2014-75533号公報 特開2017-85181号公報
ところで、上記のようなコモンモードチョークコイル等のコイル部品では、板状コアと鍔部とを接着固定する際に板状コアと鍔部との固着状態を確実に維持するために多く接着剤を塗布することがあり、接着剤が外部に零れる虞がある。接着剤が板状コアや鍔部の外部に零れた状態で固化すると、外観形状を損なったり、意図しない製品の大型化を招く虞がある。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、外観形状を損なうことを抑えるとともに意図しない大型化を抑えられるコイル部品を提供することにある。
上記課題を解決するコイル部品は、巻芯部と該巻芯部の両端に設けられた一対の鍔部を有するドラムコアと、前記一対の鍔部のそれぞれに設けられた電極と、前記巻芯部に巻回されるとともに引き出し部が前記電極と電気的に接続されたワイヤと、前記一対の鍔部に対して跨るように接着固定される板状の板状コアとを有し、前記一対の鍔部及び前記板状コアの少なくとも一方は、自身の少なくとも1つの稜線部が該稜線部を挟む両面の延長面が交差する仮想稜線部よりも内側に位置して接着剤を貯留する貯留部を有する。
本発明のコイル部品によれば、外観形状を損なうことを抑えるとともに意図しない大型化が抑えられる。
第1実施形態におけるコイル部品の斜視図。 同実施形態におけるコイル部品の下面図。 同実施形態におけるコイル部品の側面図。 同実施形態におけるコイル部品の正面図。 (a)~(d)は同実施形態におけるドラムコアの形状の一例を示す断面図。 同実施形態におけるドラムコアの鍔部におけるめっき構造を示す断面図。 (a)(b)同実施形態における鍔部及び板状コアの稜線部について説明するための説明図。 第2実施形態におけるコイル部品の斜視図。 同実施形態におけるドラムコアの斜視図。 同実施形態におけるスロープとコイルとの関係を説明するための断面図。 第3実施形態におけるコイル部品の斜視図。 同実施形態におけるドラムコアの斜視図。 変形例におけるコイル部品の斜視図。 変形例におけるドラムコアの鍔部におけるめっき構造を示す断面図。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態を説明する。なお、添付図面は、理解を容易にするために構成要素を拡大して示している場合がある。構成要素の寸法比率は実際のものと、または別の図面中のものと異なる場合がある。
図1に示すように、コイル部品10は、例えばコモンモードチョークコイルである。コイル部品10は、ドラムコア11と、ドラムコア11に取り付けられる板状コア41と、ドラムコア11に巻回された第1及び第2ワイヤ51,52とを有する。
図1に示すように、ドラムコア11は、直方体状の巻芯部21と、巻芯部21の両端部に設けられる一対の鍔部31とを有する。これら巻芯部21と一対の鍔部31は一体形成されている。
ここで、本明細書では、図1~図4に示すように、一対の鍔部31が並ぶ方向(並設方向)を「長さ方向Ld」と定義し、板状コア41の主面に直交する方向であって板状コア41とドラムコア11の鍔部31とが当接する方向を「高さ方向(厚み方向)Td」と定義し、「長さ方向Ld」及び「高さ方向Td」のいずれにも直交する方向を「幅方向Wd」と定義する。
本例のドラムコア11は、NiCuZnフェライト等の磁性体材料で構成される。
図1及び図2に示すように、巻芯部21は、その周囲に第1及び第2ワイヤ51,52が巻回されるようになっている。
巻芯部21は、例えば、長さ方向Ldに延在した直方体状に形成されている。巻芯部21の中心軸は、長さ方向Ldに略平行に延在している。巻芯部21は、高さ方向Tdにおいて相対向する一対の主面21a,21bと、幅方向Wdにおいて相対向する一対の側面21c,21dとを有している。ここで、主面21a,21bは、高さ方向Tdにおいて板状コア41側ではない側を主面21a、高さ方向Tdにおいて板状コア41側を主面21bとする。
なお、本明細書において、「直方体状」には、角部や稜線部が面取り(C面取り)された直方体や、角部や稜線部が適宜R面となるように丸められた直方体、角部や稜線部が凹んだ直方体が含まれたものとする。また、主面及び側面の一部又は全部に凹凸などが形成されていてもよい。図5(a)~図5(d)に巻芯部21の断面形状の一例を示す。図5(a)に示す巻芯部21は、角部21fが角形状の凹みを有する。図5(b)に示す巻芯部21は、角部21fが曲面形状となるようなR面取りされている。図5(c)に示す巻芯部21は、角部21fがC面取りされた形状(C面形状)となっている。図5(d)に示す巻芯部21は、断面が八角形(非正八角形)形状をなすように構成される。いずれの構成であっても、断面が長方形(角部が90度)をなす構成と比較して後述するワイヤ51,52を巻芯部21に巻回する場合、角部21fに位置するワイヤ51,52の状態が鈍角となる。このため、巻芯部が長方形(矩形)の場合よりも、ワイヤ51,52が巻きぶくれせず、巻芯部21に対してより近接させて巻回することが可能となる。
図1~図4に示すように、一対の各鍔部31は、長さ方向Ldに短い直方体状に形成されている。各鍔部31は、高さ方向Td及び幅方向Wdに向かって巻芯部21の周囲に張り出すように形成されている。具体的には、長さ方向Ldから見たときの各鍔部31の平面形状は、巻芯部21に対して高さ方向Td及び幅方向Wdに張り出すように形成されている。
各鍔部31は、長さ方向Ldにおいて相対向する一対の主面31a,31bと、幅方向Wdにおいて相対向する一対の側面31c,31dと、高さ方向Tdにおいて相対向する一対の側面31e,31fとを有している。各鍔部31の主面31aは、長さ方向Ldにおいて巻芯部21とは反対側(長さ方向Ldにおいてドラムコア11の外側)に面する。ここで、鍔部31の主面31aは、鍔部31の端面に相当する。各鍔部31の主面31bは、長さ方向Ldにおいて巻芯部21側(長さ方向Ldにおいてドラムコア11の内側)に面する。つまり、各鍔部31の主面31b同士は、互いに対向する対向面に相当する。
各鍔部31は、図示しない基板に対して実装する側面31f側に、離間する2つの実装面32a,32bと、2つの実装面32a,32bを区切る中央窪み部33と、前記中央窪み部33とは反対側において実装面32a,32bと隣接する外側窪み部34a,34bをそれぞれ有する。実装面32a,32bは、中央窪み部33及び外側窪み部34a,34bよりも高さ方向Tdに突出するように構成される。また、本例において実装面32a,32bから巻芯部21の主面21aまでの距離が約0.1~0.5mmに設定されている。
また、各鍔部31は、スロープ35を有する。スロープ35は、巻芯部21の軸方向における主面21aの端部からほぼ段差無しで鍔部31の外側窪み部34bまで連続するような直線形状の斜面である。本例のスロープ35の傾斜角度は、巻芯部21の主面21aの幅方向Wdに対して、5~20度の範囲に設定され、図1~図4に示すように約14度であることが好ましい。ここで、例えばスロープ35の傾斜角度が低いとワイヤ51,52がスロープ35から浮きやすくなり、スロープ35の傾斜角度が高いと圧着後にワイヤ51,52に負荷がかかりにくく、前述の傾斜角度とすることでワイヤ51,52の浮きやワイヤ51,52への適切な負荷を付与することができる。
図3に示すように、各鍔部31を側面視した際(鍔部31の並設方向である長さ方向Ldから見た際)に、前記スロープ35は、鍔部31の主面31aによって隠れる位置となっている。即ち、中央窪み部33よりも高さ方向Tdにおいて巻芯部21寄りにスロープ35が位置するようになっている。また、第1及び第2ワイヤ51,52は鍔部の並設方向から見て鍔部31の対向面である主面31bとは反対側の端面である主面31aによって隠れることとなるため、例えばモールドする際の樹脂が第1及び第2ワイヤ51,52に接触することを防止でき、衝撃やモールド樹脂が膨張・収縮しても、第1及び第2ワイヤ51,52が引っ張られることがなく断線を防ぐことができる。さらに、スロープ35は、実装面32a,32bに平行な方向から見て隠れている。このような構成とすることで、同方向へのワイヤ51,52(後述する引き出し部51b,52b)の露出が抑えられる。
また、スロープ35は、巻芯部21側から鍔部31(外側窪み部34b)にかけて徐々に幅広形状となるように形成される。
一方の鍔部31の実装面32a,32b並びに外側窪み部34a,34bには、電極36a,36bが形成されている。より具体的には、隣接する実装面32a及び外側窪み部34a上に跨がって電極36aが形成され、隣接する実装面32b及び外側窪み部34b上に跨がって電極36bが形成されている。また、中央窪み部33によって実装面32a,32b同士が非導通状態となっている。これにより、一方の鍔部31に2つの電極36a,36bが形成される。
また、他方の鍔部31の実装面32a,32b並びに外側窪み部34a,34bには、端子電極36a,36bが形成されている。より具体的には、隣接する実装面32a及び外側窪み部34a上に跨がって電極36aが形成され、隣接する実装面32b及び外側窪み部34b上に跨がって電極36bが形成されている。また、中央窪み部33によって実装面32a,32b同士が非導通状態となっている。これにより、他方の鍔部31に2つの電極36a,36bが形成される。
一方の鍔部31の電極36aは、幅方向Wdにおいて他方の鍔部31の電極36aと逆側に位置する。一方の鍔部31の電極36bは、幅方向Wdにおいて他方の鍔部31の電極36bと逆側に位置する。また、電極36bは、前述したように外側窪み部34b側、すなわちスロープ35の終端側に位置する。なお、各鍔部31の電極36a,36bは、各図においてドット模様(梨地模様)で示している。
そして、各電極36a,36bには後述する第1及び第2ワイヤ51,52の引き出し部51a,51b,52a,52bが電気的に接続される。
図3及び図4に示すように、鍔部31は、前記電極36a,36bが形成される面とは反対側の側面31eの周囲の稜線部31h,31iがR面取りされて曲面形状となっている。
具体的には、図7(a)に示すように、稜線部31hは、鍔部31の主面31a上を通って該主面31aに沿った延長面SL1と、鍔部31の側面31e上を通って該側面31eに沿った延長面SL2とが交差する仮想稜線部よりも鍔部31の中心側に凹んだ形状となっている。つまり、稜線部の断面形状での角度が90度とした場合と比較して鍔部31の稜線部31hが鍔部31の中心側に窪んだ形状となっている。
また、図7(b)に示すように、稜線部31iは、鍔部31の側面31c,31d上を通って該側面31c,31dに沿った延長面SL3と、鍔部31の側面31e上を通って該側面31eに沿った延長面SL4とを基準とした仮想稜線部よりも鍔部31の中心側に凹んだ形状となっている。つまり、稜線部を所謂ピン角とした場合と比較して鍔部31の稜線部31iが鍔部31の中心側に窪んだ形状となっている。本例の稜線部31h,31iは、例えば曲率半径を30μm以上、100μm以下とする。
上述したように各稜線部31h,31iを窪ませた形状とすることで、後述する製造時に塗布される接着剤が流動した場合に稜線部31h,31iにスペースS1,S2が存在するため、スペースS1,S2が接着剤を貯留する貯留部として作用し、外部に接着剤が流れ出すことを抑えることができる。なお、貯留部としてのスペースS1,S2に必ずしも接着剤が貯留される必要は無い。
上記のように構成されたドラムコア11の長さ方向Ldに沿った長さ寸法L1は、約1.2~約4.5mmの範囲に設定される。また、ドラムコア11の高さ方向Tdに沿った高さ寸法(高さ方向Tdに沿った鍔部31の実装面32a,32bから側面31eまでの高さ寸法)T1は、約0.5~約2.1mmの範囲に設定される。ドラムコア11の幅方向Wdに沿った幅寸法(鍔部31の幅方向Wdに沿った幅寸法)W1は、1.0~3.2mmの範囲に設定される。
図1~図4に示すように、板状コア41は、例えば、一対の鍔部31に跨るように接着剤によって接着固定される。板状コア41は、磁性体材料又は非磁性体材料で構成することができる。板状コア41を設けることで、コイル部品10を基板に実装する際に自動装着機の吸着ノズルで吸着することが容易となる。また、板状コア41をフェライト等の磁性体材料で構成した場合に、同じくフェライトで形成されたドラムコア11と板状コア41とで閉磁路を形成することができるため、漏れ磁束の低減などが期待できる。
本例の板状コア41の長さ方向Ldに沿った長さ寸法L4は、ドラムコア11の長さ寸法L1よりもやや長くなっている。また、板状コア41の高さ方向Tdに沿った高さ寸法T3は、0.15~1.0mmの範囲に設定される。板状コア41の幅方向Wdに沿った幅寸法W3は、ドラムコア11(鍔部31)の幅寸法W1よりもやや長くなっている。
ここで、板状コア41と長さ寸法L4とドラムコア11の長さ寸法L1との違いによるL値の変化について説明する。以下の表1及び表2に示すように、ドラムコア11の長さ寸法L1に対して板状コア41の長さ寸法L4を、0.1mm短くした場合(表1中の「-0.1」)、同じ長さとした場合、0.1mm長くした場合(表1中の「0.1」)の3パターンにおいて、ドラムコアの板状コアに対する長さ方向Ldのズレ量を変化させた場合のL値の変化量並びに変化率(%)を調査した。なお長さ方向Ldのズレ量は、ズレがない場合と、所定の位置(ズレがない位置)から0.1mmずらした場合を示しており、一対の鍔部31の両方が0.1mmずつずれるため計0.2mmのズレがあるとして表1には「0.2」として示している。
Figure 2022043352000002
Figure 2022043352000003
表1並びに表2からわかるように、板状コア41の長さ寸法L4をドラムコア11の長さ寸法L1よりも長くした場合、長さ方向Ldに対してドラムコアと板状コアとが相対的にずれた場合でもL値の値がほとんど変わらない。このため、上述したように、板状コア41の長さ寸法L4をドラムコア11の長さ寸法L1よりも長く、又は、板状コア41の幅寸法W3をドラムコア11の幅寸法W1よりも長くすることで、寸法公差の範囲内で万一ドラムコアの長さ寸法L1やドラムコアの幅寸法W1の長さより長くなった場合であっても、ドラムコア11(鍔部31)と板状コア41との接触面積を十分に確保できるため、寸法公差に伴うL値のばらつきを抑えることができる。
図3及び図4に示すように、板状コア41の稜線部41a,41bは、凹んだ形状(切り欠いた形状)となっている。
具体的には、図7(a)に示すように、稜線部41aは、板状コア41の主面42上を通って該主面42に沿った延長面SL5と、板状コア41の端面43上を通って該端面43に沿った延長面SL6とを基準とした仮想稜線部よりも板状コア41の中心側に凹んだ形状となっている。つまり、稜線部を所謂ピン角とした場合と比較して板状コア41の稜線部41aが板状コア41の中心側に窪んだ形状となっている。
また、図7(b)に示すように、稜線部41bは、板状コア41の主面42上を通って該主面42に沿った延長面SL5と、板状コア41の側面44上を通って該側面44に沿った延長面SL7とが交差する仮想稜線部よりも板状コア41の中心側に凹んだ形状となっている。つまり、稜線部の断面形状での角度が90度とした場合と比較して板状コア41の稜線部41aが板状コア41の中心側に窪んだ形状となっている。
上述したように各稜線部41a,41bを窪ませた形状とすることで、接着剤が流動した場合に稜線部41a,41bにスペースS3,S4が存在するため、スペースS3,S4が接着剤を貯留する貯留部として作用し、外部に接着剤が流れ出すことを抑えることができる。なお、貯留部としてのスペースS3,S4に必ずしも接着剤が貯留される必要は無い。
また、稜線部31h,31iのスペースS1,S2の貯留領域Ar1,Ar3は、稜線部41a,41bのスペースS3,S4の貯留領域Ar2,Ar4よりも大きいことが好ましい。各貯留領域Ar1~Ar4は、各稜線部31h,31i,41a,41bを含む方向にドラムコア11及び板状コア41を切断した際の各スペースS1~S4の面積を意味している。なお、各稜線部31h,31i,41a,41bは、予め各図に示した形状で成型してもよいし、研磨等の後加工によって形成してもよい。このような構成とすることで、ドラムコア11(鍔部31)側のスペースに接着剤を多く導くことができる。そして、板状コア41の長さ寸法L4がドラムコア11の長さ寸法L1よりも長いため、接着剤をドラムコア11側に導くことでコイル部品10の長さ寸法における意図しない大型化を抑えることができる。また、板状コア41の幅寸法W3がドラムコア11の鍔部31の幅寸法W1よりも長いため、接着剤をドラムコア11側に導くことでコイル部品10の幅寸法の意図しない大型化を抑えることができる。
第1及び第2ワイヤ51,52は、被覆電線であり、巻芯部21に互いに同一の巻回方向で巻回されてコイル導体を構成する。第1及び第2ワイヤ51,52は、それぞれ例えば、直径約15~約80μmの範囲のものを用いることができ、一例としてそれぞれ約15μmの直径の被覆電線が用いられている。第1及び第2ワイヤ51,52は、互いに同一のターン数となるように巻芯部21に巻回されている。本例では、例えば第1及び第2ワイヤ51,52は、それぞれ16ターン(計32ターン)となるように巻回されている。
また、第1ワイヤ51の一方の端末である引き出し部51aは、一方の鍔部31の電極36aと接続され、第1ワイヤ51の他方の端末である引き出し部51bは、他方の鍔部31の電極36bと接続される。このとき、引き出し部51bは、スロープ35に沿った形状となっている。
第2ワイヤ52の一方の端末である引き出し部52aは、一方の鍔部31の電極36bと接続され、第2ワイヤ52の他方の端末である引き出し部52bは、他方の鍔部31の電極36aと接続される。このとき、引き出し部52bは、スロープ35に沿った形状となっている。
次に、上記のように構成されたコイル部品10の製造方法について説明する。
先ず、金型を用いてドラムコア11を形成する。
次いで、各鍔部31の実装面32a,32b並びに外側窪み部34a,34bに電極36a,36bを形成する。電極36a,36bは、各鍔部31の実装面32a,32b並びに外側窪み部34a,34bにAg(銀)等を例えばスクリーン印刷又はドライめっきすることで形成することが可能である。このとき、実装面32a,32b並びに外側窪み部34a,34bとは2回に分けてスクリーン印刷する方法やスクリーン印刷とドライめっきの両方を用いる方法が挙げられる。この時の実装面32a,32b並びに外側窪み部34a,34bにおける電極36a,36bの厚さは、ドライめっきの場合には約0.1~0.5μmに設定され、スクリーン印刷の場合には約10μm~約30μmに設定される。
次いで、鍔部31の主面31a(端面)に電極36a,36bを形成する。このとき、実装面32a,32b並びに外側窪み部34a,34bに形成された電極36a,36bと導通されるように形成する。電極36a,36bは、各鍔部31の主面31a(端面)に例えばAgをスクリーン印刷またはドライめっきすることで形成することが可能である。この時の主面31a(端面)における電極36a,36bの厚さは、ドライめっきの場合には約0.1~約0.5μmに設定され、スクリーン印刷の場合には約10μm~約30μmに設定される。
次いで、めっき処理を施す。本例では、Cu(銅)めっき、Ni(ニッケル)めっき、Sn(錫)めっきの順でめっき処理が施される。つまり、鍔部31には、図6に示すように外側窪み部34a,34bから順に電極36a,36bを構成するAg層71の上に、Cuめっき層72、Niめっき層73、Snめっき層74の3層のめっき処理が施されることとなる。また、Niめっき層73とSnめっき層74との間に新たなCuめっき層を施してもよい。各めっき処理による各層の厚さは、約0.5~約15μmの範囲に設定され、より好ましくは、約1~10μmの範囲に設定される。なお、Snの代わりにAu(金)を使用してもよい。
次に、第1及び第2ワイヤ51,52を準備する。第1及び第2ワイヤ51,52は、例えばNiを含むCuNi合金ワイヤなどのCuを含んだワイヤを採用することができる。また、被覆はイミド変性ポリウレタンなどの樹脂材料を採用することができる。これにより、熱圧着時のSnめっき層74による、ワイヤ51,52のCu食われを抑制できる。
次いで、第1及び第2ワイヤ51,52を巻芯部21に巻回する。
次いで、第1及び第2ワイヤ51,52の引き出し部51a,51b,52a,52bにおける被覆を必要に応じて剥離する。剥離方法は特に問わないが、例えばレーザを用いて剥離することができる。また、例えば被覆の材料によって剥離する必要が無い場合には、この工程を省略することができる。
次いで、第1及び第2ワイヤ51,52の引き出し部51a,51b,52a,52bを外側窪み部34a,34bの面と平行に引っ張った状態で例えば圧着によって外側窪み部34a,34bの電極36a,36bと電気的に接続する。圧着方法は特に問わないが、例えば、ヒータチップによる熱圧着を採用することができる。このとき、圧着時のワイヤ51,52(引き出し部51a,51b,52a,52b)の潰し量は50%未満である。この際、ヒータチップによる熱圧着によって少なくともSnめっき層74並びにNiめっき層73を横断してワイヤ51,52の引き出し部51a,51b,52a,52bがCuめっき層72と接触した状態となることが好ましい。この場合、Cu食われが発生した場合でもCuめっき層72からワイヤ51,52側に対してCuの供給が可能となるため、ワイヤ51,52が細くなることを抑えてワイヤ51,52の断線が抑えられる。
次いで、第1及び第2ワイヤ51,52の引き出し部51a,51b,52a,52bの端部を切断する。この時、第1及び第2ワイヤ51,52の引き出し部51a,51b,52a,52bの端部が主面31a及び側面31c,31dのいずれかから延びた状態(飛び出した状態)で切断することが好ましい。そして、切断後の引き出し部51a,51b,52a,52bの端部は、主面31a並びに側面31c,31dのいずれかに沿った状態となることがさらに好ましい。上述したように、主面31a及び側面31c,31dのいずれかから延びた状態の第1及び第2ワイヤ51,52の端部を切断するため、ドラムコア11の外側での切断となり、切断が容易となる。さらに、切断後の引き出し部51a,51b,52a,52bの端部がドラムコア11に沿う形状とすることで、コイル部品10全体の寸法に与える影響を小さくできる。また、引き出し部51a,51b,52a,52bの端部が主面31a並びに側面31c,31dまで延びることで、当該箇所においてワイヤ51,52とSnめっき層74とが接触状態とならない。
次いで、ドラムコア11に板状コア41を貼り付ける。具体的には、鍔部31の側面31eにディスペンス又はピン転写により接着剤として樹脂を塗布する。そして、樹脂が塗布された側面31eに板状コア41を接触させて貼り付けることができる。
次に、上記のコイル部品10が有する構造の作用を説明する。
本実施形態のコイル部品10では、鍔部31の主面31b側にスロープ35が設けられ、スロープ35に沿って引き出し部51b,52bが案内されるように、すなわち引き出し部51b,52bがスロープ35に沿った形状となっている。これによって、引き出し部51b,52bが撓んだりすることが抑えられている。また、スロープ35が側面視で鍔部31(主面31a)によって隠れるようになっているため、自ずと引き出し部51b,52bも側面視で鍔部31(主面31a)によって隠れることとなる。これにより、例えばモールドする際の樹脂が第1及び第2ワイヤ51,52に接触することを防止でき、衝撃やモールド樹脂が膨張・収縮しても、第1及び第2ワイヤ51,52が引っ張られることがなく断線を防ぐことができる。
また、各引き出し部51a,51b,52a,52bは、実装面32a,32bよりも窪んだ位置にある外側窪み部34a,34bに設けられるため、引き出し部51a,51b,52a,52bが実装時に基板等に触れることが抑えられるため、断線を抑えることができる。
さらに、電極36a,36bをCuめっき層72、Niめっき層73、Snめっき層74の順で覆うことで、基板にコイル部品10を実装する際にはんだ濡れ性のよいSnめっき層74があることで電極36a,36bと基板(基板のランド)との接合性が向上する。また、例えばSnをAg層71にめっきしたのみだとSnが解けてAg層71の露出がおこり、二つの電極36a,36b間でAgのイオンマイグレーションが発生し、ショートのリスクとなる。このため、電極36a,36b上をNiめっき層73で覆うことでAgが移動しないようにする作用が生じるため、前述したようなショートを抑えることができる。ここで、Niめっき層73のNiは残留応力が高いため、電極36a,36bを構成するAg層71がドラムコア11から剥離する作用が生じる虞がある。そこで、Niめっき層73と電極36a,36bを構成するAg層71との間に比較的柔らかいCuめっき層72を介在させることで応力を緩和することが可能となる。加えて、コイル部品10は、鍔部31の稜線部31h.31iにスペースS1,S2を設け、板状コア41の稜線部41a,41bにスペースS3,S4を有することで、スペースS1,S2,S3,S4において接着剤を貯留することができるようになっている。スペースS1,S2,S3,S4に接着剤が貯留されることでコイル部品10の外形寸法に影響を与えることが抑えられ、外観形状を損なうことを抑えるとともにコイル部品10の意図しない大型化が抑えられている。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)引き出し部51b,52bを電極36bに案内するスロープ35を鍔部31に備えることで、ワイヤ51,52(引き出し部51b,52b)の撓みを抑えてワイヤ51,52の断線を抑えることができる。
(2)一対の鍔部31の両方にスロープ35が設けられることで、各鍔部31の電極36bに接続される第1及び第2ワイヤ51,52のそれぞれの引き出し部51b,52bの撓みを抑えて第1及び第2ワイヤ51,52の断線を抑えることができる。
(3)第1及び第2ワイヤ51,52が鍔部31の並設方向である長さ方向Ldから見て鍔部の対向面である主面31b側とは反対側の主面31aによって隠れる構成であるため、例えばコイル部品10を基板に実装した後に、コイル部品10の周囲を樹脂等でモールドする際に鍔部31側から樹脂が流入して第1及び第2ワイヤ51,52にモールド樹脂が至ることが抑えられる。ここで、例えば第1及び第2ワイヤ51,52にモールド樹脂が至ると、熱衝撃によってモールド樹脂が膨張並びに収縮することで第1及び第2ワイヤ51,52が引っ張られて断線する虞がある。そのため、前述したように第1及び第2ワイヤ51,52にモールド樹脂が至ることが抑えられることで第1及び第2ワイヤ51,52の断線が抑えられる。
(4)鍔部31の並設方向である長さ方向Ld並びに電極36a,36bが面する方向である高さ方向Tdと直交する方向である幅方向Wdから見てスロープ35が隠れているため、同方向へのワイヤ51,52(引き出し部51b,52b)の露出が抑えられる。
(5)スロープ35に沿って引き出し部51b,52bが直線状に設けられることで、引き出し部51b,52bの撓み等が無くなり、ワイヤ51,52(引き出し部51b,52b)の断線を抑えることができる。
(6)電極36a,36bをCuめっき層72、Niめっき層73、Snめっき層74の順で覆うことで、Niめっき層73と電極36a,36b(Ag層71)との間に比較的柔らかいCuめっき層72を介在させることで応力を緩和することが可能となる。
(7)ワイヤ51,52の引き出し部51a,51b,52a,52bがCuめっき層72と当接している。そして、本例のように引き出し部51a,51b,52a,52bを電極36a,36bに電気的に接続する際に熱圧着を用いることで発生する所謂Cu食いが発生してもCuめっき層72からCuの供給がされることとなるため、ワイヤ51,52が細くなることが抑えられる。その結果、ワイヤ51,52の接合状態の改善に寄与できる。
(8)各めっき層の厚さは1~10μmの範囲とすることでワイヤの圧着を強固にすることが可能となる。
(9)ワイヤ51,52の引き出し部51a,51b,52a,52bが鍔部31の主面31a並びに側面31c,31dまで延びているため、引き出し部51a,51b,52a,52bの端部がSnめっき層74と接触することを抑えることができる。そのため、圧着部分の引き出し部51a,51b,52a,52bに対して引き出し部51a,51b,52a,52bの端部(Snめっき層74と接触しない部分)のCuを供給することができる。
(10)接着剤を貯留する貯留部としてのスペースS1,S2,S3,S4を有することで、板状コア41とドラムコア11とを接着固定する際に接着剤が外部に流動しようとした場合でも稜線部31h,31i,41a,41bに位置するスペースS1,S2,S3,S4に貯留することができる。このため、板状コア41やドラムコア11の外形寸法よりも外側に接着剤が零れることが抑えられ、外観形状を損なうことを抑えるとともにコイル部品10の意図しない大型化を抑えることができる。
(11)板状コア41の長さ寸法L4を鍔部31の長さ寸法L1よりも長くすることで長さ方向において板状コア41と鍔部31との当接位置がずれた場合であっても板状コア41と鍔部31とを確実に当接させることができ、L値のばらつきを抑えることができる。
(12)板状コア41の幅寸法W3を鍔部31の幅寸法W1よりも長くすることで幅方向において板状コア41と鍔部31との当接位置がずれた場合であっても鍔部31が板状コア41よりも外側にはみ出すことによるコイル部品10の大型化を抑えることができる。さらに、板状コア41と鍔部31とを確実に当接させることができ、L値のばらつきを抑えることができる。
(13)一対の鍔部31及び板状コア41の両方に貯留部としてのスペースS1~S4が設けられるため、鍔部31及び板状コア41の両方のスペースS1~S4で接着剤を貯留することができる。
(14)鍔部31のスペースS1,S2の貯留領域を、板状コア41のスペースS3,S4の貯留領域よりも大きくすることで、鍔部31側に接着剤を多く流動できる。また、前述したように板状コア41の長さや幅を鍔部の長さや幅よりも長い構成とすることで鍔部31が相対的に内側に位置することとなるため、鍔部31側に多くの接着剤が流動されたとしても板状コア41の外形寸法よりも大型化することが抑えられる。
(15)板状コア41の稜線部41a,41bを窪み形状としてコイル部品10の意図しない大型化を抑えられる。
(16)稜線部31h,31iの曲率半径を30μm以上とすることで漏れる接着剤を十分留めることができ、100μm以下とすることで鍔部31と板状コア41との接合強度を確保することができる。
(第2実施形態)
以下、図8~図10に従って第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図8及び図9に示すように、本実施形態のコイル部品10のドラムコア11は、スロープ35に溝部35aが設けられる点が異なる。
図8~図10に示すように、スロープ35に設けられる溝部35aは、断面半円形状であって、第1及び第2ワイヤ51,52の引き出し部51b,52bの一部を嵌入可能な形状を有する。これによって、引き出し部51b,52bのずれが抑えられ、引き出し部51b,52bを確実に案内することができるようになっている。溝部35aは第1及び第2ワイヤ51,52の直径に対して1/3以上の深さを有し、1/2以上の深さであることがより好ましい。なお、本例のスロープ35の傾斜角度は、巻芯部21の主面21aの幅方向Wdに対して、5~20度の範囲に設定され、図8及び図9では例えば約10度で示している。また、第1及び第2ワイヤ51,52は、それぞれ例えば直径約15~約80μmの範囲のものを用いることができ、本例では例えば約30μmの直径の被覆電線が用いられている。
次に、上記のコイル部品10の作用を説明する。
本実施形態のコイル部品10では、スロープ35に第1及び第2ワイヤ51,52の引き出し部51b,52bを沿わせるための溝部35aが形成されている。
以上記述したように、本実施形態によれば、第1実施形態の(1)~(16)の効果に加えて以下の効果を奏する。
(17)スロープ35に引き出し部51b,52bを嵌入する溝部35aが設けられることで、引き出し部51b,52bをより確実に案内して引き出し部51b,52bの撓みを抑え、ワイヤ51,52(引き出し部51b,52b)の断線を抑えることができる。
(第3実施形態)
以下、図11及び図12に従って第3実施形態について説明する。以下、第1及び第2実施形態との相違点を中心に説明する。
図11及び図12に示すように、本実施形態のコイル部品10のドラムコア11は、鍔部31の中央窪み部33に、実装面32a,32bと面一の壁部61が設けられる点が異なる。壁部61は、中央窪み部33において実装面32a,32b同士を接続するように設けられる。これにより、コイル部品10全体や基板全体を絶縁コートするべく樹脂等でモールドする際に中央窪み部33からの樹脂の流入を抑制することができる。ドラムコア11の実装面32a,32bから巻芯部21の主面21aまでの距離は、約0.1~約0.5mmに設定されている。
上記のように構成されたドラムコア11のスロープ35の角度は、巻芯部21の主面21aの幅方向Wdに対して、5~20度の範囲に設定され、図11及び図12では例えば約5.5度を示している。
以上記述したように、本実施形態によれば、第1実施形態および第2実施形態の(1)~(17)の効果に加えて以下の効果を奏する。
(18)壁部61は、中央窪み部33において実装面32a,32b同士を接続するように設けられる。これにより、コイル部品10全体や基板全体を絶縁コートするべく樹脂等でモールドする際に中央窪み部33からの樹脂の流入を抑制することができる。そのため、ワイヤ51,52(引き出し部51b,52b)への影響を抑えて断線を抑制することができる。
なお、上記各実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・上記各実施形態では、一対の鍔部31の両方にスロープ35を有する構成としたが、一対の鍔部31の一方のみにスロープ35を設ける構成を採用してもよい。
・上記各実施形態では、スロープ35は、巻芯部21側から鍔部31にかけて徐々に幅広形状となるように構成したが、これに限らない。例えば、巻芯部21側から鍔部31にかけて等幅となるような構成や、巻芯部21側から鍔部31にかけて幅狭形状となるような構成を採用してもよい。
・上記各実施形態では、スロープ35を直線形状の傾斜面としたが、湾曲形状となるような傾斜面としてもよい。
・上記第3実施形態では、中央窪み部33に壁部61を設けて実装面32a,32bと壁部61を面一となるように構成したが、これに限らない。例えば、図13に示すように、中央窪み部33が無い構成を採用してもよい。このような構成であっても(6)と同様の効果を奏する。
・上記各実施形態では、板状コア41の長さ寸法L4がドラムコア11の長さ寸法L1よりも長い構成としたが、これに限らない。例えば、板状コア41の長さ寸法L4とドラムコア11の長さ寸法L1とが同一の構成や、ドラムコア11の長さ寸法L1が板状コア41の長さ寸法L4よりも長い構成を採用してもよい。
・上記各実施形態では、板状コア41の幅寸法W3がドラムコア11の鍔部31の幅寸法W1よりも長くしたが、これに限らない。例えば、板状コアの幅寸法W3とドラムコア11の鍔部31の幅寸法W1とが同一の構成や、ドラムコア11の幅寸法W1が板状コア41の幅寸法W3よりも長い構成を採用してもよい。
・上記各実施形態では、電極を構成するAg層71上に、Cuめっき層72、Niめっき層73、Snめっき層74の順でめっき処理する構成としたが、さらに中間Cuめっき層を追加する構成を採用してもよい。
図14に示すように、Niめっき層73とSnめっき層74との間に中間Cuめっき層75を配置している。このような構成とすることで、ワイヤがより確実にCuと接触することとなるため、ワイヤが細くなることを抑えることができる。
・上記実施形態では、板状コア41の稜線部41a,41bを窪み形状としたが、これに限らない。例えば稜線部41a,41bを曲面形状やC面形状としてもよい。
・上記実施形態並びに各変形例は適宜組み合わせてもよい。
10…コイル部品、11…ドラムコア(コア)、21…巻芯部、31…鍔部、31h,31i…稜線部、32a,32b…実装面、35…スロープ、35a…溝部、36a,36b…電極、41…板状コア、41a,41b…稜線部、51…第1ワイヤ(ワイヤ)、51a,51b…引き出し部、52…第2ワイヤ(ワイヤ)、52a,52b…引き出し部、72…Cuめっき層、73…Niめっき層、74…Snめっき層、75…中間Cuめっき層、Ar1,Ar2,Ar3,Ar4…貯留領域、S1,S2,S3,S4…スペース(貯留部)、SL1,SL2,SL3,SL4,SL5,SL6,SL7…延長面。

Claims (6)

  1. 巻芯部と該巻芯部の両端に設けられた一対の鍔部を有するドラムコアと、前記一対の鍔部のそれぞれに設けられた電極と、前記巻芯部に巻回されるとともに引き出し部が前記電極と電気的に接続されたワイヤと、前記一対の鍔部に対して跨るように接着固定される板状の板状コアとを有し、
    前記一対の鍔部が並ぶ方向を長さ方向とし、前記板状コアと前記鍔部とが当接する方向を高さ方向としたとき、
    前記鍔部は、前記長さ方向において前記巻芯部とは反対側に面する主面と、前記高さ方向において前記板状コアに面する側面と、前記鍔部の主面及び前記鍔部の側面の間の稜線部が該稜線部を挟む両面の延長面が交差する仮想稜線部よりも内側に位置して接着剤を貯留する第1貯留部と、を有し、
    前記板状コアは、前記高さ方向において前記鍔部に面する主面と、前記長さ方向において前記鍔部の側面と同じ側に面する端面と、前記板状コアの主面及び前記板状コアの端面の間の稜線部が該稜線部を挟む両面の延長面が交差する仮想稜線部よりも内側に位置して接着剤を貯留する第2貯留部と、を有し、
    前記長さ方向において、前記第2貯留部の前記巻芯部側の端は、前記第1貯留部の前記巻芯部側の端に対して、前記巻芯部から遠い箇所に位置している
    ことを特徴とするコイル部品。
  2. 巻芯部と該巻芯部の両端に設けられた一対の鍔部を有するドラムコアと、前記一対の鍔部のそれぞれに設けられた電極と、前記巻芯部に巻回されるとともに引き出し部が前記電極と電気的に接続されたワイヤと、前記一対の鍔部に対して跨るように接着固定される板状の板状コアとを有し、
    前記一対の鍔部が並ぶ方向を長さ方向とし、前記板状コアと前記鍔部とが当接する方向を高さ方向とし、前記長さ方向及び前記高さ方向のいずれにも直交する方向を幅方向としたとき、
    前記鍔部は、前記幅方向のいずれか一方側に面する第1側面と、前記高さ方向において前記板状コアに面する第2側面と、前記鍔部の第1側面及び前記鍔部の第2側面の間の稜線部が該稜線部を挟む両面の延長面が交差する仮想稜線部よりも内側に位置して接着剤を貯留する第1貯留部と、を有し、
    前記板状コアは、前記高さ方向において前記鍔部に面する主面と、前記幅方向において前記鍔部の第1側面と同じ側に面する側面と、前記板状コアの主面及び前記板状コアの側面の間の稜線部が該稜線部を挟む両面の延長面が交差する仮想稜線部よりも内側に位置して接着剤を貯留する第2貯留部と、を有し、
    前記幅方向において、前記第2貯留部の前記巻芯部側の端は、前記第1貯留部の前記巻芯部側の端に対して、前記巻芯部から遠い箇所に位置している
    ことを特徴とするコイル部品。
  3. 前記板状コアの前記稜線部は、曲面形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコイル部品。
  4. 前記板状コアの前記稜線部は、窪み形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコイル部品。
  5. 前記板状コアの前記稜線部は、C面形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコイル部品。
  6. 前記一対の鍔部の稜線部は、その曲率半径が30μm以上100μm以下の範囲の曲面であることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のコイル部品。
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