JP6956677B2 - 収穫機 - Google Patents
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Description
収穫機において、前述のように大きな容量の回収部を備えた場合、作物を回収部の隅々に入れて、回収部を無理なく満杯にする必要がある。
圃場の作物を収穫する収穫部と、
前記収穫部により収穫された作物を搬送して、終端部から回収部に作物を投入する搬送部と、
前記搬送部の終端部に前記回収部の底部が接近した上昇位置と、前記上昇位置の下側の下降位置とに亘って前記回収部を昇降操作する昇降機構と、
前記搬送部の終端部の下側の作用位置において、前記搬送部の終端部からの作物が分散されて前記回収部に投入されるようにする分散部と、
前記分散部を前記作用位置と前記作用位置から離れた非作用位置とに移動操作する分散部移動機構と、
人為的に操作される第1操作部と、
前記回収部が前記上昇位置に位置している状態で、前記第1操作部が操作されると、前記分散部が前記作用位置に移動するまで、前記分散部移動機構を作動させる第1制御部と、
前記分散部に設けられて、接触により他物の存在を検出する接触センサーと、
前記第1制御部が前記分散部移動機構を作動させてから、前記接触センサーが検出状態になると、前記第1制御部に優先して前記分散部移動機構を停止させ、且つ、前記第1制御部を停止させる停止制御部とが備えられている。
この場合、搬送部の終端部から出た作物が、分散部により分散されながら回収部に投入されるので、作物が回収部の一部分に偏ることなく、回収部の各部に均等に投入され易くなるのであり、作物が回収部の隅々に無理なく入り込んでいく。
収穫作業の進行により作物が回収部に投入されていくのに伴って、回収部を上昇位置から下降位置に徐々に下降させていけばよく、この間において、前述のように作物が分散部により分散されながら回収部に投入されて、作物が回収部の隅々に無理なく入り込んでいくのであり、回収部を下降位置にまで下降操作することにより、回収部を満杯にすることができる。
これにより、回収部が上昇位置に位置している状態(収穫作業を開始すべき状態)において、作業者が第1操作部を操作することにより、分散部が作用位置に移動するまで分散部移動機構が作動する。
本発明によると、回収部が上昇位置以外の位置(例えば上昇位置から少し下降した位置)に位置している状態(収穫作業の途中の状態)において、作業者が第1操作部を操作しても分散部移動機構は作動しないので、投入される作物の流れの中に分散部を入れることによる不具合を避けることができる。
本発明によると、回収部が上昇位置に位置している状態で分散部を作用位置に移動させる場合に、分散部の接触センサーに他物が接触すると、分散部移動機構が自動的に停止する。
これにより、分散部の接触センサーに他物が接触している状態であるのに、分散部を作用位置に移動させてしまうことによる不具合を避けることができる。
前述のようにして分散部移動機構が停止した場合に、第1制御部も停止する。これにより、分散部移動機構が自動的に停止した後、作業者が第1操作部を操作しても、分散部移動機構は作動せずに停止した状態に維持される。
これにより、分散部移動機構が停止した後、作業者が再び第1操作部を操作して、分散部を作用位置に移動させてしまうことによる不具合を避けることができる。
前記第1制御部は、
前記第1操作部の操作に基づいて前記分散部移動機構を作動させてから、前記分散部が前記作用位置に移動するまでに、前記第1操作部の操作が止められても、前記分散部が前記作用位置に移動するまで、前記分散部移動機構を作動させると好適である。
前記第1操作部とは別の人為的に操作される第2操作部と、
前記停止制御部により前記分散部移動機構が停止した状態において、前記第2操作部の操作に基づいて、前記第1制御部及び前記停止制御部に優先して、前記分散部移動機構を前記作用位置側及び前記非作用位置側に作動させる第2制御部とが備えられていると好適である。
この場合、第1操作部とは別の第2操作部であるので、作業者は回収部や分散部の付近の状態を確認してから、第2操作部を操作することにより、分散部移動機構を作用位置側及び非作用位置側に作動させて、分散部を適切な位置に移動させることができる。
前記第2操作部は、
出作動位置、退作動位置及び停止位置に操作自在で、且つ、前記停止位置に付勢され、
前記第2制御部は、
前記第2操作部が前記出作動位置に操作されていると、前記分散部移動機構を前記作用位置側に作動させ、前記第2操作部が前記退作動位置に操作されていると、前記分散部移動機構を前記非作用位置側に作動させ、前記第2操作部が前記停止位置に操作されていると、前記分散部移動機構を停止させると好適である。
これにより、分散部移動機構の作用位置側及び非作用位置側への作動を、第2操作部の操作により慎重に行うことができるようになって、操作性の良いものとなる。
前記停止制御部により前記分散部移動機構が停止した状態において、前記回収部が前記下降位置に下降操作されると、前記停止制御部による前記分散部移動機構の停止及び前記第1制御部の停止を解除する停止解除部が備えられていると好適である。
これによって、この後に回収部を上昇位置に上昇操作すれば、作業者が第1操作部を操作することにより、分散部が作用位置に移動するまで分散部移動機構を作動させることができる。
玉ねぎA(作物に相当)の収穫においては、掘り取り機(図示せず)により、圃場Gに埋まっている玉ねぎAを掘り出して、玉ねぎAを掘り出した位置に置き、この後、玉ねぎAを圃場Gに数日間置いて乾燥させる。本発明の収穫機は、乾燥の終了後、圃場Gに置かれた玉ねぎAを拾い上げて収穫するものである。
図1に示すように、右及び左のクローラ型式の走行装置1により、機体10が支持されており、機体10の前部に収穫部2が支持され、収穫部2の後側に搬送部3及び分散部4が機体10に支持されて、機体10の後部に回収部5が支持されている。機体10の右の前部に、運転部6が備えられており、搬送部3の右及び左の横側に、作業デッキ7が備えられている。
図1に示すように、収穫部2において、拾い上げ装置8と、掻き込み装置9とが備えられている。
これにより、圃場Gの玉ねぎAに対して、掻き込み部材15が圃場Gの上側から接触しながら、玉ねぎAを後側(拾い上げ装置8側)に扱き込むのであり、拾い上げ装置8(拾い上げ部材12)の下端部からの玉ねぎAの拾い上げが補助される。
図1に示すように、搬送部3に、前側の第1搬送装置17と、後側の第2搬送装置18とが備えられている。
第2搬送装置18は、第1搬送装置17及び拾い上げ装置8の左右幅と略同じ左右幅を備えて、第1搬送装置17の後側に配置されており、側面視で斜め後上向きに配置されている。
玉ねぎAは第1搬送装置17によって後側に搬送され、第2搬送装置18に受け渡されて、第2搬送装置18により後側に搬送される。
図1に示すように、第2搬送装置18の終端部(搬送部3の終端部3a)の下側に、分散部4が備えられている。分散部4は、第2搬送装置18の終端部(搬送部3の終端部3a)の下側の作用位置B1(図6参照)、及び、作用位置B1から離れた非作用位置B2(図1参照)に亘って移動操作される。
図2,3,4に示すように、板材が折り曲げられて箱状に形成された連結部38が備えられており、連結部38の前部に支持軸38aが左右方向に沿って連結され、支持軸38aの右及び左の端部に、右及び左のアーム38bが連結されて前側に延出されている。連結部38に2組の連結孔38c,38dが開口されており、分散部4の連結部24が、連結部38の連結孔38cにボルト連結されている。
非作用位置B2において、分散部4の後端部(接触センサー37)が、平面視及び側面視で軸芯P3(後述の(回収部の構成)参照)の直上に位置している。
図1及び図4に示すように、回収部5は、支持フレーム29、支持アーム30、フレーム33及び案内カバー34等が備えられており、回収容器42が回収部5に設置される。
図1及び図5に示すように、回収容器42が用意されている。回収容器42は、金属製のフレームにより箱状の枠組みが形成されて、枠組みの底部42bや横側部42cに板材や金網が取り付けられており、上部42aが開放されている。
図4に示すように、機体10に制御装置36が備えられている。接触センサー37の検出信号が制御装置36に入力され、位置センサー35の検出値が制御装置36に入力されている。
制御弁48を操作する第1制御部61及び第2制御部62、停止制御部63及び停止解除部66が、ソフトウェアとして制御装置36に備えられている。制御弁46を操作する昇降操作部64、制御弁47を操作する離脱操作部65、満杯検出部67が、ソフトウェアとして制御装置36に備えられている。
図5に示すように、機体10の停止状態において、支持フレーム29が下降位置E6に位置し、支持アーム30が支持位置C1に位置し、分散部4が非作用位置B2に位置した状態において、別の作業車(図示せず)により、空の回収容器42を支持フレーム29及び支持アーム30に後側から設置する。
支持フレーム29が上昇位置E1に位置した状態(ステップS2)、且つ、第1制御部61が停止解除となっている状態(ステップS3)において、第1操作部51を押し操作すると(ステップS1)、図6に示すように、第1制御部61により油圧シリンダ40が作用位置B1側に作動して、分散部4が作用位置B1側に移動操作される(ステップS4)。
前述の(回収容器の設置後において第1操作部による分散部の操作の流れ)に記載のように、停止制御部63が作動して第1制御部61が停止した状態(ステップS8,S9,S10)、第2操作部52を操作することにより、第2制御部62によって第1制御部61及び停止制御部63に優先して、油圧シリンダ40を作動させることができる。
第2操作部52から手を離すと、第2操作部52が停止位置に戻り(ステップS21,S24)、第2制御部62により油圧シリンダ40が停止する(ステップS25)。
第2操作部52から手を離すと、第2操作部52が停止位置に戻り(ステップS21,S24)、第2制御部62により油圧シリンダ40が停止する(ステップS25)。
以上のように、第2操作部52を操作して、分散部4を作用位置B1に移動操作する。
図6に示すように、支持フレーム29が上昇位置E1に位置した状態で、自動降下スイッチ43をON位置に操作しておく。この後、機体10を前進させて、収穫作業を開始する。
収穫作業の進行に伴って、回収容器42に玉ねぎAが積み上げられていくのであり、玉ねぎAは接触センサー37の位置に達する。
支持フレーム29が中間位置E2に下降操作されることにより、回収容器42に積み上げられた玉ねぎAが、接触センサー37から下側に離れる。
支持フレーム29が中間位置E3に下降操作されることにより、回収容器42に積み上げられた玉ねぎAが、接触センサー37から下側に離れる。
前項の(収穫作業の中半の流れ)に記載の操作が繰り返されることにより、支持フレーム29は、上昇位置E1から中間位置E2、中間位置E2から中間位置E3、中間位置E3から中間位置E4、中間位置E4から中間位置E5、中間位置E5から下降位置E6に段階的に自動的に下降操作される。
図9に示すように、位置センサー35により支持フレーム29が下降位置E6に位置することが検出された状態において、回収容器42に積み上げられた玉ねぎAが接触センサー37により検出されると、満杯検出部67により回収容器42が充分に満杯であると判断される。
前項の(収穫作業の終了の流れ)に記載のように、回収容器42が満杯になると、機体10を停止させて、収穫作業を中断し、以下の説明のように回収容器42の入れ換え作業を行う。
回収容器42の底部42bの前後長が、支持アーム30の前後長よりも少し長いものに設定されて、回収容器42の底部42bの後端部が、支持アーム30の後端部よりも後側に突出している。
この後、前述の(収穫作業の前半の流れ)の記載のように、図5に示す状態から収穫作業を再開する。
図14のステップS2,S3に加えて、支持フレーム29の昇降系(制御弁46や油圧シリンダ31等)の異常の条件を加えてもよい。
図14のステップS8,S9,S10において、第1制御部61が停止された場合、機体10のエンジン(図示せず)が停止操作されて再び始動操作されても、第1制御部61の停止が維持されるように構成してもよい。
分散部4において、図2,3,4に示す油圧シリンダ40の伸縮位置や操作アーム39の揺動角度を検出するポテンショメータ(図示せず)や、リミットスイッチ(図示せず)を設けてもよい。
第1操作部51及び第1制御部61に、分散部4を作用位置B1から非作用位置B2に移動操作する機能を加えてもよい。
この構成によると、分散部4が非作用位置B2に位置した状態において、第1操作部51を押し操作すると、分散部4が非作用位置B2から作用位置B1に移動操作されるように構成すればよく、分散部4が作用位置B1に位置した状態において、第1操作部51を押し操作すると、分散部4が作用位置B1から非作用位置B2に移動操作されるように構成すればよい。
回収容器42を備えずに、回収容器42に相当する形状を備えたものや、大きな回収袋(図示せず)を、支持フレーム29に連結して、回収部5を構成してもよい。
上昇位置E1と下降位置E6との間の中間位置E2〜E5を、図4に示す状態よりも多く設定してもよく、図4に示す状態よりも少なく設定してもよい。
箱状の回収容器42に代えて、可撓性を備えた布製等の回収袋(図示せず)を使用してもよい。
この構成によると、回収袋の上部の位置を、第2搬送装置18の終端部(搬送部3の終端部3a)の付近に固定し、回収袋の底部を下側から受け止める支持台(図示せず)を昇降操作するように構成すればよい。
支持台を下降位置E6に下降操作すると、回収袋が下側に伸びた状態となるのであり、回収部5が下降位置E6に下降操作された状態となる。
本発明は、圃場Gから掘り出されて圃場Gに数日間置かれた作物を回収する収穫機ばかりではなく、圃場Gから作物を掘り出して、作物を圃場Gに置かずに、そのまま回収部5に貯留していく収穫機にも適用できる。
3 搬送部
3a 搬送部の終端部
4 分散部
5 回収部
31 油圧シリンダ(昇降機構)
37 接触センサー
40 油圧シリンダ(分散部移動機構)
42b 回収部の底部
51 第1操作部
52 第2操作部
61 第1制御部
62 第2制御部
63 停止制御部
66 停止解除部
A 玉ねぎ(作物)
B1 作用位置
B2 非作用位置
E1 上昇位置
E6 下降位置
G 圃場
Claims (5)
- 圃場の作物を収穫する収穫部と、
前記収穫部により収穫された作物を搬送して、終端部から回収部に作物を投入する搬送部と、
前記搬送部の終端部に前記回収部の底部が接近した上昇位置と、前記上昇位置の下側の下降位置とに亘って前記回収部を昇降操作する昇降機構と、
前記搬送部の終端部の下側の作用位置において、前記搬送部の終端部からの作物が分散されて前記回収部に投入されるようにする分散部と、
前記分散部を前記作用位置と前記作用位置から離れた非作用位置とに移動操作する分散部移動機構と、
人為的に操作される第1操作部と、
前記回収部が前記上昇位置に位置している状態で、前記第1操作部が操作されると、前記分散部が前記作用位置に移動するまで、前記分散部移動機構を作動させる第1制御部と、
前記分散部に設けられて、接触により他物の存在を検出する接触センサーと、
前記第1制御部が前記分散部移動機構を作動させてから、前記接触センサーが検出状態になると、前記第1制御部に優先して前記分散部移動機構を停止させ、且つ、前記第1制御部を停止させる停止制御部とが備えられている収穫機。 - 前記第1制御部は、
前記第1操作部の操作に基づいて前記分散部移動機構を作動させてから、前記分散部が前記作用位置に移動するまでに、前記第1操作部の操作が止められても、前記分散部が前記作用位置に移動するまで、前記分散部移動機構を作動させる請求項1に記載の収穫機。 - 前記第1操作部とは別の人為的に操作される第2操作部と、
前記停止制御部により前記分散部移動機構が停止した状態において、前記第2操作部の操作に基づいて、前記第1制御部及び前記停止制御部に優先して、前記分散部移動機構を前記作用位置側及び前記非作用位置側に作動させる第2制御部とが備えられている請求項1又は2に記載の収穫機。 - 前記第2操作部は、
出作動位置、退作動位置及び停止位置に操作自在で、且つ、前記停止位置に付勢され、
前記第2制御部は、
前記第2操作部が前記出作動位置に操作されていると、前記分散部移動機構を前記作用位置側に作動させ、前記第2操作部が前記退作動位置に操作されていると、前記分散部移動機構を前記非作用位置側に作動させ、前記第2操作部が前記停止位置に操作されていると、前記分散部移動機構を停止させる請求項3に記載の収穫機。 - 前記停止制御部により前記分散部移動機構が停止した状態において、前記回収部が前記下降位置に下降操作されると、前記停止制御部による前記分散部移動機構の停止及び前記第1制御部の停止を解除する停止解除部が備えられている請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の収穫機。
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