JP6944515B2 - 蛍光体および蛍光体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、蛍光体および蛍光体の製造方法に関する。
本出願は、独国特許出願10 2016 114 993.4および10 2016 121 692.5の優先権を主張する。それらの開示内容は、参照により本明細書で援用される。
紫外、青色、または緑色の一次放射により効率的に励起させることができ、青色、緑色、黄色、赤色、または深赤色スペクトル領域で効率的な発光を示す蛍光体は、白色発光ダイオードおよび有色発光ダイオード(LED)の製造のために非常に大きな関心が持たれている。そのようないわゆる変換型LEDは、多くの用途のために、例えば一般照明、ディスプレイバックライト、標識のために、自動車において、そして数多くのさらなる消費者製品において使用される。変換型LEDの効率向上、より高いロバスト性、より良好な色品質、色空間カバー率、および/または色忠実度を達成し、一方で使用を改善し、他方で変換型LEDの使用スペクトルを拡大させるために、新規の蛍光体への需要は大きい。
緑色ないし赤色スペクトル領域で比較的低い半値幅(FWHM)で発光を示す公知の蛍光体は、例えばEAS:EuまたはEAGa24:Eu(EA=アルカリ土類金属)である。しかし、これらの蛍光体はロバスト性が低く、放出される放射の強度の温度依存性の低下(熱消光、「thermal quenching」)を示す。
式M2Si58:Eu、MAlSiN3:Eu、またはMM’Si2Al26:Eu(式中、M、M’=Mg、Ca、Sr、またはM、M’=Mg、Ca、Sr、Ba)のニトリドシリケートおよびニトリドアルモシリケートは、橙色ないし赤色スペクトル領域で発光を示し、非常に効率的かつ安定である。これらの蛍光体の欠点は、発光帯域の比較的大きな半値幅、その高価な出発物質、および労力のかかる製造方法である。一部では、これらの蛍光体はまた、湿分に対して安定でない。
式A3512:Ce(A=希土類金属、B=Al、Ga)のガーネットおよびその誘導体は、緑色および黄色スペクトル領域で発光を示し、高い安定性および高い変換効率を示す。これらの蛍光体の欠点は、発光帯域の比較的大きな半値幅、および発光波長の限られた調節可能性である。こうして、例えば赤色スペクトル領域での発光は達成することができない。
式M2SiO4:Eu、M2-x-aRExEuaSiO4-xx、またはM2-x-aRExEuaSi1-y4-x-2yx(M=Sr、Ba、Ca、Mg、RE=希土類金属)のオルトシリケートおよびオキソニトリドオルトシリケートは、緑色ないし橙色スペクトル領域で放射を放出する。これらの蛍光体の主要な欠点は、発光帯域の比較的大きな半値幅、および発光波長の限られた調節可能性であり、例えば赤色スペクトル領域での発光は達成することができない。さらに、該蛍光体は熱消光を示し、ロバスト性が低い。
式MSi222:Eu、Si6-zAlzz8-z:RE、またはSi6-xAlzy8-y:REz(RE=希土類金属)のオキソニトリドシリケート、およびSiAlONは、青色ないし黄色スペクトル領域で放射を放出する。これらの蛍光体の主要な欠点は、発光帯域の比較的大きな半値幅、および発光波長の限られた調節可能性である。さらに、該蛍光体は、一部はあまり効率的かつ安定でなく、とりわけ高価な出発物質により製造が高価である。
MLiAl34:Eu(M=Ca、Sr)のニトリドアルミネートは、深赤色スペクトル領域で発光を示し、高い放射安定性および高い変換効率を示す。欠点は、発光波長の限られた調節可能性であり、例えば緑色および黄色スペクトル領域での狭帯域の発光は達成することができない。さらに、これらの蛍光体は製造が高価であり、加えて一部は湿度の影響に対して安定でない。
本発明の課題は、紫外、青色、または緑色の一次放射により効率的に励起することができ、かつ青色、緑色、黄色、赤色、および/または深赤色スペクトル領域で効率的な発光を示す蛍光体を挙げることにある。さらなる課題は、費用効率が良く、かつ簡単に実施することができる蛍光体の製造方法を挙げることにある。
前記課題は、独立形式請求項に記載の蛍光体および蛍光体の製造方法によって解決される。本発明の有利な実施形態および実施態様は、それぞれの従属形式請求項に示されている。
蛍光体が示されている。該蛍光体は、一般組成式:
(MA)a(MB)b(MC)c(MD)d(TA)e(TB)f(TC)g(TD)h(TE)i(TF)j(XA)k(XB)l(XC)m(XD)n
を有する。
この場合に、MAは、一価の金属の群から選択され、MBは、二価の金属の群から選択され、MCは、三価の金属の群から選択され、MDは、四価の金属の群から選択され、TAは、一価の金属の群から選択され、TBは、二価の金属の群から選択され、TCは、三価の金属の群から選択され、TDは、四価の金属の群から選択され、TEは、五価の元素の群から選択され、TFは、六価の元素の群から選択され、XAは、ハロゲンを含む元素の群から選択され、XBは、O、Sおよびそれらの組み合わせを含む元素の群から選択され、XC=NおよびXD=Cである。さらに、
− a+b+c+d=t、
− e+f+g+h+i+j=u、
− k+l+m+n=v、
− a+2b+3c+4d+e+2f+3g+4h+5i+6j−k−2l−3m−4n=w、
− 0.8≦t≦1、
− 3.5≦u≦4、
− 3.5≦v≦4、
− (−0.2)≦w≦0.2、
が適用される。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、その組成式内に少なくともEu、Ce、Yb、および/またはMnを含む。Eu、Ce、Yb、および/またはMnは、放射の放出を担う蛍光体の賦活剤として機能する。それにより、該蛍光体は、特に以下の式:
(MA)a(MB)b(MC)c(MD)d(TA)e(TB)f(TC)g(TD)h(TE)i(TF)j(XA)k(XB)l(XC)m(XD)n:E
(式中、E=Eu、Ce、Yb、および/またはMn)を有し得る。
これ以降、蛍光体を組成式をもとに記載する。示された組成式の場合に、該蛍光体が、例えば不純物の形でさらなる元素を有することが可能であり、その際、これらの不純物は全部合わせて有利には、高くても一千分率または100ppm(百万分率)もしくは10ppmの蛍光体に対する質量割合しかせいぜい有しないべきである。
少なくとも1つの実施形態によれば、一般組成式(MA)a(MB)b(MC)c(MD)d(TA)e(TB)f(TC)g(TD)h(TE)i(TF)j(XA)k(XB)l(XC)m(XD)nまたは(MA)a(MB)b(MC)c(MD)d(TA)e(TB)f(TC)g(TD)h(TE)i(TF)j(XA)k(XB)l(XC)m(XD)n:Eを有する蛍光体については、0≦m<0.875v、および/またはv≧l>0.125vが適用される。
MA、MB、MC、MD、TA、TB、TC、TD、TE、TFへの元素の割り当ては、特に蛍光体の結晶構造内でのその配置を基礎とする。その場合に、特に結晶構造内でTA、TB、TC、TD、TEおよび/またはTFは、XA、XB、XCおよび/またはXDによって取り囲まれており、それらから生ずる構成単位は共通の角および辺を介して連結されている。該構成単位の角および辺の連結によって、特に中にMA、MB、MC、および/またはMDが配置されている空隙またはチャンネルが形成される。この割り当てのため、MA、MB、MC、MD、TA、TB、TC、TD、TE、およびTFにおいて可能な元素が重複することが可能である。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
(MA)a(MB)b(TA)e(TB)f(TC)g(TD)h(XC)m(XB)l
を有し、式中、
− MAは、Li、Na、K、Rb、Cs、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− MBは、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Mn、Eu、Yb、Ni、Fe、Coおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、
− TAは、Li、Na、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− TBは、Mg、Zn、Mn、Eu、Yb、Niおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、
− TCは、B、Al、Ga、In、Y、Fe、Cr、Sc、希土類金属およびそれらの組み合わせを含む三価の金属の群から選択され、
− TDは、Si、Ge、Sn、Mn、Ti、Zr、Hf、Ceおよびそれらの組み合わせを含む四価の金属の群から選択され、
− XBは、O、Sおよびそれらの組み合わせを含む元素の群から選択され、
− XC=N、
− a+b=t、
− e+f+g+h=u、
− l+m=v、
− a+2b+e+2f+3g+4h−2l−3m=w、
− 0.8≦t≦1、
− 3.5≦u≦4、
− 3.5≦v≦4、
− (−0.2)≦w≦0.2、かつ
0≦m<0.875v、および/またはv≧l>0.125v
である。前記蛍光体は、特にその組成式内に、少なくともEu、Ce、Ybおよび/またはMnを含み、特に組成式(MA)a(MB)b(TA)e(TB)f(TC)g(TD)h(XC)m(XB)l:E(式中、E=Eu、Ce、Yb、および/またはMn)を有する。有利には、
− MAは、Li、Na、K、Rb、Csおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− MBは、Mg、Ca、Sr、Ba、Euおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、
− TAは、Li、Na、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− TBは、Euを含む二価の金属の群から選択され、
− TCは、B、Al、Ga、Inおよびそれらの組み合わせを含む三価の金属の群から選択され、
− TDは、Si、Ge、Sn、Mn、Tiおよびそれらの組み合わせを含む四価の金属の群から選択され、
− XB=O、
である。
0≦m<0.875v、および/またはv≧l>0.125vは、蛍光体中のXC、つまり窒素のモル割合が、XA、XB、XC、およびXDの全物質量vに対して87.5mol%を上回り、かつ/または蛍光体中のXB、つまり酸素および/または硫黄のモル割合が、XA、XB、XC、およびXDの全物質量vに対して12.5mol%を上回ることを意味する。少なくとも1つの実施形態によれば、MA、MB、MC、MD、TA、TB、TC、TD、TE、およびTFは、相応の一価、二価、三価、四価、五価、または六価のカチオンである。換言すると、MAおよびTAは、酸化段階+1を有し、MBおよびTBは、酸化段階+2を有し、MCおよびTCは、酸化段階+3を有し、MDおよびTDは、酸化段階+4を有し、TEは、酸化段階+5を有し、かつTFは、酸化段階+6を有する。XA、XB、XC、およびXDは、特に相応の元素のアニオンである。その場合に、XAは、有利には酸化段階−1を有し、XBは、酸化段階−2を有し、XC、つまりNは、酸化段階−3を有し、かつXD、つまりCは、酸化段階−4を有する。
国際公開第2013/175336号パンフレット(WO2013/175336A1)は、小さい半値幅を有する発光を示す赤色発光蛍光体の新規のファミリーが記載されている。そこに開示される蛍光体は、該蛍光体のアニオン性元素の全量に対して、少なくとも87.5%の窒素、および高くても12.5%の酸素の割合を有する。該蛍光体中のより高い酸素含量は、国際公開第2013/175336号パンフレット(WO2013/175336A1)によれば不安定な化合物をもたらす。12.5%を上回る酸素含量を有する蛍光体は、したがって単離され得なかった。
半値幅とは、これ以降、発光ピークの極大の半分の高さでのスペクトル幅、略してFWHMまたは半値全幅を表す。発光ピークとは、最大強度を有するピークを表す。
驚くべきことに、本発明者らは、より高い酸素割合および/もしくは硫黄割合、つまりアニオン性元素の全物質量に対して12.5mol%を上回る蛍光体中の酸素割合および/もしくは硫黄割合、またはより低い窒素割合、つまりアニオン性元素の全物質量に対して87.5mol%を下回る蛍光体中の窒素割合は、非常に安定かつ効率的な高い量子効率を有する蛍光体をもたらすことを確認した。該蛍光体は、紫外領域ないし緑色領域、特に300nmから500nmの間の、または300nmから460nmの間の、有利には300nmから430nmの間のまたは300nmから450nmの間の高い吸収能を有し、それによりこの波長領域において一次放射によって効率的に励起することができる。一次放射は、該蛍光体によって完全に(完全変換)または部分的に(部分変換)、より長波長の放射(二次放射とも呼ばれる)へと変換され得る。
少なくとも1つの実施形態によれば、有利には0≦m<0.75v、またはv≧l>0.25v、0≦m<0.625v、またはv≧l>0.375vが適用される。特に有利には、0≦m<0.5v、またはv≧l>0.5v、0≦m<0.375v、またはv≧l>0.625v、0≦m<0.25v、またはv≧l>0.7v、0≦m<0.125v、またはv≧l>0.875v、またはm=0、またはl=vである。
本発明者らは、驚くべきことに、酸素含量および/もしくは硫黄含量が増加すると、または窒素含量が減少すると、該蛍光体のピーク波長はより短い波長にシフトし、さらに非常に安定な蛍光体が得られることを見出した。それによって、有利には、該蛍光体の所望のピーク波長を、酸素含量または窒素含量の変更によって相応して調整することが可能である。また、該蛍光体のピーク波長および/または半値幅を、金属または元素MA、MB、MC、MD、TA、TB、TC、TD、TE、TF、XA、XC、XD、および/またはXBの組み合わせまたは置換によって変更することができる。つまり、特性の点で、特にピーク波長および半値幅の点で、狙い通りに相応の用途に適合させることができ、その場合に驚くべきことになおも非常に安定でもある蛍光体が得られる可能性も見出された。特に、該蛍光体は、非常に狭い半値幅、例えば50nm未満、30nm未満、または20nm未満の半値幅を有することができるため、該蛍光体は、多くの用途のために、例えばバックライト用途のために興味深いものとなる。
「ピーク波長」とは、本明細書では、最大強度が発光スペクトル中にある発光スペクトルにおける波長を表す。
少なくとも1つの実施形態によれば、組成式
(MA)a(MB)b(MC)c(MD)d(TA)e(TB)f(TC)g(TD)h(TE)i(TF)j(XA)k(XB)l(XC)m(XD)n:E
を有する蛍光体については、
a+b+c+d=1、
e+f+g+h+i+j=4、
k+l+m+n=4、
a+2b+3c+4d+e+2f+3g+4h+5i+6j−k−2l−3m−4n=0、およびm<3.5、またはl>0.5
が適用される。したがってその場合に、該蛍光体は、電気的中性の蛍光体である。
少なくとも1つの実施形態によれば、n=0、k=0、v=4、およびm<3.5、およびl>0.5が適用される。したがってその場合に、該蛍光体は、以下の組成式:
(MA)a(MB)b(MC)c(MD)d(TA)e(TB)f(TC)g(TD)h(TE)i(TF)j(XB)l(XC)m:Eを有する。MA、MB、MC、MD、TA、TB、TC、TD、TE、TF、XC、およびXBは、その場合に上記定義の通りである。この実施形態によれば、該蛍光体は、アニオンとして、窒素および酸素、窒素および硫黄、または窒素、硫黄および酸素のみを有し、有利には窒素および酸素のみを有する。しかしこの場合に、さらなる、またアニオン性の元素が、不純物の形で存在することは除外されない。有利には、m<3.0およびl>1.0、m<2.5およびl>1.5、m<2.0およびl<2.0、m<1.5およびl>2.5、m<1.5およびl>2.5、m<1.0およびl>3.0、m<0.5およびl>3.5、またはm=0およびl=4が適用される。
少なくとも1つの実施形態によれば、該蛍光体は、一般組成式(MA)a(MB)b(TA)e(TD)h(XB)l(XC)m:Eを有する。その場合に有利には以下のことが適用される:
− MAは、Li、Na、K、Rb、Cs、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択される。特に有利には、MAは、Li、Na、K、Rb、Csおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− MBは、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Mn、Eu、Yb、Ni、Fe、Coおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択される。特に有利には、MBは、Mn、Eu、Ybおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択される。殊に有利には、MBは、Eu、またはEuおよびMnおよび/またはYbからの組み合わせであり、
− TAは、Li、Na、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択される。特に有利には、TAは、Li、Naおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択される。殊に有利には、TAは、Liであり、
− TDは、Si、Ge、Sn、Mn、Ti、Zr、Hf、Ceおよびそれらの組み合わせを含む四価の金属の群から選択される。特に有利には、TDは、Si、Ge、Sn、Mn、Tiおよびそれらの組み合わせを含む四価の金属の群から選択される。殊に有利には、TDは、Siであり、
− XBは、O、Sおよびそれらの組み合わせを含む元素の群から選択される。特に有利には、XBは、Oであり、
− XC=Nである。さらに、
− a+b=t、
− e+h=u、
− l+m=v、
− a+2b+e+4h−2l−3m=w、
− 0.8≦t≦1、
− 3.5≦u≦4、
− 3.5≦v≦4、
− (−0.2)≦w≦0.2、
− 0≦m<0.875v、および/またはv≧l>0.125v
であり、かつ
− E=Eu、Ce、Yb、および/またはMn、有利にはE=Eu
である。
少なくとも1つの実施形態によれば、該蛍光体は、一般組成式(MA)a(MB)b(TA)e(TD)h(XB)l(XC)m:Eを有する。その場合に以下のことが適用される:
− MAは、Li、Na、K、Rb、Cs、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択される。有利には、MAは、Li、Na、K、Rbおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− MBは、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Mn、Eu、Yb、Ni、Fe、Coおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択される。有利には、Mn、Eu、Ybおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択される。特に有利には、MBは、Eu、またはEuとMnおよび/またはYbとの組み合わせであり、
− TAは、Li、Na、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択される。有利には、TAは、Li、Naおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択される。特に有利には、TAは、Liであり、
− TDは、Si、Ge、Sn、Mn、Ti、Zr、Hf、Ceおよびそれらの組み合わせを含む四価の金属の群から選択される。有利には、TDは、Si、Ge、Sn、Mn、Tiおよびそれらの組み合わせを含む四価の金属の群から選択される。特に有利には、TDは、Siであり、
− XBは、O、Sおよびそれらの組み合わせを含む元素の群から選択される。有利には、XBは、Oであり、
− XC=Nである。さらに、
a+b=1、
e+h=4、
l+m=4、
− a+2b+e+4h−2l−3m=0、およびm<3.5、またはl>0.5、
であり、かつE=Eu、Ce、Yb、および/またはMn、有利にはE=Eu
である。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
(MA)a(MB)b(TA)e(TC)g(TD)h(XB)l(XC)m:E
を有し、式中、
− MAは、Li、Na、K、Rb、Cs、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− MBは、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Mn、Eu、Yb、Ni、Fe、Coおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、
− TAは、Li、Na、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− TCは、B、Al、Ga、In、Y、Fe、Cr、Sc、希土類金属およびそれらの組み合わせを含む三価の金属の群から選択され、
− TDは、Si、Ge、Sn、Mn、Ti、Zr、Hf、Ceおよびそれらの組み合わせを含む四価の金属の群から選択され、
− XBは、O、Sおよびそれらの組み合わせを含む元素の群から選択され、
− XC=N、
− a+b=t、
− e+g+h=u、
− l+m=v、
− a+2b+e+3g+4h−2l−3m=w、
− 0.8≦t≦1、
− 3.5≦u≦4、
− 3.5≦v≦4、
− (−0.2)≦w≦0.2、
であり、かつE=Eu、Ce、Yb、および/またはMn
である。有利には、0≦m<0.875v、および/またはv≧l>0.125vである。この実施形態によれば、該蛍光体は、アニオンとして、窒素および酸素、窒素および硫黄、または窒素、硫黄および酸素のみを有し、有利には窒素および酸素のみを有する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
(MA)a(MB)b(TA)e(TC)g(TD)h(XB)l(XC)m:E
を有し、式中、
− MAは、Li、Na、K、Rb、Cs、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− MBは、Mg、Ca、Sr、Ba、Euおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、
− TAは、Li、Na、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− TCは、B、Al、Gaおよびそれらの組み合わせを含む三価の金属の群から選択され、
− TDは、Si、Geおよびそれらの組み合わせを含む四価の金属の群から選択され、
− XB=O、
− XC=N、
− a+b=1、
− e+g+h=4、
− l+m=4、
− a+2b+e+3g+4h−2l−3m=0、
であり、かつE=Eu、Ce、Yb、および/またはMn
である。有利には、m<3.5、またはl>0.5である。したがって、該蛍光体は、アニオンとして窒素および酸素のみを有する電気的中性の蛍光体である。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
(MA)a(MB)b(TA)e(TC)g(TD)h(XB)l(XC)m:E
を有し、式中、
− MAは、Li、Na、Kおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− MBは、Mg、Ca、Sr、Ba、Euおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、
− TA=Li、
− TC=Al、
− TD=Si、
− XB=O、
− XC=N、
− a+b=1、
− e+g+h=4、
− l+m=4、
− a+2b+e+3g+4h−2l−3m=0、
であり、かつE=Eu、Ce、Yb、および/またはMn、有利にはE=Eu
である。有利には、m<3.5、またはl>0.5である。したがって、該蛍光体は、アニオンとして窒素および酸素のみを有する電気的中性の蛍光体である。前記蛍光体は、その組成式内に少なくともEu、Ce、Yb、および/またはMnを含む。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、酸化物であり、すなわち、該蛍光体中にはアニオン性元素として酸素のみが存在する。前記蛍光体は、その際、以下の一般組成式:
(MA)1(TA)3(TD)1(XB)4:E、
(MA)1(TA)3-x(TD)1-x(TB)x(TC)x(XB)4:E、
(MA)1-x’(MB)x’(TA)3(TD)1-x’(TC)x’(XB)4:E、
(MA)1-x’’(MB)x’’(TA)3-x’’(TD)1-x’’(TB)2x’’(XB)4:E、
(MA)1(TA)3-2z(TB)3z(TD)1-z(XB)4:E、または
(MA)1(TA)3(TD)1-2z’(TC)z’(TE)z’(XB)4:E、
の1つを有し、式中、XB=O、
0≦x≦1、例えばx=0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、または1、有利には0<x<1、例えばx=0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9、
0≦x’≦1、例えばx’=0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、または1、有利には0<x’<1、例えばx’=0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9、
0≦x’’≦1、例えばx’’=0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、または1、有利には0<x<1、例えばx’’=0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9、
0≦z≦1、有利にはz=0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、または1、有利には0<z<1、例えばz=0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9、
0≦z’≦0.5、有利には0<z’<0.5、例えばz’=0、0.1、0.2、0.3、または0.4であり、かつ
Eは、Eu、Ce、Yb、Mnおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される。
これ以降、Eは、賦活剤とも呼ばれることがある。該賦活剤、および特にホスト格子におけるその周囲は、発光、特に蛍光体の発光のピーク波長の要因となる。
金属または元素MA、MB、TA、TB、TC、TD、TE、および/またはXBは、蛍光体において、特にホスト格子を形成し、その場合にEは、カチオン性元素MA、MB、TA、TB、TC、TD、および/またはTEの格子位置を部分的に置き換えるか、または格子間位置を占有することができる。その場合に特に、Eは、MAの格子位置を占有する。電荷補償のために、さらなる元素、例えばTAおよび/またはTDの割合が変動し得る。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、酸化物または酸窒化物、有利には酸窒化物であり、したがってその組成式において、アニオン性元素として酸素のみ、または酸素および窒素のみを有する。その場合に、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
(MA)1-y(TB)y(TA)3-2y(TC)3y(TD)1-y(XB)4-4y(XC)4y:E、
(MA)1-y*(MB)y*(TA)3-2y*(TC)3y*(TD)1-y*(XB)4-4y*(XC)4y*:E、
(MA)1(TA)3-y’(TC)y’(TD)1(XB)4-2y’(XC)2y’:E、
(MA)1(TA)3-y’’(TB)y’’(TD)1(XB)4-y’’(XC)y’’:E、
(MA)1-w’’’(MB)w’’’(TA)3(TD)1(XB)4-w’’’(XC)w’’’:E、
(MA)1(TA)3-w’(TC)2w’(TD)1-w’(XB)4-w’(XC)w’:E、または
(MA)1-w’’(MB)w’’(TA)3-w’’(TD)1-w’’(TC)2w’’(XB)4-2w’’(XC)2w’’:E、
を有し、式中、XB=O、
0≦y≦1、例えばy=0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、または1、有利には0<y<0.875、例えばy=0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、または0.8、殊に有利には0≦y≦0.4、
0<y*<0.875、または有利には0<y*≦0.5、特に有利には0<y*≦0.3、殊に有利には0<y*≦0.1、
0≦y’≦2、例えばy’=0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、または2.0、有利には0<y’≦1.75、特に有利には0≦y’≦0.9、
0≦y’’≦3、例えばy’’=0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、または3.0、有利には0<y’’<3、特に有利には0<y’’≦1.9、
0≦w’’’≦1、例えばw’’’=0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、または1、有利には0<w’’’<1、
0≦w’≦1、例えばw’=0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、または1、有利には0<w’<1、
0≦w’’≦1、例えばw’’=0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、または1、有利には0<w’’<1、
であり、かつEは、Eu、Ce、Yb、Mnおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される。
少なくとも1つの実施形態によれば、Eは、Eu、Ce、Yb、Mnおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される。特に、Eは、Eu3+、Eu2+、Ce3+、Yb3+、Yb2+、および/またはMn4+である。
金属または元素MA、MB、TA、TB、TC、TD、XC、および/またはXBは、蛍光体において、特にホスト格子を形成し、その場合にEは、MA、MB、TA、TB、TC、および/またはTD、有利にはMAの格子位置を部分的に置き換えるか、または格子間位置を占有することができる。
賦活剤Eu、Ce、Yb、および/またはMn、特にEuまたはEuを、Ce、Yb、および/またはMnと組み合わせて使用することによって、CIE色空間における蛍光体の色位置、そのピーク波長λpeak、またはドミナント波長λdom、および半値幅を特に良好に調整することができる。
ドミナント波長は、非スペクトル(多色)混合光を、類似の色調知覚を生ずるスペクトル(単色)光によって記載する手法である。CIE色空間において、規定の色についての点とCIE−x=0.333、CIE−y=0.333の点とを結ぶ線は、それが2つの点でその空間の輪郭を通るように外挿される。上述の色に近い交点は、この交点で純粋なスペクトル色の波長としての色のドミナント波長を表す。したがってドミナント波長は、人間の目により知覚される波長である。
前記賦活剤Eは、さらなる実施形態によれば、0.1mol%〜20mol%、1mol%〜10mol%、0.5mol%〜5mol%、2mol%〜5mol%の間のmol%の量で存在し得る。Eの濃度が高すぎると、濃度クエンチングにより効率損失がもたらされる場合がある。これ以降、賦活剤E、特にEuについてのmol%表記は、特にそれぞれの蛍光体中のMA、MB、MC、およびMDのモル割合に対するmol%表記として表される。少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
(MA)Li3-xSi1-xZnxAlx4:E、
(MA)Li3-xSi1-xMgxAlx4:E、
(MA)1-x’Cax’Li3Si1-x’Alx’4:E、
(MA)1-x’’Cax’’Li3-x’’Si1-x’’Mg2x’’4:E、
(MA)Li3-2zMg3zSi1-z4:E、
(MA)Li3Si1-2z’Alz’z’4:E、
の1つを有する。特に、MA、E、x、x’、x’’、z、およびz’は、先に開示された定義に相応する。
組成式(MA)Li3SiO4:Eの蛍光体から出発して、少なくとも1つの実施形態によれば、LiSiは、少なくとも部分的にZnAlまたはMgAlによって置き換えられていてよく、式(MA)Li3-xSi1-xZnxAlx4:E、または(MA)Li3-xSi1-xMgxAlx4:Eの蛍光体が得られる。
組成式(MA)Li3SiO4:Eの蛍光体から出発して、少なくとも1つの実施形態によれば、(MA)Siは、少なくとも部分的にCaAlによって置き換えられていてよく、式(MA)1-x’Cax’Li3Si1-x’Alx’4:Eの蛍光体が得られる。
組成式(MA)Li3SiO4:Eの蛍光体から出発して、少なくとも1つの実施形態によれば、(MA)LiSiは、少なくとも部分的にCaMg2によって置き換えられていてよく、式(MA)1-x’’Cax’’Li3-x’’Si1-x’’Mg2x’’4:Eの蛍光体が得られる。
組成式(MA)Li3SiO4:Eの蛍光体から出発して、少なくとも1つの実施形態によれば、Li2Siは、少なくとも部分的にMg3によって置き換えられていてよく、式(MA)Li3-2zMg3zSi1-z4:Eの蛍光体が得られる。
組成式(MA)Li3SiO4:Eの蛍光体から出発して、少なくとも1つの実施形態によれば、Si2は、少なくとも部分的にAlPによって置き換えられていてよく、式(MA)Li3Si1-2z’Alz’z’4:Eの蛍光体が得られる。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
(MA)1-yZnyLi3-2yAl3ySi1-y4-4y4y:E、
(MA)1-y*Cay*Li3-2y*Al3y*Si1-y*4-4y*4y*:E、
(MA)1-y***Sry***Li3-2y***Al3y***Si1-y***4-4y***4y***:E、
(MA)1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:E、
(MA)Li3-y’Aly’SiO4-2y’2y’:E、
(MA)Li3-y’’Mgy’’SiO4-y’’y’’:E、
(MA)1-w’’’Caw’’’Li3SiO4-w’’’w’’’:E、
(MA)Li3-w’Al2w’Si1-w’4-w’w’:E、
(MA)1-w’’Caw’’Li3-w’’Si1-w’’Al2w’’4-2w’’2w’’:E、
の1つを有する。特に、MA、E、y、y*、y’、y’’、w’’’、w’、およびw’’は、先に開示された定義に相応する。さらに、0<y**≦1、有利には0<y**<0.875または0<y**<0.5、特に有利には0.05≦y**≦0.45、殊に有利には0.1≦y**≦0.4、0.15≦y**≦0.35または0.2≦y**≦0.3、および0≦y***≦1、有利には0<y***<0.875または0<y***≦0.5、特に有利には0<y***≦0.3が適用される。
組成式(MA)Li3SiO4:Eの蛍光体から出発して、少なくとも1つの実施形態によれば、(MA)Li3SiO4は、少なくとも部分的にCaLiAl34によって置き換えられていてよく、式(MA)1-y*Cay*Li3-2y*Al3y*Si1-y*4-4y*4y*:Eの蛍光体が得られる。その際、MAは、Li、Na、K、Rb、Cs、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、かつEは、Eu、Ce、Yb、Mnおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される。有利には、MAは、Li、Na、K、Rbおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、かつE=Euである。殊に有利には、MA=Naである。前記蛍光体は、オキソニトリドリトアルモシリケート蛍光体である。0<y*<0.875、有利には0<y*≦0.5.特に有利には0<y*≦0.3.殊に有利には0<y*≦0.1が適用される。例えば、y*=0.01、0.02、0.03、0.04、または0.05が適用される。
組成式(MA)Li3SiO4:Eの蛍光体から出発して、少なくとも1つの実施形態によれば、(MA)Li3SiO4は、少なくとも部分的にSrLiAl34によって置き換えられていてよく、式(MA)1-y***Sry***Li3-2y***Al3y***Si1-y***4-4y***4y***:Eの蛍光体が得られる。その際、MAは、Li、Na、K、Rb、Cs、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、かつEは、Eu、Ce、Yb、Mnおよびそれらの組み合わせを含む群から選択され、有利にはE=Euである。有利には、MAは、Li、Na、K、Rbおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択される。殊に有利には、MA=Naである。前記蛍光体は、オキソニトリドリトアルモシリケート蛍光体である。0<y***<0.875、有利には0<y***≦0.5、特に有利には0<y***≦0.3が適用される。例えば、y***=0.25が適用される。
組成式(MA)Li3SiO4:Eの蛍光体から出発して、少なくとも1つの実施形態によれば、(MA)Li3SiO4は、少なくとも部分的にEuLiAl34によって置き換えられていてよく、式(MA)1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:Eの蛍光体が得られる。その際、MAは、Li、Na、K、Rb、Cs、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、かつEは、Eu、Ce、Yb、Mnおよびそれらの組み合わせを含む群から選択され、有利にはE=Euである。有利には、MAは、Li、Na、K、Rbおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択される。殊に有利には、MA=Naである。前記蛍光体は、オキソニトリドリトアルモシリケート蛍光体である。0<y**<0.875または0<y**<0.5、特に有利には0.05≦y**≦0.45、殊に有利には0.1≦y**≦0.4、0.15≦y**≦0.35、または0.2≦y**≦0.3が適用される。驚くべきことに、該蛍光体は、Euの部分的に非常に高い割合にもかかわらず、濃度に応じたクエンチ挙動も、それと関連した効率損失も示さない。Euの割合が高いにもかかわらず、それにより該蛍光体は、驚くべきことに非常に効率的である。
組成式(MA)Li3SiO4:Eの蛍光体から出発して、少なくとも1つの実施形態によれば、LiO2は、少なくとも部分的にAlN2によって置き換えられていてよく、式(MA)Li3-y’Aly’SiO4-2y’2y’:Eの蛍光体が得られる。
組成式(MA)Li3SiO4:Eの蛍光体から出発して、少なくとも1つの実施形態によれば、LiOは、少なくとも部分的にMgNによって置き換えられていてよく、式(MA)Li3-y’’Mgy’’SiO4-y’’y’’:Eの蛍光体が得られる。
組成式(MA)Li3SiO4:Eの蛍光体から出発して、少なくとも1つの実施形態によれば、(MA)Oは、少なくとも部分的にCaNによって置き換えられていてよく、式(MA)1-w’’’Caw’’’Li3SiO4-w’’’w’’’:Eの蛍光体が得られる。
組成式(MA)Li3SiO4:Eの蛍光体から出発して、少なくとも1つの実施形態によれば、LiSiOは、少なくとも部分的にAl2Nによって置き換えられていてよく、式(MA)Li3-w’Al2w’Si1-w’4-w’w’:Eの蛍光体が得られる。
組成式(MA)Li3SiO4:Eの蛍光体から出発して、少なくとも1つの実施形態によれば、(MA)Li3SiO2は、少なくとも部分的にCaAl22によって置き換えられていてよく、式(MA)1-w’’Caw’’Li3-w’’Si1-w’’Al2w’’4-2w’’2w’’:Eの蛍光体が得られる。
少なくとも1つの実施形態によれば、MAは、Li、Na、K、Rb、Csおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択される。例えば、MAは、以下のように選択され得る:MA=Na、K、(Na,K)、(Rb,Li)。この場合に(Na,K)、(Rb,Li)は、NaおよびKからの組み合わせ、またはRbおよびLiからの組み合わせが存在することを意味する。このMAの選択は、多岐にわたり使用することが可能な特に効率的な蛍光体を生ずる。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
NaLi3-xSi1-xZnxAlx4:E、
NaLi3-xSi1-xMgxAlx4:E、
Na1-x’Cax’Li3Si1-x’Alx’4:E、
Na1-x’’Cax’’Li3-x’’Si1-x’’Mg2x’’4:E、
NaLi3-2zMg3zSi1-z4:E、
NaLi3Si1-2z’Alz’z’4:E
を有する。特に、x、x’、x’’、z、およびz’は、上述された意味に相応する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
(Nar1-r1Li3-xSi1-xZnxAlx4:E、
(Nar1-r1Li3-xSi1-xMgxAlx4:E、
(Nar1-r1-x’Cax’Li3Si1-x’Alx’4:E、
(Nar1-r1-x’’Cax’’Li3-x’’Si1-x’’Mg2x’’4:E、
(Nar1-r1Li3-2zMg3zSi1-z4:E、
(Nar1-r1Li3Si1-2z’Alz’z’4:E
を有し、式中、0≦r≦1、例えばr=0、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、1.0である。有利には、0≦r≦0.1、または0.1<r≦0.4、または0.4<r≦1.0、例えば有利にはr=0、0.125、0.25、0.5、または1.0である。特に、x、x’、x’’、z、およびz’は、上述された意味に相応する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
(Rbr’Li1-r’1Li3-xSi1-xZnxAlx4:E、
(Rbr’Li1-r’1Li3-xSi1-xMgxAlx4:E、
(Rbr’Li1-r’1-x’Cax’Li3Si1-x’Alx’4:E、
(Rbr’Li1-r’1-x’’Cax’’Li3-x’’Si1-x’’Mg2x’’4:E、
(Rbr’Li1-r’1Li3-2zMg3zSi1-z4:E、
(Rbr’Li1-r’1Li3Si1-2z’Alz’z’4:E
を有し、式中、0≦r’≦1、例えばr’=0、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、1.0、有利には0.25≦r’≦0.75、特に有利には0.4≦r’≦0.6、殊に有利にはr’=0.5である。特に、x、x’、x’’、z、およびz’は、上述された意味に相応する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
(Nar1-r1-y*Cay*Li3-2y*Al3y*Si1-y4-4y*4y*:E、
(Nar1-r)Li3-y’Aly’SiO4-2y’2y’:E、
(Nar1-r)Li3-y’’Mgy’’SiO4-y’’y’’:E、
(Nar1-r1-w’’’Caw’’’Li3SiO4-w’’’w:E、
(Nar1-r)Li3-w’Al2w’Si1-w’4-w’w’:E、
(Nar1-r1-w’’Caw’’Li3-w’’Si1-w’’Al2w’’4-2w’’2w’’:E、
を有し、式中、0≦r≦1、例えばr=0、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、1.0である。有利には、0≦r≦0.1、または0.1<r≦0.4、または0.4<r≦1.0、例えば有利にはr=0、0.25、0.5、または1.0である。特に、y*、y’、y’’、w’’’、w’、およびw’’は、上述された意味に相応する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
(Rbr’Li1-r’1-y*Cay*Li3-2y*Al3y*Si1-y*4-4y*4y*:E、
(Rbr’Li1-r’)Li3-y’Aly’SiO4-2y’2y’:E、
(Rbr’Li1-r’)Li3-y’’Mgy’’SiO4-y’’y’’:E、
(Rbr’Li1-r’1-w’’’Caw’’’Li3SiO4-w’’’w:E、
(Rbr’Li1-r’)Li3-w’Al2w’Si1-w’4-w’w’:E、
(Rbr’Li1-r’1-w’’Caw’’Li3-w’’Si1-w’’Al2w’’4-2w’’2w’’:E、
を有し、式中、0≦r’≦1、例えばr’=0、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、1.0、有利には0.25≦r’≦0.75、特に有利には、0.4≦r’≦0.6、殊に有利にはr’=0.5である。特に、y*、y’、y’’、w’’’、w’、およびw’’は、上述された意味に相応する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
Na1-y*Cay*Li3-2y*Al3y*Si1-y*4-4y*4y*:E、
NaLi3-y’Aly’SiO4-2y’N2y’:E、
NaLi3-y’’Mgy’’SiO4-y’’y’’:E、
Na1-w’’’Caw’’’Li3SiO4-w’’’w:E、
NaLi3-w’Al2w’Si1-w’4-w’w’:E、
Na1-w’’Caw’’Li3-w’’Si1-w’’Al2w’’4-2w’’2w’’:E、
を有する。特に、y*、y’、y’’、w’’’、w’、およびw’’は、上述された意味に相応する。
少なくとも1つの実施形態によれば、該蛍光体は、一般組成式(MA)1(TA)3(TD)1(XB)4:Eを有する。その場合に、MAは、Li、Na、K、Rb、Cs、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択される。有利には、MAは、Li、Na、K、Rb、Csおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択される。有利には、TAは、Li、Na、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択される。TDは、Si、Ge、Sm、Mn、Ti、Zr、Hf、Ceおよびそれらの組み合わせを含む四価の金属の群から選択される。XBは、O、Sおよびそれらの組み合わせを含む元素の群から選択される。Eは、Eu、Ce、Yb、Mnおよびそれらの組み合わせを含む群から選択され、有利にはE=Euである。特に、Eは、MAの格子位置または格子間位置を占有する。その場合に、電荷補償のために、さらなる元素、例えばTAおよび/またはTDの割合が変動し得る。例えば、E=Eu2+であり、かつ組成式MA+で置き換えられており、電荷補償は、TAおよび/またはTDの成分の変更を介して行われる。
少なくとも1つの実施形態によれば、該蛍光体は、一般組成式(MA)1(TA)3(TD)1(XB)4:Eを有する。その場合に、MAは、Li、Na、K、Rb、Csおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択される。TA=Li、TD=Si、およびXB=Oであり、かつEは、Eu、Ce、Yb、Mnおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される。有利には、E=Eu、またはEuとCe、Ybおよび/もしくはMnからの組み合わせが適用される。
驚くべきことに、MAの組成の変動により、蛍光体の、特にピーク波長および半値幅に関する特性を大幅に変更することができることが分かった。さらに、該蛍光体は、300nm〜460nm、または300nm〜500nmの範囲の、特に300nm〜450nmまたは300nm〜430nmの間の一次放射の大きな吸収能を有する。
例えば、式NaLi3SiO4:Euの蛍光体は、400nmの波長を有する一次放射による励起に際して電磁スペクトルの青色スペクトル領域で発光を示し、かつ狭帯域の発光、すなわち低い半値幅を有する発光を示す。400nmの波長を有する一次放射による励起に際して、それに対して式KLi3SiO4:Euの蛍光体は、青色スペクトル領域から赤色スペクトル領域までの非常に広帯域で発光を示すので、白色の光印象を生ずる。式(Na0.50.5)Li3SiO4:Eu、(Rb0.25Na0.75)Li3SiO4:Eu、(Cs0.25Na0.50.25)Li3SiO4:Eu、(Rb0.25Na0.50.25)Li3SiO4:Eu、および(Cs0.25Na0.25Rb0.25Li0.25)Li3SiO4:Euの蛍光体は、電磁スペクトルの青緑色スペクトル領域で狭帯域で発光を示し、式(Rb0.5Li0.5)Li3SiO4:Eu、(Rb0.5Na0.5)Li3SiO4:Eu、(Na0.250.75)Li3SiO4:Eu、(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Eu、および(Cs0.25Na0.250.25Li0.25)Li3SiO4:Euの蛍光体は、電磁スペクトルの緑色スペクトル領域で狭帯域で発光を示す。460nmの波長を有する一次放射による励起に際して、それに対して式Na0.1250.875Li3SiO4:Euの蛍光体は、黄橙色領域の帯域を有する。Na0.1250.875Li3SiO4:Euは、この他に青緑色領域の高い強度を有するさらなる発光ピークを示す。
以下の表において、蛍光体の特性を示す。
Figure 0006944515
種々の発光特性によって、それらの蛍光体は、種々の用途のために適している。青色または青緑色スペクトル領域とは、420nm〜520nmの間の電磁スペクトルの領域を表す。
緑色スペクトル領域とは、520nm〜580nmを含めたその間の電磁スペクトルの領域を表す。
赤色スペクトル領域とは、630nm〜780nmの間の電磁スペクトルの領域を表す。
黄色または黄橙色スペクトル領域とは、580nm〜630nmの間の電磁スペクトルの領域を表す。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、一般組成式(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:Eを有し、0≦r≦1、例えばr=0、0.05、0.1、0.125、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、1.0である。有利には、0≦r≦0.1、または0.1<r≦0.4、または0.4<r≦1.0、例えば有利にはr=0、0.125、0.25、0.5、または1.0である。有利には、TA=Li、TD=Si、およびXB=O、およびE=Eu、Ce、Yb、および/またはMnであり、有利にはE=Euである。驚くべきことに、前記蛍光体の特性、特にピーク波長および半値幅は、蛍光体中のNaおよびKの割合を変動させた場合に変化する。結果として、これらの蛍光体により種々の用途が使用可能である。1つの実施形態によれば、蛍光体(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Nar1-r)Li3SiO4:Eは、正方晶、単斜晶、または三斜晶の結晶系、特に正方晶または三斜晶の結晶系において結晶化する。有利には、この実施形態による蛍光体は、空間群I41/a、I4/m、またはP−1において結晶化する。特に有利には、この実施形態による蛍光体は、空間群I41/aもしくはI4/mを有する正方晶の結晶系において、または空間群P−1を有する三斜晶の結晶系において結晶化する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、式(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:Eを有し、式中、0.4<r≦1、有利には0.45<r≦1、殊に有利にはr=0.5または1を有する。有利には、TA=Li、TD=Si、およびXB=O、およびE=Eu、Ce、Yb、および/またはMnであり、かつ該蛍光体は、式(Nar1-r)Li3SiO4:Eを有する。有利には、E=Euが適用される。例えば、前記蛍光体は、式NaLi3SiO4:Eu、または(Na0.50.5)Li3SiO4:Euを有する。該蛍光体のピーク波長は、青色スペクトル領域、特に450nm〜500nmの間の領域にある。
蛍光体(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Nar1-r)Li3SiO4:E(式中、0.4<r≦1)、例えばNaLi3SiO4:Eu、または(Na0.50.5)Li3SiO4:Euは、特に白色放射を放出する変換型LEDにおいて使用するために適している。そのためには、該蛍光体は、赤色蛍光体および緑色蛍光体と組み合わされ得る。
公知の白色発光する変換型LEDは、青色の一次放射を放出する半導体チップと、赤色蛍光体および緑色蛍光体とを使用している。青色の一次照射と赤色および緑色の二次放射との重ね合わせにより、白色光が生ずる。この解決策での欠点は、エピタキシャル成長された半導体チップ、例えばGaNまたはInGaNをベースとする半導体チップが、放出される一次放射のピーク波長においてばらつきを有する場合があることである。そのことは、白色の全照射におけるばらつき、例えば色位置および演色性の変化をもたらす。それというのも、その一次放射が全照射に対する青色成分に寄与するからである。それは、特に1つの装置において複数の半導体チップを使用する場合に問題となる。ばらつきを抑えるために、該半導体チップは、その色位置に応じて選別されねばならない(「ビニング」)。放出される一次放射の波長に関する許容差が狭く設定されるほど、2つ以上の半導体チップからなる装置の品質はより一層高くなる。しかしまた、狭い許容差で選別されることにより、半導体チップのピーク波長は、可変の作動温度および順方向電流では大きく変化することがある。一般照明用途およびそれ以外の用途においては、そのことは光学的特性、例えば色位置および色温度の変化をもたらし得る。バックライト用途の場合には、そのことはさらに、青色の色位置のシフトをもたらし、それにより色空間の変化がもたらされる。
蛍光体(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0.4<r≦1)、例えばNaLi3SiO4:Eu、(Rbr*Na1-r*1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0<r*<0.4)、(Cs,Na,Rb,Li)1(TA)3(TD)1(XB)4:E、(Cs,Na,K)1(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Rb,Na,K)1(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Na0.50.5)Li3SiO4:Euは、300nm〜460nm、有利には300nm〜440nmの一次放射で効率的に励起することができる。300nm〜440nmの一次照射を有する、例えばGaInNをベースとする半導体チップの組み合わせは、明らかにより広い温度範囲およびより大きい順方向電流についての範囲にわたって安定である青色スペクトル領域における二次放射の放出をもたらす。300nm〜440nmの一次放射は可視性でなくまたはほとんど可視性ではないので、一次放射源として種々の半導体チップを使用することができ、それにもかかわらず、変換型LEDの一定かつ安定な発光スペクトルを得ることができる。こうして、半導体チップの手間のかかる「ビニング」は回避または簡素化することができ、効率を高めることができる。緑色蛍光体および赤色蛍光体との組み合わせにおいて、(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0.4<r≦1)は、それにより特に好ましくは、白色の変換型LEDにおけるその用途のために適している。
さらに、蛍光体(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Nar1-r)Li3SiO4:E(式中、0.4<r≦1)、特に(Na0.50.5)Li3SiO4:Euは、青色放射を放出する変換型LED等の照明装置で使用するために適している。そのような変換型LEDは、例えば信号灯、例えば青色灯のために使用される。これらの信号灯は、一方で非常に明るくなければならず、他方で規定の色位置範囲または規定の色位置になければならないので、この用途のためにあらゆる青色光源が適しているわけではない。他方で、蛍光体(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0.4<r≦1)、特に(Na0.50.5)Li3SiO4:Euを有する変換型LEDは、人間におけるメラトニン産生を抑えるために適している。該変換型LEDは、それにより覚醒および/または集中力を高める目的のために使用することができる。例えば、それらは、時差ボケを迅速に克服するために寄与し得る。さらに、該蛍光体または該蛍光体を有するLEDは、「カラーオンデマンド」用途のために、すなわち消費者の要求に沿った青色の色位置を有する変換型LEDのために、例えば規定の市場向けまたは製品向けの色を実現するために、例えば宣伝において、または自動車のインテリアのデザインにおいても適している。その一方で、変換型LEDのためには、青色放射を放出する(Rbr*Na1-r*1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0<r*<0.4、有利には0.1≦r*≦0.35、特に有利には0.2≦r*≦0.3、殊に有利にはr*=0.25)、または(Cs,Na,Rb,Li)1(TA)3(TD)1(XB)4:E、(Cs,Na,K)1(TA)3(TD)1(XB)4:E、および(Rb,Na,K)1(TA)3(TD)1(XB)4:Eが適している。例えば、前記蛍光体は、式NaLi3SiO4:Eu、または(Na0.50.5)Li3SiO4:Eu、(Rb0.25Na0.75)Li3SiO4:Eu、または(Cs0.25Na0.25Rb0.25Li0.25)Li3SiO4:Eu、(Cs0.25Na0.50.25)Li3SiO4:Eu、または(Rb0.25Na0.50.25)Li3SiO4:Euを有する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、式(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:Eを有し、式中、0.2<r≦0.4、有利には0.2<r≦0.3、殊に有利にはr=0.25を有する。有利には、TA=Li、TD=Si、およびXB=Oであり、かつ該蛍光体は、式(Nar1-r)Li3SiO4:Eを有する。Eは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択され、有利にはE=Euである。例えば、前記蛍光体は、式(Na0.250.75)Li3SiO4:Euを有する。該蛍光体のピーク波長は、特に緑色スペクトル領域にある。
蛍光体(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Nar1-r)Li3SiO4:E(式中、0.2<r≦0.4、有利には0.2<r≦0.4、特に有利には0.2<r≦0.3、殊に有利にはr=0.25)は、特にディスプレイのバックライトのための変換型LEDにおいて使用するために適している。
さらに、蛍光体(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Nar1-r)Li3SiO4:E(式中、0.2<r≦0.4、有利には0.2<r≦0.4)、特に(Na0.250.75)Li3SiO4:Euは、緑色放射を放出する変換型LED等の照明装置で使用するために適している。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、式(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:Eを有し、式中、0.05<r≦0.2、有利には0.1<r≦0.2を有する。有利には、TA=Li、TD=Si、およびXB=Oであり、かつ該蛍光体は、式(Nar1-r)Li3SiO4:Eを有する。Eは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択され、有利にはE=Euである。例えば、蛍光体Na0.1250.875Li3SiO4:Euである。
驚くべきことに、式(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Nar1-r)Li3SiO4:E(式中、0.05<r≦0.2)の蛍光体は、広い発光帯域を有する。特に、該蛍光体は、最高の強度を有するバンド(=ピーク波長)の他に、そのピーク波長での発光ピークと同様の高さの強度を有するさらなる発光ピークを有する。
蛍光体(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Nar1-r)Li3SiO4:E(式中、0.05<r≦0.2、有利には0.1<r≦0.2)、特にNa0.1250.875Li3SiO4:Euは、例えば白色放射を放出する変換型LED等の照明装置で使用するために適している。広い発光、特に青色領域または青緑色領域および黄橙色領域における2つの発光ピークによって、該蛍光体は、有利には変換型LED等の照明装置における唯一の蛍光体として使用され得る。特に、そのような変換型LEDを用いて、8000Kを上回る色温度および高い演色指数および大きい色空間カバー率を有する白色の全放射が生成され得、それは特に、一般照明およびディスプレイのバックライトのために使用することができる。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、式(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:Eを有し、式中、0≦r≦0.05、有利にはr=0を有する。有利には、TA=Li、TD=Si、およびXB=Oであり、かつ該蛍光体は、式(Nar1-r)Li3SiO4:Eを有する。Eは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択され、有利にはE=Euである。例えば、該蛍光体は、KLi3SiO4:Euである。該蛍光体は、青色スペクトル領域から赤色スペクトル領域までの非常に広帯域に発光するので、白色の光印象を生ずる。
蛍光体(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Nar1-r)Li3SiO4:E(式中、0≦r≦0.05)、特にKLi3SiO4:Euは、例えば白色放射を放出する変換型LED等の照明装置で使用するために適している。該蛍光体の広い発光によって、この蛍光体は、有利には変換型LED等の照明装置における唯一の蛍光体として使用され得る。
白色光の生成のために青色発光する半導体チップと赤色蛍光体および緑色蛍光体とを使用する公知の白色発光する変換型LEDと比較して、本明細書では、半導体チップの手間のかかるビニングを省くことができ、またはこれを少なくともより大きな許容差をもって実施することができる。人間の目によって知覚されないか、またはほとんど知覚されない一次放射(300nm〜460nm、有利には430nmまたは440nmまで)を有する半導体チップを使用することができる。製造、温度、または順方向電流により引き起こされる一次放射のばらつきは、全放射特性に影響を及ぼさない。2種以上の蛍光体を使用するのに比べて、蛍光体の濃度の変動による色の適合は必要とされない。それというのも、1種の蛍光体だけによって発光スペクトルが生成され、そのため一定であるからである。変換型LEDは、こうして高いスループットで製造することができる。それというのも、色の適合または手間のかかるチップのビニングが必要とされないからである。1種だけの蛍光体の選択的な分解による色のシフト、または発光スペクトルへのその他の悪影響は生じない。用途に応じて、一次放射の部分変換も行うことができる。該蛍光体を300nm〜460nmの範囲の一次放射で励起することが可能であるので、一次放射、有利には電磁スペクトルの短波長の青色領域における一次放射が全放射に寄与することで、それにより照らされた物体はより白く、より鮮やかに、したがって魅力的に見えるようになる。それにより、例えばテキスタイル中の蛍光増白剤を励起することができる。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、一般組成式(Rbr’Li1-r’1(TA)3(TD)1(XB)4:Eを有し、式中、0≦r’≦1、例えばr’=0、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、1.0、有利には0.25≦r’≦0.75、特に有利には0.4≦r’≦0.6、殊に有利にはr’=0.5である。有利には、TA=Li、TD=Si、およびXB=Oであり、かつ該蛍光体は、式(Rbr’Li1-r’)Li3SiO4:Eを有する。Eは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択され、有利にはE=Euである。これらの蛍光体は、低い半値幅を有し、かつ多岐にわたり使用可能であることが分かった。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、一般組成式(K,Na,Li,Cs)1(TA)3(TD)1(XB)4:Eを有し、その際、該蛍光体中には、K、Na、Li、およびCsが含まれている。有利には、TA=Li、TD=Si、およびXB=Oであり、かつ該蛍光体は、式(K,Na,Li,Cs)Li3SiO4:Eを有する。Eは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択され、有利にはE=Euである。特に有利には、該蛍光体は、式(Cs0.25Na0.250.25Li0.25)(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Cs0.25Na0.250.25Li0.25)Li3SiO4:Eを有する。該蛍光体のピーク波長は、特に緑色スペクトル領域にあり、かつ50nm未満の半値幅を有する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、一般組成式(Rb,Na,Li,Cs)1(TA)3(TD)1(XB)4:Eを有し、その際、該蛍光体中には、Rb、Na、Li、およびCsが含まれている。有利には、TA=Li、TD=Si、およびXB=Oであり、かつ該蛍光体は、式(Rb,Na,Li,Cs)Li3SiO4:Eを有する。Eは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択され、有利にはE=Euである。特に有利には、該蛍光体は、式(Cs0.25Na0.25Rb0.25Li0.25)(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Cs0.25Na0.25Rb0.25Li0.25)Li3SiO4:Eを有する。該蛍光体のピーク波長は、特に青色スペクトル領域にあり、かつ30nm未満の半値幅を有する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、一般組成式(Cs,Na,K)1(TA)3(TD)1(XB)4:Eを有し、その際、該蛍光体中には、Na、K、およびCsが含まれている。有利には、TA=Li、TD=Si、およびXB=Oであり、かつ該蛍光体は、式(Cs,Na,K)Li3SiO4:Eを有する。Eは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択され、有利にはE=Euである。特に有利には、該蛍光体は、式(Cs0.25Na0.500.25)(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Cs0.25Na0.500.25)Li3SiO4:Eを有する。該蛍光体のピーク波長は、特に青色スペクトル領域にあり、かつ30nm未満の半値幅を有する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、一般組成式(Rb,Na,K)1(TA)3(TD)1(XB)4:Eを有し、その際、該蛍光体中には、Na、K、およびRbが含まれている。有利には、TA=Li、TD=Si、およびXB=Oであり、かつ該蛍光体は、式(Rb,Na,K)Li3SiO4:Eを有する。Eは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択され、有利にはE=Euである。特に有利には、該蛍光体は、式(Rb0.25Na0.500.25)(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Rb0.25Na0.500.25)Li3SiO4:Eを有する。該蛍光体のピーク波長は、特に青色スペクトル領域にあり、かつ30nm未満の半値幅を有する。
前記蛍光体(Rb,Na,Li,Cs)1(TA)3(TD)1(XB)4:E、(Cs,Na,K)1(TA)3(TD)1(XB)4:E、および(Rb,Na,K)1(TA)3(TD)1(XB)4:Eは、特に白色放射を放出する変換型LEDにおいて使用するために適している。そのためには、該蛍光体は、それぞれ赤色蛍光体および緑色蛍光体と組み合わされ得る。また、これらの蛍光体は、青色放射を放出する変換型LED等の照明装置で使用するために適している。
少なくとも1つの実施形態によれば、蛍光体(Rb,Na,Li,Cs)1(TA)3(TD)1(XB)4:E、(K,Na,Li,Cs)1(TA)3(TD)1(XB)4:E、(Rb,Na,K)1(TA)3(TD)1(XB)4:E、(Cs,Na,K)(TA)3(TD)1(XB)4:E、(K,Na,Li,Cs)Li3SiO4:E、(Rb,Na,Li,Cs)Li3SiO4:E、(Rb,Na,K)Li3SiO4:E、または(Cs,Na,K)Li3SiO4:Eは、正方晶の結晶系において結晶化する。有利には、この実施形態による蛍光体は、空間群I4/mにおいて結晶化する。特に有利には、この実施形態による蛍光体は、空間群I4/mを有する正方晶において結晶化する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、一般組成式(K1-r’’-r’’’Nar’’Lir’’’1(TA)3(TD)1(XB)4:Eを有し、式中、0<r’’<0.5、および0<r’’’<0.5、例えばr’’=0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、およびr’’’=0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45である。有利には、0.1<r’’<0.4、および0.1<r’’’<0.4、特に有利には0.2<r’’<0.3、および0.2<r’’’<0.3である。有利には、TA=Li、TD=Si、およびXB=Oであり、かつ該蛍光体は、式(K1-r’’-r’’’Nar’’Lir’’’1Li3SiO4:Eを有する。Eは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択され、有利にはE=Euである。驚くべきことに、前記蛍光体の特性、特にピーク波長および半値幅は、蛍光体中のNa、LiおよびKの割合を変動させた場合に変化する。結果として、これらの蛍光体は、種々の用途で使用可能である。例えば、前記蛍光体は、式(K0.5Na0.25Li0.25)Li3SiO4:Euを有する。該蛍光体のピーク波長は、特に緑色スペクトル領域にあり、かつ50nm未満の半値幅を有する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体(K1-r’’-r’’’Nar’’Lir’’’1(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(K1-r’’-r’’’Nar’’Lir’’’1Li3SiO4:Eは、正方晶または単斜晶の結晶系において結晶化する。有利には、この実施形態による蛍光体は、空間群I4/mまたはC2/mにおいて結晶化する。特に有利には、この実施形態による蛍光体は、空間群I4/mを有する正方晶の結晶系、または空間群C2/mを有する単斜晶の結晶系において、特に有利には空間群C2/mを有する単斜晶の結晶系において結晶化する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、一般組成式(Rbr*Na1-r*1(TA)3(TD)1(XB)4:Eを有し、式中、0<r*<1、例えばr*=0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95である。有利には、TA=Li、TD=Si、およびXB=Oであり、かつ該蛍光体は、式(Rbr*Na1-r*)Li3SiO4:Eを有する。Eは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択され、有利にはE=Euである。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体(Rbr*Na1-r*1(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Rbr*Na1-r*)Li3SiO4:Eは、正方晶または単斜晶の結晶系において結晶化する。有利には、この実施形態による蛍光体は、空間群I4/mまたはC2/mにおいて結晶化する。特に有利には、この実施形態による蛍光体は、空間群I4/mを有する正方晶の結晶系において、または空間群C2/mを有する単斜晶の結晶系において結晶化する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、一般組成式(Rbr*Na1-r*1(TA)3(TD)1(XB)4:Eを有し、式中、0.4≦r*<1.0、有利には0.4≦r*<0.875、または0.4≦r*≦0.75、特に有利には0.4≦r*≦0.6、殊に有利にはr*=0.5である。有利には、TA=Li、TD=Si、およびXB=Oであり、かつ該蛍光体は、式(Rbr*Na1-r*)Li3SiO4:Eを有する。Eは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択され、有利にはE=Euである。例えば、前記蛍光体は、式(Rb0.5Na0.5)Li3SiO4:Euを有する。該蛍光体のピーク波長は、特に緑色スペクトル領域にあり、かつ42nm〜44nmの間の半値幅を有する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、一般組成式(Rbr*Na1-r*1(TA)3(TD)1(XB)4:Eを有し、式中、0<r*<0.4、例えばr*=0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、有利には0.1≦r*≦0.35、特に有利には0.2≦r*≦0.3、殊に有利にはr*=0.25である。有利には、TA=Li、TD=Si、およびXB=Oであり、かつ該蛍光体は、式(Rbr*Na1-r*)Li3SiO4:Eを有する。Eは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択され、有利にはE=Euである。該蛍光体のピーク波長は、有利には青色スペクトル領域にあり、かつ20nm〜24nmの間の半値幅を有する。
前記蛍光体(Rbr*Na1-r*1(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Rbr*Na1-r*)Li3SiO4:E(式中、0<r*<0.4、有利には0.1≦r*≦0.35、特に有利には0.2≦r*≦0.3、殊に有利にはr*=0.25)は、特に白色放射を放出する変換型LEDにおいて使用するために適している。そのためには、該蛍光体は、赤色蛍光体および緑色蛍光体と組み合わされ得る。
さらに、蛍光体(Rbr*Na1-r*1(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Rbr*Na1-r*)Li3SiO4:E(式中、0<r*<0.4、有利には0.1≦r*≦0.35、特に有利には0.2≦r*≦0.3、殊に有利にはr*=0.25)は、青色放射を放出する変換型LED等の照明装置において使用するために適している。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、式(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:E、もしくは(Nar1-r)Li3SiO4:E(式中、0.2<r≦0.4、有利には0.2<r≦0.3、特に有利にはr=0.25)、または(Rbr’Li1-r’1(TA)3(TD)1(XB)4:E、もしくは(Rbr’Li1-r’)Li3SiO4:E(式中、0≦r’≦1、有利には0.25≦r’≦0.75、特に有利には0.4≦r’≦0.6)を有する。有利には、TA=Li、TD=Si、およびXB=Oである。該蛍光体のピーク波長は、特に緑色スペクトル領域にあり、かつ50nm未満の半値幅を有する。
テレビ、コンピュータモニタ、タブレット、およびスマートフォン等の多くのディスプレイ用途において、製造業者は、色を生き生きと実物通りに再現することに努めている。それというのも、それは消費者にとって非常に魅力的であるからである。
ディスプレイ、例えばLDCディスプレイのバックライトのための光源は、一般照明のための光源とは異なる。一般照明のための光源への要求は、高い演色指数を達成するために、特に高い光収率と連続的なスペクトルとの組み合わせにある。LCDディスプレイ(「液晶ディスプレイ」)およびその他のディスプレイの場合に、色は、原色の赤色、緑色、および青色によって再現される。ディスプレイで再現され得る色のバンド幅は、したがって赤色、緑色、および青色の広がったカラートライアングルによって制限される。これらの色は、バックライトに関するスペクトルから、赤色、緑色、および青色のカラーフィルタによって相応してフィルタされる。しかしながら、カラーフィルタを透過した放射の波長範囲は、依然として非常に広い。したがって、できる限り広い色空間をカバーするためには、非常に狭帯域の発光を有する、つまり緑色、青色、および赤色スペクトル領域において低い半値幅を有する光源が必要とされる。バックライト用途のための光源としては、主として、青色発光する半導体チップが、緑色スペクトル領域にピーク波長を有する蛍光体、および赤色スペクトル領域にピーク波長を有する蛍光体と組み合わされ、その際、それらの蛍光体は、できる限り低い発光の半値幅を有する。その場合に、理想的には、発光ピークは、それぞれのカラーフィルタの透過領域と完全に等しいため、できる限り僅かな光しか失われず、最大効率が達成され、そして達成可能な色空間を制限する異なるカラーチャンネルのクロストークまたは重複が低減される。
バックライト用途のための変換型LEDは、従来は緑色蛍光体として、例えばイットリウム−アルミニウム−ガーネット、ルテチウム−アルミニウム−ガーネット、またはβ−SiAlON(Si6-zAlzz8-z:RE、またはSi6-xAlzy8-y:REz(式中、RE=希土類金属)が使用される。しかしながら、イットリウム−アルミニウム−ガーネットは、大きな半値幅を有する発光ピークを有するので、達成可能な色空間のかなりのフィルタ損失により制限されて、効率も下がる。β−SiAlONは、60nm未満の半値幅をもって緑色スペクトル領域における狭帯域発光を示し、それにより、ガーネット系蛍光体を用いるよりも飽和した緑色の再現がもたらされる。しかし、そのβ−SiAlONには、良好な内部量子効率および外部量子効率が欠けているため、バックライト全体は僅かな効率でしか構成されない。さらに、この蛍光体の製造は、非常に高い温度および高価な機器を必要とする。それにより、該蛍光体は、その製造の点で非常に高価であり、したがってまたこの蛍光体を有する変換型LEDの製造も非常に高価である。
量子ドットも、その非常に狭帯域の発光に基づいてバックライト用途のための一次放射の変換のために使用される。しかしながら、量子ドットは、特にバックライト用途のための変換型LEDの周囲条件では非常に不安定である。さらに、大抵の市販されている量子ドットは、HgまたはCd等の有害な元素を有し、その濃度は、市販の電気機器および電子機器におけるRoHS指令(危険物質の削減、「reduction of hazardous substances」、EUガイドライン2011/65/EU)のもと制限されている。
驚くべきことに、本発明による蛍光体(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0.2<r≦0.4)、(Rbr’Li1-r’1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0≦r’≦1)、(K1-r’’-r’’’Nar’’Lir’’’1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0<r’’<0.5、および0<r’’’<0.5)、(K,Na,Li,Cs)(TA)3(TD)1(XB)4:E、ならびに(Rbr*Na1-r*1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0.4≦r*<1.0)、例えば、(Rb0.5Li0.5)Li3SiO4:Eu、(Na0.250.75)Li3SiO4:Eu、(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Eu、(Cs0.25Na0.250.25Li0.25)Li3SiO4:Eu、および(Rb0.5Na0.5)Li3SiO4:Euは、緑色スペクトル領域においてピーク波長を有し、かつ非常に小さい半値幅を有し、したがって特に白色発光する照明装置、例えば白色発光する変換型LEDのために、青色の一次放射を放出する半導体チップおよび赤色蛍光体と組み合わせて、バックライト用途のために、特にディスプレイ等の表示エレメントのために適している。有利には、そのような白色発光する変換型LEDにより、特に大きな色のバンド幅を達成することができる。本発明による蛍光体(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0.2<r≦0.4)、(Rbr’Li1-r’1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0≦r’≦1)、(K1-r’’-r’’’Nar’’Lir’’’1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0<r’’<0.5、および0<r’’’<0.5)、(K,Na,Li,Cs)(TA)3(TD)1(XB)4:E、ならびに(Rbr*Na1-r*1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0.4≦r*<1.0)、例えば、(Rb0.5Li0.5)Li3SiO4:Eu、(Na0.250.75)Li3SiO4:Eu、(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Eu、(Cs0.25Na0.250.25Li0.25)Li3SiO4:Eu、および(Rb0.5Na0.5)Li3SiO4:Euの低い半値幅によって、発光ピークは、標準的な緑色のフィルタの透過領域と大きな重複を示すので、僅かな光しか失われず、かつ達成可能な色空間は大きい。
緑色の波長領域で放射を放出する緑色LEDは、一方で、直接的に緑色発光する半導体チップによって、または青色発光またはUV発光する半導体チップと緑色蛍光体とを含む変換型LEDの形で得ることができる。直接的に緑色発光する半導体チップは、非常に低い量子効率を示す。変換型LEDでは、一次放射は、一方で完全に緑色の二次放射に変換され得(完全変換)、または他方では部分的にのみ緑色の二次放射に変換され得(部分変換)、その一次放射の残りの成分はフィルタによりフィルタされるので、該変換型LEDは、二次放射、特に緑色の二次放射のみ、またはほぼそれのみを放出する。
本発明による緑色蛍光体(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0.2<r≦0.4)、(Rbr’Li1-r’1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0≦r’≦1),(K1-r’’-r’’’Nar’’Lir’’’1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0<r’’<0.5、および0<r’’’<0.5)、(Cs,Na,K,Li)1(TA)3(TD)1(XB)4:E、有利には(Cs0.25Na0.250.25Li0.25)(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Rbr*Na1-r*1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0.4≦r*<0.875)、例えば(Rb0.5Li0.5)Li3SiO4:Eu、(Na0.250.75)Li3SiO4:Eu、(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Eu、(Cs0.25Na0.250.25Li0.25)Li3SiO4:Eu、または(Rb0.5Na0.5)Li3SiO4:Euを有する変換型LEDは、それに対して非常に効率的であり、カラーフィルタを使用せずとも高い色度および高い性能を示す。
従来では、(Y,Lu)3(Al,Ga)512:Ce、オルトシリケート、またはオキソニトリドオルトシリケートが、緑色蛍光体として使用される。従来の変換型LEDは、しばしば低い効率および色度を有する。これらの欠点を回避するために、発光の適合のためにフィルタが使用される。しかしながら、それは変換型LEDの全性能に悪影響を及ぼす。
半導体チップと本発明による式(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0.2<r≦0.4)、および(Rbr’Li1-r’1(TA)3(TD)1(XB)4:E(式中、0≦r’≦1)、例えば(Rb0.5Li0.5)Li3SiO4:Eu、および(Na0.250.75)Li3SiO4:Euの緑色蛍光体とを有する変換型LEDは、それに対して非常に効率的であり、カラーフィルタを使用しなくても高い色度および高い性能を示す。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:Na1-y*Cay*Li3-2y*Al3y*Si1-y*4-4y*4y*:Eを有し、式中、0<y*<0.875、有利には0<y*≦0.5、特に有利には0<y*≦0.3、殊に有利には0<y*≦0.1である。例えば、y*=0.01、0.02、0.03、0.04、または0.05が適用される。Eは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される。有利には、E=EuまたはEu2+である。
驚くべきことに、式NaLi3SiO4:Euの蛍光体は、公知の蛍光体CaLiAl34:Euと同形の結晶構造を有することが分かった。2つの化合物が同形の結晶構造において結晶化するということは、特に、一方の化合物の原子が、結晶構造内で、もう一方の化合物の対応する原子と同じ位置を占有することを意味する。それにより、構造内の構成単位同士の連結は不変のままである。酸化物および窒化物の場合の同形の結晶構造は不定形である。それというのも、窒化物は酸化物に対して、通常は、結晶構造内で多面体、特に四面体のより高い縮合度を示すからである。そのことは、この場合に特に驚くべきことである。それというのも、本発明による式NaLi3SiO4:Euの蛍光体の縮合度は1であり、それに対して典型的なオキソシリケートは、0.5以下の縮合度を有するからである。驚くべきことに、本発明者らは、組成式NaLi3SiO4:Euの蛍光体から出発して、元素Na、Li、Si、Oを部分的に元素Ca、Li、AlおよびNにより置き換えることで、式Na1-y*Cay*Li3-2y*Al3y*Si1-y4-4y*4y*:Euの蛍光体を得ることができることを見出した。この蛍光体は、特に混合相で存在するので、NaLi3SiO4:Euの結晶構造内で、格子位置は、元素Ca、Li、AlおよびNで部分的に占有されている。
公知の蛍光体CaLiAl34:Euは、電磁スペクトルの赤色領域で発光する、約670nmでピーク波長を有し、約60nmの半値幅を有し、かつNaLi3SiO4と同形の結晶構造において結晶化する蛍光体である。それに比べて、NaLi3SiO4:Euは、電磁スペクトルの青色スペクトル領域において約470nmのピーク波長をもって発光を示し、より狭帯域の発光、すなわち60nmより低い半値幅を有する発光を示す。前記蛍光体の本発明による混合相によって、有利には式Na1-y*Cay*Li3-2y*Al3y*Si1-y4-4y*N4y*:Euの蛍光体であって、CaLiAl34の割合が変動され得る(それは、式中で係数y*により表現される)蛍光体を得ることができる。この変動によって、可変の組成により470nm〜670nmの間の範囲のピーク波長を調整することが可能な蛍光体を得ることができる。したがって、該蛍光体は、要求に応じてまたは用途に応じて、所望の色位置に関して狙い通りに調整することができる。したがって、1つだけの蛍光体により、驚くべきことに、青色から赤色までのほぼすべての可視領域の色を生成することができる。
蛍光体Na1-y*Cay*Li3-2y*Al3y*Si1-y*4-4y*4y*:E(式中、0<y*<0.875、有利には0<y*≦0.5、特に有利には0<y*≦0.3、殊に有利には0<y*≦0.1)のピーク波長は、有利には青色または緑色スペクトル領域にある。該蛍光体は、特に緑色蛍光体および赤色蛍光体と組み合わせて白色の変換型LEDのために、特に一般照明のために適している。さらに、該蛍光体は、有色の変換型LEDに適している。
少なくとも1つの実施形態によれば、蛍光体Na1-y*Cay*Li3-2y*Al3y*Si1-y*4-4y*4y*:Eは、正方晶の結晶系において結晶化する。有利には、この実施形態による蛍光体は、空間群I41/aにおいて結晶化する。特に有利には、この実施形態による蛍光体は、空間群I41/aを有する正方晶において結晶化する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
Na1-y***Sry***Li3-2y***Al3y***Si1-y***4-4y***4y***:Eを有し、式中、0<y***<0.875、有利には0<y***≦0.5、特に有利には0<y***≦0.3である。例えば、y***=0.01、0.02、0.03、0.04、または0.05が適用される。Eは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される。有利には、E=EuまたはEu2+である。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、式:
(MB)b(TA)e(TC)g(TD)h(XB)l(XC)m:E
を有し、式中、
− MBは、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Mn、Eu、Yb、Ni、Fe、Coおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、
− TAは、Li、Na、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− TCは、B、Al、Ga、In、Y、Fe、Cr、Sc、希土類金属およびそれらの組み合わせを含む三価の金属の群から選択され、
− TDは、Si、Ge、Sn、Mn、Ti、Zr、Hf、Ceおよびそれらの組み合わせを含む四価の金属の群から選択され、
− XB=Oおよび/またはS、
− XC=N、
− b=1、
− e+g+h=4、
− l+m=4、
− 2b+e+3g+4h−2l−3m=0、およびm<3.5、またはl>0.5、
− E=Eu、Ce、Yb、および/またはMn、有利にはE=Eu
である。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、式:
(MB)b(TA)e(TC)g(TD)h(XB)l(XC)m:E
を有し、式中、
− MBは、Mg、Ca、Sr、Baおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、
− TAは、Li、Naおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− TCは、B、Al、Gaおよびそれらの組み合わせを含む三価の金属の群から選択され、
− TDは、Si、Geおよびそれらの組み合わせを含む四価の金属の群から選択され、
− XC=N、
− XB=O、
− b=1、
− e+g+h=4、
− l+m=4、
− 2b+e+3g+4h−2l−3m=0、およびm<3.5、またはl>0.5、
− E=Eu、Ce、Yb、および/またはMn、有利にはE=Eu
である。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
(MB)(Si0.25Al-1/8+r**/2Li7/8-r**/24(O1-r**r**4:E
を有し、式中、0.25≦r**≦1、有利には0.25<r**<0.875、特に有利には0.4≦r**≦0.8である。MBは、Mg、Ca、Sr、Baおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、かつE=Eu、Ce、Ybおよび/またはMn、有利にはE=Euである。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
Sr(Si0.25Al-1/8+r**/2Li7/8-r**/24(O1-r**r**4:E
を有し、式中、0.25≦r**≦1、有利には0.25<r**<0.875、特に有利には0.4≦r**≦0.8であり、かつE=Eu、Ce、Yb、および/またはMnである。前記蛍光体は、特に化合物SrSiLi33N:Eu(r**=0.25)、およびSr2Si2Al3Li38:Eu(r**=1)の混合相である。
本発明による混合相によって、有利には窒素の割合が変動され得る(それは、式中で係数r**により表現される)蛍光体を得ることができる。この変動によって、可変の組成により黄色スペクトル領域から赤色スペクトル領域までのピーク波長を調整することが可能な蛍光体を得ることができる。したがって、該蛍光体は、要求に応じてまたは用途に応じて、所望の色位置および/または演色指数に関して狙い通りに調整することができる。したがって、1つだけの蛍光体により、驚くべきことに可視領域、特に黄色から赤色までの多くの色を生成することができる。
少なくとも1つの実施形態によれば、蛍光体(MB)(Si0.25Al-1/8+r**/2Li7/8-r**/24(O1-r**r**4:E、またはSr(Si0.25Al-1/8+r**/2Li7/8-r**/24(O1-r**r**4:Eは、正方晶の結晶系において結晶化する。有利には、この実施形態による蛍光体は、空間群I4/mにおいて結晶化する。特に有利には、この実施形態による蛍光体は、空間群I4/mを有する正方晶において結晶化する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
Na1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:E
を有し、式中、0<y**≦1.0、有利には0<y**<0.875、または0<y**<0.5、特に有利には0.05≦y**≦0.45、殊に有利には0.1≦y**≦0.4、0.15≦y**≦0.35、または0.2≦y**≦0.3である。E=Eu、Ce、Yb、および/またはMnであり、有利にはE=Euである。
驚くべきことに、式Na1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:E、有利にはNa1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:Euは、NaLi3SiO4:EまたはNaLi3SiO4:Eu(y**=0)と、化合物EuLiAl34(y**=1)との間の混合相として製造することができ、さらに類を見ない特性を有する効率的な蛍光体であることが分かった。この蛍光体は、特に混合相で存在するので、NaLi3SiO4:Euの結晶構造内で格子位置は、元素Eu、Li、AlおよびNで部分的に占有されている。
NaLi3SiO4:Euは、青色スペクトル領域において発光を示す。本発明によるNaLi3SiO4:Euと化合物EuLiAl34との混合相によって、有利には、式Na1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:Euの蛍光体であって、EuLiAl34の割合が変動され得る(それは、式中で係数r**により表現される)蛍光体を得ることができる。この変動によって、可変の組成により黄色領域から赤色領域までの範囲でピーク波長を調整することが可能な蛍光体を得ることができる。したがって、該蛍光体は、要求に応じてまたは用途に応じて、所望の色位置に関して狙い通りに調整することができる。したがって、1つだけの蛍光体により、驚くべきことに、黄色から赤色までのほぼすべての可視領域の色を生成することができる。
少なくとも1つの実施形態によれば、蛍光体Na1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:Euは、正方晶の結晶系において結晶化する。有利には、この実施形態による蛍光体は、空間群I4/mにおいて結晶化する。特に有利には、この実施形態による蛍光体は、空間群I4/mを有する正方晶において結晶化する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、式:
(MB)b(TA)e(TC)g(XB)l(XC)m:E
を有し、式中、
− MBは、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Mn、Eu、Yb、Ni、Fe、Coおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、
− TAは、Li、Na、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− TCは、B、Al、Ga、In、Y、Fe、Cr、Sc、希土類金属およびそれらの組み合わせを含む三価の金属の群から選択され、
− XB=O、
− XC=N、
− b=1、
− e+g=4、
− l+m=4、
− 2b+e+3g−2l−3m=0、およびm<3.5、またはl>0.5、
− E=Eu、Ce、Yb、および/またはMn、有利にはE=Eu
である。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、式:
(MB)b(TA)e(TC)g(XB)l(XC)m:E
を有し、式中、
− MBは、Mg、Ca、Sr、Ba、Znおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、
− TAは、Li、Na、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− TCは、B、Al、Gaおよびそれらの組み合わせを含む三価の金属の群から選択され、
− XB=O、
− XC=N、
− b=1、
− e+g=4、
− l+m=4、
− 2b+e+3g−2l−3m=0、およびm<3.5、またはl>0.5、
− E=Eu、Ce、Yb、および/またはMn、有利にはE=Eu
である。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
(MB)Li3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu
を有し、式中、0<x**≦1.0、有利には0<x**<0.875、特に有利には0.125≦x**<0.875、または0.125≦x**≦0.5、殊に有利には0.125≦x**≦0.45である。MBは、Mg、Ca、Sr、Ba、Znおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択される。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu
を有し、式中、0<x**≦1.0、有利には0<x**<0.875、特に有利には0.125≦x**<0.875、または0.125≦x**≦0.5、殊に有利には0.125≦x**≦0.45である。
驚くべきことに、SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Euは、SrLi3AlO4:Eu(x**=0)と、化合物SrLiAl34(x**=1)との間の混合相として製造することができ、さらに類を見ない特性を有する効率的な蛍光体であることが分かった。特に、前記蛍光体は、低い半値幅を有する。SrLiAl34:Euは、狭帯域で赤色スペクトル領域で発光する公知の蛍光体である。本発明によるSrLi3AlO4:Euと化合物SrLiAl34との混合相によって、有利には式SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Euの蛍光体であって、SrLiAl3N4の割合が変動され得る(それは、式中で係数x**により表現される)蛍光体を得ることができる。この変動によって、可変の組成により緑色領域から黄色領域または黄橙色領域までの範囲でピーク波長を調整することが可能な蛍光体を得ることができる。それにより、公知の蛍光体で達成することができなかった色位置を達成することができる。したがって、該蛍光体は、要求に応じてまたは用途に応じて、緑色領域から黄色領域における所望の色位置に関して狙い通りに調整することができる。
驚くべきことに、式SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Euの蛍光体は、x**の増大に伴いx**≧0.1250以降から同じ結晶構造において結晶化するが、その場合に、単位格子の格子体積は増大し、同時にx**の増大に伴い、ピーク波長は、より長波長の領域に、特に緑色スペクトル領域から赤色スペクトル領域にまでシフトすることが分かった。それにより、蛍光体SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu(式中、0.125≦x**≦1、有利には0.125≦x**<0.875、特に有利には0.125≦x**≦0.5、殊に有利には0.125≦x**≦0.45)は、多岐にわたり使用することができ、特に単独の蛍光体としてSrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Euを有する有色の変換型LEDのために適している。さらに、前記蛍光体は、有利には80nm未満の低い半値幅を有する。
蛍光体SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu(式中、特にx**≧0.1250)は、例えば白色放射を放出する変換型LED等の照明装置において使用するために適しており、その際、青色の一次放射と二次放射との重ね合わせにより、白色の全放射が得られる。該蛍光体は、非常にロバスト性であり、かつ有利には、3600K未満、特に3400K±100Kの色温度およびプランク曲線に近い色位置を有する全放射を放出する変換型LEDを得ることが可能である。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、以下の一般組成式:
SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu
を有し、式中、0<x**<0.125、有利には0<x**<0.120である。
蛍光体SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu(式中、0<x**<0.125)は、驚くべきことに、SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu(式中、x**≧0.125)の結晶構造と同形の結晶構造において結晶化しない。特に、0<x**<0.125の蛍光体は、結晶構造の結晶学的超格子としてx**≧0.125を有する蛍光体の別形により説明することができる結晶構造を形成することができる。
有利には、この蛍光体のピーク波長は、電磁スペクトルの緑色領域にある。SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu(式中、x**≧0.125)と比較して、半値幅は、有利にはより低い。
少なくとも1つの実施形態によれば、蛍光体(MB)Li3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu、またはSrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Euは、正方晶の結晶系において結晶化する。有利には、この実施形態による蛍光体は、空間群I4/mにおいて結晶化する。特に有利には、この実施形態による蛍光体は、空間群I4/mを有する正方晶において結晶化する。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、UCr44、CsKNa2Li12Si416、またはRbLi5{Li[SiO4]}2と同じ原子配列を有する結晶構造において結晶化する。前記蛍光体が、UCr44、CsKNa2Li12Si416、またはRbLi5{Li[SiO4]}2と同じ原子配列を有する結晶構造において結晶化するということは、これ以降、蛍光体の原子の順序が、UCr44、CsKNa2Li12Si416、またはRbLi5{Li[SiO4]}2における原子の順序と同じパターンに従うことを意味する。言い換えると、前記結晶構造は、UCr44、CsKNa2Li12Si416、またはRbLi5{Li[SiO4]}2と同じ構造モチーフを示す。例えば、式(Na0.50.5)Li3SiO3:Euの蛍光体は、CsKNa2Li12Si416と同じ原子配列を有する結晶構造において結晶化し、その場合に、Kは、CsおよびKの位置を占有し、Naは、Naの位置を占有し、Liは、Liの位置を占有し、Siは、Siの位置を占有し、かつOは、Oの位置を占有する。別のイオン種での置換に際してイオン半径が変動することによって、原子の絶対位置(原子配置)が変化し得る。
前記蛍光体はまた、UCr44により誘導される構造と同じ原子配列を有する結晶構造NaLi3SiO4またはKLi3GeO4においても結晶化し得る。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、
− NaLi3SiO4
− KLi3SiO4
− RbLi5{Li[SiO4]}2
− UCr44
− CsKNa2Li12Si416、または
− CsKNaLi9{Li[SiO4]}4
と同じ構造型において結晶化する。
前記実施形態の結晶構造は、特に三次元的に連結された三次元骨格を特徴とする。その場合に、TA、TB、TC、TD、TEおよび/またはTFは、XA、XB、XCおよび/またはXDによって取り囲まれており、それらから生ずる構成単位は、有利には共通の角および辺を介して連結されている。この配置は、三次元的に広がるアニオン性構成単位をもたらす。それらから生ずる空隙またはチャンネルにおいて、MA、MB、MC、および/またはMDが配置されている。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、TA、TB、TC、TD、TE、および/またはTFがXA、XB、XC、および/またはXDによって取り囲まれており、かつそれらから生ずる構成単位が共通の角および辺を介して連結されて、空隙またはチャンネルを有する三次元骨格となり、該空隙またはチャンネル中にMA、MB、MCおよび/またはMDが配置されている。特に、前記構成単位は、四面体であり、その際、有利にはXA、XB、XCおよび/またはXDは、該四面体の角を占有し、TA、TB、TC、TD、TEおよび/またはTFは、該四面体の中心に配置されている。
例えば、KLi3GeO4と同形である前記実施形態の結晶構造KLi3SiO4:Eにおいては、LiおよびSiはOによって取り囲まれており、架橋された(Li/Si)O4四面体からなる三次元骨格の形のアニオン性構成単位を形成する。その場合に生ずる空隙において、K原子は、歪んだ正方形状に8個のO原子によって取り囲まれている。
前記実施形態の結晶構造RbLi5{Li[SiO4]}2:Eにおいて、Li原子およびSiの一部はOにより取り囲まれており、かつ三次元骨格の形のアニオン性構成単位を形成する。その場合に、Si原子は、歪んだ四面体状に4個のO原子によって取り囲まれている。前記構成単位に関与するLi原子は、その第一配位球において歪んだ平面三角形状に3個のO原子によって取り囲まれている。周囲にさらなるO原子が加えられると、その配位は、歪んだ四面体または歪んだ三方両錐形とも記載され得る。生じた空隙において、Rb原子は歪んだ立方体状に8個のO原子により取り囲まれているが、Li原子の別の部分は、歪んだ平面四角形状に4個のO原子によって取り囲まれている。
本明細書で開示される蛍光体の化学組成に依存して、MA、MB、MC、および/またはMDの周りの配位球の激しい歪みが引き起こされ得る。それは、例えば実施例NaLi3SiO4:Eの場合には、Na原子の周囲が歪んだ三角柱として存在し、またはさらなるO原子が加えられると歪んだ角が落とされた立方体として存在する。
上述の蛍光体の実施形態は、以下に示される方法により製造することができる。したがって、蛍光体のために記載されるすべての特徴は、その製造方法のためにも適用され、その逆も適用される。
蛍光体の製造方法が示される。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記蛍光体は、一般組成式:
(MA)a(MB)b(MC)c(MD)d(TA)e(TB)f(TC)g(TD)h(TE)i(TF)j(XA)k(XB)l(XC)m(XD)n:E
を有する。この場合に、MAは、一価の金属の群から選択され、MBは、二価の金属の群から選択され、MCは、三価の金属の群から選択され、MDは、四価の金属の群から選択され、TAは、一価の金属の群から選択され、TBは、二価の金属の群から選択され、TCは、三価の金属の群から選択され、TDは、四価の金属の群から選択され、TEは、五価の元素の群から選択され、TFは、六価の元素の群から選択され、XAは、ハロゲンを含む元素の群から選択され、XBは、O、Sおよびそれらの組み合わせを含む元素の群から選択され、XC=NおよびXD=Cである。さらに、
− a+b+c+d=t、
− e+f+g+h+i+j=u、
− k+l+m+n=v、
− a+2b+3c+4d+e+2f+3g+4h+5i+6j−k−2l−3m−4n=w、
− 0.8≦t≦1、
− 3.5≦u≦4、
− 3.5≦v≦4、
− (−0.2)≦w≦0.2、かつ
E=Eu、Ce、Ybおよび/またはMn、
が適用される。有利には、0≦m<0.875v、および/またはv≧l>0.125vである。
前記方法は、以下の方法工程:
A)蛍光体の出発物質を混合する工程、
B)A)で得られた混合物を500℃〜1400℃の間、有利には700℃〜1400℃の間の温度T1に加熱する工程、
C)該混合物を500℃〜1400℃の、有利には700℃〜1400℃の間の温度T1で0.5分間〜10時間にわたり強熱する工程、
を含む。
1つの実施形態においては、前記出発物質は粉体として存在する。
1つの実施形態においては、方法工程C)の後に、さらなる方法工程:
D)前記混合物を室温に冷却させる工程
が続く。室温とは、特に20℃を表す。
1つの実施形態においては、方法工程D)に続いて再び方法工程B)およびC)が行われ、その後に方法工程D)において得られた蛍光体は加熱または強熱される。このさらなる強熱過程によって、蛍光体の光学的特性を改善することができる。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記出発物質は、A)で得られた混合物の方法工程B)における加熱において溶融する。
加熱速度および冷却速度は、例えば1時間当たりに250℃であり得る。
1つの実施形態においては、前記方法工程B)、C)および/またはD)は、フォーミングガス雰囲気下で行われる。有利には、該フォーミングガスにおいて、窒素:水素の比率は、92.5:7.5である。
1つの実施形態においては、前記方法工程B)、C)および/またはD)は、管状炉中で行われる。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記方法は、以下の方法工程A):
A)K2CO3、Cs2CO3、Na2CO3、および/またはRb2CO3を含む出発物質を混合する工程
を含む。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記方法は、以下の方法工程A):
A)SiO2、Eu23、Li2CO3と、K2CO3、Cs2CO3、Na2CO3、およびRb2CO3からの少なくとも1種の炭酸塩とを含むまたはそれらからなる出発物質を混合する工程
を含む。特に、前記出発物質を使用する場合に、蛍光体(Nar1-r)Li3SiO4:Eu、(Rbr’Li1-r’)Li3SiO4:Eu、および(K1-r’’-r’’’Nar’’Lir’’’)Li3SiO4:Eu、有利にはNaLi3SiO4:Eu、KLi3SiO4:Eu、(Na0.50.5)Li3SiO4:Eu、(Rb0.5Li0.5)Li3SiO4:Eu、(Na0.250.75)Li3SiO4:Eu、および(Na0.250.5Li0.25)Li3SiO4:Euが製造され得る。
少なくとも1つの実施形態によれば、前記方法は、以下の方法工程A):
A)CaO、NaF、LiN3、Li2O、LiAlH4、AlF3、SiO2、およびEuF3を含むまたはそれらからなる出発物質を混合する工程
を含む。特に、前記出発物質が使用される場合に、式Na1-y*Cay*Li3-2y*Al3y*Si1-y4-4y*4y*:Eu、例えばNa0.97Ca0.03Li2.94Al0.09Si0.973.880.12:Euの蛍光体が製造され得る。
前記製造方法は、蛍光体のためのその他の多くの製造方法と比べて非常に簡単に実施することができる。特に、保護ガス雰囲気は必要とされない。それというのも、該生成物は、湿分または酸素に強いからである。さらに、合成は控えめな温度で行われ、したがって非常にエネルギー効率が良い。それにより、例えば使用される炉への要求は低い。前記出発物質は、廉価に市場から入手可能であり、毒性ではない。
実施例
本発明による蛍光体の第1の実施例(AB1)は、組成式NaLi3SiO4:Eu2+(Naの物質量に対して2mol%のEu2+)を有し、以下のように製造される:Na2CO3、Li2CO3、SiO2、およびEu23を、前記組成式に相当する化学量論比で開放したニッケル坩堝中で溶融させる。出発物質の秤量分を、以下の第1表に示す。混合された出発物質を含むニッケル坩堝を、フォーミングガス雰囲気(N2:H2=92.5:7.5)下で約1000℃に1時間にわたり加熱し、引き続き冷却した。同じフォーミングガス雰囲気下で、蛍光体の融点未満の温度へとさらに加熱を実施することで、蛍光体の光学的特性をさらに改善することができる。
第1表:
Figure 0006944515
前記蛍光体の出発物質は、市販されており、安定であり、さらに非常に廉価である。比較的低い温度での簡単な合成により、前記蛍光体はその製造の点で非常に廉価なものとなり、それにより経済的に魅力的なものとなる。
第1の実施例(AB1)の蛍光体は、電磁スペクトルの青色スペクトル領域において発光を示す。
本発明による蛍光体の第2の実施例(AB2)は、組成式KLi3SiO4:Eu2+(Kの物質量に対して2mol%のEu2+)を有し、以下のように製造される:K2CO3、Li2CO3、SiO2、およびEu23を、前記組成式に相当する化学量論比で開放したニッケル坩堝中で溶融させる。出発物質の秤量分を、以下の第2表に示す。混合された出発物質を含むニッケル坩堝を、フォーミングガス雰囲気(N2:H2=92.5:7.5)下で約1000℃に1時間にわたり加熱し、引き続き冷却した。同じフォーミングガス雰囲気下で、蛍光体の融点未満の温度へとさらに加熱を実施することで、蛍光体の光学的特性をさらに改善することができる。
第2表:
Figure 0006944515
第2の実施例(AB2)の蛍光体は、電磁スペクトルの青色スペクトル領域から赤色スペクトル領域までの広い発光を示し、それにより3500K未満の色温度を有する白色の、特に温白色の放射を放出する。
本発明による蛍光体の第3の実施例(AB3)は、組成式(Na0.50.5)Li3SiO4:Eu2+(NaおよびKの物質量に対して2mol%のEu2+)またはNaKLi6Si28:Eu2+を有し、以下のように製造される:K2CO3、Na2CO3、Li2CO3、SiO2、およびEu23を、前記組成式に相当する化学量論比で開放したニッケル坩堝中で溶融させる。出発物質の秤量分を、以下の第3表に示す。混合された出発物質を含むニッケル坩堝を、フォーミングガス雰囲気(N2:H2=92.5:7.5)下で800℃〜1100℃に1時間〜8時間にわたり加熱し、引き続き冷却した。同じフォーミングガス雰囲気下で、蛍光体の融点未満の温度へとさらに加熱を実施することで、蛍光体の光学的特性をさらに改善することができる。
第3表:
Figure 0006944515
第3の実施例(AB3)の蛍光体は、電磁スペクトルの青色スペクトル領域において発光を示す。
本発明による蛍光体の第4の実施例(AB4)は、組成式(Na0.250.75)Li3SiO4:Eu2+(NaおよびKの物質量に対して2mol%のEu2+)またはNaK3Li12Si416:Eu2+を有し、以下のように製造される:K2CO3、Na2CO3、Li2CO3、SiO2、およびEu23を、前記組成式に相当する化学量論比で開放したニッケル坩堝中で混合する。出発物質の秤量分を、以下の第4表に示す。混合された出発物質を含むニッケル坩堝を、フォーミングガス雰囲気(N2:H2=92.5:7.5)下で900℃〜1100℃に4時間にわたり加熱し、引き続き冷却した。同じフォーミングガス雰囲気下で、蛍光体の融点未満の温度へとさらに加熱を実施することで、蛍光体の光学的特性をさらに改善することができる。
第4表:
Figure 0006944515
第4の実施例(AB4)の蛍光体は、電磁スペクトルの緑色スペクトル領域において発光を示す。
本発明による蛍光体の第5の実施例(AB5)は、組成式(Rb0.5Li0.5)Li3SiO4:Eu2+((Rb0.5Li0.5)の物質量に対して2mol%のEu2+)またはRbLiLi6Si28:Eu2+を有し、以下のように製造される:Rb2CO3、Li2CO3、SiO2、およびEu23を、前記組成式に相当する化学量論比で開放したニッケル坩堝中で混合する。出発物質の秤量分を、以下の第5表に示す。混合された出発物質を含むニッケル坩堝を、フォーミングガス雰囲気(N2:H2=92.5:7.5)下で約1000℃に4時間にわたり加熱し、引き続き冷却した。引き続き、得られた生成物を粉砕し、緑色の粉体が得られる。
同じフォーミングガス雰囲気下で、蛍光体の融点未満の温度へとさらに加熱を実施することで、蛍光体の光学的特性をさらに改善することができる。
第5表:
Figure 0006944515
第5の実施例(AB5)の蛍光体は、電磁スペクトルの緑色スペクトル領域において発光を示す。
本発明による蛍光体の第6の実施例(AB6)は、組成式Na1-y*Cay*Li3-2y*Al3y*Si1-y*4-4y*4y*:Eu(式中、y*=0.03、NaおよびCaの物質量に対して約2mol%のEu2+)を有し、以下のように製造される:CaO、NaF、NiN3、Li2O、LiAlH4、AlF3、SiO2、およびEuF3を、前記組成式に相当する化学量論比で溶接で閉じられたタンタル製アンプル中で最高950℃に加熱する。加熱または焼成過程の間に、前記アンプルは、アンプルの酸化(安定性の低下)、ひいては加熱時の蒸発した出発物質の蒸気圧に起因する破裂を避けるために、真空のガラス管中にある。室温に冷却した後に、蛍光体の個々の結晶を副生成物から単離し、構造的かつ光学的に調査され得る。出発物質の秤量分を、以下の第6表に示す。
第6表:
Figure 0006944515
比較的低い温度での合成により、前記蛍光体はその製造の点で非常に廉価なものとなり、それにより経済的に魅力的なものとなる。該蛍光体の単結晶のエネルギー分散型X線分析法によって、NaおよびCaの全物質量に対して3mol%の平均Ca割合、および窒素および酸素の全物質量に対して3mol%の窒素割合が測定されたので、Na0.97Ca0.03Li2.94Al0.09Si0.973.880.12:Euと一致している。
第6の実施例(AB6)の蛍光体は、電磁スペクトルの青緑色スペクトル領域において発光を示す。
本発明による蛍光体の第7の実施例(AB7)は、組成式(Na0.250.5Li0.25)Li3SiO4:Eu2+またはNaK2Li(Li3SiO44:Eu2+を有し、以下のように製造される:K2CO3、Na2CO3、Li2CO3、SiO2、およびEu23を、前記組成式に相当する化学量論比で開放したニッケル坩堝中で混合する。出発物質の秤量分を、以下の第7表に示す。混合された出発物質を含むニッケル坩堝を、フォーミングガス雰囲気(N2:H2=92.5:7.5)下で750℃に4時間にわたり加熱し、引き続き冷却した。同じフォーミングガス雰囲気下で、蛍光体の融点未満の温度へとさらに加熱を実施することで、蛍光体の光学的特性をさらに改善することができる。冷却した後に、明るい緑色の結晶の凝集物が得られ、それを、例えばメノー乳鉢中で粉砕することにより個々の結晶に引き離す。
第7表:
Figure 0006944515
第7の実施例(AB7)の蛍光体は、電磁スペクトルの緑色スペクトル領域において発光を示す。単結晶回折法によって、前記蛍光体に組成式(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Eu2+を割り当てることができる。
本発明による蛍光体の第8の実施例(AB8)は、組成式(Rb0.5Na0.5)Li3SiO4:Eu2+またはRbNaLi6Si28:Eu2+を有し、以下のように製造される:Rb2CO3、Na2CO3、Li2CO3、SiO2、およびEu23を、前記組成式に相当する化学量論比で開放したニッケル坩堝中で混合する。出発物質の秤量分を、以下の第8表に示す。混合された出発物質を含むニッケル坩堝を、フォーミングガス雰囲気(N2:H2=92.5:7.5)下で700℃〜1000℃の間の温度に1時間〜8時間にわたり加熱し、引き続き冷却した。引き続き、得られた生成物を粉砕し、緑色の粉体が得られる。
同じフォーミングガス雰囲気下で、蛍光体の融点未満の温度へとさらに加熱を実施することで、蛍光体の光学的特性をさらに改善することができる。
第8表:
Figure 0006944515
第8の実施例(AB8)の蛍光体は、電磁スペクトルの緑色スペクトル領域において発光を示す。
本発明による蛍光体の第9の実施例(AB9)は、組成式(Rb0.25Na0.75)Li3SiO4:Eu2+またはRbNa3Li12Si416:Eu2+を有し、以下のように製造される:Rb2CO3、Na2CO3、Li2CO3、SiO2、およびEu23を、前記組成式に相当する化学量論比で開放したニッケル坩堝中で混合する。出発物質の秤量分を、以下の第9表に示す。混合された出発物質を含むニッケル坩堝を、フォーミングガス雰囲気(N2:H2=92.5:7.5)下で700℃〜1000℃の間の温度に1時間〜8時間にわたり加熱し、引き続き冷却した。引き続き、得られた生成物を粉砕し、緑色の粉体が得られる。
同じフォーミングガス雰囲気下で、蛍光体の融点未満の温度へとさらに加熱を実施することで、蛍光体の光学的特性をさらに改善することができる。
第9表:
Figure 0006944515
第9の実施例(AB9)の蛍光体は、電磁スペクトルの青色スペクトル領域において発光を示す。
本発明による蛍光体の第10の実施例(AB10)は、組成式Sr(Si0.25Al-1/8+r**/2Li7/8-r**/24(O1-r**r**4(式中、r**=0.67)、したがってSrSiAl0.84Li2.161.322.68:Eu2+を有し、以下のように製造される:NaLi3SiO4、SrO、LiAlH4、およびEu23を、開放したニッケル坩堝中で混合する。出発物質の秤量分を、以下の第10表に示す。混合された出発物質を含むニッケル坩堝を、フォーミングガス雰囲気(N2:H2=92.5:7.5)下で800℃〜1000℃の間、有利には900℃の温度に1時間〜8時間、有利には2時間〜6時間、殊に有利には4時間にわたり管状炉内で加熱し、引き続き冷却した。
同じフォーミングガス雰囲気下で、蛍光体の融点未満の温度へとさらに加熱を実施することで、蛍光体の光学的特性をさらに改善することができる。
第10表:
Figure 0006944515
第10の実施例(AB10)の蛍光体は、電磁スペクトルの黄色または黄橙色スペクトル領域において発光を示す。第10の実施例の組成は、単結晶のエネルギー分散型X線分析法および単結晶回折法によって測定した。
本発明による蛍光体の第11の実施例(AB11)は、組成式Na1-y**Euy*Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:Eu(式中、y**=0.2224)を有し、以下のように製造される:CaO、LiF、LiN3、Li2O、LiAlH4、SiO2、およびEuF3を、溶接で閉じられたタンタル製アンプル中で最高900℃に加熱する。加熱または焼成過程の間に、前記アンプルは、アンプルの酸化(安定性の低下)、ひいては加熱時の蒸発した出発物質の蒸気圧に起因する破裂を避けるために、真空のガラス管中にある。室温に冷却した後に、蛍光体の個々の橙色の結晶を副生成物から単離し、構造的かつ光学的に調査され得る。出発物質の秤量分を、以下の第11表に示す。
第11表:
Figure 0006944515
第11の実施例(AB11)の蛍光体は、電磁スペクトルの黄橙色スペクトル領域において発光を示す。
本発明による蛍光体の第12の実施例(AB12)は、組成式SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu(式中、x**=0.2014)を有し、以下のように製造される:SrAl24:EuおよびLiN3を、溶接で閉じられたタンタル製アンプル中で最高900℃に加熱する。加熱または焼成過程の間に、前記アンプルは、アンプルの酸化(安定性の低下)、ひいては加熱時の蒸発した出発物質の蒸気圧に起因する破裂を避けるために、真空のガラス管中にある。室温に冷却した後に、蛍光体の個々の黄色/緑色の結晶を副生成物から単離し、構造的かつ光学的に調査され得る。出発物質の秤量分を、以下の第12表に示す。
第12表:
Figure 0006944515
該蛍光体は、1000℃未満の比較的低い温度で製造することができるので、費用を削減した合成が可能となる。
第12の実施例(AB12)の蛍光体は、電磁スペクトルの緑色ないし黄色スペクトル領域において発光を示す。
組成式SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Euを有する蛍光体のさらなる実施例は、以下の第13表による出発物質を、開放したニッケル坩堝中で混合することにより製造される。混合された出発物質を含むニッケル坩堝を、フォーミングガス雰囲気(N2:H2=92.5:7.5)下で800℃〜1200℃の間、有利には900℃の温度に12時間まで、有利には4時間〜8時間にわたり大気圧または軽い減圧下で管状炉内で加熱し、引き続き冷却した。室温に冷却した後に、個々の黄色/緑色の結晶を単離することができる。
第13表:
Figure 0006944515
Figure 0006944515
Figure 0006944515
本発明による蛍光体の第13の実施例(AB13)は、組成式(Cs0.25Na0.250.25Li0.25)Li3SiO4:Eu2+を有し、第8の実施例と同様に製造される。出発物質は、以下の第14表に示されている。
第14表:
Figure 0006944515
第13の実施例(AB13)の蛍光体は、電磁スペクトルの緑色スペクトル領域において発光を示す。
本発明による蛍光体の第14の実施例(AB14)は、組成式(Cs0.25Na0.500.25)Li3SiO4:Eu2+を有し、第8の実施例と同様に製造される。出発物質は、以下の第15表に示されている。
第15表:
Figure 0006944515
第14の実施例(AB14)の蛍光体は、電磁スペクトルの青色スペクトル領域において発光を示す。
本発明による蛍光体の第15の実施例(AB15)は、組成式(Rb0.25Na0.500.25)Li3SiO4:Eu2+を有し、第8の実施例と同様に製造される。出発物質は、以下の第16表に示されている。
第16表:
Figure 0006944515
第15の実施例(AB15)の蛍光体は、電磁スペクトルの青色スペクトル領域において発光を示す。
本発明による蛍光体の第16の実施例(AB16)は、組成式(Rb0.25Na0.25Cs0.25Li0.25)Li3SiO4:Eu2+を有し、第8の実施例と同様に製造される。出発物質は、以下の第17表に示されている。
第17表:
Figure 0006944515
第16の実施例(AB16)の蛍光体は、電磁スペクトルの青色スペクトル領域において発光を示す。
本発明による蛍光体の第17の実施例(AB17)は、組成式(Na0.1250.875)Li3SiO4:Eu2+またはNaK7(Li3SiO48:Eu2+を有し、以下のように製造される:K2CO3、Na2CO3、Li2CO3、SiO2、およびEu23を、前記組成式に相当する化学量論比で開放したニッケル坩堝中で混合する。出発物質の秤量分を、以下の第18表に示す。混合された出発物質を含むニッケル坩堝を、フォーミングガス雰囲気(N2:H2=92.5:7.5)下で1000℃に4時間にわたり加熱し、引き続き一定の冷却速度で300℃に冷却した。炉を止め、室温に冷却した後に、黄緑色の単結晶が単離される。
第18表:
Figure 0006944515
第17の実施例(AB17)の蛍光体は、電磁スペクトルの青緑色スペクトル領域および黄橙色スペクトル領域において発光を示す。
本発明のさらなる有利な実施形態および実施態様は、以下で図面と関連付けて記載される実施例から明らかである。
置換実験からの可能な電気的中性な組成式の選択を示す。 置換実験からの可能な電気的中性な組成式の選択を示す。 置換実験からの可能な電気的中性な組成式の選択を示す。 置換実験からの可能な電気的中性な組成式の選択を示す。 置換実験からの可能な電気的中性な組成式の選択を示す。 置換実験からの可能な電気的中性な組成式の選択を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例についてのクベルカ−ムンク関数を示す。 本発明による蛍光体の実施例の光学的特性の比較例との比較を示す。 実施例の発光スペクトルの比較例との比較を示す。 実施例の発光スペクトルの比較例との比較を示す。 実施例のクベルカ−ムンク関数の比較例との比較を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 銅−Kα1線またはモリブデン−Kα1線を使用したX線回折粉末回折図を示す。 本発明による蛍光体の実施例のX線粉末回折図のリートベルト精密化を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例についてのクベルカ−ムンク関数を示す。 本発明による蛍光体の実施例を有する変換型LEDの発光スペクトルの比較例との比較を示す。 本発明による蛍光体の実施例を有する変換型LEDの発光スペクトルの比較例との比較を示す。 本発明による蛍光体の実施例を有する変換型LEDの光学的特性の比較例との比較を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 銅−Kα1線またはモリブデン−Kα1線を使用したX線回折粉末回折図を示す。 本発明による蛍光体の実施例のX線粉末回折図のリートベルト精密化を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例についてのクベルカ−ムンク関数を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 本発明による蛍光体の実施例のX線粉末回折図のリートベルト精密化を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 実施例の発光スペクトルの比較例およびメラトニン産生に関する感度曲線との比較を示す。 種々の蛍光体および種々の青色発光LEDの発光スペクトルとメラトニン産生に関する感度曲線との重ね合わせを示す。 CIE標準表(1931)における種々の蛍光体の色位置を示す。 実施例の一次放射の種々のドミナント波長での色度の比較例との比較を示す。 実施例の一次放射の種々のドミナント波長での色度の比較例との比較を示す。 実施例の一次放射の種々のドミナント波長での色度の比較例との比較を示す。 種々の励起波長でシミュレートされたLEDスペクトルを示す。 種々の励起波長でシミュレートされたLEDスペクトルを示す。 種々の励起波長でシミュレートされたLEDスペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例についてのクベルカ−ムンク関数を示す。 銅−Kα1線またはモリブデン−Kα1線を使用したX線回折粉末回折図を示す。 本発明による蛍光体の実施例のX線回折粉末回折図の反射位置および反射の相対強度を示す。 従来の蛍光体と比較した、本発明による蛍光体の実施例の熱消光挙動を示す。 本発明による蛍光体の実施例の光学的特性の比較例との比較を示す。 実施例の発光スペクトルの比較例との比較を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせによる色空間rec2020のカバー率を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせによる色空間rec2020のカバー率のグラフ図を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせによる色空間rec2020のカバー率のグラフ図を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせによる色空間rec2020のカバー率のグラフ図を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせによる色空間rec2020のカバー率のグラフ図を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせによる色空間rec2020のカバー率のグラフ図を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせによる色空間rec2020のカバー率のグラフ図を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせによる色空間rec2020のカバー率のグラフ図を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせによる色空間rec2020のカバー率のグラフ図を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせのフィルタされたスペクトルの種々の標準色空間および色位置のカバー率を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせのフィルタされたスペクトルの種々の標準色空間および色位置のカバー率を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせのフィルタされたスペクトルの種々の標準色空間および色位置のカバー率を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせによる一次放射λdom=448nmでの励起に際してのフィルタされたスペクトルの広がった色空間を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせによる一次放射λdom=448nmでの励起に際してのフィルタされたスペクトルの広がった色空間を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせによる一次放射λdom=448nmでの励起に際してのフィルタされたスペクトルの広がった色空間を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせによる一次放射λdom=448nmでの励起に際してのフィルタされたスペクトルの広がった色空間を示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせを有する変換型LEDのシミュレートされた発光スペクトルを示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせを有する変換型LEDのシミュレートされた発光スペクトルを示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせを有する変換型LEDのシミュレートされた発光スペクトルを示す。 緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせを有する変換型LEDのシミュレートされた発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例についてのクベルカ−ムンク関数を示す。 銅−Kα1線またはモリブデン−Kα1線を使用したX線回折粉末回折図を示す。 本発明による蛍光体の実施例の光学的特性の比較例との比較を示す。 実施例の発光スペクトルの比較例との比較を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 実施例の発光スペクトルの比較例との比較を示す。 本発明による蛍光体の実施例の光学的特性の比較例との比較を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 実施例の発光スペクトルの比較例との比較を示す。 本発明による蛍光体の実施例の光学的特性の比較例との比較を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例についてのクベルカ−ムンク関数を示す。 実施例の発光スペクトルの比較例との比較を示す。 本発明による蛍光体の実施例の光学的特性の比較例との比較を示す。 従来の蛍光体と比較した、本発明による蛍光体の実施例の熱消光挙動を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 本発明による蛍光体の実施例のX線粉末回折図のリートベルト精密化を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例についてのクベルカ−ムンク関数を示す。 実施例の発光スペクトルの比較例との比較を示す。 本発明による蛍光体の実施例の光学的特性の比較例との比較を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 本発明による蛍光体の実施例のX線粉末回折図のリートベルト精密化を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 従来の蛍光体と比較した、本発明による蛍光体の実施例の熱消光挙動を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例についてのクベルカ−ムンク関数を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 実施例の光学的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 銅−Kα1線またはモリブデン−Kα1線を使用したX線回折粉末回折図を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 実施例の光学的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 銅−Kα1線またはモリブデン−Kα1線を使用したX線回折粉末回折図を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 実施例の光学的特性を示す。 CIE標準表(1931)における種々の蛍光体の色位置を示す。 本発明による蛍光体の実施例の光学的特性の比較例との比較を示す。 実施例の発光スペクトルの比較例との比較を示す。 本発明による蛍光体の実施例の光学的特性の比較例との比較を示す。 本発明による蛍光体の実施例を有する変換型LEDの発光スペクトルの比較例との比較を示す。 本発明による蛍光体の実施例を有する変換型LEDの光学的特性の比較例との比較を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例についてのクベルカ−ムンク関数を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例についてのクベルカ−ムンク関数を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例についてのクベルカ−ムンク関数を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例についてのクベルカ−ムンク関数を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 本発明による蛍光体の実施例のX線粉末回折図のリートベルト精密化を示す。 本発明による蛍光体の実施例のX線粉末回折図のリートベルト精密化を示す。 本発明による蛍光体の実施例のX線粉末回折図のリートベルト精密化を示す。 本発明による蛍光体の実施例のX線粉末回折図のリートベルト精密化を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 実施例の光学的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 実施例の光学的特性を示す。 ピーク波長の、単位格子の格子体積に対する依存性を示す。 ピーク波長の、単位格子の格子体積に対する依存性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 実施例の光学的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の発光スペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例を有する変換型LEDの光学的特性の比較例との比較を示す。 CIE標準表(1931)における種々の蛍光体の色位置を示す。 種々の励起波長でシミュレートされたLEDスペクトルを示す。 本発明による蛍光体の実施例を有する変換型LEDの光学的特性の比較例との比較を示す。 種々の励起波長でシミュレートされたLEDスペクトルを示す。 種々の変換型LEDのフィルタされた全放射の広がった色空間を示す。 種々の変換型LEDのフィルタされた全放射の広がった色空間を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 本発明による蛍光体の実施例についての結晶構造の一部を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 本発明による蛍光体の実施例の特徴的特性を示す。 銅−Kα1線またはモリブデン−Kα1線を使用したX線回折粉末回折図を示す。
図1A、1B、1C、1D、1E、および1Fは、置換実験によって一般組成式(MA)a(MB)b(MC)c(MD)d(TA)e(TB)f(TC)g(TD)h(TE)i(TF)j(XA)k(XB)l(XC)m(XD)nと同様に得ることができる可能な電気的中性の蛍光体を含む表を示す。示された置換は、例示的なものにすぎず、その他の置換も同様に可能である。前記賦活剤Eは、それぞれ一般式においてのみ示されており、具体的な実施形態においては示されていないが、具体的な実施形態においても存在する。
図2においては、組成式NaLi3SiO4を有する本発明による蛍光体の第1の実施例AB1の発光スペクトルが示されている。x軸にはナノメートルで波長がプロットされており、y軸にはパーセントで発光強度がプロットされている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体は、400nmの波長の一次放射により励起された。該蛍光体は、32nmまたは1477cm-1の半値幅を有し、473nmのドミナント波長を有し、ピーク波長は、約469nmである。
図3は、nmでの波長λに対してプロットされた、本発明による蛍光体の第1の実施例(AB1)についての正規化されたクベルカ−ムンク関数(K/S)を示す。この場合に、K/Sは、以下のように計算された:
K/S=(1−Rinf2/2Rinf
式中、Rinfは、蛍光体の拡散反射(Remission)に相当する。
図3から、本発明による蛍光体の第1の実施例(AB1)についてのK/Sの最大値が、約360nmであることが明らかである。高いK/S値は、この領域における高い吸収を意味する。該蛍光体は、約300nm〜430nmまたは440nm以降の一次放射により効率的に励起され得る。
図4においては、第1の比較例(VB1:BaMgAl1017:Eu)、第2の比較例(VB2:Sr5(PO43Cl:Eu)、第3の比較例(VB3:BaMgAl1017:Eu)、および本発明による蛍光体の第1の実施例NaLi3SiO4:Eu(AB1)の間の半値幅(FWHM)、ピーク波長(λpeak)、ドミナント波長(λdom)、および光収率(LER)の比較が示されている。VB1およびVB3は、Euの濃度の点で異なる。すべての蛍光体は、電磁スペクトルの青色領域の放射を放出する。本発明による蛍光体NaLi3SiO4:Euのピーク波長は、比較例と比較して幾らか長波長である。明らかなように、本発明による蛍光体NaLi3SiO4:Euは、比較例よりも明らかに低い半値幅、および/またはより高い光収率(LER)を有する。ピーク波長のより長波長へのシフトおよびより小さい半値幅により、視覚感度曲線との重複が高まる。したがって、本発明による蛍光体は、非常に高く、かつ比較例と比べてより高い発光効率または光収率を有する。
図5および6は、図4に記載されているVB1、VB2、VB3、およびAB1の発光スペクトルを示す。図5において、x軸にはナノメートルで波長がプロットされており、y軸にはパーセントで発光強度がプロットされている。図6において、x軸にはcm-1で波数がプロットされており、y軸にはパーセントで発光強度がプロットされている。ここでは、本発明による蛍光体NaLi3SiO4:Euの、VB1およびVB3(BaMgAl1017:Eu)と比較して大幅に低い半値幅が明らかとなる。BaMgAl1017:Eu蛍光体は、さらにAB1に対して、350nmの波長以降の低い吸収を示す(比較図7)。それにより、比較的大きな半値幅と一緒に、蛍光体VB1およびVB3の比較的粗悪な色度がもたらされる。確かに公知の蛍光体VB2は小さい半値幅を示すが、これが塩素を含有するという欠点を有する。多くの用途は、塩素含量に関する厳しい条件に従うので、この蛍光体の使用はそのため制限される。欠点はまた、その製造に際しての腐食性のHClの遊離の危険性であり、合成設備およびその維持対策のための費用が増加する。
図7は、nmでの波長λに対してプロットされた、図4に定義されている種々の蛍光体VG1、VG2、VG3、およびAB1についての正規化されたクベルカ−ムンク関数(K/S)を示す。符号VG1、VG2、およびVG3を有する曲線は、公知の蛍光体についてのK/Sを表し、符号AB1を有する曲線は、本発明による蛍光体の第1の実施例についてのK/Sを表す。本発明による蛍光体AB1は、比較例VG1、VG2、およびVG3と比較して、より大きな波長で、特に360nm以降の範囲の波長において、より高い吸収を示すことが明らかである。そのことは、電磁スペクトルのUV領域から青色領域における、特に300nm〜460nmの間の範囲の、有利には300nm〜430nmまたは440nmの間の範囲のピーク波長の一次放射により本発明による蛍光体の効率的な励起が可能であるので、特に有利である。したがって、本発明による蛍光体は、300nm〜430nmまたは440nmの間の範囲の一次放射を示す半導体チップと組み合わせて特に好ましく使用することが可能である。
図8は、蛍光体NaLi3SiO4:Euの正方晶の結晶構造の概略図を示す。斜線の丸は、Na原子を表す。該結晶構造は、B.Nowitzki,R. Hoppe,Neues ueber Oxide vom Typ A[(TO)n]:NaLi3SiO4,NaLi3GeO4,NaLi3TiO4,Revue de Chimie minerale,1986,23,217−230に記載されているようなNaLi3SiO4の結晶構造に相当する。該結晶構造は、P.Pust,A.S.Wochnik,E.Baumann,P.J.Schmidt,D.Wiechert,C.Scheu,W.Schnick,Ca[LiAl34]:Eu2+ − A Narrow−Band Red−Emitting Nitridolithoaluminate,Chemistry of Materials 2014 26,3544−3549に記載されるCaLiAl34:Euの結晶構造と同形である。
図9においては、銅−Kα1線を使用した2つのX線回折粉末回折図が示されている。x軸には°2θ値で回折角が示されており、y軸には強度が示されている。符号Iが付いているX線回折粉末回折図は、本発明による蛍光体NaLi3SiO4:Euの第1の実施例AB1の回折図を示す。符号IIが付いているX線回折粉末回折図は、NaLi3SiO4の結晶構造(B.Nowitzki,R.Hoppe,Neues ueber Oxide vom Typ A[(TO)n]:NaLi3SiO4,NaLi3GeO4,NaLi3TiO4,Revue de Chimie minerale,1986,23,217−230)からシミュレートされたNaLi3SiO4についてのX線回折粉末回折図を示す。反射の一致から、本発明による蛍光体NaLi3SiO4:Euは、NaLi3SiO4と同じ結晶構造において結晶化することが分かる。
図10において、結晶学的な評価が示される。図10は、第1の実施例AB1の、つまりNaLi3SiO4:EuについてのX線粉末回折図のリートフェルト精密化を示す。リートフェルト精密化のためには、NaLi3SiO4:Euの結晶構造がNaLi3SiO4の結晶構造に相当することを示すために、NaLi3SiO4に関する原子パラメーター(B.Nowitzki,R.Hoppe,Revue de Chimie minerale,1986,23,217−230中の表7)を使用した。その場合に、上図において、NaLi3SiO4についての、測定された反射と計算された反射との重ね合わせが示されている。下図において、測定された反射と計算された反射との差異が示されている。
図11は、NaLi3SiO4の結晶学的データを示す。
図12は、NaLi3SiO4の構造における原子層を示す。
図13においては、組成式KLi3SiO4:Eu2+を有する本発明による蛍光体の第2の実施例AB2の発光スペクトルが示されている。x軸にはナノメートルで波長がプロットされており、y軸にはパーセントで発光強度がプロットされている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体は、400nmの波長の一次放射により励起された。該蛍光体は、約430nmから約780nmまでの広帯域発光を示し、それにより白色放射を放出し、または放出された放射は、白色の光印象を生ずる。有利には、前記蛍光体の色位置は、2700Kでの完全放射体の色位置の近くにある。その色位置は、1931年のCIE標準表において、以下の座標CIE−x=0.449およびCIE−y=0.397にある。色温度(CCT)は2742Kであり、光収率または光効率は290lm/Wであり、CRI(演色指数)は81であり、かつ演色指数R9は21である。それにより、本発明による蛍光体KLi3SiO4:Eu2+を含む変換型LEDは、特に一般照明のために適している。
図14は、nmでの波長λに対してプロットされた、本発明による蛍光体の第2の実施例(AB2)についての正規化されたクベルカ−ムンク関数(K/S)を示す。図14から、本発明による蛍光体の第2の実施例(AB2)についてのK/Sの最大値が、約340nmであることが明らかである。該蛍光体は、約300nm〜430nmまたは440nm以降の一次放射により効率的に励起され得る。
図15および16は、白色放射を放出する種々の変換型LEDのシミュレートされた発光スペクトルを示す。一次放射源としては、410nmのピーク波長(図15)または390nmのピーク波長(図16)を有する一次放射を放出するInGaNベースの半導体層列が用いられる。該変換型LEDの構造は、図17に示されている。明らかなように、本発明による変換型LED(LED1およびLED2)は、1つだけの蛍光体、すなわち本発明によるKLi3SiO4:Eu2+を使用して、緑色蛍光体および赤色蛍光体をそれぞれ有する比較例VLED2およびVLED1と同様の発光スペクトルを示す。有利には、それにより本発明による蛍光体は、3500K未満、有利には3000K未満の色温度を有する温白色の光を放出するとともに、そのために、少なくとも1つの緑色蛍光体および赤色蛍光体を青色の一次放射と組み合わせることが必要な公知の白色発光する変換型LEDとは異なって1つだけの蛍光体だけしか必要としない変換型LEDを得ることが可能である。
図17において、本発明による蛍光体KLi3SiO4:Eu2+(LED1、LED2)および比較例(VLED1およびVLED2)を有する変換型LEDの種々の特性が照らし合わされている。その場合に、λprimは、一次放射の波長を表す。第3列目および第4列目には、第1の蛍光体および第2の蛍光体が示されている。CIE−xおよびCIE−yは、1931年のCIE標準表における放射の色座標xおよびyを示している。CCT/Kは、全放射の較正された色温度をケルビンで示している。R9は、当業者に公知の演色指数(飽和赤)を表す。LERは、1ワット当たりのルーメンでの光収率(「発光効率」)を表す。明らかなように、本発明による蛍光体KLi3SiO4:Eu2+を単一の蛍光体として有する変換型LEDは、2種の蛍光体をベースとする従来の変換型LEDと同様の光学的特性を示す。その場合にさらに、2種以上の蛍光体を使用するときに引き起こされる欠点は無くなる。一方で、得られるスペクトルは、使用された蛍光体の比率に依存する。蛍光体の製造における装入量のばらつきによって、それによりしばしば蛍光体の濃度の頻繁な適合が必要となるため、その変換型LEDの製造は非常に費用がかかるものとなる。さらに、該蛍光体は、温度、一次放射の放射密度、および励起波長に応じて種々の発光特性を示し、さらに種々の分解挙動、したがって温度、放射、湿度、またはガスの影響に関する種々の安定性を示す。また、蛍光体混合物の製造は、蛍光体同士が、例えば密度、粒度、および沈降挙動のようなその物理的特性の点で大幅に異なる場合には困難な場合がある。すべてのこれらの効果は、2種の蛍光体が使用される場合には、作業条件、例えば電流および/または温度が変化する場合に、生成物において色位置分布のばらつきおよび色のシフトをもたらす。従来は高い演色指数を、有利には低い色温度、特に3500K未満または3000K未満の色温度で実現するためには、赤色発光する蛍光体が必要とされる。しかしながら、すべての公知の赤色発光する蛍光体は、手間のかかる製造方法によってのみ合成することができるため、公知の緑色蛍光体および黄色蛍光体よりも非常に大幅に高価である。それに対して、本発明による蛍光体KLi3SiO4:Eu2+は、出発物質が市販されており、安定であり、さらに非常に廉価であるので費用的に好ましく製造することができる。さらに、その合成には、不活性ガス雰囲気は必要とされないため、比較的簡単な形となる。
白色発光する変換型LEDにおける本発明による蛍光体の使用は、数多くの利点を有する。人間の目によって知覚されないか、またはほとんど知覚されない一次放射(300nm〜430nmまたは440nm)を使用することができる。一次放射のばらつきは、こうして全放射特性に影響を及ぼさない。該発光スペクトルは一定であるため、色の適合は必要とされない。変換型LEDは、高いスループットで製造することができる。それというのも、色の適合または手間のかかるチップのビニングが必要とされないからである。1種だけの蛍光体の選択的な分解による色のシフト、または発光スペクトルへのその他の悪影響、または温度もしくは順方向電流のばらつきにより引き起こされる一次放射の変化は生じない。さらに、該変換型LEDは固有色を有さず、スイッチを切った状態で白色の外観を示す。したがって、前記蛍光体はまた、スイッチを切った状態で黄色または橙色の外観が望ましくない「リモート−フォスファー」のためにも適している。用途に応じて、一次放射の部分変換も行うことができる。該蛍光体を300nm〜430nmまたは440nmの範囲の一次放射で励起することが可能であるので、一次放射、有利には電磁スペクトルの短波長の青色領域における一次放射が全放射に寄与することで、それにより照らされた物体はより白く、より鮮やかに、したがって魅力的に見えるようになる。それにより、例えばテキスタイル中の蛍光増白剤を励起することができる。
図18は、蛍光体KLi3SiO4:Euの三斜晶の結晶構造の概略図を示す。斜線の丸は、K原子を表す。該結晶構造は、K.Werthmann,R.Hoppe,Ueber Oxide des neuen Formeltyps A[(T44)]: Zur Kenntnis von KLi3GeO4,KLi3SiO4 und KLi3TiO4,Z.Anorg.Allg.Chem.,1984,509,7−22に記載されているようなKLi3SiO4の結晶構造に相当する。該結晶構造は、P.Pust,V.Weiler,C.Hecht,A.Tuecks,A.S.Wochnik,A.−K.Henss,D.Wiechert,C.Scheu,P.J.Schmidt,W.Schnick,Narrow−Band Red−Emitting Sr[LiAl34]:Eu2+ as a Next− Generation LED−Phosphor Material Nat.Mater.2014 13,891−896に記載されるSrLiAl34の結晶構造と同形である。
図19においては、銅−Kα1線を使用した2つのX線回折粉末回折図が示されている。x軸には°2θ値で回折角が示されており、y軸には強度が示されている。符号IIIが付いているX線回折粉末回折図は、本発明による蛍光体KLi3SiO4:Euの第2の実施例の回折図を示す。符号IVが付いているX線回折粉末回折図は、KLi3SiO4の結晶構造からシミュレートされたKLi3SiO4についてのX線回折粉末回折図を示す。反射の一致から、本発明による蛍光体KLi3SiO4:Euは、KLi3SiO4と同じ結晶構造において結晶化することが分かる。
図20において、結晶学的な評価が示される。図20は、第2の実施例AB2、つまりKLi3SiO4:EuのX線粉末回折図のリートフェルト精密化を示す。リートフェルト精密化のためには、KLi3SiO4に関する原子パラメーター(K.Werthmann,R.Hoppe,Ueber Oxide des neuen Formeltyps A[(T44)]: Zur Kenntnis von KLi3GeO4,KLi3SiO4 und KLi3TiO4,Z. Anorg.Allg.Chem.,1984,509,7−22)を使用することで、KLi3SiO4:Euの結晶構造がKLi3SiO4の結晶構造に相当することが示された。その場合に、上図において、KLi3SiO4についての、測定された反射と計算された反射との重ね合わせが示されている。下図において、測定された反射と計算された反射との差異が示されている。未知の副相のピークは、アスタリスクで示した。
図21は、KLi3SiO4の結晶学的データを示す。
図22は、KLi3SiO4の構造における原子層を示す。
図23においては、組成式(Na0.50.5)Li3SiO4:Eu2+を有する本発明による蛍光体の第3の実施例AB3の発光スペクトルが示されている。x軸にはナノメートルで波長がプロットされており、y軸にはパーセントで発光強度がプロットされている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体は、400nmの波長の一次放射により励起された。該蛍光体は、20nm未満の半値幅、および486nmのピーク波長を有する。この低い半値幅により、この蛍光体は、非常に狭帯域の公知のEu2+ドープされた蛍光体に属する。該ピーク波長は、電磁スペクトルの青緑色の、シアン色とも呼ぶことができるスペクトル領域に存在する。今までは、この領域にピーク波長を有する蛍光体は僅かしか知られておらず、これらの蛍光体のいずれもそのような低い半値幅を有していない。486nmのピーク波長および小さい半値幅により、該蛍光体は、視覚感度曲線との良好な重複を示す。UV一次放射または青色の一次放射の、電磁スペクトルの青色領域における幾らかより長い波長を有する二次放射(486nmのピーク波長)への変換は、変換型LEDの効率を高める。その二次放射のピーク波長は、一次放射と比較して、555nmでの視覚感度の最大値により近く、それにより、放出される放射は、視覚感度曲線とより高い重複を示し、そのためより明るく感じられる。同様の光学的特性は、AB9、AB14、AB15、およびAB16によっても達成される。
図24は、nmでの波長λに対してプロットされた、本発明による蛍光体の第3の実施例(AB3)についての正規化されたクベルカ−ムンク関数(K/S)を示す。図24から、本発明による蛍光体の第3の実施例(AB3)についてのK/Sの最大値が、350nm〜420nmの間であることが明らかである。500nmまでは、K/Sは0の値を明らかに上回る。蛍光体(Na0.50.5)Li3SiO4:Eu2+は、約340nm以降の一次放射により効率的に励起され得る。
図25は、蛍光体(Na0.50.5)Li3SiO4:Eu2+の正方晶の結晶構造の概略図を示す。斜線の丸は、Na原子を表し、白抜きの丸は、K原子を表す。該結晶構造は、X線粉末回折図データから求めた。出発点として、CsがKと置き換えられたCsKNa2Li12Si416の結晶構造を使用した。
図26において、結晶学的な評価が示される。図26は、第3の実施例AB3、つまり(Na0.50.5)Li3SiO4:Eu2+のX線粉末回折図のリートフェルト精密化を示す。すべての非Li原子のパラメーターおよび原子座標は自由に精密化した。その場合に、上図において、CsKNa2Li12Si416についての、測定された反射と計算された反射との重ね合わせが示されている。下図において、測定された反射と計算された反射との差異が示されている。蛍光体(Na0.50.5)Li3SiO4:Eu2+は、化合物CsKNa2Li8{Li[SiO4]}4、RbNa3Li8{Li[SiO4]}4、CsNa3Li8{Li[GeO4]}4、およびRbNa3Li8{Li[TiO4]}4と構造的に同形である。該構造は、本発明による蛍光体の第1の実施例NaLi3SiO4:Euおよび第2の実施例KLi3SiO4:Euの構造とも類似しているが、アルカリ金属の複雑な配置を有する。
図27は、(Na0.50.5)Li3SiO4の結晶学的データを示す。
図28は、(Na0.50.5)Li3SiO4の構造における原子層を示す。
図29は、本発明による蛍光体の第3の実施例AB3および3つの比較例ClS、OS、およびGの発光スペクトルを示し、その際、ClSは、Ca8Mg(SiO44Cl2:Euを表し、OSは、(Sr,Ba)2SiO4:Euを表し、かつGは、Lu3(Al,Ga)512:Ceを表す。すべての蛍光体は、電磁スペクトルの青色領域から青緑色領域において発光を示す。AB3は、明らかなように、非常に低い半値幅を有し、ピーク波長は、比較例と比べてより短い波長へとシフトしている。それにより、本発明による蛍光体は、例えば、ドミナント波長が有利には465nmから480nmの間の範囲にある、例えば警察車両、救急車、緊急車両、または消防車の青色灯等の信号灯において使用するために適している。比較例の使用は、そのピーク波長が510nmを上回るためあまり適しておらず、それに対して、本発明による蛍光体は、486nmのピーク波長を有する。同様の光学的特性に基づき、AB9、AB14、AB15、およびAB16も、信号灯において使用するために適している。
smelと表記された曲線は、メラトニン産生に関する感度曲線、すなわち体内でのメラトニン産生がどの波長で最も抑えられ得るかの感度曲線を示す(「メラノピック作用に関するヒト応答関数」;Lucas et al.,Trends in Neurosciences January 2014 Vol.37 No.1)。明らかなように、AB3の発光スペクトルは、smelと高い重複を示すので、この放射は、メラトニン形成の抑制のために効果的に使用することができる。そのような照射は、高められた覚醒または集中力をももたらし得る。
図30は、種々の蛍光体(図29に記載されるようなAB3、ClS、OS、およびG)および種々の青色発光LED(非変換型)の発光スペクトルとメラトニン産生に関する感度曲線との重複を示す。該LEDは、InGaNをベースとする半導体チップを有する発光ダイオードである。LEDのIpeak430nm(ピーク波長430nm)およびIpeak435nm(ピーク波長435nm)は、通常は多くの個数においては商業的に入手することができないが、非常に効率的である。LEDのIpeak440nm(ピーク波長440nm)、Ipeak445nm(ピーク波長445nm)、Ipeak450nm(ピーク波長450nm)、およびIpeak455nm(ピーク波長455nm)は、商業的に入手することができ、廉価であり、かつ効率的である。LEDのIpeak460nm(ピーク波長460nm)、Ipeak465nm(ピーク波長465nm)、およびIpeak470nm(ピーク波長470nm)は、僅かにのみ効率的であるにすぎず、通常は商業的に入手することができない。InGaNをベースとする半導体チップは、原則的に500nm以下のピーク波長を有する放射を放出するが、波長の増加に伴い効率が下がり、そのため、これらは大規模な個数においては通常は約460nmまでのピーク波長まででのみ製造されるにすぎない。それによって、InGaNベースの半導体チップの使用分野は、発光ダイオード(蛍光体無し)に限定されている。明らかなように、本発明による蛍光体AB3の発光は、蛍光体ClS、OSおよびG、そしてまたInGaNベースのLEDよりも大きな、メラトニン産生に関する感度曲線との重複を示す。それにより、メラトニン産生は、本発明による蛍光体により効果的に抑制することができる。同様の光学的特性に基づき、AB9、AB14、AB15、およびAB16も、メラトニン産生の抑制のために適している。
図31においては、CIE標準表(1931)が示されており、その際、x軸には原色の赤色のCIE−x成分がプロットされており、y軸には原色の緑色のCIE−y成分がプロットされている。CIE標準表においては、種々の蛍光体(図29に記載されるようなAB3、ClS、OSおよびG)の色位置が書き込まれている。黒色の四角形は、430nmから492nmの間のピーク波長および436nmから493nmのドミナント波長を有する種々の青色および青緑色のInGaN半導体チップの色位置を表す。黒色の点は、座標CIE−x=1/3およびCIE−y=1/3を有する白色点Ewを示している。青色の窒化インジウムガリウム半導体チップ(λpeak=445nm、λdom=449nm)の色点と蛍光体の色位置とを結ぶ黒色の線は、窒化インジウムガリウム半導体チップと相応の蛍光体とから構成されている変換型LEDの変換線を表す。eVLと表記された面は、例えば警察車両のための信号灯の範囲で使用するための製品に関する典型的な青色の色空間を示している。白抜きの丸は、選択された468nm、476nm、および487nmでのドミナント波長についての100%色度を有する色位置を示している。破線は、種々の色度を有する487nmでのドミナント波長に関する色位置を表す。この破線上の白抜きの丸487のより近くにある色位置は、白色点Eのより近くにある色位置よりも高い色度を示す。この図から、新規の蛍光体AB3の有利な効果が明らかになる:典型的な青色LEDの、本発明による蛍光体AB3の色位置までの変換線(KL)は、eVL色空間の真ん中を横切っているのに対して、蛍光体OS、ClSおよびGを有する同じ青色LEDの変換線は、eVL色空間との少ない重複しか示さない。それにより、有利には蛍光体AB3の使用によって、eVL色空間内に、従来の蛍光体を用いた場合よりも多くの色空間を実現することができる。さらに、変換線Kは、ドミナント波長487nmについての破線と、公知の蛍光体の変換線の交点と比較してより高い色度を有する点I1において交差している。本発明による蛍光体AB3を使用した色度の同じ改善が、別の目標ドミナント波長についても、特にeVL色空間の範囲内で示される。相応の線は、明瞭にするために示されていない。高い色度は、飽和した色印象をもたらす。本発明による蛍光体を用いると、それにより、今まで実現することができなかった追加の色位置を達成することが可能である。本発明による蛍光体(Na0.50.5)Li3SiO4:Eu2+は、したがって、高い色飽和で青色放射を放出する変換型LEDのために特に適している。これらの変換型LEDは、青色灯において使用するために、または「カラーオンデマンド」用途のためにも適している。同様の光学的特性に基づき、AB9、AB14、AB15、およびAB16も、高い色飽和で青色放射を放出する変換型LEDのために適している。
図32、33、および34は、種々の目標ドミナント波長および一次放射の波長での、種々の変換型LEDの達成可能な色度の比較を示している。シミュレーション実験の実施のために、青色半導体チップと、種々の蛍光体AB3、ClS、OS、およびGとを組み合わせた。その場合に、高い効率を有するInGaNをベースとする半導体チップが使用された。蛍光体の含量を、目標ドミナント波長を達成するために各々の実験につき変動させ、引き続き得られたスペクトルから色度を測定した。それらの結果から、すべての選択された目標ドミナント波長および一次放射のすべての選択された波長に関して、蛍光体AB3を有する変換型LEDも、AB9、AB14、AB15、およびAB16を有する変換型LED(示されていない)も、比較例よりも大幅に高い色度を示すことが明らかである。
図35、36、および37は、図32、33、および34に相当する、変換型LEDのシミュレートされた発光スペクトルを示す。その場合に、図35は、468nmの目標ドミナント波長の場合の、それぞれ蛍光体AB3を有する430nmの一次放射を有する変換型LEDおよび455nmの一次放射を有する変換型LEDの発光スペクトルを示す。図36は、487nmの目標ドミナント波長の場合の、それぞれ蛍光体AB3を有する430nmの一次放射を有する変換型LEDおよび455nmの一次放射を有する変換型LEDの発光スペクトルを示す。図37は、476nmの目標ドミナント波長の場合の、それぞれ蛍光体AB3を有する430nmの一次放射を有する変換型LEDおよび455nmの一次放射を有する変換型LEDの発光スペクトルを示す。
図38においては、組成式(Na0.250.75)Li3SiO4:Eu2+を有する本発明による蛍光体の第4の実施例AB4の発光スペクトルが示されている。x軸にはnmで波長がプロットされており、y軸には%で発光強度がプロットされている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体は、400nmの波長の一次放射により励起された。該蛍光体は、50nm未満の半値幅、529nmのピーク波長、541nmのドミナント波長、および座標CIE−x:0.255およびCIE−y:0.680を有するCIE色空間における色点を示している。該蛍光体の狭い半値幅は、該蛍光体の飽和した緑色発光をもたらす。
図39は、nmでの波長λに対してプロットされた、本発明による蛍光体の第4の実施例(AB4)についての正規化されたクベルカ−ムンク関数(K/S)を示す。330nmから500nmの間の、有利には340nm〜460nm、特に有利には350nm〜450nmの範囲の一次放射を用いて、本発明による蛍光体は、効率的に励起され得る。それによって、該蛍光体は、電磁スペクトルの近紫外領域または青色領域における一次放射を有する半導体チップを使用して、特にバックライト用途のために適している。
図40においては、第4の実施例AB4のX線粉末回折図が示されている。y軸には強度が示されており、かつx軸には°2θ値が示されている。図41においては、X線粉末回折図の反射位置および反射位置の%での相対強度が示されている。
図42においては、%での発光強度が、℃での温度に対してプロットされている。明らかなように、本発明による蛍光体の実施例AB4は、高い熱安定性を示す。図42においては、従来の蛍光体OS2、つまり式(Sr,Ba)2SiO4:Euの緑色のオルトシリケートと比較して本発明による蛍光体AB4の熱消光挙動が示されている。該蛍光体は、25℃〜225℃の種々の温度において、460nmの波長を有する青色の一次放射によって励起され、その場合にその発光強度が記録された。本発明による蛍光体AB4は、変換型LEDにおいてよくある典型的な温度、特に140℃を上回る温度で、明らかにより低い発光強度の損失を示すことが明らかに分かる。有利には、それにより該蛍光体は、変換型LEDにおけるより高い作動温度でも使用することができる。
図43は、従来の蛍光体G2およびOS2と比較した、本発明による蛍光体の第4の実施例AB4の種々の光学的特性を示す。その場合に、OS2は、式(Sr,Ba)2SiO4:Euの蛍光体を表し、G2は、式Lu3(Al,Ga)512:Ceの蛍光体を表す。すべての3種の蛍光体は、同様のドミナント波長を示す。しかしその場合に、本発明による蛍光体AB4は、明らかにより高い光収率(LER)および明らかにより高い色度を示す。それは、改善された色飽和をもたらし、それにより、より高い色空間カバー率を達成することができ、改善された全効率がもたらされる。改善された特性の根拠は、従来の蛍光体と比較した、本発明による蛍光体の式(Na0.250.75)Li3SiO4:Eu2+を有する第4の実施例AB4の低い半値幅である。同様の水準のピーク波長および半値幅に基づき、実施例AB5、AB7、AB13、およびAB8は、同様に改善された特性を示す。高い光収率は、部分変換または完全変換による緑色の変換型LEDの効率を、同等のドミナント波長および/またはピーク波長を有する公知の緑色蛍光体を有する緑色の変換型LEDと比較して高める。
図44は、図43に記載される従来の蛍光体G2およびOS2と比較した、本発明による蛍光体の第4の実施例AB4の発光スペクトルの比較を示す。
図45においては、種々のドミナント波長の青色の一次放射と組み合わせた緑色蛍光体および赤色蛍光体の種々の組み合わせによる、CIE色空間系における色空間rec2020(xy)およびCIE−LUV色空間系(1976)におけるrec2020(u’v’)のカバー率が示されている。AB4は、本発明による蛍光体の第4の実施例(Na0.250.75)Li3SiO4:Eu2+を表し、AB5は、本発明による蛍光体の第5の実施例(Rb0.5Li0.5)Li3SiO4を表し、BSは、従来の緑色発光するβ−SiAlON:Eu蛍光体を表す。青色、緑色および赤色の放射の割合は、典型的なバックライト用途のための白色の色位置(CIE−x=0.278およびCIE−y=0.255)に達するように適合させた。得られたスペクトルを、典型的なカラーフィルタ曲線に当てはめ、青色、緑色および赤色について得られた色点を計算した。得られた色空間と標準色空間との重複を引き続き計算し、比較した。すべての場合において、本発明による蛍光体の実施例AB4およびAB5を用いて得られたスペクトルは、それぞれの色空間のより大きなカバー率をもたらすことが明らかである。AB4およびAB5と同様に、AB7、AB13、およびAB8も、類似のピーク波長および半値幅(図76、129、86)に基づいて、図45に示される赤色蛍光体と組み合わせて、それぞれの色空間の高いカバー率を有する。したがって、本発明による蛍光体を用いると、より広いバンド幅の色を再現することができる。それにより、例えば本発明による蛍光体を含む変換型LEDを用いたディスプレイ等の表示装置は、今までの従来の蛍光体を用いて可能であったよりも明らかに高められた色数を再現することができる。
図46〜53は、図45に記載される、448nmでの一次放射のドミナント波長に関する色空間カバー率の結果のグラフ図を示す。そのグラフにおいては、使用される第2の赤色蛍光体がその組成式と一緒に示されている。
図54A、54B、および54Cは、図45からのデータの網羅的なリストを示しており、そのリストはさらに、フィルタされたスペクトルの色位置および別の標準色空間でのカバー率を示している。
図55〜58は、一次放射の波長λdom=448nmによる、図45に示される組み合わせの種々の例の広がった色空間を示す。各々の図は、それぞれ図中に組成式で示されている赤色蛍光体と組み合わされた3種の異なる緑色蛍光体(AB4、AB5、またはBS)の比較を示す。本発明による実施例AB4およびAB5を用いたフィルタされたスペクトルにより広がった色空間はほぼ合同である。本発明による蛍光体の実施例AB4およびAB5を用いると、より広いバンド幅の色が、とりわけ広がったカラートライアングルの緑色および赤色の頂点(矢印で示される)において再現され得ることが明らかである。同様の挙動は、実施例AB7、AB13、およびAB8を用いても得られる(示されていない)。それは、本発明による蛍光体AB4およびAB5、AB7、AB13およびAB8の非常に狭帯域の発光に関連付けられる。それにより、緑色のバンド幅は、本発明による蛍光体AB4、AB5、AB7、AB13、およびAB8の使用によって、従来の蛍光体と比較して拡大される。本発明による蛍光体の狭い半値幅は、さらにフィルタリングにより生ずる放射の損失を減らす。公知の蛍光体β−SiAlON(BS)と比較して、本発明による蛍光体は、廉価な出発物質から出発して製造することができ、さらに合成は、控えめな温度で行われる。それは、製造費用を低く抑えるため、該蛍光体は、LCDテレビ、コンピュータモニタ、またはスマートフォンもしくはタブレット用のディスプレイ等の量産品の製造のために経済的に非常に魅力的なものとなる。
図59〜62は、図55〜58の例の相応する変換型LEDスペクトルを示す。赤色蛍光体は、その組成式と一緒に図中に示されている。
図63においては、組成式(Rb0.5Li0.5)Li3SiO4を有する本発明による蛍光体の第5の実施例AB5の発光スペクトルが示されている。x軸にはnmで波長がプロットされており、y軸には%で発光強度がプロットされている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体は、400nmの波長の光により励起された。該蛍光体は、43nmの半値幅を有し、528nmのピーク波長および539nmのドミナント波長を有する。座標CIE−xおよびCIE−yは、0.238および0.694である。それにより、該蛍光体は、飽和した緑色調を有さねばならないバックライト用途のために非常に適しているとみなされる。
図64は、nmでの波長λに対してプロットされた、本発明による蛍光体の第5の実施例についての正規化されたクベルカ−ムンク関数(K/S)を示す。本発明による蛍光体の第5の実施例についてのK/Sの最大値は、約400nmであるが、高い吸収の範囲は、約500nmまでの青緑色スペクトル領域へと延びている。したがって、該蛍光体は、330nmから500nmの間の、有利には340nmから460nmの間の、特に有利には350nmから450nmの間の波長の一次放射により効率的に励起され得る。
図65は、符号Vを有する本発明による蛍光体の第5の実施例AB5のX線粉末回折図を示す。符号VIが付いているX線粉末回折図は、化合物RbLi(Li3SiO42のシミュレートされた回折図(K.Bernet,R.Hoppe,Ein “Lithosilicat” mit Kolumnareinheiten: RbLi5{Li[SiO4]}2,Z.Anorg.Allg.Chem.,1991,592,93−105)を示す。副相Li4SiO4に割り当てることができるX線粉末回折図Vにおけるピークは、アスタリスクで印が付けられている。
図66は、従来の蛍光体G1およびOS1と比較した、本発明による蛍光体の第5の実施例AB5の種々の光学的特性を示す。その場合に、OS1は、式(Sr,Ba)2SiO4:Euの蛍光体を表し、G1は、式Lu3(Al,Ga)512:Ceの蛍光体を表す。蛍光体G2およびOS2との比較において、蛍光体G1およびOS1は、それぞれ実施例AB5と同じドミナント波長を達成するために、別のEu含量またはCe含量を有する。すべての3種の蛍光体は、同様のドミナント波長を示す。しかしその場合に、本発明による蛍光体AB5は、明らかにより高い光収率(LER)および明らかにより高い色度を示す。それは、改善された色飽和をもたらし、それにより、より高い色空間カバー率を達成することができ、改善された全効率がもたらされる。改善された特性の根拠は、従来の蛍光体と比較した、本発明による蛍光体の式(Rb0.5Li0.5)Li3SiO4を有する第4の実施例AB5の低い半値幅である。高い光収率は、部分変換または完全変換による緑色の変換型LEDの効率を、同等のピーク波長を有する公知の緑色蛍光体を有する緑色の変換型LEDと比較して高める。
図67は、図66に記載される従来の蛍光体G1およびOS1と比較した、本発明による蛍光体の第5の実施例AB5の発光スペクトルの比較を示す。
図68においては、組成式NaLi3SiO4:Euを有する第1の実施例AB1、および組成式Na0.97Ca0.03Li2.94Al0.09Si0.973.880.12:Euを有する第6の実施例AB6の発光スペクトルが示されている。x軸にはナノメートルで波長がプロットされており、y軸にはパーセントで発光強度がプロットされている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体は、400nm(AB1)および460nm(AB6)の波長の一次放射により励起された。蛍光体AB1は、32nmまたは1477cm-1の半値幅を有し、473nmのドミナント波長を有し、ピーク波長は、約469nmである。蛍光体AB6は、72.8nmの半値幅を有し、548nmのドミナント波長を有し、ピーク波長は、約516.9nmである。AB6の色位置は、1931年のCIE標準表において、以下の座標CIE−x=0.301およびCIE−y=0.282にある。AB6の光収率または発光効率は、432.8lm/Wである。AB1およびAB6の種々の特性、特にNa0.97Ca0.03Li2.94Al0.09Si0.973.880.12:Euの、NaLi3SiO4:Euに比べてより長波長領域にシフトしたピーク波長は、賦活剤イオン、ここではEu2+イオンを混合相Na0.97Ca0.03Li2.94Al0.09Si0.973.880.12:Eu中で取り囲む窒素原子のより強い電子雲膨張効果によるものである。賦活剤イオンの周囲の窒素の割合が多いほど、ピーク波長はより長波長になる。それにより、窒素含量が増大し、したがって蛍光体Na1-y*Cay*Li3-2y*Al3y*Si1-y4-4y*4y*:Eu中のy*についての値が増加すると、ピーク波長は、電磁スペクトルの可視領域内で、特に470nmから670nmの間の範囲においてシフトし得る。したがって、該蛍光体は、とても特別な特性を有する蛍光体が必要とされる照明装置または変換型LEDのために特に適している(いわゆる「カラーオンデマンド」用途)。
図69は、AB6(励起波長460nm)および比較例としての4種のガーネット蛍光体(それぞれ460nmの励起波長、Y3Al3Ga212:Ceの場合には440nm)の発光スペクトルを示す。公知のガーネット蛍光体Y3Al512:Ce、Y3Al3Ga212:Ce、およびLu3Al512:Ceと比較して、本発明による実施例AB6は、より短い波長にシフトしたピーク波長およびより小さい半値幅を有する。Lu3Al3Ga212:Ceは、AB6と同様のピーク波長を示す。ガーネット蛍光体Y3Al512:Ce、Y3Al3Ga212:Ce、およびLu3Al512:Ceと比較して、AB6およびLu3Al3Ga212:Ceのピーク波長は、不利な従来の変換型LEDでは光が放出されないかまたは非常に僅かしか光が放出されないスペクトルギャップが見られる青色スペクトル領域のより近くにある。このスペクトルギャップは、粗悪な演色性をもたらす。したがって、スペクトルギャップの減少のために、しばしばLu3Al3Ga212:Ceが使用される。しかし、第6の実施例Na0.97Ca0.03Li2.94Al0.09Si0.973.880.12:Euは、Lu3Al3Ga212:Ceと比較して、明らかにより低い半値幅を有し、より小さい半値幅により引き起こされるより大きな色度を有する。結果的に、本発明による実施例AB6は、視覚感度曲線とのより高い重複を示し、それにより、より高い光収率が得られることとなる。光学的データの比較は、図70に示されている。括弧内に示されるパーセントは、Lu3Al3Ga212:Ceと比較した値の変化を表している。UV一次放射または青色の一次放射の、電磁スペクトルの緑色領域における波長を有する二次放射(516.9nmのピーク波長)への変換は、変換型LEDの効率を高める。その二次放射のピーク波長は、一次放射と比較して、555nmでの視覚感度の最大値により近く、それにより、放出される放射は、視覚感度曲線とより高い重複を示し、そのためより明るく感じられる。該蛍光体を、特に緑色蛍光体および赤色蛍光体と組み合わせて有する変換型LEDは、特に白色の変換型LEDのために、例えば一般照明のために適している。特に、高い色温度を有する白色の全放射を生成することができる。
図71は、結晶学的なc軸に沿った概略図における、蛍光体Na0.97Ca0.03Li2.94Al0.09Si0.973.880.12:Euの正方晶の結晶構造を示す。該構造は、蛍光体の単結晶のX線解析によって測定した。斜線の丸は、Na原子およびCa原子についての混合占有位置を表す。斜線の領域は、混合占有されたLi/Si/Al−O/N四面体を表す。該結晶構造は、NaLi3SiO4:Eu(図8を参照)の結晶構造に相当する。該結晶構造は、P.Pust,A.S.Wochnik,E.Baumann,P.J.Schmidt,D.Wiechert,C.Scheu,W.Schnick,Ca[LiAl34]:Eu2+ − A Narrow−Band Red−Emitting Nitridolithoaluminate,Chemistry of Materials 2014 26,3544−3549に記載されるCaLiAl34:Euの結晶構造と同形である。
図72は、Na0.97Ca0.03Li2.94Al0.09Si0.973.880.12:Euの結晶学的データを示す。
図73は、Na0.97Ca0.03Li2.94Al0.09Si0.973.880.12:Euの構造における原子層を示す。
図74においては、組成式(Na0.250.5Li0.25)Li3SiO4:Eu2+を有する本発明による蛍光体の第7の実施例AB7の発光スペクトルが示されている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体の単結晶は、460nmの波長の一次放射により励起された。該蛍光体は、50nm未満の半値幅、532nmのピーク波長、540.3nmのドミナント波長、および座標CIE−x:0.235およびCIE−y:0.640を有するCIE色空間における色点を示している。該蛍光体の狭い半値幅は、該蛍光体の飽和した緑色発光をもたらす。したがって、蛍光体(K1-r’’-r’’’Nar’’Lir’’’1(TA)3(TD)1(XB)4:Eまたは(K1-r’’-r’’’Nar’’Lir’’’1Li3SiO4:E(式中、0<r’’<0.5および0<r’’’<0.5)、特に(Na0.250.5Li0.25)Li3SiO4:Eu2+は、LCDディスプレイのバックライトのためのように緑色スペクトル領域における狭帯域の発光が必要となる変換型LEDにおいてそれを使用するために特に魅力的なものとなる。
図75は、AB7および比較例としてのβ−SiAlON:Eu(BS)の発光スペクトルを示す。該蛍光体は、同等のピーク波長およびドミナント波長ならびに色度を有するが、AB7は、より低い半値幅を有し、それと関連したより大きな光収率およびより高い色度を有する。それは、改善された色飽和をもたらし、それにより、より高い色空間カバー率を達成することができ、改善された全効率がもたらされる。改善された特性の根拠は、公知の蛍光体BSと比較した、本発明による蛍光体の式(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Eu2+を有する第7の実施例AB7の低い半値幅である。高い光収率は、部分変換または完全変換による緑色の変換型LEDの効率を、同等のドミナント波長および/またはピーク波長を有する公知の緑色蛍光体を有する緑色の変換型LEDと比較して高める。蛍光体AB7およびBSの光学的データは、図76に示されている。それにより、蛍光体(K1-r’’-r’’’Nar’’Lir’’’1(TA)3(TD)1(XB)4:Eまたは(K1-r’’-r’’’Nar’’Lir’’’1Li3SiO4:E(式中、0<r’’<0.5および0<r’’’<0.5)、特に(Na0.250.5Li0.25)Li3SiO4:Eu2+は、バックライト用途の場合のような飽和した緑色調が望ましい用途のために非常に適していることが明らかである。
図77は、結晶学的なb軸に沿った概略図における、蛍光体(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Eu2+の単斜晶の結晶構造を示す。黒色の丸は、Na原子を表し、斜線が入った丸は、K原子を表し、白抜きの丸は、Li原子を表す。蛍光体AB7は、同等の格子パラメーターを有する第5の実施例(Rb0.5Li0.5)Li3SiO4:Eu2+と同じ空間群C2/mにおいて結晶化する。蛍光体(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Euおよび(Rb0.5Li0.5)Li3SiO4:Eu2+の結晶構造は、同じ(Li3SiO4)構成単位を有する。しかしながらこの場合に、この構成単位内のチャンネルの占有率は異なる。(Rb0.5Li0.5)Li3SiO4:Eu2+は、2種類のチャンネルを有し、その際、一方のチャンネルは、Rbによってのみ占有され、もう一方のチャンネルはLiによってのみ占有されており、その一方で、(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Euも、2種類のチャンネルを有し、その際、一方のチャンネルはKによってのみ占有され、もう一方のチャンネルは、LiおよびNaによってのみ占有されている。(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Eu中のNaおよびKの配置は、K.Bernet,R.Hoppe,Z.Anorg.Chem.,1991,592,93−105に記載されるようなCsKNaLi(Li3SiO44における配置と類似している。チャンネル内のNaおよびLiの正確な配置は、X線回折によって確認することはできない。この場合に、統計的配置から求められる。AB7の結晶構造は、UCr44構造型から誘導される、より高い秩序度を有する結晶構造である。
図78においては、(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Euについて(Li3SiO4)構成単位のチャンネル内のLi、Na、およびKの配置が示されている。黒色の丸は、Na原子を表し、斜線が入った丸は、K原子を表し、白抜きの丸は、Li原子を表す。該配置は、結晶学的なc軸に沿って示されている。
図79は、(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Euの結晶学的データを示す。
図80は、(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Euの構造における原子層を示す。
図81は、(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Euの異方性変位パラメーター(英語でdisplacement parameters)を示す。
図82においては、組成式(Na0.5Rb0.5)Li3SiO4:Eu2+を有する本発明による蛍光体の第8の実施例AB8の発光スペクトルが示されている。x軸にはnmで波長がプロットされており、y軸には%で発光強度がプロットされている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体の粉体は、400nmの波長の一次放射により励起された。該蛍光体は、約525nmのピーク波長、および531nmのドミナント波長を有する。半値幅は、45nm未満であり、CIE色空間における色点は、座標CIE−x:0.211およびCIE−y:0.671である。
図83においては、組成式(Na0.5Rb0.5)Li3SiO4:Eu2+を有する本発明による蛍光体の第8の実施例AB8の発光スペクトルが示されている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体の粉体は、460nmの波長の一次放射により励起された。該蛍光体は、45nm未満の半値幅、528nmのピーク波長、533nmのドミナント波長、および座標CIE−x:0.212およびCIE−y:0.686を有するCIE色空間における色点を示している。該蛍光体の狭い半値幅は、該蛍光体の飽和した緑色発光をもたらす。低い半値幅に基づいて、蛍光体(Rbr*Na1-r*1(TA)3(TD)1(XB)4:E、または(Rbr*Na1-r*1Li3SiO4:E(式中、0.4≦r*<1.0)、特に(Na0.5Rb0.5)Li3SiO4:Eu2+は、LCDディスプレイのバックライトのためのように緑色スペクトル領域における狭帯域の発光が必要となる変換型LEDにおいてそれを使用するために特に魅力的なものとなる。
図84は、nmでの波長λに対してプロットされた、本発明による蛍光体の第8の実施例(AB8)についての正規化されたクベルカ−ムンク関数(K/S)を示す。330nmから500nmの間の、有利には340nm〜460nm、特に有利には350nm〜450nmの範囲の一次放射を用いて、本発明による蛍光体は、効率的に励起され得る。それによって、該蛍光体は、特に電磁スペクトルの近紫外領域または青色領域における一次放射を有する半導体チップを使用して、特にバックライト用途のために適している。
図85は、図86に記載される従来の蛍光体ClSおよびOS1と比較した、本発明による蛍光体の第8の実施例AB8の発光スペクトルの比較を示す。
図86は、従来の蛍光体ClSおよびOS1と比較した、本発明による蛍光体の第8の実施例AB8の種々の光学的特性を示す。その場合に、OS1は、式(Sr,Ba)2SiO4:Euを表し、ClSは、Ca7.8Eu0.2Mg(SiO44Cl2を表す。すべての3種の蛍光体は、同様のドミナント波長を示す。しかしその場合に、本発明による蛍光体AB8は、明らかにより高い光収率(LER)を示す。それは、改善された色飽和をもたらし、それにより、より高い色空間カバー率を達成することができ、改善された全効率がもたらされる。改善された特性の根拠は、従来の蛍光体と比較した、本発明による蛍光体の式(Na0.5Rb0.5)Li3SiO4:Eu2+を有する第8の実施例AB8の低い半値幅である。高い光収率は、部分変換または完全変換による緑色の変換型LEDの効率を、同等のドミナント波長および/またはピーク波長を有する公知の緑色蛍光体を有する緑色の変換型LEDと比較して高める。
図87においては、%での相対明度が、℃での温度に対してプロットされている。明らかなように、本発明による蛍光体の実施例AB8は、高い熱安定性を示す。図87においては、式(Sr,Ba)2SiO4:Euの従来の蛍光体OS1(黒塗りの菱形として表される)と比較して本発明による蛍光体AB8(白抜きの正方形として表される)の熱消光挙動が示されている。該蛍光体は、25℃〜225℃の種々の温度において、本発明による蛍光体AB8については400nmの、またはOS1については460nmの波長を有する青色の一次放射によって励起され、その場合にその発光強度が記録された。本発明による蛍光体AB8は、変換型LEDにおいてよくある典型的な温度、特に140℃を上回る温度で、明らかにより低い発光強度の損失を示すことが明らかに分かる。有利には、それにより該蛍光体は、変換型LEDにおけるより高い作動温度でも使用することができる。125℃以降で、AB8は、OS1と比較して明らかにより低い発光強度の損失を示す。さらに、AB8は、225℃の温度で、依然として25℃での100%の発光強度と比較して90%の発光強度を示す。225℃での発光強度は、225℃でのOS1の発光強度よりも2倍を上回る高さである。
図88は、蛍光体(Na0.5Rb0.5)Li3SiO4:Eu2+の単斜晶の結晶構造の概略図を示す。黒色の丸は、Rb原子を表し、白抜きの丸は、Na原子を表す。蛍光体AB8は、同等の格子パラメーターを有する第5の実施例(Rb0.5Li0.5)Li3SiO4:Eu2+、および第7の実施例(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Euと同じ空間群C2/mにおいて結晶化する。蛍光体(Na0.5Rb0.5)Li3SiO4:Eu2+、(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Eu、および(Rb0.5Li0.5)Li3SiO4:Eu2+の結晶構造は、同じ(Li3SiO4)構成単位を有する。前記(Li3SiO4)構成単位は、SiO4四面体およびLiO4四面体であり、その際、酸素が頂点であり、かつLiまたはSiが四面体の中心を占有する。しかしながらこの場合に、この構成単位内のチャンネルの占有率は異なる。(Rb0.5Li0.5)Li3SiO4:Eu2+は、2種類のチャンネルを有し、その際、一方のチャンネルは、Rbによってのみ占有され、もう一方のチャンネルはLiによってのみ占有されており、(Na0.250.50Li0.25)Li3SiO4:Euも、2種類のチャンネルを有し、その際、一方のチャンネルはKによってのみ占有され、もう一方のチャンネルは、LiおよびNaによってのみ占有されており、かつ(Rb0.5Na0.5)Li3SiO4:Eu2+は、2種類のチャンネルを有し、その際、一方のチャンネルはRbによってのみ占有され、もう一方のチャンネルは、Naによってのみ占有されている。
図89において、結晶学的な評価が示される。図89は、第8の実施例AB8のX線粉末回折図のリートフェルト精密化を示す。該図において、(Na0.5Rb0.5)Li3SiO4:Euについての、測定された反射と計算された反射との重ね合わせ、および測定された反射と計算された反射との差異が示されている。該蛍光体には、僅かな割合でNa3RbLi12Si416が混ざっている。
図90は、(Na0.5Rb0.5)Li3SiO4:Euの結晶学的データを示す。
図91は、(Na0.5Rb0.5)Li3SiO4:Euの構造における原子層を示す。
図92においては、組成式(Rb0.25Na0.75)Li3SiO4:Euを有する本発明による蛍光体の第9の実施例AB9の発光スペクトルが示されている。x軸にはnmで波長がプロットされており、y軸には%で発光強度がプロットされている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体の粉体は、400nmの波長の一次放射により励起された。該蛍光体は、約473nmのピーク波長、および476nmのドミナント波長を有する。半値幅は、22nmであり、CIE色空間における色点は、座標CIE−x:0.127およびCIE−y:0.120である。
図93においては、組成式(Na0.75Rb0.25)Li3SiO4:Eu2+を有する本発明による蛍光体の第9の実施例AB9の発光スペクトルが示されている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体の粉体は、420nmまたは440nmの波長の一次放射により励起された。該蛍光体は、図92に示される400nmの一次放射による励起と比較して、19nmから21nmの間のなおもより低い半値幅を有する。(Na0.75Rb0.25)Li3SiO4:Eu2+および(Na0.50.5)Li3SiO4:Eu2+は、非常に狭帯域の公知のEu2+ドープされた蛍光体に属する。
図94は、nmでの波長λに対してプロットされた、本発明による蛍光体の第9の実施例(AB9)および比較例としてのBaMgAl1017:Eu(50mol%)(VB1)についての正規化されたクベルカ−ムンク関数(K/S)を示す。340nmから470nmの間の、有利には340nm〜450nm、特に有利には340nm〜420nmの範囲の一次放射を用いて、本発明による蛍光体は、効率的に励起され得る。それによって、蛍光体(Rbr*Na1-r*1(TA)3(TD)1(XB)4:Eまたは(Rbr*Na1-r*)Li3SiO4:E(式中、0<r*<0.4)、特に(Na0.75Rb0.25)Li3SiO4:Eu2+は、電磁スペクトルの近紫外領域または青色領域における一次放射を有する半導体チップを使用して、特にバックライト用途のために適している。明らかなように、AB9は、VB1と比較して電磁スペクトルの青色領域においても効率的に励起可能である。
図95は、400nmの励起波長の場合での、図96に記載される従来の蛍光体VB1およびVB4と比較した、本発明による蛍光体の第9の実施例AB9の発光スペクトルの比較を示す。
図96は、従来の蛍光体VB1およびVB4と比較した、本発明による蛍光体の第9の実施例AB9の種々の光学的特性を示す。その場合に、VB1は、式BaMgAl1017:Euの蛍光体を表し、VB4は、(Ba0.75Sr0.25)Si222:Euを表す。すべての3種の蛍光体は、同様のドミナント波長およびピーク波長を示す。しかしその場合に、本発明による蛍光体AB9は、比較例よりも明らかにより低い半値幅を示す。
図97は、蛍光体(Na0.75Rb0.25)Li3SiO4:Eu2+の正方晶の結晶構造の概略図を示す。黒色の丸は、Rb原子を表し、白抜きの丸は、Na原子を表す。蛍光体AB9は、第3の実施例(Na0.50.5)Li3SiO4:Eu2+と同じ空間群I4/mにおいて結晶化する。蛍光体(Na0.50.5)Li3SiO4:Eu2+および(Na0.75Rb0.25)Li3SiO4:Eu2+の結晶構造は、同じ(Li3SiO4)構成単位を有する。前記(Li3SiO4)構成単位は、SiO4四面体およびLiO4四面体を有し、その際、酸素が頂点であり、かつLiまたはSiが四面体の中心を占有する。該蛍光体では、この構成単位内のチャンネルの占有率は異なる。(K0.5Na0.5)Li3SiO4:Eu2+は、2種類のチャンネルを有し、その際、一方のチャンネルは、Kによってのみ占有されており、もう一方のチャンネルは、Naによってのみ占有されている。(Na0.75Rb0.25)Li3SiO4:Eu2+は、同様に2種類のチャンネルを有し、その際、一方のチャンネルは、Naによってのみ占有されており、もう一方のチャンネルは、交互にNaおよびRbによって混合占有されている。
図98において、結晶学的な評価が示される。図98は、第9の実施例AB9のX線粉末回折図のリートフェルト精密化を示す。該図において、(Na0.75Rb0.25)Li3SiO4:Euについての、測定された反射と計算された反射との重ね合わせ、および測定された反射と計算された反射との差異が示されている。該蛍光体には、僅かな割合でNaLi3SiO4が混ざっている。
図99は、(Na0.75Rb0.25)Li3SiO4:Euの結晶学的データを示す。
図100は、(Na0.75Rb0.25)Li3SiO4:Euの構造における原子層を示す。
図101においては、%での相対明度が、℃での温度に対してプロットされている。明らかなように、本発明による蛍光体の実施例AB9は、高い熱安定性を示す。図101においては、公知の蛍光体BaMgAl1017:Eu(VB1)と比較して本発明による蛍光体AB9の熱消光挙動が示されている。該蛍光体は、25℃〜225℃の種々の温度において、400nmの波長を有する青色の一次放射によって励起され、その場合に410nmから780nmの間のその発光強度が記録された。本発明による蛍光体AB9は、100℃を上回る温度で、明らかにより低い発光強度の損失を示すことが明らかに分かる。AB9は、225℃の温度で、依然として25℃での100%の発光強度と比較して95%を上回る発光強度を示す。
図102においては、組成式SrSiAl0.84Li2.161.322.68:Euを有する本発明による蛍光体の第10の実施例AB10の発光スペクトルが示されている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体の単結晶は、460nmの波長の一次放射により励起された。該蛍光体は、約628.7nmのピーク波長、および598nmのドミナント波長を有する。半値幅は、99nmであり、CIE色空間における色点は、座標CIE−x:0.617およびCIE−y:0.381である。
図103においては、組成式SrSiAl0.84Li2.161.322.68:Euを有する本発明による蛍光体の第10の実施例AB10の発光スペクトルが示されている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体の粉体は、460nmの波長の一次放射により励起された。該蛍光体は、約632nmのピーク波長、および600nmのドミナント波長を有する。半値幅は、97.7nmであり、CIE色空間における色点は、座標CIE−x:0.626およびCIE−y:0.372である。自己吸収に基づいて、該粉体の発光スペクトルは、図102の単結晶の発光スペクトルより低い半値幅を有する。
図104は、nmでの波長λに対してプロットされた、本発明による蛍光体の第10の実施例(AB10)についての正規化されたクベルカ−ムンク関数(K/S)を示す。340nmから500nmの間の、有利には340nm〜460nmの範囲の一次放射を用いて、本発明による蛍光体は、効率的に励起され得る。
図105においては、組成式SrSiAl0.84Li2.161.322.68:Euを有する本発明による蛍光体の第10の実施例AB10、および一般式Sr(Si0.25Al-1/8+r**/2Li7/8-r**/24(O1-r**r**4を有する蛍光体の2つのさらなる実施例(AB−10aおよびAB−10b)の発光スペクトルが示されている。それらの実施例は、AB10のようにして製造された。それらの秤量分は、以下の表に示されている。
AB−10aのための出発物質の秤量分
Figure 0006944515
AB−10bのための出発物質の秤量分
Figure 0006944515
明らかなように、式Sr(Si0.25Al-1/8+r**/2Li7/8-r**/24(O1-r**r**4中のr**の変動によって、ピーク波長は、黄色スペクトル領域から赤色スペクトル領域へとシフトし得る。AB10、AB−10a、およびAB−10bの光学的特性の比較は、図106に示されている。このスペクトル領域に発光を示す公知の蛍光体は、α−SiAlON:Euまたは(Ca,Sr,Ba)2Si58:Euである。しかしながら、α−SiAlONは、Sr(Si0.25Al-1/8+r**/2Li7/8-r**/24(O1-r**r**4よりも低いピーク波長の調節可能性を示すため、その使用において制限される。(Ca,Sr,Ba)2Si58:Euは、確かにより良好なピーク波長の調節可能性を示すが、その使用は、アルカリ土類金属窒化物と同様に高価な出発物質および1400℃を上回る合成温度によって高い費用に結びつく。したがって、蛍光体(MB)(Si0.25Al-1/8+r**/2Li7/8-r**/24(O1-r**r**4:EまたはSr(Si0.25Al-1/8+r**/2Li7/8-r**/24(O1-r**r**4:E(式中、0.25≦r**≦1)は、要求に応じてまたは用途に応じて、所望の色位置および/または演色指数に関して狙い通りに調整することができる。したがって、1つだけの蛍光体により、驚くべきことに、可視領域、特に黄色から赤色までの多くの色を生成することができる。該蛍光体は、特に、黄色ないし赤色の放射または白色の放射を放出するように調整されている変換型発光ダイオードのために適している。
図107は、結晶学的なc軸に沿った概略図における、蛍光体SrSiAl0.84Li2.161.322.68:Euの正方晶の結晶構造を示す。斜線の丸は、Sr原子を表し、斜線の領域は、(Li,Si,Al)(O,N)4四面体を表す。蛍光体AB10は、UCr44構造型において結晶化する。該Sr原子は、角および辺が連結された(Li,Si,Al)(O,N)4四面体によって形成される正方晶のチャンネル中に存在する。該蛍光体は、空間群I4/mにおいて結晶化する。
図108は、SrSiAl0.84Li2.161.322.68:Euの結晶学的データを示す。
図109は、SrSiAl0.84Li2.161.322.68:Euの構造における原子層を示す。
図110は、SrSiAl0.84Li2.161.322.68:Euの異方性変位パラメーターを示す。
図111は、第10の実施例AB10のX線粉末回折図の結晶学的評価を示す。該図において、SrSiAl0.84Li2.161.322.68:Euについての、測定された反射と計算された反射との重ね合わせが示されている。図の上部は、実験的に観察された反射(Cu−Kα1線)を示し、図の下部は、計算された反射位置を示す。計算は、図107〜110に記載されるようなSrSiAl0.84Li2.161.322.68:Euについての構造モデルに基づいて行った。副相の反射は、*で示されている。副相は、非常に低い割合で存在する。
図112においては、組成式Na1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:Eu(式中、y**=0.2224)を有する本発明による蛍光体の第11の実施例AB11の発光スペクトルが、第1の実施例AB1のNaLi3SiO4と比べて示されている。蛍光体AB11は、約613.4nmのピーク波長、および593.6nmのドミナント波長を有する。半値幅は、105nmであり、CIE色空間における色点は、座標CIE−x:0.595およびCIE−y:0.404である。AB1およびAB11の種々の特性、特にNa1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:Eu(式中、y**=0.2224)の、NaLi3SiO4:Euに比べてより長波長領域にシフトしたピーク波長は、賦活剤イオン、ここではEu2+イオンを混合相Na1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:Eu(式中、y**=0.2224)中で取り囲む窒素原子のより強い電子雲膨張効果によるものである。賦活剤イオンの周囲の窒素の割合が多いほど、ピーク波長はより長波長になる。それにより、窒素含量が増大し、したがって蛍光体Na1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:Eu中のy**についての値が増加すると、ピーク波長は、電磁スペクトルの可視領域内で、特に470nmから670nmの間の範囲においてシフトし得る。したがって、蛍光体(MA)1-y***Sry***Li3-2y***Al3y***Si1-y***4-4y***4y***:EまたはNa1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:E(式中、0<y***<0.875)は、とても特別な特性を有する蛍光体が必要とされる照明装置または変換型LEDのために、例えば自動車の点滅灯のために特に適している(いわゆる「カラーオンデマンド」用途)。
AB11のための光学的データは、図113に示されている。
図114は、結晶学的なc軸に沿った概略図における、蛍光体Na1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:Eu(式中、y**=0.2224)(AB11)の正方晶の結晶構造を示す。斜線の丸は、Na/Eu原子を表し、斜線の領域は、(Li,Si,Al)(O,N)4四面体を表す。蛍光体AB11は、UCr44構造型において結晶化する。該Na原子およびEu原子は、角および辺が連結された(Li,Si,Al)(O,N)4四面体によって形成される正方晶のチャンネル中に存在する。該蛍光体は、空間群I4/mにおいて結晶化する。該結晶構造は、例えば式Sr[Mg2Al24]:Eu2+(国際公開第2013/175336号パンフレット(WO2013/175336A1)またはP.Pust et al.,Chem.Mater.,2014,26,6113)の蛍光体に関して知られている。驚くべきことに、本発明においては、87.5%未満の窒素の割合を有する蛍光体も合成することができ、該蛍光体は安定であると示すことができた。
図115は、Na1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:Eu(式中、y**=0.2224)の結晶学的データを示している。
図116は、Na1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:Eu(式中、y**=0.2224)の構造における原子層を示している。
図117は、Na1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:Eu(式中、y**=0.2224)の異方性変位パラメーターを示している。
図118aは、第11の実施例AB11のX線粉末回折図の結晶学的評価を示す。該図において、Na1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:Eu(式中、y**=0.2224)についての、測定された反射と計算された反射との対比が示されている。図の上部は、実験的に観察された反射(Mo−Kα1線)を示し、図の下部は、計算された反射位置を示す。計算は、図114〜117に記載されるようなNa1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:Eu(式中、y**=0.2224)についての構造モデルに基づいて行った。計算された粉末回折図の反射と測定された粉末回折図の反射との一致によって、該蛍光体の単結晶および粉体の結晶構造の一致が明らかである。
図118bにおいては、Na1-y**Euy**Li3-2y**Al3y**Si1-y**4-4y**4y**:Eu(式中、y**=0.1)(AB11−1)、Na1-y*Cay*Li3-2y*Al3y*Si1-y*4-4y*4y*:Eu(式中、y*=0.25)(AB6−1、AB6−2)、およびNa1-y***Sry***Li3-2y***Al3y***Si1-y***4-4y***N4y***:Eu(式中、y***=0.25)(AB18)の発光スペクトルが示されている。光学的特性の比較は、図119に示されている。
図120は、CIE色空間の一部を示す。この部分においては、ECEで示された領域は、ECE規定(ECE:欧州経済委員会)に対応する黄色または黄橙色の色領域における自動車のエクステリア領域の点滅灯のための色位置に相当する。ECE規定は、国際的に合意された、自動車ならびに自動車の部品および装備品のための統一技術規則の要覧である。さらに、第11の実施例AB11および比較例(Sr,Ca,Ba)2Si58:Eu(Comp258)の色位置が示されている。両方の蛍光体の色位置は、ECEの範囲内にあり、したがって自動車における点滅灯のための変換型LEDでそれを使用するために適している。(Sr,Ca,Ba)2Si58:Euとは異なり、本発明による蛍光体AB11は、より低い温度で製造することができる。AB11を有する黄色または黄橙色の変換型LED(完全変換)は、InGaAlPをベースとする黄色または黄橙色のLEDと比較してより一層効率的であり、より温度安定性である。
図121は、AB11およびComp258の色位置を示す。
図122においては、組成式SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu(式中、x**=0.2014)を有する本発明による蛍光体の第12の実施例AB12の単結晶の発光スペクトルが、比較例(Ca,Sr,Ba)2SiO4:Euと比べて示されている。蛍光体AB12は、約580.3nmのピーク波長、および576.5nmのドミナント波長を有する。半値幅は、80nmであり、CIE色空間における色点は、座標CIE−x:0.486およびCIE−y:0.506である。AB12および(Ca,Sr,Ba)2SiO4:Euの光学的データの比較は、図123に示されている。(MB)Li3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:EuまたはSrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu(式中、0<x**<0.875、特にx**=0.2014)は、一次放射が完全にまたはほぼ完全に二次放射に変換されるため、特に「カラーオンデマンド」用途のために使用可能である有色の変換型LEDにおいて使用するために適している。図123に示されるように、AB12を有する変換型LEDは、(Ca,Sr,Ba)2SiO4:Euを有する変換型LEDよりも高い光収率を有する。
図124は、変換型LEDのシミュレートされた発光スペクトルを示す。第12の実施例AB12および比較例としての蛍光体を有する、442nmの一次放射による変換型LEDの発光スペクトルが示されている。全放射が一次放射およびそれぞれの二次放射から構成される白色の発光スペクトルが示されている。光学的データは、図125に示されている。比較例と比較して低いAB12の半値幅に基づいて、本発明による蛍光体AB12を有する変換型LEDは、視覚感度曲線との重複が比較例の場合よりも大きいので、より高い光収率(LER)を有する。したがって、(MB)Li3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:EuまたはSrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu(式中、0<x**<0.875)、特に第12の実施例は、特に、UV領域ないし青色領域における一次放射と組み合わせて、例えばInGaNをベースとする層列と組み合わせて、温白色の全放射を生成するための、特に3400K±100Kの色温度を有する変換型LEDにおける単独の蛍光体として使用するために適している。プランク曲線の近くの色位置を有する3400K±100Kの色温度は、Y3Al512:Ceを使用する場合には達成されない。Y3Al512:Ceの変態、例えば(Y,Lu,Gd,Tb)3(Al,Ga)512:Ce(図125)の使用は確かに、所望の色位置および色温度をもたらすが、光収率は、Y3Al512:Ceを使用した場合よりも低く、熱消光挙動はより高い。オルトシリケート、例えば(Ca,Sr,Ba)2SiO4:Euは、Y3Al512:Ceと比べて熱的かつ化学的に不安定であり、さらにAB12を有する変換型LEDと比べてより粗悪な光収率を示す。
図114および図160は、結晶学的なc軸に沿った概略図における、蛍光体SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu(式中、x**=0.2014)(AB12)の正方晶の結晶構造を示す。斜線の丸は、Sr原子を表し、斜線の領域は、(Li,Al)(O,N)4四面体を表す。蛍光体AB12は、UCr44構造型において結晶化する。該蛍光体は、空間群I4/mにおいて結晶化する。該結晶構造は、例えば式Sr[Mg2Al24]:Eu2+(国際公開第2013/175336号パンフレット(WO2013/175336A1)またはP.Pust et al.,Chem.Mater.,2014,26,6113)の蛍光体に関して知られている。前記(Li,Al)(O,N)4四面体は、Sr原子が配置されている正方晶のチャンネルを形成する。驚くべきことに、本発明においては、87.5%未満の窒素の割合を有する蛍光体も合成することができ、該蛍光体は安定であると示すことができた。式SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu(式中、x**≧0.1250)の蛍光体は、この結晶型において結晶化し、これは、実施例AB12−1〜AB12−8をもとに示すことができた。x**の増加に伴い、単位格子の体積は増大し、ピーク波長は、より長波長へとシフトする。
図126は、SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu(式中、x**=0.2014)(AB12)の結晶学的データを示している。
図127は、SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu(式中、x**=0.2014)(AB12)の構造における原子層を示している。
図128は、SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu(式中、x**=0.2014)(AB12)の異方性変位パラメーターを示している。
図129においては、組成式(Cs0.25Na0.250.25Li0.25)Li3SiO4:Eu2+を有する本発明による蛍光体のAB13の発光スペクトルが示されている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体の粉体は、400nmの波長の一次放射により励起された。該蛍光体は、46nmの半値幅を有し、530nmのピーク波長および532nmのドミナント波長を有する。色位置は、CIE−x:0.222およびCIE−y:0.647である。該光学的特性は、第8の実施例の特性に類似している。約490nmでのピークは、おそらくCsNa2K(Li3SiO44:Eu2+の混入に起因するものである。
図130は、nmでの波長λに対してプロットされた、AB13についての正規化されたクベルカ−ムンク関数(K/S)を示す。該蛍光体は、青色領域における一次放射により効率的に励起され得る。
図131においては、組成式(Cs0.25Na0.50.25)Li3SiO4:Eu2+を有する本発明による蛍光体のAB14の発光スペクトルが示されている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体の粉体は、400nmの波長の一次放射により励起された。該蛍光体は、26nmの半値幅を有し、486nmのピーク波長および497nmのドミナント波長を有する。色位置は、CIE−x:0.138およびCIE−y:0.419である。
図132は、nmでの波長λに対してプロットされた、AB14についての正規化されたクベルカ−ムンク関数(K/S)を示す。該蛍光体は、青色領域における一次放射により効率的に励起され得る。
図133においては、組成式(Rb0.25Na0.50.25)Li3SiO4:Eu2+を有する本発明による蛍光体のAB15の発光スペクトルが示されている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体の粉体は、400nmの波長の一次放射により励起された。該蛍光体は、27nmの半値幅を有し、480nmのピーク波長および490nmのドミナント波長を有する。色位置は、CIE−x:0.139およびCIE−y:0.313である。約530nmでのピークは、おそらくRbNa(Li3SiO42またはK2NaLi(Li3SiO44の混入に起因するものである。
図134は、nmでの波長λに対してプロットされた、AB15についての正規化されたクベルカ−ムンク関数(K/S)を示す。該蛍光体は、青色領域における一次放射により効率的に励起され得る。
図135においては、組成式(Cs0.25Na0.25Rb0.25Li0.25)Li3SiO4:Eu2+を有する本発明による蛍光体のAB16の発光スペクトルが示されている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体の粉体は、400nmの波長の一次放射により励起された。該蛍光体は、24nmの半値幅を有し、473nmのピーク波長および489nmのドミナント波長を有する。約530nmでのピークは、おそらくRbNa(Li3SiO42の混入に起因するものである。
AB14、AB15、およびAB16の光学的特性は、AB9およびAB3の特性に類似している。
図136は、nmでの波長λに対してプロットされた、AB16についての正規化されたクベルカ−ムンク関数(K/S)を示す。該蛍光体は、青色領域における一次放射により効率的に励起され得る。
図137は、組成式(Cs0.25Na0.250.25Li0.25)Li3SiO4:Eu2+を有する本発明による蛍光体のAB13の正方晶の結晶構造を示している。黒色の丸は、Cs原子を表し、白抜きの丸は、Li原子を表し、線が入った丸は、K原子を表し、格子模様の丸は、Na原子を表す。該結晶構造は、第9の実施例AB9の結晶構造と類似しており、AB13は、同じ空間群I4/mにおいて結晶化されている。前記(Li3SiO4)構成単位は、SiO4四面体およびLiO4四面体を有し、その際、酸素が頂点であり、かつLiまたはSiが四面体の中心を占有する。(Cs0.25Na0.250.25Li0.25)Li3SiO4:Eu2+は、(Li3SiO4)構成単位内に2種類のチャンネルを有し、その際、一方のチャンネルは、NaおよびLiによって占有されており、もう一方のチャンネルは、交互にCsおよびKによって占有されている。チャンネル内のNaおよびLiの配置は、AB7の配置に相当する。チャンネル内のNaおよびLiの正確な配置は、X線回折によって確認することはできない。
図138は、組成式(Cs0.25Na0.50.25)Li3SiO4:Eu2+を有する本発明による蛍光体のAB14の正方晶の結晶構造を示している。黒色の丸は、Cs原子を表し、線が入った丸は、K原子を表し、格子模様の丸は、Na原子を表す。該結晶構造は、第9の実施例AB9の結晶構造と類似しており、AB13は、同じ空間群I4/mにおいて結晶化されている。前記(Li3SiO4)構成単位は、SiO4四面体およびLiO4四面体を有し、その際、酸素が頂点であり、かつLiまたはSiが四面体の中心を占有する。(Cs0.25Na0.50.25)Li3SiO4:Eu2+は、(Li3SiO4)構成単位内に2種類のチャンネルを有し、その際、一方のチャンネルは、Naによって占有されており、もう一方のチャンネルは、交互にCsおよびKによって占有されている。
図139は、組成式(Rb0.25Na0.50.25)Li3SiO4:Eu2+を有する本発明による蛍光体のAB15の正方晶の結晶構造を示している。黒色の丸は、Rb原子を表し、線が入った丸は、K原子を表し、格子模様の丸は、Na原子を表す。該結晶構造は、AB14の構造と同型構造であり、その際、Cs原子の位置は、Rb原子によって占有されている。
図140は、組成式(Cs0.25Na0.25Rb0.25Li0.25)Li3SiO4:Eu2+を有する本発明による蛍光体のAB16の正方晶の結晶構造を示している。黒色の丸は、Cs原子を表し、線が入った丸は、Rb原子を表し、格子模様の丸は、Na原子を表し、白抜きの丸は、Li原子を表す。該結晶構造は、AB13の構造と同型構造であり、その際、K原子の位置は、Rb原子によって占有されている。
図141〜144は、AB13(図141)、AB14(図142)、AB15(図143)、およびAB16(図144)のX線粉末回折図のそれぞれのリートフェルト精密化を示す。該図において、測定された反射と計算された反射との重ね合わせ、および測定された反射と計算された反射との差異が示されている。
図145は、結晶学的データを示し、図146は、AB13の原子層を示す。
図147は、結晶学的データを示し、図148は、AB14の原子層を示す。
図149は、結晶学的データを示し、図150は、AB15の原子層を示す。
図151は、結晶学的データを示し、図152aは、AB16の原子層を示す。
図152bにおいては、組成式SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu2+(式中、x**=0.125)(AB12−1)および(式中、x**=0.1375)(AB12−2)を有する本発明による蛍光体の蛍光体AB12−1およびAB12−2の単結晶の発光スペクトルが示されている。光学的特性は、図153に示されている。
図154においては、蛍光体SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu2+(式中、x**<0.125)の単結晶の発光スペクトルが示されている。蛍光体SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu2+(式中、x**<0.125)は、x**≧0.125を有する蛍光体よりも低い半値幅を有する。光学的特性は、図155に示されている。式SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu2+(式中、x**<0.125)の蛍光体の結晶構造は、UCr44の構造型と類似しているが、単結晶回折データにおける反射は、より高い秩序度を示す。それは、UCr44構造型から誘導される、より高い秩序度を有する結晶構造をもたらす。驚くべきことに、より高い酸素含量を有する蛍光体は、該結晶構造内でより高い秩序度を示す。より低い半値幅は、該結晶構造のより高い秩序度に起因するものである。
図156においては、種々の割合x**を有するSrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Euの粉体および単結晶に関する、式SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu(式中、x**≧0.1250)の蛍光体の結晶構造の単位格子の格子体積に対する、ピーク波長λpeakがnmで示されている。粉体および単結晶の測定におけるピーク波長における差異は、粉体測定における再吸収作用により引き起こされ、その作用は、観察されるピーク波長の長波長シフトをもたらし得る。該ピーク波長は、単位格子の格子体積の適合によって調整され得る。x**の増加に伴い、単位格子の格子体積は増大し、同時にピーク波長はより長波長領域にシフトする。有利には、x**≧0.125の変動によって、ピーク波長は、緑色スペクトル領域から赤色スペクトル領域へとシフトし得る。種々の割合x**についてのピーク波長および格子体積(V)は、図157に示されている。一般組成式SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Euの蛍光体は、それにより非常に多くの用途のために関心が持たれる。特に、黄色発光するY3Al512:Ce、橙赤色発光する(Ca,Sr,Ba)2Si58:Eu、および赤色発光する(Sr,Ca)SiAlN3:Euの間のピーク波長を有する蛍光体を得ることができる。
図158は、組成式SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu2+(式中、x**=0.125)(AB12−1)および(式中、x**=0.1375)(AB12−2)を有する本発明による蛍光体の蛍光体AB12−1およびAB12−2の単結晶の結晶学的データを示している。
図159は、AB12−2についての、SrLi3-2x**Al1+2x**4-4x**4x**:Eu2+の構造における原子層を示している。
図161においては、組成式Na0.1250.875Li3SiO4:Euを有する本発明による蛍光体のAB17の発光スペクトルが示されている。発光スペクトルの測定のために、本発明による蛍光体の単結晶は、460nmの波長の一次放射により励起された。ピーク1およびピーク2で示される曲線は、2つの発光ピークを有する全発光を記載するための2つのガウス曲線を示している。測定された曲線は、計算された曲線としての2つのガウス曲線の和と一致している。最も大きな強度を有する発光ピークの波長が、ピーク波長と呼ばれる。より低い強度を有する発光ピークの波長は、相対発光極大と呼ばれる。該スペクトルから得られたデータは、図162にまとめられている。
図163においては、種々の割合rを有する本発明による蛍光体(Nar1-r1Li3SiO4:Eu(式中、0.05<r<0.2)の3つの実施形態の発光スペクトルが示されている。これらも幅広い発光を示す。
図164は、変換型LEDのシミュレートされた光学的データの一覧を示す。一次放射源としては、InGaNをベースとする青色発光する半導体チップが使用され、該一次放射のピーク波長は、438nmまたは443nmである。一次放射の変換のために使用される蛍光体は、AB17および(Lu,Y)3Al512:Ceである。比較例は、Comp1、Comp2、およびComp3で示されており、本発明による実施形態は、AB17−LED1、およびAB17−LED2で示されている。変換型LEDの全放射は、すべての変換型LEDにおいて一次放射と二次放射との重ね合わせにより生ずる。全放射の色位置はすべて、完全放射体に近い8000Kを上回る色温度を有する冷白色の範囲にある。驚くべきことに、本発明による実施形態は、CRI>80およびR9>50で高い演色指数を有し、その一方で、比較例は、CRI<70およびR9<0を有するにすぎない。それは、緑色スペクトル領域から赤色スペクトル領域までの蛍光体AB17の幅広い発光に起因するものである。それにより、蛍光体(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:Eu(式中、0.05<r<0.2)、特に(Nar1-r1Li3SiO4:Euは、特に一般照明のための変換型LEDのために適している。有利には、一般照明のための変換型LEDにおいて単独の蛍光体として使用することができる。
図165においては、図164からの変換型LEDの全放射の色位置が示されている。明らかなように、その色位置はすべて、完全放射体の色位置の近くにある。
図166においては、図164からのAB17−LED2およびComp2の変換型LEDの発光スペクトルが示されている。
図167は、変換型LEDのシミュレートされた光学的データの一覧を示す。一次放射源としては、InGaNをベースとする青色発光する半導体チップが使用され、該ピーク波長は、443nm、446nm、または433nmにある。一次放射の変換のために使用される蛍光体は、AB17およびLu3Al512:Ceである。比較例は、Comp4およびComp5で示されており、本発明による実施形態は、AB17−LED3、AB17−LED4、およびAB17−LED5で示されている。本発明による実施形態においては、蛍光体としてAB17のみが使用され、その一方で、比較例においては、Lu3Al512:Ceの他に、第2の赤色発光する蛍光体CaAlSiN3:Euが使用される。驚くべきことに、本発明による実施形態の全放射は、標準的フィルタおよびより大きい色空間(HCG、高色域)のためのフィルタの透過領域と非常に大きな重複を示すので、僅かな光しか失われず、達成可能な色空間はかなり大きい。明らかなように、本発明による実施形態は、1種の蛍光体だけで、2種の蛍光体を使用する比較例よりも高く、部分的により大きいsRGB色空間の色のカバー率を達成することができる。それにより、蛍光体(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4:Eu(式中、0.05<r≦0.2)、特に(Nar1-r1Li3SiO4:Euは、特にバックライト用途のための変換型LEDのために適している。有利には、バックライト用途のための変換型LEDにおいて単独の蛍光体として使用することができる。
図168においては、図167からのAB17−LED5およびComp5の変換型LEDの発光スペクトルが示されている。
図169および170は、図167からの種々の変換型LEDのフィルタされた全放射の広がった色空間、およびそれとsRGB色空間との重複を示している。実施例AB17−LED3およびAB17−LED5を用いると、大きなバンド幅の色が再現され得、とりわけ広がったカラートライアングルの緑色の頂点において、比較例の場合よりも多くの色を達成することができることが明らかである。
図171は、結晶学的なc軸に沿った概略図における、蛍光体Na0.1250.875Li3SiO4:Eu(AB17)の正方晶の結晶構造の単位格子を示す。狭く斜線が入った丸は、Na原子を表し、白抜きの丸は、K原子を表す。斜線が入った領域は、LiO4四面体を表し、狭く斜線が入った領域は、SiO4四面体を表す。LiO4四面体およびSiO4四面体は、角および辺が連結されており、Na原子およびK原子が配置されているチャンネルを形成する。該結晶構造は、AB3、AB7、AB8、AB9、AB13、AB14、AB15、およびAB16の結晶構造に類似している。
特に、2種類のチャンネルが該結晶構造中に含まれている。その一方のチャンネルにおいては、もっぱらK原子のみが配置されているが、もう一方のチャンネル中にはNa原子およびK原子が配置されている。もっぱらK原子のみが配置されているチャンネルの周りには、SiO4四面体(狭い線が入っている)は、螺旋形に配置されている(図172)。Na原子(狭い線が入った丸)は、Na原子およびK原子が配置されているチャンネル中で、歪んだ四面体状にSiO4四面体によって取り囲まれている(黒色の領域、図173)。図172においては、K原子のみを含むチャンネルが示されている。図173においては、K原子およびNa原子を含むチャンネルが示されている。チャンネル内でのK原子およびNa原子の配置の順序は、NaKKKNaKKKである。図172および173における結晶構造の一部の図は、結晶学的なc軸に対して垂直である。
図174は、Na0.1250.875Li3SiO4:Eu(AB17)の結晶学的データを示す。
図175は、Na0.1250.875Li3SiO4:Eu(AB17)の構造における原子層を示す。
図176は、Na0.1250.875Li3SiO4:Eu(AB17)の異方性変位パラメーターを示す。
図177は、第17の実施例AB17のX線粉末回折図の結晶学的評価を示す。該図において、Na0.1250.875Li3SiO4:Euについての測定された反射と計算された反射との対比が示されている。図の上部は、実験的に観察された反射(Mo−Kα1線)を示し、図の下部は、計算された反射位置を示す。計算は、図171〜176に記載されるようなNa0.1250.875Li3SiO4:Euについての構造モデルに基づいて行った。副相の反射は、*で示されている。計算された粉末回折図の反射と測定された粉末回折図の反射との一致によって、該蛍光体の単結晶および粉体の結晶構造の一致が明らかである。
本発明は、実施例での記載によりこの記載に制限されるものではない。むしろ、本発明は、あらゆる新規の特徴だけでなく、あらゆる特徴の組み合わせを含むので、この特徴またはこの組み合わせ自体が特許請求の範囲または実施例に明確に示されていなくても、特に特許請求の範囲における特徴のあらゆる組み合わせが含まれる。
なお、本発明の好ましい実施態様は以下のとおりである。
[実施態様1]
本発明は、
一般組成式:
(MA) a (MB) b (MC) c (MD) d (TA) e (TB) f (TC) g (TD) h (TE) i (TF) j (XA) k (XB) l (XC) m (XD) n :E
を有し、式中、
− MAは、Li、Na、K、Rb、Cs、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− MBは、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Mn、Eu、Yb、Ni、Fe、Coおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、
− MCは、Y、Fe、Cr、Sc、In、希土類金属およびそれらの組み合わせを含む三価の金属の群から選択され、
− MDは、Zr、Hf、Mn、Ceおよびそれらの組み合わせを含む四価の金属の群から選択され、
− TAは、Li、Na、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− TBは、Mg、Zn、Mn、Eu、Yb、Niおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、
− TCは、B、Al、Ga、In、Y、Fe、Cr、Sc、希土類金属およびそれらの組み合わせを含む三価の金属の群から選択され、
− TDは、Si、Ge、Sn、Mn、Ti、Zr、Hf、Ceおよびそれらの組み合わせを含む四価の金属の群から選択され、
− TEは、P、Ta、Nb、Vおよびそれらの組み合わせを含む五価の元素の群から選択され、
− TFは、W、Moおよびそれらの組み合わせを含む六価の元素の群から選択され、
− XAは、F、Cl、Brおよびそれらの組み合わせを含む元素の群から選択され、
− XBは、O、Sおよびそれらの組み合わせを含む元素の群から選択され、
− XC=N、
− XD=C、
− E=Eu、Ce、Yb、および/またはMn、
− a+b+c+d=t、
− e+f+g+h+i+j=u、
− k+l+m+n=v、
− a+2b+3c+4d+e+2f+3g+4h+5i+6j−k−2l−3m−4n=w、
− 0.8≦t≦1、
− 3.5≦u≦4、
− 3.5≦v≦4、
− (−0.2)≦w≦0.2、かつ
0≦m<0.875v、および/またはv≧l>0.125v
である、蛍光体である。
[実施態様2]
TA、TB、TC、TD、TE、および/またはTFがXA、XB、XC、および/またはXDによって取り囲まれており、かつそれらから生ずる構成単位が共通の角および辺を介して連結されて、空隙またはチャンネルを有する三次元骨格となり、該空隙またはチャンネル中にMA、MB、MCおよび/またはMDが配置されている結晶構造を有する、実施態様1記載の蛍光体。
[実施態様3]
前記式中、
− a+b+c+d=1、
− e+f+g+h+i+j=4、
− k+l+m+n=4、
− a+2b+3c+4d+e+2f+3g+4h+5i+6j−k−2l−3m−4n=0、かつ
− m<3.5
である、実施態様1または2記載の蛍光体。
[実施態様4]
以下の一般組成式:
(MA) a (MB) b (TA) e (TB) f (TC) g (TD) h (XB) l (XC) m :E
を有し、式中、
− MAは、Li、Na、K、Rb、Cs、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− MBは、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Mn、Eu、Yb、Ni、Fe、Coおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、
− TAは、Li、Na、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− TBは、Mg、Zn、Mn、Eu、Yb、Niおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、
− TCは、B、Al、Ga、In、Y、Fe、Cr、Sc、希土類およびそれらの組み合わせを含む三価の金属の群から選択され、
− TDは、Si、Ge、Sn、Mn、Ti、Zr、Hf、Ceおよびそれらの組み合わせを含む四価の金属の群から選択され、
− XBは、O、Sおよびそれらの組み合わせを含む元素の群から選択され、
− XC=N、
− E=Eu、Ce、Yb、および/またはMn、
− a+b=1、
− e+f+g+h=4、
− l+m=4、
− a+2b+e+2f+3g+4h−2l−3m=0、かつ
0≦m<3.5
である、実施態様1から3までのいずれかに記載の蛍光体。
[実施態様5]
前記式中、
− MAは、Li、Na、K、Rb、Csおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− MBは、Mg、Ca、Sr、Ba、Euおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、
− TAは、Li、Na、Cu、Agおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
− TBは、Euを含む二価の金属の群から選択され、
− TCは、B、Al、Ga、Inおよびそれらの組み合わせを含む三価の金属の群から選択され、
− TDは、Si、Ge、Sn、Mn、Tiおよびそれらの組み合わせを含む四価の金属の群から選択され、
− XB=O、
である、実施態様4記載の蛍光体。
[実施態様6]
前記式中、f=g=0である、実施態様4または5記載の蛍光体。
[実施態様7]
以下の一般組成式:
(MA) 1 (TA) 3 (TD) 1 (XB) 4 :E、
(MA) 1 (TA) 3-x (TD) 1-x (TB) x (TC) x (XB) 4 :E、
(MA) 1-x’ (MB) x’ (TA) 3 (TD) 1-x’ (TC) x’ (XB) 4 :E、
(MA) 1-x’’ (MB) x’’ (TA) 3-x’’ (TD) 1-x’’ (TB) 2x’’ (XB) 4 :E、
(MA) 1 (TA) 3-2z (TB) 3z (TD) 1-z (XB) 4 :E、または
(MA) 1 (TA) 3 (TD) 1-2z’ (TC) z’ (TE) z’ (XB) 4 :E、
の1つを有し、式中、
0≦x≦1、
0≦x’≦1、
0≦x’’≦1、
0≦z≦1、
0≦z’≦0.5、
であり、かつEは、Eu、Ce、Yb、Mnおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される、実施態様1から5までのいずれかに記載の蛍光体。
[実施態様8]
以下の一般組成式:
(MA) 1-y (TB) y (TA) 3-2y (TC) 3y (TD) 1-y (XB) 4-4y (XC) 4y :E、
(MA) 1-y* (MB) y* (TA) 3-2y* (TC) 3y* (TD) 1-y* (XB) 4-4y* (XC) 4y* :E、
(MA) 1 (TA) 3-y’ (TC) y’ (TD) 1 (XB) 4-2y’ (XC) 2y’ :E、
(MA) 1 (TA) 3-y’’ (TB) y’’ (TD) 1 (XB) 4-y’’ (XC) y’’ :E、
(MA) 1-w’’’ (MB) w’’’ (TA) 3 (TD) 1 (XB) 4-w’’’ (XC) w’’’ :E、
(MA) 1 (TA) 3-w’ (TC) 2w’ (TD) 1-w’ (XB) 4-w’ (XC) w’ :E、または
(MA) 1-w’’ (MB) w’’ (TA) 3-w’’ (TD) 1-w’’ (TC) 2w’’ (XB) 4-2w’’ (XC) 2w’’ :E、
の1つを有し、式中、
0≦y<0.875、
0<y*<0.875、
0≦y’<1.75、
0≦y’’≦3、
0≦w’’’≦1、
0≦w’≦1、
0≦w’’≦1、
であり、かつEは、Eu、Ce、Yb、Mnおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される、実施態様1から5までのいずれかに記載の蛍光体。
[実施態様9]
以下の一般組成式:
(MA)Li 3-x Si 1-x Zn x Al x 4 :E、
(MA)Li 3-x Si 1-x Mg x Al x 4 :E、
(MA) 1-x’ Ca x’ Li 3 Si 1-x’ Al x’ 4 :E、
(MA) 1-x’’ Ca x’’ Li 3-x’’ Si 1-x’’ Mg 2x’’ 4 :E、
(MA)Li 3-2z Mg 3z Si 1-z 4 :E、または
(MA)Li 3 Si 1-2z’ Al z’ z’ 4 :E、
の1つを有し、式中、
0≦x≦1、
0≦x’≦1、
0≦x’’≦1、
0≦z≦1、
0≦z’≦0.5、
であり、かつEは、Eu、Ce、Yb、Mnおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される、実施態様7記載の蛍光体。
[実施態様10]
以下の一般組成式:
(MA) 1-y Zn y Li 3-2y Al 3y Si 1-y 4-4y 4y :E、
(MA) 1-y* Ca y* Li 3-2y* Al 3y* Si 1-y* 4-4y* 4y* :E、
(MA) 1-y*** Sr y*** Li 3-2y*** Al 3y*** Si 1-y*** 4-4y*** 4y*** :E、
(MA) 1-y** Eu y** Li 3-2y** Al 3y** Si 1-y** 4-4y** 4y** :E、
(MA)Li 3-y’ Al y’ SiO 4-2y’ 2y’ :E、
(MA)Li 3-y’’ Mg y’’ SiO 4-y’’ y’’ :E、
(MA) 1-w’’’ Ca w’’’ Li 3 SiO 4-w’’’ w’’’ :E、
(MA)Li 3-w’ Al 2w’ Si 1-w’ 4-w’ w’ :E、
(MA) 1-w’’ Ca w’’ Li 3-w’’ Si 1-w’’ Al 2w’’ 4-2w’’ 2w’’ :E、
の1つを有し、式中、
0<y*<0.875、
0<y**<0.875、
0<y***<0.875、
0≦y<0.875、
0≦y’≦1.75、
0≦y’’≦3、
0≦w’’’≦1、
0≦w’≦1、
0≦w’’≦1、
であり、かつEは、Eu、Ce、Yb、Mnおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される、実施態様8記載の蛍光体。
[実施態様11]
以下の一般組成式:
(Na r 1-r 1 (TA) 3 (TD) 1 (XB) 4 :E、
(Rb r’ Li 1-r’ 1 (TA) 3 (TD) 1 (XB) 4 :E、
(K 1-r’’-r’’’ Na r’’ Li r’’’ 1 (TA) 3 (TD) 1 (XB) 4 :E、
(Cs,Na,K,Li) 1 (TA) 3 (TD) 1 (XB) 4 :E、または
(Rb r* Na 1-r* 1 (TA) 3 (TD) 1 (XB) 4 :E、
(Cs,Na,Rb,Li) 1 (TA) 3 (TD) 1 (XB) 4 :E、
(Cs,Na,K) 1 (TA) 3 (TD) 1 (XB) 4 :E、または
(Rb,Na,K) 1 (TA) 3 (TD) 1 (XB) 4 :E、
の1つを有し、式中、
0≦r≦1、
0≦r’≦1、
0<r’’<0.5、
0<r’’’<0.5、
0<r*<1、
であり、かつEは、Eu、Ce、Yb、Mnおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される、実施態様7記載の蛍光体。
[実施態様12]
以下の一般組成式:
(Na r 1-r )Li 3 SiO 4 :E、
(Rb r’ Li 1-r’ )Li 3 SiO 4 :E、
(K 1-r’’-r’’’ Na r’’ Li r’’’ )Li 3 SiO 4 :E、
(Cs,Na,K,Li)Li 3 SiO 4 :E、
(Rb r* Na 1-r* 1 Li 3 SiO 4 :E、
(Cs,Na,Rb,Li) 1 Li 3 SiO 4 :E、
(Cs,Na,K)Li 3 SiO 4 :E、または
(Rb,Na,K)Li 3 SiO 4 :E、
の1つを有し、式中、
0≦r≦1、
0≦r’≦1、
0<r’’<0.5、
0<r’’’<0.5、
0<r*<1、
であり、かつEは、Eu、Ce、Yb、Mnおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される、実施態様11記載の蛍光体。
[実施態様13]
式Na 1-y* Ca y* Li 3-2y* Al 3y* Si 1-y* 4-4y* 4y* :Eを有し、式中、0<y*<0.875、有利には0<y*≦0.5であり、かつEは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される、実施態様10記載の蛍光体。
[実施態様14]
式Na 1-y** Eu y** Li 3-2y** Al 3y** Si 1-y** 4-4y** 4y** :Eを有し、式中、0<y**<0.875、有利には0<y**<0.5であり、かつEは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される、実施態様10記載の蛍光体。
[実施態様15]
式(MB)Li 3-2x** Al 1+2x** 4-4x** 4x** :Eを有し、式中、0<x**<0.875であり、MBは、Mg、Ca、Sr、Ba、Znおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、かつEは、Eu、Mn、Ce、Ybおよびそれらの組み合わせを含む群から選択される、実施態様1から5までのいずれかに記載の蛍光体。
[実施態様16]
式(MB)(Si 0.25 Al -1/8+r**/2 Li 7/8-r**/2 4 (O 1-r** r** :Eを有し、式中、0.25≦r**≦1であり、MBは、Mg、Ca、Sr、Baおよびそれらの組み合わせを含む二価の金属の群から選択され、かつE=Eu、Ce、Yb、および/またはMnである、実施態様1から5までのいずれかに記載の蛍光体。
[実施態様17]
方法工程:
A)蛍光体の出発物質を混合する工程、
B)A)で得られた混合物を500℃〜1400℃の間の温度T1に加熱する工程、
C)該混合物を500℃〜1400℃の温度T1で0.5分間〜10時間にわたり強熱する工程、
を含む、実施態様1から16までのいずれかに記載の蛍光体の製造方法。
ppm 百万分率、 λpeak ピーク波長、 λdom ドミナント波長、 AB 実施例、 g グラム、 E 発光、 mmol ミリモル、 mol% モルパーセント、 Rinf 拡散反射、 lm ルーメン、 W ワット、 LER 光収率、 LED 発光ダイオード、 CRI 演色指数、 CCT 較正色温度、 R9 演色指数、 K/S クベルカ−ムンク関数、 K ケルビン、 cm センチメートル、 nm ナノメートル、 °2θ 2シータ度、 I、II、III、IV、V、VI X線粉末回折図、 Ew 白色点、 KL 変換線、 T 温度、 ℃ 摂氏度

Claims (17)

  1. 一般組成式:
    (MA)1(TA)3(TD)1(XB)4Eu
    を有し、式中、
    − MAは、Li、Na、K、Rb、Csおよびそれらの組み合わせを含む一価の金属の群から選択され、
    − TA=Li、
    − TD=Si、および
    − XB=O、
    ある、蛍光体。
  2. TAおよびTDがXBによって取り囲まれており、かつそれらから生ずる構成単位が共通の角および辺を介して連結されて、空隙またはチャンネルを有する三次元骨格となり、該空隙またはチャンネル中にMAが配置されている結晶構造を有する、請求項1記載の蛍光体。
  3. 一般組成式(Nar1-r1(TA)3(TD)1(XB)4Euを有し、式中、0≦r≦1である、請求項1または2記載の蛍光体。
  4. 空間群I41/a、I4/m、またはP−1において結晶化する、請求項3記載の蛍光体。
  5. 前記式中、0.05<r≦0.2である、請求項3記載の蛍光体。
  6. 前記式中、0.4<r≦1である、請求項3記載の蛍光体。
  7. 一般組成式(Rbr’Li1-r’1(TA)3(TD)1(XB)4Euを有し、式中、0≦r’≦1である、請求項1または2記載の蛍光体。
  8. 前記式中、0.25≦r’≦0.75である、請求項7記載の蛍光体。
  9. 一般組成式(K1-r’’-r’’’Nar’’Lir’’’1(TA)3(TD)1(XB)4Euを有し、式中、0<r’’<0.5、および0<r’’’<0.5である、請求項1または2記載の蛍光体。
  10. 空間群I4/m、またはC2/mにおいて結晶化する、請求項9記載の蛍光体。
  11. 一般組成式(Rbr*Na1-r*1(TA)3(TD)1(XB)4Euを有し、式中、0<r*<1である、請求項1または2記載の蛍光体。
  12. 空間群I4/m、またはC2/mにおいて結晶化する、請求項11記載の蛍光体。
  13. 一般組成式(Cs,Na,K,Li)1(TA)3(TD)1(XB)4Euを有する、請求項1または2記載の蛍光体。
  14. 一般組成式(Cs,Na,Rb,Li)1(TA)3(TD)1(XB)4Euを有する、請求項1または2記載の蛍光体。
  15. 一般組成式(Cs,Na,K)1(TA)3(TD)1(XB)4Euを有する、請求項1または2記載の蛍光体。
  16. 一般組成式(Rb,Na,K)1(TA)3(TD)1(XB)4Euを有する、請求項1または2記載の蛍光体。
  17. 方法工程:
    A)蛍光体の出発物質を混合する工程、
    B)A)で得られた混合物を500℃〜1400℃の間の温度T1に加熱する工程、
    C)該混合物を500℃〜1400℃の温度T1で0.5分間〜10時間にわたり強熱する工程、
    を含む、請求項1から16までのいずれか1項記載の蛍光体の製造方法。
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