JP7318924B2 - 蛍光体及びこれを用いた発光装置 - Google Patents
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<1>
M元素、A元素、B元素、C元素(但し、M元素は、Eu、Ce、Pr、Sm、Tb、Dy及びYbよりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の元素、A元素はLi、Na及びKよりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の元素、B元素はMg、Ca、Sr及びBaよりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の元素、C元素はAl及び/又はGaである)及びOを少なくとも有し、更にNをeの割合で有する結晶相を含み、下記式[1]で表される蛍光体。
MmAaB1-mCcNeOf [1]
(上記式[1]中、m、a、c、e及びfは、各々独立に、下記式を満たす値である。
0<m≦0.2
0.31≦a≦0.51
0.49≦c≦0.69
0≦e≦0.38
1.63≦f≦2.10
0.95≦a+c≦1.05
1.90≦e+f≦2.10)
少なくともA元素とC元素が別の結晶サイトに存在し、晶系が斜方晶系であり、格子定数が下記範囲を満たす、<1>に記載の蛍光体。
10.06≦格子定数a≦12.29
5.06≦格子定数b≦6.19
5.99≦格子定数c≦7.32
<3>
300nm以上500nm以下の波長を有する励起光を照射することにより、480nm以上540nm以下の波長範囲に発光ピークを有する<1>又は<2>に記載の蛍光体。
<4>
発光スペクトルにおける半値幅が、50nm以下である、<1>~<3>のいずれか一項に記載の蛍光体。
<5>
上記式[1]中、a=0.50、c=0.50、e=0、f=2.00である、<1>~<4>のいずれか一項に記載の蛍光体。
少なくともA元素とC元素が同一結晶サイトに存在し、晶系が単斜晶系であり、格子定数が下記範囲を満たす、<1>に記載の蛍光体。
5.25≦格子定数a≦6.41
5.07≦格子定数b≦6.20
5.99≦格子定数c≦7.32
96.0≦格子定数β≦117.3
<7>
300nm以上500nm以下の波長を有する励起光を照射することにより、545nm以上605nm以下の波長範囲に発光ピークを有する、<1>又は<6>に記載の蛍光体。
<8>
発光スペクトルにおける半値幅が、80nm以下である、<1>、<6>及び<7>のいずれか一項に記載の蛍光体。
<9>
上記式[1]中、0.44≦a≦0.50、0.50≦c≦0.56、0≦e≦0.13、1.88≦f≦2.0である、<1>及び<6>~<8>のいずれか一項に記載の蛍光体。
M元素が、Euである、<1>~<9>のいずれか一項に記載の蛍光体。
<11>
A元素が、Liである、<1>~<10>のいずれか一項に記載の蛍光体。
<12>
B元素が、Srである、<1>~<11>のいずれか一項に記載の蛍光体。
<13>
C元素が、Alである、<1>~<12>のいずれか一項に記載の蛍光体。
<14>
前記蛍光体の含有率が20質量%以上であることを特徴とする、<1>~<13>のいずれか一項に記載の蛍光体。
<15>
<1>~<14>のいずれか一項に記載の蛍光体を含むことを特徴とする発光装置。
また、上記の「(Ca,Sr,Ba)Al2O4:Eu」の例の元素比率は、Alが2モルに対して、CaとSrとBaの合計が1モルであることを意味する。
本実施形態の蛍光体は、M元素、A元素、B元素、C元素(但し、M元素はEu、Ce、Pr、Sm、Tb、Dy及びYbよりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の元素、A元素はLi、Na及びKよりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の元素、B元素はMg、Ca、Sr、及びBaよりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の元素、C元素はAl及び/又はGaである)、及びOを少なくとも有し、更にNをeの割合で有する結晶相を含み、下記式[1]を満たすものである。
MmAaB1-mCcNeOf [1]
(上記式[1]中、m、a、c、e及びfは、各々独立に、下記式を満たす値である。
0<m≦0.2
0.31≦a≦0.51
0.49≦c≦0.69
0≦e≦0.38
1.63≦f≦2.10
0.95≦a+c≦1.05
1.90≦e+f≦2.10)
[発光色]
本実施形態の蛍光体は、波長300nm以上480nm以下の近紫外領域~短波長可視領域の光で励起することができる。蛍光体に含まれる元素の化学組成等を調整することにより、本実施形態の蛍光体は、緑色、黄緑色、及び黄色等、所望の色の光を発光することができる。
本実施態様の第1の蛍光体は、波長300nm以上500nm以下のいずれかの光を照射することにより励起した場合における発光スペクトルを測定した際に、その内の少なくとも1つの発光スペクトルにおいて、以下の特性を有することが好ましい。すなわち、上述の発光スペクトルにおけるピーク波長(発光極大波長)は、480nm以上、好ましくは490nm以上、より好ましくは500nm以上である。また、その上限値は、540nm以下、好ましくは530nm以下、より好ましくは520nm以下である。発光スペクトルが上記範囲内であると、得られる蛍光体において、良好な緑~黄緑色を呈するため好ましい。
本実施態様の蛍光体は、上述の発光スペクトルにおける発光ピークの半値幅が、100nm以下、好ましくは90nm以下、より好ましくは85nm以下であり、また、その下限値は、30nm以上である。上記範囲内であると、液晶表示装置等の発光装置に使用する場合、色純度の低下が抑えられ、また、色再現範囲が広くなる傾向にあるため好ましい。
本実施態様の蛍光体は、300nm以上、好ましくは350nm以上、より好ましくは380nm以上の波長範囲に励起ピーク(吸収極大波長)を有する。また、本実施態様の蛍光体は、500nm以下、好ましくは490nm以下、より好ましくは480nm以下の波長範囲に励起ピーク(吸収極大波長)を有する。すなわち、本実施態様の蛍光体は、近紫外から青色領域の光で励起可能である。
本実施態様の蛍光体における結晶系は、斜方晶系(Orthorhombic)もしくは単斜晶系(Monoclinic)である。また、本実施態様の蛍光体における空間群は、平均構造が上記長さの繰り返し周期(すなわち、格子定数cが所定の範囲内の周期)を示していれば特に限定されないが、「International Tables for Crystallography(Third,revised edition),Volume A SPACE-GROUP SYMMETRY」に基づく62番(P n m a)又は11番(P 21/m)に属するものであることが好ましい。ここで、格子定数及び空間群は、常法にしたがって求めることできる。具体的には、格子定数は、X線回折及び中性子線回折の結果をリートベルト(Rietveld)解析することにより求めることができる。空間群は、電子線回折、単結晶を用いたX線回折及び中性子線回折の解析により求めることができる。
本実施態様の蛍光体の製造方法としては、特に制限されないが、例えば、付活元素であるM元素の原料(以下、適宜「M源」と称する場合がある。)、A元素の原料(以下、適宜「A源」と称する場合がある。)、B元素の原料(以下、適宜「B源」と称する場合がある。)、及びC元素の原料(以下、適宜「C源」と称する場合がある。)等の蛍光体原料を混合する工程(混合工程)と、得られた混合物を焼成する工程(焼成工程)とを少なくとも備える方法が好ましく用いられる。なお、以下では例えば、元素Euの原料を「Eu源」、元素Smの原料を「Sm源」などということがある。元素Alの原料を「Al源」、元素Siの原料を「Si源」等と称することがあり、他の元素についても同様とする。
M源、A源、B源及びC源等の蛍光体原料は、これらのケイ化物、酸化物、炭酸塩、窒化物、酸窒化物、ハロゲン化物(塩化物、フッ化物)、酸フッ化物、水酸化物、シュウ酸塩、硫酸塩、硝酸塩、又は有機金属化合物或いはこれらの前駆体化合物等を用いることができ、その種類は特に限定されない。蛍光体原料としては、1種を単独で用いることができ、また、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いることができる。これらの中でも、酸化物、窒化物、ハロゲン化物、炭酸塩、及びケイ化物が好ましく、より好ましくは酸化物、窒化物及びハロゲン化物である。
付活元素であるM源のうち、Eu源の具体例としては、Eu2O3、Eu2(SO4)3、Eu2(C2O4)3・10H2O、EuF3、EuCl2、EuCl3、Eu(NO3)3・6H2O、EuN及びEuNH等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、Eu2O3、EuF3及びEuN等が好ましく、特に好ましくはEu2O3である。一方、Sm源、Tm源及びYb源等のその他の付活元素の原料の具体例としては、Eu源の具体例として挙げた各化合物において、EuをそれぞれSm、Tm及びYb等に置き換えた化合物が挙げられる。
A源のうち、Li源の具体例としては、Li2O、LiOH、Li2CO3、LiNO3、Li2SO4、LiF、LiCl、Li3N、LiNH2及びこれらの化合物の水和物等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、Li2O、Li2CO3及びLi3Nが好ましい。また、発光効率の点からは、純度の高いものが好ましい。一方、Liがその他の1価の元素によって一部置換される場合において、その他の1価の元素の原料の具体例としては、上記Li源の具体例として挙げた各化合物において、LiをNa、K、Rb又はCs等に置き換えた化合物が挙げられる。なお、Li源は、単体のLiを用いてもよく、LiAlO2といったLi化合物を用いてもよい。
B源のうち、Sr源の具体例としては、SrO、Sr(OH)2・8H2O、SrCO3、Sr(NO3)2、SrSO4、Sr(C2O4)・H2O、Sr(OCOCH3)2・0.5H2O、SrF2、SrCl2、Sr2N、Sr3N2及びSrNH等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、SrO、SrCO3、Sr2N及びSr3N2が好ましい。また、反応性の点から、Sr源は、粒径が小さく、発光効率の点から純度の高いものが好ましい。一方、Mg、Ca源及びBa源等のその他のアルカリ土類金属元素の原料の具体例としては、上記Sr源の具体例として挙げた各化合物において、SrをMg、Ca、Ba等に置き換えた化合物が挙げられる。
C源のうち、Al源の具体例としては、AlN、Al2O3、Al(OH)3、AlOOH、Al(NO3)3、AlF3及びAlCl3等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、AlN及びAl2O3が好ましい。また、反応性の点から、Al源は粒径が小さく、発光効率の点から純度の高いものが好ましい。一方、Ga源の具体例としては、上記Al源の具体例として挙げた各化合物において、AlをGaに置き換えた化合物が挙げられる。また、AlやGaがその他の3価の元素によって一部置換される場合において、その他の3価の元素の原料の具体例としては、上記Al源の具体例として挙げた各化合物において、AlをB、In、Sc、Y、La、Gd及びLu等に置き換えた化合物が挙げられる。なお、Al源は、単体のAlを用いてもよく、LiAlO2といったLi化合物を用いてもよい。
蛍光体原料の混合方法は、乾式混合法や湿式混合法等の公知の手法により行えばよく、特に限定されない。乾式混合法としては、例えば、ボールミル等を用いた混合法が挙げられる。また、湿式混合法としては、例えば、前述の蛍光体原料に水等の溶媒又は分散媒を加えて、ボールミルや、乳鉢及び乳棒等を用いて混合し、溶液又はスラリーの状態とした上で、噴霧乾燥、加熱乾燥又は自然乾燥等により乾燥させる方法である。なお、溶媒又は分散媒としては、水、有機溶媒、及びこれらの混合溶媒等が挙げられるが、これらに特に限定されない。例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブタノール等のアルコール系溶剤;ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;或いはこれらの混合溶剤;等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、水、アルコール系溶剤及び炭化水素系溶剤が好ましい。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
得られた混合物を、各蛍光体原料と反応性の低い材料からなるルツボ又はトレイ等の耐熱容器中に充填する。このような焼成時に用いる耐熱容器の材質としては、本実施態様の効果を損なわない限り特に制限はないが、例えば、酸化アルミニウム製の坩堝や、窒化ホウ素等の坩堝や、モリブデンやタングステンで作製した容器等が挙げられる。
得られる焼成物は、粒状又は塊状となる。これを解砕、粉砕及び/又は分級操作を組み合わせて所定のサイズの粉末にする。ここでは、D50(メジアン径ともいう)が約30μm以下になるように処理してもよい。
本実施形態の蛍光体は、そのまま単独で発光材料として用いることができるが、他の材料と混合して蛍光体含有組成物として用いることもできる。すなわち、蛍光体含有組成物は、本実施形態の蛍光体とは異なる物質を含んでいてもよい。例えば、本実施形態の蛍光体を発光装置等の用途に使用する場合には、これを液体媒体やバインダー樹脂や封止樹脂中に分散させた形態で用いることができる。蛍光体含有組成物として用いる場合、本実施形態の蛍光体の含有割合(含有率)は、組成物総質量に対して、20質量%以上が好ましく、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上である。このとき、本実施形態の蛍光体とは異なる物質としては、任意の無機系材料及び/又は有機系材料を使用することができ、例えば、本実施形態の蛍光体とは異なる蛍光体;付加反応型シリコーン又は縮合反応型のシリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、ポリイミドシリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂等のバインダー樹脂や封止樹脂;ガラス;拡散剤;増粘剤;増量剤;緩衝剤等が挙げられるが、これらに特に限定されない。
上述した本実施形態の蛍光体及びこれを用いた蛍光体含有組成物は、照明装置や画像表示装置等の発光装置の発光材料として好適に用いられる。この種の発光装置の一態様は、300nm以上500nm以下の近紫外又は短波長可視域の光を発する励起用光源、及びこの励起用光源が発する光の少なくとも一部を異なる発光スペクトルに変換する蛍光体を少なくとも備える。かかる蛍光体として、上述した本実施形態の蛍光体及びこれを用いた蛍光体含有組成物を用いればよい。励起用光源としては、特に限定されないが、例えば300~500nmの波長の光を発する紫外(又は紫)LED発光素子又は青色LED発光素子を用いることができる。LED発光素子としては、例えば、GaN系LEDを用いることができる。GaN系LEDとしては、GaNやInGaNなどの窒化物半導体を用いることができる。照明装置や画像表示装置等の発光装置としては、LED照明装置やLED画像表示装置等のLEDデバイス、EL照明装置やEL画像表示装置等のELデバイス、蛍光ランプ等が知られている。より具体的には、白色発光ダイオード、複数の白色発光ダイオードを含む照明器具、液晶パネル用バックライト等が挙げられるが、これらに特に限定されない。また、画像表示装置としては、蛍光表示管(VFD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、陰極線管(CRT)及び液晶ディスプレイ(LCD)等が挙げられるが、これらに特に限定されない。装置構成及び発光装置の実施形態としては、種々のものが知られており、それらの構成は何ら制限されず、公知の装置構成を任意に採用することが可能である。例えば、特開2007-291352号公報に記載のものが挙げられる。また、発光装置の形態としては、砲弾型、カップ型、チップオンボード及びリモートフォスファー等が挙げられる。画像表示装置としては、具体的構成に制限はないが、カラーフィルターとともに用いることが好ましい。例えば、画像表示装置として、カラー液晶表示素子を利用したカラー画像表示装置を構成する場合は、上記発光装置をバックライトとし、液晶を利用した光シャッターと赤、緑及び青の画素を有するカラーフィルターとを組み合わせることにより画像表示装置を形成することができる。
[発光特性]
発光粒子をガラスキャピラリ中に封入するか、ガラスファイバー先端に設置し、Xe分光励起装置QE1100(大塚電子社製)及び発光検出器MCPD-7700(大塚電子社製)を用いて励起発光スペクトルと発光スペクトルを測定した。励起スペクトルは、発光ピーク波長近傍の発光をモニターしたときの測定結果である。また 、発光ピーク波長と発光ピークの半値幅は、得られた発光スペクトルから読み取った。
走査型電子顕微鏡(SEM)による観察にて結晶を選び出したのち、エネルギー分散型X線分析装置(EDX)を用いて各元素の分析を実施した。
単結晶粒子のX線回折データをイメージングプレートとグラファイトモノクロメータを備えMo KαをX線源とする単結晶X線回折装置(Bruker AXS,D8 QUEST)で測定した。データの収集と格子定数の精密化にはAPEX2を、X線形状吸収補正にはSADABS(Siemens Area Detector ABSorption correction program)を使用した。F2のデータについて最小自乗法プログラムSHELXL-97を用いて結晶構造パラメータの精密化を行った。また、結晶構造の描画にはVESTA(三次元結晶構造表示ソフトウェア)を用いた。
蛍光体原料粉末としてLiAlO2 24.0質量%、SrO 74.7質量%、Eu2O3 1.3質量%となるようにそれぞれ秤量した後、乳鉢に入れ、均一になるまで混合し、実施例1の原料混合粉末を得た。得られた原料混合粉末を、モリブデン製容器に充填した。なお、これらの操作は、高純度窒素ガスで満たしたグローブボックス中ですべて行った。
蛍光体原料粉末としてLi3Nが9.6質量%、Li2Oが2.7質量%、Sr3N2が16.4質量%、SrOが3.9質量%、AlNが47.3質量%、Al2O3が13.1質量%、EuF3が2.3質量%、及びSrF2が4.8質量%となるようにそれぞれ秤量した後、乳鉢に入れ、均一になるまで混合し、実施例2の原料混合粉末を得た。得られた原料混合粉末をモリブデン製容器に充填した。なお、これらの操作は、高純度窒素ガスで満たしたグローブボックス中ですべて行った。
表3に示す元素比率となるように、表4の質量割合(%)で、それぞれの原料を秤量した後、乳鉢に入れ、均一になるまで混合し、実施例3の原料混合粉末を得た。得られた原料混合粉末を、モリブデン製容器に充填した。なお、これらの操作は、高純度窒素ガスで満たしたグローブボックス中ですべて行った。
Claims (12)
- M元素、A元素、B元素、C元素(但し、M元素はEu、Ce、Pr、Sm、Tb、Dy及びYbよりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の元素、A元素は少なくともLiを含有し、必要に応じてNa及びKよりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の元素をさらに含有し、B元素は少なくともSrを含有し、必要に応じてMg、Ca、及びBaよりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の元素をさらに含有し、C元素は少なくともAlを含有し、必要に応じてGaをさらに含有する)及びOを少なくとも有し、更にNをeの割合で有する結晶相を含み、前記結晶相は斜方晶系の結晶構造を有し、下記式[1]で表される蛍光体。
MmAaB1-mCcNeOf [1]
(上記式[1]中、m、a、c、e及びfは、各々独立に、下記式を満たす値である。
0<m≦0.2
0.31≦a≦0.51
0.49≦c≦0.69
0≦e≦0.38
1.63≦f≦2.10
0.95≦a+c≦1.05
1.90≦e+f≦2.10) - 少なくともA元素とC元素が別の結晶サイトに存在し、格子定数が下記範囲を満たす、請求項1に記載の蛍光体。
10.06≦格子定数a≦12.29
5.06≦格子定数b≦6.19
5.99≦格子定数c≦7.32 - 前記結晶相は、Pnma空間群に属する、請求項2に記載の蛍光体。
- 300nm以上500nm以下の波長を有する励起光を照射することにより、480nm以上540nm以下の波長範囲に発光ピークを有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の蛍光体。
- 発光スペクトルにおける半値幅が、50nm以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の蛍光体。
- 上記式[1]中、a=0.50、c=0.50、e=0、f=2.00である、請求項1~5のいずれか一項に記載の蛍光体。
- M元素が、Euである、請求項1~6のいずれか一項に記載の蛍光体。
- A元素が、Liである、請求項1~7のいずれか一項に記載の蛍光体。
- B元素が、Srである、請求項1~8のいずれか一項に記載の蛍光体。
- C元素が、Alである、請求項1~9のいずれか一項に記載の蛍光体。
- 前記蛍光体の含有率が20質量%以上であることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の蛍光体。
- 請求項1~11のいずれか一項に記載の蛍光体を含むことを特徴とする発光装置。
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