JP6916511B2 - 洗米装置 - Google Patents
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Description
(装置全体構成)
図1は、第1実施形態に係る洗米装置を例示する斜視図である。
図2は、第1実施形態に係る洗米装置を例示する内部構成図である。
本実施形態に係る洗米装置1は、精白米を投入して連続的に洗米を行う装置である。洗米装置1は、投入部10、加圧攪拌部20、第1給水部30を備える。投入部10は筐体100の上方に配置され、精白米を投入するためのホッパ11と、ホッパ11の下方に設けられる送り部12とを有する。送り部12には、例えば螺旋羽根が用いられる。螺旋羽根の回転によってホッパ11から投入された精白米は後段の加圧攪拌部20へ送られる。
図3は、加圧攪拌部の構成を例示する内部構成図である。
図4は、加圧攪拌スクリューを例示する斜視図である。
加圧攪拌部20は、シリンダ21と、シリンダ21内に設けられる加圧攪拌スクリュー22と、圧力調整部23とを備える。シリンダ21は投入部10の下側のカバー110から前方に向けて、僅かに下向きに突出して設けられる。
図5では、第1給水ノズル31〜第4給水ノズル34の系統図が例示される。貯水タンク310にはポンプ320が内蔵される。貯水タンク310からポンプ320によって配管330に送られた水は、配管330の分岐を介して第1給水ノズル31、第2給水ノズル32、第3給水ノズル33および第4給水ノズル34に送られる。
カバー110から突出する加圧攪拌部20の左右の横にはサイドカバー112が設けられる。また、加圧攪拌部20の下方にはサイドカバー112から延びる排水用カバー113が設けられる。排水用カバー113にはホース201が接続され、加圧攪拌部20から下方に落下した水を排水用カバー113で受けて、ホース201から外部に排出することができる。
図7には、蓋231が開いた状態が示される。圧力調整部23の蓋231は、支点231aを中心として開閉可能に設けられる。蓋231にはボルト232aが突出するように設けられ、このボルト232aに錘232が取り付けられる。錘232には雌ねじが設けられ、ボルト232aと螺合している。ボルト232aに対する錘232の位置を変えることで、蓋231にかかる圧力を調整することができる。すなわち、錘232を蓋231に近づけるほど支点231aと錘232との距離が近くなり、蓋231を閉じる圧力は弱くなる。反対に、錘232を蓋231から離すほど支点231aと錘232との距離が遠くなり、蓋231を閉じる圧力は強くなる。
図8(a)には斜視図が表され、図8(b)には分離部の断面図が表される。
洗米装置1は、図8(a)および(b)に示すような分離部60を備えていてもよい。分離部60は、加圧攪拌部20の後段に設けられ、加圧攪拌部20から出てきた精白米と水とを分離する役目を果たす。分離部60は、傾斜して配置された網部61と、網部61の下方に配置された排水路62とを有する。
次に、洗米装置1による洗米動作を説明する。
先ず、投入部10のホッパ11から洗米を行う精白米を投入する。この際、開閉レバー15を閉じておくことで、ホッパ11内に必要量の精白米を貯めることができる。次に、操作表示部111を操作して洗米動作の開始を指示する。この際、米の種類や量、米の状態などによって洗米動作(送り部12の回転数、加圧攪拌スクリュー22の回転数、第1給水部30からの水の供給量、制御シーケンサなど)をモード選択できるようにしてもよい。そして、開閉レバー15を開く。
図9は、第2実施形態に係る洗米装置を例示する斜視図である。
図10は、第2本実施形態に係る洗米装置を例示する内部構成図である。
本実施形態に係る洗米装置1Bは、比較的大きな釜Pに対応可能な構成を有する。すなわち、洗米装置1Bにおいては、釜Pを載置する載置部50が第1実施形態に係る洗米装置1と相違する。
次に、異物除去部40による異物除去の詳細について説明する。
図11(a)および(b)は、異物除去の例を示す模式図である。
図12は、異物除去用給水ノズルを含む給水ノズルの系統図である。
図11に示すように、異物除去部40は異物除去用給水ノズル35を含む。異物除去用給水ノズル35は、釜Pの内周面の接線上に沿って水を供給するように配置される。異物除去用給水ノズル35は釜Pの上から釜P内に垂れ下がるように配置されてもよい。
図13は、第3実施形態に係る洗米装置を例示する斜視図である。
図14は、水流搬送部の構成を例示する断面図である。
本実施形態に係る洗米装置1Cは、加圧攪拌部20の後段に水流搬送部80を備えている。洗米装置1Cでは、加圧攪拌部20によって米研ぎおよび米濯ぎの完了した精白米が、水流搬送部80へ送られる構成となっている。
洗米動作は、次の(1)〜(9)の順に行われる。
(2)ホッパ11に白米を投入する。
(3)白米量選択ボタンを押す。これにより、加圧攪拌スクリュー22が回転し、洗米用吸水電磁弁が開となり、第1給水ノズル31、第2給水ノズル32および第3給水ノズル33からの給水が開始される。
(4)作業者が開閉レバー15を開けると、シリンダ21内に白米が供給され、洗米が行われる。洗米された精白米はシリンダ21から排出され、シリンダ21下方の受け部810に落下して溜められる。
(5)ホッパ11に白米が無くなったことをホッパ11のセンサにて認識する。
(6)数秒後に洗米用給水電磁弁が閉となり、同時に残留米排出用電磁弁が開となる。この時、第1給水ノズル31および第3給水ノズル33より高圧水が噴射され(例えば、十数秒間)、シリンダ21内の残留米が排出される。
(7)設定された噴射時間が経過した後、残留米排出用電磁弁が閉となり、同時に水流搬送用電磁弁が開となる。これにより、水流搬送部80の搬送パイプ81に搬送水が送り込まれ、エアー供給部83から搬送水にエアーが取り込まれる。受け部810に溜められた精白米は、搬送パイプ81の吸い込み口81hから吸い込まれ、エアーが混合された搬送水の水流によってざるSに搬送される。
(8)(3)にて設定された投入量に対しての搬送時間が経過した後、水流搬送用電磁弁が閉となり、搬送が終了する。
(9)終了ブザーが鳴り、洗米作業の終了を知らせる。
以上で説明した構成に加え、洗米装置は下記の機能・構成をさらに備えてもよい。
図15は、残留米排出機能を例示する斜視図である。
残留米排出機能は、加圧攪拌部20のシリンダ21内に残った精白米をシリンダ21の外へ排出する機能である。すなわち、加圧攪拌部20のシリンダ21内に精白米を送り込み、加圧攪拌スクリュー22によって加圧攪拌を行う場合、加圧攪拌を終了した後にシリンダ21内に精白米が残留する場合がある。加圧攪拌部20に、この残留米をシリンダ21の外へ排出する機能(残留米排出機能)が付加されていてもよい。
図16は、他の圧力調整部を例示する斜視図である。
図16に示すように、他の圧力調整部23Bは、蓋231から延出する一対の支持プレート235と、一対の支持プレート235の間に配置される可動錘236とを有する。一対の支持プレート235のそれぞれには、ガイド孔235hが設けられる。ガイド孔235hには、下方へ切り込まれた位置設定孔235h1〜235h3が複数箇所設けられている。図示する例では各ガイド孔235hに3箇所の位置設定孔235h1〜235h3が設けられている。
精白米が水に触れると、触れた瞬間から胚乳部澱粉層に水が浸透し始める。この浸透の速度は、約毎秒1〜2μmである。水の浸透が始まると、澱粉粒子間の膨れが始まり、その歪によって澱粉粒体の集合(ブロック単位澱粉粒子の数個単位の集合体)の単位で米粒本体より剥がれる現象が発生する。例えば、2μm×15μmの集合体の大きさでは、水に触れてから約30秒経過後に米粒から澱粉集合物(米澱粉の小さなブロック)が剥がれ出すことになる。言い換えると、このような澱粉集合物の剥がれが発生するまでの時間であれば、米粒相互間に強力な擦離作用を加えてもよい。
したがって、BOD値より洗米歩留まり率を求める計算式は次のようになる。
洗米条件は、精白米質量100kg、全洗米水量150kg、洗米排水BOD値3500ppmである。BOD値の10000ppmは1%である。
この洗米条件に基づき洗米歩留まり率を計算すると、
((100kg−(150kg×0.0035÷0.85)/100kg))×100=99.38%となる。
また、洗米装置1、1Bでは上記のような短時間で効率良く連続処理することができるため、1時間当たり約600kgの洗米を行う処理能力がある。
1B…洗米装置
10…投入部
11…ホッパ
12…送り部
15…開閉レバー
20…加圧攪拌部
21…シリンダ
21a…開口
21s…排水スリット
22…加圧攪拌スクリュー
23…圧力調整部
30…第1給水部
31…第1給水ノズル
31a…吐水口
32…第2給水ノズル
33…第3給水ノズル
34…第4給水ノズル
35…異物除去用給水ノズル
36…排出用給水ノズル
40…異物除去部
50…載置部
60…分離部
61…網部
62…排水路
63…水切り分離板
70…第2給水部
80…水流搬送部
81…搬送パイプ
81h…吸い込み口
82…搬送水供給部
83…エアー供給部
85…混合部
100…筐体
110…カバー
111…操作表示部
112…サイドカバー
113…排水用カバー
120…トレー
121…ホース
201…ホース
220…軸部
221…螺旋羽根
222…凸条部
222a…突起部
223…羽根
223a…板羽根
231…蓋
231a…支点
232…錘
232a…ボルト
235…支持プレート
235h…ガイド孔
235h1〜235h3…位置設定孔
236…可動錘
236a…凸部
310…貯水タンク
320…ポンプ
330…配管
331…配管
340…バルブ
350…水流計
360…三方向切替バルブ
810…受け部
M…モータ
P…釜
PL…プーリ
S…ざる
Claims (10)
- 精白米が投入される投入部と、
前記投入部の後段に設けられ、前記投入部から投入された前記精白米を加圧しながら攪拌して順次送る加圧攪拌部と、
前記加圧攪拌部に水を供給する第1給水部と、
を備え、
前記加圧攪拌部は、
シリンダと、
前記シリンダ内で回転する軸部と、
前記シリンダ内で前記軸部とともに回転し、前記投入部から投入された前記精白米を順次送る螺旋羽根と、
前記シリンダ内で前記軸部とともに回転し、前記螺旋羽根の後段に設けられた凸条部と、
前記シリンダ内で前記軸部とともに回転し、前記凸条部の後段に設けられた濯ぎ羽根と、
前記シリンダ内の前記精白米に加える圧力を調整する加圧調整部と、
を備えたことを特徴とする洗米装置。 - 前記第1給水部は、
前記シリンダ内の前記螺旋羽根に向けて前記水を供給する第1給水ノズルと、
前記シリンダ内の前記凸条部に向けて前記水を供給する第2給水ノズルと、
前記シリンダ内の前記濯ぎ羽根に向けて前記水を供給する第3給水ノズルと、
を有する、請求項1記載の洗米装置。 - 前記加圧攪拌部の後段に設けられ、前記精白米と前記水とを分離する分離部をさらに備えた、請求項1または2に記載の洗米装置。
- 前記分離部は、
傾斜して配置された網部と、
前記網部の下方に配置された排水路と、を有し、
前記水は前記網部を通過して前記排水路から排出され、前記精白米は前記網部を通過せずに前記網部の傾斜に沿って落下する、請求項3記載の洗米装置。 - 前記網部の裏面には水切り分離板が設けられた、請求項4記載の洗米装置。
- 前記分離部に濯ぎ水を供給する第2給水部をさらに備えた、請求項3〜5のいずれか1つに記載の洗米装置。
- 前記加圧攪拌部から出された精白米を受ける釜に向けて水を供給して前記釜の内部に水流を造り当該水流により異物を浮遊させ前記釜の外へ排出することにより前記加圧攪拌部から出された前記精白米に混入する異物を除去する異物除去部をさらに備えた、請求項1〜6のいずれか1つに記載の洗米装置。
- 前記加圧攪拌部の後段に設けられ、前記精白米を水流によって搬送する水流搬送部をさらに備えた、請求項1または2に記載の洗米装置。
- 前記水流搬送部は、
前記精白米を吸い込む吸い込み口が設けられた搬送パイプと、
前記搬送パイプに搬送水を供給する搬送水供給部と、
前記搬送水供給部と前記吸い込み口との間で前記搬送水に空気を混ぜる空気混入部と、
を有する、請求項8記載の洗米装置。 - 精白米が投入される投入部と、
前記投入部の後段に設けられ、前記投入部から投入された前記精白米を加圧しながら攪拌して順次送る加圧攪拌部と、
前記加圧攪拌部に水を供給する第1給水部と、
前記加圧攪拌部の後段に設けられ、前記精白米を水流によって搬送する水流搬送部と、
を備え、
前記水流搬送部は、
前記精白米を吸い込む吸い込み口が設けられた搬送パイプと、
前記搬送パイプに搬送水を供給する搬送水供給部と、
前記搬送水供給部と前記吸い込み口との間で前記搬送水に空気を混ぜる空気混入部と、
を有することを特徴とする洗米装置。
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